受け継がれる命

 2年前の突風で、ラヴェルナではブナを主とする多くの木がなぎ倒されました。昨日森を訪ねると、そんなふうに突風で倒れた木のほかに、地盤がゆるんで、あるいは病気で、あるいは寿命で倒れた木々にいくつか出会いました。

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20/5/2017

 出会って何だか感慨深かったのが、こちらの木です。まだ若いであろう木が倒れてしまったわけですが、その倒れた根の土の部分から植物が育ち、きれいな花がいくつも咲いていました。

 梶井基次郎の「桜の木の下には死体が埋まっている」ではありませんが、自然界の命が、自らの命が尽きたあとも、他の命を生かし続けている不思議を、ふと思わずにはいられませんでした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2017-05-21 23:59 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(2)

野の花彩る初夏の聖地、ラヴェルナ修道院

 今日は久しぶりにラヴェルナ(La Verna)を訪ねました。アッシジの聖フランチェスコが聖痕を受けた岩山の上に築かれた修道院は後世のものですが、ブナの木が茂り、岩がそびえる山は、生前の聖フランチェスコが瞑想や祈りに過ごした頃の面影を今もかなり残しているのではないかと思います。

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Santuario della Verna & prato fiorito
Chiusi della Verna (AR) 20/5/2017 12:08

 ベッチャ(Beccia)に車を置いて、ラヴェルナへの参詣道をしばらく登り、途中で道の左手の門から、聖なる森(Foreste sacre)に向かうと、修道院が建つ岩壁の下に、色とりどりの野の花が咲いていて、それはきれいです。

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 ここからは、ペンナ山(Monte Penna)の岩壁のふもとの森を通り、ラヴェルナの周囲を一周する周遊コース(anello basso del Monte Penna)を歩いて、修道院に向かいました。新緑の優しいブナの森に入ると、小鳥たちのさえずりも楽しめます。

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 いったん森を出て、見晴らしを楽しめるこの場所で、昼食にと購入したパニーノを食べました。最初は日が照っていたのですが、食べ始めてしばらくすると、冷たい北風が吹き始め、寒いほどでした。

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 近くには、自生の蘭(orchidea spontanea)も咲いています。

 今日は夫も珍しく一眼レフのカメラを持ってきていたので、二人ともしばしば立ち止まっては、撮影をしたため、修道院に着いたのは3時過ぎで、教会近くで、聖痕の礼拝堂へと行進をする信者の列に出会いました。境内で、かつて日本に留学し、その後仕事で横浜に2年暮らしたというアメリカの男性に出会いました。修道院の宿は満室だったため、ふもとのキウーシに宿泊し、修道院まで歩いて山を登ったそうです。

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15:18

 雲は多いものの、その間から見える空が、いつになく青く、それはきれいです。夕方雨が降るという予報が出ていたため、今回は修道院では小さな教会だけをさっと訪ね、すぐに山を下りました。

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 帰り道、ラヴェルナとベッチャを結ぶ参詣路を下ると、道沿いのキングサリ(maggiociondolo)が花盛りで、とてもきれいです。

 思いがけず野の花にたくさん出会え、鳥のさえずりと緑の中を歩くことができて、うれしかったです。

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Fiori variopinti, bosco verde & canti di uccelli
oggi sui sentieri per visitare il Santuario della Verna. 20/5/2017
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2017-05-20 23:25 | Toscana | Trackback | Comments(2)

夕日がのぞき見トラジメーノ湖

 予想日没時刻よりも早く、厚い雲の層の向こうへと沈んだ太陽が、わずかな雲の間から金色の輪郭を見せ、周囲の雲を赤々と染め上げています。

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Lago Trasimeno al tramonto, Spiaggia Giramondo
San Feliciano, Magione (PG) 20:23

 去りゆく夕日が、名残惜し気に、トラジメーノ湖やサン・フェリチャーノを、雲間からそっと見やっているかのような、湖やわたしたちにウィンクをしているような、そんな風情でした。

