2020年 09月 28日
紫陽花とシクラメン咲く道を聖なる森へ、トスカーナ ラヴェルナ修道院
写真は、岩山の上に築かれたラヴェルナ修道院を、トレッキングコースの出発地点へと車で向かう途中に、車内から撮影したものです。
駐車場から歩き始めてすぐ、まだきれいに咲いている紫陽花の花があって、うれしくなりました。
自生の秋咲きのシクラメンも、森のあちこちに咲いています。
今回も夫と共に、ブナの森の脇を通る小道をしばらく歩いてから、森の中へと入っていくコースを進むことにしました。
自生のゼラニウムも、まだ元気に咲いている花があります。
黄色い花が、苔の緑に映えてきれいです。
さて、土曜にわたしも夫と歩いたコースと、最近ではわたしが一人で歩くことの多いコースが合流するところに、こちらの不思議な洞窟があります。緑の苔むす岩が美しいこの洞窟の入り口からは、気温が30度近くある真夏の蒸し暑い日でも、冷凍庫を開けたときのような、それはひんやりとした冷たい空気が、5メートル前に立つともう感じられます。
そうなのですが、ペルージャでも朝寒いほどだった土曜は、山の森の中はさらに寒く、穴の前に立っても、中の冷気をほとんど感じませんでした。
いったん森を出て、山を登っていくと、青空が広がり、遠くの山や平野がきれいに見えます。
再び森の中に入り、ブナの木々の間を歩いていると、倒れたブナの幹に、たくさんのキノコが生えています。このあとさらに、山道を登り続けて、
ブナの木々と岩と、苔の緑が美しいお気に入りの場所に到着しました。
森の神殿の入口で、岩や緑が出迎えてくれているような、そんな気持ちになります。このあとはまた、しばらく平坦な道が続きます。
最近では雨の日が多いので、シダも生き生きとしています。ラヴェルナの森は、雨が降ると道がぬかるみやすいので、登山用ゲイターをつけて歩きました。けれども、今回は、歩く人が少ないおかげか、泥だらけで歩きにくい箇所が、思ったより少なかったので助かりました。
ブナもカエデも、まだほとんどの葉が緑色なのですが、暴風のためか、緑色なのに散ってしまったカエデの葉が時々あります。こんなふうに色づいた葉は、まだごくわずかです。
けれども、森の中で足を止めて目を閉じると、はらりはらりと、あちこちで木の葉や実が落ちる音が聞こえてきました。
綿帽子の白が日の光に際立って、きれいな植物もあります。
ゆっくりと森を歩き、2時間ほどで、ラヴェルナ修道院の境内に着きました。広場の大きな十字架の右手が赤い柵に覆われていて、工事か何かが行われるようです。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、教会への入場は人数も制限されているようで、入り口に立つ人がいます。今回はこの教会には入らず、脇にある小さな礼拝堂だけ訪ねて、
駐車場へと参詣路を下りました。
夏ほど大勢の人はいないものの、土曜日は、森の中でも修道院の境内でも、巡礼者らしき人を時々見かけました。久しぶりにラヴェルナを訪ね、夏から秋へと向かおうとする森を歩くことができて、うれしかったです。
新しいカメラにまだ慣れないためか、設定がおかしいからか、あるいはG7 X Mark IIがそういうカメラなのか、シクラメンの花は、一部焦点が合っているところ以外はすべてどこかぼやけてしまい、紫陽花の花やキノコの写真については、よさそうな写真だけ選んだのですが、明暗の差があまりにもはっきりと出てしまって、写真としてうまくまとまらないように思ってとまどっています。
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Ancora fiorite le ortensie, verdi foglie di faggio e aceri,
ma di qua e di là fioriscono i ciclamini autunnali,
crescono i funghi sul tronco caduto,
si sentono i rumori di foglie che cadono,
non sembra più fredda l'aria che esce dal ghiacciaio.
Sì, è arrivato l'autunno anche nelle Foreste Sacre della Verna.
Chiusi della Verna (AR), Toscana, Italy 26/9/2020
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関連記事へのリンク
- イタリア語学習メルマガ第24号(1)「90kmの巡礼の旅〜聖なる森林の山道 Il Sentiero delle Foreste Sacre」 (24/10/2009)
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うちのシマウマさんが喜びそうです(爆)
紫陽花がこの季節に咲いているのは凄いですね(*^^*)
しかもこんなに見事に美しく・・素晴らしいです!
