<   2010年 04月 ( 22 )   > この月の画像一覧

外国人大学と町並みを訪ねて

 今回は、ペルージャ外国人大学の学舎をペルージャの町並みの写真と共にご紹介します。世界各国から来た生徒たちがイタリア語を学ぼうと語学講座に通い、イタリア人を中心とする学生たちが、国際社会での活躍を目指して大学の課程に通う、この外国人大学の学び舎は、実は、芸術的・観光的な魅力も非常に高いのですが、このことはあまり知られていません。

 大学に通っていても、その魅力と恩恵に気づかない学生がいることや、わたし自身も、せわしなく過ごしていると、ついその美しさに感動する心を忘れてしまうことが残念です。
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 これが、Palazzo Gallenga(ガッレンガ校舎/ガッレンガ宮殿)。語学講座に通う学生が、最初に入学手続きをする事務室(segreteria)や主要な式典や行事が催される講堂(aula magna)があるのはこちらです。イタリア語のPalazzoは、「貴族などの住む館や宮殿」も意味すれば、「住居や公共施設などの大きな建築物」(たとえばマンションとかビル)も意味します。

Palazzo Gallengaの場合、このpalazzoという言葉は、本来は貴族の館であったことを考えると「宮殿」と訳せますが、現在は大学の建物として使われていることに着目すると「校舎」になります。

 かつて貴族の館であったために、語学講座や大学課程の授業が行われる教室(aula)も、壁に大きな絵画があったり、装飾模様を施した布が貼られていたりする場合があります。そうした教室では、
、机や椅子、そして扉が、木に美しい装飾絵画を施したものであり、照明は豪華なアンティークのシャンデリアです。廊下の絵画を注意深く見ると、秘密の扉や隠し階段への入り口が見つかったりもします。

 また、4階のテラスは、校舎の周囲360度を取り囲んでいます。このテラスからは、ペルージャの町並みや遠くの山々を見晴らすことができ、その眺めが本当にすばらしいのです。
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 そして、大学正面から、向かってすぐ右手に、道路を挟んで見えるのが、このエトルリア門(Arco Etrusco)。エトルリア人が紀元3世紀に建造したこの壮大な門は、今もペルージャの中心街へと登っていく坂道の入り口に、そびえ立っています。2千年以上も昔に、巨大な石の塊を見事な計算を尽くして積み重ねでできた荘重な門。エトルリア人がこうして積み重ねた石は、現在もこの門の右側に続く壁や住宅の下方に認めることができ、町を取り囲む城壁も、エトルリア壁(mura etrusche)と言える部分があちこちにあります。

 さて、このガッレンガ校舎とエトルリア門から、ペルージャの町の中心街(Centro)に行くには、三つの方法があります。最も距離が短く時間がかからないのは、エトルリア門の下をくぐって、なだらかな坂道を登って行く道です。けれども、見晴らしがすばらしいのは、門のすぐ右側を車道に沿って歩いて行く石畳の歩道(下の写真は、この道からのパノラマです)、あるいは、門のすぐ左側にある急な階段をひたすら歩いて登って行く道なのです。
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 写真の右側、上方にはペルージャの町の城壁とその上に建てられた家が見えるのですが、この城壁の下の方の白い部分もエトルリア人が石を積み上げて築いたものです。城壁の左側に見えるのは、もちろんガッレンガ校舎。ガッレンガ校舎とエトルリア門に挟まれた道路を、エトルリア門の右手に続く城壁に沿って登って行くと、見えるのがこの風景です。

 下方に見える細い道のようなものは送水路(acquedotto)。中世に、清水が湧き出る近隣の高い丘から、ペルージャの中心街に作られた大噴水(Fontana Maggiore)まで水を運び込むために、築かれたものです。この送水路の上は、整備されたすてきな遊歩道になっています。家々の間を、見晴らしを楽しんだり、近所の家の庭を上から覗き込んだりしながら、石畳の美しい道を通っていくこの送水路の散歩もおすすめです。
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 けれども、そもそもペルージャの町自体か非常に高い丘の上にあるために、噴水まで水を運ぶ事業は失敗を繰り返したとか。大噴水に施された彫刻も美しく、上方の女性像は若さ・成熟・老いを表す三つの顔を持ち、中央の十二角形にはそれぞれの頂点にカトリック教や町にとって重要な人物の彫像が配置され、下段の白い大理石の部分には、柱で仕切られた長方形の中に、十二の月をそれぞれ象徴する彫刻やさまざまな職業・学問を表す彫刻で飾られています。

 今回の町や美術の説明は、ほとんどがElvio Lunghi先生の説明の受け売りです。ペルージャ外国人大学で、まだ語学講座に通っていた頃(もう7年前になります)、中世イタリア美術の授業を担当するルンギ先生は、しばしば学生たちをペルージャの町の中心街や美術館、送水路、教会やアッシジまで連れ出して、町や教会の中にある美術作品について、冗談も交えながら、詳しく説明してくださいました。

 たとえば、この大噴水についても、歴史や芸術的意義について真面目に説明したあとで、「ペルージャの大噴水は高い柵に囲まれているから、人間には近づけず、水を飲めるのは鳩だけです。柵の先端が尖っているのは、鳩を食べようというペルージャ人のたくらみかもしれませんね。」などと冗談を言っていました。

 そうです。ペルージャの人は鳩(piccione)を食べるのです。食用の鳩はそのために飼育されたものであり、町で見かける鳩とは種が異なり、大きさもかなり小さいものです。小さい鳥が丸ごとお皿の上に載っているのを見るのはいたたまれなくて、わたしはまだ鳩は食べる気になれません。ウサギ(coniglio)は時々義母が料理したものをいただくので食べ慣れましたが、それでも、料理をする気にはなれません。残酷と言えば、どの動物も同じことで、鶏だってウサギだって、基本的に義母が料理するのは我が家で飼育しているものでもあるのですが……
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 話を変えて、今度はガッレンガ校舎から、エトルリア門のすぐ左手にある急な階段を登って行く道についてお話したいと思います。上の写真で、ガッレンガ校舎の前から手前に向けて伸びている茶色の部分が、歩行者用の階段になっています。上から撮影したので分かりにくいのですが、この階段は急傾斜で、歩くのにはかなり厳しい心臓破りの階段です。
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 けれども、少し上に登ると、緑の山々の上に連なる城壁や四方に伸びるペルージャの町並みが見えて、眺めが本当に美しいのです。高い位置にいるために、真下に目をやると、家々の壁の間に木や花に覆われた緑の庭が広がっているのも見ることができます。階段の壁に心ない落書きがあるのが残念。
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 まだまだ登り道が続きます。上の写真で、建物がある場所、木の下に学校遠足の児童たちが集っている場所まで、歩いて登らなければいけません。(写真には見えませんが)この建物の正面に、市立図書館があり、学生生活を送っていた頃は、本を借りたり勉強したり、インターネットを利用したりするために、ガッレンガ校舎と図書館の間を往復することがよくありました。距離が最短であるために、この階段を登ることが多かったのですが、暑い夏は図書館にたどり着く前にすっかり汗だくになってしまい、遠回りでもなだらかな道(エトルリア門の下を通る道)を選べばよかったとよく後悔したものです。
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 あと少しで、階段も終わり。ここまで来ると、再び下方にガッレンガ校舎が見えます。美しい町並みの向こうには緑のなだらかな丘が見えるのですが、その丘のさらに後方にうっすらと見える山、フタコブラクダのこぶのような形をした山が、これまでも何度かお話したテッツィオ山(Monte Tezio)です。

 観光にペルージャにいらっしゃる方には、中心街からエトルリア門まで降りるときには、この階段を下り、再び中心街に戻るときには、エトルリア門の右手にあるなだらかな坂道を登って、美しいパノラマや町並み(上から3枚目の写真)を楽しみながら歩かれることをおすすめします。

