カテゴリ:Giappone - Italia( 18 )

明日イタリア有力紙で日本特集、アニメ・寿司・北斎など6頁

 イタリアの有力紙、『la Repubblica』の、明日1月29日日曜版の文化を紹介するRobinsonで、『Lezioni giapponesi』と題して、日本文化特集が、6頁掲載されるそうです。


 上記記事の見出しには、「寿司から村上春樹まで」とあり、副見出しを見ると、イタリア人を引きつける日本の美(il bello)と魅力(fascino)を特集してあるようです。

 具体的には日本文化のどういう面を紹介するのだろうと、本文を見ると、次のようにあります。

Dai film d’animazione al cibo, dai manga a Murakami agli haiku, dalle code per la mostra di Hokusai a Milano al boom di turisti italiani sono tanti gli aspetti [...]

 「アニメ映画から料理、漫画から村上春樹、俳句、ミラノの北斎展への行列に、イタリア人の日本観光ブーム」(「 」内は石井訳、一部意訳あり)

 執筆陣も、イタリア人・日本人とも興味深く(「吉本ばななが語る」とあるのは、執筆ではなくインタビュー内容かもしれませんが)、

Per gli amanti dei consigli brevi c’è anche il Giappone spiegato in dieci cose e otto parole.

 「短い助言が好きだという人のために、日本を十のものと八つの言葉で紹介してもいる」(同上)

とのことでもあり、いったいどんなふうに紹介しているのか、気になります。

 と言うわけで、今夜はもう遅いですが、明日は早起きして、新聞を買いに行くつもりでいます。

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Fiori di ciliegio al Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009

 記事を読むと、「花見」についても紹介しているようですので、東大寺で撮影した桜の写真を添えておきます。

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Cultura giapponese, domani 29/1/2017 sei pagine sull'inserto culturale di Repubblica!

"Dai film d’animazione al cibo, dai manga a Murakami agli haiku, dalle code per la mostra di Hokusai a Milano al boom di turisti italiani sono tanti gli aspetti" (Dall'articolo di Repubblica http://bit.ly/2jCzHkD)
Foto: fiori di ciliegio al Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 「花よりだんご」のイタリア人? (9/4/2010)
- 映画、『JAPAN MANGA』 ~ イタリア人旅行者の見た日本 (31/5/2010)
- 日本の魅力、再発見 (6/6/2010)
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- 「ザッケローニ、日本、おめでとう!」 ~イタリアのニュース記事から2 (1/2/2011)
- 日本特集! 雑誌、『Meridiani』 2月号 (7/2/2011)
- 伊マスコミと地震報道1 (24/3/2011)
- 伊マスコミと地震報道2~日本人のわたしたちからの呼びかけ (25/3/2011)
- 天皇のスピーチ (31/3/2011)
- 伊マスコミと地震報道3~日本人のわたしたちからの呼びかけ2 (31/3/2011)
- 日伊の架け橋、アニメと漫画 (2/6/2011)
- 電車でおしゃべり1 (20/11/2011)
- 奇跡の国、ニッポン (4/3/2012)
- 日本、ワールドカップ一番乗り ~イタリアのオンライン記事から (6/6/2013)
- 日本健闘、惜敗するもイタリアで絶賛 (20/6/2013)
- 日本人観光客は (21/1/2015)
- 21世紀の独裁者 (26/1/2015)
- サムライ特集、Rai歴史番組で今日・明日放映 (8/2/2016)

参照リンク / Riferimento web
- Repubblica.it - Arte e Cultura - Robinson e le lezioni giapponesi, dal sushi a Murakami

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by milletti_naoko | 2017-01-28 23:59 | Giappone - Italia | Comments(4)

日焼け、日本語・イタリア語

 日本と違って、イタリアでは日に当たること、日焼けすることを好む人が多く、日に焼けた肌こそ健康的だと考える人が多いということは、先日の記事でお話しました。

 実は言語においても、日本語とイタリア語では、昔の人が褐色の肌を何に似ているととらえたか、その違いが、それぞれの言語で使われる日焼けに関する表現に反映されています。

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 日本では一般に「日焼けする」と言い、「焼け」という言葉が、じりじりした太陽の暑さを思わせますが、イタリア語では、「日に焼けて肌が褐色になる」ことを、abbronzarsi (al sole)と言います。そうして、この表現の中には、「青銅、ブロンズ」を意味するbronzoが隠れています。イタリア語学習の強い味方、伊伊辞典、『Lo Zingarelli』には、次のような語源の説明や語義、用例が並んでいます。

abbronzàre [comp. di a- (2) e bronzo; 1340 ca.]
A v. tr. (io abbronzo) – Dare il colore del bronzo: a. i metalli / (est.) rendere bruna la pelle: il sole abbronza la pelle / Anche nella forma pron. (con valore intens.): ti sei abbronzata le braccia.
B abbronzàrsi v. intr. pron. – Assumere la tinta del bronzo / (est.) Divenire scuro di pelle esponendosi al sole o alla lampada a raggi UVA.

 そもそも、この動詞は、「青銅色になる、青銅の色を帯びる」という意味だったのが、人が、「日焼けして肌が褐色になる」ことも指すようになったのです。現代イタリア語では、少なくとも日常生活では、abbronzarsiはもっぱら「日焼けする」という意味で使われている気がします。

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Statua del Grande Buddha, Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009

 日本でもイタリアでも、焼けた肌の色は似たような褐色なのに、日本語では「小麦色の肌」と言い、イタリア語では、「青銅・ブロンズ」の色と表現するのが、おもしろいです。青銅は銅の合金なので、含まれる他の金属の種類やその含有率によって、青みのある色になったり、茶色になったりと、色が変わるそうです。奈良の大仏や10円硬貨も、青銅でできているので、イタリア語でabbronzarsiと言うとき、bronzo(青銅)は、褐色または茶色ととらえられているのでしょう。

