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夏のマレンマ自然公園を訪ねて2

 2日目、6月27日日曜日は、アントーニオたちは前日同様、自転車で砂浜に向かい、わたしと夫はアルベレーセ(Alberese)に残って、村の周囲を散歩したり、車で近くの港町を訪れたりしました。(1日目については、こちらの記事をご覧ください。)
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 宿泊先のすぐ近くに、ヒマワリ畑(campo di girasoli)があり、鮮やかな黄色い花が並ぶその向こうに、ウッチェッリーナ山が見えました。

 バールで朝食をすませ、アントーニオたちをマンジャパーネまで車で送ってから、まずは、マレンマ自然公園観光案内所のアルベレーセ支部を訪れました。(下の写真)
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 観光案内所(centro visite)には、宿泊先やレストランの情報があるコーナーや特産品の販売コーナー、そして自然公園の地図やガイドを売ったり、観光案内をしたりするコーナーがあります。

 パンフレットにも書いてありますが、マレンマ自然公園(Parco della Maremma)を散歩するのに望ましい季節は、春か秋です。夏は、日ざしが強く暑い上、山火事の恐れがあるからというので、トレッキング・コースの多くが、閉鎖されたり、ガイドつきでのみトレッキングが可能で、前日までの予約が必要だったりします。ちなみに、今年の夏、トレッキング・コースにこうした制限がある期間は、6月15日から9月15日までです。
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 上の写真は、2007年10月13日に、トレッキング・コースA1を歩いた際に、ウッチェッリーナ山(Monti dell'Uccellina)の高みから、撮影したもので、砂浜が長く続く海岸線と鮮やかに青い海が写っています。

 結局、わたしたちは、公園指定のトレッキング・コースを避けて、アルベレーセ村の近辺を散歩することにしました。炎天下で高い入場料まで払って、観光客で混雑するコースを歩く気がしなかったからです。
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 こちらは、村の中心にある教会です。わたしたちは、この教会を訪れた後、教会の左側の道を墓地(cimitero)まで歩いていきました。
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 道の両側には色とりどりの野の花が咲き乱れ、やはり色とりどりの蝶が、信じられないくらいたくさん、花の周囲を飛んだり、花に止まったりしていました。
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 こちらが、そうした蝶の1匹です。わたしが美しいと感嘆したのは、羽を広げているときは、羽が黄色とオレンジ色、閉じているときには黄色と薄緑色になる中型の蝶や小さいオレンジ色の蝶だったのですが、カメラを近づけるとすぐに飛び立ってしまうので、止まっているところを近くから撮影することはできませんでした。

 美しい蝶の舞いや花の数々に、時々足を止めながら、墓地まで歩きました。墓地の前には広い野原があり、夫とフランコは何年も前に、ここにテントを張って夜を明かしたそうです。
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 墓地からしばらく道を引き返したとき、右側に小高い丘を上っていく坂道があるのに気がつきました。坂道を登っていくと、まずはアグリトゥリズモがあり、さらに登って行くと、平野を遠く見渡せる、眺めのいい場所がいくつかありました。

 道がだんだん険しくなった上に、日が昇って暑くなってきたため、頂上までは行かず、もとの道まで坂を下っていきました。
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 自然公園指定のトレッキング・コース、A5とA6の出発地点まで戻ると、その脇に、トマト畑に続く小道があったので、今度はこの畑に向かって歩きました。
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 この小道の道端にも、野の花がたくさん咲いていたのですが、わたしたちを驚かせたのは、この非常に背の高いアザミ(cardo)の花です。

 いったん村の中心の広場まで戻ってから、ベンチに腰を下ろして果物を食べた後、今度は車で、ウッチェッリーナ山の南端にあるタラモーネ(Talamone)を訪れました。
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 タラモーネは漁師の町で、長い歴史を持っていると、いろいろなサイトの観光案内にあります。(説明が詳しいのは、こちらのサイトです。)

 イタリア統一のために活躍したガリバルディが上陸して、戦いに必要な武器を調達した記念すべき場所ということで、町の教会前の広場には、ガリバルディの記念碑もありました。
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 こちらは、タラモーネの町や周辺の海をすべて見下ろす位置に建てられたタラモーネの城塞(Rocca di Talamone)。16世紀に当時タラモーネを所有していたシエナの人々によって建てられたということです。(タラモーネについての詳しい情報は、すべて上のリンク先のページを参考にしています。)
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 町の高みからは、青い海を遠くまで見晴らすことができ、とにかく眺望の美しい町です。上の写真で、前方に見えているのは、ジッリョ島(Isola del Giglio)です。岸壁の下にある海岸には、階段で下りて行くことができます。海水浴や日光浴をする大勢の人々が、上からも見えました。
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 城壁には、ツボミが食材として使われるケッパー(cappero)が育ち、小さく白い花を咲かせていました。写真で、上に見える白い花がケイパーの花で、下のピンク色の花は、キョウチクトウ(oleandro)です。

 港の眺めを楽しめるバールで軽く昼食をすませて、美しいタラモーネの町をじっくり散策したあと、わたしたちは帰途につきました。
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 帰り道は遠回りをして、山の高みにあるモンティアーノ(Montiano)という村を訪れました。
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 建物や町並みが独特で、見晴らしの美しい村です。
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 急ぎ足でモンティアーノを散歩したあとで、車でアルベレーセの村まで戻りました。そこで、待ち合わせをしていたアントーニオたちと合流し、午後4時半頃にアルベレーセを出発。

 帰りは渋滞を避けるために、シーナルンガ(Sinalunga)までは高速道路を通らずに、山の間を通る風景の美しい道を行き、午後7時頃、ペルージャの自宅に無事到着しました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-30 16:51 | Toscana | Trackback | Comments(0)

夏のマレンマ自然公園を訪ねて1

 週末に、トスカーナ州の南にあるマレンマ自然公園(Parco della Maremma)を訪れました。一緒に行ったのは、下の写真で背を向けて歩いている3人組、夫とその友人で同僚でもあるアントーニオ、そしてリリアーナです。
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アルベレーセ海岸(Marina di Alberese)

 公園といっても敷地は広大で、山あり海あり川あり。さらに、湿原と牛や馬が放牧されている草原もあります。「沿岸地域」を意味するラテン語、marĭtimaが、俗ラテン語からイタリア語への発展・変容の過程で語形変化して、イタリア語ではmaremmaとなり、「沿岸の湿地帯」を意味するのですが、そこから、トスカーナ州南部からラッツィォ州北部にわたる沿岸の湿地帯を、マレンマ・トスカーナ(Maremma toscana)と呼ぶようになり、さらにはマレンマ(Maremma)という一語だけでも、現在では干拓されて豊かな農業地帯となったこの広大な湿地帯を指すようになったそうです。(昔、大学の授業で習ったことに加えて、Zanichelli社の伊伊辞典、『Lo Zingarelli』と小学館の『伊和中辞典』を参考にしました。)
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地図は、マレンマ自然公園のパンフレットから借用

 地図を見ると、マレンマ自然公園が海岸に沿って南北に長く伸び、さらにその自然公園を、ウッチェッリーナ山(Monti dell'Uccellina)が縦断しているのが、お分かりかと思います。