 ペルージャの町はただでさえ坂や階段、歩くところが多いので、この心臓破りの階段で疲れてしまうと、あとが大変だと思うからです。

 さて、ガッレンガ校舎とペルージャの中心街を結ぶ道が、いかに眺めの美しいものであるかを述べてきたのですが、ここで、話を元に戻して、ペルージャ外国人大学の他の校舎も見てみましょう。
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 こちらはPalazzina Valitutti。「授業風景」の記事には、雨の日に正面から撮影した写真を載せましたが、今日は斜め横から撮ってみました。写真の奥の方に見える修復中の塔は、聖ドメニコ教会のものです。歴史ある教会で、修道院もあり、今なお修道士たち(monaci、単数形はmonaco)が祈りに捧げる日々を送っています。写真の右側手前の部分に、今日もわたしが授業をした教室があります。この教室内で、先週の授業中に学生たちをとった写真も、やはり「授業風景」の記事にあります。写真でお分かりのように、朝の授業では教室に日が当たらないので、わたしのほうから学生たちに、日本語で、「電気をつけましょうか。」、「電気をつけてください。」と言って、「~ましょうか」、「~てください」という表現の復習をするのにも役立ちます。
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 左手に見えるのはPalazzina Valitutti。この1階に、いつもお世話になっている語学助手の先生方の研究室(Sala del Lettorato)があります。日本語だけではなく、スペイン語や英語、アラビア語の先生方も皆利用するため、落ち着いた雰囲気ではないときもたまにあります。そして、この校舎の2階に、大学や語学講座に通う学生たちがコンピュータやインターネットを利用できる情報処理室(Sala informatica)があり、何十台ものコンピュータが学生に無料で開放されています。教室もいくつかあり、つい最近になってPalazzina Valituttiが完成するまでは、わたしの授業はここ、あるいはPalazzo Gallengaで行っていました。

 写真の右手に見えるのが食堂(mensa)です。学生たちが手軽にバランスのとれた食事をとれる場所で、セルフサービスで、いくつかあるメニューや組み合わせの中から、自分の食べたいものを選んでいきます。値段は安いし、栄養のバランスも取れ、何より便利ではやいのですが、味はまずまず、といったところです。

 校舎の右手で、赤紫色の鮮やかな花を咲かせている木は、セイヨウハナズオウ。イタリア語では、albero di Giudaと呼ばれ、これは「ユダの木」という意味です。弟子でありながらイエス・キリストを裏切ったユダ(イタリア語で「Giuda」)がキリストの死後に悔恨の情に襲われて、この木の下で自ら首をくくって死んだという俗信から来る名前のようです。
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 最後になりましたが、これがPalazzina Prosciutti。イタリア語の入門・初級の授業はほとんどがこの校舎で行われるようです。教育実習のために、わたしもここで授業観察をさせていただきました。世界各国からさまざまな年齢層の学生がイタリア語を学習しに来ています。

 この近年は、伊中両政府が協力して実施中のマルコ・ポーロプログラムのために、中国人学生が毎年イタリアの大学に多数留学しています。ペルージャ外国人大学は、そうした中国人学生たちが、まずイタリア語の力を十分につけるための語学講座も開設しています。このプログラムを利用して他の大学に入学する前に当学に来る中国人学生の数があまりにも多い上、イタリア語学習は中国人学生にとってはとりわけ難しく、他言語を母国語とする人以上の困難があるために、現在こうした学生に対しては、彼ら専用の授業を、レベルによってクラス分けをした上で実施しています。

 校舎の奥の方、手前に見える1階建ての小さい建物はバール(bar)です。コーヒーなどの飲み物を頼んだり、菓子パンやサンドイッチなどを買って食べたりできるので便利です。

 今日はとても天気がよかったので、授業が終わってから、うれしそうにあちこちで写真を撮影していたら、帰りのバスに乗り遅れてしまい、昼食の支度が遅くなってしまったのでありました。

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by milletti_naoko | 2010-04-30 19:30 | Umbria | Trackback | Comments(5)

アグリトゥリズモ、Preggio

 先週4月20日(火)に、プレッジョ(Preggio)郊外にある豊かな緑に囲まれた美しいアグリトゥリズモ、Agriturismo Preggioを訪れました。(ホームページはこちらです。)
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 プレッジョは石造りの町並みの美しい小さな町です。ペルージャ中心街から、車で北に30分ほど。新緑の鮮やかな麦畑や咲きほこる菜の花畑の間を通り抜け、さらに連なる緑の丘の峰を走る道路をしばらく進み、松林を通り抜けたあたりに、さらに一際高い丘があります。プレッジョの町は、この丘の上にあります。
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 ペルージャからプレッジョまでの道路は、オリーブ園に囲まれた丘の坂道を登り始めたあたりから、トラジメーノ湖(Lago Trasimeno)や山々、下方に広がる平地を見晴らすことのできる絶好のドライブ・コースでもあります。

 今回、このアグリトゥリズモのある農場(azienda agricola)、Preggioを訪れたのは、夫が養蜂の講習を受けたときに、経営者のエーレナと知り合ったからです。エーレナもご主人のブルーノもイタリア北部の出身なのですが、北部の人の波や喧騒に耐えられず、自然の中に暮らし、大地の恵みを生かして働くことを志してウンブリア州、プレッジョの田舎に、農場を開きました。
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 わたしの夫の母の家族は、プレッジョの町のさらに北方、車で10分ほど行ったところにあるレスキオ(Reschio)という村の出身です。レスキオはウンブリアとトスカーナの州境に位置し、緑の丘や森、田園に囲まれたそれは美しい場所で、実はかつてわたしは夫と二人で、1年余りこのレスキオで暮らしたことがあります。その1年ほどの間は、夫の母が生まれ育った家に住んだのですが、今は人手に渡ってしまったこの家では、水道の蛇口から水が出るものの、それが井戸の水なので節約の必要があったり、暖房は薪をくべる旧式のストーブと暖炉しかなくて冬は仕事が多い上に寒かったり、最も近い店が車で10分ほど行ったところだったりと、生活はなかなか大変でした。けれども、ナイチンゲール(usignolo)の歌声が聞こえたり、春には野の花の咲き誇る森の中の道を散歩したり、夏には静かに広がる畑の中で夫と二人で舞い踊る蛍(lucciola)の光を眺めたり、すてきな思い出もたくさん残っています。

 そういうわけで、近くに住んでいた上に、夫の親友も住んでいるため、プレッジョを訪れることはしばしばありました。にも関わらず、この農場が、緑に囲まれ、見晴らしのいい、非常に美しい場所にあるため、わたしたちも、すっかり農場に魅了されてしまいました。

 養蜂に興味のある夫のために、エーレナはわたしたちをミツバチの巣箱(arnia)まで案内してくれました。鶏やアヒルたちがのどかに闊歩する道を通り抜け、可憐な白い花の美しいリンゴ並木の下を通って、巣箱の前に到着。
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写真のリンゴの木は我が家のものです。農場にはカメラなしで行ったのが残念。


 それから、畑や果樹園についても、有機農業(agricoltura biologica)での企業を志す夫のために、エーレナは畑を回りながら、自分たちがどんなふうに作物を育てているかを詳しく説明してくれました。

 オリーブ・オイル(olio d’oliva)が健康によいことは近年日本でもよく知られているようで、Wikipedia日本語版の「オリーブ・オイル」の項にも、「健康とオリーブ・オイル」について、詳しい説明があります。

 中でも最良とされるのが、エキストラ・バージンのオリーブ・オイル(olio extravergine d’oliva)。そして、さらにその中で、最高級とみなされるのがDOP (Denominazione d’Origine Protetta、「保護を受けた原産地呼称」)を有するものです。 Wikipedia日本語版「DOP」の説明にあるように、DOPは、「伝統的食材に対し、品質管理と産品保護のため地域を指定した上、基準をみたすものにのみ特定原産地の名称を付して販売することを許可する制度」によって、外部機関から厳しいチェックを受けて合格した、本当に優れたごく限られた食材だけに認められるものです。

 イタリアで生産されるオリーブ・オイルは無数にありますが、このDOPを有するエキストラ・バージンのオリーブ・オイルは、イタリアにも数えるほどしか存在しません。(その一覧表は、こちらのページでご覧になれます。)

 ウンブリア州で、DOPを誇るエキストラ・バージンのオリーブ・オイルは、その名も「Umbria」で、その原産地として記述されているのはColli del Trasimeno、「トラジメーノ湖の丘陵」です。
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 このウンブリア州が誇るl’olio DOP “Umbra”については、トラジメーノ湖およびその周辺のミニ観光ガイド、『Trasimeno 2010』(上の写真)にも、もちろん説明があります。

 農場Preggioは、家族経営の零細企業でありながら、品質と有機栽培にこだわり、見事このl’olio DOP “Umbra”の生産許可を獲得し、最高級のエキストラ・バージンのオリーブ・オイルを生産しているのです。
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 イタリア政府の農業食糧林産資源省が発行するオンライン雑誌、『AGRICOLTURA ITALIANA』(イタリアの農業)の昨年12月号には、「Regali di Natale? olio d’oliva made in Italy」という記事があります。題を訳すと、「クリスマス・プレゼント? (おすすめは、)イタリア産オリーブ・オイル」。この記事は、「贈り物を選ぶ際には、卓越した品だと公的に認められたDOPやIGPのものを選びましょう」と締めくくられているのですが、「卓越したDOP商品」の例として、この記事の写真に選ばれたのは、この農場Preggioが生産するl’olio DOP “Umbra”なのです。皆さんも、記事と写真をこちらからご確認ください。
 
