イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

フィレンツェ美探訪~イタリア語学習メルマガ第107号

 大規模な改装を経て、昨年10月に再開したフィレンツェのドゥオーモ付属博物館(Nuovo Museo dell’Opera del Duomo a Firenze)では、所蔵する豊富な芸術作品やドゥオーモ広場建造物群の歴史や建築過程を語る史料を、より多く、より作品の価値や意義を引き立てる形で展示しています。

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Altare d’argento del Battistero di S. Giovanni 28/1/2016

 銀の装飾がみごとで美しいこの祭壇は、聖ジョヴァンニ洗礼堂の祭壇で、博物館2階の宝物室(Sala del tesoro)にあります。フィレンツェの守護聖人である聖ジョヴァンニ(San Giovanni)の人生を描く羽目板12枚を制作するために、なんと400kg以上もの銀が用いられたとのことです。

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 新しい博物館で特筆すべきことの一つに、14世紀に大聖堂ファサードを飾っていた装飾を実物大で再現した広間があり、

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Modello in legno della Facciata trecentesca del Duomo

そのため、改装を手がけたOpera di Santa Maria del Fioreが発行するニューズレター、Opera Magazineも、昨年11月には、再現された14世紀のファサードを取り上げ、詳しく説明しています。

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https://duomo.firenze.it/it/opera-magazine/post/4614/la-facciata-trecentesca-della-cattedrale-di-firenze

 おととい発行したイタリア語学習メルマガでは、この記事を学習教材として利用しています。

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 興味のある方は、ぜひご覧ください。

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Altare d'argento del Battistero di S. Giovanni (foto) e
tanti altri tesori & curiosità del Nuovo Museo del Duomo di Firenze 28/1/2016

Nel nuovo numero (n. 107) della mia newsletter per i giapponesi interessati alla lingua e cultura italiana, il materiale didattico è un articolo di Opera Magazine del 20/11/2015. Attualmente ci sono 703 lettori.
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リンク
- 秘蔵のフィレンツェご招待1 洗礼堂と美しいモザイク (19/10/2013)
- フィレンツェドゥオーモびっくり顔なし300年、ブロガー再招集2 (19/2/2016)
- 大理石とダイナマイト、フィレンツェブロガー再招集3 (29/2/2016)
- まぐまぐ – メルマガ「もっと知りたい! イタリアの言葉と文化」登録(無料) 

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ひな at 2016-03-03 09:01 x
なおこさん、いつも楽しく拝見しておりますが、コメントを残すのは随分とご無沙汰してしまいました。
フィレンツェのドゥオモに付属の博物館があること、恥ずかしながら初めて知りました!改装を終えたばかりとの事ですから、ぜひ次回フィレンツェへ足を伸ばす際には訪れてみたいです。

話は変わりますが、プロフィール写真を季節ごとに変えていらっしゃる事に以前ブログで触れていた際、とても良い試みだなと感心した覚えがあります。春らしく新しくなった今回のプロフィール写真も、とても素敵ですね!
Commented by ayayay0003 at 2016-03-03 16:15
なおこさん、こんにちは^^
イタリア語の学習教材に、ドゥオモの博物館を取り上げるのはいいことですね(^-^)
イタリア語を勉強する方は、おそらく、イタリアの美術や歴史にも興味のある方が多いと思いますので、言葉と両方の面から学ぶことが出来て素晴らしいと思います♪

それにしても、今日の記事の聖ジョヴァンニ洗礼堂の祭壇の銀の装飾の見事なのには驚きました!400Kの銀、なかなか見られないものなので嬉しいです(^^♪
Commented by milletti_naoko at 2016-03-03 16:48
ひなさん、こんにちは。楽しみにして読んでくださっていたんですね。ありがとうございます♪ 

わたしも付属博物館については3年前のブロガー招待イベントで初めて知ったのですが、今回改装してからは、買い取った隣接する劇場の空間を思う存分使って、これまで展示しきれなかった多くの750の傑作を、計6千平方メートルの25の展示室に展示してあって(以上、雑誌『Medioevo』から)、3年前よりもずっと多くのすばらしいもの、興味深いものを、効果的に配置してあって、ずっとずっとよくなりました。運営するOpera di Santa Maria del Fioreが、改装は大好評で、観光客が世界各国からたくさん訪れて喜んでいると言っていました。1・2月は観光客が比較的少ない上、統計的に木曜日は他の曜日に比べて客入りが少ないので、それで木曜にブロガー招待イベントを開催したのだとも聞きましたから、訪ねられるときのご参考までに。

