花と子猫と聖ヨハネ

 前夜に花を摘んで水につけておき、翌朝、花の香りに満ちた水で顔を洗うウンブリアの慣習は、夏至の朝でもいいけれど、どうやら聖ヨハネの日、つまり6月24日の今日らしいと知って、昨夜は、今朝のために、花の香る聖ヨハネの水を準備しました。

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 テラスや庭を歩き回って、花や花びらを集めていると、シロが好奇心たっぷりの瞳で、こちらを見つめています。

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 目を細めてこちらを見ているのは、わたしに似て近視だからでしょうか。それとも、西日がまぶしいからでしょうか。

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 一晩つけた水で顔を洗うことを考えて、ハーブとしても使われ、食用にもなる花、夫が夏至の前夜に摘んでいた花を選んで、摘むことにしました。ラベンダー(lavanda)の花に近づくと、それはいい香りがします。蜂も忙しそうに働いています。

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 キンセンカ(calendula)は、花びらをサラダにふりかけて彩りを添えることができ、食べることができます。キンセンカのクリームには、やけどや傷を癒す効果があります。オレンジ色と黄色のきれいな花を少しずつ摘み取りました。

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 イタリアでは、ジャスミン(gelsomino)の花入りの緑茶を、よく売っています。夏至の日の朝食に、夫は緑茶の葉に、摘んだばかりのジャスミンの花を添えて、お茶を準備していました。

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 先週、時々雨が降ったからか、ヒナゲシ(papavero)の花が、再び庭に咲くようになりました。種が食用なのは知っていますが、花びらはいかがなものか。それに、花がきれいなので、花びらを取るのはやめました。

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 茎が長く、どういうわけか、しだれ咲きになっているカーネーション(garofano)や、

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 エニシダ(ginestra)の花も、夫が摘んだ中にあったことを覚えていて、花びらを摘みました。残念ながら、バラは花が見当たらず、他にもいろいろきれいな花はあったのですが、たとえば夾竹桃(oleandro)は、花はきれいなものの、毒があるのを知っていたので、危険を避けるため、夫が使っていた花だけを選びました。

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 というわけで、夏至の前夜に夫が準備した聖ヨハネの水(l’acqua di San Giovanni)に似た仕上がりになりました。色合いがきれいで、今朝もまた、花のいい香りに満ちた水で顔を洗えて、うれしかったです。

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 昨日、じっと様子を見守っていたシロは、途中からそばに駆け寄って来ました。伝統のとおり、一晩外に置いていた花の水の鉢は、昨夕から今朝までずっとテラスのテーブルの上にありました。シロは、ふだんは注意しているのでテーブルの上には上がらないのですが、昨晩と今朝は、花の香りや花びらの彩りが気にいったからか、どういうわけか、鉢の横に陣取っていました。

 聖ヨハネの日は、キリスト誕生とされるクリスマスの半年前である6月24日に設定され、古代ローマ時代にすでにあった夏至、冬至を祝う風習が、キリスト教では、それぞれ、聖ヨハネの日、クリスマスを祝う祭りの起源になっているようです。日が最も長い夏至、日が最も短くて、以後はどんどん日が長くなっていく冬至。祝う形や名目は違っても、そういう自然の移り変わりや太陽のめぐりを重視して祝う風習が、古今東西を問わず、存在していることをつくづくと実感し、それをうれしく思いました。

Non deve stare sulla tavola, di solito la gattina lo sa.
Nonostante ciò ieri sera e oggi spesso sulla tavola
accanto all'acqua profumata dai fiori
(Sì, l'abbiamo preparata anche ieri sera),
forse attratta dal profumo e dalla belleza dei fiori.

関連記事へのリンク / Link
- Acqua di San Giovanni, profumata dai fiori / 芳しい花の力を浴びる朝 (21/6/2014)
参照リンク / Riferimenti web
- LiberaVox – Scienza e Magia del Solstizio d’Estate: l’acqua di San Giovanni (19/6/2011)
- A Vallo di Nera Festa di San Giovanni e del Solstizio d’estate (23/6/2008)
- ウィキペディア日本語版 - 聖ヨハネの日
- ウィキペディア日本語版 - クリスマス
- ItaliaDonna – Origine e celebrazioni del Natale

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2014-06-24 17:43 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(12)
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Commented by nagisamiyamoto at 2014-06-25 06:18
なおこさん、こんばんは
花満開ですね~。さぞかしお手入れも大変なのではと余計なことを考えてしまったりして・・・お庭を歩いているだけでも心が洗われるようです。
そしてシロちゃん。相変わらず可愛い~♪好奇心旺盛なのでしょう、いろんなことが気になってしょうがないって顔していますね。それでもなおこさんを見ると駆け寄ったり・・・・いいなぁ、うらやましいです、猫との生活。
Commented by milletti_naoko at 2014-06-25 06:35
なぎささん、こんばんは。実は雑草が伸びていたり、水のやり方を間違えて、育ち方が今ひとつだったり、まだまだ花の育て方、水のやり方を修業中のわたしです。

シロは本当に甘えん坊で、かわいい子です♪ いつもいつも構ってやれるわけではないのですが、料理や皿洗い、水やりの最中も、辛抱強く待っているような、遊んで遊んでと目で訴えているような。
Commented by ayayay0003 at 2014-06-25 09:15
おはようございます。
聖ヨハネの日と夏至、クリスマスと冬至、本当に国は違ってもおなじような風習があり嬉しく思う気持ち共感します(^-^)
お花のお水で顔を洗うなんて本当に素敵な習慣ですよね~♪
なおこさんのお家はまたいろとりどり、匂いもいろんなお花で満たされ楽園のように感じます(*^_^*)
シロちゃんがお花に寄ってきたのはわかりますよ~
素敵なお写真で癒されました。ありがとうございます♪
Commented by skuna@docomo.ne.jp at 2014-06-25 14:37 x
えっとこちらのブログすごいびっくりして…

なんだか自分のことを言い当てられてる気がするくらい、思わずブックマークしちゃいました!

