ブロガーと被災地の宝たち

 フィレンツェに続いて、今回、ブロガーとして招待されたのは、ボローニャに近い、ピエーヴェ・ディ・チェントの村です。昨年5月29日に、エミーリア地方を襲った地震の爪跡が、村のあちこちに今も大きく残っています。

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Collegiata di Santa Maria Maggiore, Pieve di Cento, Bologna
8/12/2013

 教会で、まるごと崩れ落ちたクーポラは、今も落下時に陥没させた床の上に、瓦礫として積まれたままです。

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”A Suon di Campane”

 昨日は12月8日、無原罪の御宿りの祝日で、教会前ではそれを祝って、鐘の響きで音楽を奏でていました。

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Laboratorio di Liuteria

 教会の次は、弦楽器製作工房を訪ねました。ピエーヴェにおける弦楽器作りの歴史や文化、さまざまな楽器の製作上の工夫などの話を聞き、

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製作中の楽器やその構造が見ることができて、とても興味深かったです。この工房もやはり地震で被害を受けています。

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Archivio Storico Notarile

それから、15世紀から18世紀にかけて作成された公正証書が保存されていた、17世紀の公正証書保管所や、

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Teatro comunale “Alice Zeppilli”

同様に地震で被害を受けたものの、修復が進み、今月中に再開が予定されている村立劇場を訪問しました。

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Porta Cento & Casa degli Anziani (1272)

 13世紀の歴史ある家屋も、地震によって、均衡を失ってしまっています。

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Pranzo alla Vecchia Trattoria da Braccio

 昼食は、ピエーヴェの中心街にあるトラットリーアで取りました。すっかりおなかをすかせていた皆が、今から一口という瞬間に撮影したので、誰もかれも真剣な表情をしていますが、ラグー・アッラ・ボロニェーゼのパスタは、それはそれはおいしかったです。

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 食後は、店のシェフ兼オーナーのブラッチョさんから、ラグー作りの秘訣や、ピエーヴェや店の逸話の数々を、楽しく聞きました。食事のあとは、皆の表情がすっかりくつろいでいます。

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 それから再び、朝訪ねた教会、Collegiata劇場、Teatro Comunaleの前を通り、

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町並みや冬も凛として咲くバラの美しさに、足を止め、カメラを構えながら、

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Magi ‘900 – Museo delle eccellenze artistiche e storiche

 近現代美術館、Magi ‘900に向かいました。私立美術館でありながら、積極的に公的使命に取り組み、たとえば冒頭の教会にあった数々の貴重な壁画は、修復を待つ間、この美術館に保存・展示されています。

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Bonjour M. Sepo – un talento italiano a Parigi, mostra fino al 31/12/2013

 彫刻、絵画など数ある作品のうち、特に興味深かったのは、フランス・イタリアで、芸術的要素を取り込んだ数々の広告を手がけたイタリアの画家、彫刻家、Sepo(Severo Pozzati)と

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Oriental experience in contemporary art fino al 2/2/2014
Pine / Installation – Guo Gong

ベネチア・ビエンナーレ国際美術展に出展されていた中国の芸術家の作品の特別展です。制作者が意図したかどうかは不明ですが、照明が壁に投げかける影の美しさに魅かれました。そして、館員さんの言うように、木が紙となることを表しているとしたら、作品の意図は、木としての命を失い、紙として生まれ変わり、新しい命を得り、後代に伝えられるということかしらと、想像をめぐらせました。

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Porta Bologna, Pieve di Cento 17.11

 午後5時に美術館で解散して、夜明かりに浮かび上がる門や建物の風情を楽しみながら、駐車場に向かい、ペルージャへと高速道路をひた走りました。

 被災から復興の最中にあるピエーヴェ・ディ・チェントの、歴史や楽器製作・食などの文化を知り、復興や伝統、芸術にかける村の方たちの心意気を知ることができる、すてきな1日になりました。遠方であり、かつ日が暮れたあとに終わる予定だったため、夫に車で同行してもらい、主催者側には、幸い、夫の参加も許可してもらえました。招待してくれた主催者、1日行動を共にしたイタリア各地のブロガーたち、そして、片道3時間の遠くまで同行してくれたルイージ、みんな、どうもありがとう。