 イタリア語には、こんなふうに、名詞の語根(radice)に、接頭辞a-と接尾辞-are/-arsiがついて、動詞が派生する例が数多くあります。参考までに、日常生活でよく使われるものを、いつくか挙げておきます。a-+bronzoなのに、どうしてbが二つあるのかというと、イタリア語のもととなった俗ラテン語では、このa-はad-だったので、次に子音が続くときは、このイタリア語では表面的には姿を消しているdが、後続子音であるbに同化し、bとなるからです。こういう現象をイタリア語でassimilazione regressivaと言います。

braccio 腕  → abbracciare 抱きしめる、包含する、 abbracciarsi 抱き合う
prezzo 値段、価値 → apprezzare 尊重する、価値を認める
profitto 利益  → approfittare(di) 利用する、 approfittarsi 悪用する
rabbia 怒り  → arrabbiare 怒る、 arrabbiarsi 怒る
via 道、行程  → avviare 向かわせる、始める、avviarsi 向かう、動き出す

 こんなふうに、イタリア語でどんなふうに言葉が派生するか知っておくと、知らない言葉に出会ったときも、既存の知識と文脈から、どういう意味かが類推できるようになるので、便利です。

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Daibutsu-den (Atrio del Grande Buddha), Tempio Todai-ji, Nara 2/4/2009

 イタリアでは再び太陽が勢力を取り戻しつつあり、天気予報によると、ペルージャを含むイタリア中部では、明日から土曜までは晴天が続くそうです。皆さん、猛暑と紫外線には、十分にご注意ください。

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Il Colore della Pelle Abbronzata
in giapponese
si chiama komughi-iro (小麦色) , cioè 'il colore del GRANO",
mentre in italiano esso è associato al colore del BRONZO.
La fotografia è della Statua del Grande Buddha di Nara, costruita in bronzo
circa 1300 anni fa.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- Japan-Experience.it – Todaiji 東大寺
- 日焼け、日本・イタリア / Le ragazze giapponesi evitano il sole perché...
- 猛暑を乗り切る黄金律十箇条
- イタリア各地の天気予報 ~ iL Meteo.itの更新を随時反映
イタリア語の語の派生やsi+動詞を説明するメルマガの記事
- 第33号 「Tabaccheria、店・職業を表すイタリア語」
- 第49号 「語構成を学んで、語彙増強 ~動詞と名詞から生まれた名詞(1)」
- 第50号 「語構成を学んで、語彙増強 ~動詞と名詞から生まれた名詞(2) 」
- 第51号 「語彙増強とイタリアの爪楊枝」
- 第96号 「物語を読む4、si+動詞の用法いろいろ、健康とピザと野菜スープ、カッシャのサフラン祭り」

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by milletti_naoko | 2015-08-26 18:06 | Giappone - Italia | Comments(6)

日焼け、日本・イタリア

 イタリアでは従来、日に当たることは健康によいと考えられてきたため、日焼けした肌の色を健康的とみなす人が大勢います。日光を浴びることで、ビタミンDが生成されて、骨が強化されるのですから、そういう意味では、確かに日に当たることは大切です。ただ、日本では従来考えられ、イタリアでも最近マスメディアが伝え始めたように、日光はお肌の大敵でもあります。

 というわけで、わたしが夏に旅行先で帽子をかぶっていると、村のおばあさんたちから、「まあ、今日に当たらないで、いつ当たるの」と、驚かれるというか、忠告をしてもらうことがあります。

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Il Sole & il Lago Trasimeno, Sant’Arcangelo 20/8/2015

 そういう日伊の違いのために、困るのが、ファンデーション(fondotinta)フェイスパウダー(cipria)を購入するときです。わたしは、この数年、いつも薬草専門店(erboristeria)で買っているのですが、店の人にこちらの要望をしっかり伝えておかないと、わたしの肌よりもかなり濃い色や、日焼けしたってここまで褐色にはなるまいと思うような色を、本人たちは善意のつもりで勧めてくれることが多いからです。そうして、試しにつけてみるのはたいてい手なのですが、よく山歩きをしたり車で遠出をしたりするわたしの手は、顔よりもずっと日焼けしているため、要領をつかむまでは、後から家で顔につけてみて、あまりにも色が違いすぎるために、これは使えないというファンデーションやフェイスパウダーを買ってしまったことが、幾度かありました。

 イタリアでは、日焼けしていない肌を、青白い、顔色が悪いととらえる傾向があります。ですから、イタリアの店員さんは、よく焼けた色の方が健康的に見えるからと、こんなふうに、茶色っぽい色のフェイスパウダーを勧めてくれるのです。特に夏は、これから先、どんどん日に焼けて肌の色が変わるだろうと見込んで、商品を選んでくれるのです。けれども、特に山歩きの場合は汗をかくので無駄な抵抗と知りつつ、日焼け止めクリームを塗り、お日さまの下では帽子をかぶるわたしは、日焼けはもちろんしますが、店員さんたちが勧めてくれる化粧品の色になるほどまでは、日焼けしません。

 最近では、行きつけの店ができて、店員さんも、「あなたの好みがそうなら、仕方ないわね」と、わたしの好みにそったフェイスパウダーを勧めてくれるようになりました。おかげで、フェイスパウダーを買ったあとで、これは使えないとがっかりすることは、最近ではなくなりました。

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I Raggi del Sole
Noi giapponesi
li evitiamo con il cappello e la protezione solare,
perché i raggi ultravioletti invecchiano la pelle e tradizionalmente
in Giappone la bellezza femminile è associata alla pelle bianca.
Voi in Italia tendete ad amate il sole,
la bella abbronzatura piace a molti di voi,
è segno di una buona salute e sì il sole rafforza le ossa.
Dunque, in estate devo stare molto attenta nell'acquisto dei cosmetici. In Italia le commesse con una buona intenzione tendono a consigliarmi e portarmi i fondotinta e le ciprie di colore troppo scuro per i miei gusti e per la mia pelle.
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LINK
- 日焼け、日本語・イタリア語 / Colore della pelle abbronzata - Giapponese vs. Italiano
- 骨粗しょう症コラム - 第77回 骨を強くする三原則② (2013/9/20)
↑↑ ページの下方に「紫外線に当たることでビタミンDをつくることができる」ことを説明し、日光を浴びることを勧めています。

