やればできる1

 一昨日の記事に関連して、過去の自分の経験から、「要は信じること、思い込みが大切!」というお話をしたいと思います。

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Assisi 9/4/2012

 東京の公立中学校に通い、仲のいい友人もいて、毎日楽しく過ごしていたある日のこと、両親から、父の松山への転勤が決まり、12月末には、一家で引っ越すことになったと聞きました。わたしは当時中学3年生でした。受験が近いからと言って、特に勉強にはっぱをかけられた記憶もないのですが、3年生になってから、高校受験のための模擬試験が時々あったこと、親や担任の先生と相談して、志望する都立高校を決めていたことを、漠然と覚えています。

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Assisi & Monte Subasio con neve 9/4/2012 10.57

 卒業すれば、友人たちと別れなければいけないことは知っていても、一足先にそのときが訪れ、また、再び会うのが難しい、見知らぬ遠い土地に行くのが悲しくて、ひどくつらい思いをしました。すでに志望校もしぼり始めていて、自分の将来というものを、東京で、友人たちの近くで、具体的に思い描いていた頃でもあり、足元が一気に崩れ落ちるような気がしました。父の転勤による引越しは、このときに始まったことではなく、すでに、幼稚園のときに横浜から札幌へ、小5で札幌から東京への引越しを経験していました。それでも、ようやく新しい土地に慣れて、友達もできて、根を下ろし始めたというときになっての引越し、転校には、いつになっても慣れることができません。因果なもので、自分が大人になってからも、愛媛県立高校教員となって、約4年ごとに、職場と住む町が変わったのですが、引越しのたびに、決まってひどく悲しい思いをしました。

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「大学は東京を選んで、必ず東京に帰ってくるから。」と、友人たちと涙を流しながら別れ、暮らし始めた松山。わたしが東京で通っていた中学校には、制服こそあれ、靴やカバン、髪型やリボンは自由だったのですが、中3の3学期になって通い始めた松山市立中学では、カバンも靴も髪型も規制され、けれど、東京の中学では見かけなかった金髪の男子学生がいて、そうして、授業が高校受験対策ばかりなので、びっくりしました。

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 驚いたのは、それだけではありません。それまで、横浜・札幌・東京と、かなり遠距離にわたって引越しをしたものの、どこもたいていは、ほぼ標準語を話していたのです。札幌でわたしが住んでいた住宅街は、わたしたち一家と同じように、転勤族が多く、千葉や東京から引っ越してきて、やがては、戻っていってしまうという友人もたくさんいました。わたしは、方言というものは、ドラマや時代劇の中だけに存在するもので、今はもうないものだと、思い込んでいました。夏休みに、愛媛や兵庫の祖父母のものて、しばらく過ごすことはあったものの、お年寄りはそういう独特の話し方をするものと、思っていました。それで、松山の中学校で、いきなり方言の存在を知って、びっくりしました。

 掃除の時間に、「机かいて」と言われて、何のことかと思ったら、「机を運んで」の意味だったり、「帰ってこうわい」と聞いて、「戻ってくるのか」と思って待っていたら、「今日はもう帰るから、さようなら。」という意味だったと知ったり……

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 それはさておき、離れた東京の友達や中学校が恋しくて、悲しい思いで過ごし、時々友人たちと交わす電話や手紙を心待ちにして、心の支えにしていた、そんなときの話です。東京の中学校を中3の2学期の終了と共に後にして、松山の学校で3学期を他生徒と共に始め、高校受験が近いため、当然、進路についての話が新しい担任からありました。東京と違って、愛媛県では、歴史や名声を誇る私立高校は少なく、難関大学への進学率の高い某私立高校を希望するのでなければ、皆が県立高校を目指して、受からなければ、やむなく私立高校を選ぶ。わたしが中3のときの愛媛県での高校受験は、そういった感じでした。愛媛県立高校は数多いのですが、松山市から通える範囲の高校は指を折って数えるほどで、基本的には、学校の創立以来の歴史が長いほど、名声が高く、優秀な成績の生徒が多く、いい大学への合格率も高いという傾向がありました。

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 何せ当時中3だった頃のわたしが把握していたことの、さらに遠い記憶なので、あいまいな上に、いい加減な説明があるかもしれません。そうであれば、お許しください。東京では、私立高校を志望する生徒も多かったので、特に勉強しなくても、どこかの公立高校には合格できたのではないかと思います。おそらくはそのため、東京では中3だからと言って、特に家で勉強をした覚えも、家でものんびりと友人と遊んだり、好きなアニメを見たり、本を読んだりしていた記憶があります。(30年近くも昔の話です。)わたしの東京の中学校での成績は、5段階評価でほとんどが3で、少しだけ4があり、国語だけは5というものでした。小さい頃から本を読むのは大好きで、そのためか、クラスの図書委員に選ばれることも多く、それでさらに本を読む機会が増えました。中学校でかるたクラブに入り、小倉百人一首をすべて覚え、古典の魅力に夢中になったものの、受験勉強らしい受験勉強は、東京の中学時代には、一切した覚えがありません。にも関わらず、東京の中学で実施された模試で、国語の偏差値と成績だけが飛び抜けてよかったのは、読書の習慣のおかげだと、今でも確信しています。(つづく)

*記事中の写真は、すべて昨日、散歩をしようと車で移動中に、車の窓から撮影したものです。日曜日に急に気温が下がり、月曜の朝にアッシジ付近を通りかかると、スバージオ山(2枚目の写真)を初め、山々の峰が白雪に覆われているのでびっくりしました。日曜日にミサでアッシジを訪ねたときには、スバージオ山にはまったく雪がなかったのです。1枚目の写真は、2枚目の写真で、スバージオ山の左手に見えるアッシジの町の部分だけを、拡大したものです。天気がいいとこんなふうに、ペルージャから、スペッロ、フォリンニョ、スポレート方面に向かう車内から、アッシジの町がきれいに見えます。先週までは、春どころか夏のような暖かい日が続いたので、菜の花がきれいに咲く場所も多く、真っ赤なヒナゲシ(papavero)の花も、あちこちにたくさん咲いていました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-04-10 11:52 | Umbria | Trackback | Comments(4)
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Commented by スペクター at 2012-04-10 22:29 x
Naokoさん、このブログは素晴らしいですね! ペルージャからのイタリア情報、毎回楽しく拝見しています。 貴ブログは写真がとても素晴らしいと思います。 今後も多くの写真を待っています。
Commented by milletti_naoko at 2012-04-11 00:11
スペクターさん、はじめまして。おほめの言葉をありがとうございます。写真は、いつも夫にあきれられるくらい何枚も撮った中から選んでいるのですが、そう言っていただけると、うれしいです。これからも、よろしくお願いします。
Commented by スペクター at 2012-04-12 00:50 x
Naokoさん、私も子供のころ、父親の転勤で転校が多かったのです。
特に高校入試前に岡山県から広島県の中学に転勤した時は、Naoko
さんと非常に良く似た状況でした。懐かしい思い出です。
今後もイタリアの素晴らしい写真を期待しております。 ブログは写真が非常に重要だと思います。
Commented by milletti_naoko at 2012-04-12 02:22
スペクターさん、子供の頃の転校や引越しは、親の事情としてはやむを得ないと分かっていても、自分がそれまで暮らしてて、当たり前に暮らしていくと思っていた場所から、いきなり離れなければいけない、本当につらいものですよね。住めば都。いつかは新しい土地に慣れ、親しい友人もできると分かっていても、別れはつらく、ようやく友人ができた頃にまた引越しという経験には、いつまで経っても慣れることができませんでした。


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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