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L'occhio del sole nel finestrino tra le nuvole. Ci guarda, ci saluta prima di scomparire.
Lago Trasimeno al tramonto, Spiaggia Giramondo, San Feliciano, Magione (PG).
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2017-05-19 22:53 | Umbria | Trackback | Comments(4)

傘させば花開く傘と庭のバラ

 わたしは、登山・巡礼中に傘を使うことも多く、時に強風に逆らって歩いたり、歩くときにリュックが傘にぶつかったりするからか、15年前にイタリアで暮らし始めて以来、何度も傘を購入しては、傘が壊れて、新しい傘を買い求めていました。

 丈夫で長持ちするよい傘をと、できるだけ値段が高いイタリア製の傘を選ぶようにしていたのですが、1年どころか半年もしないうちに、傘が壊れてしまうことが多く、そのため一度は日本に帰ったときに、台風にも耐えるという日本製の折り畳み傘を購入したのですが、その傘も他の傘と大差ないほどの寿命で、使い物にならなくなってしまいました。丈夫そうで、かつ色やデザインが気に入る傘に、買い物不精のわたしがめぐりあえることはまれで、そのため最近は、ずいぶん前から折り畳み傘が壊れて、この傘では暴風雨どころかふつうの雨でもしのげないという状況になっていたのに、いい傘が見つからず、必要なときは壊れた傘やトレッキング用のレインポンチョを持ち歩いていました。

 ところが先日、夫と買い物に出かけて、母の日の贈り物を探していたとき、たまたま色がとても気に入った傘があったのです。中国製だったので、どれだけもつだろうかと不安には思いながら、どうせ最近はイタリアメーカーの製品と記されているのに、開いてタグを見たら中国製であることもあり、イタリア製や日本製の傘でもすぐ壊れるのだから、色が気に入ったこの傘を買おうと、すぐに購入を決心しました。きれいな藤色の傘であるのに、どういうわけか黒い奇妙な模様が小さく入っていることだけが気がかりだったのですが、店内で傘を開くのも気が引けて、傘を開くことのないままに購入しました。

 そうして、5月15日に、傘を開いてみて、どうしてその黒い模様があるのかが、初めて分かりました。

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15/5/2017

 傘を開くと、傘に描かれたバラの花もぱっと開くようになっていたのです。

 初めて傘をさしたとき、発見して何だかうれしくなり、帰宅してすぐに写真を撮ろうと思ったのですが、イタリアでは、屋内で傘を開くと不運を招くと言われているため、わたし自身は気にしないのですが、写真を見た人が気にするだろうかと、開いた傘をテラスで撮影しました。傘に描かれたバラの向こうに、本当のバラたちが咲いています。

 4日後の今日は、さらにたくさんの花がきれいに咲いているのではありますが、

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慌ただしくて撮影する余裕がなく、また、雨に濡れたバラには独特の美しさがあったので、この記事では、その日の写真をご紹介します。

 藤色の傘ではありますが、紫にも近く、ふとガラスの仮面の紫のバラを思い出しました。あの恋物語、演劇ドラマは、いったい今どんなふうに話が進んでいるのでしょうか。

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Il mio nuovo ombrello, quando lo apro, si apre un fiore e io sono sotto un grande fiore di rosa. L'ho comprato perché mi è piaciuto il colore. Ora mi piace ancora di più! In fondo i veri fiori di rosa.
I love my new umbrella; when I open it, a rose blooms.
傘をさすと大輪のバラの花 が開きます。色が気に入って買った傘、開いてみて、ますます気に入りました。イタリア
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2017-05-18 23:59 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(4)

日本語は楽しいです、英語・イタリア語・日本語における数の易しさ・難しさ

 最近の学校の授業では、形容詞に助数詞と、難しい学習事項が増えてきました。 今週に入ってから晴天の日が続き、教室の大きな窓ガラスから、午後西日がさんさんと降り注ぐため、教室が暑くて、まるで温室の中のようです。

