カテゴリ:Giappone - Italia( 20 )

国境も世代も超えるドラえもん

 今日から教える、新しい生徒さんの息子さんが、日本のアニメはどれも知っていて大好きだという話になり、その例として、「頭の上に何か取りつけて空を飛ぶアニメも……」という説明がありました。わたしが暮らすのはイタリアで、この生徒さんも息子さんもイタリア人です。

 さっと頭にひらめいて、「ひょっとしたら、このアニメではありませんか。」と、

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ホワイトボードにさっと描いたら、「そうそう、それです。本物そっくりですね。」と、ほめてくれました。「え」を赤い丸で囲んでいるのは、ひらがなの「う」と「え」を、初めのうち混同していたからです。

 今から約40年も前の話ですが、当時小学生だったわたしや弟が、時々親に買ってもらっていた『小学四年生』、『小学一年生』などの雑誌に、ドラえもんの漫画が連載されていて、わたしも弟も楽しみにしていたように覚えています。幼い頃、夏休みには、毎年、母方の祖母が叔父と共に暮らす兵庫県の家に、母と弟・妹といっしょに、長い間滞在したのですが、ある年弟が、確か伯父が1巻からずらりとそろえていた『ドラえもん』の漫画を見つけて大喜びし、二人で夢中で読んだ、そんな記憶があります。弟自身がドラえもんの漫画をそろえ始めたのは、中学生だった頃でしょうか。

 わたしたちはドラえもんに、長い間そんなふうに漫画を通して親しんでいたため、アニメーション化はうれしかったのですが、ドラえもんの声を初めて聞いたとき、びっくりしました。わたしが漫画を読んで想像していた声とは、まったく違う声だったからです。そういうことは、小説の映画化やドラマ化でもあって、初めてシャーロック・ホームズのドラマをNHKで見たときも、わたしが本を読んで想像していたホームズとは、容貌も雰囲気もまったく違うので、驚きました。こんなふうに驚くたびに、本を読むとき、どれだけわたしたちが、文章や表現から自分なりに、主人公の風姿や町や自然の描写を、自分の経験や知識から、自分なりに想像して作り上げているかということを思うのです。

 閑話休題。ドラえもんに人気があることは、イタリアでもしばしばアニメが放映されることから知っていましたし、ドラえもんは、教科書の『みんなの日本語』にも取り上げられています。今日の授業で、生徒さんの息子さんがドラえもんのファンと知り、わたしたちの叔父の世代もドラえもんが好きだったことを思い、ドラえもんには、世代も国境も超える魅力があるのだとつくづく思いました。ドラえもんと言うと、わたしがすぐ思い浮かべるのは、「夏休みが終わるのに、宿題に手をつけてない」と、ドラえもんに泣きつくのび太の姿です。しなければいけないことを、ついついぎりぎりまで先延ばしにしてしまう。そういうことは、国を問わず、往々にしてあることなのでしょう。そういうとき、だれか助けてくれる人がいればと願う気持ちは万国共通で、でも、そういう小手先の他人・文明の利器に頼った手段では、結局本当の解決にはならないという教えは、世界のどんな国の子供にも役に立つことでしょう。けれど、役に立つとか教えがあるとか、そんなこととは関係なく、はらはらしながら読んで楽しめる。それがドラえもんのいいところかと思います。

 アニメも日本が誇る大切な文化です。こういうさまざまな文化的側面も、これからの授業でいろいろ紹介していけたらと思っています。いまだにのび太君と同様、締め切りが近づいて慌てることがわたしも少なくないので、ドラえもんから学んだことも、きちんと生活と人生に生かしていくべく頑張ります。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-03-20 22:15 | Giappone - Italia | Comments(6)

イタリアの地震、日本の地震

 昨年のイタリア中部地震に際する一連の報道では、地震発生以来、「自然が人間の営みや文化を破壊しているわけではない。アッペンニーニ山脈のこの周辺では、昔から繰り返し大きな地震が何度も起こっているのだから、そういう自然の営みを考慮し、そうした地震が起こっても崩れることのない、脅かされることのない町づくり、家づくりが大切なのだ」という言葉が、しばしば繰り返されています。

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Fiori & Monti Sibillini con neve
Castelsantangelo sul Nera (MC) 21/4/2014

 昨年8月末の地震から、ようやく復興に向けて息を吹き返した地域を、10月末にさらに大きな地震が襲い、被災地では今も広範囲にわたって、マグニチュード3以上の余震が続いています。当初から地震や原因となる活断層が広範囲にわたっているため、再び大きな地震が起こる可能性が起こる時期が、最初の地震から半年あるいは1年さえ続くかもしれないとされており、被災地ではようやく復興や再建に向けて動き出しつつあるものの、弱震とは言え、揺れが続く限りは、まだ用心が必要だと思います。

 知り合いの建築士が、1997年のウンブリア・マルケ地震に際して、教会などの耐震性のある再建を、従来の形や景観を損なわず、かつ安全や耐久性を保証できるような形で提案したところ、変更はそれほどではなかったのに、すべて却下されてしまったと言っていました。従来の姿や伝統を守ることも大切ですが、命や建物を守ることも大切であり、市町村の役場のそうした決断のために、今回の地震で被害を拡大させていないだろうかという疑問があります。

