2016年 01月 12日
早咲き森のヘレボルス
ヘレボルス(elleboro)は、薬草学講座でも習ったように有毒の、けれども、冬枯れの野山を彩るかわいらしい花です。クリスマスローズと種は違いますが、属は同じで、いずれもクリスマスローズ属の植物です。
積もった雪が暖かい日が続いて解けてしまったためか、ラヴェルナの修道院を頂く岩山のふもとをめぐるトレッキングコースは、こんなふうに小川になってしまっていたり、そこまでいかなくとも、泥だらけであるところがたくさんありました。
そのため、水の流れや泥を避け、木々の間を分け入って歩いていたら、2時間余り森を歩くことになったのですが、その間、あちこちで葉だけが地面の低い位置にあるヘレボルスを見かけました。たとえば、上の写真では手前の右手、
この写真では、手前中央に、ヘレボルスが写っています。茎がごく短く、葉が地面に近い位置にありますから、茎が伸び、つぼみができて花が咲くのは、まだ遠い先のことでしょう。森の中でこうしたヘレボルスを見かけるたび、花が咲くのはまだ先だなと感じながら、歩いていました。
ブナの森を出て、この道標のしばらく先まで歩いたとき、道の左下の斜面に、ヘレボルスを見たときは、ですからとても驚きました。
そうして、足がすべらないように気をつけながら、花の下まで斜面を降りて、美しい花の写真を撮りました。イタリアの野山で見かける自生のヘレボルスは、たいていの場合、こんなふうに下を向いて咲いているため、トレッキングコースからでは、花を後ろからしか撮影できなかったからです。この日に見かけたヘレボルスの花は、この2輪だけです。一足早く、仲間たちに先駆けて咲いたヘレボルスの花に、思いがけず出会えてうれしかったです。
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Fiori di Elleboro Selvatico nelle Foreste Casentinesi 19/1/2016
Di solito li incontriamo a marzo e domenica molte piante di elleboro avevano ancora solo le foglie. Le piante appena nate si trovano nelle seconda e terza foto dell'articolo. Riuscite a trovarle?
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我が家にもヘレボルスをいくつも植えていました。我が家のは下を向くのと正面に向くのがありました。種類は私にはわからずどれもこれもまとめて「クリスマス・ローズ」って呼んでしまっていました^^; でも、祖父は「キンポウゲ」って言っていたと思います。お写真のようなグリーンのヘレボルスが欲しくて探したことがあります。それまでは赤紫色のヘレボルスが我が家の日陰コーナーを占領していたので。日陰にはどちらかというと赤紫色より明るいグリーンの方が合っていました。雪解け後の落ち葉は滑りやすいのでお写真を撮るのに苦労されたと思います。秋の落ち葉(踏んだ時にサクッと音がする)も好きですが、あの落ち葉を踏んだ時のジメッとした感覚も実は好きです。naokoさんの写真を見て、主人の実家の山を歩いた時のことを思い出しました。あの時は、その落ち葉にプラスして空気が霧がかっていたのを覚えています。イタリアの風景を見て懐かしい感覚を起こすのも実際、イタリアへは行ったことがないので変ですが、今日は懐かしい雰囲気を味わさせてもらえました。
おはようございます。
雪解け水が流れていますねぇ~
クリスマスローズとは違うのですね~
良く似ていて可憐なお花ですね。
自然にこうして咲く様子をみると
嬉しくなります。
こちらもここ数日寒くなりました。
例年では雪景色が見れるのに
今年はまだなんです、世界的に
温暖化になっていて心配ですね。
いつもありがとうございます。
ヘレボルス、昨春に紹介いただいて、なるほど、クリスマスローズに似ているな?と思ったのは覚えています♪
春のお花が2輪だけでも咲いていてよかったですね(^^♪
下を向いてるお花は写真に撮るの難しいですよね!
なおこさんが苦労して綺麗に撮られてるの素敵です☆
さて、このヘレボルス、同じ種と言っても我が家の庭に咲くクリスマスローズとは全く違っていて、目がパチクリです。名前とは裏腹に、クリスマスには咲いてくれないですが、冬の庭にぽつんと可憐な花を付けてくれて、クリスマスローズは好きな花の一つです。通常なら、この花もまだ雪に埋もれているでしょうに、イタリアも暖冬なのですね。
それと、前述のなおこさんの記事にある星の王子様、昔、国語の先生が、読書感想文の授業で、ああ無情と、レ・ミゼラブルとは全く別物だとおっしゃっていたのを思い出しました。楽なので、ああ無情を読んで、感想文を提出した生徒が多くて、先生は少々苛立っておられましたが、なおこさんの文章を読んで、懐かしく思い出しました。
なつかしい山歩きを思い出していただけたようで、わたしもうれしいです♪ 日本在住のブログのお友達の記事の山歩きの写真に、風景や森、花がイタリアのものと似ていて、驚くことがよくあります。
ヘレボルス、毒がある花ではありますが、きれいですよね。まだ冬枯れの寂しい景色で出会うので、わたしもうれしくて、かわいらしい花だなと思います。
京都でも気温が下がってきたんですね。世界的な温暖化、わたしも心配しています。今週末からは、ペルージャでも氷点下の日が続き、雪が降るようです。寒がりのわたしも、冬は冬らしいのが、自然のためにもわたしたちのためにもいいなと感じます。こちらこそ、いつもありがとうございます♪
ありがとうございます。せっかくきれいに咲いているところを、せっかく見つけたのだから(道の端の下方にあるので、たいていの人はづかずに通り過ぎると思います)と、張り切って撮影しました♪
このヘレボルスは、イタリア中部の山野でよく見かける自生の花です。かずさんのお宅にも、クリスマスローズがあるんですね! 冬の寂しい庭にきれいな花を咲かせてくれる植物、うれしいですよね♪ イタリアもこの数日暖かい日が続いていますが、ペルージャも、今週末からはまた氷点下に突入し、雪が降るという予報が出ています。
映画のレ・ミゼラブル、よかったですよね。『風と共に去りぬ』も、大学生の頃には主人公の恋の行く末ばかり気にして読みましたが、英語の再勉強にと、社会人になってから英語で読んだら、南北戦争に敗れた南部の側から、勝者の語る歴史や差別状況とは異なる様子が書かれていて、そういう歴史的・政治的観点からも興味深く読みました。レ・ミゼラブル、いつか原書で読んでみたいと考えていたことを、かずさんのおかげで思い出しました♪