イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

笑顔の力

 昨夜は、夫と二人で、Malika Ayaneのコンサートに行きました。しっとりとした歌からエネルギー全開といった陽気な歌まで、さまざまなジャンルの曲を、ご自慢のすばらしい歌唱力で披露してくれました。

 昨夜のコンサートでは、わたしも好きな『La Prima Cosa Bella』以外にも、初めて聞いて、いいなと思った曲がいくつかありましたので、また、おいおいメルマガでご紹介するつもりです。

 マリーカが歌う『La Prima Cosa Bella』の映像は、こちらです。



「ギターは弾けないけれど
 君のためにギターを手に取って歌うよ
 (中略)
 ぼくが人生から受け取った
 最初のすばらしいもの(la prima cosa bella)は
 君の若々しい微笑みだ
 君なんだ」

 昔の歌ですが、みずみずしい恋心を歌い上げたすてきな歌です。興味のある方は、メルマガ第39号の解説(リンクはこちら)をご覧ください。

 英語の歌も多くて、中には、昔大好きで、よく聴いていた曲もあり、懐かしく思い出しました。今回の記事の題は、その英語の歌、『Smile』を思いながら、つけてみました。歌詞がすてきなので、これからも自分がしばしば思い出したいということもあり、訳してみますね。


「ほほえみなさい
 たとえ心が痛むとしても

 ほほえみなさい
 たとえ胸が張り裂けそうであっても

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 空が雲に覆われていても
 痛みや悲しみに打ち勝って
 ほほえめば
 切り抜けることができるはず

 ほほえんでごらんなさい
 たぶん明日には
 日光の輝きが
 見えるはずだから
 

 顔を喜びに輝かせ
 悲しみの影を隠しなさい

 たとえ今にも涙があふれそうだったとしても
 そういうときこそ
 こらえ続けなければ

 ほほえんでごらんなさい
 嘆き悲しんでも
 どうにもならないのだから

 ほほえみさえすれば
 人生は
 それでも生きるに値するものだと
 分かるはずだから」


(人によって解釈が分かれる箇所もあると思いますが、わたしが自分で受け止めているように訳してみました。)

 この歌、『Smile』は、チャーリー・チャップリンが映画『モダン・タイムズ』のために作曲した曲に、あとから歌詞が添えられたものなのですが、曲も歌も美しく、みごとに調和しているという印象を受けます。英語の歌詞を知りたい方は、 こちらのページをご覧ください。

 YouTube上には、様々な歌手が歌った映像があるのですが、わたしが覚えているのは、映画、『マイ・ガール2』の中で歌われたものです。


 この映像の字幕がイタリア語であるのは、まったくの偶然です。

 さて、再びコンサートに話を戻します。

 残念ながら、カメラは持参しなかったので、写真はありませんが、彼女と共に曲に合わせて踊る二人組の一人が、お茶の水博士のような風貌・髪型をした老紳士であるにも関わらず、音楽に乗り切っていたり、様々に切り替わる照明やその効果が美しかったり、マリーカ自体の熱演以外にも、いろいろと楽しむことができました。

 夫が好きな歌手だからと興味を持って出かけたのですが、わたしもファンになって帰ってきました。与党の政治家の論調やマスコミの犯罪報道が、外国人や移民への偏見を助長する中で、二つの祖国を持つマリーカのような歌手の活躍と人気は、大きな意味を持っていると思います。

 応援を始める一歩として、近日中に、さっそくCDを買いに行くつもりでいます。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-25 17:25 | Film, Libri & Musica | Comments(0)