主顕節、東方の三博士とベファーナおばあさん、イタリアのクリスマス

 イタリアではクリスマスの祝いが、今日1月6日の主顕節(Epifania) の祝祭日まで続きます。主顕節は、東方の三博士が長旅の末ようやく幼子イエスに面会を果たし、贈り物を捧げたとされる日です。イタリアではクリスマスを祝うために、家や町、教会などを、クリスマスツリーやプレゼーペ、イルミネーションで飾るのですが、1月6日の主顕節が終わってはじめて、そうした飾りを片づけます。ちなみに凝る人は、キリスト生誕を再現するプレゼーペを飾るのに、クリスマス前には「まだ生まれていないから」と、幼子イエスの像を置くのを、12月24日の24時、12月25日0時まで待ちます。そうして、東方の三博士も、幼子イエスと出会ったとされる1月6日になって、ようやくプレゼーペに飾ります。

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Presepe del Santuario della Verna, Chiusi della Verna (AR) 15/12/2012

 たとえば、上の写真は、ラヴェルナ修道院を2012年12月15日に訪ねたときに飾られていたプレゼーペ(presepe)を撮影したものですが、まだクリスマス前だったので、幼子イエスは飾られておらず、東方の三博士の像は左手に置かれているものの、照明が当たらず、見えないようにしてあります。

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Presepe del Portogallo, Porziuncola, Assisi 25/12/2015

 主顕節はイタリアでは、カトリック教の祝祭日であると共に、国民の休日でもあります。そして、東方の三博士の前に幼子イエスが姿を現した日であると同時に、イタリアの子供たちにとって、楽しみな日でもあります。この日の前夜に、ベファーナ おばあさんがホウキに乗ってやって来て、よい子の靴下にはお菓子を、悪い子の靴下には炭をつめていくと言われているからです。

 1月6日はそういう大切なお祭りな日であると言うのに、ところが今朝起きると、夫が「今からプレゼーペを片づけようか。」と言うではありませんか。それでわたしが、「今日はまだお祝いの日でしょう。今日の1日が終わって、明日になってから片づけましょう。」と返事をすると、夫はなおも、「どうせだれも見やしないし。」と主張します。そこで、「わたし、ちゃんとプレゼーペを見てるわよ。」と言って、広間の机の上に飾ったプレゼーペを見やると、まだ眼鏡をしていなかった視界がぼやけたわたしの目にも、

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幼子イエスの傍らに何か置かれているのが分かりました。小さな靴下が置かれていて、手に取って開けると、バーチチョコレートが入っています。夫はこっそり贈り物の靴下を置いて、こうやってわたしにそのことを気づかせようとしていたわけです。

 お礼を言って靴下を元の場所に戻し、さらに以前に夫が贈ってくれたベファーナ人形を二つ、プレゼーペにつけ加えました。夫は、「ベファーナじゃなくて、東方の三博士を置かないとね。」と言っていましたが、残念ながら我が家には、東方三博士の人形はまだありませんし、ベファーナおばあさんも、もともとは幼子イエスに贈ろうと、お菓子を抱えてうちを飛び出したのだから(下記リンク参照)、これでいいでしょう。

 左手にあるベファーナ人形を贈ってくれたのが確かおととしで、人形があまりかわいくない上に、中に入っているお菓子が、合成着色料など添加物だらけで、内心、「こういう人形なら贈ってくれない方がよかったのに」と思っていたら昨年は贈られず、それで今年も特に期待していなかったので、うれしかったです。

 べファーナ(Befana)が、どうして子供たちにお菓子を贈ることになったのか知りたい方、また、ベファーナが来るという歌やべファーナ物語で、イタリア語を勉強したいという方は、下記リンク先の記事をご覧ください。

