イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

壊れる傘と狂った天気

女心に秋の空とは言いますが、ここイタリアでは、年中天気が変わりやすく、晴れていると思えば突然雨ということも多いので、次の二つの天気予報サイトで確認して、どちらでも雨が降りそうにないというとき以外は、常に折り畳み傘を携帯しています。
- ilmeteo.it – Previsioni Perugia Meteo
- 3Bmeteo.com – Previsioni Meteo Perugia

 このペルージャの天気予報二つは、お気に入りに登録して、しばしば確認しています。雨については、降水確率が0%の場合は、降らないことの方が多いのですが、ごくまれに、もともと天気予報で曇りの予報が出ているときに、にわか雨が降ることがあります。天気予報は、洗濯するかどうかを決めるためだけではなく、週末に山歩きをする際に、全国天気予報図(下記リンク参照)を見て、一番雨が降る確率が低そうな地域を選ぶのにも利用しています。

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 いつでも楽に持ち歩けるようにと、できるだけ軽い傘を選んではいるし、すぐに壊れては嫌なので、柄さえ気に入れば、店内で一番上部そうな、値段もいい、イタリア製の傘を選ぶようにしています。

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 にも関わらず、悲しいかな。傘はすぐに壊れてしまうのです。

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Palazzo dei Consoli, Gubbio 14/5/2011

 ちなみに、青い傘は、3年前、ロウソク祭り前日の熱気に満ちたグッビオを訪ねたときに、町の入り口の店で購入しました。

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Ombrello sotto la pioggia, Parigi 12/6/2012

 一方、赤い傘は、パリで2週間語学留学をした2年前に、マレ地区のお土産屋さんで購入しました。エッフェル塔など、パリらしい模様が入り、色がきれいでかわいい傘もいろいろあったのですが、見るとどれも中国製だったため、色もきれいだしと、唯一中国製ではない、イタリア製の傘を選んだのです。

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 にも関わらず、この赤い傘もまた、それほど時の経たないうちに、壊れてしまいました。イタリアで買った傘が壊れる場合、たいていは傘の骨がゆがんだり、外れたり、折れたりというところから、傘の負傷が始まります。

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Valle Gesso 17/7/2011

 ただ、だから傘のつくりが軟弱とは言えないのは、わたしの傘の使い方が荒いからです。たとえば、青い傘は、買ってまもなく、ピエモンテのジェッソ渓谷で、吹きすさぶ暴風の中を傘をさして、歩いたことがあります(リンクはこちら)し、巡礼や登山のとき、さした傘が、背に負った大きなリュックサックに当たってしまう状態で歩き続けたことも、まれではないからです。実際、帰国時に日本で買った、「台風にも耐える」はずの傘さえ、まもなく壊れてしまいました。

 軽量の傘を選ぶがために、壊れやすいということもあると思いますが、いつも持ち運べないと意味がないので、それは仕方ないかなと、あきらめつつもあります。まだ幼い頃、住んでいた横浜の郊外には、家々を訪ね、傘の修理をして回る職人さんがいました。大切にして長く使いたいと思いつつ、結局は直した方が高くついてしまう、使い捨ての時代は、結局は人をも大切にしない社会だろうと知りつつ、少しずつ壊れ方が激しくなっていく傘二つを代わるがわる携帯しながら、次の傘を探し続けている今日この頃です。

 個人的には、最近のペルージャでは、年中天気が変わりやすいような印象があるのですが、イタリアでは、従来、3月の天候が不順で変わりやすいとみなされていて、「3月は気が狂っている」(Marzo è pazzo)ということわざがあります。雨に濡れるのも風情はありますが、せっかくの旅行中に、そうして体調を崩しても困りますので、出発前には、天気のみならず、服装を決めるためにも、上のリンク先から、イタリアの3時間おきの、比較的正確な詳しい天気予報を確認することを、お勧めします。ただし、48時間前までの天気予報はあくまでも目安であって、正確な天気予報を出すことは不可能だと、いつだったかニュースで、天気予報官自身が言っていました。

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Si dice che marzo è pazzo, ma sembra così tutto l'anno.
Porto sempre un ombrellino con me, ma si rompe subito.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2014-03-04 17:47
なおこさん、もしかしたらヨ―ロッパの風、結構強風が多いのではないでしょうか?ヨ―ロッパに行ってお天気が悪いと、風が強く感じます。日本だと台風の時は凄いけど、普通の荒天では傘が壊れそうな風は比較的少ないと思うのです。
とは言え最近は突風が吹くこともあるので、世界的に異常気候で傘が壊れやすくなっているのではないでしょうか?(笑)。
なおこさんの傘は、しかし想い出の詰まった傘なので、壊れると悲しいですよね(^-^;
素敵な傘ばかりなので、壊れると本当に残念ですね(((^^;)
天気予報は、サイトを紹介して頂くと旅行者にはありがたいです(^-^)
Commented by milletti_naoko at 2014-03-04 18:22
アリスさん、おっしゃるとおり、ヨーロッパは、少なくともわたしが住むペルージャの辺りは風が強いと思います。日本なら、台風なみの強風もよくあって、大きく重いジャスミンや椿の植木鉢を倒してしまうことも、まれではありません。山歩きのときは、天気次第では暴風ということも時々あります。まあ友人や夫が言うように、そもそも折り畳み傘というのは、軽量を重視して、頑丈さは望めないのかなと思います。特にわたしは、中でもできるだけ軽い傘を選んで買っていますし。夫は、曇り空の下を歩くときは、杖代わりに大きい傘を使っていて、こちらはもう買ってから何年もの間、長持ちしています。

パリで買った赤い傘は、思い出もあるし、色も気に入っていたので、残念です。気に入った傘が見つからず、もう長いこと物色しています。

この二つの予報サイトは、少なくともイタリア各地については、比較的正確だし、正確度は落ちても2週間先までの予報が見られるので、助かります。大都市だけではなく、イタリアのあらゆる市町村の予報が分かるので、ありがたいです。いつかこうしたサイトがお役に立てば、幸いです。
by milletti_naoko | 2014-03-03 19:51 | Altro | Comments(2)