Fotoblogger e Travelblogger a Pieve di Cento (BO) 8/12/2013

Il 29 maggio 2012
la terra trema in Emilia,
a Pieve di Cento crolla la cupola.
Ancora sfondato il pavimento della Collegiata,
ma l’animo della gente, del paese non crolla mai.
L’amore per Pieve, la sua cultura e tradizione
suona nelle Campane davanti alla chiesa,
nel Laboratorio di Liuteria, teatro e nei musei,
piatti squisiti e risate da Braccio e non solo.
Grazie tante, Signori del paese, Francesca e Roberto
per l’invito alla scoperta di Pieve e l’accoglienza,
Compagni blogger per la compagnia simpatica,
Luigi per avermi accompagnata
guidando 600 km tra andata e ritorno,
Amici di Igea per la cena, compagnia e ospitalità di sempre.

LINK
- MIMULUS – I blogger alla scoperta di Pieve di Cento - #PieveMiniSmart di Francesca Fabbri
↑↑ 記事後半に、参加したブロガーたちの写真やブログ記事へのリンクあり。
- Pieve di Cento minismart – Tutto pronto per I Blogger alla scoperta di Pieve!
- lucabecattini.it – Pieve di Cento, una smartcity colpita dal terremoto (2/12/2013)
- Twitter - #pieveminismart
- facebook – mimulus - #PieveMiniSmart: evento per foto e travelblogger! – 8 dicembre 2013: i blogger alla scoperta di Pieve di Cento
- Comune di Pieve di Cento – La mappa dei tesori di Pieve
↑↑ Per info dettagliate, cliccate il link del luogo a cui siete interessati.
- Turismo in Pianura – Scuola di Liuteria Centopievese
Laboratorio Via Dosso Dossi, 2 - 40066 Pieve di Cento (BO)
URP Comune Tel +39 051 6862611
Offre anche la possibilità di visite guidate per scolaresche, comitive turistiche, ecc. nei propri laboratori previa richiesta telefonica o via e-mail.
- La Vecchia Trattoria da Braccio
Via Melloni Giambattista, 4 – 40066 Pieve di Cento (BO)
Tutti i giorni 12.00-14.30, 19.00- (La cucina chiude alle 22.00)
Tel 051 0340806, 339 4925672
- Magi ‘900 - Museo delle eccellenze artistiche e storiche
Via Rusticana A/1 – 40066 Pieve di Cento (BO)
Tel +39 051 6861545 - Fax +39 051 6860364 info@magi900.com
martedì - domenica 10.00-18.00 Chiuso lunedì, anche festivi
- イタリア、エミーリア地震速報 / Terremoto in Emilia (29/5/2012)
- 大聖堂クーポラ登り、フィレンツェ4 / Fotoblogger a Firenze 4 (19/10/2013)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-12-09 11:51 | Emilia-Romagna | Trackback | Comments(6)
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Commented by ayayay0003 at 2013-12-09 23:58
なおこさん、今回は、ご主人が同行してくださって本当によかったですね❤片道3時間のドライブ、1人では、疲れますしね~!
今回のブロガー招待の旅は、被災地ということで、教会のクーポラは、本当にお気の毒としか言えません('_')
村立劇場が復興されつつあるという記事を読んで、本当に復興までは長い道のりなんだなあと思いました。1年半以上もかかっているわけですから・・・。
弦楽器の工房は、私とても興味深いです。このような場所を訪れる機会はまずありませんので、なおこさんのブログありがたいです♪
本当に文化的な村ですね~♪愛媛でいうところの内子という感じでしょうか?1日も早い復興を遠い日本からお祈り申し上げます。(*^_^*)
Commented by suzu-clair at 2013-12-10 00:42
大きな地震があったのですね。
クーポラがまるごと崩れ落ちたなんて・・・
イタリアでも、
復興に向けて奮闘する人々の姿があるのですね。

