2012年 05月 15日
世界を足下に2
山小屋のすぐ後ろに、ボーヴェ北山(Monte Bove Nord、2112m)の勇壮な岩壁が見えます。
着いてしばらくすると、牛たちが、給水場の水を飲みにやって来ました。白く体格のいいキアニーナ牛がのどの渇きを癒すその向こうに見えるのは、ロトンド山(Monte Rotondo、2102m)です。
どこまでも続く緑の草原で、牛たちがのんびり草を食み、周囲の高峰の中にはまだ雪の残る山もあって、アッペンニーニ山脈の一部を成すシビッリーニ山脈にいながら、まるでアルプスにいるような気がしました。
それから少し周囲を散歩したのですが、小牛たちも、夫をめずらしそうに観察していました。
これまで見たことのない、こんな自生のラン(orchidea)も、いくつか見かけました。
この辺りを歩いて、特に印象に残ったのが、このあでやかな色をしたランの花です。付近の山には、このランが群生しているところが、いくつかありました。
さて、ヴィッソ(Visso)から山を登って、教会、Santuario di Macereto(998m)を訪ね、次に、山小屋、Rifugio San Benedetto(1113m、上の地図中、R1)付近を散歩したわたしたちは、さらに高みを目指して、カサーリ(Casali)に向かいました。
カサーリ(Casali、1099m)まで来ると、ボーヴェ北山(Monte Bove Nord)の岩肌が、目前に立ちはだかっています。写真左手に見えるバール兼山小屋で、一休み。アイスクリームを食べたかった夫は、「7月までは置いていない」と聞いて落胆し、二人とも飲み物を注文しました。
村の小さな教会の素朴な美しさに魅かれて、中に入りました。
夫は、先月末にプッリャのモンテ・サンタンジェロ(Monte Sant’Angelo)への巡礼を果たして以来、教会で大天使ミカエル(Arcangelo Michele)の絵や彫像を見るたびに、とてもうれしそうな顔をします。
ここまで来ると、ロトンド山とボーヴェ北山の間に見え隠れしていた山も、よく見えます。
この辺りにも、川の水源まで歩く、ちょっとした散歩コースがあったのですが、バールの主人から、車で山頂近くまで登ることができると聞いて、今回は、車でさらに上を目指すことにしました。
道沿いの山肌のそこかしこに、きれいなピンク色の野の花が咲いています。
坂を登る途中で、夫が「さっき散歩した、牛たちのいた水飲み場が見えるよ。」と言ったのですが、道が細くて駐車できないので、こちらの山小屋、Rifugio Pian di Pao(地図R2)近くまで進んで、車を停めました。
見晴らしはすばらしく、周囲に忘れな草も咲いていたのですが、山小屋からは水飲み場が見えなかったので、さらに車で先に進み、山小屋がまだ見えるところ(地図中*)まで進んで、再び駐車しました。
すると今度は、先ほど牛たちと出会った山小屋と水飲み場(地図R1)が、はるか下方に、小さく小さく見えました。(つづく / continua alla parte3)
山の写真、良いですね☆
緑の草原も最近見てないせいか目にまぶしいです☆
山の上の青空も深い青色で綺麗です。
ランの花も綺麗ですね。
凸d(^ー^)pochi!
白い牛がモニュメントのように見えます。
緑の草原とかわいい花咲く道は爽やかな高原の道ですね。
アイスクリーム、普段はなんとも思わずに買っていましたが、夏のものだったですね。(^^)/
アイスクリーム、イタリアでも、その店の手作りの場合は、冬は売っていないこともよくあるのですが、バールには、工場製造のアイスクリームは年中置いてあることの方が多いと思います。カサーリはかなり山の上にある上に、最近の経済危機で、山を訪れる客がめっきり減ったそうで、宿泊も7・8月を除いては、大人数の予約がなければ、土曜の晩だけということでした。村で出会った人はみなお年寄りでもあるので、アイスクリームは夏にならないと売れないため、冷凍庫用の電気代を節約するためではないかと推察します。最近は朝晩冷え込むのに、そんな晩でさえ、外を歩くと、ついジェラートを食べたくなる、甘いものが大好きな夫であります。
初めて山道で牛や馬を間近に見たときはとても驚きましたが、草原で草を食む、というイメージしかなかった私にとってはゴツゴツした山の斜面をいとも簡単にのぼっていく彼らの姿には更に驚きました!
うちの主人も外を歩くとジェラートを食べたくなるようです!これってイタリア人の習性なのでしょうか?!
Rianaさんのだんなさんもですか! ジェラートはおいしいですものね。