フォリンニョ緑の市とトウモロコシ違い

 夫が農産物や花の種を入手するとき、しっかり種の名前が袋に記されたものを店で購入することもあるのですが、種の交換会や市などで、「これはこんなふうな作物で、こんなふうに育てるんですよ」と聞いて、種をもらったり、購入することもよくあります。

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Chi semina raccoglie I edizione, Foligno 31/5/2014
Banco di AcliTerra

 たとえば、今年5月にフォリンニョであった、この写真の催し、Chi semina raccoglieでも、種の交換会がありました。催しの名前は、「種をまくものが収穫をする」という意味で、ことわざをひねってあっておもしろいなと思いました。

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 日本語では、「まかぬ種は生えぬ」というと、「努力なしによい結果は得られない」という意味ですが、この催しの名前の元になったイタリア語のことわざは、Chi semina vento raccoglie tempestaやChi mal semina mal raccoglieで、いずれも悪いことをすれば、それが自分に(何倍にもなって)戻ってくる」という意味です。同様に「seminare/種をまく」という行為をことわざとして使っていても、日本では、「いずれよい結果をもたらすよい行為を行うこと」、イタリアでは、「いずれ悪い結果をもたらす悪い行為を行うこと」を表していること、そして、善悪の違いはあれ、いずれのことわざにおいても、因果応報、「よいことや悪いことをすれば、それが自分に返ってくる」と言っていることが、興味深いです。ちなみに、ウィキペディアイタリア語版によると、イタリア語のChi semina vento raccoglie tempestaということわざは、旧約聖書のホセア書の言葉に由来し、ラテン語にもすでに存在していたそうです。悪い種ではなく、よい種をまいていきたいものです。

 それはさておき、この写真の店では、夫は紫蘇の種を買っていたのですが、うちでは、紫蘇の葉を見ていないので、多くの種の中に紛れてしまったのか、植えたけれど、うまく育たなかった種の一つなのでしょう。

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Banco dell’Accademia Umbra delle Erbe Campagnole Spontanee

 ウンブリアの野に育つ食べられる草についての講演もあって、ぜひ聞きたかったのですが、残念ながら聞き逃してしまいました。

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Banco di 3A-PTA

 古くからウンブリアで栽培されていた伝統的な穀物や豆類を次の世代に残そうと、栽培や研究、そして、そうした情報を伝えるために働く人たちのスタンドもあります。

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Banco di Zafferano e Dintorni

 サフランやジャムなど、農産物を販売する店もあります。

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Banco di Altromercato

 わたしは、有機栽培の綿でできた、こちらのTシャツを購入しました。緑の木が空に向かって、そして地面に向かって伸びていき、木の上を鳥たちが飛んでいる、このデザインに魅かれたからです。確か、右の青年がデザインを手がけたと聞いたように覚えています。

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 有料の駐車場から会場へと、川に沿って柱廊を歩いたのですが、

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こういうちょっとした散歩でも、フォリンニョ(Foligno)の歴史と情趣のある町並みを楽しむことができました。

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26/10/2014

 閑話休題。どこだったか、こういう種の交換会で手に入れた種をまいて育て、こちらの赤いトウモロコシが収穫できました。穀物代わりに食べることができる種だと聞いて、楽しみにしていたのに、ところが先日、トウモロコシに詳しい親戚に尋ねると、このトウモロコシはふつうに穀物として食べるにはひどく固いので、元来はポップコーン用であり、挽いてポレンタにするにしても、まずはかなり長時間ゆでなければいけないと言うのです。

 今からもう8年ほど前に、夫と二人でトスカーナとの州境の小さな村に暮らしていた頃、夫が植えたトウモロコシは、すべてイノシシに食べられてしまいました。そういう苦い思い出もあったので、ようやくトウモロコシを収穫できて喜んでいた夫は、ポップコーン用だと聞いて、ひどくがっかりしています。まもなく長く続いた悪天候が終わって、晴れた日が続くようですから、晴れた日に、窓を開けてしっかり湿気を逃がしながら、ゆっくりトウモロコシを煮て、ポレンタにできればと考えています。