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 大切なのは地震の際でも、国の政策でも、何が最も大切かということだと思います。東日本大震災では、原発さえなければ、ここまで被害が拡大し、大地がむしばまれ、人々が大切な自らの命を脅かされることはなかったでしょう。冒頭のイタリアのニュース報道の言葉ではありませんが、そもそも日本も、昔からしばしば大きな地震が起こっている場所があちこちにあるのです。イタリアのニュース報道では、しばしば日本の耐震性のある安全な家づくり、町づくりをたたえています。ただ、地震が起こっても、それに対応し、人間も動物も、そうして大地も健やかに生きていけるためには、地震が多い国で原発を次々に再稼働させたりせず、原発などなくても、暮らしが成り立つような代替エネルギーづくり、あるいは、エネルギーを無駄に消費しない世の中づくりに取り組んでいくことが大切だと思います。

 先日、イタリアで多方面で活躍する作家のアレッサンドロ・バリッコが、テレビで質問に答えて、「本当におそろしいのは、国が建てる物理的な壁よりも、人々が心の中に築き上げる壁だ。」と言っていました。「あの人は…だから」と、宗教や出身国、肌の色や財産、性的指向などによって、人を偏見の目で見て差別するような社会に、ちょうど第二次世界大戦の頃に、欧米ではナチスがユダヤ人迫害を行い、日本では敵国を鬼畜扱いしていた、あの頃に逆戻りしているようで、偏った政治家の発言はもとより、一般の人の声を聞き、書かれた言葉を読んでも、不安を覚えることが増えてきました。人は生まれる国を選ぶことはできません。ミサイルが降り注ぎ、飢えや戦争に苦しむ国に生まれ育ち、あるいは、自国に残れば投獄され、拷問に遭って命を落とすという状況で、自国を離れるという厳しい決断をやむなく迫られた移民も多いはずです。不法移民と一口に言いますが、もともとそうして押し寄せる移民の多くに、亡命者として欧州に暮らす権利があり、ただ、その認定の手続きが遅く、また中には単に、イタリアに来れば楽に生きていると思い、犯罪に生きる移民もいて、そういう移民とひとくくりにされてしまいがちで、扇動的な政治家が、あえて移民問題を声高に訴えて、政治的に利用しているのです。

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 3月11日を振り返るとき、日本でもイタリアでも、そして世界中で、皆がより幸せに安心して暮らしていけるために、原発や心の壁を取り払うことこそ、世の動きが逆行する中、大切なのではないかと思う今日この頃です。

 写真は、昨年以来の一連のイタリア中部地震の震源地が点在するシビッリーニ山脈で、3年前の春に撮影したものです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-03-11 18:11 | Giappone - Italia | Comments(2)

明日イタリア有力紙で日本特集、アニメ・寿司・北斎など6頁

 イタリアの有力紙、『la Repubblica』の、明日1月29日日曜版の文化を紹介するRobinsonで、『Lezioni giapponesi』と題して、日本文化特集が、6頁掲載されるそうです。


 上記記事の見出しには、「寿司から村上春樹まで」とあり、副見出しを見ると、イタリア人を引きつける日本の美(il bello)と魅力(fascino)を特集してあるようです。

 具体的には日本文化のどういう面を紹介するのだろうと、本文を見ると、次のようにあります。

Dai film d’animazione al cibo, dai manga a Murakami agli haiku, dalle code per la mostra di Hokusai a Milano al boom di turisti italiani sono tanti gli aspetti [...]

 「アニメ映画から料理、漫画から村上春樹、俳句、ミラノの北斎展への行列に、イタリア人の日本観光ブーム」(「 」内は石井訳、一部意訳あり)

 執筆陣も、イタリア人・日本人とも興味深く(「吉本ばななが語る」とあるのは、執筆ではなくインタビュー内容かもしれませんが)、

Per gli amanti dei consigli brevi c’è anche il Giappone spiegato in dieci cose e otto parole.

 「短い助言が好きだという人のために、日本を十のものと八つの言葉で紹介してもいる」(同上)

とのことでもあり、いったいどんなふうに紹介しているのか、気になります。

 と言うわけで、今夜はもう遅いですが、明日は早起きして、新聞を買いに行くつもりでいます。

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Fiori di ciliegio al Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009

 記事を読むと、「花見」についても紹介しているようですので、東大寺で撮影した桜の写真を添えておきます。

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Cultura giapponese, domani 29/1/2017 sei pagine sull'inserto culturale di Repubblica!

"Dai film d’animazione al cibo, dai manga a Murakami agli haiku, dalle code per la mostra di Hokusai a Milano al boom di turisti italiani sono tanti gli aspetti" (Dall'articolo di Repubblica http://bit.ly/2jCzHkD)
Foto: fiori di ciliegio al Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 「花よりだんご」のイタリア人? (9/4/2010)
- 映画、『JAPAN MANGA』 ~ イタリア人旅行者の見た日本 (31/5/2010)
- 日本の魅力、再発見 (6/6/2010)
- 「日本がアジアの覇者に」 ~イタリアのニュース記事から (30/1/2011)
- 「ザッケローニ、日本、おめでとう!」 ~イタリアのニュース記事から2 (1/2/2011)
- 日本特集! 雑誌、『Meridiani』 2月号 (7/2/2011)
- 伊マスコミと地震報道1 (24/3/2011)
- 伊マスコミと地震報道2~日本人のわたしたちからの呼びかけ (25/3/2011)
- 天皇のスピーチ (31/3/2011)
- 伊マスコミと地震報道3~日本人のわたしたちからの呼びかけ2 (31/3/2011)
- 日伊の架け橋、アニメと漫画 (2/6/2011)
- 電車でおしゃべり1 (20/11/2011)
- 奇跡の国、ニッポン (4/3/2012)
- 日本、ワールドカップ一番乗り ~イタリアのオンライン記事から (6/6/2013)
- 日本健闘、惜敗するもイタリアで絶賛 (20/6/2013)
- 日本人観光客は (21/1/2015)
- 21世紀の独裁者 (26/1/2015)
- サムライ特集、Rai歴史番組で今日・明日放映 (8/2/2016)

