雨の湖、雨の罪

 日本のことわざでは「女心(男心)に秋の空」と言いますが、最近は、まだ夏のはずのイタリアで天気が崩れやすく、晴れていたかと思うと、いきなり空がかき曇り、稲妻が光り、どしゃぶりの雨が降るという日が続いています。

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Lago Trasimeno, Tuoro 25/8/2013 18.09

 土曜の夕方から、天気予報ではウンブリアはどこも雨と出ていたため、日曜は朝、夫と二人で保存用トマトソース作りに励んだのですが、夕方は、「せっかくの日曜だし」との夫の誘いに、トラジメーノ湖に出かけました。天気がもてば、ローマ軍がハンニバルに敗れる一因となった狭い湖畔の道、マルパッソ(Malpasso)を訪ねたいと考えていたのですが、トゥオーロに着いてみると、大きな黒雲が湖を覆っています。

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Lago Trasimeno, Tuoro 25/8/2013 18.08

 ご覧のように、帆船が並ぶ桟橋付近の上空、東の空には晴れ間が見えているのに、

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Lago Trasimeno, Tuoro 25/8/2013 18.10

西の空には暗雲が立ち込めています。冒頭の写真は、雲と青空が押し合いへし合いをしているところです。

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 駐車場に車を置いたときには、すでに強風が吹いてきて、「これは雨になるぞ」と夫は言うのですが、雨が降る前に湖を見ようと、桟橋をしばらく歩きました。このとき途中から、1分ほどおきに、一つぶ二つぶと小さな雨つぶが肌に落ちるのを感じました。ゴロゴロと雷鳴がとどろき、遠くには稲妻が光り、「少しくらい濡れても」と言う夫に、「こういう天気のときは、すぐにどしゃぶりになるから、戻りましょう」と答えて、急ぎ足で車へと戻りました。天気の変わる気配を察して、港に着いたばかりのフェリーから降りた乗客も皆小走りに駐車場へと向かいます。

 そして、10メートルも歩かないうちに、雨が勢いよく降り始めました。幸い、傘は持っていたのですが、傘をさしても足元が濡れるほどです。

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Lago Trasimeno, Tuoro 25/8/2013 18.20

 車に戻って、やれやれと思っていたら、夫は自然が猛威を振るう、大雨の湖が見たかったようで、車を帆船が並ぶ岸辺近くまで走らせます。つい先ほどまで晴れていた帆船の周辺も(2枚目の写真)激しい雨が降っています。

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 窓ガラスが雨に濡れて、写真では分かりにくいのですが、風が吹きすさび、湖には荒波が立っていました。

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 雨がやむだろうかとしばらく待ちながら、嵐の中の湖を眺めていたのですが、どうにもやみそうにないので、散歩はあきらめて帰途につきました。思いついて湖畔のサイクリングコースを車で進むと、今度歩いて訪ねてみたいと思うような場所を発見し、またパッシンニャーノに近づくと、以前歩いたこともある道を行くことになりました。

 イタリアでは、天気に気分どころか体調まで左右される人が多いと、ニュースで聞いたことがあるし、身近でも何人か、天気が崩れやすい季節の変わり目には体調を崩す人を知っています。今は雨で気温が下がっても、なんとかまた気温も盛り返してくれることでしょう。作物にも雨が必要で、実際、この2週間は、義父母が海に出かけているため、雨がたくさん降ると、夫が広い畑に、義父に代わって水をやる作業が楽になります。雨が降ると、暑い盛りは下がる一方だったトラジメーノ湖の水位も上がります。雨のおかげで、夫の出かけたい症にも歯どめがかかり、アイロンがけや料理も楽になりました。巡礼や登山、仕事に向かう途中に雨が降ることもあるけれども、備えさえあればいいわけで、わたしは雨が降ったからと言って、特に動じる方ではないのですが、けれど、

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 今日の夕方、郵便箱からはみ出して、下半分がすっかり雨に濡れてしまった『Bien-dire』の最新号を見たときは、悲しくなりました。今日は何度か雨が大降りになったために、写真で灰色に見える部分は濡れていて、ページとページがくっつしてしまっています。夕食のしたくをしていた手を慌てて止めて、とりあえず各ページに、ざっとドライヤーで温風を送り、少しでもと乾かしました。

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Jardins de Versailles 9/6/2012

 乾かすためにページをめくっていたら、ヴェルサイユ宮殿の庭園を手がけた造園家、アンドレ・ル・ノートルを取り上げている記事があり、昨年6月に訪ねた美しい庭園を思い出してうれしくなりました。

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 今、写真を選ぶために、ヴェルサイユ庭園の写真を見ていて、そう言えば、パリに留学していたときも、ホームステイ先の家族が「本来なら天気が一番いいはず」という6月に、雨がちで寒い日が続いていたのを思い出しました。

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 ヴェルサイユ宮殿とその庭園も、いつか記事にしたいなと思いつつ、もう1年以上経ってしまいました。

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 この夏も、わたしはフランス語を勉強していることだし、南仏かコルシカ島に行きたいとずっと思っているのですが、7月は夫や友人たちと南チロルを訪ねました。9月は、夫は南の島に行きたがり、友人たちは、フランスのル・ピュイからサンティアーゴを目指す道の最初の数日分を歩こうと言います。1週間を予定している9月の旅行も、どうやら、友人たちと共に歩くことになりそうです。

Lago Trasimeno in tempesta & Giardini di Versaille

- Si avanzano le nuvole nere e d'improvviso tuona e piove!

- Grazie alla pioggia, le piante crescono e pure il lago, ma oggi la pioggia ha bagnato il nuovo numero della rivista, "Bien-dire"!! L'ho cercato di asciugarla un po' con fon, girando le pagine. Un articolo parla del giardiniere che ha creato i giardini di Versaille. Dopo tanto tempo ho guardato le foto dei giardini; anche allora il tempo era instabile, le nuvole coprivano il cielo, ma nonostante ciò i giardini erano bellissimi.

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-08-27 23:34 | Viaggi in Umbria | Comments(2)
Commented by suzu-clair at 2013-08-28 22:55
お天気が不安定だったのですね。
日本も、今年はかつてない猛暑や豪雨など、
自然がときに見せる厳しさを感じた夏でした。

人間も自然の一部だから、
お天気で感情まで左右されることもあるのでしょうね。
イタリアの人は、そんな感情に素直な方が多いのかもしれませんね^^

ベルサイユ宮殿のお庭のお写真素敵ですね。
またいつか、記事にしていただけると嬉しいです♪


Commented by milletti_naoko at 2013-08-29 00:00
すずさん、イタリアの夏は、ひどく暑いときや雨の時期が毎年変わるので、そういう時期は違うものの、いつもの夏かなと思うのですが、日本は例年に比べてそんなに雨が降り、暑かったんですね! 豪雨で土砂崩れなどの被害が出ないよう、祈っています。

感情に素直だというとらえ方、いいですね。心優しいすずさんらしいお言葉です。

日本庭園も美しいのですが、ヨーロッパにもすてきな庭園がいろいろあります。少しずつ記事にしていきたいと思っています。夫が庭園や植物園が好きなこともあって、日本でもヨーロッパでも訪ねた庭園は多いのですが、慌しい旅行の中のことで、ついつい写真が眠っているものが多いのです。
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