イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

改築と蘭とカレーの三連休

 4月25日は、イタリアの国民の休日であると同時に、トーディに住む義弟の誕生日でもあったので、金曜日ではありましたが、大家族で昼食をいっしょに食べて、誕生日を祝いました。

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 そのあと、義母たちが花市に出かけたので、夫とわたしで大急ぎで食器などの後片づけをすませ、たくさんの荷物と共に、ミジャーナに向かいました。週末、二泊三日の泊りがけで改築作業を手伝いに来てくれるフランコが、午後4時頃に到着すると、夫が電話で聞いていたからです。

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 ところが、慌てて駆けつけたものの、時間に遅れることがまずないフランコが、いつまで経っても姿を見せないので、夫は、野生のアスパラガス探しに励み、

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こんなにアスパラガスを見つけました。

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 夫と荷物を運び込み、ベッドの準備をしたあと、わたしも散歩をして、ふくらみつつあるサクランボの実を見たり、1か月以上空白だった日記を、久しぶりに書いたりしました。これまでは床に敷いたマットレスの上に、寝袋を敷いて寝ていたのが、今回はベッドの準備がほぼできていたので、初めて、枕やシーツや毛布も使って、ベッドで眠りました。ようやくフランコが到着したのは、午後7時半頃のことで、午後4時は、フランコがリミニを出発するつもりの、そして出発した時間だったと判明しました。

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 翌日、土曜日の朝は、二人の協力作業で、

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ようやく正面テラスの壁二つが完成しました。

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 わたしは、せめてはと、おさんどん係りに励みました。この日の昼食には、前日夫が摘んだばかりのアスパラガスを使って、アスパラガスのリゾットとアスパラガスの卵とじを作りました。義父が育ててくれた新鮮なサニーレタスも、毎回食卓に登場しました。

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 夕食は、夫が時間があればピザが作りたいと言い、ひょっとしたら義弟夫婦も来るかもしれないということで、ピザ作りの時間とかち合わないように、冷めてもおいしい散らし寿司を、昼食の片づけが終わり次第、作りました。一休みして、散歩をすると、自生の蘭の花が、まだたくさんきれいに咲いています。

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 天気予報では、土曜も日曜も1日中雨で、暴風雨もありとのことだったのですが、土曜日は幸い朝から晴天で、昼食直前から大雨が降り、昼食後は、再び晴れ間が広がりました。斜面を上ると、スバージオ山(写真中央)が遠くに見え、その中腹に広がるアッシジの町も白く見えました。

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 これはこのとき、ズームで拡大して撮影した写真です。

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 年頃のお嬢さんが、おしゃれをしてお出かけをしているような、そんなきれいな蘭もあります。

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 おサルの蘭も、あちこちに花を咲かせています。

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 この間、いえ、午後は夕飯の直前まで、フランコと夫は、テラスの床と階段にレンガを敷く作業を続けていました。というわけで、結局ピザ作りの時間はなく、義弟たちも来ないことが分かったので、夕食には3人で、散らし寿司などを食べました。

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 今日、日曜日の朝、男性陣は、台所の作業場に敷いたタイルを研磨したあと、こちらのロフトに柵を取りつけるべく、いろいろと長さを測ったりして、検討していました。夫が上に置いているのは、オリーブを収穫するのに使っている古いハシゴです。このハシゴが柵に使えるのではと提案したのは、わたしです。写真は、ハシゴの端を床につけた方がいいのか、床から少し離した方がいいのかを検討しているところです。

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 そうやって、夫たちが働いている間、わたしは、カレーを準備しました。いつも参考している、ルウなしで作るカレーのレシピで必要なバターや牛乳、肉がなく、逆に、半分余っているトマトの缶や豆腐があったので、カレーにつけるとろみは、オリーブオイルに小麦粉を大さじ3・4杯混ぜて、そこに牛乳の代わりにトマトソースを注いで作りました。カレー自体も、肉の代わりに豆腐を使ったのですが、日本風のカレーライス(もどきですね、これは)を食べたことがないフランコも、とてもおいしいと喜んでくれました。