深い森にもシクラメンが自生しているのですね・・
何だかとても羨ましい風景です☆
苔に覆われた石の隙間のような入口の洞窟ですね!
真夏でも冷凍庫のようなひんやりと冷気を放つ・・
これはまるで富士山の樹海周りに幾つもある洞窟のよう
ですね・・観光地化し奥まで入れますが・・入口から
ひんやりで奥地には氷柱の美しい造形が真夏でも見れます
これらの幾つかの洞窟は神奈川湘南の海に繋がっている
そうです・・安全なところまでしか観光客は入れない
ようになっており・・奥地はまだ未開の地でロマンです(^-^;
木と苔の共演ハーモニーがとっても美しいですね☆彡
生き生きとしたシダが森の深さを物語っているようです!
2時間山中を歩いた分以上に良い眺めと色んなご褒美がありそうな
素敵な修道院ですね・・(*^^*)
期待はしていたのですが、こんなに新鮮な紫陽花の花があるとは思わなかったので、うれしかったです。シクラメンは森や山、平野など、イタリアではあちこちに自生していて春や秋に花を咲かせるんですよ。
なんと富士山の周りにそんなにたくさんの洞窟があって、氷柱のそんなにも美しい造形が見られるんですね。遠い神奈川の海にまでつながっているなんて! まだまだ人の知らないことがたくさんあるのですね。
苔むす岩と木々が美しいお気に入りの森です。秋になって狩猟が解禁になっても、国立公園で狩猟が禁じられていることもあって、たぶんわたしたちが最もしばしば歩く山ではないかと思います。春には花、夏には緑、秋には紅葉、そして冬には雪がきれいで、年中を通してごほうびの多い修道院と森です♪
小さな花でも結構主張して咲く自生のものが園芸種より好みです。季節ごとにそれぞれのハイキングコースが選べて楽しそうですね。
はい・・イタリアでも素晴らしい地域です
そして、まだ紫陽花が?天然のシクラメンですか
まるで、森の中は、妖精に出遭うための道しるべです
大自然、日本でも
ブナの森林が次第に姿を消してきています
自然破壊から、色々と手をつくしてはいるのでしょうが
という、私も、こうした森の中を歩くということを
随分していません
オゾンをいっぱい身体に入れた時間
楽しめましたね・・
みせていただけるだけで、こちらも
酸素補給できました(笑)
いつもお仕事前にスマホで拝見してから、仕事後に(笑)
今度はパソコンでじっくりお写真を鑑賞します。
紫陽花・・・前にもたくさん咲いている記事を拝見しましたが
イタリアでは紫陽花の季節が長いのでしょうか!
まだこんなに美しく咲いているとは・・・。
なおこさんのお気に入りのこちらのブナと苔の美しい森の中。
本当に空気も澄んでいて森林浴で身体が浄化されそうですね。
キノコも育ってる~。笑。
そういえばイタリアのお料理ってキノコもたくさん使うイメージです。
以前、イタリアに旅行した際に、メニューは英語が無いとイタリア語だと全く読めなかったのですが
フンギだけは覚えて(笑)、フンギという単語を見つけてオーダーした記憶があります。
キノコ大好きです。
市場などにもキノコの種類は多いのでしょうか。
お花や緑って心に余裕を与えてくれますね。
山歩き・・・私もしてみたくなりました。
書き込みは、初めてですが、ずっとこちらの日記、更新がないなと思っていたら、日付けが2021年になっていて、最近書かれているのも、2021年のがトップに来てしまっていたんですね。それに気付きませんでした。(笑)
新しいカメラでしょうか、写真の写りにボケが出るという事ですが、カメラの撮影モードは、オート、プログラム(P)、シャッター・スピード優先(S)、絞り優先(A)、マニュアル(M)などあるんですが、どれで撮影されているんでしょうか?
