1月29日日曜日は、ウンブリアの南にある小さな村、
アルヴィアーノ(Alviano)とその周辺を訪ねました。
Castello di Alviano 29/1/2012 17.30 一昨年、2009年の1月末に、歴史ある美しい町、アメーリアを訪ねたとき(下記リンク参照)、近くのアルヴィアーノ村に、湖と古城があると知り、以来、いつか行ってみたいと思っていたのです。しばらく冬眠していたアイゴを運転してみたいし、それには、夫が隣にいてくれた方が安心だとも考えました。(うるさいけれども、安心……)
Immagine dalla mappa, “Amelia e il territorio, pianta della città” 前日から、大木を訪ね歩こうと心に決めたらしい夫が、アルヴィアーノの北にあるグアルデーア村にも、巨木があることを突きとめて、アルヴィアーノ行きを了承してくれました。
Grande Rovere di Ontorello, Guardea 29/1/2012 13.24 そこで、まずは、
グアルデーア村でパニーノを買い、こちらの
フユナラ(学名Quercus petraea、イタリア語
rovere)
の大木を訪ねました。村で数人に尋ねたものの、この木を知る人がだれもいなかったので、朝インターネット上で見た地図の記憶を頼りに道を進み、なんとか見つけることができました。幹周4.5m、高さは20m。(下記リンク参照)
緑の野山、そして遠くアルヴィアーノ湖を見下ろして、高くそびえる大木を眺めながら、草原に腰を下ろして、昼食のパニーノを食べました。

昼食後はいよいよ、
アルヴィアーノ湖にある自然公園、Oasi del Lago di Alviano(訳すと、「アルヴィアーノ湖のオアシス」)を訪ねました。入園できるのは、9月1日から5月31日までの日曜日と祝日で、開園時間は午前10時から日没までとなっています。入園料は、大人5ユーロ、子供・お年寄り・団体客が3ユーロです。夏は、野鳥の繁殖期であるため、閉園となっています。受付では、野鳥観察用の双眼鏡(倍率10倍)を、1ユーロで貸し出しています。
入口(ingresso)から入り、上の図で、赤い線で示された散歩道を歩いて、いくつかあった観察小屋で、バードウォッチングをしました。テヴェレ川と湖にはさまれた小道は、さぞかし美しいことだろうと、散歩ができないかどうか聞いてみたところ、「左右に川と湖が見えて、眺めはすばらしいけれど、あまり手入れされていないので、倒れている木があったり、道が泥だらけだったりする可能性がある上、今日はもう時間が遅いから、また次回に。」とのことでした。

道沿いには、湖・湿地に住む動物や森に生きる動物について、絵や骨、木の実などを使って説明した学習看板が、あちこちに立っています。ちなみに、この掲示板は、
イノシシ(cinghiale)について説明しています。

散歩道では、湖の周囲が筵(むしろ)で覆われ、野鳥たちが人間に脅えることなく、安心して暮らせるように、配慮されています。道沿いには、時々、こんなふうに木でできた野鳥観察小屋があります。小屋の中には、鳥の生活を脅かさないために、「静かに」(Silenzio)と掲示があります。

大人用の高い観察台と、子供用の低い観察台があり、観察台からは、湖や遠くの山々がきれいに見えます。肉眼では、遠くに小さく鳥が見えるだけなのですが、

双眼鏡を使うと、鳥たちが思いのままに、くつろいだり、泳いだりしているのが、よく見えて、興味深かったです。(わたしのカメラの性能ではこれが精一杯)

小屋の中には、鳥だけではなく、湖に棲息する魚の説明もありました。右上の
tinca(日本語では「テンチ」)という魚は、トラジメーノ湖(下記リンク参照)周辺のレストランで、この魚の卵を使ったパスタやブルスケッタを食べる機会がよくあります。この図入りの説明のおかげで、今回初めて、どんな魚かを知ることができました。