 今回のわたしたちの拠点は、自然公園の北東にあるアルベレーセの村です。6月26日土曜日の朝10時に、ペルージャを夫の車で出発。
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 マレンマが近づき、車窓からウッチェッリーナ山の山並みが見えるようになりました。

 事故による交通渋滞もあったために、12時半頃に、アルベレーセ(Alberese)に到着。
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 すぐに村の食料品店(alimentare)でパニーノを購入して、昼食をすませました。上の写真の建物の右端にある「食料品店のチーズがおいしい」と、友人たちが言ったからなのですが、そのとおり、わたしの食べたチーズ、カチョッタ(caciotta)も、とてもおいしかったです。夫とリリアーナがおしゃべりしながらパニーノをほおばる横で、アントーニオが携帯電話で話しています。
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 村から少し離れたこちらのレストランに車を停めて、自転車をレンタルし、7kmほど離れたアルベレーセ海岸(Marina di Alberese、上の地図参照)まで、サイクリング・コースを、自転車に乗って行きました。
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 なだらかな丘に囲まれた田園地帯をしばらく行くと、やがて広い草原に出くわしました。ところどころに、放牧された牛の姿が見えます。
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 草原地帯を通り過ぎると、やがて道が松林の中に入って行きます。その途端に、セミの大合唱が聞こえてきました。
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 湿原のここかしこを流れる水路に影を落とす松林がそれは美しいので、目をみはります。

 自転車で行くと、風景を存分に楽しめるのですが、店で自転車を借りた時間が昼過ぎと遅かったために、古ぼけたマウンテン・バイクしか残っておらず、初めて乗ったわたしは、ペダルが重くて運転しづらいので、非常に苦労しました。

 午後2時に自転車で出発し、45分後に、ようやくアルベレーセ海岸に到着。

 ウッチェッリーナ山を眼前に、波打ち際を南に向かって歩いて行き(最初の写真)、4人がタオルを広げて、寝そべることのできる場所を探しました。
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 穏やかな青い海を眺めながら、波の音を聞きながら、ルイージとリリアーナは、日光浴を楽しみます。

 アドリア海岸の砂浜は、ビーチパラソルが縦横に並び、バールなどの店があちこちにあって、商業的でせわしない感じがするのですが、ティレニア海(Mar Tirreno)に臨む、このアルベレーセ海岸の砂浜にはこうしたサービス施設がなく、自然の美しい風景や海を、ゆったりとした気持ちで、楽しむことができます。

 照りつける日ざしが強いため、素足で歩くと、砂が暑いほどです。しばらく日光浴をしたルイージも、日の光が焼くように暑いと言って、わたしがいた日陰(上の写真手前の青いテントの下)まで逃げ込んできました。
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 一方、アントーニオはどうしているかと言うと、相変わらず携帯電話を片手に、なにやら話し込んでいます。

 海の水が意外にひんやりとして冷たかったのですが、わたしはこの日、今年初めての海水浴をしました。夫はすでに5月のエルバ島で初海水浴をすませています。

 アントーニオとリリアーナは、海水浴の前に、波打ち際を長い間、散歩しました。

 海で泳いで日光浴をしたあとは、出店まで歩いて、夫とアントーニオはアイスクリームを食べ、わたしはフルーツ・ジュースを飲みました。アルベレーセ海岸では、砂浜にはこうしたサービス施設がなく、長いこと歩いて、駐車場近くにある店まで行かなければなりません。

 ちなみに、わたしたちが自転車で砂浜まで来たのは、特に週末は駐車場が混み合う上に、料金がとても高いからでもあります。
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 海辺近くの松林の中には、白く小さいギンバイカ(mirto)の花が咲いているところが、いくつかありました。

 サルデーニャ島やコルシカ島では、ギンバイカの実を使って、リキュールを作る伝統があります。このおいしいリキュールの名は、植物と同じでミルト(mirto)と言います。
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 ちなみに、こちらが、3年前の旅行で、サルデーニャを訪れた際に、わたしたちが購入したミルトの瓶と箱です。
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 午後6時半頃に砂浜を後にし、来た道を自転車で引き返します。

上の写真は、ルイージが草むらに潜むイノシシ(cinghiale)を発見したところです。残念ながら、ズームで拡大しようとしていたら逃げられてしまったのですが、写真中央やや左の黒い点が、イノシシのいるところです。
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 こちらが、わたしが使用したマウンテン・バイクです。サドルが細くて堅いため、帰りは痛みのために、腰を下ろして座ることもできず、帰りは休み休みしながら、立ちこぎするはめになりました。

 実は疲れと痛みとで、半泣き状態。そこで、水路にかかる橋に自転車を停め、ウッチェッリーナ山と草原の眺めを楽しみながら、一休み。
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 サイクリング・コースが、田園の中を行くところまで、たどり着きました。ゴールのレストランは、もうすぐそこ。
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 夕日が辺り一帯を染める中、ようやく終着地点に到着しました。店の前に、「自転車1台、1日9ユーロ、1時間3ユーロ」と書いてあったのですが、借りたのが昼過ぎだったので、5ユーロに負けてくれました。

 夕食も、このレストラン、マンジャパーネ(Osteria Il Mangiapane)で食べました。アントーニオとリリアーナは、夏にはよくアルベレーセ海岸に来るのですが、「料理がおいしくて、内装もすてきだから」と言うので、二人のお気に入りの店です。カーテンや壁の飾りが異国情緒を醸し出す店内で、おいしい料理とおしゃべりを、皆で楽しみんだのでありました。

 旅の2日目については、こちらの記事をご覧ください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-29 17:30 | Toscana | Trackback | Comments(0)

アグリトゥリズモでもW杯観戦 ~コラーレ・テティウム、マルケ小旅行2

 6月20日日曜日、歴史ある美しい修道院(記事はこちら)の後で、合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)が昼食にと訪れたのは、こちらのアグリトゥリズモ、Aiònです。
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 名前がギリシャ神の名に由来するこのアグリトゥリズモを経営する農場、Azienda Agricola Moroderは、ワインを製造しており、レストランのある建物は、四方を広大なブドウ畑(vigneto)に囲まれています。
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 場所は、アンコーナ郊外、コーネロ山(Monte Conero)。おいしい上質の赤ワインとして知られるロッソ・コーネロ(Rosso Conero)を、この農場でも生産しています。
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 そのため、敷地のあちこちに新旧のワイン製造・貯蔵のための道具や機械が、置かれています。
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 昼食会場のテーブルには、最初から農場自慢の赤ワインDOC、ロッソ・コーネロのAiònと白ワインIGTのマルケ・ビアンコ、Ellenoが並んでいました。
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 しかし、ワインにうるさい合唱団員たちが手放しで絶賛したのは、DOCの赤ワインでもIGTの白ワインでもなく、こちらのマスカット・ワイン(moscato)、ビアンコネーロ(Bianconero)

 他のワインについては、大したことがない、というのがわたしたちと同じテーブルで食べた人々の評価でした。

 実は、ウンブリア州の人(umbri)は、他の地方のワインには、口うるさいことで有名だそうです。地域に上質のワインが多く、自分でもワイン畑を所有して、ワインを家庭で醸造している人もいるからでしょうか。
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 合唱団、コラーレ・テティウムの創立25周年を記念した今回の旅行だったのですが、創立の1985年から25年間ずっと継続して活動しているのが、こちらの3人。

