雨が降ったら

 どしゃぶりの雨が夜中に降った翌日、11月1日木曜日の早朝のことです。わたしたちの住む二世代住宅の1階、義父母が使っている物置が、水浸しになりました。夏に左官屋が、上階のテラスの敷石を敷き直したのですが、どうもその際に、水道管が破損したのではないかと、夫は推測しています。

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 この日は諸聖人の祝日で、イタリアでは国民の休日だったので、大家族でいっしょに昼食を食べました。その片づけが終わったあとで、改築中の家に、水の被害はないかと出かけてみると、オリーブの実が、もうかなり色づいていました。

 造り直したばかりの屋根から、雨水が入り、ところどころ、屋根の下の壁が濡れているところがあるので、夫は憤慨しました。水浸しの物置も、雨漏りする屋根も、どちらも同じ左官職人の仕事です。

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 ミジャーナを訪ねたあとは、トラジメーノ湖の北のほとりにある町、パッシンニャーノ(Passignano)に向かいました。最近は雨の日が多かったので、湖の水位が持ち直したに違いないと、それを確認しに出かけたのです。

 マッジョーレ島へ行くフェリーが発着する桟橋に、湖の水位が分かる場所があるからです。

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 夏の盛り、8月19日に見たときは、本来あるべき水位よりも140cm低くなっていました。(記事はこちら)最近は雨の日が多いから、かなり持ち直しただろうと期待しながら見てみたら、ところがさらに低いマイナス142cmとなっています。雨のまったく降らない暑い日が、前回見たとき以後も長く続いたために、雨が降り始める前には、水位がさらに下がっていたのでしょう。

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 残念ながら、水位はまだ低かったのですが、桟橋から、とてもほほえましい光景を見ることができました。こちらの水鳥は、いつもびっくりするほど長い間、水中に潜って、おそらくは小魚を見つけて、再び水面に戻ってきます。ただ、ふだんは、魚を口にくわえているのを見たことがありません。きっと、捕まえてすぐに食べてしまうからでしょう。

 ところが、この日、この左の水鳥は、いつまでもこうして獲物を口にくわえたままでした。夫が、「ひょっとしたら、別の水鳥に、魚をやろうとしているかもしれないね。」と言うので、鳥たちを見守っていると、

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 夫の言うとおり、水鳥は捕らえた小魚を、隣にいた鳥に贈りました。強い雨が長時間降って、湖水が濁っているので、魚を見つけるのも、捕らえるのも、難しいからかもしれませんが、優しい水鳥を見て、うれしくなりました。

 このあとも、同じ優しい水鳥は何度も水中に潜り、もう一羽は、その行方を気にしながら、湖の同じ場所で、じっと待っていました。

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 傾きゆく日が、トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)に、金色の光を投げかけています。マッジョーレ島(Isola Maggiore)にも、その光が降り注いでいます。

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 辺りをしばらく散歩すると、湖畔で、結婚写真の撮影をしていました。

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 金色の光は、聖フランチェスコの像にも降り注ぎ、その影が長くながく後ろに伸びています。

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 南東の空はまだ青く、小さく見えるポルヴェーセ島(Isola Polvese)の周囲の水も青く見えたのですが、
 
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 南西では、遠くカスティッリョーネ(Castiglione del Lago)の町が、柔らかな桜色の光に包まれていました。

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 この日は、湖に向かってミジャーナを発ってすぐに、虹が見えました。美しい虹も、雨が降るから見えるんですよね。何かいいこと、ありますように。

Pioggia! Forse è cresciuto il Lago Trasimeno, no ancora mancano 140cm...