 残念ながら、農場のShopping On Lineでは、現在はイタリア国内向けにしか販売を行っていないのですが、日本のオンライン・ショップで売られている他のDOPの商品と比べると、かなり良心的でお得な値段(750ml入り、16ユーロ)で販売されています。他の商品にはなんと3倍やそれ以上の価格で売られているものもありますから……。

 実際、Wikipedia日本語版の「オリーブ・オイル」の項にも、「最高級クラスのオリーブ・オイルのほとんどは手搾りなので、入手困難な稀少品である。しかしこの事は日本ではあまり知られていない。最高級クラスのオリーブ・オイルの生産者は零細な農家ばかりで、プラント化と大量生産が可能な業者がいないからである。」とありますが、この家族経営の農場Preggio も、まさにそうした生産者であり、上質なものを有機栽培で、じっくり手がけて作るために、生産量が限られているのです。

 原産地域も生産方法もきちんと管理・保証された農場Preggioが生産する 最高級のl’olio DOP “Umbra”。日本へも、たとえばオリーブ・オイルを愛好するグループやレストラン、卸業者などで一定量の注文があれば発送も考えるとのことですし、イタリア国内にお住みの方やペルージャ周辺を旅行で訪れる方にはおすすめです。輸出となると関税や送料・保険料で値段が高くなるとは思いますが、現在はちょうど今年9月に消費期限が切れてしまう在庫もあるため、特にこうした品についてはさらなる割引も可能とのことです。新鮮なオリーブ・オイルは開けたらできるだけ早く使い切る必要がありますし、我が家では揚げ物意外はすべてオリーブ・オイルを使っていますので、1か月に1本は楽に消費してしまいます。ちなみに、義母は揚げ物にもすべてオリーブ・オイルを使っています。
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  このl’olio DOP “Umbra”については、観光ガイド、『トラジメーノ湖2010』の34ページ(上の写真)に、「particolarmente indicato per tutte le pietanze delicate e per il pesce」(特に、あっさりとした風味の料理や魚料理におすすめです)とありますので、日本料理にもうってつけではないかと思います。わたし個人は、日本料理も(時には揚げ物まで)オリーブ・オイルで料理して食べるのに慣れてしまいましたので、あまり断言ができませんが、生での使用にも炒め料理にも、健康に最良なのはエキストラ・バージンのオリーブ・オイルですから、多少オリーブの風味に癖があっても、できればオリーブ・オイルを使われることをおすすめします。

 日本からイタリアを訪れるのに、仕事の都合などで、日程が限られていて、慌しく各地を回らなければいけない方が多いのはよく承知しています。ローマ、フィレンツェ、ヴェネッツィアなどの町並みや美術館、風景をぜひ見たいと考えて、忙しく移動する方も多いことでしょう。

 ただ、日本でも最近は、slow tourism、ゆっくりと楽しむ旅を楽しまれる方が増えてきたと、トスカーナ州が発行していた観光動向か何かで読みました。熟年の方や定年退職された方で、時間にも経済的にも余裕のある方が多いようです。

 そういう大人の旅をじっくり味わいたい方にとっては、このAgriturismo Preggioでの滞在はうってつけだと思います。
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 優しい緑と美しい景色に囲まれてゆっくりと安らぎ、自家生産の蜂蜜・野菜・穀物、手作りのパン・パスタ、最高級のオリーブ・オイルを使った伝統料理を味わうことができるからです。

 車でいらっしゃる方には、アカデミー賞も受賞したベニーニの傑作、『ライフ・イズ・ビューティフル』の舞台となった中世の町並みが美しいアレッツォ(Arezzzo)の町やトラジメーノ湖もすぐ近くなのですが、車なしでも、せわしく移動することなく美しい自然の中で、散歩を楽しんだり、大地の恵みをおいしい伝統料理で味わったりしたいという方にはおすすめです。

 エレーナもブルーナも自分たちが人混みや喧騒から逃げ出して来たために、「たくさん客を泊めて収入を上げること」よりも、「もし満室になっても互いの存在が煩わしくなく、ゆったり過ごせる静かな落ち着いた空間を提供すること」を重視しています。そして、イタリアの法律で定められた公共施設の屋内での禁煙に加えて、このアグリトゥリズモでは、屋外も全域が禁煙です。
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 本当に健康にいいこと、自分たちが納得のいく質のいいものを提供することに専念しているのは、オリーブ・オイルやワインなどの生産物だけでなく、部屋(大きくゆったりしたバブル・バスのある部屋もあります!)や希望すれば食べられる昼食・夕食も同じ。

 わたしと夫は、二人だけで、あるいは友人たちと共に、イタリア各地のアグトゥリズモで食事をしたり、宿泊したりすることも多いのですが、実は、アグリトゥリズモとは名ばかりで、耕地や果樹園が木の剪定や果実の収獲もせずに放ったらかしで、単に緑の自然には囲まれているものの、農業活動はまったくしていないか、していても形だけのところがたくさんあります。そうした中で、この農場Preggioは、伝統の味と技術を守ろうとして、真剣にかつ愛情を持って、農作業に取り組む人々によって経営されています。

 美しい自然の中で、本物のアグリトゥリズムで、一味違う乙な休暇を過ごしてみたいという方は、ぜひ宿泊、あるいは自家製のオリーブ・オイルやパスタの購入のために立ち寄ってみてください。
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 わたしの夫自身が目指す農業が、やはり伝統や自然を大切にしたものなので、この農場訪問ではかなり啓発・刺激を受けて、「自分も頑張らなければ」と思ったようです。実は夫がうちの野菜畑で育てているトマトなどの野菜も、イタリア伝統の、従来の純粋な品種を種から育てたものです。そして、その種は、「イタリアの食と農業の伝統である在来品種を絶やさず、後世に受け継ぐべく努めよう」とする農業家から、譲り受けたものです。

 最近流行のトマトと比べると皮が厚く種の多いものもあれば、病気にも弱いのでしょうが、生でサラダとして食べても、パスタのソースに使っても、コクのある甘さが本当においしいので、夫もわたしも昨年は大喜びで、お義母さんも時々味を試しては、おいしいと言っていました。(我が家の野菜畑には、お義父さんが市場で買ってきて育てている一般に出回っているトマトも各種あり、数もはるかに多いのです。)

 ブルーノから、つい最近「日本から宿泊の予約が入ったよ」と電話で聞きました。Agriturismo Preggioの英語版ホームページを見て、特にレストランで食べられる自家生産の品々を使ったおいしい伝統料理に魅かれたからということです。「手作りのパスタを食べられるなら、そのパスタ作りを自分も学びたい」という日本人旅行者の方の希望にも応じたとのことです。

 交通には不便なので、今のところイタリア国内やヨーロッパから車で訪れる客が圧倒的に多いとのことですが、至近の鉄道の駅、パッシンニャーノ(Passignano)までは車で送迎サービスも可能だそうです。上記の日本の方も、フィレンツェから鉄道で到着するのを車で出迎えに行く予定だとか。

 興味のある方は、ぜひAgriturismo Preggioのホームページ(イタリア語)をご覧ください。英語ページもあります。イタリア語を勉強中の方は、Prezzi e Prenotazioni(値段と予約)Cosa produciamo(農場で生産しているもの)など、興味のあるリンク先をクリックすると、イタリア語のいい勉強にもなります。

 日本からオリーブ・オイルの注文をぜひしてみたいという方は、もし一定の数以上の希望があり、送料・手数料や税金で価格が高くなってもいいからということであれば、サイト上にある農場の連絡先に直接ご連絡ください。

 英語もイタリア語も苦手だという場合には、わたしの方で仲介の努力もいたします。こちらにメールアドレスがありますので、ご連絡ください。ある程度希望者が募れば、ブルーノたちも日本への輸出を真剣に考慮するかもしれません。売ることや宣伝することより、もっぱら質の高いものを作って提供し、質の高い生き方をすることにばかり関心の高い二人なのではありますが……

 何となく宣伝めいた記事になってしまいましたが、とてもすてきな農場を見つけたので、もし「そんなアグリトゥリズモを探していた」という人がいたら、価値あるものを提供する人と価値あるものを求める人の架け橋になれたらという気持ちになったからだけのことです。それが気に障ったという方がいたら、失礼いたしました。

