日本の平和を賭す選挙

 「昔は虫も殺せない子だった」アムロが、我が身や仲間を守るために、人を殺すことを余儀なくされたのは戦争のためでした。完全悪である敵を、正義の味方が倒すという単純な設定を元に話が繰り広げられがちな当時のロボットアニメの中で、ガンダムは、「完全な悪も完全な善も存在しないこと」、戦争の残酷さを、ごく普通の少年少女や大人たちの立場から描くという意味で、斬新であったのではないかと思います。

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 苦手な相手、嫌いな相手というのはきっと誰にでもいて、そういう人と、やむを得ず交渉をしなければいけない場面というのが、人生で出てくることもあるでしょう。だからと言って、西部劇ではあるまいし、命を賭けて、ナイフや銃で決着をつけるのは道に外れているように、国と国の間で話がつかず、問題が絶えないからといって、武力で解決しようとするのはもっての外で、そういう意味で、国際紛争の解決手段としての戦争を放棄する憲法第9条は、日本が胸をはって誇れるものではないかと思います。

 つい数か月前、実はイタリア憲法にも似た条文があるのを知って驚いたのですが、そのとき、そう言えば、宗教上の自由や男女平等などの、さまざまな市民の自由・平等や権利は、イタリアやフランスなどのヨーロッパ諸国では、市民からの根強い呼びかけによって、戦いによって、ようやく獲得できた権利であるのに対し、日本では、敗戦のあと、アメリカ側の干渉のおかげもあって、得られたものなのだと気づきました。

 戦後の平和で豊かな時代に生まれ育ったため、こうした憲法に規定された自由や権利の価値、戦争の放棄などを、当たり前に、あるいは他から押しつけられたもののように思う風潮があるのかもしれません。今日本では、日本国民の自由や平和が脅かされる状況にあるようだと、遠いイタリアから、母国の動向を、心配しながら見守っています。

 どうか皆さん、日本の国にとって、市民にとって、本当に大切で守るべきものは何かを考えてください。市民の権利が制限されたり、国が戦争に巻き込まれたりすることのないよう、待ったの手をかけることが、今ならできます。

参照リンク
- Die Zeit des Rechts - 憲法学者は自民党改憲案をどう読んだか(追記あり) (2013/7/16)
- 自民党の石破幹事長が、「戦争に行かない人は、死刑にする」と発言(東京新聞) - velvetmorning blog (2013/7/20)
- 非戦を選ぶ国民を死刑にする石破幹事長 – Blog of Sakate (2013/7/13)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-07-20 16:10 | Giappone | Trackback | Comments(10)
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Commented by クロちゃん at 2013-07-21 03:48 x
なおこさん、おはようございます。♪
はい、今日は参議院選挙の投票日です。
清き一票を投じましょう。( ^_^)/□
戦争を知らない平和な世の中が続きますように…。
熱い夏のドラマとなりそうです。(^^)/
Commented by milletti_naoko at 2013-07-21 04:11
クロちゃん、こんにちは♪ 本当に、平和な毎日が、日本で、世界各地で続くことを祈るばかりです。伊仏のニュースでは、世界各地の独裁政治や軍国主義の国に関する報道も多く、民主主義の国に、平和な社会に生まれたありがたさをつくづく思います。わたしたちの後に続く子供たち、人々も、どうかこの平和と市民としての権利・自由を、享受していくことができますように
Commented by ユッキッキ at 2013-07-21 05:38 x
私も固唾をのんで開票を見守るつもりです。このままだと、今後3年選挙のない、完全にやりたい放題の独裁になってしまうということに、多くの人が危機感を持っていることを信じたいです。
Commented by milletti_naoko at 2013-07-21 16:15
ユッキッキさん、おはようございます。わたしも日本で多くの人が危機感を持ってくれていると信じたい思いでいっぱいです。数年前にイタリアの雑誌で、日本は世界でも、情報統制が最も行われている国の一つと読んで驚いたことがあるのですが、自由や平和を脅かしかねないこうした危機を、日本のマスコミがしっかり取り上げてくれていて、日本の皆さんもどうか、自分なりに情報を調べ、判断した上で投票してくれますように。
Commented by oliva16 at 2013-07-21 19:12
naokoさん、今回、前回に増して投票率がとても低いようです。なぜ…と信じられない思いです。
Commented by milletti_naoko at 2013-07-21 22:58
Olivaさん、投票率の低さにわたしもびっくりしました。開票結果を見て、唖然としています。せめて、どうか選ばれた人が、私益や党の利益ではなく、国、国民、そして世界の皆にとっての幸せのために、動いてくれますように……
Commented by patata at 2013-07-23 05:54 x
なおこさん、こんばんは♪
私も今回の選挙の行方を注視していた1人です。。
投票率の低さについては驚きました。。いつも20代(私の世代です。。)がとりわけ投票率が低いですが、今回もそうだったのでしょうか。。

個人的には自民党が圧勝したとのことで、憲法改正については、特に心配しています。。
Commented by fusello at 2013-07-23 13:41
naokoさん、こんにちは。今回の選挙結果、私なりに納得しております。頼りない民主党より老練したたかな自民党を選択した結果だと思います。
まずは中国、韓国との関係改善を第一に考えて、良い方向に導いて欲しいものです。
Commented by milletti_naoko at 2013-07-23 17:51
Patataさん、わたしも投票率の低さに愕然としました。イタリアで、政治離れと言われて急激に下がっている投票率よりも、さらに一段と低い……

これまで国が何とか動いてきて、問題がなく暮らしていける時代が長かったからでしょうか? これだけ少ない投票数で決められた選挙結果はいったいどれだけの民意を反映しているのか……

どうか憲法改正にやみくもに突き進まず、国民や識者の意見や思いを、きちんと聞き取ってほしいものです。
Commented by milletti_naoko at 2013-07-23 17:53
Fuselloさん、国政を任せる政党に託したい思いは人それぞれですし、一概に一部だけを見て判断するのは難しいですよね。

どうかいろいろ考えた挙句に投票した国民の思いを、政治家たちがしっかり感じて、「民のための」政治をしてくれますように、祈るばかりです。
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