 中央が、指揮者であるマエストロ、アントーニオ・ズマッキ。右がわたしの夫のルイージ。左が、その弟のパオロです。この3人は、合唱団の創立にも関わっています。というのも、夫たちの伯父、ドン・アンキーセ(記事はこちら)が長い間神父として務めた教会で、ミサの間に聖歌を歌う合唱団を育成しようとして、設立されたという経緯があるからです。
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 合唱団が集まっての飲食では、必ず時々、団員たちが集まって、ペルージャ近隣の村や町などの民謡を、高らかに楽しく歌い上げます。

 教会やコンサートで歌う歌は、どうしても聖歌などの厳粛な歌が多いのですが、食事の席では、『万葉集』も顔負けに、恋情を率直に歌い上げる陽気な歌を次から次へと披露することになります。歌詞も楽しく、メロディーもリズミカルなので、宴会の雰囲気が盛り上がり、会場にいる団員の家族や友人、ファンたちも、歌に合わせて手を打って、拍子を取ります。
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 室内はおしゃれな雰囲気。お皿も1枚1枚が手書きで、ブドウが描かれています。この会場を選んだのは、庭で美しい風景を眺めながら食事をしようという意図だったからのようですが、残念ながら、レストラン到着時にどしゃぶりの雨が降っていたために、室内で食べることになりました。

 食事はプリモとセコンドが一つずつに、野菜の付け合わせが3、4種類。デザートと飲み物代もすべて含めて30ユーロでした。プリモのイノシシの肉を使ったミート・ソースのパスタやデザートはおいしかったし、野菜は豊富に食べられましたが、セコンドの肉料理は今ひとつ。

 食事のあと、アグリトゥリズモの敷地内で、午後4時からワールドカップの試合を観戦できるようにと頼んでいたので、その分の費用と相殺するために、肉料理がそこそこのものになったのかもしれません。
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 イタリア対ニュージーランドの試合がいよいよ始まります。団員を始め、皆がテレビの前に集まり、テレビの中のサッカー選手たちと共に、国歌を高らかに歌い上げます。

 テレビのすぐ横で指揮を取っているのは、もちろんマエストロ。

 試合の結果は皆さんもご存じのとおり、1対1の引き分け。試合への失望がいかばかりであったかは、ご想像にお任せします。

 ワールドカップのイタリア戦が見られないなら、旅行には参加しないという人が多かったので、こういう日程になったのですが、皆、「こんなことなら昼食後、すぐに帰途につけばよかった。」とぼやいていました。
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 皆が試合を真剣に観戦していたテントのすぐ近くにも、見晴らしがそれは美しい場所がありました。幸い、昼食中に雨がやんだので、わたしやあまり試合に興味のない人は、時々席を立って、アグリトゥリズモの敷地内の散歩を楽しみました。

 最後に、アグリトゥリズモを経営する農場へのリンクをご紹介します。説明は、英語とイタリア語です。イタリア語の場合には、vini(ワイン、vinoの複数形)をクリックすると、農場で生産されるワインの説明、agriturismoをクリックすると、アグリトゥリズモの案内を読むことができます。

LINK ⇒ "Azienda Agricola Moroder" home page

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-28 12:30 | Marche | Trackback | Comments(0)

イタリア敗退と日本の勝利 ~イタリアのワールドカップ報道から

 イタリア時間、昨夕4時から始まったイタリア対スロヴァキアの試合は、ご存じのように、2対3で終わり、前回優勝を果たしたイタリアが、予選落ちする結果となりました。一方、日本は見事勝ち抜いて、まずはベスト16進出を果たしました。

 イタリア・チームの敗退をイタリアでどう受け止め、分析しているかに興味をお持ちのイタリア・サッカーファンのために、イタリアの有力紙とそのホームページから、関連記事の要点をお伝えします。
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旅行中でも試合観戦。日曜日の対NZ戦前、テレビの選手と共に国歌を歌う合唱団員たち

 まずは、『Corriere della Sera』紙の今朝の第一面の見出しを見てみましょう。

 “Azzurri, la disfatta e la vergogna
  Mai così male nella storia dei Mondiali di calcio. Lippi: colpa mia”

「イタリア・チーム、敗北と不名誉
 サッカー・ワールドカップ史上、最悪の結果。リッピ、『わたしの責任だ』」
                           (「  」内は石井訳。以下も同様)

 vergognaという単語は、かなり辛辣な言葉で、「恥」とも訳せます。『la Repubblica』紙のサイト上の記事にも、昨晩は、イタリア敗退について、このdisfattaとvergognaの2語が使われていたように覚えています。

 サイト、CORRIERE DELLA SERA.itで、現在最もよく読まれている記事の見出しは以下の三つです。(  )内は、記事の執筆者。イタリア語の見出しは、記事へのリンクになっています。 

1. "I 5 errori di Lippi" (Alberto Costa)

 「リッピが犯した五つの誤り」

2. "Lippi: «Mi prendo tutte le responsabilità»
   Buffon: «Così è giusto tornare a casa»" (Redazione online)


  「リッピ、『責任はすべてわたしにある。』
   ブッフォン、『これでは(=三つ試合をして一度も勝てないなら)、帰国は当然だ。)』」

3. "Peggio della Corea" (Mario Sconcerti)

  「(1966年のイングランド大会における)対北朝鮮戦での敗北よりひどい失態」

 どの記事も、今のチームや監督ぶりでは勝てなくても仕方がない、という厳しい口調なのですが、参考までに、1.の記事で、「リッピが犯した五つの誤り」とは何かを、ご紹介します。

(1) このところ勝てないユヴェントゥスに所属する選手が多すぎる上、トッティが不在。
(2) フォーメーションや選手の役割をしばしば変える戦略によって生じた混乱。
(3) ワールドカップ出場に値しない選手を多く選出し、個性のない弱小チームを作り上げ
  たこと。
(4) 監督がスロヴァキア戦で選手の不安に全く気づかないという最終試合の過ち。
  しかし、選手の不安は、多数の選手の技量のなさを考えればもっとも。
(5) 間違いなく最優秀選手であったクワッリャレッラが最終試合の土壇場まで、ベンチに
  控えていたこと。リッピはトレーニング中、一体どこを見ていたのか?

 では、一般のイタリア人は、この予選敗退をどう受け止めているかと言うと、夫や家族、友人は、試合中のイタリア・チームの動きを不甲斐なく思い、ひどく憤慨・落胆しています。

 一方、日本の勝利については、たとえば、『la Repubblica』紙ホームページ上で、昨夜、日本の活躍ぶりを、感嘆と共に、好意的に評価している記事を見つけました。

 夫も「イタリアは負けたから、これからは日本チームを応援する」と、言ってくれています。

 頑張れ、日本!