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by milletti_naoko | 2010-04-29 07:55 | Umbria | Trackback | Comments(4)

ポルケッタの村、コスターノ

 「春の市」についてのジーナさんのコメントを受けて、ぜひご紹介したいのが、ポルケッタづくりの伝統を誇る村、コスターノ(Costano)です。
ポルケッタ販売風景。写真は、http://www.sagradellaporchettadicostano.itから

 コスターノは、ペルージャ南方にある村で、アッシジから約4km。ペルージャ近郊にあるこの村では、30年以上にわたって、毎年ポルケッタまつり(Sagra della Porchetta)が行われています。
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 わたしと夫が訪れたのは2005年で、上の冊子はその年のポルケッタまつりの案内です。まつりでは、村自慢の極上のポルケッタをその場で味わったり、たくさん買って家に持ち帰ったりすることができます。イタリアの村まつり(sagra)の楽しみは、おいしい地域の料理を味わったり、音楽に合わせて伝統的なゆっくりとしたダンスを楽しんだりすることです。家族や友人、知人とおしゃべりを楽しみながらゆっくり食事が楽しめるように、村まつりの会場にはテーブルや長椅子がたくさん並んでいます。冊子を見ると、2005年の村まつりの食事のメニューには、ポルケッタ以外にも、ブルスケッタ(bruschetta)や、地域自慢のパスタや肉料理が並んでいます。また、会場の一角には、村のポルケッタ文化の歴史を振り返る写真展やポルケッタづくりに必要な道具の展示などもありました。
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 これは、冊子の3ページ目。町のポルケッタ文化の歴史を写真で語っているのですが、たとえば右の列中央の写真は1960年代に、ポルケッタを街角で売っていたときのものです。

 ポルケッタ販売の様子や作り方に興味のある方は、ぜひ「コスターノ、ポルケッタまつり」ホームページの説明をご覧ください。写真が豊富で、ポルケッタの準備の仕方を詳しく説明しています。

 冊子の2ページには、次のようにコスターノのポルケッタ文化が実に数世紀に及ぶものである旨が語られています。

"Costano è conosciuta per la sua inimitabile porchetta, uno dei piatti caratteristici della cucina Umbra. I porchettai di Costano hanno svolto da 500 anni ininterrottamente questo mestiere.
 Qeullo di Porchettaio infatti, è un mestiere antico, tramandato di padre in figlio.
 La lavorazione dei suini cotti in porchetta si può fare risalire a Costano fin dal tardo medioevo."

「コスターノは、その比類のないポルケッタで有名です。ポルケッタはウンブリア州独特の料理の一つです。コスターノのポルケッタ職人はこの仕事を500年もの間、絶えることなく行ってきました。
 ポルケッタ作りは、実際、非常に歴史のある職業で、父親から息子へと受け継がれてきました。
 豚を料理してポルケッタにする作業は、コスターノでは中世末期に遡るかもしれません。」
                               (「   」内は石井の訳)

 この後、コスターノでポルケッタづくりが行われていたと語る最古の文書は1584年のものであるとか、コスターノでは、主としてアッシジの修道院の修道士やドゥオーモの参事会員の要望に応じて、ポルケッタを作っていたなど、興味深い説明が続くのですが、この原文に興味のある方は、こちらからお読みになれます。

 ウンブリア州にお越しの際は、ぜひ市場や街角の出店で、ポルケッタ入りのパニーノを購入して食べてみてください。肉屋さんでも、たまにポルケッタを取り扱っている日があり、そういう日には店頭に「OGGI PORCHETTA」(本日は、ポルケッタも売っています)と貼り紙があります。

 ペルージャの「春の市」会場となったPian di Massianoでは、毎週土曜日に早朝から昼過ぎまで、通常の市も立ち、ウンブリア州各地のポルケッタ職人が必ずいくつか店を出しています。ペルージャに留学中、あるいは旅行で訪問される方は、ぜひ一度、この土曜市ものぞいてみて、市場の雰囲気とポルケッタ入りのパニーノを味わってみてください。

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by milletti_naoko | 2010-04-27 17:35 | Feste & eventi | Trackback | Comments(1)

ペルージャ春の市

 昨日、4月25日(日)はイタリア解放記念日で、イタリア各地で記念の集会が催されました。4月25日は、カトリック教の聖人である聖マルコ(San Marco)を記念する祝日でもあります。夫の弟がマルコと名づけられたのは、この日に生まれたからです。というわけで、昨日はマルコにとっては、誕生日(compleanno)であると同時に、聖名の祝日 (onomastico)でもありました。このマルコこそ、いつもわたしのメルマガやブログに登場する姪っ子たちの父親です。ペルージャの南方にあるトーディ(Todi)の町出身の奥さんと結婚し、家族でトーディに住んでいます。
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マルコとその家族。昨年、姪の誕生日をケーキでお祝い。 2009/6/7

 昨日の我が家では、日曜日定例の大家族での昼食会。義父母宅に、3人息子とそのそれぞれの家族がすべてそろって、大きなテーブルを囲んで昼食を取りました。誕生日を迎えたマルコがケーキの上のロウソクを吹き消した後、甘口のスプマンテ(spumante 男性名詞、発泡性ワイン)を開けて、皆で乾杯してから、義母手作りのおいしいケーキをいただきました。

 昼食後は、天気がよく暖かいので、皆でペルージャで催された大がかりな春の市(Fiera di primavera)へと繰り出しました。場所はペルージャ中心街から出発するミニ・モノレール(il Minimetrò)の終着駅であるPian di Massiano。この駅は、サッカー競技場の近くにあり、広大な駐車場を有しています。今回春の市の会場となったのは、この駐車場。ペルージャの町中から、ミニ・モノレールでわずか15分ほどで到着です。
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 「春の市」というくらいだから、花がたくさん売られているだろう。暖かくなっていたので、ベランダやテラスに飾る鉢植えの花を買いたいと思って出かけました。けれども、写真でもお分かりのように、売られているのは花だけではありません。写真の手前にあるのは、展示され販売されていたアンティーク家具です。
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 絵画や衣服など売られている商品はさまざまで、それぞれの出店が所狭しと並び合っています。他にも、フライパンなどの家庭用品から、民芸品、おもちゃなど、多種多様なものが売られていました。
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 食品についても、全国からイタリア各地の特産物を販売する店や業者が訪れて、自慢の特産物を販売していました。店頭に並んでいたのは、サラミソーセージやチーズ、パスタやオリーブ・オイル、菓子類など。広い敷地内を目玉商品を物色して歩き回る人々が疲れたときのために、パニーノ(panino)などすぐにその場で食べられる食品を販売する出店も数多くあり、食事用のテーブルや長椅子もたくさん並んでいました。わたしが大好きなポルケッタ(porchetta)は、豚に香草を詰めて、薪のかまどでじっくり丸焼きにしたものです。これを薄切りにして、パニーノにはさんで売っている出店もたくさんありました。
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 店と店の間の狭い通路をたくさんの客が押し合いへし合い歩きながら、興味のある店の前で立ち止まります。前日土曜日に雨が降ったあとの、晴天の日曜日ということで、明るい日ざしのもと散歩も兼ねて春市を練り歩く人も大勢いたようです。時々友人や知人に出くわして、「これは久しぶり」と立ち止まって、あいさつをし、少しおしゃべり。

 この春の市が行われるのはペルージャでは今回が10年目ということです。実は、ペルージャで有名なのは、中世から行われている歴史の長い「死者の市」なのですが、この春の市も盛況を収め、近隣から観光客を集めていた様子でした。

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by milletti_naoko | 2010-04-26 17:06 | Feste & eventi | Trackback | Comments(2)

授業風景

 今日は雨。学習したのは、「…は…の右にあります」という場所を表す表現です。「右」、「左」という漢字や言葉も初めて出てきたので、漢字の説明と練習をしたあとで、右と左がきちんと分かったかどうかを確認する練習をしてみました。
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今年度のわたしの授業は、この校舎、Palazzina Valituttiで行っています

 「赤上げて、白上げて、赤上げないで、白上げて」というゲームがありますが、それを「右上げて、左上げて」として、右手や左手を上げさせてみました。

 「~して(ください)」、「~しないで(ください)」という表現も先週学習したので、その復習も兼ねていたのですが、皆しっかり正しい手をすばやく上げることができていたので感心しました。

