中世イタリア珠玉の建築特集、アッシジ・ベネチア・トスカーナほか

 ピサの斜塔を正面からとらえたセピア色の写真に、思わず雑誌を手に取り、表紙を見て、『中世イタリア珠玉の建造物。建築・芸術の傑作をめぐる旅』という言葉に、まずは心を魅かれてしまいました。では、どういう建造物が紹介されているのかと、下を見ると、日本でも名高い観光地や建造物が並ぶ中、最後にアッシジの聖フランチェスコ大聖堂があるではありませんか。

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 昨年10月にグッビオで開催された、第一回中世祭りに参加して、聖遺物をめぐるそれは興味深い話を、歴史雑誌、『Medioevo』(意味は「中世」)の編集・執筆陣から聞き、次号にはウンブリアのモンテファルコと聖フランチェスコに関連する記事があると知って、その10月号も聖遺物特集号も購入しました。最近の歴史研究の成果をふまえ、写真をふんだんに用いた記事がおもしろく、独自の切り口が興味深く、学びがある上、記事に取り上げられた場所への旅心も誘われて、すでに雑誌をきっかけに、あちこちを訪ねています。

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Basilica di San Francesco, Assisi 25/11/2012

 そこで特集号には、アッシジの聖フランチェスコ大聖堂について、歴史と共に芸術的観点からもいろいろと説明してあるのを見て、きっと、これまでにガイドさんや外国人大学の美術の先生から学ばなかった興味深い発見があるだろうと、少しページをめくってみて、購入することに決めました。

 大聖堂の見どころの一つは、聖フランチェスコの人生を描いたジョットらのフレスコ画なのですが、この特集号では、巨匠ジョットの傑作として、ほかにもパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂を、14ページにわたって詳しく取り上げています。

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Piazzetta di San Marco, Venezia 16/3/2014

 特集号には、ベネチアの聖マルコ大聖堂ももちろん登場します。グッビオで聞いた、聖遺物をめぐる興味深い歴史の一つに、ベネチアが当時自分たちよりも価値ある聖遺物を持つアクイレイアに負けまいと、聖マルコの遺体を盗み出し、それがきかっけで勢力を持つようになったという逸話があります。このDossierでは、ベネチアの聖マルコ大聖堂と共に、このベネチアの抜けがけによって優位を失ったアクイレイアについても、その歴史や教会について、詳細な説明があり、写真もそれは美しいので、記事を読むのも、いつか訪ねるのも楽しみです。

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Battistero di San Giovanni, Firenze 19/10/2013

 フィレンツェの聖ジョヴァンニ洗礼堂も、その歴史が、かつて内部を飾っていた美しい芸術作品の写真と共に、16ページにわたって紹介されています。雑誌内の記事の題の下に、「ダンテが最も愛した教会」で、けれども「築いた天才的建築家は今なお作者不詳」とあり、書き手もうまいなと感心します。

 現在、ドゥオーモ付属博物館で展示されている、きらびやかな銀の祭壇や、ドナテッロの傑作、改悛のマグダラのマリア像も、元来は洗礼堂に置かれていたため、記事中に、写真と解説があります。

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Piazza dei Miracoli, Pisa 13/8/2011

 ピサについても、かの有名な斜塔をはじめ、ドゥオーモや洗礼堂、納骨堂についても、歴史年表・図・写真とともに、16ページにわたる説明があります。数年前に博物館を訪ねたとき、近隣の都市国家との闘争について読んで驚いたことを、今ページをざっとめくりながら思い出しました。写真は、ピサの斜塔に登って撮影したものです。

 表紙に記載があるように、他にもミラノやモデナの大聖堂が取り上げられているのですが、今夜は遅いため、説明は割愛します。この特集号は2016年3月号となっています。雑誌に登場する建造物の近くにお住まいの方、あるいは芸術や建築に興味があって、イタリア語も勉強しながら記事が楽しめそうだという方は、スーパーや新聞・雑誌販売店(edicola)などで見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。値段は7.90ユーロです。

 今回の記事については関連記事が多数あるのですが、木曜が締め切りの大きな仕事を抱えていますので、リンクをご紹介するのはその仕事を終えたあと、金曜日以降になるかもしれません。

*追記(3月16日)
 取り急ぎ、アッシジ・フィレンツェ・ベネチアについて書いた昨年までの記事のリンクを分かりやすくまとめたこちらのページのリンクだけ追加しておきます。↓↓

リンク
- イタリア主要観光都市の天気予報と旅行情報

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Il "Medioevo Dossier" del marzo 2016 è la Guida ai Grandi Monumenti dell'Italia Medievale.

- Articoli interessanti & belle foto su Assisi, Venezia, Aquileia, Firenze, Pisa, Milano, Padova & Modena.
- L'ho trovato al supermercato e non ho potuto resistere...
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-03-15 23:59 | Altro | Trackback | Comments(4)
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Commented by Mehreenkhan at 2016-03-16 09:31
naokoさん こんにちは。
雑誌がきっかけで旅にでるのは私もよくあることです。こういう書き手が上手で尚且つ写真もふんだんに使って惹かれるものであればなおさら行きたーい!!気持ちが出てきますよね。
聖堂にしても、モスクや寺院などにしてもどうしてこういう建造物に惹かれるのでしょうね。作りがそれぞれ違いますが、どれも美しいデザインだと思います。日本にいるときは母と共によく寺巡りをしているのを思い出しました。そしてマレーシアへ来てからも最初に訪れたのはモスクでした(笑)神聖なる場所の建物は美しいです。あ、もちろん他のモダンな建物を見たりするのも好きですよ♪
Commented by ayayay0003 at 2016-03-16 11:13
なおこさん、こんにちは^^
アッシジは、残念ながら訪ねたことはないのですが、お写真、霧の中に佇む大聖堂でしょうか?素敵です☆
ベネチアのサンマルコ大聖堂、サンマルコ広場からのお写真、懐かしくて、見入っちゃいました!今まで2度訪れただけですが、何度でも行ってみたい場所ではあります!
そして、ピサも、3年前に訪れたので、ピサの斜塔からのお写真、私も撮ったので分かります~(^_-)-☆
素敵なお写真、ありがとうございました♪
大切なお仕事、がんばって下さいませね(^^♪
Commented by milletti_naoko at 2016-03-16 18:53
めひりんさん、こんにちは。雑誌って、ふだん知らずにいるすてきな場所を教えてくれていいですよね。写真も風景や建築物を本当にきれいに写していますし… わたしたちは、山を歩こう湖を見ようと出かけることが多いのですが、秋・冬の山は猟で銃声が響いて危険だったり、雨で足場が悪かったりするため、この歴史雑誌で知った湖畔の興味深い町を訪ねたりして、楽しみました。

モスクも写真で見ては、その美しい色や模様に驚いています。マレーシアにはたくさんあるんですね。神聖な建物には、建てるときにも祈る人にも思い入れがあって、こういう美しい建物になるのでしょうね。
Commented by milletti_naoko at 2016-03-16 18:57
アリスさん、こんにちは。そうです。この日は、アッシジの、ちょうど聖フランチェスコ大聖堂がある町の目抜き通りの高さより下は、すっかりと白い霧に覆われていて、白い海の上に浮かび上がるように建つ教会がとてもきれいでした。

サンマルコ広場、アリスさんも行かれたんですね! このときはちょうど大聖堂が修復中で覆われていたため、広場を中心に据えた写真を載せてみました。わたしもまたいつか大聖堂をじっくり訪ねてみたいなと思っています。ピサの斜塔にも登られたんですね!

いつもお優しいお言葉をありがとうございます♪
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