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by milletti_naoko | 2015-08-23 22:25 | Giappone - Italia | Comments(6)

イタリア生活開始記念日

 12年間務めた高校教師の職を辞して、1年間イタリアに留学する予定で日本を発ち、イタリアに暮らし始めたあの日、2002年4月3日から、13年が過ぎました。

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 高校3年生を迎えようとするその春に、別れを告げたわたしを、温かく見送ってくれた当時高校2年生だった担任クラスの生徒たちと、最近は、フェイスブックを通じて、少しずつ再び連絡を取り、近況が交わせるようになりました。そのおかげで、当時高校生だった皆が、頼もしい社会人、そして、父・母となった様子を知ることができ、そして、昨年は、次々に三十代になったという知らせがあって、もうそんなにも時が過ぎたのだと、改めて感じました。今も昔も、そうやってひたむきに生きて、感情豊かに素直に表現してくれる、そういう皆からわたしが教わることがたくさんあります。

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 1年のはずだった語学留学が、大学留学へと移行し、さらに大学卒業の少し前に、その卒業する大学で教えられることが分かって、滞在許可証を就学用から就労用に切り替え、やがては、まだ大学生だった頃に知り合ってつきあい始めた夫と同居、結婚してと、この13年間にはさまざまなことがありました。

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 イタリアに暮らし始めて経過した13年間が、高校で国語教師として勤めた12年間を上回ったこと、そして、幼い頃から父や自分の転勤のために引越しを繰り返していたわたしが、今住む家とペルージャにもう8年近く暮らしていて、ということは、これまで住んだどの家よりもどの町よりも、ペルージャに暮らす年数が長くなったのだということに、感慨を覚えます。

 三十代になって、「もしあと十年しか生きられないとしたら、何をしたいだろう」と考え、イタリア行きを決意しました。母やとてもお世話になった先輩の先生が四十代で亡くなったこともあり、そんなふうに考えたのです。今年は母が亡くなった、その同じ年をわたしも迎えます。昨年はちょうど春分の日に運転を誤まって車が崖から転落したものの、幸い無事で、そんなこともあって、生あること、生かされているのだということと、そのありがたさを、つくづくと感じました。

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 通訳をしたり、まもなく学校の日本語講座が再開したり、個人授業で日本語やイタリア語を教えたり、まだまだ仕事も収入も不安定ですが、それでも自らやりがいを感じ、天職だと思える仕事ができることをありがたく思っています。

 退職をして迷惑・心配をかけてしまった同僚、教え子の皆さん。そして、いつもそばにいられない家族、会うことの少なくなった友達の皆さん。イタリアでさまざまなきっかけで出会った皆さん、メルマガやブログを通じて知り合えた皆さん。いろいろありますが、わたしは今幸せです。もっとこうであれば、こうしなければと思うことはいくらもありますが、まずは生きていること、皆さんに出会えたこと、そして、皆さんの存在や言葉に支えていただいていることを、幸せにありがたく思っています。

 授業の教え方、生徒の指導法、人権教育、図書館教育などなど、教員生活12年間に数々の研修を通して教わったことを、今は愛媛県立高校での教育に役立てることはできないけれど、そうやって鍛えていただいたことに感謝しながら、イタリアや世界というもっと広い世界、大きな舞台で、世の中に返していけたらと、おこがましいようですが感じています。

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Fiori di Ciliegio, Migiana di Monte Tezio, Perugia 2/4/2015

 後悔も、夢に向かって努力すべきこと、すべきなのにできていないこともたくさんあります。最近公私共に忙しいとは言え、フランス語学習も瞑想講座もエゴスキュー体操もさぼり、日記に書く字がなぐり書きになり始めて、反省もしています。

 それでも、イタリアの白い桜も、日本の色とりどりのピンクの桜も共に美しいし、それぞれに独特の美しさがあると感じられる自分でいられてよかったと思い、そんなふうに思えることがありがたい今日この頃です。

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Il 3 aprile 2002 sono partita dal Giappone, dopo aver salutato i miei, gli amici e carissimi ragazzi della mia classe. Pensavo di studiare in Italia solo per un anno, invece sono passati ben 13 anni e ancora sono qui.
Mi viene la nostalgia per la fioritura dei ciliegi in Giappone, pure amo anche i fiori bianchi dei ciliegi italiani. Amo il Giappone, il Paese in cui sono nata e cresciuta, ma amo anche l'Italia, il Paese che mi ha accolto e in cui vivo da 13 anni. Insegnando il giapponese e l'italiano, lavorando da interprete e scrivendo articoli del blog, posso fare tramite delle due culture che mi stanno al cuore e ne sono contenta.
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関連記事へのリンク
- あれから10年 (2012/4/4)
- 「直子の訪伊日記Ⅰ 出発編」 (2013/4/3)
- あれから12年 (2014/4/3)

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by milletti_naoko | 2015-04-03 23:59 | Giappone - Italia | Comments(16)

日本人観光客は

 先週の朝、学校で教職員会議があったので、バスに乗りました。始発のバス停で、「5分後に出発しますからね。」と、バスを降りて煙草をふかし始めた運転手さんと話をしていたら、運転手さんが日本をとてもほめてくれたので、うれしかったです。

 かつてヨーロッパで長距離運転をして、さまざまな国からの旅行者を乗せて走ったことがあるという運転手さんは、日本人観光客の礼儀やマナーのよさに、いつも感心していたそうです。バスに乗り降りするときには必ずあいさつをする、降りたあとにゴミを残さない、予定時刻にはきちんと集合していた、など、日本人観光客たちを見て、感じたことをいろいろと話してくれました。ちなみに、降車後のバスの中がゴミだらけだったのは、アメリカやインドの旅行者が利用したあとだったそうです。朝6時過ぎに、日本人旅行者たちが、集団で柔軟体操らしきものをしているのも、よく見かけたそうで、わたしは、海外でも早朝にラジオ体操をするのかしらと、不思議に思いました。

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Bus Terminal, Autostazione Piazza Partigiani, Perugia 16/1/2015