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E' arrivata la Befana
e mi ha regalato una calzetta con i Baci Perugina. Purtroppo, non abbiamo i pupazzi dei tre Re Magi e stamattina al posto loro ho aggiunto due Befane al nostro presepe.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 『ベファーナ物語』 前編
- 『ベファーナ物語』後編
- LA VERA STORIA DELLA BEFANA
- イタリア語学習メルマガ第35号「L'Epifania e Befana(2)~なぜベファーナが子供たちにお菓子を贈ることになったのか」
- イタリア語学習メルマガ第72号「歌、『La Befana Trullalla』~ベファーナが来る」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-01-06 22:46 | Feste & eventi | Trackback | Comments(8)
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Commented by kazu at 2017-01-07 12:45 x
なおこさん、出遅れましたが、新年おめでとうございます。昨年は一目だけでもお会い出来て嬉しく、又わざわざ駅まで駆けつけてくださったこと、改めてお礼を申し上げます。本年も宜しくお願いいたします。

ご主人様、なおこさんにやっと気付いて貰って安心されたことでしょうね。我が家は何でも直球なので、趣も雰囲気もありませんが、どういう形であれ、気持ちが嬉しいですよね。ベファーナのお話も以前メルマガで知って感動したのを思い出しました。飾り付けも片付けも面倒なのに、こうしてきちっと伝統に則ってセッティングされる、素晴らしいなと思います。むかーし、結婚の折に、母が持たせてくれた雛人形、もう何十年と飾ってなく押入れの天窓に突っ込んだままですが、今年は出してみようかなと、なおこさんの記事を読んで、そう思いました。

長くなりますが、ポルトガルのプレゼピオ、私も同じ写真があって、サンタマリアデッリアンジェリ教会を訪ねたことを懐かしく思い出しています。
Commented by ayayay0003 at 2017-01-07 12:49
イタリアでは、1月6日の主顕節までがクリスマスというのは、なおこさんのブログですっかり覚えてましたよ(^^♪
ベファーナおばさんのお人形もお馴染です(^-^)
確かに、この人形を毎年贈られたとしたら???
でも気持ちは嬉しいですね~(^-^)
こちらでは、そういう風習もないため、チョコレートを贈ってもらうことはまずありませんし、少し羨ましい気がいたします♪
今年は、美味しいチョコレートを密かに隠してらっしゃったご主人様、なかなか粋ですね(^_-)-☆
Commented by kaorainne2 at 2017-01-08 12:47
なおこさん

遅ればせながら今年も昨年に引き続きどうぞよろしくお願いします。
ずいぶん昔ですが、公現祭についてキリスト教に馴染みのない私はフランス菓子のガレットデロワによりこの日の意味合いを知りました。

修道院の細やかなディスプレイ、興味深いですね。いわれなければ私は気がつかなかったと思います。

それにしてもご主人様のサプライズ、私までほっこりするエピソードですね。
それにベファーナおばさん、憎めないキャラクターです。
確かに添加物たっぷりはゲンナリしますが、気持ちが嬉しいですね。きっとご主人さまは早く気づいて欲しいが故の演出だったのでしょう。
Commented by Bolognamica2 at 2017-01-08 21:16
なおこさん

旦那様、可愛らしいですね〜なおこさんに気付いてもらいたかったのでしょうね♪
演出が素敵です〜中にはBaciチョコ!ペルージャですもの、美味しいチョコに限りますよね♪

我が家もスーパーで調達した(笑)靴下のオヤツを買いましたが、中身はまさにすんごい色のグミとかゼリーにチョコ😅
子供達はチョコとシールだけに夢中になってたのが幸いで、、来年は何か手作り菓子を入れてあげたいなと。あ、良い子にしてたらですが。笑

