窓が涙を流す日は

 このところ、ペルージャでは朝晩めっきり冷え込むようになり、早朝の気温は氷点下の日が続いています。

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 そのため、朝目を覚ますと、中庭は一面が白い霜に覆われ、

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家じゅうの窓ガラスが涙を流しています。夫の車は、大きな大きな桜の木の下に駐車しているため、フロントガラスも、つい先日までは凍ることがありませんでした。それで、木が車を守ってくれているんだよ、と夫が言っていた、その車も、この数日はフロントガラスが凍り始め、毎朝出勤する前に、霜取り作業が必要となりました。

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 我が家の暖房は、イタリア語で「テルモシフォーネ」(termosifone)と呼ばれる集中暖房システムです。ボイラー(caldaia)でガスが温めた温水が、部屋や廊下に配置されたラジエーター内のパイプを通って、屋内を温めるようになっています。

 テルモシフォーネを朝晩つけっ放しにしておけば、屋内は当然、十分に暖まるのでしょうが、それではガス代が法外な金額になるため、朝晩、数時間だけ利用して、家の気温や外壁の温度が下がりすぎず、ある程度の寒さがしのげるようにしておく場合が、多いかと思います。

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 こういう暖房は足元が冷えるので、わたしは、こちらのSole mioを愛用しています。発音は「ソーレ・ミオ」で、意味は「わたしの太陽」。こう聞いて、ナポリ民謡の「オー・ソレ・ミオ」を思い出す方も多いでしょう。

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 使い方はいたって簡単。電気コードをつけて、コンセントに差し込むと、ソーレ・ミオはあっという間に熱くなり、この熱が、2・3時間、持続します。(詳しくは、下記リンク参照)

 湯たんぽと違って、何度も熱湯を沸かす必要がないので、手間もかからず、屋内の湿度が上がりません。冬は、屋内外の寒暖差が激しいため、屋内に湿気がこもりやすく、朝起きてすぐに窓ガラスをふき、換気を心がけていても、うっかりしていると、すぐ壁にカビが生えてきます。これは、冬は日照時間が短いので、日中乾ききらなかった洗濯物を、室内で乾かすためでもあります。

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 暖炉やストーブがあれば、こういう湿気の心配をする必要もなく、室内もさらに効率よく暖めることができます。今住んでいるところには、暖炉はないのですが、薪ストーブ用の通気孔が、居間の壁や天井の後ろに隠れているようなので、ただいま、薪ストーブの購入を検討しているところです。

 ちなみに、この通気孔があるのは、ちょうど現在、クリスマスツリーを飾っているすぐ横の壁、あるいは天井ではないかと推測されています。ストーブを買って、家に穴を開けてから、「あれ、ここじゃなかった。」とか「この通気孔は、このストーブには小さすぎる。」では遅いと思うのですが、夫も義父も、「通気孔なんて、家の設計図には書かれていないよ。」と、設計図を探す気配もありません。義父と義弟は、「周囲の壁や天井をたたけば、通気孔のある部分だけ、音の響きが違うからすぐ分かるよ。」と言うのですが、家の外から見て、煙突があるその下にあたる部分をたたいても、音の変化はあまり感じられません。いったい、どうなりますことやら、何だか心配ですが、こういう事情もあって、冬の本番も近いというのに、ストーブ探しに、今ひとつ気合が入りません。

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 このモミの木が、我が家のクリスマスを飾り始めたのは、2007年12月(上の写真)のことですから、今年は、もう5年目になります。イタリアでは、クリスマスの祝いが、翌年1月6日の主顕節まで続きます。それまでは、緑のモミの木が、居間に華を添えてくれることでしょう。

関連記事へのリンク
- イタリア語学習メルマガ 第27号 「Sole mio ―冬の必需品、ペルージャの晩秋」 

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-12-29 12:18 | Altro | Trackback | Comments(10)
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Commented by Yuka at 2011-12-29 21:02 x
集中暖房システム、ヨーロッパの方は画期的ですよね。日本の家は寒いです。エアコンでは乾燥するし、困ったものです。。思い立って青森へ行ってきたのですが、同じくらいの寒さだったのかな。
よい年末をお過ごしください。来年もどうぞよろしく!
Commented by アキ at 2011-12-29 22:20 x
おおお、素晴らしい製品!!
私もこういうのが欲しかったんですー!
夜は足下冷えますものねぇぇ(;´▽`A``
検索してみたらお値段も安いんですね☆
SOLE MIO、私もぜったい買いますー!
情報ありがとうございましたm(_ _)m
Commented by milletti_naoko at 2011-12-29 23:26
Yukaさん、こんにちは。家の中がほぼ均等に暖かいのはうれしいのですが、この集中暖房システム、イタリアというより我が家の場合は、それほど暖房効率がよくなくて(ずっと寒い北欧の方が、暖房効率がよく屋内が暖かいと、どこかで読んだ記憶が)、わたしは日本のコタツが恋しい限りです。最近は、イタリアでも、日本風の石油ストーブを見かけるようになりました。ただ、こういうストーブがまだ普及していないためか、今のところは、灯油はガソリンスタンドでは変えず、ストーブ販売店で購入する必要があるようです。青森というと、すぐリンゴや津軽海峡を連想してしまいます。
Yukaさんも年末年始、お元気でお過ごしくださいね。こちらこそ、来年もよろしく!
Commented by milletti_naoko at 2011-12-29 23:40
アキさん、そうなんです。このSole mio、本当にすぐれもので、まだ学生の頃、同じアパートに住んでいるドイツ人の女の子が持っているのを見た途端、わたしも「ほしい!」と思って、すぐに近所の電器屋さんに買いに走りました。