 「だいたいできたようですね。」と練習を終えようとすると、「先生、今度は足を上げて練習しましょう。」と提案するお茶目な学生もいました。右や左という言葉の定着を図るため、「右手」、「右足」を教えて、「では、la mano sinistraとla gamba sinistraはそれぞれ何と言うでしょう。」と問いかけて、クイズ形式で学習したばかりだったからです。(ちなみに答えは、「左手」、「左足」です。)
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 「インターネットに授業風景の写真を載せたいので、プライバシーのために後方から写真を撮ってもいいですか。」と尋ねたら、優しい学生たちは口をそろえて、「ぜひ正面から撮ってください。」と言ってくれました。

 これが、わたしのクラスの学生たちです。皆、日本文化に対する関心が高く、日本語の勉強にも授業にもやる気満々です。

 今回は、この2年生たちが1年生の頃に「わたしの国・わたしの町」について書いた作文から、イタリアやイタリアの町について述べたものを、引用してみます。こちらも、すでに昨年、名前を伏せると言うことで、掲載許可を得ています。
 
わたしの国

 「わたしの国は、イタリアです。イタリアはとてもいい国です。それに、おもしろいです。イタリアはのりものがべんりです。それにゆうめいです。でも、あまりあんぜんじゃありません。イタリアはたべものが高いです。でも、きれいです。イタリアは大学がとてもいいです。それに先生がしんせつです。」
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ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂(ローマ、ヴェネッツィア広場) 2009/10/28


 「わたしの国はイタリアです。イタリアはとても楽しい国です。そして、料理が美味しいです。それに、イタリアの食べ物と飲み物は安いです。そして、景色がとても綺麗です。
 イタリアは建物が面白くて古いです。でも、イタリアは乗り物が汚ないです。それに、駅は時々安全じゃありません。」

 どちらの作文も、誤字や文法的に問題のある箇所はわたしがすでに訂正したものです。句読点や漢字・仮名については、特に問題がない限り、学生本人が書いたままにしてあります。二人目の学生は、日本の漫画の原書やインターネットで、習っていない漢字(や習う必要のない漢字)をこつこつ独学で勉強していました。この学生は、ただいま日本に留学中です。

 同じウンブリア州出身でも、それぞれの経験や主観によって、意見の違うところがあります。
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サルデーニャ島、Porto Istana ~ 白い砂浜と澄み切った青い海に感動  2007/9/6

~写真はいずれも、過去に撮影した中から、作文の内容に合うものを選んでみました~ 


わたしの町
 
 「今、ペルージャにすんでいます。ペルージャはきれいな町です。それにあまりうるさくないです。静かなところです。ペルージャは空気がとてもきれいです。人が少ないです。でも交通がちょっと不便です。ペルージャは人がおもしろくて親切です。ペルージャが大好きです。でも、わたしのアパートは古くてちょっと小さいです。わたしの部屋はきれいです。」
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ペルージャの町の中心、プリオーリ宮殿と大噴水 2010/4/26


 「わたしのまちはコルチャーノです。コルチャーノはとても古いまちです。それに、きれいな、いいまちです。そして、おもしろいです。それから、小さいです。でも、ゆうめいじゃありません。コルチャーノは広くありません。コルチャーノは人がしんせつです。」
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中世の町並みが美しいコルチャーノの町の一角 2009/5/31


 コルチャーノ(Corciano)は、ペルージャの北方にあります。石造りの家や石畳の道が美しく、毎年クリスマスには実物大のpresepe(キリスト誕生の場面の模型)が町の中心のあちこちの通りや家、庭の中に分散して置かれ、町を散策しながらキリスト誕生に思いを馳せることができます。
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 夫がコルチャーノの合唱団の一員であり、年に二度は定例の合唱のコンサートがコルチャーノの町で行われるため、わたしも訪れる機会がしばしばあります。上の写真で歌っているのが、夫の所属する合唱団、Corale Tetiumです。合唱団の後方に見えるのは、ルネサンスの画家、ペルジーノの手になるものです。

 
 日本語の授業では、4月17日の記事でご紹介した教科書を、1課ごとに約12時間かけて進めていきます。一つの課が終わるごとに、教科書にあるEsercitazione scritta(作文演習)の問題を、学生たちに宿題として課しています。

 実は、ここでご紹介した作文の指示は、「Descrivi in giapponese il luogo in cui vivi」だったのです。「自分が住んでいる場所について日本語で述べなさい」であって、教科書にある読み物は、二人の学生の住む寮とアパートの説明ですから、わたしが予期していたのは「学生たちの住居について」の作文であり、実際、彼らより前に教えた学生たちは、自分のアパートや親と住む家について、作文を書いていました。

 授業で形容詞を学習して、お互いの町や国について尋ね合うコミュニケーション活動をしたので、「住む場所」として思いついたのが「住居」ではなく、「町」や「国」になったのでしょうが、思いがけず、自分の国や住む町についての文を読むことができて興味深かったです。
 こうして学生が書いた作文は、わたしの方で、学生たちの力や、彼らにとって難しいのが何かを把握するのに役立ちます。わたしが赤で校正し、間違いの理由も説明して本人に返すことで、本人も自分の弱点を知ることができます。
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 さらに、授業通信、「日本語新聞」に、校正済みの作文の一部、または全文を載せて、授業中に配布します。自分が書いた日本語の文章が印刷されたものを見ると意欲も増し、また、友人たちが書いた文から新たに学んだり、刺激を受けたりもしているようです。学生たちが、毎回必死で、習った知識を総動員して書いてくる作文を読むのが、わたしも楽しみです。

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by milletti_naoko | 2010-04-24 05:56 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(0)

筍とさくら ~ 京都の春

 4月になってイタリア人が野山にアスパラガスを探しに行き、新鮮な春の味が食卓に上る頃、京都の洛西では、人々が、竹林にタケノコ狩りに出かけるようです。

 イタリア語では、タケノコはgermogli di bambù(直訳は「竹の芽」)、もやしは germogli di soia(直訳は「大豆の芽」)と言います。イタリアには従来食べる習慣や文化がなかったために、独自の一語を考え出して与えることなく、いずれ生長していく植物の若芽の状態、ととらえているのでしょう。

 実は、野生のアスパラガスもタケノコと性質が似ていて、タケノコが春になって、竹やぶの下の方から生えてくるように、野生のアスパラガスも親の木(と言っても、小さくて幹も枝もか細い植物です)の根元辺りから、春になるとすくすくと伸びてくるのです。違いは、タケノコが一面の竹林の中に生えているのに対し、野生のアスパラガスの方は、親の木が森林の中や道端に、他の草木に紛れて生えているために、アスパラガス探しはまずこの隠れた親の木を目ざとく見つけることから始まることです。親の木が見つかったら、その根元周辺の高い緑の草むらの中に、アスパラガスも生えているはず。誰かがすでに摘んでしまったあとだったり、育ちすぎていたりしたりしてがっかりすることもありますが、春の間は、「雨後の筍」のように、摘まれても摘まれても、新たな芽がまたどこからかすくすくと伸びていきます。

 今回は、イタリアの野生のアスパラガスに対応するものとして、日本の古都、京都の洛西にあるタケノコの里についてお話したいと思います。
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 父の転勤で、幼い頃から日本各地を転々としていたわたしは、通っていた横浜の幼稚園の近くの竹林でタケノコを見かけたようなうっすらとした記憶があるのを除いては、じかに自分の目で食用になるタケノコが育っているのを見た覚えがありませんでした。

 札幌や東京といった場所で中学生時代までを過ごしたこともあり、タケノコと言えば、どういうものかは知っていても、スーパーで皮をむき切り分けて袋詰めにして売っているものか、料理店で調理されて出てくるものしか知らなかったので、上の写真のように、京都の向日市や長岡京市で、店先や道端で、堀り立ての新鮮なタケノコが山積みされて売られているのを見て、とてもびっくりし、また感銘も受けました。

 妹の家が近いこともあり、花見を兼ねた京都旅行中に立ち寄ったのですが、この二つの町が「タケノコの里」だということは、訪ねてみて初めて知ったのです。いずれも「そんなことはよくご存じ」の読者の方も多いとは思いますが、もしかしたらわたしと同じように、「それは知らなかった」という方もいらっしゃるかもしれないと考え、今回は、このタケノコの里の訪問についてお話しします。

 昨年春にアリタリア航空で、オンライン予約によるイタリア・日本往復大割引の期間がありました。最も安い便は、すべて込みで、なんと往復396.04ユーロ(当時円高で、クレジットカードの利用代金明細書では、50,595円と換算されています)。日本の桜の開花をもう何年も見ていなかったわたしは(実はちょうど授業が多くて忙しい時期なのです)、かなり無理をして授業を移動して、これを好機として帰国を決め、夫も「日本の桜が見てみたい」ということで同行することになりました。妹と落ち合うために、長岡京市と向日市を訪れたのは、その旅行中で、2009年4月4日(土)から4月6日(月)にかけてのことです。