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by milletti_naoko | 2010-06-25 17:45 | Notizie & Curiosita | Trackback | Comments(2)

修道院に響く歌声 ~コラーレ・テティウム、マルケ小旅行1

 夫ルイージとその弟パオロが所属するコルチャーノ市の合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)(詳しくはこちら)が、今年創立25周年を迎えました。

 そこで、6月20日日曜日に、25周年記念旅行として、マルケ州の美しい修道院、キアラヴァッレ・ディ・フィアストラ修道院(Abbazia di Chiaravalle di Fiastra)に赴きました。
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Abbazia di Chiaravalle di Fiastra, CHIOSTRO(回廊)

 参加者は、合唱団員、家族および合唱団のファンなど、約50名。朝7時過ぎに、大型バスでペルージャを出発し、コルフィオリートのバールで朝食・トイレ休憩。

 7時出発のはずが、遅れてくるメンバーがいたり、バールにトイレが一つしかなかったりで、合唱団が聖歌を歌うことになっていた10時からのミサ(messa)の開始間際に、ようやく修道院に到着しました。
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 写真は、ミサの最中のキアラヴァッレ・ディ・フィアストラ修道院の教会(chiesa)の様子です。修道院は、1142年にシトー派の修道僧(monaci cistercensi)によって建立されました。写真の正面、日の光の差し込むバラ窓(rosone)の下には、十字架に架けられたキリスト像(Crocifissione)があり、その両脇には、聖ベネデットと聖ベルナルドが描かれています。
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 コラーレ・テティウムが、聖歌を歌った場所は、この教会の左身廊(navata sinistra)の奥。2枚目の写真で、左手奥に見える二つの柱の、その左側にあたる部分です。
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 ハーモニーあふれる歌声に、ミサの参列者や修道僧も感嘆し、ミサの後に、団員に温かい言葉をかけてくれました。そして、美しい合唱のお礼にと、修道院の方が、歴史ある興味深い建物を、案内してくださいました。
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 こちらは、修道院総会の会議室(sala del capitolo)。かつて、修道僧たちは毎朝ここに集い、殉教禄と聖ベネデットの定めた規則を読み上げ、それから、すべての修道僧が、自らと他の僧の過ちを、皆の前で告発することになっていたようです。
 
 修道院長を選出し、修道院長が説教をしたのも、ここ、修道院総会会議室です。
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 とりわけ興味深いのが、会議室入り口から、向かって右側の壁に書かれたこの碑文です。

"Parla poco, odi assai et guarda al fine di ciò che fai."

 「口を慎んで、話すことを控え、耳を傾けて、よく聞くこと。そして、自分の手がけていることを最後まで、きちんと見届けること。」(「 」内は、石井訳)

 修道院の案内には、この碑文が「沈黙の大切さ」を思い起こさせるとありますが、わたしは、この言葉を読んで、むしろ、古今洋の東西を問わず、話してばかりで人の言うことに耳を傾けず、していることの仕上げが疎かになってしまいがちな人間の習性を思って、一人微笑んだのでありました。
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 こちらの広間は、助修士の食堂(refertorio dei conversi)。助修士 (converso)は、誓約を立てた在家の修道士ですが、礼拝(liturugia)よりも、むしろ修道院生活で必要とされる、牛や羊の飼育、田畑の耕作などの仕事に従事していたと、修道院の案内にあります。

 この食堂の特徴は、近隣の古代ローマの都市、ウルブス・サルヴィア(Urbs Salvia)の遺跡で見つかった建材をふんだんに使い、工夫を凝らして、食堂の建築に取り入れている点です。

 たとえば、広間の中央にある7本の支柱(sostegno)は、古代ローマ時代の円柱の柱頭(capitello)、柱身(fusto)、台座(basamento)を使ってできたものですが、すべての支柱がそれぞれ異なっています。
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"i sette sostegni centrali, [...], tutti diversi fra loro" (dal depliant)

この写真の方が、人がいないので、一つひとつの支柱の違いが、分かりやすいかもしれません。
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 キアラヴァッレ・ディ・フィアストラ修道院のワイン製造・貯蔵所(cantina)は、17世紀に建築されたということです。

 写真は、地下にあるワイン貯蔵所で、この貯蔵所の特色は、広い空間に大樽がいくつも並ぶというよくある貯蔵所と違って、地下に細長いトンネルが、迷路のように張り巡らされていて、そのトンネルの脇に、時折大きな壺が配置されている点です。
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 ワイン製造所では、修道院が所有するブドウ畑のブドウからワインを作っていたとのことで、現在でも、17世紀以来使用されていたワイン製造のための道具が、各所に展示されています。
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 こちらのブドウ圧搾機(torchio per l'uva)も、そうした古い道具の一つです。

 ワイン製造・貯蔵所を見た後は、修道院の南側にある庭を訪れました。
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 こちらは、19世紀初めに建立されたジュスティニアーニ・バンディーニ宮殿(Palazzo Giustiniani Bandini)です。ジュスティニアーニ・バンディーニ家は、1773年から長い間、修道院を所有物していた貴族です。実は、シトー派の修道僧たちが、修道院に戻ったのは、ようやく1985年。奇しくも、コラーレ・テティウム創立と同じ、25年前なのです。
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 宮殿前にある庭園(giardino)は、マチェラータ(Macerata)では珍しい英国式庭園で、幾百年をも経たトキワガシ(leccio)の大木に覆われており、貴重なコルクガシ(quercia da sughero)の大木(上の写真、左端)も1本あります。

 美しく興味深いキアラヴァッレ・ディ・フィアストラ修道院を、詳しい説明を聞きながら、訪問することができ、一行は、名残惜しく思いながら、修道院を後にしました。

 というのは、この修道院が自然保護地区(Riserva Naturale)にあり、美しい森林に囲まれていることや、レストランもあることが分かって、ここに残って昼食を取りたい人が多かったのに、昼食には、かなり離れた場所にあるアグリトゥリズモを予約していたからです。ぜひ再びゆっくり訪れてみたいと、皆が思うような、それはすてきな場所でした。
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 その後、移動のためにバスに乗り始めた頃から、雨が降り始めて、やがてどしゃ降りとなったので、結局は、森林や公園を散歩するには不向きな悪天候となったのではありますが。

 この日、昼食にと訪れたアグリトゥリズモについては、 こちらの記事をご覧ください。

 最後に、この修道院や自然保護地区に興味を持たれた方のために、いくつか観光に役立つリンクを貼っておきます。

LINK
- Riserva Naturale Abbadia di Fiastra – Abbazia di Fiastra (フィアストラ修道院)
- Riserva Naturale Abbadia di Fiastra - HOME (フィアストラ修道院自然保護区)
- フィアストラ修道院自然保護区の説明(日本語)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-24 17:53 | Marche | Trackback | Comments(2)

アドリア海は俺の海 ~沿岸ミニクルーズ

 友人のスピーディは、アドリア海岸の沿岸ミニクルーズを行う小型観光船アンドレーア・ドーリア号の船長です。
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 6月19日土曜日の午後、親しい友人を招いて、ミニクルーズをプレゼントしてくれました。

 アンドレーア・ドーリア号(ANDREA DORIA)は、わたしたちの今回の旅とほぼ同内容のクルーズを始め、リミニのイルカ水族館(Delfinario)を訪ねるクルーズや沿岸を長く旅して帰りの船中で魚介類とワインを楽しめるクルーズなど、興味深い旅を、一般の観光客にも提供しています。