数年前までは、ベッドのシーツとマットの間にはさむ電気製品、scaldalettoで、就寝前にふとんを温めていたのですが、以後、夫が、電流が走る上に眠るのは体によくないと言うので使わなくなったため、Sole mioは、就寝時にふとんや足腰を温めるのにも大活躍です。

購入してから、もう約8年。以来、何度も引越しを繰り返して、ぼこぼこになっていますが(写真でも傷みようが見えるかと)、それでも、壊れることなく、しっかり機能している優れものです。
Commented by ぷー at 2011-12-30 05:50 x
こんばんは〜。
確かなおこさんのお宅は1戸建てでしたよね。
独立した住宅の場合は、暖房代って気をつけないと怖いほどの請求額が来ちゃいますね。
湿気対策、面白く読みました。
私は5階建ての4階(イタリアでの数え方で)で、カロリーフェロは旧式のガッシリドッシリした作りで、しかもセントラル・ヒーティングですので、自分で調節出来るのも限りがあります。うちはお年寄りの家が多いせいか、温度設定がかなり高めで、家の中がカラカラに乾き過ぎています。この季節はベランダよりも室内干しの方が洗濯物はすぐに乾きます。そして室内着は半袖!寝るのも夏用パジャマで十分なんです。何だかエネルギーの無駄遣いだわ…。
ナポリの実家の方が寒くて参りました(ナポリって、ギリギリまで暖房つけないお宅が多いんですよね)。
Commented by milletti_naoko at 2011-12-30 18:02
ぷーさん、おはようございます。うちは実は、「四戸建て」で、わたしたちは、義父母が建てた3階建ての家にある四つのアパートの一つに住んでいます。
 室内が暖かいのはうらやましいですが、暖かすぎて乾燥が激しいのも、大変ですね。イタリア国内でも、どうも中部や南部の中途半端に寒いところよりも、北部の方が、暖房がちゃんと機能しているのかもしれません。実は、幼い頃は札幌、中3以降は愛媛県で暮らしたのですが、これも不思議と、屋内は、札幌のほうが、愛媛県よりも断然に暖かかったのを覚えています。札幌では小学校にセントラルヒーティングがあったけれど、東京では教室に石油ストーブ、愛媛県では、教室に一切暖房がなく、雪が降っても寒さに耐えるという状況でした。
 季節の変わり目をよりよく肌で感じられて、春が待ち遠しいので、それはそれでよしとして、感謝することにします!
Commented by koba at 2012-01-05 23:14 x
窓が涙を流す日は、しずくが生まれるのです。それから永いしずくの冒険が始まります。どこのお空の雲になるのやら、雪になるのやら。元に戻りたくても、あまりに永い冒険が続くのだろうから、たぶんあなたの所へは戻れません。さようならと言えないけれど。
Commented by milletti_naoko at 2012-01-06 01:24
kobaさん、窓ガラスをふくのに使う古タオルは、テラスで乾かすのですが、その蒸気はやがて風に流されて、どこかで雪になったり、霜になったりしているかもしれませんね。
Commented by 更紗 at 2012-04-25 20:12 x
電気湯たんぽですね♪
情報ありがとうございます。冬までこの町にいたら絶対に買います!
Commented by milletti_naoko at 2012-04-26 04:12
更紗さん、どういたしまして。もう買ってから10年近く経っていて、その間に何度も引越しをしたので、写真でお分かりのように、ぼこぼこになっていますが(扱い方が荒い……!!)、相変わらず、すぐにぽかぽか温まって、こういう寒い夜は、手放せません。今週は天気もいいようで、だんだん暖かくなるようですから、もうすぐ湯たんぽやSole mioとさよならできる日が来ることでしょう。ただ今朝は、太陽と共に、花粉症も戻ったようで、鼻がムズムズしています。


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