ベファーナの話、過去記事も読ませてもらいました。
エピファニアとベファーナおばさんの話はどう関連があるのか、今までも自分なりに調べてもはっきりしたものが見つからなかったのですが、なおこさんの記事を通して深く知れて嬉しいです!とても興味深く読ませてもらいました。
東方の三博士との触れ合いにも、なんだか感動してしまいましたよ。。。
エピファニアの日は、何となく過ぎていってましたが、ベファーナとの関連性を知って、来年からはもっとこうした意味合いも少しずつ子供達に伝えて行けたらなと思います♪ありがとうございました★
Commented by milletti_naoko at 2017-01-09 19:49
かずさん、新年明けましておめでとうございます。最後には少しでもお会いできて、わたしこそ本当にうれしかったです。ありがとうございました。こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。

もう姪たちが大きくなり、以前のように冬休みだからと義父母宅で過ごすことがなくなったこともあり、昨年は義父母宅での恒例の夫が指揮を取って姪たちと作るプレゼーペは、義母がいくつかの人形をそっと飾る形になり、うちもクリスマスツリーに本物を買っても数年で枯れてしまい、土に植えても育たないのが残念で、でも作り物の木は…と、今回はツリーは飾らず、プレゼーペだけとなったのですが、その分気持ちにと、ラヴェルナのモミの枝をうちのあちこちに飾りました。雛人形、すてきですね。きっと出番を待っていますよ。

ポルトガルのプレゼーペ、ご当地の自慢の伝統の陶器を使っていて、いいですよね♪ サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会の世界のプレゼーペ展、ご覧になったんですね。うれしいです。
Commented by milletti_naoko at 2017-01-09 19:58
アリスさん、今年は1月6日が金曜だったからか、続く週末も家や町のイルミネーションなどのクリスマス飾りが飾られているところが多く、トーディの義弟は今週いっぱいはまだ飾りを置いておくとのことです。我が家はどうしようかな、片づけてしまおうと思ったのですが、その前に夫に聞いてみようと考え中です。

バーチチョコレートは原料もちゃんとしたものを使っていて、それにおいしいので、うれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2017-01-09 20:15
kaorainne2さん、こちらこそ今年もよろしくお願いします。

さすがいつもおいしいお料理を作られるkaorainne2さん、お菓子作りを通して公現祭を知られたんですね。わたしはイタリア語を勉強していて知ったのですが、人それぞれにいろんなきっかけがあるんですね。興味深いです。

最初の留学先だったマルケの小村ではべファーナ祭りが大々的に行われていて、中心街にべファーナの木の小屋があったり、空からパラシュートでべファーナが降りてきたリ、べファーナたちと踊れる舞台があったりして、なかなか興味深かったです。

贈ってもらったお菓子はたいてい夫と二人で食べるのですが、夫自身、これは食べられたもんじゃないなと言っていたので、今年は見かけより中身を考えてくれたのでしょう。こういうプレゼント作戦、たまにあって、うれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2017-01-09 20:32
みかさん、ありがとうございます。おととしはクリスマスもベファーナもバレンタインも何も贈り物がなかったと、誕生日前にぶつぶつ言っていたら、こんなかわいい贈り物をくれました♪ 子供は何でも喜ぶし、靴下など見かけでつい選んでしまいますが、メーカーによっては健康を思うと、おいおいという菓子類ばかりで困りますよね。お子さんたち、きっとよい子にしていますよ♪

以前の記事を読み、うれしいコメントをくださって、こちらこそありがとうございます。どうしてベファーナが子供に菓子を贈るかには諸説あるようで、夫が元にした話や夫が書いた物語に似たような話はインターネット上でも他に見かけましたが、アッシジのプレゼーペのラクダが語るというかわいい創作や、語り口やリズムの温かさ、軽快さがあって、夫の作品、いいなと感じているので、本当にうれしいです。ああいう語り口だからこそ最後にじんと心に響くものもあるような、そんな気がしています。劇をしようという友人たちの呼びかけで、あのとき夫はかなり苦労しながら書き、二人で劇用の彗星を作ったりしたのですが、いろいろ声をかけてもらって、何かを形にして伝えようとすることで、自分たちも豊かになり、後でもいい思い出になって、ありがたいです。


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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