参照リンク / Riferimento web
- Repubblica.it - Arte e Cultura - Robinson e le lezioni giapponesi, dal sushi a Murakami

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by milletti_naoko | 2017-01-28 23:59 | Giappone - Italia | Comments(4)

日焼け、日本語・イタリア語

 日本と違って、イタリアでは日に当たること、日焼けすることを好む人が多く、日に焼けた肌こそ健康的だと考える人が多いということは、先日の記事でお話しました。

 実は言語においても、日本語とイタリア語では、昔の人が褐色の肌を何に似ているととらえたか、その違いが、それぞれの言語で使われる日焼けに関する表現に反映されています。

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 日本では一般に「日焼けする」と言い、「焼け」という言葉が、じりじりした太陽の暑さを思わせますが、イタリア語では、「日に焼けて肌が褐色になる」ことを、abbronzarsi (al sole)と言います。そうして、この表現の中には、「青銅、ブロンズ」を意味するbronzoが隠れています。イタリア語学習の強い味方、伊伊辞典、『Lo Zingarelli』には、次のような語源の説明や語義、用例が並んでいます。

abbronzàre [comp. di a- (2) e bronzo; 1340 ca.]
A v. tr. (io abbronzo) – Dare il colore del bronzo: a. i metalli / (est.) rendere bruna la pelle: il sole abbronza la pelle / Anche nella forma pron. (con valore intens.): ti sei abbronzata le braccia.
B abbronzàrsi v. intr. pron. – Assumere la tinta del bronzo / (est.) Divenire scuro di pelle esponendosi al sole o alla lampada a raggi UVA.

 そもそも、この動詞は、「青銅色になる、青銅の色を帯びる」という意味だったのが、人が、「日焼けして肌が褐色になる」ことも指すようになったのです。現代イタリア語では、少なくとも日常生活では、abbronzarsiはもっぱら「日焼けする」という意味で使われている気がします。

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Statua del Grande Buddha, Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009

 日本でもイタリアでも、焼けた肌の色は似たような褐色なのに、日本語では「小麦色の肌」と言い、イタリア語では、「青銅・ブロンズ」の色と表現するのが、おもしろいです。青銅は銅の合金なので、含まれる他の金属の種類やその含有率によって、青みのある色になったり、茶色になったりと、色が変わるそうです。奈良の大仏や10円硬貨も、青銅でできているので、イタリア語でabbronzarsiと言うとき、bronzo(青銅)は、褐色または茶色ととらえられているのでしょう。

 イタリア語には、こんなふうに、名詞の語根(radice)に、接頭辞a-と接尾辞-are/-arsiがついて、動詞が派生する例が数多くあります。参考までに、日常生活でよく使われるものを、いつくか挙げておきます。a-+bronzoなのに、どうしてbが二つあるのかというと、イタリア語のもととなった俗ラテン語では、このa-はad-だったので、次に子音が続くときは、このイタリア語では表面的には姿を消しているdが、後続子音であるbに同化し、bとなるからです。こういう現象をイタリア語でassimilazione regressivaと言います。

braccio 腕  → abbracciare 抱きしめる、包含する、 abbracciarsi 抱き合う
prezzo 値段、価値 → apprezzare 尊重する、価値を認める
profitto 利益  → approfittare(di) 利用する、 approfittarsi 悪用する
rabbia 怒り  → arrabbiare 怒る、 arrabbiarsi 怒る
via 道、行程  → avviare 向かわせる、始める、avviarsi 向かう、動き出す

 こんなふうに、イタリア語でどんなふうに言葉が派生するか知っておくと、知らない言葉に出会ったときも、既存の知識と文脈から、どういう意味かが類推できるようになるので、便利です。

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Daibutsu-den (Atrio del Grande Buddha), Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009

 イタリアでは再び太陽が勢力を取り戻しつつあり、天気予報によると、ペルージャを含むイタリア中部では、明日から土曜までは晴天が続くそうです。皆さん、猛暑と紫外線には、十分にご注意ください。

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Il Colore della Pelle Abbronzata
in giapponese
si chiama komughi-iro (小麦色) , cioè 'il colore del GRANO",
mentre in italiano esso è associato al colore del BRONZO.
La fotografia è della Statua del Grande Buddha di Nara, costruita in bronzo
circa 1300 anni fa.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- Japan-Experience.it – Todaiji 東大寺
- 日焼け、日本・イタリア / Le ragazze giapponesi evitano il sole perché...
- 猛暑を乗り切る黄金律十箇条
- イタリア各地の天気予報 ~ iL Meteo.itの更新を随時反映
イタリア語の語の派生やsi+動詞を説明するメルマガの記事
- 第33号 「Tabaccheria、店・職業を表すイタリア語」
- 第49号 「語構成を学んで、語彙増強 ~動詞と名詞から生まれた名詞(1)」
- 第50号 「語構成を学んで、語彙増強 ~動詞と名詞から生まれた名詞(2) 」
- 第51号 「語彙増強とイタリアの爪楊枝」
- 第96号 「物語を読む4、si+動詞の用法いろいろ、健康とピザと野菜スープ、カッシャのサフラン祭り」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-08-26 18:06 | Giappone - Italia | Comments(6)

日焼け、日本・イタリア

 イタリアでは従来、日に当たることは健康によいと考えられてきたため、日焼けした肌の色を健康的とみなす人が大勢います。日光を浴びることで、ビタミンDが生成されて、骨が強化されるのですから、そういう意味では、確かに日に当たることは大切です。ただ、日本では従来考えられ、イタリアでも最近マスメディアが伝え始めたように、日光はお肌の大敵でもあります。