共感もしたし、本当にウチの中で大切なことが書き込まれてるブログだと思ったんです。こんなにも素敵なブログを書く方ってどんなひとなんだろう?って思って

興味津々で初めて書き込みさせてもらいました!

なのでできれば直接お話ししたいと思って、名前の部分にウチの連絡を入れておいたのでよかったら連絡してくださいね。待っていますです!

※もし面倒ならこの書き込みも抹消しちゃって構わないので気にせずにお願いします。

いっぱいお話ししたいことだらけです!
Commented by とすかーな at 2014-06-25 15:19 x
なおこさん、おはようございます。
ステキ~♪こういうのを「豊かな生活」って言うんでしょうね。ウンブリアの習慣、なんてセンスのいいんでしょう!お姫様みたいですね♪
エニシダの花、須賀敦子さんの本にもでてきて、どんな花だろうと思っていました。先日引きの写真を拝見しましたが、近くで見るとことができて嬉しかったです。(私、花のこと全然知らないもので(汗))

シロちゃんが、めちゃめちゃかわいい~♪なおこママと同じで、近視なんでしょう、きっと(笑)テーブルにのらないなんて良い子ですね。ルールを守るところもママと同じだ(笑)
Commented by あんずミャミャ at 2014-06-25 15:40 x
コメントありがとうございました。

お庭にはたくさんのお花が咲いているんですね♪
ラベンダーは私も育てていますが
やはり鉢植えはだめですね・・・

シロちゃん、とっても興味深げにみつめていますね。
何かを始めると
にゃんこはとっても気になるみたいですよね^^
Commented by milletti_naoko at 2014-06-25 17:17
アリスさんも同じように思っていてくださると知ってうれしいです♪ もともとラベンダーやジャスミンは香りが強いのですが、一晩花を水につけておくだけで、水から本当にいい香りがするんですよ。洗剤をつけて洗ったあとも、深皿からまだ花の香りがしていて、びっくりしました。

写真には写っていませんが、雑草が伸びたりしているところもあって、今週は手入れに励むつもりでいます。アリスさん、こちらこそいつもありがとうございます♪
Commented by milletti_naoko at 2014-06-25 17:29
skuna@docomo.ne.jp
↑↑
皆さん、この名でされるコメントは一種のスパムコメントではないかと思いますので、十分にご注意ください。日本在住のブログのお友だちにそっくり同じコメントをしていた上、最近はツイッターでも、DMで、「連絡ください」「ブログを見てください」と複数のアカウントが、これとは違いますが共通の連絡先やリンクを示していて、わたしも用心深くなっています。上のアドレスをキーワードに検索すると、同様のコメントを多くの方のブログにしているようです。そもそも日本に暮らす方ともイタリアのわたしとも「直接お話したい」とは、どこに住んでいるのでしょう。電話番号やメールアドレスを収集して広告サイトに売りつけるのが目的か、スパムメールや広告を送るのが目的かは分かりませんが、皆さん、ご用心ください。そもそも誰もかれもに同じコメントを送っておいて、「初めて書き込みさせてもらいました」わけがないので、機械で操作されて大量送信されている可能性もあります。

コメントを削除してもいいのですが、残すことで、同じコメントをあちこちに残していることが明らかになると思い、あえて置いておきます。当人が削除する可能性もあるのですが。
Commented by milletti_naoko at 2014-06-25 17:36
とすかーなさん、こんにちは。隣町の友人たちは、バラやミントなど、決まった花やハーブを入れて水につけるそうですが、本当に、自然の美しさや香り、エネルギーを取り入れることができるすてきな風習だと思います。失われつつあるようなので、少なくとも我が家では今年からは継続したいです。エニシダは、Patataさんのお宅の近くにもあるようですし、イタリアでは庭や公園、山にも生えているところが多いんですよ。線香のように緑色にまっすぐ伸びた枝(?)の先に、レモン色の小さな花がたくさん咲きます。咲きほこるのは5月なので、ウンブリアではmaggioとも呼ぶこともあるそうです。須賀敦子さんの本にもでてきていたんですね。わたしももうかなり前に何冊か読んで、イタリアへの思いをふくらませていました。

シロは本当にかわいいです♪ やんちゃですが、してはいけないことは比較的すぐに学べています。
Commented by milletti_naoko at 2014-06-25 17:38
あんずミャミャさん、こちらこそコメントをありがとうございます。

うちのラベンダーも鉢植えなんですよ。と言っても、写真の鉢はかなり大きいので、もう一つの小さい鉢のラベンダーはどんどん大きくなって、地面に植え替える必要を感じています。すぐに大きくなるので、びっくりです。

猫って本当にかわいいですね♪
Commented by taka_hornetblue at 2014-07-07 23:34
私のブログにもskuna@docomo.ne.jpさんから同じ内容のながーいコメントが入りました。
本当に気をつけないといけないですね。
何が目的なんでしょうね。
イタリアにお住まいなんですね。
ステキな写真に癒されました。
そういう意味では、skuna@docomo.ne.jpさんに感謝、かな?
Commented by milletti_naoko at 2014-07-08 03:28
takaさんのところにもこういうコメントがあったんですね。このコメントのあと、他のブログのお友だちからもまったく同じコメントが来たというコメントがありましたので、削除したであろう人も多かろうことを考えると、かなり不特定多数に送っている気がします。いったい何が目的なのか、困ったものです。

そうですね。こういうスパムコメントでも、それがきっかけでtakaさんに来ていただけたということは、うれしいです。
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