湖畔には危険な響き

 10月21日土曜日は、お祭り中のペルージャの喧騒を避けようと、トラジメーノ湖畔に、散歩に出かけました。

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 サンタルカンジェロ(Sant’Arcangelo)という小さな村から、オリーブ園の間を登って行き、やがて森に入るというトレッキング・コースです。(下記リンク参照)

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 朝はゆっくり起きて、行き先を決めるまでに時間がかかったので、村に着いたのは、正午少し前でした。道沿いにポルケッタを売る店があったので、昼食用に、ポルケッタのパニーノを購入しました。値段は3ユーロ。おなかがすいていたし、荷物になるので、散歩前から、おいしいパニーノを楽しみました。

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 村人に、散歩コースの出発点を尋ねたのはいいのですが、駐車場が見つからずに、結局、オリーブ園の間を、足ではなく、車で登りきってしまいました。「ここから先は車での通行禁止」と書かれた駐車場に、車を置き、

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サイトに見つけたコースの説明と、CAIの赤と白の目印に従って、進んで行きます。

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 木々に囲まれた険しい山道を登っていくと、トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)がよく見渡せる場所に着きました。この夏は、雨がほとんど降らなかったために、秋を待たずに枯れてしまった木がたくさんあります。

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 別の方向を見やると、手前に大きくポルヴェーセ島(Isola Polvese)が、そして、その奥に小さくマッジョーレ島(Isola Maggiore)が、その右に、さらに小さくミノーレ島(Isola Minore)が、見えます。

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 この数日、天気のいい暖かい日が続いたためか、野生のアスパラガスが、生えています。

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 さらにしばらく坂道を上ります。見晴らしがいいからと、夫が少しわき道に逸れたので、後について行きました。

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 湖の右手、木々の間に、大きなお城らしき建物が見えます。

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 さて、このあと、本来のコースは、赤と白の印で示された、右手の森の中を歩く道だったはずなのですが、夫は、「頂上へ」という案内を目にし、頂上からの眺めが見たいと、左の道を進みました。

 皆さん、散歩中は、コースをはずれて歩いてはいけません。特に、ちゃんとしたトレッキング用の地図が手元にない場合は、なおさらのこと。

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 そうして、そのあとは、当然道に迷ってしまったのですが、わたしたちに追い打ちをかけるように、以前から遠くに時々聞こえていた銃声が、頻繁に、しかも近くに聞こえるようになりました。森の中を歩いていると、時々、「鳥の狩猟が行われる場所なので、掲示に注意」と書いてあります。けれども、イノシシ狩りの際によく見かける、狩猟の日時や場所を書いた警告書はどこにも見当たりません。銃声だけが耳に強く響き、進む道には、時々、命を失った野鳥の亡骸が横たわっています。

 狩猟時に人を撃ってしまったという事件も時々あるので、緊張しながら、歩いて行きます。狩りが行われている場所を避け、森を通り、坂を登り続けていたら、今度は犬の鳴き声や人の声がよく聞こえるところに来ました。イノシシ狩りだ、と夫は言います。恐い思いをしながら、とにかく無事に、車まで戻ろうと、それらしい方角を目指して、歩き続けました。

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 その途中で、それは変わった形をしたキノコを見かけました。

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 そういうわけで、なんとか見慣れた湖が目に入り、元来た道を見つけたときには、本当にほっとしました。ようやく駐車場に戻ったのは、歩き始めてから、ちょうど2時間半後のことでした。予定していた散歩コースも、所要時間の目安は2時間半。はからずも、予定していたのと同じだけ歩き、照りつける太陽の下や、銃声の響く森の中を、急ぎ足で歩いたので、わたしも夫も、すっかり疲れ果てていました。

 ペルージャの喧騒を避けるつもりが、湖畔の森の中で、別の喧騒に出会ってしまったのでありました。では、「ペルージャの喧騒」とは何かと言いますと…… この季節のペルージャは、次から次へと大きな行事が続き、あちこちから、たくさんの観光客が訪れます。

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 ただいま、今年は10月19日から28日にかけて開催されるペルージャ・チョコレート祭り(Festa del Cioccolato、Eurochocolate)の真っ最中。わたしはチョコレートは大好きですし、チョコレートの彫像の制作など、週末だけに行われる興味深い催しも多いのですが、同じ理由で、週末の中心街は、大変な混雑が予想されます。そこで、今年も平日にお祭り会場を訪ねるつもりでいます。去年は、ローマへの巡礼と重なって、祭りに行けなかったので、下にリンクを貼ってある記事も上の写真も、一昨年前、2010年10月のものです。

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 それだけではありません。中世以来のペルージャの伝統行事、死者の市(Fiera dei Morti)の開催は、11月初めなのですが、ミニメトロの終着駅にある巨大駐車場には、すでに移動遊園地が設置され、出店がたくさん並んでいます。土曜に義父母が買い物にと訪ねたときには、遊具の前に若者たちの長い行列ができていたとか。うちは、この巨大駐車場から3kmほど離れたところにあるのですが、それでも最近は、毎晩それはにぎやかな音楽が、聞こえて来ます。この駐車場は、そうでなくても、毎週土曜の朝、大きい市が立ちます。駐車場の近くには、サッカー競技場もあります。そのため、ふだんでも、土曜の朝や試合のある日曜は、駐車場周辺の道路が渋滞することが多いのですが、死者の市で移動遊園地があるときは、周囲の道路が一部閉鎖され、ひどい遠回りを余儀なくされる上に、この一方通行の回り道の出口で、渋滞のために、車が歩行者より遅い歩みをする場合もあります。

