痛み止めにもオリーブオイル

 「薬と違って副作用がない、九つの天然鎮痛剤」という題名にひかれて、真夜中を過ぎていると言うのに、ついつい記事を読んでいたら、ショウガ(zenzero)ニンニク(aglio)など、すでに知っていた食品と共に、オリーブオイル(olio d’oliva)にも鎮痛作用があると知って、驚きました。

 さらに読み進めると、50gのオリーブオイルには、消炎鎮痛剤イブプロフェンの服用量10%同様の効能があると、書かれています。ただ、いくら健康によいことで知られるオリーブオイルも、毎日そんなに摂取するのはいかがなものかと、そのときは思いました。

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Dal sito AmbienteBio.it
(Link alla pagina web in fondo all’articolo)

 
 ところが今日、夕食のとき、いつものように、自分の皿の豆スープに、スプーン2杯分の新オリーブオイルを回しかけながら、「これは約10mlだから、そう考えると、1日50gというのは、それほど多い量ではないな。」と感じました。

 夫は豆スープにもオリーブオイルを回しかけた上に、パンを数片オーブンで焼き、ニンニクをすりつけ、オリーブオイルをふりかけて、ブルスケッタ(bruschetta)にして食べていました。エクストラバージンのオイルはごく低い温度で絞っているので、消炎鎮痛効果を十分に得るには、やはり火を通さずに生で摂取した方がいいと思います。我が家ではサラダは、イタリアの慣習どおり、オリーブオイルと酢と塩で、食べる直前に味をつけるため、それを考えると、毎日いくらかの量の生のオリーブオイルは必ず摂取しています。

 ただ、この記事のページに妙に広告が多かったので、信頼性に疑問があったので、今インターネットで調べてみました。そうして、きちんとした科学的裏づけがあることと共に、オリーブオイルの消炎鎮痛効果発見に関わる、おもしろい逸話があることが、分かりました。

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Dal sito Naturacura.it
(Link alla pagina web in fondo all’articolo)

 研究者、ギャリー・ビーチャムが、シチリアで新オリーブオイルを試飲したときに、液体状の消炎鎮痛剤、イブプロフェンを飲んだときとまったく同じ刺激を、のどに感じたのが、発見のきっかけだというのです。のどが同じ刺激を受けるということは、イブプロフェンと同じ効能があるのではないかと、帰国後、同僚と研究を重ね、オリーブオイルに消炎鎮痛効果があること、そして、50gのオリーブオイルに、イブプロフェンの成人服用量の10%に相当する効能があることを発見したそうです。地中海式ダイエットが健康にいいのも、地中海に長寿の人が多いのは、料理にふんだんに使うオリーブオイルに、抗酸化作用と共に、こうした消炎鎮痛効果もあるからだろうと、書いている記事もありました。

 このことを日本語で説明した記事もいくつか見つけました。PDFの英語の論文をじっくり読まないとはっきりしたことは言えませんが、低温で絞ったエクストラバージンのオリーブオイルが望ましく、さらにその年に採れた新オイルの方が消炎鎮痛効果が高いということは、加熱をせず、生で摂取した方が高い効能が期待できるということだと思います。

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 というわけで、これからは以前にも増して、意識してオリーブオイルをできるだけ加熱せずに摂取しようと考えています。これまで極力服用を避けていた合成化学薬品、消炎鎮痛剤を、癒着性関節包炎や腱炎のために、この数か月は服用し続けていて、最近になってかかりつけ医の指示で飲み始めたのが、たまたまこのイブプロフェンを有効成分(principio attivo)とする薬でした。どうしても必要なときには飲まなければいけないけれども、長く服用し続けると、健康に与える害も多かろうということで、今日1日は、久しぶりに薬を飲まずにしのぎました。その代わり、オリーブオイルやショウガ、ニンニクをできるだけ摂取し、シャワーやホットパックでしばしば温めて、薬以外の消炎鎮痛方法を積極的に活用しました。薬草学講座でいろいろ教えてくださったサランドレーア先生の薬局のサイトで「鎮痛消炎効果で名高い」とされているアマーロ・ズヴェデーゼ(amaro svedese)も、イラクサ(ortica)のハーブティーと共に飲んでいます。

 以前から薬草療法への関心が高いわたしですが、昨晩夜更けになって、冒頭のような記事を読んだのは、真夜中近くにブログの記事を投稿したあと、ツイッターでも記事の紹介をしようとツイートしたときに、偶然か必然か、下のようなツイートが目に入ったからです。



 なんと、わたしが患う凍結肩(spalla congelata、「癒着性関節包炎」に同じの苦痛を和らげる自然療法(rimedi naturali)を紹介するこのツイートが、絶妙のタイミングで、眼前に現れたからなのでした。

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Olio d'Oliva Extravergine, Antidolorifico Naturale!