 そこで、形容詞の定着を図りかつ楽しく授業をと、

「日本語は楽しいです。日本語はおもしろいです。」と、授業の前に、そうして、朝起きて鏡に向かったときに言いましょう、あら、そんな深刻な顔で言ってはいけません。ほら、自己暗示・自己催眠効果が出て、脳に「ああ、日本語は楽しい。だから、どんどん頑張れるぞ。覚えられるぞ。」と思い込ませるためには、もっと笑顔で、うれしそうに言わなくては

と、たきつけたりしています。

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 数については、英語やイタリア語には英語やイタリア語の、日本語には日本語の難しさがあって、たとえばペンや本が二つあるという場合に、英語・イタリア語では、

英語
There is a pen. → There are two pens.
There is a book → There are two books.

イタリア語
C'è una penna. → Ci sono due penne.
C'è un libro. 、→ Ci sono due libri.

となり、存在する物の数が一つか二つか、つまり単数か複数かによって、その物を表す名詞の語形が変わるのみならず、それに伴って動詞も変化します。

 一方、日本語の場合は、

ペンが1本あります。 → ペンが2本あります。
本が1冊あります。  → 本が2冊あります。

といった具合に、「ペン」・「本」という名詞および動詞、「あります」は、ペン・本がいくつあろうと変わりません。

 その点だければ、日本語の方が一見簡単に見えます。けれども、英語やイタリア語の場合には、物が何であろうと、その物を表す数字の前に、「2」を表す数字、英語ならtwo、イタリア語ならdueをそのままつければ、それでいいのに、日本語の場合は、ペンなら2本、本なら2冊、はがきなら2枚といった具合に、物によって数え方が違ってきます。しかも、日本語では、同じ内容を述べた文でも、文の構成や表現法が、英語やイタリア語とはまったく違います。

 と言うわけで、我慢大会的暑さの中で、習得が難しい助数詞を、何とか楽しく学んでもらおうと、昨日は、上のようなプリントを、夜中に用意しました。テーブルの上のリンゴの絵を、覚えている方がおいででしょうか。そうです。中学生の女の子向けの英語の授業のために作ったプリントの絵を、再利用しています。

 明日も朝早いので、今晩はできるだけ早く就寝するつもりなのですが、今の状況では、午前1時前に寝られたら恩の字です。

 「日本語を教えるのは楽しいです。日本語を教えるのはおもしろいです。」

 無理に唱えずとも、これは心からそう感じているので、そういう仕事ができることが、ありがたいです。

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In lingua giapponese non esistono le categirie grammaticali né del numero né del genere.
Quindi la parola giapponese, 'tomodachi' può indicare un amico ma anche un'amica, amici e amiche e non esiste l'opposizione singolare/plurale. Dunque, normalmente in giapponese non c'è il bisogno di cambiare la forma dei nomi, dei verbi e degli aggettivi a seconda del numero e del genere dei nomi, perché i nomi non vengono grammaticalmente marcati né dal numero né dal genere perché essi non esistono.
Sembra troppo facile? - Invece, in giapponese lo stesso numero può essere indicato in modi svariati a seconda di oggetti/persone/animali a cui si riferisce, mentre in italiano e in inglese il numero 2 viene indicato quasi sempre con le stesse parole, DUE e TWO.
In giapponese, 2 si dice generalmente NI quando si conta fino a dieci, ma si può contare anche usando la parola, FUTATSU.
Per contare gli oggetti lunghi, il numero 2 viene indicato con la parola NIHON, i libri - NISATSU, i piatti - NIMAI, le macchine - NIDAI, gli uccelli - NIWA, i cani - NIHIKI, le persone - FUTARI, i giorni - FUTSUKA e non finisce qui.
Dunque, durante lezioni sentendo il bisogno di sollevare l'animo dell'allievo, gli dico spesso di ripetere con un bel sorriso convincente le parole magiche, "NIHONGO WA TANOSHIIDESU." (Il giapponese è piacevole) e "NIHONGO WA OMOSHIROIDESU." (Il giapponese è interessante.) per l'autosuggestione.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2017-05-17 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(4)