名ワイン紅葉美しブドウ畑、モンテファルコ

 11月26日土曜日、ペルージャからベヴァンニャの傍らを通って、モンテファルコに向かうと、丘を走る道の両側いっぱいに、そして遠くの斜面のあちこちに、ブドウ畑が見えてきました。

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Foliage delle viti del sagrantino, Montefalco (PG) 26/11/2016

 赤・黄色・オレンジと彩の美しい葉がまだかなり残っているこのブドウ畑が目に入ったときには、二人で喜び、ほっとしながら、カメラを手に、駐車した車から降りました。

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 と言うのは、この写真の右手のブドウの列を見ると、すでに落葉してしまったブドウの木が多いのですが、この畑に来るまでに見かけた道端のブドウ畑では、こんなふうに葉がほとんど落ちてしまって、枝には残っていない列ばかりがずらりと並んでいたからです。

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 収穫されずに畑に残っているブドウもあります。

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 空が曇っているのを残念に思いつつ、紅葉が美しい葉を探し、風景がきれいに移りそうな角度を考えながら撮影しました。

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 ウンブリア自慢の赤ワインの名産地、モンテファルコでは、ワインづくりに土着のブドウ品種、サグランティーノが使われています。わたしが初めてモンテファルコを訪ねたのは5年前の通訳の仕事がきっかけでした。そのとき車内から見えたサグランティーノのブドウ畑のみごとな紅葉に感嘆し、以来時々夫と二人で、美しい紅葉を楽しみに、モンテファルコの町やサグランティーノのブドウ畑を訪ねています。

 このブドウ畑からさらにモンテファルコの中心街に向かったのですが、今年は例年になくブドウの紅葉が早かったようで、枝に葉がほとんど残っていないブドウ畑の方を多く見かけました。  

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 それで、中心街を訪ねる前に、他の紅葉したブドウ畑を求めて、別の道を通ってみたら、しばらく進んだとき、こちらのブドウ畑に出会いました。先の畑よりは落葉がかなり進んでいますが、

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葉の色がピンク色で、枝がしだれるように地面へと垂れている美しい木もありました。

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 夫もわたし同様、思いがけず葉がかなり落ちてしまっているブドウ畑にがっかりしていましたが、これだと思う葉や角度を見つけては、撮影していました。

 この後、モンテファルコの中心街を歩いて、町角のサグランティーノの紅葉を愛で、昼食を食べてから駐車場に向かったのですが、その前に、駐車場のすぐ下方にあるブドウ畑に立ち寄りました。

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 それまでずっと曇っていた空に、わたしたちが町を去ろうというときになって、晴れ間が見えてきました。

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 日の光が差すと、ブドウの葉がいっそう赤く、鮮やかに見えてきれいです。

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 11月も末で、かなり気温が下がったと言うのに、ブドウの列の先頭に植えられたバラたちが、まだ元気に咲いています。

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 今日写真を見返しながら、落ちてしまった葉もなお美しい様子や、燃えるような紅葉は、葉が落ちてしまう直前であることを思い、「散るからこそ桜の花はいっそうすばらしいのだ」という伊勢物語に見える歌や、「世の中は定めがなく、はかないからこそすばらしいのだ」という兼好法師の言葉が心に浮かびました。

 桜の花や紅葉、そして人生も、はかなく限りがあるからこそ、今咲いている、赤々と燃えている、生きているその一瞬が尊く、愛おしく、かけがえのないものなのでしょう。

 そうして、やはり兼好さんが徒然草で語っているように、今写真を見返してみると、曇天の下の枯れかけて、落葉の多いブドウ畑にも独特の風情と美しさがあるもので、紅葉が最もみごとなときばかりが見るに値するときではないのだなと、感じました。

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Foliage delle viti del sagrantino, Montefalco (PG) 26/11/2016

"Sono ancora più meravigliosi perché sono destinati ad appassire e cadere", così cantò un antico poeta giapponese dei fiori di ciliegio, ma ciò varrebbe anche per le foglie rosse delle viti del sagrantino e per la nostra vita.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-12-02 23:57 | Umbria | Comments(2)
Commented by ayayay0003 at 2016-12-03 08:46
なおこさん、モンテファルコのブドウ畑の落葉の美しさに感動いたしました(^_-)-☆
何より、伊勢物語や兼好法師の歌を引き合いに出しての文章にも感動しましたよ(^^♪
確かに晴れている青空と紅葉のコラボは素晴らしいですが、このような曇天の中で落ち着いた色の紅葉を眺めるのもまた趣がありますね!
それに、日が差してる時は、方向とか角度とか何かと難しくてどう撮れば良いか?悩みますがこのような空だとあまり悩まずに撮れるのもいいところです(^^♪
そしてイタリアでも葡萄畑に、薔薇が先頭に植えられていて、虫除けをしてるのだなあ~とフランスのブドウ畑で見た薔薇のことを思い出して懐かしくなったのでありました☆
素敵な葡萄畑の紅葉写真ありがとうございます(*^_^*)
Commented by milletti_naoko at 2016-12-04 07:21
京都の寺社の美しい紅葉をいくつもご覧になったアリスさんに、そんなふうに言っていただけると、うれしいです。わたしもまさかイタリアでこんなみごとな紅葉が見られるとは思わず、こんな美しい紅葉をするブドウの葉があるとは思わなかったので、初めて見たときは本当に感動しました。『伊勢物語』や『徒然草』は授業で何度も教えて、そのたびごとに準備で読みも深めたからか、物の感じ方やとらえ方もこうした古典が培ってくれたような気がしています。

フランスでもなんですね! イタリアでも病気対策に、多くのブドウ畑で列の先頭にバラが植えられています。こちらこそ、コメントをありがとうございます♪
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