 というわけで、10月から11月にかけてペルージャを訪ねようという方は、11月5日に死者の市が終わるまでは、週末の混雑と渋滞を避け、平日に来られることを、お勧めします。

LINK
- Nelle terre del Trasimeno – itinerario 13. La Marzolana – Montali – Sant’Arcangelo

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- ペルージャ、チョコレート祭り / Festa del Cioccolato 2010, Perugia
- チョコレート祭り、番外編 / Festa del Cioccolato 2010 – Parte2
- ペルージャ、死者の市 / Fiera dei Morti, Perugia

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-10-22 23:05 | Umbria | Trackback | Comments(7)
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Commented by ムームー at 2012-10-23 14:16 x
なおこさんこんにちは。
素敵な景色が広がりますね~
お城が見えて風情がありますね。
狩猟されてると銃声の音を聞くだけでも怖いですね。
チョコレート祭りって何かときめきますね、いろいろな
楽しみがたくさんありますねぇ~♪
Commented by milletti_naoko at 2012-10-23 15:43
ムームーさん、おはようございます。久しぶりに、晴れわたる青い空の下を散歩できて気持ちがよかったです。今の時期に、山を歩くと、銃声が聞こえてくることはよくあるのですが、こんなに近くで、しかもどこに向かっても、銃声が響く上に、時々道に転がる鳥の亡骸が眼に入ったので、歩いていて本当に緊張しました。無事に元の道に、そして、車に戻れたときは、ほっとしました。

チョコレート祭り、イタリアではあまり見かけないイチゴ味の板チョコが、この祭りのときには、見つかるので、買いたいなと思っています。今年はどんな新しい趣向が凝らしてあるのか、楽しみです♪
Commented by MARIKO at 2012-10-23 19:34 x
なおこさん、こんにちは
以前、l'importante e' の記事でコメントさせて頂いたものです
このブログで知ったこの詩は、今でも心の支えになっていて、
本当に感謝しています。
La vernaでお買いになったこの詩の絵はがきを、いつも目にできるように、冷蔵庫に貼っていらっしゃると知ってから、私もいつかきっと、手に入れたい!と願ってきましたが、今月、ついに!行って来ました!買って来ました!本当にうれしいです。
この詩の美しさ、そしてイタリア語を勉強している方へいつかプレゼントできるように二枚買いました。
なおこさんへご報告したいと思いまして(^-^)/
ありがとうございました

Commented by Mariko at 2012-10-23 19:52 x
すみません、コメントが一部分消えていました
詩は、l'importante e' seminare です。
La vernaは、とても良い所ですね。
Arezzoに友人がいるので、連れて行ってもらいました。
Commented by milletti_naoko at 2012-10-23 21:14
まりこさん、こんにちは。どういたしまして。とてもすてきな言葉だなとわたしも感動して、記事にしました。共鳴して、心の支えにまでしていただいていると知って、とてもうれしいです。コメントをありがとうございます。

一度お客があったときに、あまりにもこういう言葉が飾られすぎていて恥ずかしいかなと思って以来、冷蔵庫には貼っていないのですが、すぐに目につくところには置いてあります。まりこさんのコメントのおかげで、わたしも今回、改めてこの詩を思うことができました。ラヴェルナにも行かれたんですね! ラヴェルナは、聖フランチェスコゆかりの聖地として魂に語りかけるものがある上に、1年を通じて、自然の美しいすばらしい場所だと思います。

アレッツォも美しい町ですよね。他の方の参考までに、わたしがこの詩を見つけたのはラヴェルナなのですが、こういう言葉を書いたはがきは、イタリア各地の教会や修道院のおみやげやさん、カトリック関係の書店でよく見かけるので、ラヴェルナまでもし行くことができなくても、たとえばアッシジやローマの店や教会・修道院内のみやげもの屋で探しても、根気強く探せば、同じものが見つかるのではないかと思います。
Commented by ふぃのな at 2012-10-26 06:19 x
銃声に鳥の亡き骸...なんと~読んでいてハラハラしましたが、なおこさんも恐い思いをされたでしょうね。なにしろご無事で良かったです。トスカーナ州でも狩り好きの人がけっこういるのか、撃ったキジをそのままおみやげにくれたりしてたまげますが、じゅうぶん注意して撃ってもらいたいものですね。
Commented by milletti_naoko at 2012-10-26 07:05
ふぃのなさん、そうなんです! 今回は、どこを歩いても銃声が聞こえてくる上に、本来は標的ではないはずの野鳥まで撃たれているし、道に迷って森から抜けられず、本当に怖い思いをしました。森は狩りが心配だから、スペッロを散歩しようと、わたしは提案していたのですが、車と同じ道は通りたくない夫が、この散歩をしようと言ったのです。まあ、わたしが見つけた第二候補の散歩コースではあったのですが。キジをそのままおみやげとはすごいですね! 狩猟の事故もよく聞くので、本当によくよく安全に注意してほしいものです。


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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