停電騒ぎと満水警報

 イタリアでは、かかりつけ医に、無料で診療してもらえるのはありがたいのですが、運が悪いと、患者が多くて、何時間も待つはめになります。経験的に、月曜の朝と金曜の午後は患者が多いのを知っていたのですが、今日は朝から強風に大雨で、これなら待ち時間も少ないのではと出かけました。けれど、待合室は患者でいっぱいで、結局朝10時半から午後1時半まで3時間待って、ようやくわたしの番が回って来ました。

 薬局に寄り、午後2時前に帰宅すると、義父が、水道管からの水漏れで、物置に水が流れ落ちて困るので、市役所への申請書類提出のために、写真を撮ってほしいと言います。降り続ける雨で、被害が大きくなったのでしょう。昼食を終えて、写真を撮り、やれやれとパソコンの前に座り、メールやツイートに目を通していたら、突然画面が暗くなりました。部屋の照明もつかないので、停電です。ブレーカーは下がっておらず、義父母宅でも停電と言うので、停電の案内が、いつものように電柱に貼ってあるかもしれないと、雨の降る中外に出てみましたが、そんな掲示はありません。義父の電話でようやく駆けつけた作業員が、水道管の修理に当たっているので、そのために電気を切りましたかと尋ねると、この作業は電気配線とはまったく関係ないと言います。十字路で作業をする方たちと話をしていると、近寄ってきた車の窓が開き、年配の男性が、「停電はこの作業のためですか。停電の案内はないようだけれど。」と言います。

 それで、電力会社ENELに電話しようと、義父母に相談すると、先週から水道工事屋さんに頼んで、温水と暖房用のボイラーの交換作業を続けているので、それが原因だと思い、すでに電話しているから、業者が来てから様子を見ようとのことです。それでも、黒雲に覆われた空が、日の入りが近づくにつれてますます暗くなり、業者もやって来そうにないので、とうとうENELに電話しました。要求された番号を請求書に見つけて、数字を入力すると、「該当の地域は、ただいま故障による停電中で、復旧作業に当たっているところです。停電地域は、ペルージャ、マドンナ・アルタ、フェッロ・ディ・カヴァッロです。」と、録音された音声が答えます。これが4時半頃で、仕方がないので復旧を待つことにして、日の光のあるうちに、できる範囲で掃除をしたり、分別ごみを捨てに行ったりしました。

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 キャンプ用のヘッドライトをつけて、電話番号を探したり、家事をしたりしていたのですが、日没後はすっかり暗くなりました。暗い中で包丁を使うのも危ないので、料理を始めるのは電気が戻ってからと決め、本を読もうとロウソクに明かりをともしました。台の上のロウソクが不安定なので、倒れて机や本に火が燃え移っては大変と、こちらの深皿に入れました。

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 本は、『L'Île mystérieuse』です。歯医者でも、かかりつけ医の待合室でも、フィレンツェを電車で訪ねたときも、長い待ち時間や移動時間を、読書とフランス語学習に役立てようと、この本を持って行きます。ただ、歯医者ではテレビの音声が、待合室と電車では、おしゃべりがにぎやかで、なかなか読書に集中できず、ページが進まないのでありました。それでも、現在、290ページまで読んだのですが、本文は868ページまでありますし、30ページある前書きは、作品解説になっているため、後から読むつもりなので、読了までには、まだまだかかりそうです。

 ようやく電気が戻ったのは、午後5時45分のことでした。電気がないと、暖房も温水も使えないので、電気の使えるありがたさをつくづくと感じました。

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 ちなみにこちらが、今日の停電でも役に立った、キャンプ用のヘッドライトです。山小屋やテントで宿泊する際の必需品ですが、頭につけて、周囲を照らしながら歩けるのが便利なので、お義母さんから、「それ、いいわねえ。これから雨も多いし、停電がまたあるかもしれないけれど、うちには一家に一つしかないので、そういう明かりがあれば便利ねえ。」と言われて、この便利さを再確認しました。

 今日から気温が急激に下がり、今後も大雨に襲われることがあるかと思います。今日の午後2時の地方ニュースでは、こうした悪天候による、テベレ川やカイナ川の満水や暴風で倒れた木、通行止めの道路について、報道がありました。ニュースの時間帯には、ウンブリア北方のチッタ・ディ・カステッロからピエラントーニオにかけて、夕方から夜にかけては、ウンブリア中・南部へと、テベレ川の満水や洪水が懸念される地域が、北から南へと移動しています。まだ雨が続くようでもあり、すでに水位の高い水が、さらに雨で増水して下流に流れるため、テベレの下流域、ウンブリア南部やラッツィオ州、ローマなどでは、今後、満水や洪水の恐れがあるのではないかと思います。今週、こうした地域に旅行される予定のある方やお住まいの方は、ニュースに十分にご注意ください。

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 大雨にも暴風にも負けずに、吹きすさぶ強風に傾いて、風の圧力を和らげ、しなやかに乗り切ろうとする花たち。今日は予想最高気温が7度で、これからも寒い日が続きそうです。頑張れ、どうか負けないで!

D'improvviso va via la luce.
Poi tramonta il sole.
Nell'attesa della riparazione
leggo un libro a lume di candele.