↑↑ Video – Carla Caroli
 スタンドを出しているいろいろな店や団体による緑と体に優しい商品や活動についての説明も聞けます。生物多様性(biodiversità)がテーマの催しだからと、子供たちに多様性を豊かさだと教える劇もあったようで、最初と最後に、その劇に関する映像が流れています。

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Chi raccoglie semina I edizione, Foligno 31/5/2014

Bel luogo di incontro per diffondere
la cultura del verde e del buon mangiare, mangiare sano.
Ho acquistato una maglietta fatta di cotone organico,
attratta dal disegno degli alberi che crescono
verso il basso e l’alto e chiamano gli uccelli.
Piacevole anche camminare nella bella città medievale.
Purtroppo risulta che il mais raccolto
non è adatto per mangiare come cereale
ma per fare i pop corn.
Oppure faremo la polenta dopo averlo cotto ben bene.
Ora finalmente spunta il sole.
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LINK
- Umbria24 – Foligno, tra agricoltura bio e sovranità alimentare: debutta la prima mostra mercato di semi. ‘Chi semina racoglie’ è di scena sabato dalle 11 alle 17 in piazza don Minzoni (29/5/2014)
- Facebook – Chi semina raccoglie I° edizione
- AcliTerra. Associazione Professionale Agricola - HOME
- Accademia Umbra delle Erbe Campagnole Spontanee - HOME
- 3A-PTA. 3A-Parco Tecnologico Agroalimentare dell’Umbria - HOME
- Zafferano e Dintorni. Azienda Agrituristica, Fattoria Didattica - HOME (Sant’Anatolia di Narco)
- Altromercato.it - Solidale Italiano. Equosolidale, fatto in Italia, nel rispetto della terra, del lavoro, delle persone - HOME
- 夏野菜の植えつけ、種の交換会 / Incontro itinerante di scambio semi @Panta Rei, Passignano sul Trasimeno
- it.wikipedia – Chi semina vento racoglie tempesta

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2014-11-18 12:21 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(6)
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Commented by ayayay0003 at 2014-11-18 21:58
こんばんは^^
種の交換会なんておもしろいイベントですね(^^♪
そしてその名前が「種をまくものが収穫をする」なんておもしろい~(^-^)
「因果応報」と言う言葉も善悪の違いがあれど同じことをいってるのが面白いですね!イタリアと日本共通点がこんなにあるんですね(^.^)なんだか嬉しいです♪
紫蘇の種を買って植えたのに出てこなかった?またはうまく育たなかった?というのは残念でしたね!やはり植物は土地を選ぶようでなかなか難しいみたいです。同じハーブでも草のように蔓延るものと、植えても1回きりのものなどいろいろありますものね^^;
とうもろこしは思ったものでなくて残念でしたが、他の調理方法でいただけるというのもまたいいかもしれないですよね(*^^)v
Commented by milletti_naoko at 2014-11-18 22:10
アリスさん、こんにちは。品種改良などのために、野菜などの昔からの伝統的な種がなくなってしまわないことを目的とした交換会の他、自分たちが育てた種を、他の野菜や穀物の種と交換し、作物を育てる他の人との交流を図る交換会など、ウンブリア州で催され、わたしも夫に同行したものだけでも、いろいろとあります。この催しの名前もおもしろいし、イタリアと日本で表面的にはよく似たことわざの内容が違うのも、おもしろいですよね。