 目的地に着いて、バスを降りたあと、撮ったのがこちらの写真ですが、残念ながら親日家の運転手さんの顔はよく見えません。

 「日本にもいろんな人がいるし、イタリアにも、そしてイタリア人にも、いいところはたくさんありますよ、今日はお話ができてうれしかったです。」とあいさつをして、バスを降りたのでありました。

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Il gentile autista che guidava questo pullman mi ha racconto diversi ricordi dei turisti giapponesi. Lui ha una buona impressione sul nostro popolo. Cari connazionali, continueremo così. Cercherò di stare attenta anch'io. Comunque, ho detto quello che penso: "Anche voi siete molto gentili. Secondo me l'ideale sarebbe la via di mezzo tra il Giappone e l'Italia" - una società in cui i cittadini pensano anche agli altri e al bene di tutti ma senza sacrificando la vita di sé e della propria famiglia.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-01-21 20:46 | Giappone - Italia | Comments(6)

日本健闘、惜敗するもイタリアで絶賛

 イタリア時間では、昨晩の真夜中から、ブラジルで、日本対イタリアのサッカーコンフェデ杯の試合が行われました。Rai1およびRaiHDでは、この試合関連の放映が、午後11時20分に始まり、わたしは、番組開始から、テレビの前に座り込み、イタリアの解説者やサッカー関係者が、日本代表をどう評しているのか、イタリア代表は、どんな気持ちで試合に臨もうとしているかを知ろうと、耳を澄ませました。

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Immagine presa dal sito di Ansa.it

 すでにイタリアのオンラインニュースで、FIFAランキングではイタリアが8位であるのに対し、日本は32位であると知っていましたが、一足先にワールドカップへの切符を手にし、自国出身の監督が率いる日本代表を、イタリア側がどう評価しているのが気になっていました。さらに、夫もわたしもワールドカップでもなければサッカーの勝敗を気にすることはまれで、日頃サッカーの試合を見ることが少ないので、試合が始まる前に、見どころを聞いておきたいと思ったからです。

 記憶をたどりながら書いていますので、不確かな点もあると思いますが、うれしかったのは、試合前のインタビューや解説で、監督から解説者までが皆、ザッケローニ監督の、チームを育てる技量と人柄を称え、日本代表の技術力の高さ、速さとチームワークなどを賞賛し、この監督と日本代表の組み合わせは、イタリア側にとって、非常に手ごわい敵となるだろうと言っていました。イタリア代表はブラジルの暑さと湿度の高さに順応できず、体力的に厳しい状況に置かれているという言葉もありました。また、イタリアは引き分けで終わっても、とにかく土俵に残れるのだということ、イタリアもいいチームができあがっているので、FIFAランキングから見ても、いい試合にすることはできるだろうとも言っていました。

 最近、改築中の家の前で、排水溝を設置する作業が始まったため、炎天の酷暑が続くペルージャではありますが、夫はほぼ毎日、仕事を早めに切り上げて、午後2時過ぎに帰宅しては、昼食後に、照りつける太陽の下行われる作業を見に行っています。それで、すっかり疲れている夫は、試合が始まる真夜中前には睡魔に襲われ、就寝したのですが、ここで寝てくれてよかったと、本人のためにも思います。

 試合開始後、30分ほどの間の試合は、サッカーに詳しくないわたしが見ても、日本が優勢で、イタリアが押されているのがよく分かる状況だったからです。さらに、まずはイタリア側が口をそろえて誤審と言うファウルの判定がきっかけで、日本側が最初の1点を、続いて、みごとな連携プレーで日本側が2点目を手にしたからです。テレビでも試合の会場でも、イタリアの解説陣は、全員が、「いくら引き分けでいいからと言っても、この戦いぶりはひどい。」と嘆いていて、こんな試合ぶりを夫が見ていたら、ストレスがたまり、翌朝仕事があると言うのに、途中で席を立つこともできなかったでしょう。日本代表の守りの強さとチームワーク、技術力については、試合前から言われていましたが、この30分ほどの間は、日本チームを、さらに、disciplinati、 organizzazioni、sacrificarsiという言葉で称えていました。「(規律や言われたことに)従順に、素直に従うことができ」、「統制が取れ、全体を見すえて、行動に移すことができること」、「(チーム、社会などのために)献身的な行動をすること」日本人や日本社会が、イタリアに比べて、こうした特質に優れている場合が多いのは、サッカーに限らず、社会生活のさまざまな側面で、あるいは一個人の行動にも、認められることが多いと思います。

 前半41分目、ようやくイタリア代表側が反撃に転じ始め、解説者は皆、ほっとしながらも、「どうしてここまで追い込まれる前に、最初から、こういうプレイが見せられなかったのか。」と嘆きます。

 後半では、最初、イタリア側がめざましい動きを見せ始めたのに対し、日本代表の統率に乱れが見え、「やはり完璧なプレイや陣形を長い間保ち続けるのは、さすがにこのチームでも難しい。」という声が聞こえます。途中で、今度は日本に不利な誤審が、イタリアに得点をもたらします。やがて日本側も態勢を持ち直し、最後の最後までどう決まるか分からない、いい試合が最後まで続くのですが、チームの連携と統率の美しい日本チームと、バロテッリを中心に得点を入れようと核はあるものの、それぞれにすばらしいものを持つであろう選手たちの、しかし全体の統制がうまく取れていないイタリア代表という印象を、サッカーをよく知らないので、見当はずれかもしれませんが、わたしは持ちました。