 というわけで、今回は観光案内も兼ねて、このミニクルーズ体験について、お話します。
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 出発地点の、リミニ県、イジェア・マリーナ(Igea Marina)の港で、午前中の航海を終えて戻ってきたスピーディたちに、皆であいさつ。 カウボーイ・ハットをかぶり、両手を高く掲げているのは、スピーディの父君、前船長です。

 イジェア・マリーナは海岸沿いの小さな町で、海岸の他の町に比べて、安い値段で、海水浴や海辺のホテルの宿泊ができるため、以前からドイツ人観光客が多かったのですが、最近はロシア人観光客も増えてきているそうです。夫の両親が、夫が小さい頃から、子供たちを連れて毎年海辺での休暇に訪れていたのが、このイジェア・マリーナです。

 夫は、その縁で知り合った幼なじみのフランコを始めとする友人が大勢いる上に、イジェア・マリーナが、アドリア海岸の他の町に比べて、混雑せず静かなのが気に入って、アドリア海岸で休暇と言えば、この町を訪れているのですが、アンドレーア・ドーリア号が発着するのは、このイジェア・マリーナの港です。
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 皆で持ちよった料理や果物で、昼食。写真で皆が食べているのは、フランコが作った魚介類のトマトソースであえたパスタです。

 窓ガラスの外は、どしゃぶりの大雨。
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 午後2時15分に、予定通り、イジェア・マリーナの港を出発します。空が雲に覆われていて、時々小雨も降りましたが、遠くリミニまで、海岸線をずっと見渡すことができます。ビーチ・パラソルの並ぶ砂浜がだんだん遠ざかっていきます。
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 スピーディと奥さんのブルーナ。実は、スピーディは、若くから船に乗り込み、かつて船長であった父君と働いていた海の男であるだけではなく、大地の男でもあります。スペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラへの巡礼を、ある年はフランスから、ある年はポルトガルからと出発地点を変えて、もう何度か達成しており、一度は、ブルーナも同行しています。

 フランコやマヌエーラもすでに何度かこの巡礼に参加したことがあるのですが、今年フランコは、なんとイジェア・マリーナの自宅からスペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラまでの2600km近くの距離を、8月から3か月かけて歩き通そうと計画しています。フランコは足が達者で速いし、わたしたちが昨年ラ・ヴェルナ(La Verna)までの巡礼をした際には、62歳のオランダの方で、オランダの自宅からヴァチカン市国までの2500kmを3か月で歩こうとしていたグスターヴォにも会っていますから、フランコになら確実にできるとは思うのですが、この行程の一部には、スピーディも参加するつもりのようです。ちなみに、「スピーディ」はニックネームですが、だれもかれも、彼をこう呼んでいます。
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 船が、到着したチェゼナーティコ(Cesenatico)の港に入っていきます。

 このチェゼナーティコの港と運河は、あのレオナルド・ダ・ヴィンチが、チェーザレ・ボルジアの依頼を受けて、16世紀初頭に設計した見事なものです。
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 誤解のないように、下船前に、夫と二人でチェゼナーティコ港で撮ってもらった写真も、載せておきます。
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 お金を払って観光する場合には、チェゼナーティコの町で過ごせる時間が2時間で、航海術博物館(Museo della Marineria)の入館料やフライド・フィッシュの値段も、観光料金に含まれています。

 この日は、魚介類は昼食に食べたし、すでに博物館を訪れた友人も多いので、3時半から4時半まで、1時間、中心街を散歩することになりました。わたしは、今回初めてチェゼナーティコの町を訪れました。運河に並ぶ船や、川沿いの町並みが美しいすてきな町です。

 興味深いのが、町の中央にある貯蔵所広場(Piazze delle Conserve)
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 14世紀から19世紀にかけて、魚を貯蔵するために、高い砂丘に大きな穴を掘り、雪や氷を使って、魚を貯蔵していた貯蔵所(conserva)が、この広場のあちこちにあり、作りや大きさ、素材や深さがそれぞれ違っています。上の写真のように、深く掘った穴の周囲をレンガで覆ったものもあれば、下の写真のように、木の蓋で覆いをしてあるものもあります。
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 再び運河の見える通りに出ると、歴史あるデザインの美しい船が、幾艘か並んでいます。
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 冬には、この船の上に、人や動物の模型を並べて、キリスト生誕の場面を再現するプレゼーペ(presepe)が飾られ、夜間には照明もあって、とても美しいということです。
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 友人たちと楽しい散歩を終えて、約束の4時半の少し前に、港に停泊中のアンドレーア・ドーリア号に戻りました。

 うちの夫もそうですが、船長のスピーディも時間を正確に守る人です。船は予定通り、4時半にチェゼナーティコの港を出発します。
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 この写真に見えるチェゼナーティコの高層ビルは、1958年に建てられ、高さ115メートルで、35階。かつて、長年の間、ヨーロッパで最も高い建築物であったとのことです。(詳しくは、こちら。イタリア語で書かれています。)
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 チェゼナーティコから船が遠ざかっていくのが、高層ビルがどんどん小さく見えていくことから、実感できます。
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 幸い帰りの航海では、暗雲が姿を消し、青空が広がり始めました。

 海岸の向こうには、青く連なる山並みも見えます。天気がいいと、潮風もほほに心地よく、船旅を一層楽しむことができます。帰りは、行きには見かけなかった帆船(barca a vela)をいくつも見かけました。
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 30分の航海の後、船はイジェーア・マリーナの港へと戻りつつあります。
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 やはり予定通り、午後5時に港に到着し、下船。こちらが、わたしたちに、すてきな船の旅を贈ってくれたアンドレーア・ドーリア号です。

 皆さんも、アドリア海岸にお越しの際は、ぜひミニクルーズを経験してみてください。陸と違って、渋滞を経験せずに、美しい海岸の風景を楽しみながら、他の町を訪れることが可能です。 

*追記(2014年3月20日)
 不況のため、残念ながら船は売却され、これからはベネチアの海を行くことになりました。週末に、船長スピーディが、アンドレーア・ドーリア号での最後の船旅を、ベネチアで贈ってくれて、すばらしい風景を楽しみ、アンドレーア・ドーリアに別れを告げることができました。興味のある方は、以下の記事をご覧ください。
- ベネチア船で島めぐり1 / Giro delle lagune & visita delle isole a Venezia (16/3/2014)
- ベネチア船で島めぐり2 / Giro delle lagune & visita delle isole a Venezia 2 (16/3/2014)

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by milletti_naoko | 2010-06-22 20:00 | Emilia-Romagna | Trackback | Comments(0)

祝3周年の小旅行2

 2日目、6月17日木曜日。朝食後、宿泊したアグリトゥリズモ、ラ・カスタンニャ(Agriturismo "La Castagna", Fiuminata)(詳しくは、こちらの記事)の周囲を、少し散歩しました。
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 ご覧のとおり、アグリトゥリズモは山の中腹にあり、四方を豊かな緑に囲まれています。宿の方に、写真撮影をお願いしてから、10時頃に、車でフィウミナータの村を後にしました。
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 再度モンテ・ラーゴ平原へと向かう途中、前日にも訪れたピエーラコ(Pieraco)の村(詳しくは、こちら)に通りかかりました。
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 明るい朝の日ざしの下で見たポテンツァ川沿いの散歩道が、それは美しく見えたので、車から降りて、川堤の上に続く小道を歩くことにしました。
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 上の写真に見える木の橋まで歩いたのですが、わたしたちの姿を見て、すぐに白鳥が3羽、川下から近づいてきました。再び土手の上の小道を行き、駐車場まで戻る途中には、川の中や川沿いに遊ぶ野ガモや花から花へと飛び移る蝶も、たくさん見かけました。
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 土手の上からは、洞窟の聖母教会(Santuario della Madonna della Grotta)が、岩壁の合間に建つ様子もよく見えます。教会には、聖母マリア(Madonna)の像があり、3年に1度、聖母マリアを記念する祭りが催されると、村の観光案内に書かれています。