 というわけで、わたしが夏に旅行先で帽子をかぶっていると、村のおばあさんたちから、「まあ、今日に当たらないで、いつ当たるの」と、驚かれるというか、忠告をしてもらうことがあります。

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Il Sole & il Lago Trasimeno, Sant’Arcangelo 20/8/2015

 そういう日伊の違いのために、困るのが、ファンデーション(fondotinta)フェイスパウダー(cipria)を購入するときです。わたしは、この数年、いつも薬草専門店(erboristeria)で買っているのですが、店の人にこちらの要望をしっかり伝えておかないと、わたしの肌よりもかなり濃い色や、日焼けしたってここまで褐色にはなるまいと思うような色を、本人たちは善意のつもりで勧めてくれることが多いからです。そうして、試しにつけてみるのはたいてい手なのですが、よく山歩きをしたり車で遠出をしたりするわたしの手は、顔よりもずっと日焼けしているため、要領をつかむまでは、後から家で顔につけてみて、あまりにも色が違いすぎるために、これは使えないというファンデーションやフェイスパウダーを買ってしまったことが、幾度かありました。

 イタリアでは、日焼けしていない肌を、青白い、顔色が悪いととらえる傾向があります。ですから、イタリアの店員さんは、よく焼けた色の方が健康的に見えるからと、こんなふうに、茶色っぽい色のフェイスパウダーを勧めてくれるのです。特に夏は、これから先、どんどん日に焼けて肌の色が変わるだろうと見込んで、商品を選んでくれるのです。けれども、特に山歩きの場合は汗をかくので無駄な抵抗と知りつつ、日焼け止めクリームを塗り、お日さまの下では帽子をかぶるわたしは、日焼けはもちろんしますが、店員さんたちが勧めてくれる化粧品の色になるほどまでは、日焼けしません。

 最近では、行きつけの店ができて、店員さんも、「あなたの好みがそうなら、仕方ないわね」と、わたしの好みにそったフェイスパウダーを勧めてくれるようになりました。おかげで、フェイスパウダーを買ったあとで、これは使えないとがっかりすることは、最近ではなくなりました。

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I Raggi del Sole
Noi giapponesi
li evitiamo con il cappello e la protezione solare,
perché i raggi ultravioletti invecchiano la pelle e tradizionalmente
in Giappone la bellezza femminile è associata alla pelle bianca.
Voi in Italia tendete ad amate il sole,
la bella abbronzatura piace a molti di voi,
è segno di una buona salute e sì il sole rafforza le ossa.
Dunque, in estate devo stare molto attenta nell'acquisto dei cosmetici. In Italia le commesse con una buona intenzione tendono a consigliarmi e portarmi i fondotinta e le ciprie di colore troppo scuro per i miei gusti e per la mia pelle.
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LINK
- 日焼け、日本語・イタリア語 / Colore della pelle abbronzata - Giapponese vs. Italiano
- 骨粗しょう症コラム - 第77回 骨を強くする三原則② (2013/9/20)
↑↑ ページの下方に「紫外線に当たることでビタミンDをつくることができる」ことを説明し、日光を浴びることを勧めています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-08-23 22:25 | Giappone - Italia | Comments(6)

イタリア生活開始記念日

 12年間務めた高校教師の職を辞して、1年間イタリアに留学する予定で日本を発ち、イタリアに暮らし始めたあの日、2002年4月3日から、13年が過ぎました。

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 高校3年生を迎えようとするその春に、別れを告げたわたしを、温かく見送ってくれた当時高校2年生だった担任クラスの生徒たちと、最近は、フェイスブックを通じて、少しずつ再び連絡を取り、近況が交わせるようになりました。そのおかげで、当時高校生だった皆が、頼もしい社会人、そして、父・母となった様子を知ることができ、そして、昨年は、次々に三十代になったという知らせがあって、もうそんなにも時が過ぎたのだと、改めて感じました。今も昔も、そうやってひたむきに生きて、感情豊かに素直に表現してくれる、そういう皆からわたしが教わることがたくさんあります。

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 1年のはずだった語学留学が、大学留学へと移行し、さらに大学卒業の少し前に、その卒業する大学で教えられることが分かって、滞在許可証を就学用から就労用に切り替え、やがては、まだ大学生だった頃に知り合ってつきあい始めた夫と同居、結婚してと、この13年間にはさまざまなことがありました。

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 イタリアに暮らし始めて経過した13年間が、高校で国語教師として勤めた12年間を上回ったこと、そして、幼い頃から父や自分の転勤のために引越しを繰り返していたわたしが、今住む家とペルージャにもう8年近く暮らしていて、ということは、これまで住んだどの家よりもどの町よりも、ペルージャに暮らす年数が長くなったのだということに、感慨を覚えます。

 三十代になって、「もしあと十年しか生きられないとしたら、何をしたいだろう」と考え、イタリア行きを決意しました。母やとてもお世話になった先輩の先生が四十代で亡くなったこともあり、そんなふうに考えたのです。今年は母が亡くなった、その同じ年をわたしも迎えます。昨年はちょうど春分の日に運転を誤まって車が崖から転落したものの、幸い無事で、そんなこともあって、生あること、生かされているのだということと、そのありがたさを、つくづくと感じました。

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 通訳をしたり、まもなく学校の日本語講座が再開したり、個人授業で日本語やイタリア語を教えたり、まだまだ仕事も収入も不安定ですが、それでも自らやりがいを感じ、天職だと思える仕事ができることをありがたく思っています。