 昼食後は、鳩の形をしたコロンバのケーキを持って、義父たち家族4人が来てくれたので、一緒にコーヒーを飲み、ケーキを食べながら、おしゃべりしました。そして、まずは義父たちを、次にフランコを見送ったあと、片づけと荷づくりをして、ペルージャのうちに戻りました。今日大雨が降り出したのは、昼頃だったでしょうか。雨は降ったものの、幸い改築作業の妨げになることはなく、フランコの助っ人と夫の頑張りのおかげで、また少し完成の日が近づきました。

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Fatti i muretti della terrazza,
il lavoro va avanti anche sul pavimento .
I ragazzi lavorano, lavorano!
Sul prato gli asparagi selvatici, le orchidee spontanee,
sugli alberi le ciliegie ancora verdi.
Sulla tavola il risotto e la frittata con asparagi appena raccolti
e il curry rice alla giapponese con un tocco italiano.
(Cioè meno piccante e fatto con il tofu e con i pomodori)
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2014-04-28 09:41
おはようございます♪
お天気もなんとかもって良い改築作業になりましたね~(^-^)。
ミジャ―ナから眺めるスパ―ジオ山は壮大だし、小さく見えるアッシジの町は、高台に位置しているのが手に取るようにわかるお写真ありがとうございます♪なおこさんの記事でいつも拝見していますが、季節によって、またお天気の加減によっても微妙に違うのでいつも新鮮に感じます(*゚∀゚)。
作業は大変そうなのですが、イキイキとして作業されている様子が伝わってきて見ている方も嬉しくなってきますね♪
なおこさんの作られたカレ―美味しそうで真似したいくらいです~♪
お精進のカレ―ですよね~(^-^)。なおこさんのお料理の腕前相当なものですよ!あるもので作るというのが本当に料理上手なのだと思います(*^^*)。野生のアスパラガスのリゾットもミジャ―ナの自然の賜物ですよね!ちょっと、いやぜひ食べてみたいと思いました(笑)。
自生の蘭、本当にたくさんあるのですね~♪こういう風景は、日本ではないのでなおこさんのおかげで楽しめてありがたいことです。
ありがとうございます~(^-^)。
Commented by milletti_naoko at 2014-04-28 14:13
アリスさん、テラスの作業は雨が降ってはできないので心配していたのですが、ちょうど作業中は晴れたり、曇っても雨が降るのが仕事終了直前だったりしたので、助かりました。ミジャーナから少し山を登るだけで、こんなふうにアッシジのスバージオ山や、もっともっと遠くにある山も、晴れた日には見えるのがうれしいです。

作業は大変で、特に慣れない夫はつらそうでしたが、自分の家もほぼ自分で建てたフランコが、少年が模型を組み立てるように楽しそうに手伝ってくれるので、夫はそういう意味でも、気分的に助けられていると思います。

いろいろとうれしいコメントをありがとうございます♪ 夫がタマネギやニンニク、フランコが生姜が好きなこともあって、野菜を炒める前に、みじん切りのこうした香りものをたっぷり使って炒めて香りをつけたおかげか、我ながらなかなかおいしくできてうれしかったです。ただ、作業が終わるのが遅くなって、一度は温め直したのですが、二人が食べる頃には、もう温かくはなかったのが残念です。アスパラガスもおいしいですよ♪ 季節ものですが、いつかアリスさんが食べられますように。蘭も今が花盛りのようです♪
Commented by suzu-clair at 2014-04-28 14:19
ミジャーナでの改装作業お疲れさまでした。
きっとさらに作業も進んだことでしょうね。
なおこさんのお料理、おいしそうですね☆
採れたてのアスパラガスのリゾット、私も食べてみたいです~^^
ヘルシーなカレーライスも♪
なおこさんの工夫は素晴らしいですね☆