 残念ながら、3対4という結果で、試合には負けてしまいましたが、日本代表は、自分たちの長所を十分に発揮して、すばらしい試合ができていたと思います。試合後のインタビューや解説では、プランデッリ監督が、「前半でうまく戦えなかったのは、ブラジルの暑さと湿度の高さに選手が苦しんでいたためだろう。」とし、特に対戦相手の日本代表には言及していなかった(試合直後のRai1で見られたインタビューは、全インタビューのうち、ごく一部かもしれませんが)だけで、あとは、イタリア代表の選手も解説さも、日本代表の戦いぶりとチームの技術力を絶賛していました。前半での苦戦ぶりについてインタビューを受けた選手二人のうち、一人は、「暑さと湿度の高さで、最初は息をするのも苦しかった」ことにも言及しましたが、どちらも、「日本代表の技術力が高く、守りが堅くて、なかなかボールを自分たちのものにすることができなかった。」と、日本の選手たちが非常に優秀である(bravi)と繰り返していました。選手の一人、また、解説者の一人も、何とか勝つことができたのは、「土壇場に追い込まれて、絶体絶命に思えるようなときでも、最後まであきらめず、希望を持って戦い続けることができた」からであり、さらに「運がよかった」(fortunati)という言葉を使っています。ザッケローニ監督に対するインタビューも、続いて放映されました。「日本代表は、それぞれが本当にいいプレイをして、完璧と言えるような試合ができたのに、負けてしまったのは、やはり、イタリア代表の方が、技術力がはるかに勝っているからでしょう。せっかくすばらしい勝負をして、負けには値しなかったのに、敗北を喫した日本代表の選手たちのことを思うと、ただただ残念です。」この言葉を聞いて、ブラジルの会場のイタリアの解説者は、「イタリアの方が技術力が勝っていたなどということは決してないので、ザッケローニ監督は、謙虚な人ですね。すばらしい人柄だと分かりますよ。」と言っていました。

 勝ちは勝ち、負けは負け。とは言え、日本は負けても、それはすばらしい試合、イタリアを感嘆させ、学ばなければいけないところが多いと思うような試合ができていたと思います。わたしも感動して、夜遅くはありましたが、この試合をイタリア側がどう評するかすべて聞いておきたいと、朝2時半に、話題がブラジル・メキシコ戦の結果に移る直前まで、ずっと番組を見ていました。また、イタリアの選手にしても、ザッケローニ監督にしても、勝っても、また惜しくも勝利を逃しても、相手チームの長所を認め、称えることができる態度というのはすばらしいし、こういう謙虚さが、相手に倣ってさらに成長を重ねなければという気持ちが、よりすばらしい選手としての活躍や監督としての指導につながっていくのではないかと思いました。日本代表の皆さんも、ザッケローニ監督も、手に汗を握り、感動のできるすばらしい試合を、本当にどうもありがとうございました。今後のさらなる活躍が楽しみです。

 そのうち、この試合に関するイタリアでの報道を精選し、イタリア語学習の教材として、メルマガでご紹介するつもりでいますが、今回は、主として日本のオンラインニュースの関連記事へのリンクを挙げておきます。

関連記事へのリンク
- Fifa.com – FIFA/Coca-Cola World Ranking
- ja.wikipedia – FIFAランキング
- FNN -サッカーコンフェデ杯 日本、イタリアと大接戦の末惜敗
- nikkansports.com -日本3-4イタリア/コンフェデ杯詳細

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-06-20 17:17 | Giappone - Italia | Comments(2)

奇跡の国、ニッポン

 今週のイタリア誌、『Panorama』は、昨年3月11日の東日本大震災から1年を迎えようとしている日本を特集しています。

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 表紙のデザインは、日の丸を基調とし、とりわけ大きく描かれた紅の円に、「奇跡の日本、以前よりもさらに強く」(Giappone dei miracoli. Più forti di prima)と見出しが書かれ、その下に、小さな活字で、「地震と、津波、原子力災害に打たれ、長期の危機そ強いられたかに見えた日本。ところが、たった1年後、再び立ち上がり、回復が始まった。決してくじけることなく(、くよくよと涙にくれてばかりいない)国民のおかげで」とあります。(「  」内は石井訳。)

 赤丸の下には、大きく両腕を広げ、掲げた力士の写真があります。困難にくじけずに、両足をしっかりと地面につけて、国を支える日本国民を、象徴しているのでしょうか。

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 東北自動車道をわずか6日間で復旧し、福島から約80kmの距離にある仙台空港で、30日後には一部運航が再開など、驚くべきはやさで、大災害後の復興や経済の持ち直しが行われていることを讃え、「困難な状況にも耐えることができ、我が身が逃げることではなく、同胞のために何ができるかを考える国民性のおかげ」、「政治家は頼りにならなくても、国民が自分たちで指針を見つけて進んでいけること、経済力の強さの賜物」としています。

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 震災による被害状況をまとめ、不安定な政治や国民の政治不信、東京電力発表データの信憑性の薄さにも触れつつ、国際的な学際調査団の長期にわたる調査結果を踏まえて、現在の日本における放射能における汚染状況を、簡潔に説明しています。

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 記事には、沖の深海では、もう放射能汚染の心配はないものの、沿岸地域の魚や淡水魚、土壌では、まだまだ汚染が著しいと書かれています。

 本当は、地震の爪跡がまだ深く、今も自宅に帰れずにいる方や、地震当時、あるいは現在も、放射能汚染の強い地域に住まれて、不安と隣り合わせに暮らされている方も多いのは、十分承知しています。ただ、この特集では、政府や東京電力の対応の問題点にも触れながら、それでも自分たちの力で助け合って立ち上がろうとする、そういう国民の姿に焦点が当てられ、自ら被災地に留まることによって、被災地の経済復興を支えていこうという人々の声も取り上げられています。災害を受けた方の深刻な状況には触れていないものの、日本を励まし、「わたしたちも応援しています、日本の姿勢に見習いたいと思います。」という声援が、どの記事の背後にも響いているように感じました。

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Nocera Umbra 3/3/2012 10.44

 そうして、その日本の地震後の復興のはやさに驚き、敬服する様子が、心からのものであることが、昨夕たまたま、ノチェーラ・ウンブラの町を訪ねてよく分かりました。昨日、ペンニーノ山へと散歩に出かけたとき、行きがけに見かけた町並みが美しかったので、登山の帰りに、立ち寄ってみたのです。1997年に、イタリア中部のウンブリアとマルケを大震災が襲ったとき、この町は建物が崩れ落ち、ほぼ壊滅状態となったそうで、夫の弟は、一時期、ノチェーラ・ウンブラ再建のために、ここに移り住んで働いたそうです。