 散歩の後、村の文房具屋で、セーフロ・ピオーラコ・フィウミナータの3小村を含む地域一帯のより詳しいトレッキング用の地図(Comunità montana "Alte valle del Potenza e dell'Esino" zona "H", 1:30000, S.EL.CA.)を見つけて、次回のために購入しました。セーフロの村役場でも、宿泊したアグリトゥリズモでも、「10年前にウンブリア州と共同で作られた1:50000のアッシジ‐セーフロの巡礼・トレッキング用地図以外には、詳しい地図がまったくない。」と聞いていたのですが、土手沿いの散歩道の出発地点に、それよりも詳細な地図を載せた案内板が立っていたので、「もしかしたら」と期待しながら、店で尋ねると、幸い店に置かれていたのです。

 地図を購入してから、再び車に乗り、モンテ・ラーゴ平原へと向かいました。前日とは違って、セーフロ村の中心を通る道ではなく、アゴッラ(Agolla)という集落を通る道路を行くと、アゴッラを通り過ぎたあたりから、道の両側に見えるエニシダ(ginestra)の花がだんだん数を増し、やがて、一面がエニシダの鮮やかな黄色い花に覆われた峠にさしかかりました。
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 この日は、こうして、前日も訪れたモンテ・ラーゴ平原(Piano di Monte Lago)に別の方向、異なる道から到着することになりました。
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 南北に細長く広がる平原の北端から中央へと車を進めて行きます。道の両側には色とりどりの野の花が咲き乱れ、写真の左手に見える柵の向こうには、たくさんの白い牛が群れをなしているのが、遠くに見えます。
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 平原の中西部にある、モンテ・ラーゴ聖母マリア教会(Madonna di Monte Lago)のある丘に登ると、モンテ・ラーゴ平原の北半分を見渡すことができます。(上の写真)

 上の写真には、右から左奥に向けて並行に伸びる、細長く白い道路が二つ写っています。この日、わたしたちが通って来たのは、この右手に見える道で、一方、左側に見えるのが、前日通ったセーフロの村へと続いていく道路です。
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 モンテ・ラーゴ平原の畑を色とりどりに染める花々を眺めながら、聖母マリア教会から東方面へ伸びる小道を進んで、平原を横断しました。
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 平原を通り過ぎた後も、「カメリーノ(Camerino)の町が見える見晴らしのいい場所まで行って、引き返そう。」という夫の希望で、この眺望を楽しめる地点まで、小道をさらに進みました。上の写真で、中央よりやや左手の丘の上に細長く左右に伸びて見えるのが、カメリーノの町なのですが、残念ながら、日光や雲の落とす影のために、見えにくくなっています。

 この眺めのよい場所とモンテ・ラーゴ平原の東端の間を走る道の路傍には、美しいラン(orchidea)の花が群生しているところが、いくつかありました。
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 遠くから見ると同じように見える花も、一つひとつの花弁を見比べると、天使が羽を広げたように見えるこの小さい花弁の色や、形、模様がそれぞれ微妙に異なる花がたくさんあります。
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 車を停めて、ランの花を撮影したりしながら、小道をモンテ・ラーゴ平原まで引き返し、それから南西へ向かいました。道路沿いのレストランで、遅めの昼食をすませて、ウンブリア州のコルフィオリート(Colfiorito)に着いたとき、夫が「まだ家に帰るには早いので、他の見晴らしのいい場所も発見したい。」と言うので、ペルージャのある西ではなく、南方へと進むことに決めました。
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 コルフィオリートからカヴァッロ山(Monte Cavallo)の西部を南北に走る山道を行くと、このように花の美しい畑や、眺めのいい場所があちこちにありました。
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 山あいの集落をいくつか通り過ぎたあと、道は上へ上へと登って行き、やがて、眺めのそれは美しい場所へとさしかかりました。山の高みを行く道路に車を停めると、下方に、美しい緑の森のある渓谷やこれまで通り過ぎてきた集落を、遠く見晴らすことができます。また、前方には、色とりどりの花に彩られた畑が広がっています。
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 こうしてしばらく道を南へと進んで、景色を楽しんでから、疲れもたまってきたために、帰途につき、ペルージャの自宅に、夜7時半頃に到着しました。

 結局、夫が見たかった「幻の平原」がわたしたちが今回の旅で見たモンテ・ラーゴ平原かどうかは、はっきりと分からぬまま、旅行を終えたのですが、旅行中に、再びじっくり訪れてみたい場所がいくつも見つかり、結婚3周年を記念するにふさわしい、すてきな旅となりました。

 いつもすてきな旅と毎日をありがとう。これからも、どうかよろしく。 

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-21 19:49 | Marche | Trackback | Comments(5)

マルケ州の3小村を訪ねて ~祝3周年の小旅行1

 6月16日水曜日の結婚記念日を祝って、2日間の小旅行を楽しみました。わたしは大学が試験期間中なので、自由が利きます。夫は2日間の有給休暇を取りました。

 以前、夫が出張中に道を間違えて偶然見つけたという美しい平原(piano)をさがしながら、風景や散歩を楽しもうということになりました。
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 ウンブリア州の西、マルケ州との境にあるコルフィオリート(Colfiorito)の村のバールで、飲み物・トイレ休憩。コルフィオリートは、皮が赤みがかったジャガイモ(patate rosse)を始めとする農業のさかんな地域で、コルフィオリート平原には、様々な農作物の花や畑の間に咲く野の花が美しくさいています。上の写真は、バールの外で、この平原を撮影したものです。

 夫が見たという「幻の平原」は、ウンブリア州南東にあるカステッルッチョ(Castelluccio)によく似ているけれども、それほど大きくなく、このコルフィオリートの西側付近にあるということです。

 そこで、コルフィオリートから州境を越えて、マルケ州に入りました。セッラヴァッレ・ディ・キエンティ(Serravalle di Chienti)で左折し、北方のセーフロ(Sefro)の町を目指していて、行き当たったのが、下の写真に見える平原です。
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 山に囲まれた平地のところどころに、赤やピンクの美しい花が一面に咲いています。左手、奥の方にうっすらと赤く見える部分には、ヒナゲシ(papaveri)が咲いています。
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 トレッキング・コースや地名を案内する標示がないので、しばらく周囲を散歩してから後にしたこの平原は、モンテ・ラーゴ平原(Piano di Monte Lago)という名だと、後で分かりました。