 4月4日土曜日の昼前に長岡天神駅に到着。駅近くにあった宿泊予定のホテルに荷物を預けて、駅前に戻り、まずは長岡市の観光センターで、絵と写真入りの詳しい観光地図をいただきました。観光センターを出てすぐ、目に飛び込んできた看板。
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 昼食はここと迷わず決めて、小さいお店の中に入りました。
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 今を盛りと咲く花を思わせる、桜シューマイの彩の美しさ。どの料理も目に美しく、味も一品で、夫もわたしもお手頃な値段のこの昼食を目にしたときから、室内にいても、春の風情を十分に味わうことができました。地元名物のタケノコは、色鮮やかなうどんの中だけでなく、桜シューマイの中にも入っていて、それぞれに風味を添えていました。

 昼食後やはり長岡天神駅前で、妹と甥っ子と落ち合い、電車に乗って、桜まつりの最中の向日神社を訪ねました。
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 残念ながら雨が降っていたのですが、久しぶりに出会った妹や甥っ子と話がはずみ、夫も桜並木の下に立ち並ぶ色とりどりの露店を興味深く眺めながら、甥の手を取って仲良く歩いていました。
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 幸い、美しい着物の女性たちによる琴の演奏も鑑賞することができました。
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 奈良時代創建と伝えられる歴史ある神社を後にしてからは、デパートで甥っ子の初めての傘購入に立ち会い、ホテルでゆっくり休んだ後、近くの居酒屋で仲良くおいしいお酒と料理を楽しみながら過ごしました。
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 言葉が通じないはずなのに、なぜか出会った瞬間から和気あいあいの二人。仲良く紙飛行機作りに興じていました。おかげで久しぶりに妹とゆっくり話をすることができました。

 翌日、4月5日(日)も、引き続き洛西、長岡京周辺で、桜の名所を訪ねることにしました。長岡天神駅前にあるホテルから歩いて、光明寺に到着。
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 西山浄土宗の総本山である光明寺の広い境内は、晩秋には紅葉が美しいとのことですが、春もたくさんの桜が境内のここかしこで一斉に色とりどりの花を咲かせていて、美しい景観を楽しませてくれました。
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 枯山水の庭も風情があり、心を穏やかにしてくれます。
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 光明寺のすぐ手前にあるお店で、目に美しく食べてもおいしい昼食を取りながら、歩き疲れた体をしっかり休めます。
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 昼食後、観光地図を片手に、寺社を探しながら歩いていると、子供たちが地元の熟練者と共にタケノコ掘り体験ができるという竹林に行き当たりました。
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 探していた寺社が見つからず、地図を片手に、美しい竹林の中に迷い込んで行きました。道を尋ねた方が、たまたまボランティアで竹林やタケノコ文化の継承に努めている親切な老紳士で、分かりやすい図を使って、孟宗竹の歴史やタケノコの掘り方などを詳しく説明してくださいました。
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 自然や農耕を愛するルイージは時々質問しながら、熱心に耳を傾けています。老紳士は、わたしが通訳している間も、ゆっくりと待ち、ていねいに質問に答えてくださいました。

 結局探していた寺社は見つからなかったものの、思いがけない竹とタケノコの授業に喜びながら、わたしたちは帰途につき、駅前のホテルへと向いました。

 帰りがけに、菅原道真に縁の深い長岡天満宮を訪れました。わたしがイタリアで教える日本文学の授業では、藤原氏の台頭や政敵の排斥と共に、道真の人となりや漢詩文集、左遷の悲劇にも触れて、漢詩「九月十日」や『拾遺集』所収の和歌、「東風吹かば」なども紹介しています。

 理解が難しいのは知りつつ、まずは原文で読み上げてから、イタリア語で意味を説明します。

 「東風(こち)吹かばかばにほひおこせよ梅の花主なしとて春を忘るな」

Fiori di susino, quando tira il vento primaverile, sbocciate e mandatemi la vostra fraranza. Anche se non avrete il vostro padrone con voi, non dimenticherete la primavera.(石井訳)

 授業中には、道真が学問の神様とみなされていることや大学受験についても話をして、日本の学校教育や風習についても学生たちに伝えています。

 長岡天満宮では、八条ケ池の岸辺に、満開となった桜並木が列をなして並んでいます。深い桃色に淡い白色、幾重にもなった花に一重の花、さまざまな桜が美しさを競い合い、その木の下を、老若男女が感嘆してささやきあいながら歩いて行きます。
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 水上橋からは、池の中を泳ぐ色とりどりの鯉も見えます。
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 好天に恵まれた日曜日なので、家族そろって花見に来ている人々もたくさんいました。

 こうして、昨年は京都各地や周辺のあでやかな桜を堪能することができました。日本を発つ前に住んでいた愛媛県では、よく川沿いに桜並木が、つつましい淡い桃色の花を一斉に咲かせ、そうした満開の桜が水面に姿を映しているのもそれは美しい眺めで、大好きだったのですが、昨春はそれとはまた趣の違う美しさを持つさまざまな桜を見ることができました。

 4月9日の記事で、今年の春は、イタリアのテレビニュースや園芸専門誌『Giardini』4月号が、日本の桜を特集していたことをお伝えしました。

 その後、別の園芸専門誌『Gardenia』も、やはり4月号で、日本の桜の特集を組んでいたことが分かりました。
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 記事の題は、表紙の左端、下から二つ目に見えます。写真では見にくいと思うのですが、 題は「CILIEGI In Giappone quelli più rari」となっています。
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 5ページにわたる記事は、こんなふうに数多くの美しい桜や花見風景の写真と共に、日本の花見文化をイタリアの読者に説明しています。

 実は、『Giardini』も『Gardenia』も、花や園芸を愛する夫がもう十年以上も欠かさず購読している雑誌です。けれども、夫の覚えている限りでは、こうした雑誌が日本の桜について記事を書いたのは初めてではないかということで、しかも、今年はこの2誌がこぞって日本の桜を記事にしたわけです。さらに、今年はテレビニュースでも日本の花見に触れていました。

 何がきっかけかは分かりませんが、こんな形で、今後も、ハイテク産業や捕鯨、アニメ・漫画や芸者、空手や柔道、合気道だけではない、日本文化の様々な側面をイタリアの人々に知ってもらい、興味を喚起する機会が増えていくことを祈っています。

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by milletti_naoko | 2010-04-23 06:30 | Giappone | Trackback | Comments(0)

野生のアスパラガス

 イタリア語では、asparagi selvatici。(これは複数形で、単数形はasparago selvaticoですが、単数形の使用例はまだ見聞きしたことがありません。)

 4月半ばから5月末にかけては、天気がいいと、野山に野生のアスパラガスを摘みに出かける人々が大勢います。我が家の大ベテランは何と言ってもお義父さん。テッツィオ山やミジャーナ(詳しくはこちら)に一人で出かけては、両腕に抱えきれないほどたくさんのアスパラガスと共に、帰宅することもしばしばです。

 わたしたちも、今年はまだですが、野山に散歩に出かけて、結局アスパラガスを探したり摘んだりするのに夢中になって、歩くのが二の次になることもよくあります。まだまだ夫にはかないませんが、わたしも教えてもらって、どこにアスパラガスがあり、どうすれば見つけられるかが分かるようになりました。
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 写真のアスパラガスは、今日、4月21日(水)の夕食用にと、義父母から分けていただいたものです。我が家の鶏の産む新鮮な卵がたくさんあるので、今回は卵とじにしていただくことにしました。

 どうやって調理するにしても、まず下ごしらえをする必要があります。
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 上の写真の上方に、紫がかったアスパラガスと緑色のアスパラガスが1本ずつ写っています。色が違うのは、生えていた土壌の性質が異なるためだそうですが、どちらもおいしく食べられますし、紫色のものもゆでると緑色になります。

 まずは、アスパラガス1本1本について、穂先の方から、親指と人差し指の端でつまんで下方に折り曲げては、ポキポキと茎を短く折っていきます。茎を両指でつまんで下方に曲げても折れないところまで来たら、残りの茎は堅すぎて食べられない部分です。(上の写真の中央下方にある部分)
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 アスパラガスを調理しやすくし、また食べられる部分と食べられない部分を分けるために、この地道な作業をひたすら繰り返します。(上の写真の右側が、食べられる部分、左側が堅くて食べられない部分。中央左は、摘み立てのままのアスパラガスで、中央右は、それを小分けにしたものです。)