三日月の輝く青い夜空を背景に、
光に浮かび上がる美術館のお写真、
とても美しいですね!!
木と紙のアート作品も、
魅力的ですね。
ほんと、影を含めて完成された作品なのでは?と、
私も感じました。

遠く離れた日本から、
イタリアの被災地も、
災害を乗り越え、復興が進みますことをお祈りいたします。
Commented by milletti_naoko at 2013-12-10 01:29
アリスさん、ペルージャからボローニャのさらに北へは、電車では乗り継ぎの便が悪いし、運転するには遠いので、夫が同行してくれて、そして、主催者側が夫の同伴もOKと言ってくれて、本当に助かりました。

わたしも被災地の復興支援に役立てたらと思いつつ、当日の予定を見て、一番魅かれたのは、弦楽器の製作工房でした。いろいろな楽器を製作するための道具やその過程が見られて、興味深かったです。楽器も建築物と同じで、複雑な構造をしているとしって驚きました。

アリスさんに記事を喜んでいただけて、わたしこそありがたいです♪ 内子も、歴史ある町並みに内子座、英語劇(かつて1度、村の人に混じって出演したことがあります)、姉妹都市との国際交流と、文化的な資産も活動も豊かですよね。復興が順調に進みつつある様子を見て、ほっとしました。
Commented by milletti_naoko at 2013-12-10 01:44
すずさん、教会は、建物自体が古い上に、被害が大きく、長く小さな地震が続いたという状況もあって、修復が遅れていますが、1997年の大地震後、今なお工事が完全に終わっていないウンブリアの村を思うと、これでも、復興作業は進んでいると言えるのではないかと思います。劇場は幸い被害が少なく、同様に劇場を持つフランスの地方からの善意の支援もあって、年内には再開が予定されています。ありがとうございます。教会や劇場というのは、ある意味、地域の人々の心のよりどころであり、活気を与えるものでもあるので、教会も楽器製作工房も、少しずつ復興が進むよう、わたしも祈っています。

最後の写真は、村の入り口に建つ門なのですが、夜明かりに浮かぶ石造りの建物には、何とも言えない風情があって、いいですよね♪ この中国の作品、とてもすてきですよね。わたしも、照明や影も作品のうちかと思ったのですが、美術館のカタログや作品展のサイトの作品紹介を見ると、どうもこの光と影の美しさは、作者の想定外に生まれたものかもしれないという感じもします。
http://www.confrontinganitya.org/cnexh_works_details.aspx?id=16
Commented by ムームー at 2013-12-10 12:20 x
なおこさん
こんにちは。
わぁ~素晴らしい建築が、地震の爪痕が今も残されて
いるのですね、楽器作りの工程はなかなか見ることが
ありませんね。
教会や劇場は皆さんにとっては心のよりどころですねぇ。
最後の写真、素晴らしいですねぇ~
こんな風には写せないです~
いつもありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2013-12-10 20:08
ムームーさん、こんにちは。イタリアでは日本と違って、数百年前に建てられた石造りの建物や教会が、特に歴史ある町の中心街には多いため、耐震性があまり考慮されず、改築も難しくて、地震の際に被害が大きくなる傾向があると言えると思います。教会の修復にはまだまだ時間がかかりそうで、弦楽器製作工房もまだ1階は修復中とのことですが、今年末には劇場再開と、少しずつ建て直しに向かっているのが、幸いです。ちなみに、この劇場、市役所のある建物のただ中にあるのが、興味深いです。楽器の内部を見て、楽器作りも師匠に教わったあと、自分で工夫をするので、やはり守破離なのだと知って、興味深かったです。

ありがとうございます。わたしも、灯りに照らされた門がきれいなので、思わずカメラを向けました♪


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