びっくり教会の回廊には

 アブルッツォ旅行中、とある温泉町に泊まったときに、宿の近くに歴史のある教会があるからぜひ行ってみてはと勧められました。着いたときは、ちょうどミサの途中だったため、教会には入らずに、中庭を取り囲む回廊(chiostro)を訪ねました。

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 ところどころに花や緑が飾られていて、小さい教会によくある典型的な回廊だなと思ったら、どういうわけか、中庭の上には網が張られています。なぜだろうといぶかっていると、気づいた夫が教えてくれました。

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 この写真を見て、皆さんにはすぐにお分かりでしょうか。

 吊り下げられた二つの植木鉢の、左右いずれの鉢の花の上にも、生きたハトがいるのです。身じろぎもせず、声も立てず、まるで飾り物のように、ひそやかに鉢の上に陣取っています。

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 世話をしてくれる修道士たちがミサで祈りを上げている間は、

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ハトたちも修道士たちと心を一つにして、

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祈りを捧げているのでしょうか。

 鉢の上のハトたちが、わたしたちが回廊を訪れようと、鉢に近づこうと、泰然としている一方で、

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こちらの2羽は、バタバタとせわしない羽音を立て、むやみにあちこち飛び回っていました。中庭を覆う網は、この2羽が迷子にならないように張ってあるのでしょう。

 アッシジの聖フランチェスコが長く住まい、亡くなり、生前最も心を寄せていたと言われる礼拝堂、ポルツィウンコラを包むように、守るように建てられたサンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会には、廊下に聖フランチェスコの像があり、聖人の手にするかごには、生きた白いハトがいます。(詳しくはこちら)聖人が売られていたハトの命を哀れんで、譲り受けて放してやったら、鳥たちが聖人のそばを離れなかったという伝説があり、ハトの存在がその伝説を思わせるのですが、この教会も、フランチェスコ会の修道院に併設されているため、それでハトがいるのかもしれません。

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 教会の前にある噴水や、聖母を祀る緑の庭にも風情があります。

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 ミサが終わってから教会に入るつもりだったのですが、かなり待つことになりそうだったので、途中からミサに参列することにしました。祈りを捧げる信者の方がいたので、教会内部の写真はありません。16世紀に建てられた教会は、1960年台に行われた修築のために、すっかり外観が変わってしまったようで、正面はそれほど美しいわけでもなく、雨も降っていたために、写真は撮っていません。

 温泉町の名は、カラマーニコ・テルメ(Caramanico Terme)、教会は、サン・ロレンツォ教会です。町やアブルッツォ旅行の詳細については、先ほどようやく旅行の写真をパソコンに取り込むことに成功しましたので、今後少しずつお話していくつもりです。日曜の晩に書いたモンテカッシーノ巡礼の思い出の記事は、その日の晩は遅くなったので途中で執筆を中断し、いったん発行をしてから翌朝かなりの文と写真を追加して、旅行の記事としては一区切りがついた形に仕上げています。すぐにコメントをくださって、続きを楽しみにしていますと書いてくださった皆さん、めんどうくさく紛らわしいことをしてしまって、申しわけありません。

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Grande sorpresa nel chiostro in una chiesa di Caramanico Terme
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osservate attentamente la seconda foto dell'articolo e vi accorgerete?
Un piccione in ogni vaso appeso, sopra i fiori
zitto e fermo, senza nessuna ansia anche se entrano gli estranei.
Forse pregavano anche loro insieme ai frati
che in quel momento celebravano la messa nella chiesa.
Questi piccioni mi hanno ricordato le tortore
della Basilica di Santa Maria degli Angeli
le quali si trovano sempre vicino alla statua di San Francesco.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- アッシジを歩く1 ~ポルツィウンコラ / Passeggiata ad Assisi1 – Porziuncola
- 無事戻りました / Siamo tornati dal viaggio!
- 薬草と巡礼の村、コッレパルド / Cammino di San Benedetto da Collepardo alla Certosa di Trisulti, verso Veroli