 お義母さんの流儀では、このあとフライパンにオリーブ・オイルを入れて熱してから、アスパラガスを加え、さらに少々の水と塩を加えて、この水とアスパラガス自身の水分とで10分ほど煮込みます。

 普段はわたしも教わったとおりにしているのですが、今回はブログにも書くとあって、いつも頼りにしている料理書、『Il CUCCHIAIO D'ARGENTO』(Clelia d'Onofrio, Editoriale Domus, 1997)(詳しくはこちら)を見てみました。日本では見かけない野菜の調理法が詳しく書かれているし、材料ごとに、伝統的なレシピを中心にさまざまな料理の作り方が並んでいて、とても便利です。いろいろな女友達に、「これはという1冊」を尋ねた末に、購入したものです。
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 この本には、「ゆでる場合は、塩水を沸騰させてからアスパラガスを入れて、15分間ゆでてから水気を切ること。ただし、少量の塩水を沸騰させて、蒸すのが最良。」とあります。蒸し器も時間もないので、今回はゆでてみることにしました。
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 ゆでてしまうと、お義母さんお勧めの調理法と比べて、せっかく豊富なビタミンAとビタミンCが水に溶けてしまうという問題はあるのですが、色はより鮮やかな緑色になりました。(上の写真)

 オリーブ・オイルをフライパンに入れて、アスパラガスを炒めます。卵四つを皿に割り入れ、塩少々を加えて混ぜ、この溶き卵もアスパラガスを炒めているフライパンに入れて、時々混ぜ返してできあがり。これは、二人分の分量です。
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 春らしく、花の形に整えてみました。昨日、鮮やかな黄色が一面に広がる菜の花畑を見て、啓発されたからかもしれません。

 野生のアスパラガスの特徴は、独特のさわやかな苦味です。慣れるとこれがおいしいのですが、卵を使うと、この苦味をおさえて、ほどよいものにできるわけです。

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 野生のアスパラガスは、パスタやリゾットの具としても活躍します。この場合、苦味とバランスを取るために、パンチェッタあるいはサルシッチャと共に料理するとおいしくなります。 お義母さんに教えてもらったり、レストランで食べたおいしい料理からアイデアを得たりして、自分でも作ってみる料理が多いのですが、上の写真は、わたしが作った野性のアスパラガスとパンチェッタのリゾットです。先週、健康によいからと玄米を使って作ったのですが、アスパラガスの薄緑色と旨みが全体に行きわたって、なかなかおいしくできました。

 書いているうちに、とっくに真夜中を過ぎてしまいました。いつか天気のいい日に、アスパラガスを探しに行って、野山に生えているアスパラガスの写真も、皆さんにお見せできたらと思っています。

追記(2010年6月10日)
 ようやく野山に生えているアスパラガスの写真を撮り、野生のアスパラガスの探し方の説明を添えて、記事にすることができました。興味のある方は、こちらをご覧ください。

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by milletti_naoko | 2010-04-22 01:00 | Gastronomia | Trackback | Comments(0)

火山速報2

 4月17日に引き続き、アイスランドの火山噴火による航空便への影響について、イタリアからお知らせします。

 情報源は、イタリアの有力紙、『La Repubblica』のホームページ(la Repubblica.it)に見つけた記事です。見出しとリンクは以下のとおり。
 
Vulcano Islanda, si torna a volare
"La nube di cenere si sta disperdendo"


 見出しを日本語にすると、
「アイスランド火山(噴火続報)、飛行機が運行を再開。
『火山灰の雲、分散中』」
となります。

 アイスランド(Islanda)火山の噴火が収まりつつあり、気象情報からも、火山灰の大気中への分散が見込まれるため、ヨーロッパで閉鎖されていた空港の状態が、平常に戻りつつあるとのことです。

 この記事はイタリア時間の4月21日、つまり日本時間では午前7時以降のものです。

 以下が、記事に書かれた各国空港の飛行再開の日時です。記載の日時はすべてイタリア時間のもので、場合によっては、わたしの方で、日本時間を( )内に入れて記しています。

 欧州空港における飛行再開の日時(実施済みあるいは予定)

 イタリアの空港           4月20日 12時(4月20日 19時)
 イギリス、ヒースロー空港     4月20日 夕方 
 フランスの空港(部分的に運行) 4月20日 

 ドイツ・フィンランド・      
 ノルウェー・デンマーク       4月21日 (4月21日7時以降) 
   ~ ただし、飛行の再開が「部分的なものか全面的なものか」は書かれていません。

 一方、スウェーデンの空港については、まだ閉鎖が続くとのことです。                            
 Eurocontrolは、ヨーロッパ上空の75パーセントは安全だとみなしているとか。

 記事は、火山噴火による6日間の飛行停止が航空会社にもたらした損害は17億ドル(12億6千万ユーロ)に上るだろうという国際航空運送協会(IATA)の報告内容で締めくくられています。日本円では、約1580億円にもなり、もともと苦しい業界がさらに経済危機で打撃を受けたところに、この火山噴火ですから、今後また経営に苦しみ、破綻や合併に追い込まれる航空会社が出てくるかもしれないと心配です。

関連記事
エキサイト 国際ニュース「欧州域内便で依然欠航続く 長距離便の再開優先(共同通信)」

ブログ内関連記事
 「火山速報」(4月17日、欧州空港の飛行状況と噴火を伝えるRAIニュース映像の紹介)


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by milletti_naoko | 2010-04-21 11:41 | Notizie & Curiosita | Trackback | Comments(0)

春山のトレッキング ~ブナの巨木を目指して

 「山がオレを呼んでいる」

 夫のお気に入りのトレッキングコースは、アッペンニーニ山脈のAlpe della luna、Badia Tedalda周辺の山登り、あるいは川沿いに上流や源を目指して歩いて行くというものです。最近は長い間、わたしの体調が優れなかったり、天気がぐずついたりしたために、本格的な山歩きをしていませんでした。そのため、先週土曜日は、夫の「せっかくの休日を家で過ごすのに耐えられない病」が悪化。

 わたしも久しぶりに自然の中を野の花を眺めながら歩いてみたいと思っていたため、土曜日は天気が悪かったので、4月18日の日曜日に、遠出をして山歩きを楽しむことにしました。
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 ペルージャから車で北へ向かい、サンセポルクロ(Sansepolcro)で無料高速道路(superstrada)から下りて、アッペンニーニ山脈へと山道を登って行きます。出発から1時間余りで、Viamaggioの教会(上の写真)に到着。851mの高みにあるこの教会脇に駐車して、登山靴(scarponi、複数形)にはきかえ、リュック(zaino)を背負い、杖(bastone)を片手に、いざ出発。目指すは、巨大なブナの木(faggione)。
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 これが目的地であるブナの巨木です。どれだけこの木が大きいかは、青いセーターを来て、幹に背を持たせかけている夫やその向かって右側にある水色のリュックサックの大きさと比べるとご想像がつくかと思います。ブナの木はイタリア語でfaggioと言い、アッペンニーニ山脈の森林にはブナの林がたくさんあるのですが、この木を「faggione」と呼ぶのは、この木が桁外れに大きいため、語末につけて、並みのものに比べて大きいことを表す拡大辞、‐oneを使っているからです。
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 まずは、斜面をどんどん下っていき、川を渡ってから、再びひたすら登らなければいけないという、久しぶりにしてはずいぶん体力的に厳しいコースです。上の写真で、右上の山の中腹に見える鮮やかな緑色の部分は、森林に囲まれた広い草原(prato)なのですが、この草原を後にして、さらにぐんぐん山道を登りつめたあとでようやく現れる新たな草原に、この巨大なブナの木があります。

 写真では分かりにくいのですが、右手の草原には野の花が一面に咲き、道の左手にある草むらの間を水が流れています。
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 そして、この水の流れの両側には、そこかしこに、ツクシが頭をもたげています。わたしは、イタリアでもツクシがあることにびっくり。夫は、わたしから「日本ではツクシを食べる」と聞いてびっくり。夏の登山中、スギナ(coda cavallina)が水辺にたくさん生えているのを見かけることは多く、夫が「乾燥させると、骨を鍛える薬になる」と言いながら収獲するところも何度も見ていたのですが、ツクシがそのスギナの胞子茎だとは思いもかけませんでした。そもそも、夫がcoda cavallinaと呼んでいるこの植物を日本で見たことがなく、恥ずかしながら、日本にあるとも和名があるとも知らなかったのです。
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 ずんずん坂道を下って、渓流にさしかかりました。春先は水が多いので、川水を石に投げ込んだりして、足を濡らさずに川を渡れるように工夫する必要があります。

