大天使の祝日と聖ミカエルのサークラ、ゆかりの聖地を結ぶ線

 今日は、カトリック教における三大天使、ミカエル、ガブリエル・ラファエルの祝日です。中でも、大天使ミカエルは、昔から各地で人々の信仰が篤く、名高いフランスのモン・サン・ミシェルをはじめ、ヨーロッパ各地に、聖ミカエルを祀る多くの教会が建てられ、中世以来、多くの信者がこうした聖地へと巡礼の旅に出ています。

f0234936_458930.jpg
Abbazia Sacra di San Michele, Avigliana (TO), Piemonte  1/8/2015

 上の写真は、そうした聖地の一つ、ピエモンテ州の高い山の上に建つサークラ・ディ・サン・ミケーレ修道院で、

f0234936_4585664.jpg
Olio su tela di Antonio Maria Viani @ Sacra di San Michele

この大天使聖ミカエルの絵画は、サークラの祭壇に飾られています。

f0234936_51222.jpg

 わたしたちが修道院を訪ねたのは、今年8月のピエモンテ旅行の途中です。山の上にある大きな修道院は、高速道路で向かう途中、まだかなり遠い場所からもよく見えて、中世の巡礼者が、はるか彼方に修道院を見つけたときの感慨を思いました。

f0234936_514792.jpg

 一人6ユーロの入場料を払うと、こんなふうに、修道院の説明を記した観光案内を借り受けて、説明を参照しながら、訪ねることができます。日本語もあると聞き、めずらしがって、わたしは日本語の観光案内を借りました。

f0234936_515489.jpg

 こんなふうに、歴史や見どころの説明があって便利です。

f0234936_52589.jpg
Scalone di Morti

 ただ、内部に入って最初の見どころである、こちらの「死者の大階段」の説明から、イタリア語版の方がずっと説明が詳しいことが分かったので、結局は、夫の持つイタリア語版を借りては、説明を読むことになりました。

f0234936_521285.jpg
Panorama dalla Sacra

 10世紀末に、この場所にサークラが築かれた理由には諸説あり、そして、その後の歴史もとても興味深いのですが、いつか別の機会に触れることにして、今回は、この修道院からのすばらしい眺めの写真をご紹介します。


f0234936_525593.jpg

 と言うのも、今回は、大天使の祝日にちなんで、聖ミカエルを祀った聖地を一直線に結ぶ線について、お話ししたいからです。プーリア州にあるモンテ・サンタンジェロのサン・ミケーレ教会は、大天使ミカエルが姿を現した地に建てられ、中世から多くの信者が参詣し、アッシジの聖フランチェスコもはるばる訪ねたけれども、畏敬の念のあまり中に入らかったとされる聖地です。そうして、このプーリアのモンテ・サンタンジェロ、ピエモンテのサークラ・ディ・サン・ミケーレ、フランスのモン・サン・ミシェルはすべて、地図で、イエルサレムとアイルランドにあるやはり著名な大天使ミカエルの聖地を結ぶ一直線上にあると言うのです。

 イタリア語で、「聖ミケーレの聖なる線」(linea sacra di San Michele)と呼ばれるこの直線上には、こうした名高い聖地以外にも、大天使ミカエルに捧げられた教会が数多くあるということです。そして、この線上には、特別な聖なるエネルギーが流れていると考える人も多くいるようです。No TAVのスローガンのもとに繰り広げられる、スーザ渓谷(Val di Susa)における高速鉄道、TAV(Alta velocità ferroviaria)の建設への反対運動については、ニュースでもたびたび取り上げられるため、ご存じの方が多いと思います。こうしたニュースで主に伝えられる反対理由は、トンネル建造による有害物質の拡散や自然破壊などですが、聖ミケーレの聖なる線を断絶してしまうことを危惧して、反対する人もいるようです。

f0234936_542149.jpg
Santuairo San Michele Arcangelo, Monte S. Angelo (FG), Puglia 2/5/2014

 プーリアのモンテ・サンタンジェロは、昨年5月に訪ねました。そのとき、ねばりにねばって、現在建つサン・ミケーレ教会の地下に隠れているかつての教会をガイドつきで訪ねたのですが、そうして訪ねた地下教会も、ガイドさんの説明もすばらしくて、感動しました。いつかブログの記事にしたいと考えています。