 退職をして迷惑・心配をかけてしまった同僚、教え子の皆さん。そして、いつもそばにいられない家族、会うことの少なくなった友達の皆さん。イタリアでさまざまなきっかけで出会った皆さん、メルマガやブログを通じて知り合えた皆さん。いろいろありますが、わたしは今幸せです。もっとこうであれば、こうしなければと思うことはいくらもありますが、まずは生きていること、皆さんに出会えたこと、そして、皆さんの存在や言葉に支えていただいていることを、幸せにありがたく思っています。

 授業の教え方、生徒の指導法、人権教育、図書館教育などなど、教員生活12年間に数々の研修を通して教わったことを、今は愛媛県立高校での教育に役立てることはできないけれど、そうやって鍛えていただいたことに感謝しながら、イタリアや世界というもっと広い世界、大きな舞台で、世の中に返していけたらと、おこがましいようですが感じています。

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Fiori di Ciliegio, Migiana di Monte Tezio, Perugia 2/4/2015

 後悔も、夢に向かって努力すべきこと、すべきなのにできていないこともたくさんあります。最近公私共に忙しいとは言え、フランス語学習も瞑想講座もエゴスキュー体操もさぼり、日記に書く字がなぐり書きになり始めて、反省もしています。

 それでも、イタリアの白い桜も、日本の色とりどりのピンクの桜も共に美しいし、それぞれに独特の美しさがあると感じられる自分でいられてよかったと思い、そんなふうに思えることがありがたい今日この頃です。

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Il 3 aprile 2002 sono partita dal Giappone, dopo aver salutato i miei, gli amici e carissimi ragazzi della mia classe. Pensavo di studiare in Italia solo per un anno, invece sono passati ben 13 anni e ancora sono qui.
Mi viene la nostalgia per la fioritura dei ciliegi in Giappone, pure amo anche i fiori bianchi dei ciliegi italiani. Amo il Giappone, il Paese in cui sono nata e cresciuta, ma amo anche l'Italia, il Paese che mi ha accolto e in cui vivo da 13 anni. Insegnando il giapponese e l'italiano, lavorando da interprete e scrivendo articoli del blog, posso fare tramite delle due culture che mi stanno al cuore e ne sono contenta.
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関連記事へのリンク
- あれから10年 (2012/4/4)
- 「直子の訪伊日記Ⅰ 出発編」 (2013/4/3)
- あれから12年 (2014/4/3)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-04-03 23:59 | Giappone - Italia | Comments(16)

日本人観光客は

 先週の朝、学校で教職員会議があったので、バスに乗りました。始発のバス停で、「5分後に出発しますからね。」と、バスを降りて煙草をふかし始めた運転手さんと話をしていたら、運転手さんが日本をとてもほめてくれたので、うれしかったです。

 かつてヨーロッパで長距離運転をして、さまざまな国からの旅行者を乗せて走ったことがあるという運転手さんは、日本人観光客の礼儀やマナーのよさに、いつも感心していたそうです。バスに乗り降りするときには必ずあいさつをする、降りたあとにゴミを残さない、予定時刻にはきちんと集合していた、など、日本人観光客たちを見て、感じたことをいろいろと話してくれました。ちなみに、降車後のバスの中がゴミだらけだったのは、アメリカやインドの旅行者が利用したあとだったそうです。朝6時過ぎに、日本人旅行者たちが、集団で柔軟体操らしきものをしているのも、よく見かけたそうで、わたしは、海外でも早朝にラジオ体操をするのかしらと、不思議に思いました。

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Bus Terminal, Autostazione Piazza Partigiani, Perugia 16/1/2015

 目的地に着いて、バスを降りたあと、撮ったのがこちらの写真ですが、残念ながら親日家の運転手さんの顔はよく見えません。

 「日本にもいろんな人がいるし、イタリアにも、そしてイタリア人にも、いいところはたくさんありますよ、今日はお話ができてうれしかったです。」とあいさつをして、バスを降りたのでありました。

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Il gentile autista che guidava questo pullman mi ha racconto diversi ricordi dei turisti giapponesi. Lui ha una buona impressione sul nostro popolo. Cari connazionali, continueremo così. Cercherò di stare attenta anch'io. Comunque, ho detto quello che penso: "Anche voi siete molto gentili. Secondo me l'ideale sarebbe la via di mezzo tra il Giappone e l'Italia" - una società in cui i cittadini pensano anche agli altri e al bene di tutti ma senza sacrificando la vita di sé e della propria famiglia.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-01-21 20:46 | Giappone - Italia | Comments(6)

日本健闘、惜敗するもイタリアで絶賛

 イタリア時間では、昨晩の真夜中から、ブラジルで、日本対イタリアのサッカーコンフェデ杯の試合が行われました。Rai1およびRaiHDでは、この試合関連の放映が、午後11時20分に始まり、わたしは、番組開始から、テレビの前に座り込み、イタリアの解説者やサッカー関係者が、日本代表をどう評しているのか、イタリア代表は、どんな気持ちで試合に臨もうとしているかを知ろうと、耳を澄ませました。

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Immagine presa dal sito di Ansa.it

 すでにイタリアのオンラインニュースで、FIFAランキングではイタリアが8位であるのに対し、日本は32位であると知っていましたが、一足先にワールドカップへの切符を手にし、自国出身の監督が率いる日本代表を、イタリア側がどう評価しているのが気になっていました。さらに、夫もわたしもワールドカップでもなければサッカーの勝敗を気にすることはまれで、日頃サッカーの試合を見ることが少ないので、試合が始まる前に、見どころを聞いておきたいと思ったからです。

