逃げる鹿迫る鹿

 同僚の日本旅行の写真を見た生徒さんが、奈良で自由にのんびりと歩き回る鹿を見て、ひどく驚いていました。と言うのも、イタリアの野山では、鹿は「人間⇒猟師⇒危険」と考えるからか、遠くから見かけたり、足音をさせたりしただけでも、姿を消してしまうことが多いからです。「これはどこですか。うちの娘を連れて行きたいです。」という生徒さんに、奈良では鹿たちが「人間⇒エサをくれる」と考えているから、日本庭園の鯉といっしょで、人を見ると寄ってくるんだと言うと、「じゃあ、ベネチアのサン・マルコ広場の鳩みたいなものですね。」という返事が返ってきました。

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Nara, Giappone 2/4/2009

 確かに6年前に夫と奈良を訪ねたときの写真を見ても、最初はわたしも夫も、うれしそうに鹿せんべいをやっているのですが、

f0234936_5535598.jpg

指まで食べられるんじゃないかしらというくらい鹿に迫られてびっくりしたり、

f0234936_554487.jpg

味をしめた鹿さんが、いつまでもどこまでもずっとついて来るので、動物にはとりわけ優しい夫さえ、あきれてしまったりするくらいでした。

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 奈良に鹿がたくさんいるのも、人を見れば寄ってくるもの、何となく当然のことのように思っていたのですが、

f0234936_55436100.jpg

 生徒さんの何気ない言葉に、実はそれが特異なことだということに思い至りました。

 異文化の接触は、こんなふうにわたしにとっての当たり前が、他の文化の人にとってはちっとも当たり前ではないこと、そうしてまた、その逆が真であることがあり得るので、興味深いです。

******************************************************************
In Italia i cervi scappano quando vedono gli esseri umani,
ma in Giappone a Nara i cerbiatti si avvicinano agli uomini molto volentieri,

perché per i cerbiatti di Nara l'uomo non è un cacciatore, portatore della morte,
ma chi porta loro da mangiare.
******************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-05-13 22:54 | Giappone | Trackback | Comments(8)
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Commented by クロちゃん at 2015-05-14 06:54 x
なおこさん、おはようございます。♪
鹿はかわいくて、手を差し伸べたくなります。
でも、もうひとつの鹿の顔に、山の食害があります。
人間と共存できる環境がでくるといいな~。
私も山で鹿を見るとニッコリします。(^^)/
Commented by ayayay0003 at 2015-05-14 07:49
なおこさん、おはようございます^^
異文化のお話、楽しいですね(^^♪
奈良公園のシカ、私もあまりに近くに寄ってきて、ほんとシカせんべいなんて持ってるとそれこそ永遠についてくる?感じなのが怖くて、最近は行っても、せんべいは持ってないよ!というゼスチャ~を両手広げて見せる感じです(笑)
野生のシカとはほんと全然違いますよね!買いネコと野良ネコの違いでしょうか?(笑)
Commented by kazu at 2015-05-14 18:51 x
日本では当たり前の光景ですが、確かにこれは異文化の一つですね。私はイタリアのノラ猫が町を悠々と歩いていて、住人からご飯を貰っているのを見ると、もう感心しきりです。日本ではノラ猫に餌やりでもしようものなら、保健所に通報されてしまいます。

そうそう、こちら宮島の鹿は餌やりが禁止です。元々野生動物なのだから、野生に帰そうとプロジェクトまで出来ました。でもどうしても観光客が食べ物をやってしまうので、鹿は相変わらず、人馴れしています。まっ愛想があっていいのですが。生徒さんに、是非宮島の鹿も見に来て下さいと、お伝え下さいませ^ ^
Commented by milletti_naoko at 2015-05-15 01:39
クロちゃん、こんにちは♪ 鹿の害というのが日本では問題になっているんですね。イタリアではイノシシの害が深刻です。日本の山でも鹿に会われることがあるんですね。やっぱりすぐに逃げてしまうのでしょうか。
Commented by milletti_naoko at 2015-05-15 01:41
アリスさん、こんにちは。わたしも鹿の押しが強かったのは覚えていたのですが、改めて写真を見て、鹿がずんずんこちらが驚くほど近づいている様子やいつまでもついてくる様子にびっくりしました。ゼスチャーが必要なくらい、何だか鹿も、いつまでもいつまでもえさがほしいと寄ってくる犬や猫のようになりつつあるのですね。わたしもおっしゃるように飼われている(観光客にえさをもらえる)のと野良猫の違いの差に近いものがあるような気がします。
Commented by milletti_naoko at 2015-05-15 02:11
かずさん、日本では野良猫にエサをやってはいけないのですか! 知りませんでした。国や文化によっていろいろと違うんですね。そう言えば、エクアドルでは放し飼いにされた犬が犬だけで見つかろうものなら捕らえられてしまうと聞きました。

宮島も鹿名物とは知りませんでした。宮島はいつかぜひ行ってみたいと思いながら訪ねていない場所の一つです。生徒さんには宮島の話もしてみますね。
Commented by nagisamiyamoto at 2015-05-15 06:22
なおこさん、こんばんは
鹿との共存。私日本にいたとき尾瀬のハイキングツアーをよくやっていたんです。そのときいつも行く鹿鍋が本当に美味しくてよく食べていました。
鹿とかいのししとか増えすぎると困る現象は日本もイタリアも同じですが、奈良の鹿、宮島の鹿はとってもなついててかわいらしいものです。
Commented by milletti_naoko at 2015-05-15 07:26
なぎささん、鹿鍋というのもあるんですね! 鹿が増えて困るということは、そうするとイタリアでもあるんですね。昔夫と二人でトスカーナトの州境の森の近くに住んでいたときは、家のすぐ近くまで鹿やイノシシがやって来て、イノシシが夫がせっかく育てたトウモロコシを食い荒らして困りました。日本の鹿たち、かわいいですよね。


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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