イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

湖を舞い飛ぶ鳥たち、トラジメーノ湖

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 それから車で、やはりトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)のほとりにある村、トゥオーロ(Tuoro)に行きました。

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 トゥオーロからは、マッジョーレ島(Isola Maggiore)が、すぐ近くに見えて、島へ行くフェリーも出ています。

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 湖の岸辺に行くと、会う約束をしていた友人、ルーカは、すでに帆船の出発準備を整えていました。ルーカが最近買ったばかりの、このカシオペア号で、わたしたちペルージャ組は、すでに湖の周遊をしていたのですが、リミニ組は、まだ船を見ていなかったので、興味津々だったのです。

 二人はさっそく船に乗り込みました。わたしたちにも来るように誘ってくれたのですが、船の定員は6名なのに、全員が乗ると7人になってしまいます。

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 そこで、わたしたちは、フランコたちが帆船で湖を周遊している間に、フェリーでマッジョーレ湖を訪ねることにしました。

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 島に着くと、港の近くの教会、Chiesa del Buon Gesùが、この日は開いています。中に入ると、壁も天井も、湖の色を思わせるようなきれいな空色をしていました。

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 まずは、町並みを通り抜け、それから、見晴らしのいい丘の上へと向かう坂道を上って行きました。

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 すると、何十羽、いえ、何百羽ものツバメたちが、オリーブの木々の間を、そして、空を、にぎやかにさえずりながら、飛び交っているではありませんか。



 最近すっかり姿を見かけなくなったので、夫が、「もう南に飛び立ってしまったんだ。」と言っていたそのツバメたちを、前日にポルヴェーセ島でたくさん見かけて、「ああ、まだこんなにたくさん残っていたんだ。」とうれしくなったのですが、この日のマッジョーレ島では、さらにその何倍もの、たくさんのツバメがいました。二島には、ツバメのえさとなる小さな虫が無数にいて、辺りを飛び回っているので、口を開けて飛びさえすれば、ツバメたちは、食べたいだけの虫を、簡単に口にすることができそうです。

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 島の高台に立つ教会、Chiesa di San Michele Arcangeloも、この日は開いていました。教会内部の中世のフレスコ画は、絵も色づかいもとてもきれいです。入場料は1ユーロで、残念ながら内部では写真撮影が禁止されていました。大天使ミカエルの名を冠した教会でありながら、不思議と、内部には聖ミケーレの像も絵も見当たりませんでした。

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 次のフェリーが出るまであまり時間がないので、急ぎ足で丘を下りて、港へと向かいます。この道の近くで、野ウサギやキジを見かけました。

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 なんとかフェリーに間に合いました。波を立てて進む船の後を、幾羽ものカモメが、鳴き声を上げながら、追ってきます。



 フェリーがトゥオーロの港に着いたときには、ルーカたちもすでにマッジョーレ島の周囲を1周して、戻っていました。港のバールで、飲み物を飲みながら、ひとしきりおしゃべりをしたあと、リミニへと旅立つ友人たちを見送り、わたしたちも、帰途につきました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by かや at 2012-09-07 03:37 x
なおこさん、こんばんは☆
湖の中に浮かぶ島でしょうか、自然が残っていて、鳥には過ごしやすい場所なんでしょうね。くちを開けて飛んでいるだけでお腹いっぱいになるなんて、ある意味うやらましいです(笑)
キジや野うさぎもいるんですか。野うさぎなんて見たことないです。

凸ポチ!
Commented by milletti_naoko at 2012-09-07 06:13
かやさん、こんばんは。そうなんです。わたしたちがおしゃべりしていても、口に虫が入ってきそうなほど、虫のたくさんいる場所がたくさんありましたから、ツバメにとってはおいしいものが食べ放題の、うれしい場所なのだと思います。今回は散歩が短かったので、数匹しか見かけませんでしたが、昔、1メートルほど歩くたびに、目の前を野ウサギが横切るほど、たくさんの野ウサギを、この島で見かけたことがあります。ポチをありがとうございます!
by milletti_naoko | 2012-09-05 23:37 | Umbria | Comments(2)