紫蘇については夫に聞いていませんが、たとえば人からもらった日本のナデシコの種など、残念ながら、うまく育たなかった種は、今年もいろいろとありました。ミジャーナにまいたヒナゲシやヤグルマギクの種も、今年は鳥が食べたのか、不思議と育ちませんでした。こうした野の花はおととしはきれいに咲いたので、今年の異常気象のためもあるかもしれません。トウモロコシ、せっかくなので、おいしく食べられるといいなと期待しています。
Commented by nagisamiyamoto at 2014-11-19 09:40
なおこさん、こんばんは
種の交換会・・・とてもいいことだと思います。さすがになおこさんの旦那様でも知らない種もあるのですね。ただいろんな植物を育てるのが好きなお二人だからこそ興味深いイベントだったのでしょうね。
ことわざといえば、私の周りはみんな調子が悪いとすぐに薬を買います。私は食で治そうとするので薬が家に全くありませんが、すぐ薬に頼るのを良くないからと言う意味で『病は気から』ということわざを使うことはあります。
Commented by kazu at 2014-11-19 17:52 x
この町は、先年アッシジからフィレンツェに行く時に乗り換えたフォリーニョ駅と同名ですが、あの町なのかしら?旅行者は通り過ぎてしまいますが、小さな街でもたくさんのイベントがあってイタリアの秋は風情があってほんとにいいですね。なおこさんのお家の方たちも含めて、皆さんが土地に愛着を持ち、自然を大切にしておられることが、ここでも心底感じられます。

そうそう、トウモロコシのお話ですが、長野に住む友人が季節になると、甘いトウモロコシを送ってくれるのですが、この赤い種類は、蒸して食べるとモチモチとした食感があって美味しいと話していたことを思い出しました。同じものなのかどうか分からないですが、食べられたら又感想お聞かせ下さいね。
Commented by milletti_naoko at 2014-11-19 20:05
なぎささん、こんにちは。種の交換会をはじめ、有機栽培の食品や平等な相互扶助社会を目指す団体の商品など、緑にとっても人にとっても、より暮らしやすい世界を目指して啓蒙も図っている、とてもすてきな市だと思います。暗いニュースが多い中、こういう催しを企画する人、参加する人が大勢いることがうれしいし、希望の種もまいてくれている気がします。

なぎささんの周りには、そんなにすぐ薬に頼る人が多いんですね! うちは逆に、夫も友人も、できるだけ化学薬品には頼らない人が多いので、驚きました。最近はわたしもできるだけ使わないようにしています。「気」の大切さはもちろん、化学薬品は多くの場合、別の病気の原因になるように感じているからです。
Commented by milletti_naoko at 2014-11-19 20:27
かずさん、そうです、そのフォリンニョです。伝統的な標準イタリア語の発音では、母音に挟まれたgnは二重子音になるのですが、近年は経済力が強い北部の、gnを単子音として発音するその発音も、現代風の標準イタリア語の発音として認められるようになりました。ですからgnoの発音は正確に言うと日本語のニョとは異なるのですが(日本語のニャ行の子音は下を上歯茎の裏にさっとつけて発音しますが、イタリア語のgnはし舌の盛り上がった部分を口蓋にべったりつけて発音します)、主義に反してあえてカタカナで書くと、Folignoやbagnoをフォリーニョ、バーニョと言うのは北伊風の新たに許容された発音、フォリンニョ、バンニョは従来の伝統的な標準イタリア語の発音ということになります。

脇道にそれましたが、そうです。かずさんも電車を乗り換えられたその駅です。フォリンニョは歴史もある大きい町で、中世の頃の地区ごとの乗馬競技が今も行われています。わたしも近年になって、3年前には通訳の仕事で2週間通って、市役所の人の案内で中心街を歩いたり、市の政策を聞いたりし、2年前から4か月の間ですが、日本語を教えに通ったりしたので、縁ができました。市役所での仕事のあと、市長さんがお客さんだけでなく、わたしにもフォリンニョ周辺のトレッキング・ドライブガイドをくださったのですが、いろんな興味深い散歩コースを紹介しているので、そのガイドに載っている興味深い山や修道院もいろいろ訪ねました。

トウモロコシを贈ってくださるお友だちがいらっしゃるなんて、うれしいですね。夫と協議の上、使用法と料理法を決めてみますが、また感想をお知らせしますね。
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