プロフィール写真について、ありがとうございます♪ 春らしい最近の写真をと探したのですが、わたしだけがきちんと写っている最近の写真が見つからず、ずいぶん前の写真を載せました。あの桜を思い出して春を過ごしたい、生きていきたいという思いもこめて。
Commented by milletti_naoko at 2016-03-03 17:03
アリスさん、こんにちは。観光情報はイタリアのサイトや観光名地では主にイタリア語で書かれていることもあり、今回はこのOperaのニューズレターを取り上げました。紹介したのは記事のごく一部ですが、これを機に、全文や他のニューズレター、博物館の展示案内ページなども、読む対象にも興味を持って、楽しみつつ読んでいただけるようになればと感じています。

すでに訪問が決まっていたときに見かけて購入した歴史雑誌、『Medioevo』1月号の表紙がこの銀の祭壇で、記事中でも取り上げているのですが、こんなにみごとで美しいものであることは、実物を目にして初めて知りました。Operaのガイドさんがいろいろ説明してくれたのですが、館内が広くて次から次に移動し、他のブロガーといっしょに短い時間にできるだけいい角度、空いた場所を見つけて撮影するということに追われていて、説明は聞き流し、400kgもの銀が用いられたことは、この記事を書くために、先の歴史雑誌の記事を読んでいて知りました。フィレンツェの羊毛や布を扱っていた富裕で有力な商人組合、Arte di Calimalaが1366年に発注したそうで(これも歴史雑誌の記事から)、当時そうした商人たちやフィレンツェの町がいかに豊かであったかがうかがわれます。
Commented by masami-nebbiolo at 2016-03-03 18:54
なおこさん、おはようございます♪

私もお恥ずかしいのですが、ドゥオモに付属の博物館があるとは知りませんでした!フィレンツェは久しく訪れていないのですが、たまたま最近娘が読んでいた「レオナルド ダヴィンチ」の本を私も読み、フィレンツェもドゥオモも改めて訪れてみたいと思っているところなので、次回の訪問時には是非足を伸ばしてみたいです♪

イタリア語の勉強も内容によってぐっと気持ちが入りますよね!まだまだイタリア語の勉強が足りない私・・・興味深く読ませていただきました^^

Commented by milletti_naoko at 2016-03-04 05:12
まさみさん、こんばんは♪

フィレンツェはみどころが多いですものね! まさみさんもわたしも、フィレンツェは行き帰りに時間がかかる距離に住んでいる上、遠すぎず近すぎずという距離にあるため、じっくり腰を据えて訪ねることに意外とならないのではないかと思います。わたしも博物館は前回のブロガーの集いで初めて訪ね、今回の大がかりな改装の結果以前よりもずっとずっと広くすばらしくなった博物館を訪ねられて、先日はとてもうれしかったです。お嬢さん、ダ・ヴィンチの本を読まれているんですね!

メルマガも読んでくださったんですね。ありがとうございます♪
Commented by Mehreenkhan at 2016-03-06 11:11
銀400kg以上の祭壇!!なんともすごい迫力ですね!!実物で見てみたいです!!英語学習がままならぬ私にイタリア語は今の段階では到底無理なのですが、イタリア語学習者にとってnaokoさんのメルマガは日本にいながらにしてイタリアを感じ取れるようで魅力的でしょうね。私も英語を習得したのちにはnaokoさんのメルマガのお世話になりながらイタリア語学習してみたいものです(笑)ちなみに日本に住んでいる姪っ子は今大学でイタリア語をとっているようです。他の教科は知りませんが、イタリア語の成績は優秀だそうでいつか先生についてイタリアに行くんだ!と行っておりました。
Commented by milletti_naoko at 2016-03-06 20:11
めひりんさん、わたしもびっくりしました。このさほど大きくない祭壇に、ここまでふんだんに惜しみなく銀を使うなんて! それだけ当時のフィレンツェの富裕商人が豊かで、隣国への対抗意識が強く信仰心が深かった(前者の重きが置かれている気がするのはわたしの主観でしょうか)ということでしょうね。

わたしも英語のブラッシュアップの必要を感じているので、たまには英語に関する記事も書いてみるつもりでいますが、いえいえ、めひりんさんの英語学習の頑張りぶりに、わたしもこれではいけないと、刺激を受けています。姪御さんが大学でイタリア語を勉強されているんですね! 成績も優秀なようで、先が楽しみですね♪
by milletti_naoko | 2016-03-02 18:31 | Blogger a Firenze | Comments(8)