*********************************************************
Oggi si festeggia San Michele Arcangelo.
Ecco qui le foto ricordo della Sacra di San Michele.
Santuario visitato da molti pellegrini, fedeli dal Medioevo fino a oggi,
atmosfera solenne, panorama mozzafiato.
*********************************************************

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 天使のおみやげ / Santuario di San Michele, Monte Sant’Angelo (27/4/2012)
- おかえりなさい (23/4/2012)
- 大天使ミカエル祭り / Palio de San Michele @ Bastia Umbra (21/9/2012)

参照リンク / Riferimenti web
- ja.wikipedia – ミカエル
- Sacra di San Michele - HOME
- Santuario San Michele Arcangelo - HOME

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 応援クリックを二ついただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ   
by milletti_naoko | 2015-09-29 22:05 | Piemonte | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : http://cuoreverde.exblog.jp/tb/24522312
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by ayayay0003 at 2015-09-30 09:57
おはようございます^^
聖ミケーレの聖なる線の説明を読んで、ダ・ヴィンチ・コードの映画を思い出してしまいました!
国を越えて、著名な大天使ミカエルの聖地を結ぶ一直線上にあるというのはとても素晴らしいことだと思いますし、興味を持って全てを訪れて勉強してみるということは、ただ旅行するだけじゃなくて、精神的に得られるものがあるのではないかな?と思いました。
大天使ミカエルという名前を私が知ったのは、ある日本のテレビドラマで、そう深い意味はなく出てきたのですが、その名前があまりにも印象的で記憶に残りました!なんとも不思議で、そのあとにモンサンミツシェルを訪ねたというのもまた不思議なことでした!
とても素晴らしい興味深い記事と、ピエモンテ州の高い山の上に建つ修道院、サークラ・ディ・サン・ミケーレの素晴らしい写真ありがとうございます♪
Commented by suzu-clair at 2015-09-30 10:41
昨日は、大天使ミカエルの祝日だったのです
ね。
聖ミケーレの聖なる線というのがあるのですね。
そこに、高速鉄道の 建設計画があるのですか。。。
利便性もある程度は必要でしょうけど、
そこで発生する公害問題なども、
深刻に受けとめなければなりませんよね。
そして、このような人々が大切に心の拠り所としてきたものも、
人間の都合だけで壊されることなく守られて欲しいものです。
日本なら、
そういう国民からの反対運動が多少起きたとしても、
権力で握りつぶされてしまうのかも…なんてふと思ってしまいました。

このところなかなかなおこさんのブログにご訪問できる時間を持てずに失礼していましたが、
いつも興味深い素敵な記事をありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2015-09-30 16:55
アリスさん、おはようございます。聖ミケーレは、(あ、イタリア語名が記事に混在していました)名前のごとく「神のような存在」と考えられ、悪魔や竜をも打ち負かす天使として、そうした絵画や彫像が各地の教会に多く、古来からいかに信仰されているかが、大天使ミカエルを祀る教会の多さからもうかがえます。

わたしは日本では、昔むかし、川原泉さんの『笑う大天使(ミカエル)』という漫画を通して、名前と存在だけ知っていたのですが、日本のテレビドラマにも出てきたんですね! アリスさんはモンサンミッシェルを訪ねたことがおありなんですね。わたしもいつかぜひ行ってみたいです。

こちらこそ、いつも温かいうれしいコメントをありがとうございます♪ 
Commented by milletti_naoko at 2015-09-30 17:03
すずさん、環境を破壊し、人々の健康を害すると分かっていても、官僚や企業が、国益の名のもとに、実はだれか特定の一部の、そうして己の私益ばかり求めようとし、さらにそれを民の反対にも関わらず押し切ってしまう、そういう構図が最近は、世界じゅうで見られるようで、このままではいけないと感じています。イタリアではこの件に限らず、学校や年金などさまざまな問題で、そうして日本では原発再稼動に安保法案の強行採決。国民の意図を反映し、国民のためにあるべき政治であるというのに。

こちらこそ、ご多忙の中、訪問とコメントをありがとうございます。
<< パリの美術館で妙に安心 多言語使用説明書と紙さんさよな... >>