 記憶をたどりながら書いていますので、不確かな点もあると思いますが、うれしかったのは、試合前のインタビューや解説で、監督から解説者までが皆、ザッケローニ監督の、チームを育てる技量と人柄を称え、日本代表の技術力の高さ、速さとチームワークなどを賞賛し、この監督と日本代表の組み合わせは、イタリア側にとって、非常に手ごわい敵となるだろうと言っていました。イタリア代表はブラジルの暑さと湿度の高さに順応できず、体力的に厳しい状況に置かれているという言葉もありました。また、イタリアは引き分けで終わっても、とにかく土俵に残れるのだということ、イタリアもいいチームができあがっているので、FIFAランキングから見ても、いい試合にすることはできるだろうとも言っていました。

 最近、改築中の家の前で、排水溝を設置する作業が始まったため、炎天の酷暑が続くペルージャではありますが、夫はほぼ毎日、仕事を早めに切り上げて、午後2時過ぎに帰宅しては、昼食後に、照りつける太陽の下行われる作業を見に行っています。それで、すっかり疲れている夫は、試合が始まる真夜中前には睡魔に襲われ、就寝したのですが、ここで寝てくれてよかったと、本人のためにも思います。

 試合開始後、30分ほどの間の試合は、サッカーに詳しくないわたしが見ても、日本が優勢で、イタリアが押されているのがよく分かる状況だったからです。さらに、まずはイタリア側が口をそろえて誤審と言うファウルの判定がきっかけで、日本側が最初の1点を、続いて、みごとな連携プレーで日本側が2点目を手にしたからです。テレビでも試合の会場でも、イタリアの解説陣は、全員が、「いくら引き分けでいいからと言っても、この戦いぶりはひどい。」と嘆いていて、こんな試合ぶりを夫が見ていたら、ストレスがたまり、翌朝仕事があると言うのに、途中で席を立つこともできなかったでしょう。日本代表の守りの強さとチームワーク、技術力については、試合前から言われていましたが、この30分ほどの間は、日本チームを、さらに、disciplinati、 organizzazioni、sacrificarsiという言葉で称えていました。「(規律や言われたことに)従順に、素直に従うことができ」、「統制が取れ、全体を見すえて、行動に移すことができること」、「(チーム、社会などのために)献身的な行動をすること」日本人や日本社会が、イタリアに比べて、こうした特質に優れている場合が多いのは、サッカーに限らず、社会生活のさまざまな側面で、あるいは一個人の行動にも、認められることが多いと思います。

 前半41分目、ようやくイタリア代表側が反撃に転じ始め、解説者は皆、ほっとしながらも、「どうしてここまで追い込まれる前に、最初から、こういうプレイが見せられなかったのか。」と嘆きます。

 後半では、最初、イタリア側がめざましい動きを見せ始めたのに対し、日本代表の統率に乱れが見え、「やはり完璧なプレイや陣形を長い間保ち続けるのは、さすがにこのチームでも難しい。」という声が聞こえます。途中で、今度は日本に不利な誤審が、イタリアに得点をもたらします。やがて日本側も態勢を持ち直し、最後の最後までどう決まるか分からない、いい試合が最後まで続くのですが、チームの連携と統率の美しい日本チームと、バロテッリを中心に得点を入れようと核はあるものの、それぞれにすばらしいものを持つであろう選手たちの、しかし全体の統制がうまく取れていないイタリア代表という印象を、サッカーをよく知らないので、見当はずれかもしれませんが、わたしは持ちました。

 残念ながら、3対4という結果で、試合には負けてしまいましたが、日本代表は、自分たちの長所を十分に発揮して、すばらしい試合ができていたと思います。試合後のインタビューや解説では、プランデッリ監督が、「前半でうまく戦えなかったのは、ブラジルの暑さと湿度の高さに選手が苦しんでいたためだろう。」とし、特に対戦相手の日本代表には言及していなかった(試合直後のRai1で見られたインタビューは、全インタビューのうち、ごく一部かもしれませんが)だけで、あとは、イタリア代表の選手も解説さも、日本代表の戦いぶりとチームの技術力を絶賛していました。前半での苦戦ぶりについてインタビューを受けた選手二人のうち、一人は、「暑さと湿度の高さで、最初は息をするのも苦しかった」ことにも言及しましたが、どちらも、「日本代表の技術力が高く、守りが堅くて、なかなかボールを自分たちのものにすることができなかった。」と、日本の選手たちが非常に優秀である(bravi)と繰り返していました。選手の一人、また、解説者の一人も、何とか勝つことができたのは、「土壇場に追い込まれて、絶体絶命に思えるようなときでも、最後まであきらめず、希望を持って戦い続けることができた」からであり、さらに「運がよかった」(fortunati)という言葉を使っています。ザッケローニ監督に対するインタビューも、続いて放映されました。「日本代表は、それぞれが本当にいいプレイをして、完璧と言えるような試合ができたのに、負けてしまったのは、やはり、イタリア代表の方が、技術力がはるかに勝っているからでしょう。せっかくすばらしい勝負をして、負けには値しなかったのに、敗北を喫した日本代表の選手たちのことを思うと、ただただ残念です。」この言葉を聞いて、ブラジルの会場のイタリアの解説者は、「イタリアの方が技術力が勝っていたなどということは決してないので、ザッケローニ監督は、謙虚な人ですね。すばらしい人柄だと分かりますよ。」と言っていました。

