イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ネコと雪のテッツィオ山

 2月初めは、寒さが厳しく、雪が降り続け、ペルージャ郊外の低地にある我が家の周囲も、すっかり雪に覆われました。ペルージャで、こんなに雪が積もったのは久しぶりだと、お義父さんも、感慨深げでした。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2353927.jpg

 2月5日日曜日は、朝から天気がよく、何を思ったのか、子猫がブドウの木に登っていました。雪の上を歩くのは足が冷たいからか、小鳥を追い求めてか、一面の銀世界を高みから眺めてみたかったからか……

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_236394.jpg

 そうして、ブドウの細い枝の上を、歩いたりしていたのでありました。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2362671.jpg
Monte Tezio, Perugia 5/2/2012 14.42

 昼食後、雪のテッツィオ山を歩こうと、自然公園に向かいました。近づいて来たテッツィオ山の頂は、すっかり白い雪に覆われています。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2364840.jpg
 
 他のペルージャの住民も、同じことを考えたようで、自然公園まで続く細い坂道は、上り下りする車でひしめき合っています。積もった雪で、道幅がさらに狭くなっているため、ふだんはすぐにたどり着ける公園入り口まで、いつまでたっても近づけません。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_237779.jpg

 そこで、公園はあきらめて、山を下り、コンプレッソ(Compresso)の北にある集落、ピエーヴェ・ペトロイア(Pieve Petroia)まで車で行きました。幸い、車も人もごくわずかです。この大きな家の近くの路上に駐車して、登山靴にはきかえ、歩いて山を登りました。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2373577.jpg

 オリーブ園も、すっかり雪に覆われ、遠くの畑や山の斜面も白くなっています。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2375258.jpg

 白と緑の対照に、目をみはります。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2381047.jpg

 山を登れば登るほど、

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_238256.jpg

雪が深くなります。風が雪を吹き飛ばし、揺り動かして創り上げた模様の美しさ。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2384395.jpg

 吹きすさぶ冷たい風の中、しっかりと抱き合っているように見えるオリーブの木も、ありました。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_239268.jpg

 こんなにたくさん重たい雪を頭に戴いて、

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2392063.jpg

それでも、頭をしっかり高く掲げ、どっしりと立っているオリーブたち。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_2310920.jpg

 柳に雪折れなし。野バラもエニシダも、オリーブも、しなやかな枝を柔らかく折り曲げ、何とか重い雪に耐えています。柔軟でありながら、たくましい木々。初夏には、エニシダは、鮮やかな黄色い花で、野バラは、かわいらしいピンクの花で、いっぱいに飾られることでしょう。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_23102712.jpg

 頂上はそう遠くないはずなのですが、雪に覆われているためもあって、山を登る道が見当たりません。そこで、このあたりまで歩いてから、山を下り始めました。

ネコと雪のテッツィオ山_f0234936_23104676.jpg

 深く雪の積もったテッツィオ山を、存分に歩いてから、家に戻ると、窓際には、ネコたちが、いつものように陣取っていました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

Commented by かや at 2012-03-01 06:10 x
こんばんは☆
静かな自然の中の雪景色が良いですね。
こちらも昨日は朝から昼過ぎまで雪が降って積もりましたが、今日は暖かい青天になる予報なので、ほとんど解けてしまいそうです。
雪がすぐに解けてくれるのは車を運転する者にとってはありがたいことなんですが、やっぱりちょっと寂しいですね。

子猫が木に登っていたんですか。雪が冷たいからでしょうかね。
壁際で丸まって座っている猫たち・・・外に住む猫って意外に寒さに強いんですよね。

凸d(^ー^)pochi
Commented by ムームー at 2012-03-01 10:01 x
なおこさん美しい雪景色ですねぇ~
木々も雪の重さに耐えていますね、これからお花を咲かせて
くれますね。
猫ちゃんたちも雪の見物でしょうかぁ~
こちらの雪景色も堪能しますが、そちらの雪景色にも
心を時めかせています。
行動的なお二人にも嬉しくなりますわぁ~
Commented by milletti_naoko at 2012-03-01 16:22
かやさん、そちらでも、雪が降ったんですね! 一面が白い雪に覆われた世界は風情がありますが、雪が積もると移動は大変ですよね。

うちのネコたちは、オリーブ、ブドウなど、いろいろな木に登って、よく高見をしています。義父は、小鳥を捕まえて食べようとしているというのですが、はてさて?

応援のポチをありがとうございます!
Commented by milletti_naoko at 2012-03-01 16:24
ムームーさん、ペルージャでこんなに深く雪が積もったのは見たことがなかったので、感動しました。夫も、もう数十年ぶりのことだと言っています。わたしはどちらかと言うと出不精なのですが、夫によく連れ出されています。寒いけれど、外を歩いてすてきな景色に出会って、散歩してよかったと思うこともしばしばです。
Commented by Art-Chigusa at 2012-03-01 18:19
お久しぶりです。雪景色が綺麗ですね、すごく素敵なオリーブの木々、少し寒い日が続きましたね。今やっと少し暖かくなり、
私は花粉症に悩まされています。ブログへのコメントありがとうございました。今年も宜しくお願い致します。今年こそ、一度ゆっくりお会いしたいですね。季節の変わり目ですので、おからだを大切に。
Commented by milletti_naoko at 2012-03-01 20:29
ちぐささん、お久しぶりです♪ 平地では雪はもうすっかり解けたのですが、せめてまだ寒いうちにと、雪がたくさん降ったときの様子を、慌てて記事にしてみました。オリーブの形や雪をかぶったさまが、自然の芸術のようで、感動しました。

わたしも今花粉症に悩まされています。悪化したのがちょうど週末で、お医者さんに行けなかったためもあり、今年は代替療法をメインにすえて、目だけはかゆみと痛みがひどいので、目薬をさしています。鼻からさす抗ヒスタミン剤は、今年はできればなしですませたいのですが、それでもいけるかどうか、ただいま自分を実験台に使っている最中です。花粉症は本当につらいですよね。ちぐささんもどうかお大事に。一度ぜひお会いしましょう! このイトスギ(cipressi)の花粉の飛散がひとまず収まり、松の花粉が飛び始める、その前にでも……
by milletti_naoko | 2012-02-29 15:15 | Umbria | Comments(6)