LINK
- Amazon.it - J. Verne, "L'île mystérieuse", Folio classique
- Amazon.it - Princeton Tec Lampada Frontale Scout Nero
- Umbria24.it – Maltempo: alberi caduti e frane. Pericolo esondazione del Tevere. La Regione: «Stato di allarme» (11/11/2013)

関連記事へのリンク
- フランス語で読む夏2
- ムッシュウ
- テベレの満水とローマ、ミルヴィオ橋 (15/11/2012)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-11-11 23:59 | Altro | Trackback | Comments(8)
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Commented by ayayay0003 at 2013-11-12 14:57
なおこさん、こんにちは。
停電に悪天候、病院での長い待ち時間大変でしたね!
お見舞い申し上げます。
そういうのは、概して重なるものですよね。
大変なことがあっても、最後の写真のお花のようにがんばっているなおこさんの姿を想い浮かべている私です❤❤❤
Commented by milletti_naoko at 2013-11-12 16:54
アリスさん、おはようございます。停電も、悪天候によるものではないかと思います。急ぎの連絡事項や仕上げる仕事のないときで、助かりました。水漏り対策に追われた義父と、大雨暴風の中、遅くまで作業を続けた水道会社の方は大変だったなと思います。義父母もこの週末、教区教会の旅行でプッリャのパードレ・ピーオの教会に行ったのですが、帰り道の高速道路で、まさかのガソリン切れで、バスが2時間立ち往生し、ただでさえ前日土曜日に朝3時に家を出て疲れていたのに、帰宅が午前3時半になったそうで、そのあげくの水漏れなのでありました。

アリスさん、お優しいお言葉をありがとうございます。柳に雪折れなし。花たちが、風に逆らわずうまく風になびいて、しのいでいるように、どうにもならないこと、多少のことは、受け流せるようでいたいものですが、なかなか難しいのでありました。
Commented by ミルティリおばさん at 2013-11-13 01:15 x
わぁ、これはロマンチックだ、キャンドルの下での読書!
前触れなしに停電になることが、昔時々ありました。で、
ロウソクの下で本を読んだことがありました。
 どこでポチッ!したのか忘れてしまうけど、ポチッした責任上、
 なおこさんが上位にいらっしゃると嬉しいです。(^^♪
Commented by milletti_naoko at 2013-11-13 03:38
ミルティリおばさんも、停電で灯火に親しまれたことがあるんですね! そう、ロウソクの光には不思議な魅力がありますよね♪ 前ぶれなしの停電は、日本でかイタリアでか気になるところです。応援のポチをありがとうございます♪
Commented by ミルティリおばさん at 2013-11-13 13:25 x
書き足りなかったでした。お加減が悪かったのですか?
お大事に!
Commented by milletti_naoko at 2013-11-13 17:10
ミルティリおばさん、どうもご親切にありがとうございます♪ いつまでも若いつもりでいても、寄る年波には勝てないというわけで、あちこちにacciacchiが出てきました。指の痛みはおそらく関節症ということで、とりあえずレントゲンを予約し、腰痛はゆがんだ姿勢から来ているとのことで、何かこわい病気だったらどうしようと心配していたので、まずはほっとしました。それでおとといからさっそく、腰痛解消のための体操を、本を見ながら夫といっしょに始めました。(昨日は慌しくて休みましたが)以前、肩の痛みがひどかったときに、この本で体操をしたら、肩の痛みだけではなく、6年前にぎっくり腰に苦しんで以来、時々戻ってきた腰の激痛も解消したので、体操の効果に期待しています。

お優しいお言葉、ありがとうございます♪
Commented by suzu-clair at 2013-11-13 21:46
大雨暴風だったのですね。
大きな天災などはなかったようで、よかったですね。

湖と夕日の記事、とても美しかったです。
日が沈むまでの空の色の変化、
本当に素敵な芸術の瞬間ですよね。
なおこさんのお写真で、そんな時間をご一緒に楽しませていただいたような気分を味わいました☆
素敵な記事、ありがとうございます!
Commented by milletti_naoko at 2013-11-13 23:01
すずさん、ありがとうございます。土砂崩れや洪水はあったものの、幸い今のところそれほど大きな被害は出ていないようなのですが、昨年も大洪水で苦しんだテベレ下流域のオルヴィエートでは、今年もまだまだ警戒が必要なようです。今年は例年と違って、秋・冬になって雨が続く前から、川も湖も水位が高く(たとえばカイナ川の満水警報は約30年ぶりなのではないかと夫は言います)、イタリアの他地域同様、ウンブリア州も大雨の際の洪水・土砂崩れ対策ができていない場所が多くありそうなので、これからも天気予報など、ニュースには気をつけたいと思います。今回も、電車が不通になったり、道路が通行止めになったりした箇所がありました。

ありがとうございます。トラジメーノ湖は大好きで、特に夕日のころはきれいなので、時々出かけるのですが、同じ場所でも、空や湖の色、夕日の色や夕焼けが、訪ねるたびにかなり違って、いつもきれいだなと感動します。太陽と空と湖が創り上げる芸術、すばらしいですよね♪ すずさんにも共感していただけたと分かってうれしいです。こちらこそありがとうございます!
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