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Nocera Umbra 3/3/2012 10.44

 もう地震以来、14年半建っているので、もう再建も済んだことだろうと夫が言うので、訪ねてみたノチェーラの町。それが、復旧作業はいまもまだ終わっておらず、

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 再建された美しい家も、まだ電気や水道が通っていないためか、いろいろな配線がむきだしで、ほとんどが空き家になっています。

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Nocera Umbra 3/3/2012 18.07

 町の一番高い位置にあるこちらの教会も、まだ復旧が終わらず、入ることができません。門の外のバールで一息ついて話を聞くと、今中心街に住むのは4家族だけで、知人の多くが地震で恐い思いをしたために、「たとえ町が元の姿を取り戻しても、もう帰るつもりはない。」と言っているそうです。そういうバールの主人も、やはり町から1km離れたところに暮らしているとか。地震で壊滅状態になったとは言え、放射能の恐れはないのに、こうして復旧作業が依然として進まず、町民が戻らない。先の『Panorama』の記事は、そういうイタリア各地の状況を踏まえて書かれているのだと思います。

 YouTubeに、2009年3月のノチェーラを取材したニュース映像があります。題名には「ゴーストタウン(città fantasma)」とあり、わたしたちも、町を訪ねてそういう印象を受けました。



 3年後の今ではかなり修復が進んでいますが(映像に登場する教会は、けれど、1998年に再建完了予定でした)、中部イタリアでさえ、地震後の再建にこれだけ苦労している現実があるのだという参考に、興味のある方はぜひご覧ください。

 東日本大震災後も、放射能汚染の恐れがあると知りつつ、地元に残る方のために、そして、復興支援のためにと、訪れる人々のためにも、政府は、汚染の実態の公表や放射能除去に、積極的に取り組んでもらいたいものです。一番弱い立場にある人、困っている人が幸せに暮らせるように図れば、皆にとってよりよい社会になると読んだことがあり、そのとおりだと思います。地震だけではなく、日本の経済成長の、豊かさの犠牲となった東北地方の人々が、再び安心して暮らせるようになって初めて、日本という国がきちんと機能し始めるのだと思います。『Panorama』の記事には、「政治への不信がこのまま募れば、リーダー不在では、日本社会に深刻な危機が訪れる可能性がある」とありますが、わたしは今回の地震をきっかけに、逆に、国民の一人ひとりが、政治家に任せていてはいけないことや、政府やマスコミの情報に偏重・隠蔽の傾向があることに気づき、真の民主主義の兆しが見え始めたのではないかと思い、そういう意味では、希望を持っています。

 『Panorama』の記事には、今年2月17日現在、犠牲者は15870人、行方不明者は3287人とあります。多くの方の大切な命を、そして大切な家族を、家を、ふるさとを奪った地震と津波、今も押しかかる放射能汚染の危険と不安。天災と呼べる被害と、十分に対処していれば、経済よりも国民の健康や環境を優先していれば防げたはずの人災。命を落とされた方々のご冥福を、そして、被災地の方が一刻も早く、元通りとは言わないまでも、それに近い暮らしを取り戻せるように、心からお祈りしています。そうして、日本という国が、これからも奇跡を生み出し続けていけますように。

LINK
- it.wikipedia - Terremoto di Umbria e Marche

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-03-04 18:04 | Giappone - Italia | Comments(12)

電車でおしゃべり1

 ローマからペルージャに帰る途中、フォリンニョで、電車を乗り換えました。電車は、フォリンニョ駅に、少し遅れて到着したのですが、わたしは、無事、ペルージャ行きの電車に、乗り込むことができました。(記事はこちら
すぐに大勢の人が、次々に同じ車両に入ってきました。先ほどわたしに、「フォリンニョでは、問題なく乗り換えができますよ。」と言ってくれた男性も、同じ車両に乗り込みます。「この人たち、みんな、同じ電車で今ローマから着いたばかりなんでしょうか。」と尋ねるわたしに、通りかかる人々が、笑いながらうなずきました。

 わたしからは、通路を挟んだ向こうの席に座っていた金髪の女性が、不平をこぼします。
「まったく、ローマから来て、フォリンニョで乗り換えると、いつもこうなんだから。乗り換える時間はほとんどないし、乗り継ぎの電車がどこから出るかわからないから、毎回こうして、焦って慌てるはめになるんですよね。」
 わたしが、
「まあ、無事にみな乗り換えることができたから、よかったということで……。」
と言うと、少し外国人アクセントのあるその女性は、
「イタリアの鉄道って、いつも問題があるんだけど、このフォリンニョの駅では、決まってこんなふうに混乱していて、皆が心配しながら、急がなければいけないのよね。」
と答えます。
 女性の向かいに座っていた、イタリア人の老紳士が、それに対して、
「二人とも、十数年前のテルミニ駅が、どんなに混乱した状態だったかをご存じですか。当時に比べたら、駅の状況が格段に改善されて、電車を利用しやすくなったんですよ。」
と返事をし、それからペルージャに着くまでの30分あまり、ずっと3人で話し続けることになりました。

 まずは最初に自己紹介。金髪の女性はロシア人で、わたしは日本人。老紳士は、今は退職前は、大学で哲学を教えていたとのことです。わたしたちがなぜイタリアに来たのか、ロシアや日本では、電車はイタリアのような遅延やストライキは少ないこと、など、いろんなことについて話しました。

 3月以来、わたしが日本人だと知ると、面識がなくても、地震後の日本はどうかと、尋ねてくる人がよくいます。。このときもやはり、老紳士にそう問われ、今もまだ被災に苦しむ方がいる上に、放射能汚染の問題も深刻なのだと答えると、これもやはりいつものことですが、そうした困難を力を合わせて、乗り越えようとしている被災者の方や日本はすばらしいと、女性も老紳士も、日本を称え、応援してくれました。

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Giardino Shosei-in, Kyoto 29/3/2010

 実は、この日の午後、ローマではイタリア産業界の要人も交えた会談があり、その席でわたしは通訳を務めたのですが、そのときも、日本からのお客さんたちが、なぜイタリアに来たかを説明して、貴国から多くのことを学びたいと言ったとき、その要人の一人が、思いがけず、こんなふうに答えたのです。
「わたしたちは、今、日本に対して、できる限りの協力をしていきたいと考えています。先の地震で、被災者の方が、日本の皆さんが、想像を絶するような苦境に遭いながら、それでも、前に進もうとされている姿に、わたしたちは感銘を受け、また心から敬意を抱いておりますので。」

 心づくしの温かい言葉に感激し、目に涙を浮かべながら、すぐに言われた言葉を訳しました。これはほんの一例で、こんなふうに日本を応援してくださる方が、イタリアにもたくさんいるのです。(つづく)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-11-20 16:30 | Giappone - Italia | Comments(6)

ローマでそば発見!