 正午頃に、マルケ州南西にある小村、セーフロ(Sefro)に到着しました。村の中心を、澄んだ清らかな小川、スカルツィート川(Fosso Scarzito)が、勢いよく流れています。(下の写真)
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 川の中には、マス(trota)の姿も見えました。川の左手の石壁に窓のように開いたところが、2か所あります。その昔、村の人々が、川で洗濯をするために、洗濯物を持っては訪れていた洗濯場す。この村や近隣の村、ピオーラコを散歩していると、川沿いのあちこちに、こうした洗濯所が、いくつもありました。

 しばらく川の流れに沿って歩いていくと、この川の水が、大きく美しい滝となって、勢いよく流れ落ちる様子を見ることもできます。
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 歩道から、階段を下りて行くと、流れ落ちる滝の水を、至近距離から見ることもできて、圧巻です。このすぐ近くには、他にも二つ滝があります。

 この小村、セーフロの歴史は8世紀に遡り、15世紀に当時地方を治めていたヴァラーノ家によって、城も建造されました。
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ヴァラーノ家の城の名残(resti del castello dei Varano)


 セーフロの村にはまた、イタリアの守護聖人であるアッシジの聖フランチェスコにゆかりの深い場所があり、そのため10年ほど前には、アッシジ(Assisi)とセーフロを含む地域の巡礼・トレッキング用の地図も、作成されています。
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 福者ベルナルド(Beato Bernardo)は、若き聖フランチェスコが改悛して神の教えに従って生きることを志したとき、聖人と共に信仰の道を歩むことを初めて決意した人物です。

 聖フランチェスコの死後、フランチェスコ会では、聖人の定めた規則に従って生きようとする者と規則の厳密な遵守を厭う者の間で、激しい闘争があり、結局は、後者が優勢となって、生存の聖フランチェスコに同行した最初の僧たちを多く含む前者を迫害し、アッシジから追放したり、牢獄に入れて、死に追いやったりしました。

 福者ベルナルドがこの迫害を逃れて、潜み暮らしたのが、セーフロ村の外れにあるクレスタイオ山(Monte Crestaio)の岩間にある洞窟でした。
 昼食後、わたしたちは、福者ベルナルドが過ごしたという五つの洞窟を目指すトレッキング・コースを歩くことにしました。
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 けれども、観光情報を尋ねたセーフロの村役場で、「道を知っている人がいないと洞窟を見つけるのは難しい」と聞いていたため、目的地は洞窟ではありません。昼食をとったレストランで、洞窟行きのトレッキング・コース沿いに流れる川の水源(sorgente)が美しいと教えてもらったので、この小川に沿って、水源まで歩いて行くことにしました。

 残念ながら、コースの出発地点には案内図や説明があったものの、歩いて行く道筋には、コースの案内も印もないため、「歩いて40分で行ける」と聞いていた川の水源は、1時間以上山道を登っても見つかりませんでした。
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 この大きな岩山のどこかに、福者ベルナルドの洞窟があるはずです。ちなみに、岩肌に生えている緑の草は、香辛料として料理で使うオレガノ(origano)で、写真は、夫が手にとったオレガノの香りをかいでいるところです。

 この岩に出会ったあたりから、登り道がひどく急になり、道が小川からかなりそれてしまったため、ここからしばらく歩いたところで、わたしは休憩。夫が一人で様子を見に、急な山道を登って行きました。しばらくして引き返した夫は、福者ベルナルドの洞窟らしきものは見つけたけれど、小川の水源は見つからず、川水の流れもまったく聞こえないので、今回はここで引き返そうと提案。
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 水源の風景こそ見られませんでしたが、道の傍らには、木陰で涼しいためか、まだランの花が咲いているところがここかしこにあり、花を眺め、小川のせせらぎを聞きながら、山登りを楽しむことができました。

 散歩の後は、セーフロの近くにあるピオーラコ(Pioraco)の村を訪ねました。
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 そびえ立つ険しい岩を背後に立ち並ぶ家が印象的な、美しい町で、アイスクリーム(gelato)を食べてから、散歩を楽しみました。

 村を流れるポテンツァ川(Fiume Potenza)も美しく、澄み切った水が勢いよく流れる小川沿いには、やはり、昔人々が川の水で洗濯をしていた洗濯場(下の写真)がいくつかありました。
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 川では、白鳥や野ガモが、のんびりと泳いでいます。村の人や観光客が、パンくずなどのエサをやることが多いからか、人の姿を見かけると、白鳥たちが近寄ってきます。
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 中世の教会や石造りの家の並ぶ町並みが美しく、周囲にそびえる岩をうまく取り込んで、家や階段の一部として使っている様子が興味深かったです。

 この日は、ピオーラコのすぐ近くにあるフィウミナータ(Fiuminata)の村のアグリトゥリズモ、ラ・カスタンニャ(Agriturismo "La Castagna")に宿泊しました。
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 花に飾られた石造りの建物が美しく、緑の山に囲まれた美しい自然の中にあります。
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 車での長距離の移動や散歩ですっかり疲れていたわたしたちは、宿に着いてすぐに、7時半頃から夕食を取りました。

 タルトゥーフォを使ったパスタに肉料理。野菜のつけ合わせには、地方独特と聞いたので、ジャガイモとチリメンキャベツを一緒にフライパンで調理したものを、いただきました。

 朝食込みの宿泊が、一人18ユーロ。夕食は、フルコースに、ワイン250mlとデザートを二人で一つ頼んで、合計29ユーロ。部屋の設備も夕食の味もそこそこではありましたが、値段が安いわりに、心地よく過ごし、十分に食べることができた上に、周囲の緑が美しいので、わたしと夫は、なりゆきで決まったこの宿に満足しました。
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 アグリトゥリズモには、プールもありました。宿泊料金は、時期によって異なります。興味のある方は、こちらのページ(Agriturismo "la Castagna" home page)をご覧ください。

 今回、幻の平原をさがしていて訪れることになったこの三つの村、セーフロ、ピオーラコ、フィウミナータは、澄んだ川の流れや町並みが美しく、緑の山々に囲まれたとてもすてきな場所です。

 マルケ州では、観光でも産業でも、海辺の市町村が優遇されるとのことで、過疎化の進むこれらの村では、もらった観光案内や地図も、10年前に作られたものでした。逆に言えば、たくさんの観光客でごった返すことのない静かな美しい町で、おいしいものを食べながら、あまりお金をかけずに、ゆっくりと過ごすことができる場所だと言えます。

 観光について質問した村役場や店の人も皆親切で、いろいろと村のみどころやおいしい店、宿泊先などを教えてくれました。

 以下に、観光に役立つリンクをいくつか挙げておきます。

・セーフロ村、観光案内    Turismo - Comune di Sefro
・ピオーラコ村、観光案内   Turismo - Comune di Pioraco
・フィウミナータ村、観光案内 Turismo - Comune di Fiuminata

 この旅行の2日目については、こちらの記事をご覧ください。

《参考資料》
・"Il Beato Bernardo Quintavalle da Assisi e le grotte del suo esilio, in Sefro. Ricordando il primo compagno di S. Francesco, esule nel nostro paese."
(Umberto Picciafuoco, agosto 1988, a cura della 《Pro Loco》di Sefro)

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by milletti_naoko | 2010-06-21 13:36 | Marche | Trackback | Comments(0)