- Però il lago è bellissimo come al solito e abbiamo visto un gentile uccello che dava la sua preda alla compagna (o al compagno? Come no...)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-11-04 12:23 | Viaggi in Umbria | Trackback | Comments(8)
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Commented by かや at 2012-11-05 00:59 x
なおこさん、こんばんは☆
トラジメーノ湖の夕陽と夕景、すごく綺麗ですね~☆
虹も見られたんですね~。
水鳥の優しさにも心打たれますね。

凸d(^ー^)pochi
Commented by milletti_naoko at 2012-11-05 02:44
かやさん、こんばんは。海や湖は、天気のいいときと夕焼けの頃が、とりわけきれいに見えますよね。優しい水鳥もいるのだなと驚きました。応援のポチをありがとうございます。
Commented by Masami at 2012-11-05 06:32 x
なおこさん、こんばんは♪

トラジメーノ湖はガルダ湖と違って風情があって美しいですね~!
結婚式の写真は本当に絵になっているし、雨上がりの虹も綺麗♪
虹って中々見ることができないからか、見れた時の感動はひとしおですよね!それになおこさんのシャッターチャンスも素晴らしい(^^)

水鳥もこんな風にお互いを気遣って生きているのですね~♪
Commented by milletti_naoko at 2012-11-05 06:42
まさみさん、こんばんは。ありがとうございます。ガルダ湖もまた別の風情があって、きれいだと思いますよ。以前に夫の属する合唱団(ただいま解散の危機!)の旅行で訪ねたことがあります。

虹が見えるとうれしいですよね。ふだんは、シャッターチャンスだからと言っても、そのまま車を走らせる夫ですが、このときは他に通る車のない山道である上、虹を見つけたのが夫だったこともあって、写真がきれいに撮れそうな場所で、車を停めてくれました。
Commented by ムームー at 2012-11-05 11:31 x
なおこさん
こんにちは。
美しい眺めですねぇ~湖に暮れゆく空の様子、いいですね。
結婚式の写真は映画のシーンのように綺麗ですね。
虹も見れたなんて素敵!!
なかなか虹は見れませんね、この間車の中から虹が
見えたのですけど、うまくうつらなかったですの。
Commented by milletti_naoko at 2012-11-05 18:24
ムームーさん、おはようございます。湖の北のほとりにある町を、日が沈む前に訪ねたので、西と東で空も湖も、色が違うのがおもしろかったです。めったに見られないので、虹が見えるとよけいにうれしいんでしょうね。雨降って地固まり、雨が降るから虹も出るのですが、こちらでは秋・冬は雨の季節です。屋根と物置が雨漏りしないよう左官職人に言わなければいけないのですが、夫は不信感でいっぱいで連絡する気になれず、義父は、寒く雨の多い秋・冬に作業をするのはどうかと、春まで待とうかと考えているようです。
Commented by ふぃのな at 2012-11-06 19:55 x
なおこさん
8月にマッジョーレ島で私もこの鳥を見つけ、
潜ったところをビデオに撮っていたのですが、
あまりに長くて水面に上がってくるまで待てなかったほどでした。
魚をあげるのは求愛行動かもしれませんね。
確かカンムリカイツブリという名前だったと思います。

その時水位までは気が付きませんでしたが、
こんな大きな湖の水が減ってしまうほど
今年の夏はほんとにカラカラだったんですね。
Commented by milletti_naoko at 2012-11-06 20:48
ふぃのなさん、そうなんです! 息がびっくりするほど長いんですよね。そうと知っていたのに、この日は、この優しい鳥の行方を追っていたら、一度本当に長い間姿が見えないので、夫も、水草にでもからまれて出られないのかと心配していました。そのあとすぐに、かなり離れたところに浮かび上がったのでほっとしました。この鳥を、夫は、svasso maggiore(カンムリカイツブリ)とsvasso minore(ハジロカイツブリ)のどちらかだろうと言っていました。写真は前者に似たものが多いのですが、大きさから言うとminoreみたいで、なんだか自信がなくて、名前を書きませんでした。また、確認してみますね。

実は、トラジメーノ湖の水位は、この数年ずっと下がり続けているので、この「本来あるべき理想の推移」であったのは、もうかなり昔だそうですが、それにしても、この夏は、雨が降らない上に、乾燥のため多発する火事の鎮火に、湖の水がしばしば使われたため、びっくりするほど水位が下がりました。あまりにも水位が低いので、帆船を港から出発させるのが大変だったり、島の周囲に近づけなかったりしたそうです。
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