コルチャーノ合唱祭 ~名画と名唱を楽しむ夕べ

 6月5日土曜日、午後6時半から、石畳の町並みが美しいコルチャーノ(Corciano)の町で、コルチャーノ市と市の合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)共催のコルチャーノ合唱祭が行われました。
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 こちらが、今年で創立25周年を迎えたコラーレ・テティウムが合唱している様子です。教会音楽を中心とする古今の多声音楽に加えて、ウンブリアやその周辺地域の住民の文化や生活感も色濃い民謡など、レパートリーが広く、イタリア各地、時には海外からも招待を受けて、名唱を披露しています。

 ラテン語、イタリア語から方言まで、歌詞の言語もさまざまで、男女混成四部合唱のハーモニーの美しさが際立ち、胸を打ちます。指揮者であるマエストロ、アントーニオ・ズマッキ(Antonio Smacchi)率いるこの合唱団のコンサートに、わたしが6年前からほぼ欠かさず参加しているのは、実は、夫のルイージと彼の弟パオロが、合唱団の創立メンバーであり、25年間ズマッキ氏と協力して、合唱団を盛り上げ、歌い続けてきているから、という個人的な理由もあります。
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 コルチャーノ合唱祭は、毎年6月の第一土曜日に催され、今回が第17回。会場は、コルチャーノの町の中心にあるサンタ・マリーア教会です。
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 14世紀に建てられたこの教会の見所は、何と言っても、あのラッファエッロが師と仰いだ巨匠、ペルジーノ(Perugino)の祭壇画(pala d'altare)です。
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 この祭壇画には、美しく温かい色使いで、聖母マリアが、十二使徒に見守られながら昇天する様子が描かれています。

 今年のコルチャーノ合唱祭は、当日朝の新聞、『LA NAZIONE』の地方版でも、写真入りで、詳しく紹介されていました。
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 さて、定刻を少し過ぎてから、合唱祭が始まりました。まずは、コラーレ・テティウムの団長(presidente)、サーラとコルチャーノ市側からのあいさつ。コルチャーノ合唱祭では、例年、イタリア国内から、評判の高い合唱団を二つ招待して、町の人々が様々な名唱を楽しめる機会を提供しています。最初は、招待した側のコラーレ・テティウムが、あいさつと歓迎も兼ねて、美しい合唱曲を2曲披露します。(記事の最初の写真)

 合唱団名は、メンバーが練習や活動に励む地域にそびえるテッツィオ山(Monte Tezio)のラテン語名、Tetiumに由来しています。
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Polifonica Pievese (Città della Pieve)

 最初に、みごとな合唱で耳を楽しませてくれたのは、チッタ・デッラ・ピエーヴェの合唱団、ポリフォーニカ・ピエヴェーセ。やはり歴史の長い合唱団で、迫力のある歌声が心に響きました。指揮は、ジュゼッペ・ダンジェロ(Giuseppe D'Angelo)。謡ったのはすべて、1900年代に作曲された新しい歌ばかりで、特に心に残ったのは、「Shema'」(Marco Frisina、1954)という歌で、男性および女性の独唱が美しく、かつ合唱とみごとに融合していました。
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Gruppo Corale S. Cecilia (Cortona)

 続いて壇上にのぼったのは、コルトーナのサンタ・チェチーリア合唱団。こちらは、打って代わって、グレゴリオ聖歌やヴィヴァルディ、ペロージの作品など、伝統的な歴史の長い合唱曲ばかりを扱っていました。わたしが心を打たれたのは、「Jesu Rex admirabilis」という作品の合唱です。実は、このサンタ・チェチーリア合唱団も、ちょうど今年25周年を迎えたということで、歴史が長く、歌を愛して歌い続けている人の多い様子が、ハーモニーの美しさからもうかがえました。
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 それぞれの合唱団が7、8曲ずつ、歌を披露しました。会場が教会であるためもあり、すべて教会音楽ですが、時代は古今にわたり、世界各国の合唱曲が歌われていて、内容は多岐にわたっていました。無伴奏で混声合唱の美しさを聞かせる歌が多かったのですが、いくつかはオルガンの演奏を伴うものもありました。聴衆も、名画の前で歌われる美しい歌の数々に、感動しながら、聞き入っていました。
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 合唱がすべて終了すると、まずは招待者側からの感謝の言葉とあいさつ。続いて、今回招かれたチッタ・デッラ・ピエーヴェとコルトーナの合唱団の代表者のあいさつ。それから、記念品の交換。記念品は、町の旅行ガイドだったり、自分たちの合唱を収録したCDだったりしました。

 聴衆からの温かい拍手と共に、音楽祭が終了しました。

 この後、合唱団のメンバーおよびその家族は、サンタ・マリーア教会を後にして、1キロメートルほど離れたパーティー会場へと向かいました。
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 教会正面の左手も、家の造りが美しい上に、テラスからの眺めがいいので、ぜひ訪れてみてください。コルチャーノの町は高台にあるため、遠くの山々や下方に広がる田園風景を見晴らすことができます。
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 中世の町並みが美しいので、歩くのも楽しく、苦になりません。(ただし、この写真は、コンサート前に、教会に向かって歩いて行く途中に撮ったものです。)
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 こちらは、立食パーティーの会場です。コラーレ・テティウムのメンバーおよびその家族が作ったさまざまな料理やデザートが会場のテーブルの上に並んでいます。人数が多いので、皆先を争って、これはと思う料理を、自分の皿に載せながらテーブルの周りを回っています。ルイージ分の料理としては、わたしが巻きずしを作りました。パオロのためには、お義母さんが、自慢のパイを焼きました。
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 おいしそうな手作りのデザートが、テーブルにたくさん並んでいます。皆が食事に殺到している間に撮影しました。
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 メインの食事が終わると、皆一斉にデザートのテーブルの前に並びます。今回は、招待した合唱団が25、6人と大人数であったため、いつもは余って困ってしまう料理もデザートもほとんど残りませんでした。今回はデザートはあきらめていたのですが、幸い、それはおいしいイチゴのデザートを食べることができました。
 
 当日の合唱や日頃の活動について、食事をしながら談笑したり、礼を述べたりして、接待の立食パーティーも終了。皆で協力して、会場を片づけ、あいさつをして、満足しながら、帰途につきました。
Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-07 14:30 | Umbria | Trackback | Comments(0)
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