イタリアには日本風のカレーはないのでしょうか。
イタリアでは、カレーというお料理はないのですかね?
そういえば、昔フランス語を習っていたころ、
「シチューを作りました」を説明することができなくて、
シチューってフランスにないのかなあ?と思ったことを思い出しました。
お料理でもさまざまな文化の違いを感じますね。

↓の椿、きれいですね!
白地に赤い斑が入るのは日本でもあまり見ない気がします。
どこか日本で見る椿と違う印象を感じますね。
Commented by oliva16 at 2014-04-28 22:01
なおこさん、お久しぶりです!
ブログはiPhoneで拝見していますが、入力が面倒でつい読むだけになっていました…。
カレー、美味しそうですね。私もやってみようかな。

Commented by milletti_naoko at 2014-04-29 01:48
すずさん、ありがとうございます。野生のアスパラガスには独特の苦味があるのですが、それが体にいいそうですす、うれしい春の味だなと喜んでいます。アスパラガスだけで食べずに、ごはんや卵といっしょに料理するのは、その苦味を緩和するための暮らしの知恵でもあるかと思います。あるものをうまく利用できて、イタリア人なのになぜかパスタよりお米の方が好きなフランコが喜んでくれて、うれしかったです。

夫たち二人はインドを旅行したり長く滞在したりしたこともあって、辛いカレーは何度も食べたことがあるものの、こういう甘口のカレー(わたしの慣れている基準の味はバーモンドカレーの甘口です)は、夫もフランコもわたしが作ったものを食べるまでは(夫はずいぶん前から時々食べていますが、フランコは今回が初めてです。)食べたことがなかったそうですから、やっぱりこういうカレーライスは日本独特のものかなという気がします。シチューはstewが英語なので、フランス語ではどういうかなと、ウィキペディアでフランス語で対応する語を見ると、なんとUn ragoût, ou ragout とあります!
Commented by milletti_naoko at 2014-04-29 01:52
Olivaさん、お久しぶりです。おお、OlivaさんもあのiPhoneをお持ちなんですね! 入力、わたしも、タッチパネルの携帯電話にしてから、短いメッセージを入力するのにさえひどく苦労したり、途中でメッセージが消えたりして、結局電話をかけることにしているので、お気持ち、よく分かります。半分残っていたトマトの缶を入れると、カレーの味が変わるかなと思ったら、ちゃんとりっぱにカレーの味になってほっとしました。お時間のあるときに、ぜひ!
Commented by nagisamiyamoto at 2014-04-29 01:57
なおこさん
なおこさんのおかげで私も画像を見て「これ蘭だ!」などと分かるようになって来ました。植物の知識は初心者以下ですから、笑わずにお付き合いくださいませ。
私の家もやったり勝手に休んだりされますので、時間がどうもかかってしまいます。「友達価格」といわれるとどうも返答が出来ない始末で・・・忍耐(と言ってもやっぱり私は急いでいないのですが)のみです。
あと、寄寓にも私もカレーを作ったんです。イタリアで同じ日にカレー。なんか一人でおかしくなっちゃいました。私は大好物のひき肉を使ったキーマカレーです。
Commented by milletti_naoko at 2014-04-29 02:45
なぎささん、わたしも決して知識がある方ではないので、夫に教えてもらってイタリア語では名前を知っていたけれど、日本語では知らず、「えっ、これがくちなし!」、「これがナデシコ!」と、ブログの記事にするために、日本語名を調べて初めて名前だけ知っていた花だと分かった花がだいぶあります。

イタリアでは、特に改築作業は、特に業者との交渉や業者の仕事ぶりで、何かと忍耐が必要なようですね。夫も自分が作業をしてみて、どれだけ大変かを身をもって知りつつ、頑張ってくれています。

あら、なぎささんも同じ日にカレーを作られたんですね。うれしい! キーマカレーも、おいしいですよね。
by milletti_naoko | 2014-04-27 22:50 | Altro | Comments(8)