"Una dose da 50 grammi di olio d'oliva fornirebbe il 10% dell'effetto analgesico prodotta da una dose di ibuprofene." (Citato dall'articolo del sito AmbienteBio.it)
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参照リンク / Riferimenti web
- Ambiente Bio – Alimentazione e salute: 9 antidolorifici naturali senza gli effetti collaterali dei farmaci di Agnese Tondelli (27/4/2015)
- Ambiente Bio – Spalla congelata: sintomi e rimedi naturali per alleviare i dolori di Agnese Tondelli (10/12/2015)
- ウィキペディア日本語版 - イブプロフェン
- Naturacura.it – Olio d’oliva come antidolorifico
- FrantoiOnline.it – Olio di oliva extravergine fresco, antinfiammatorio naturale (3/12/2013)
- KIRIN – フード&サイエンスこぼれ話 - 第18回 のどの刺激を与える消炎成分をオリーブオイルから発見 Gary K. Beauchamp
- Be Here and Now – オリーブオイルは天然の抗炎症薬 (2/9/2005)

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 痛む肩熱で癒せる便利品 (12/12/2015)
- 新オイルでブルスケッタ2015 /Olio Nuovo & Bruschetta 2015 (4/11/2015)
- ウンブリアのオリーブオイル、新オイル祭りと最古のオリーブ、JITRA連載第5回 / “Umbria - Feste dell’Olio Nuovo & L’Olivo più antico” – mio articolo su Japan-Italy On-line (27/11/2015)
- 薬草で花粉症退治、クロスグリの芽、イラクサとアマーロ・ズヴェデーゼ (28/3/2012)
- 関節症対策、キャベツ・イラクサとアマーロ・ズヴェデーゼ (28/11/2013)
- 健康は食が作る、薬草利用と共に生活改善 / “Noi siamo quello che mangiamo”@Corso di Erboristeria di Collepardo (21/8/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-12-13 23:59 | Altro | Trackback | Comments(8)
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Commented at 2015-12-14 11:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2015-12-14 12:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by London Caller at 2015-12-14 18:28 x
豆スープ?
みそ汁はもっと簡単じゃないんですか?
それも栄養満点です。^^
やっぱり和食のほうがいいですね。^^v
Commented by milletti_naoko at 2015-12-15 01:15
鍵コメントの方、温かく懇切丁寧なコメントをどうもありがとうございます。基礎化粧品にも、オリーブオイルを主成分としたものを使われているんですね! イタリアでもオリーブオイルのクリームやシャンプーは見かけるのですが、そんなに効果があるとは思いませんでした。

そうなんですね! アロマテラピーや薬草学はわたしも関心があって、夫と二人で、さまざまな講座や講習会に通ったり、顔を出したりしています。セントジョーンズワート(イタリア語でiperico)は、以前から野山で見かけていた上、昨年は草花染め講座で布の染色に利用し、今年は薬草学講座で、さまざまな効能を学んで、夫が摘み取って乾燥させた花をオリーブオイルに漬けて日光にさらして、自家製のセントジョーンズワート油を作りました。以前にすでに買ったものを使いきってから、夫作のオイルも大切に使うつもりでいます。やけどをはじめとして、肌にいいとはよく言われますが、関節炎や筋肉痛、深い部分の痛みにも効くとは! 確かに、関節症対策に購入したオイルは、主成分がolio di iperico(セントジョーンズワート油)でした。歴史のお話もとても興味深いです。(つづく)
Commented by milletti_naoko at 2015-12-15 01:16
鍵コメントの方へ(上からの続きです)

日本で販売されるイタリア語の入門書は、書き言葉に偏りがちで、日常生活で身の回りにある品や動作を表す単語にとぼしく、あっても一箇所にまとめて絵などと共に提示されるのではなく、文法説明の例文にぽちぽち出てくる程度ということが多いので、それで、検定試験の語彙が難しいと感じられるのかもしれませんね。そういう意味では、サイトの方でも紹介していますが、『ニューエクスプレス イタリア語』は、日常生活に登場するものを指す語句が、絵と共にまとめて示してある上に、各課の導入会話にもそういう道具や物が出てくるので、勉強に役立つと思います。
http://www.geocities.jp/naoko_ishii/italiago_kyozai_nyumonsha.html
絵による視覚情報と音声CDによる聴覚情報によって記憶に定着しやすくなる上、意味的に関連のある語彙は、いっしょに覚えると記憶が長持ちしやすいからです。日本では語学の入門教材は、参考書でも単語集でも、文法や単語の例文として前後の文脈のない独立した文が挙げられている場合がまだ多いのではないかと思いますが、文は前後の文や発話、文脈と切り離せないもので、人間の脳もまずは概要をとらえてから細部を分析するようにできていますので、まとまった会話や文章を中心とした参考書の方が、総合的な語学力が着実に身につきやすいのです。

いつかお会いできる日を楽しみにしていますね。そうですね。お互いに元気で頑張りましょう!
Commented by milletti_naoko at 2015-12-15 01:20
London Callerさん、みそ汁、簡単でおいしいですよね。

ウンブリアの冬の基本のメニューの一つが、野菜たっぷりの豆スープなんです。いろんな根菜を入れるので体が温まりますし、レンズ豆、グリーンピースなどいろんな豆に加えて、大麦などの穀物も混じったミックスの豆が売られているのを買って使っています。冬は体も温まるし、イタリア人の夫は、和食は週に1・2度ならOKという人なのです。
Commented by Mehreenkhan at 2015-12-15 01:55
自然の力を借りて治すのが一番ベストなんだと思います。私は日によってオリーブオイルとココナッツオイルを使い分けています。こちらでは、インド人が多く住んでいますのでアーユルベーダも盛んで商品も多いですよ。やはり最後は自然の力に頼るのが一番なのかもしれませんね。
Commented by milletti_naoko at 2015-12-15 02:27
めひりんさん、そうなんですね! イタリアでもヨガや瞑想、アーユルベーダのマッサージには人気があるようですし、春に通った薬草学講座や、今聴いている瞑想講座でもアーユルベーダの教えが時々出てきて、今にも通じる知恵に満ちていて奥深いなと感じています。身近にそういう商品があふれているなんて、うらやましいです。こちらでもあるのですが、値段もなかなかのものです。

ココナッツオイルもとってもいいそうですね!
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