二人歩めば ~ 結婚記念日によせて

二人で山や町を散歩すると
見たいものがいつも同じわけではなく
立ち止まる場所も違えば
体力や足の速さも違います。

だから
一緒に散歩を楽しむためには
お互いを思いやったり
どちらかが譲ったり。

でも、そのおかげで
自分ひとりでは
決してしなかったであろう体験もでき
いろんな場所を訪ね
いろんな人と知り合うことができました。

何より、
何をしていても
この人が一緒にいてくれる
という安心感があります。

明日は、わたしたちの結婚記念日。
出会ってから7年
一緒に暮らし始めてから5年
そして、
結婚してから3年になります。
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いつまでも
この日が
二人で心から祝える
記念日でありますように。

そばにいてくれることを
当たり前に思わず
感謝の気持ちを忘れずに

出会った頃のときめきや
結婚式の時の喜びを
失わずに
一緒に歩いていけますように。

そして、
そういう気持ちを
誤解なく
態度や仕草、言葉で
伝えていくことができますように。

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by milletti_naoko | 2010-06-15 23:10 | Famiglia | Trackback | Comments(2)

ワールドカップ開幕 ~思い出いろいろ

 早いもので、わたしがイタリアに来てから、もう8年の歳月が流れました。

 イタリアに来たばかりの2002年に、ちょうど日韓共催のサッカー・ワールドカップがあり、イタリアが、対韓国戦で、審判の判定に涙をのみながら敗れた翌日、町を歩いていて、呼び止められ、

「Sei coreana?」(君は韓国人かい)

と聞かれたとき、その声に殺気を感じたのを覚えています。その時は、日本人でよかったとつくづく思いました。

 当時通っていた語学学校のクラスメートには、クロアチアの女学生がいました。彼女も、イタリアがクロアチアとの試合に敗れた翌日の授業中に、「昨日、バールで会ったイタリア人男性に、出身国を聞かれたとき、(相手の反応が怖くて)クロアチア人だと言えなかった」と、言っていました。

 8年前のこのワールドカップの時は、マルケ州のとある小さな町に暮らしていたのですが、テレビや新聞、人々のおしゃべりにも、至るところで、サッカーの試合への熱狂ぶりが感じられました。

 4月から通い始めた語学学校でも、休み時間に、学校で事務を担当する若者が、黒板に選手名を書いたりして、外国人学生に、イタリアチームの説明をしていました。

 そして、授業のない午後、イタリア・チームの試合があると、学校の一室が、試合観戦用となり、外国人学生も、先生方や学校職員一同と共に、テレビの前で、試合中継を見守ったのでありました。

 若い女の先生方の口から、次々にあまり品のよくない言葉(parolaccia)が聞こえてきて、ふだんは聞けないイタリア語の学習にもなりました。

 イタリアに対する審判があまりにもひどい、と新聞やニュースを始め、街頭でも話はそれで持ち切りでした。

 一方、今年のワールドカップ。昨日、イタリア初戦当日の夜8時、RAI1のニュースで、深刻な社会・政治ニュースも多いというのに、冒頭から、サッカーの話題が続いたことにびっくり。

 日頃からのサッカーファンやスポーツ番組がサッカーについて熱く語って盛り上がっていたのはもとより、たとえばRAI3の『Che tempo che fa』のように、普段は文化や社会問題を多く扱う番組までが、数週間前に、ワールドカップ特集を組んだりもしていました。

 「ファンのわたしたちが、応援や放映の前に、注意して避けた方がいいことは何か」という司会者ファッツィオの質問に、チーム代表が、「Auguri(「幸運を祈ります」)と、口にしないこと」と答え、それを聞いた司会者が、「ぼくも放映中ずっとその言葉を、不運を呼ぶからと避けていたのに、言ってしまったね。大丈夫かい?」と、冗談半分に答えていたのを、思い出します。

 普段は、サッカー観戦にはまったく興味のない夫も、ワールドカップには関心があると言っています。

 わたしたち夫婦のサッカーへの無関心ぶりはというと、5月のエルバ島への旅行中に、島に住むバルバラといつ会うかを決めるために話し合っていて、彼女から、「5月22日は残念だけど、無理。晩に、欧州チャンピオンズリーグの決勝戦があるから。」と言われて、初めてそれを知ったということからも、想像がおつきかと思います。

「好きなチームが決勝に出てるの?」と聞くわたしに、バルバラは、

「インテルもバイエルンも、虫は好かないけど、それでも、この試合は、わたしとアンドレーアにとっては、partita sacra(「聖戦」!)なの。」と答えます。

 当日インテルがみごと優勝を果たしたあとは、日頃は静かきわまりないエルバ島のキエッシの村の道路を、深夜クラクションや爆音を漂わせながら、通り過ぎるバイクや自動車の騒音が、しばらく続きました。

 翌朝、ホテルでの夕食の間、前夜、大勢の客が夜通し祝杯を上げていたことも、知りました。

 さて、昨日のイタリア・チームの初戦。夫の同僚かつ旧友の誕生日がちょうど6月13日日曜日で、その誕生会を、ワールドカップ観戦も兼ねて行うということで、夫は夕方、一人で会場に向かいました。ふつうは夫婦・恋人同伴の場合が多いのですが、今回は会場も小さいので、伴侶抜きで友人だけを招待したとのことです。

 やっぱりイタリア人。ワールドカップは皆注目していて、一緒に応援して盛り上がろうというところかな、と思っていたら、昨夜帰ってきた夫によると、テレビはついていたけれど、皆たまに点数を見るだけで、誕生会やおしゃべりがメインだったとのことでした。

 マルケ州の小さな町に暮らしていたときは、サッカーファンの若い年代と話すことが多かった一方、今ペルージャでつきあっている友人には、あまりサッカーやスポーツ観戦に興味のない人が多いので、こういう違いが出てくるのかと思います。

 イタリア人男性、イタリア人というと、誰もかれもが皆、サッカーの熱狂的ファンではない、ということをお伝えしたくて、書いてみました。

 愛国心は一応あるので、サッカーにそれほど関心はなくても、わたしは昨日日本チームが勝ったのがうれしいし、夫も、イタリアチームの引き分けを残念に思いつつ、次回に期待しています。

 競技そのものに関心はなくとも、昔、高校で教えていた頃、クラスやサッカー部の試合は、真剣に見ていました。大切な教え子の一人ひとりの活躍ぶりや意外な面を発見するのが、興味深かったのを覚えています。

 ある年には、受け持ったクラスの男子生徒の半数がサッカー部に属していました。当時中田がペルージャで活躍していたため、彼らの間ではイタリア熱が非常に高く、わたしが買ったばかりのフィアット・プントに乗りたがる男子生徒が大勢いました。

 いえ、生徒だけではなく、当時住んでいた愛媛県の山に囲まれた村には、ドイツ車やアメリカ車は時々見かけても、それまでイタリア車に乗る人がいなかったため、

「石井先生、今度お宅に、車を見に行ってもいい?」

と、同僚に聞かれたこともよくあります。これは、住んでいた教員住宅が学校から近いので、徒歩で通勤していたためです。

 少し話がそれてしまいましたが、これからも熱しすぎず、冷めすぎずに、夫と二人で、日本とイタリアのチームを応援していきたいと思っています。

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by milletti_naoko | 2010-06-15 16:27 | Altro | Trackback | Comments(0)


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