aula(意味は「教室」)と名づけられた2階建ての建物の中には、動物や環境について学べる展示と野鳥観察台があります。写真手前に見えるのは、倍率50倍の望遠鏡で、これを使うと、遠くの鳥たちの様子が、くっきりと見えました。大きな鳥や小さな鳥、色や形も違う鳥が、そんなことに関わらず、ごく近くにいて、互いにくつろいで過ごしている。人間もこんなふうに生きられたらいいのに、と思いました。つい最近見た
映画、『E ora dove andiamo?』を思い出しながら。
小さく平和な村でも、ちょっとしたことがきっかけで、ふだんは仲よく暮らしているイスラム教徒とキリスト教徒の男たちの間で、激しいいさかいが起こりがち。すでに子供や夫を亡くした女たちは、つまらぬ闘いでこれ以上、愛する者を失うまいと、あの手この手を使って、男たちの目をいさかいから逸らそうとする。つらい環境に置かれながらも、明るく強く生きる賢明な女たちに拍手を送らずはいられない、とてもすてきな映画でした。
ペルージャではCinema Sant’Angeloで、今日、2月1日まで上映しています。(下記リンク参照)機会があれば、ぜひご覧ください。

わたしが見ているとも知らず、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、くるくる回ったり、身づくろいをしたりと、のんびりしているこの白い
ダイサギ(イタリア語、
airone bianco maggiore)が、とてもかわいらしかったです。
アルヴィアーノの湖と湿地帯は、テヴェレ川の水を人工的に堰き止めた結果、生まれたものです。以来、湖を何千羽もの鳥たちが訪れるようになったものの、同時に狩猟もさかんに行われたため、自然環境保護運動が高まり、1977年にウンブリア州が全域で狩猟を禁止しました。以後、テルニ県がWWF、ENELなどと協力しながら、渡り鳥を始め、多くの動植物が棲息できる環境を整え、野鳥観察ができる散歩道や小屋を設置し、動植物について学べる場所として、オアシスを造り上げてきました。
Castello di Alviano 29/1/2012 17.07 バールで温かい紅茶を飲んで、いよいよ古城に着いたのは、午後5時過ぎのことでした。
アルヴィアーノ城は、995年頃に、軍事要塞として建造され、15世紀末に改築されて、典型的なルネサンスの城として生まれ変わりました。現在では、城の上階は町役場として使われ、1階と半地階は、博物館となっています。10月から3月にかけては、この古城に入場できるのは、日曜・祝日だけで、開館時間は10:30-12:30、 15:00-18:00。本来、入場料は2.5ユーロのところ、オアシスの入園券を持つわたしたちは1.5ユーロで入れるとのことでした。ちょうどガイド付きの古城案内が始まるところだったのですが、日が暮れる時間帯だったために、屋内よりも、夕日に染まる湖を見ようと、今回は訪問しませんでした。オアシス入園による割引は、1か月間有効とのことです。

茜色に染まる湖を見に行こうと急いでいると、上から夫の声が聞こえます。上階が町役場となっているため、自由に階段を上って、窓から景色を眺めることができるのでした。

それで、わたしも、後について上ってみました。眺めはなかなかいいのですが、湖はあまりよく見えません。

夕焼けに染まる空と湖の眺めを楽しみながら、古城の周囲を散歩し、それから、帰途につきました。帰りは、日が暮れて暗くなってきた上、カーナビが、なぜか押し黙っている上に、来るときに通ったのとは違う、カーブの多い細い道を示すので、途中から、夫に運転を代わってもらいました。うんともすんとも言わずに、わたしを不安のまま運転させ、夫をいらだたせたこのカーナビ、ペルージャに入って、我が家がもう近いというときになって、突然、ようやく道案内を始めたのでありました。ここまで来たら、もう案内の必要はないというときになって……
参考資料・リンク / Riferimenti bibliografici & web- G. Cardinali, “Oasi di Alviano: tra storia e natura”
- Servizio Turistico Associato dell’Amerino, “Umbria. Cuore verde d’Italia – Amelia e il territorio, pianta della città”
-
Molise Alberi – Regione Umbria – Elenco degli alberi monumentali censiti dal C.F.S.-
Comune di Alviano – Cosa visitare – Oasi naturalistica-
WWF Italia – Oasi del Lago di Alviano-
Cinegtti – Perugia - Spoleto (ペルージャのCinema Sant’Angelo、上映予定)
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Sistema Museo – Museo / Castello di Alviano関連記事へのリンク / Link per gli articoli correlati-
「アメーリアとプレゼーペ1」 / Amelia ed i Presepi - Parte1-
「アメーリアとプレゼーペ1」 / Amelia ed i Presepi - Parte2-
「巨木にあいさつ」 / Incontro con la Grande Querca a Nottoria di Norcia (28/1/2012)
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「初夏のポルヴェーセ島2」 / Lago Trasimeno in estate(トラジメーノ湖とその魚料理)
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