 先週は、仕事でローマに行った機会に、日本の食材を豊富に扱っているという店を、訪ねました。

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 ペルージャにも、日本食品を扱う店はあるのですが(記事はこちら)、品数は少ないし、値段も高いので、ローマで日本の食材を調達できたらとは、いつも考えていたのです。宿泊先がヴァチカンに近かったので、東洋食品に行こうかと思っていたら、

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 ローマにお住まいのまゆみさんから、こちらの方が品数が豊富かもと教えていただきました。それが、こちらのCastroni(ホームページはこちら)という店です。店のあるVia Cola di Rienzoという通りが、ちょうどその日の待ち合わせ場所であったホテルに行く途中にあったこともあって、この日は、この店を訪ねることにしました。

 店内に入って、品数の多さに、感動しました。みそ、だし、梅酒、とんかつソース…… どれも値段は高いし、すでに荷物を抱えていたので、買いたいものを決めるのに、時間がかかりました。糸こんにゃくや味ぽん、カレーのルウまであるのには、びっくりしました。ただ、ルウ一箱が4.9ユーロは高いなと、あきらめました。これは、ルウなしで、自分でおいしく日本風のカレーが作れるレシピ(記事はこちら)を、見つけていたからでもあります。


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 和風の食器や包丁、日本のお茶も、多種多様なものが、売られていました。お弁当のように、詰め合わせたお寿司までありました。

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 重さと値段と相談して、今回購入したのがこちらの品です。右端にある煎茶と番茶は、いったん買い物を終えて、店を出てから、ショーウィンドーに並んでいるのを見て、店に引き返して買ったものです。この二つのお茶が合計12ユーロ。

 お茶の左手にあるのが、最初に買った品です。ペルージャでは、こういうおそばやおもちを売っているのを見たことがなかったので、つい手が伸びました。レジでは最初は、48ユーロほどだと言われたのですが、そのあと「日本人ですか。」と聞かれて、そうですと答えたら、44ユーロに割引してくれました。海草の場所がどこかと知りたがっていたイタリア人女性に、ひじき・昆布・わかめが売っている場所を教えてあげたら、それぞれの調理法を聞かれたので、教えてあげたのを、見ていたからかもしれません。

 財布は軽く、荷物は重たくなりましたが、思いがけず、宝物を手にしたような気持ちで、ローマの町を歩いて、仕事の場所へと向かいました。教えてくださったまゆみさん、本当にどうもありがとうございました。ローマからペルージャに来てくださったまゆみさんと、日本からイタリアに来られた Delfinoさんからは、お会いしたときに、思いがけず、たくさんの日本食品をいただいて、本当にうれしかったです。ブログを通じて知り合ったお二人に、お会いできただけでも、うれしかったのですが、今も時々、そのときの品をありがたくいただいています。どうもありがとうございました。お二人に限らず、いつか記事にしようと思いつつ、せっかくの出会いについて、まだ記事にしていない方が、いらっしゃいます。いつか必ず! 最近は「つづく」と言いつつ、続きを書いていない記事も多いのですが、今週木曜日に、仕事が一段落したら、少しずつ続きを書いていくつもりです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-11-14 23:34 | Giappone - Italia | Comments(10)

日伊の架け橋、アニメと漫画

 わたしたちが日本語を教える教室の右横では、アラビア語の授業が行われていて、レバノンやイラクなど、政治的にも軍事的にも、難しい地域に赴任することになっている軍人さんたち3人が、アラビア語を学んでいます。

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 この3人もやはり、とても気のいい人たちで、「先生が授業をおてやわらかにしてくれるように」と言って、飴やチョコレートを持ってきては、時々、隣の教室で教えるわたしにも、一つ二つと分けてくれます。ちなみに、この「甘いもの作戦」を最初に考え出したのはミンモさんで、お隣さんたちは、横を通るたびに、「この飴、一ついただきますね。」と手を出したりしていたこともあり、自分たちも持参することになったようです。授業中にこういうものが机の上にあるのはいただけない、とわたしは授業の間は、机の下の目に見えない場所に置いて、そのまま忘れてしまうので、時々、「ああ、またこうやって隠すから、食べるのを忘れちゃうんだよね。」と言われます。

 ある日、このアラビア語の生徒さんの一人が、わたしの名前を「なおと」と呼び間違えました。「なおこですよ。」と言うと、「あ、すみません。実は、幼い頃から、アニメの『タイガーマスク』(L’Uomo Tigre)が大好きで、その主人公の名前、『なおと』と混同してしまって…」と言うではありませんか。『タイガーマスク』は、わたしも幼い頃に見ていましたが、主人公の名前など記憶になかったので、まずは、彼が今もその名を覚えていることに驚きました。ちなみに、あとでインターネット上で調べて、本当に主人公の名が「なおと」だということが分かりました。

 この話が発端になって、いろいろなアニメの話になり、3人とも、『UFOロボ グレンダイザー』を見て育ったということが分かりました。『荒野の少年イサム』まで知っている人がいて、実はわたしも幼い頃に見ていながら、結局イサムが父親とめぐり会えたかどうかが分からなかったのに、バグダッドに赴任することになっている軍人さんが、「最後には、父親と会えたんだよ。」と教えてくれました。30年以上も前に見て、結末が分からずにいた日本のアニメがどう終わったかを、イタリアで軍人さんに教わるなんて、世の中おもしろいなあ、とつくづく思いました。3人ともひどくまじめな人たちなのですが、『愛してナイト』も、よく見ていたようです。「父親が鉄板の上で何かを焼く店を開いていて」、「男性の主人公が髪を染めていて」、「猫の名前がジュリアーノとイタリア語名」だと聞いて、3人が何のアニメの話をしているのかが、ようやく分かりました。