 勝ちは勝ち、負けは負け。とは言え、日本は負けても、それはすばらしい試合、イタリアを感嘆させ、学ばなければいけないところが多いと思うような試合ができていたと思います。わたしも感動して、夜遅くはありましたが、この試合をイタリア側がどう評するかすべて聞いておきたいと、朝2時半に、話題がブラジル・メキシコ戦の結果に移る直前まで、ずっと番組を見ていました。また、イタリアの選手にしても、ザッケローニ監督にしても、勝っても、また惜しくも勝利を逃しても、相手チームの長所を認め、称えることができる態度というのはすばらしいし、こういう謙虚さが、相手に倣ってさらに成長を重ねなければという気持ちが、よりすばらしい選手としての活躍や監督としての指導につながっていくのではないかと思いました。日本代表の皆さんも、ザッケローニ監督も、手に汗を握り、感動のできるすばらしい試合を、本当にどうもありがとうございました。今後のさらなる活躍が楽しみです。

 そのうち、この試合に関するイタリアでの報道を精選し、イタリア語学習の教材として、メルマガでご紹介するつもりでいますが、今回は、主として日本のオンラインニュースの関連記事へのリンクを挙げておきます。

関連記事へのリンク
- Fifa.com – FIFA/Coca-Cola World Ranking
- ja.wikipedia – FIFAランキング
- FNN -サッカーコンフェデ杯 日本、イタリアと大接戦の末惜敗
- nikkansports.com -日本3-4イタリア/コンフェデ杯詳細

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-06-20 17:17 | Giappone - Italia | Comments(2)

奇跡の国、ニッポン

 今週のイタリア誌、『Panorama』は、昨年3月11日の東日本大震災から1年を迎えようとしている日本を特集しています。

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 表紙のデザインは、日の丸を基調とし、とりわけ大きく描かれた紅の円に、「奇跡の日本、以前よりもさらに強く」(Giappone dei miracoli. Più forti di prima)と見出しが書かれ、その下に、小さな活字で、「地震と、津波、原子力災害に打たれ、長期の危機そ強いられたかに見えた日本。ところが、たった1年後、再び立ち上がり、回復が始まった。決してくじけることなく(、くよくよと涙にくれてばかりいない)国民のおかげで」とあります。(「  」内は石井訳。)

 赤丸の下には、大きく両腕を広げ、掲げた力士の写真があります。困難にくじけずに、両足をしっかりと地面につけて、国を支える日本国民を、象徴しているのでしょうか。

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 東北自動車道をわずか6日間で復旧し、福島から約80kmの距離にある仙台空港で、30日後には一部運航が再開など、驚くべきはやさで、大災害後の復興や経済の持ち直しが行われていることを讃え、「困難な状況にも耐えることができ、我が身が逃げることではなく、同胞のために何ができるかを考える国民性のおかげ」、「政治家は頼りにならなくても、国民が自分たちで指針を見つけて進んでいけること、経済力の強さの賜物」としています。

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 震災による被害状況をまとめ、不安定な政治や国民の政治不信、東京電力発表データの信憑性の薄さにも触れつつ、国際的な学際調査団の長期にわたる調査結果を踏まえて、現在の日本における放射能における汚染状況を、簡潔に説明しています。

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 記事には、沖の深海では、もう放射能汚染の心配はないものの、沿岸地域の魚や淡水魚、土壌では、まだまだ汚染が著しいと書かれています。

 本当は、地震の爪跡がまだ深く、今も自宅に帰れずにいる方や、地震当時、あるいは現在も、放射能汚染の強い地域に住まれて、不安と隣り合わせに暮らされている方も多いのは、十分承知しています。ただ、この特集では、政府や東京電力の対応の問題点にも触れながら、それでも自分たちの力で助け合って立ち上がろうとする、そういう国民の姿に焦点が当てられ、自ら被災地に留まることによって、被災地の経済復興を支えていこうという人々の声も取り上げられています。災害を受けた方の深刻な状況には触れていないものの、日本を励まし、「わたしたちも応援しています、日本の姿勢に見習いたいと思います。」という声援が、どの記事の背後にも響いているように感じました。

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Nocera Umbra 3/3/2012 10.44

 そうして、その日本の地震後の復興のはやさに驚き、敬服する様子が、心からのものであることが、昨夕たまたま、ノチェーラ・ウンブラの町を訪ねてよく分かりました。昨日、ペンニーノ山へと散歩に出かけたとき、行きがけに見かけた町並みが美しかったので、登山の帰りに、立ち寄ってみたのです。1997年に、イタリア中部のウンブリアとマルケを大震災が襲ったとき、この町は建物が崩れ落ち、ほぼ壊滅状態となったそうで、夫の弟は、一時期、ノチェーラ・ウンブラ再建のために、ここに移り住んで働いたそうです。

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Nocera Umbra 3/3/2012 10.44

 もう地震以来、14年半建っているので、もう再建も済んだことだろうと夫が言うので、訪ねてみたノチェーラの町。それが、復旧作業はいまもまだ終わっておらず、

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 再建された美しい家も、まだ電気や水道が通っていないためか、いろいろな配線がむきだしで、ほとんどが空き家になっています。

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Nocera Umbra 3/3/2012 18.07

 町の一番高い位置にあるこちらの教会も、まだ復旧が終わらず、入ることができません。門の外のバールで一息ついて話を聞くと、今中心街に住むのは4家族だけで、知人の多くが地震で恐い思いをしたために、「たとえ町が元の姿を取り戻しても、もう帰るつもりはない。」と言っているそうです。そういうバールの主人も、やはり町から1km離れたところに暮らしているとか。地震で壊滅状態になったとは言え、放射能の恐れはないのに、こうして復旧作業が依然として進まず、町民が戻らない。先の『Panorama』の記事は、そういうイタリア各地の状況を踏まえて書かれているのだと思います。

 YouTubeに、2009年3月のノチェーラを取材したニュース映像があります。題名には「ゴーストタウン(città fantasma)」とあり、わたしたちも、町を訪ねてそういう印象を受けました。