ピントが合う範囲が思っているのと違う場合、絞り(F値)が合っていない場合があります。
F値というのは、撮りたい物のピントの合う所からピントが抜けるまでの距離に影響する数値です。
F値と言っても、機能が2つあって、同じ設定条件でF値の数字が小さくなると光が入って来る穴が狭められて暗くり、広がると光が多く入って明るく写る効果があるのと、もう1つ、写す物のピントの合う距離を設定する時にも使います。
カメラで一番簡単に撮れるのはオートですが、これはすべてカメラ任せなので自分の思ったのと違って明るく写り過ぎたり、暗くなってしまったりするので、次に簡単なのはプログラムで撮る方法だと思います。
これなら、F値は気にしなくても割と全体的にピントが合った写真が撮れると思います。
マニュアルなら、自分が撮りたいイメージの写真が撮れると思いますが、シャッター・スピードと絞りの数値も自分で設定しないといけませんよね。
名前の所にF値について解説されている動画をリンクしました。
最初の方は、説明だけなので難しいかも知れませんが、8分30秒くらいから、実際に写真の例を挙げて説明されているので、少しはF値について理解出来るんじゃないかと思います。
修道院は教会とも違う独特の雰囲気が心を落ち着かせるように感じます。夏から秋に向かう季節の変化がちょうど感じられて、静かな山の散策が出来てよかったですね。
今年は春の花は見られませんでしたが、紅葉が見られることを願っています。まだ外出・移動規制になったりしませんように。
紫陽花は森の入り口近くの民家の花なのですが、山はやはり涼しいので、今も紫陽花の花が咲いているのでしょうね。シクラメンなど、自生の花に出会えるのが山歩きの楽しみです♪ 日本でもブナの森林が姿を消していっているのですね。ラヴェルナの森は幸い、国立公園内にあるので、木々が保護されています。
オンライン森林浴・酸素補給のお役に立てたとしたら、うれしいです♪
紫陽花の時期はイタリアでも日本と同じくらいだと思うのですが、山の上は標高が高くて涼しいために、秋になってもまだ残っている花があるのだと思います。わたしも少しは期待していたのですが、こんなに新鮮な花があるとは思わなかったので驚きました。
優しい緑と岩と木々が、心も体も清めてくれそうです。キノコは思ったより少なかったのですが、例年たくさんのキノコを見かける時期よりも、行くのが若干早かったためかと思います。
キノコ、イタリアでよく知られているのは、ポルチーニと白黒のトリュフだと思いますが、特に記載がなくて、funghiとあるときは、シャンピニョンとフランス語名で呼ばれるマッシュルームや、その他野山で見つかったキノコなどが使われている場合が多いのではないかと思います。他にも、とりわけおいしいキノコ、季節や場所によっては食べられるキノコがいろいろありはするのですけれども。キノコ、おいしいですよね。わたしも好きです♪
メイフェさんもぜひ、お時間のあるときに、まずは緑の多い近くの公園からでも、緑の中を歩くことから、山歩きへの一歩を始めてみてはいかがでしょうか。
「トップ画像が変わらないので更新がないと思っていた」というお言葉、実は以前にも他の方から鍵コメントでいただいたことがあり、コメントを拝読して、そう思って足を運ばれていない方が、ひょっとしたら他にも大勢いるのだろうかと考えるきっかけになりました。左端上の画像が同じでも、他の9枚の写真が違うし、下の最新記事も違ってくるので、更新をしていることは分かるかなあと思い、また、イタリア語学習メルマガへのリンクが多くの方の目に入り、また読みたい方がすぐ利用できるようにと考えてのことだったのですが、確かに、左端上の画像がいつも同じだと、誤解を招きやすく紛らわしいのだなあと改めて感じました。
カメラについてですが、撮影は直感と慣れでしてしまっているところがあり、たいていの場合オートモードで撮影しています。なるほど、プログラムモードを使うという方法があるのですね。確かに、わたしの新しいカメラにもプログラムモードがあります。マニュアルにこのモードの解説が40ページほどあるようですので、また時間のあるときにじっくり読んで、勉強したいと思います。
F値については、夫がカメラや写真に詳しいので、時々あれこれ説明してくれるのですが、あまり理解できずにいました。リンクをくださった動画も、遅れているコメントのお返事や仕事などを片づけてから、時間のあるときにぜひ拝見するつもりでいます。ご親切に、本当にどうもありがとうございました。
移りゆく季節が緑や花に感じられて、いい散歩になりました♪