 グレンダイザーは、イタリアでは、Goldrakeとう名前で放映されていました。40代の軍人さんたちにとっては、心に一番残るアニメの筆頭であるようで、このことは、すでに授業中にミンモさんから聞いていました。イタリアで各家庭にカラーテレビが導入されたのと、グレンダイザーが放映されたのが、ちょうど同じ時期で、そのため、ミンモさんは、「カラーテレビの色彩の美しさを、グレンダイザーを通して実感し、楽しんでいた」そうです。ミンモさんのお母さんもやはり、その色彩の美しさに感嘆し、いつも一緒にグレンダイザーを見ていたそうです。わたしもやはり、小学生の頃、グレンダイザーを見ていましたが、カラーとグレンダイザーを特に結びつけて意識した記憶がなかったので、驚きました。

 以前にも書いたように、外国語というのは、歌を通して覚えると、聴覚も動員し、リズムもあるので、記憶に残りやすいし、正しいイントネーションや発音が身につきやすいので、外国人大学の授業では、よく学生たちといっしょに、『春が来た』などの歌を歌っていました。(記事はこちら)ミンモさんにも、最初から、「時々歌をうたって、勉強しましょうね。」と言っていたのですが、「ぼくは、歌はへただし、隣の教室に迷惑をかけるから、歌だけは絶対うたわない。」と、言われていました。というわけで、結局、日本語の歌は歌わずじまいだったのに、グレンダイザーの話をしたとたん、ミンモさんは、自分から、グレンダイザーのイタリア語のオープニング(リンクはこちら)を、すべて歌って披露してくれました。きちんと歌えるし、歌もじょうずじゃない、と言うと、「Goldrakeだけは特別で、何度も何度も聞いたから。」とのことでした。グレンダイザーは夫も好きで、よく見ていたようですが、オスカノ城での夕食(記事はこちら)のあと、別れ際に、何がきっかけでか、ミンモさんがGoldrakeをすべてすらすら歌ったとき、夫もいっしょに歌おうとしたものの、忘れていたところがあったので、ミンモさんは、本当にグレンダイザーが好きなんだなあと、つくづく思いました。

 そんなことがあったので、この日は、廊下で他の外国語を学ぶ軍人さんに会うたび、その人にとっての懐かしの日本のアニメを尋ねていたら、やはり中東の難しい地域に赴任することになり、ダリー語(だったと思いますが、あとで確認します)を学ぶ軍人さんが、ガンダムの大変なファンだということが分かりました。ガンダムは、わたしも中学・高校時代に大好きだったので、妙に話が盛り上がりました。イタリア語に訳された、ガンダムの漫画まで持っているそうで、今度学校に持ってきてくれるそうなので、楽しみです。「他のアニメとは一味違うすばらしい作品だ」と語るのを聞いて、「そうですよね。ひょっとして、ガンダムの世界にあこがれて、軍人になったんですか。」と尋ねると、「それは考えたことがなかったけれど、ひょっとしたら、そうかもしれない。」ということでした。

 こうやって話をしていると、皆、子供のように生き生きと瞳が輝いてきて、「ああ、いいなあ。こんな話をしていたら、自分も日本に行きたくなってきた。」と、ミンモさんをうらやましがるのでした。ただ、この隣のクラスのアラビア語の生徒さんたちや、少し離れた教室で、ロシア語を学ぶ生徒さんは、自分たちの学ぶ言語が難しくて、めげそうになると、わたしたちの教室にやって来て、ミンモさんがノートに書いている日本語を眺め、黒板に書かれた言葉を見て、「ああ、自分より難しいことを勉強している人がいる」と、自分たちを慰めています。そう言えば、最近はミンモさん、「また(授業中に)たたきのめされた」とは、言わなくなりました。(記事はこちら

 3か月の語学研修を終えると、やがて、それぞれの赴任先へと向かっていく軍人さんたち。情勢の非常に厳しい地域に行かれる方も多く、それでも、まじめに、かつユーモアと笑顔を忘れずに、決して易しくはない言語の習得に、励んでいます。わたしたちの教える希少言語の教室の並ぶ教棟には、将校クラスの人が多いのですが、優しくきさくな軍人さんがほとんどです。授業はあと1か月で終わる人が、ミンモさんも含めて大勢います。生徒さんだけでなく、先生方も、世界中のさまざまな国、文化を背景にした方ばかりで、話していて、とても興味深いものがあります。

 外国人大学では、外国人がイタリア語・イタリア文学を学ぶ場合が圧倒的に多いのに対して、この軍語学学校の中では、イタリアの中で、イタリアの軍人さんたちが、自分たちが赴任する先の国の言語や文化を学ぶため、わたしたち外国人が教員で、イタリア人側が、生徒ということになり、そういう関係もなんだかおもしろいなと思います。そう言ったら、「試験前や試験中に、将校たちを苦しめるのもなかなか楽しいものよ。」などと、本気か冗談か、答えていたある外国語の女の先生もいました。いずれにせよ、軍人さんたちが赴任する前に、勤務先の言語・文化を学ばせようという姿勢は、すばらしいと思います。世界中から来た人々が集まり、それぞれの国の言語や文化を教える場所。イタリアのために、世界のために、命を賭して働く使命を自分に課した軍人さんたちが学ぶ場所。とてもすてきな環境で、働くことができることを、うれしく思います。

 昔、日本の高校で教えていた頃には、担当するクラスや学年がかわったり、教えていた生徒たちが卒業したり、異動で学校がかわったりすると、ひどく悲しくて、よく泣いたものです。この学校で授業が終わり、ここで知り合った軍人さんたちに、さよならを言うときも、きっとひどく寂しいだろうなという気が今からしています。あと1か月、悔いのないように、精いっぱいいい授業をしていけたらと思っています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-06-02 23:10 | Giappone - Italia | Comments(12)