 3年後の今ではかなり修復が進んでいますが(映像に登場する教会は、けれど、1998年に再建完了予定でした)、中部イタリアでさえ、地震後の再建にこれだけ苦労している現実があるのだという参考に、興味のある方はぜひご覧ください。

 東日本大震災後も、放射能汚染の恐れがあると知りつつ、地元に残る方のために、そして、復興支援のためにと、訪れる人々のためにも、政府は、汚染の実態の公表や放射能除去に、積極的に取り組んでもらいたいものです。一番弱い立場にある人、困っている人が幸せに暮らせるように図れば、皆にとってよりよい社会になると読んだことがあり、そのとおりだと思います。地震だけではなく、日本の経済成長の、豊かさの犠牲となった東北地方の人々が、再び安心して暮らせるようになって初めて、日本という国がきちんと機能し始めるのだと思います。『Panorama』の記事には、「政治への不信がこのまま募れば、リーダー不在では、日本社会に深刻な危機が訪れる可能性がある」とありますが、わたしは今回の地震をきっかけに、逆に、国民の一人ひとりが、政治家に任せていてはいけないことや、政府やマスコミの情報に偏重・隠蔽の傾向があることに気づき、真の民主主義の兆しが見え始めたのではないかと思い、そういう意味では、希望を持っています。

 『Panorama』の記事には、今年2月17日現在、犠牲者は15870人、行方不明者は3287人とあります。多くの方の大切な命を、そして大切な家族を、家を、ふるさとを奪った地震と津波、今も押しかかる放射能汚染の危険と不安。天災と呼べる被害と、十分に対処していれば、経済よりも国民の健康や環境を優先していれば防げたはずの人災。命を落とされた方々のご冥福を、そして、被災地の方が一刻も早く、元通りとは言わないまでも、それに近い暮らしを取り戻せるように、心からお祈りしています。そうして、日本という国が、これからも奇跡を生み出し続けていけますように。

LINK
- it.wikipedia - Terremoto di Umbria e Marche

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-03-04 18:04 | Giappone - Italia | Comments(12)

電車でおしゃべり1

 ローマからペルージャに帰る途中、フォリンニョで、電車を乗り換えました。電車は、フォリンニョ駅に、少し遅れて到着したのですが、わたしは、無事、ペルージャ行きの電車に、乗り込むことができました。(記事はこちら
すぐに大勢の人が、次々に同じ車両に入ってきました。先ほどわたしに、「フォリンニョでは、問題なく乗り換えができますよ。」と言ってくれた男性も、同じ車両に乗り込みます。「この人たち、みんな、同じ電車で今ローマから着いたばかりなんでしょうか。」と尋ねるわたしに、通りかかる人々が、笑いながらうなずきました。

 わたしからは、通路を挟んだ向こうの席に座っていた金髪の女性が、不平をこぼします。
「まったく、ローマから来て、フォリンニョで乗り換えると、いつもこうなんだから。乗り換える時間はほとんどないし、乗り継ぎの電車がどこから出るかわからないから、毎回こうして、焦って慌てるはめになるんですよね。」
 わたしが、
「まあ、無事にみな乗り換えることができたから、よかったということで……。」
と言うと、少し外国人アクセントのあるその女性は、
「イタリアの鉄道って、いつも問題があるんだけど、このフォリンニョの駅では、決まってこんなふうに混乱していて、皆が心配しながら、急がなければいけないのよね。」
と答えます。
 女性の向かいに座っていた、イタリア人の老紳士が、それに対して、
「二人とも、十数年前のテルミニ駅が、どんなに混乱した状態だったかをご存じですか。当時に比べたら、駅の状況が格段に改善されて、電車を利用しやすくなったんですよ。」
と返事をし、それからペルージャに着くまでの30分あまり、ずっと3人で話し続けることになりました。

 まずは最初に自己紹介。金髪の女性はロシア人で、わたしは日本人。老紳士は、今は退職前は、大学で哲学を教えていたとのことです。わたしたちがなぜイタリアに来たのか、ロシアや日本では、電車はイタリアのような遅延やストライキは少ないこと、など、いろんなことについて話しました。

 3月以来、わたしが日本人だと知ると、面識がなくても、地震後の日本はどうかと、尋ねてくる人がよくいます。。このときもやはり、老紳士にそう問われ、今もまだ被災に苦しむ方がいる上に、放射能汚染の問題も深刻なのだと答えると、これもやはりいつものことですが、そうした困難を力を合わせて、乗り越えようとしている被災者の方や日本はすばらしいと、女性も老紳士も、日本を称え、応援してくれました。

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Giardino Shosei-in, Kyoto 29/3/2010

 実は、この日の午後、ローマではイタリア産業界の要人も交えた会談があり、その席でわたしは通訳を務めたのですが、そのときも、日本からのお客さんたちが、なぜイタリアに来たかを説明して、貴国から多くのことを学びたいと言ったとき、その要人の一人が、思いがけず、こんなふうに答えたのです。
「わたしたちは、今、日本に対して、できる限りの協力をしていきたいと考えています。先の地震で、被災者の方が、日本の皆さんが、想像を絶するような苦境に遭いながら、それでも、前に進もうとされている姿に、わたしたちは感銘を受け、また心から敬意を抱いておりますので。」

 心づくしの温かい言葉に感激し、目に涙を浮かべながら、すぐに言われた言葉を訳しました。これはほんの一例で、こんなふうに日本を応援してくださる方が、イタリアにもたくさんいるのです。(つづく)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-11-20 16:30 | Giappone - Italia | Comments(6)