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-06-24 23:45 | Abruzzo | Comments(6)
Commented by ayayay0003 at 2015-06-25 07:43
おはようございます^^
お写真、パソコンに取り込めてよかったですね~(*^_^*)
私も、見ることが出来て嬉しいですよ。
教会の回廊って、どちらの教会でも、個性があって
クルリと散歩すると気持ちがいいですね(^^♪
そして、なんだか厳かな気持ちになれるから不思議です♪
白いハトにはそのような伝説(サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会の)があるのですね。
そういうお話を知ってて、この白いハトを見ると感慨深くなりますね♪
良いお話をありがとうございます(*^_^*)
Commented by kazu at 2015-06-25 08:51 x
記事を読み始めてすぐに、先年訪れたアッシジのサンタ.マリア.デリ.アンジェリ教会が思い浮かびましたが、あの鳩はどう見ても私には飾り物に思えて、狭い隅っこに目を凝らしたのを覚えています。やはり本物でしたか。又この回廊に網が張られているのも、一時鳩公害に悩まされた広島の世界遺産の町に住む者にとっては、これ以上この場所に外から鳩が来ないようにしているのかと思ってしまって、いやぁつくづく私は俗物だと恥ずかしくなりました。でも、こうした田舎の町にもこんな由緒ある素敵な教会があるなんて、さすがイタリアだと感服の思いです。
Commented by nagisamiyamoto at 2015-06-25 14:45
なおこさん、おはようございます。
どの鳥よりも『ハト』ってところが教会らしいというか、最初の画像は本当に飾りのハトだと思ってしまい、まさかと疑ってしまうほどの雰囲気ですね。
不思議な景色も、この場所では日常のことなのでしょうね。
Commented by milletti_naoko at 2015-06-25 19:14
アリスさん、こんにちは。ありがとうございます♪ 毎日、時間を見つけては削除していたのですが、同時に日々新たに撮影する写真も多かったので、結局さらに削除しなければならずといういたちごっこを続けていました。昨晩、ようやくパソコンに取り込めて、ほっとしています。わたしも教会の回廊が好きです。もう何世紀もの間、多くの修道士や信者が祈りや瞑想に心を向けながら歩き、たたずんだことでしょうし、そうできるための空間づくりをいろいろと工夫してもありますよね。

聖フランチェスコ系のカップッチーニ会の修道士がいる修道院なので、聖フランチェスコを慕って、こうやってハトを飼っているのかもしれないなと、わたしも興味深かったです。
Commented by milletti_naoko at 2015-06-25 19:21
かずさん、あのハトたち、何だかすっかり修道院の風景の一部になっていますよね。あのハトたちもほとんど動かないのですが、たまに1羽が2羽になったり、首を動かしたりするのを見かけることがありますし、聖フランチェスコの像から少し離れたところにいることも、たまにあります。

ハトは特に広島では、平和を象徴する鳥ということもあって大切にされたので、害が出るほどになったのでしょうか。ベネチアなどイタリアの観光地でも、観光客のやる餌や落としたパンくずにハトが増えて、糞害などで問題になっていると聞きますし、かつて松山で住んでいたマンションのベランダに、ハトが来るのはかわいいのですが、糞の置き土産が多くて困ったことも覚えています。わたしも、東京ではカラスの害を防ぐためにゴミ箱を鉄の柵で覆うという話を聞いたことがあるので、かずさんがそう感じられたのも、恥ずかしいだなんて、もっともなことではないでしょうか。わたしも初めて回廊で網を見て驚いたのですが、じっと鉢の上にいるハトたちを見てさらにびっくりしました。小さい村にも、こういう趣きのある教会があるのは、やっぱりイタリアならではですよね。
Commented by milletti_naoko at 2015-06-25 19:25
なぎささん、こんにちは。おっしゃるように、教会なので、さらに聖フランチェスコ系の修道院が併設されているので、ハトなのではないかと思います。わたしたちが回廊を歩いている間、鉢の上のハトたちはまったく物音も声も立てなかったのですが、首は少しだけ動いたので、本物のハトだと分かりました。ハトにはびっくりしましたが、ここに暮らす修道士の方たちにとっては、おっしゃるように大切な日常のことなのでしょうね。
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