 最初の難関であるこの小川を渡ったあとは、いよいよ本格的な登山の始まり。ひたすら山道を登って行きます。

 わたしは登り道は苦手です。特に、いつまでも果てしなく続く登り道では、苦しいので息を切らし、しばしば立ち止まって休みながら歩いていきます。
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 そんなとき、目を楽しませ、心を励ましてくれるのが、美しい野の花です。今回の散歩では、プリムラ(primula)が道の両脇や草原のここかしこに咲いていました。そして、スミレ(violetta)も野山に美しい彩を添えていました。
f0234936_583793.jpg

 家は朝9時過ぎに出発。途中でカップッチーノ休憩も取りながら、車でトレッキングの出発地点に到着し、歩き始めたのが10時半。長い長い登り道を歩き続け、12時半過ぎに、見晴らしのいい場所で、昼食休憩を取ることにしました。
f0234936_4383473.jpg

 上の写真で夫が立っているのが、わたしたちが昼食を取った場所です。前方に大きな長い屋根が幾つか並んでいるのが見えるのですが、その並んだ屋根の右上に見える赤い屋根の家よりもさらに上の方に、わたしたちの散歩の出発地点である教会があります。が、残念ながら、木々に隠れていて見えません。

 教会を出発してから、まずはこの赤屋根の家まで坂道を下り、さらに大きな長い屋根の並ぶ家畜の飼育場の脇を歩き続けてから、白い屋根の左側に細く見える小道を川まで下り、その後ひたすら坂道を登り続けてここまでたどり着いたのでした。

 夫曰く、「まだ半分も歩いていないのに、もう休憩?」

 「ここで休まないと、もう先に進めない」と、わたしも開き直って強く主張し、ゆっくり休みながら、まだまだ続く登り道を見やります。
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 昼食後は、夫がカメラを担当。ゆっくりゆっくり登るわたしを待つ時間も活用して、花や木々、苔むした岩などをパチリと撮影。
f0234936_22312788.jpg

 目指すブナの巨木が立ちそびえているのは、アッペンニーニ山脈の高みに広がる草原です。その草原が近づいてくると、目に入る愛らしいクロッカスの花(croco、複数形はcrochi)がどんどん増えていきます。
f0234936_22432312.jpg

 10時半から歩き続けて4時間ほど、14時半近くにようやく巨大なブナの木までたどり着くことができました。クロッカスやプリムラ、スミレの花咲く広い草原に、孤高を守り、何百年も昔から立ちそびえるFaggione。たくましい根は、美しい緑色の苔に覆われ、隆々たる枝は、四方に長く、そして空に向かって高く伸びています。どっしりとした揺るがぬ幹を、この森林の間に潜む草原の上に据えて、もう何世紀もの間、山や獣たち、山歩きをする人々を見守り、はるか彼方の下方に見える人間たちの築き上げた町を遠くに眺めてきた、威厳あふれる山の主。

 感嘆の思いで、さまざまな角度からFaggioneを見上げ、眺め、それから、すっかり疲れ果てた体を休めつつ、遠くに見える山々や自分たちが歩いてきた道を眺めていると、はるか上の方から夫の声がします。

 「ここまで登ってくれば、ぼくたちが出発した地点も見えるよ!」

 そこで、最後の力をふりしぼって、Faggioneの立ちそびえる広い草原をさらに上へ、上へと登って行きました。
f0234936_2305170.jpg

 夫の言うとおり、わたしたちの出発地点の教会の鐘楼や、歩いて脇を通った畜舎の屋根の連なりが遠くにですが、はっきりと見えます。少し空が曇ってきたのですが、それでも遠くの山々まで見渡すことができます。

 荘厳なFaggioneと美しい景色や花々に感謝しながら、Faggioneに別れを告げ、帰途につきました。

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by milletti_naoko | 2010-04-20 23:09 | Toscana | Trackback | Comments(7)

マザー・テレサの励ましと戒め

 「しばしば思い起こして、自分の糧にしたい」、そういう言葉は、冷蔵庫の扉に貼って、できるだけ目にする機会が多くなるように工夫しています。

 今回は、その中から、「Il meglio di te」というマザー・テレサの詩をご紹介します。
f0234936_1934052.jpg

 YouTube、Il meglio di te - Madre Teresa di Calcutta - by Soraya(リンクはこちら)では、この詩の言葉が、美しい映像・音楽と共に、紹介されています。イタリア語を学習中の方は、まずはこちらをご覧ください。

 わたしの方で、意図や言葉の響きを大切にしながら、訳してみますね。


「   最良の自分

 人間は道理をわきまえず、
 非論理的で、己のことばかり考えるものです。
 でも気にしないで、人間を愛しなさい。」

「Non importa」の直訳は、「重要ではない」です。何か困ったことがあったときに、「大したことではないから、気にしなくていいよ。」と言った意味合いで使うこともよくあります。ここでは、「人間というのは欠点に満ちたもの、でも、そんなことは、あなたが自分の行動を決めていく上では重要ではない。」ということです。

 詩の続きを見ていきましょう。

「あなたがいいことをしても、人々は
 別の利己的な動機のためだと語るでしょう。
 でも気にしないで、善行を積みなさい。

 目標を実現していこうとすれば、
 行く手を阻む人が現れるでしょう。(直訳は「~に出会うでしょう」)
 でも気にしないで、目標を現実のものとなさい。

 あなたの行う善行は、おそらく
 明日には忘れられることでしょう。
 でも気にしないで、いいことをしなさい。

 正直で誠実な人は、
 傷つきやすく、標的になりやすい。
 でも気にしないで、正直で、そして誠実でありなさい。

 あなたが築き上げたものが
 壊されてしまうかもしれない。
 でも気にしないで、築き上げなさい。

 あなたが助けた人は
 おそらく感謝もしないでしょう。
 でも気にしないで、手を貸しなさい。

 この世に、最良の自分を与えなさい。
 そのために足蹴にされるかもしれません。
 でも気にしないで、最善を尽くしなさい。」

 YouTubeの映像、Michele Placido e Fulvio Russo leggono la poesia Il meglio di te di Madre Teresa di Calcutta (IlmeglioditeONLUS)(リンクはこちら)は長さが1分47秒ですが、冒頭から40秒のあたりから、今回ご紹介した詩、「Il meglio di te」を朗読しています。

 聖パウロの「愛の賛歌」の教え(詳しくは、こちら)を、人生の中で実践していくための、具体的な心構えを説いたものと言えるかもしれません。

 マザー・テレサの言葉に心を打たれたという方は、ぜひ「人生を生きなさい」(Vivi la vita)(イタリア語の詩と和訳、解説はこちら)という詩もお読みください。生きる勇気を与え、凛とした姿勢にさせてくれる、それは美しい詩です。

 冷蔵庫の扉を眺めながら、今日も心が引き締まる、そんな毎日を繰り返しています。
f0234936_2139150.jpg

 ちなみに、写真の詩は、聖フランチェスコ(詳しくはこちら)が聖痕を受けたことで知られる聖地、ラヴェルナ(La Verna)(上の写真)で購入した葉書サイズのカードを拡大コピーしたものです。制作はSan Paolo s.r.l.で、絵はR.Polastriとカードの裏にあります。

 日本にいた頃から、仏教やキリスト教、文学作品や哲学者の美しい言葉を書き写したり、そういう言葉のたくさん載った本を買ったりするのが好きで、今は、あちこちの教会や修道院を訪れるたびに、美しい言葉のあるカードや名言を集めた珠玉集を買い集めています。
f0234936_21465674.jpg

 写真はわたしのコレクションのごく一部です。手のひらサイズと小さいのですが、収められた言葉と同じくらい、装丁も挿絵もそれは美しいので、わたしのお気に入りです。5~6ユーロとお手軽な値段で、収録された言葉も短いすてきな言葉が多いので、旅行の際の自分自身への、あるいはイタリア語を学んでいる友人へのお土産としてもおすすめです。

 「今を生きろ!」(Cogli l'attimo!)、「愛の言葉」(Parole di AMORE)など、テーマごとに名言が集められており、たとえば、写真中央にある本は、「新郎新婦の小さくて大きい本」(IL PICCOLO GRANDE LIBRO DEGLI SPOSI)という題で、結婚生活をこれから共に歩んでいこうという方にぴったりの1冊です。

追記 メルマガ第45号、「マザー・テレサの詩を読もう」(リンクは、こちら)では、この詩をイタリア語学習の教材として扱い、解説をしています。興味をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

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by milletti_naoko | 2010-04-19 22:03 | Vivere | Trackback | Comments(0)


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