<   2010年 10月 ( 23 )   > この月の画像一覧

死者のソラマメ、死者の市

 イタリア語、fave dei mortiを訳すと、「死者のソラマメ」となります。響きは物騒ですが、実は、ビスケットの名前です。

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 ファーヴェ・デイ・モルティ(fave dei morti)は、ペルージャの伝統的なお菓子で、死者の日である11月2日前後に食べられます。ペルージャでは、死者の市が近づくと、あちこちの店で、売られています。

 「死者の市」(Fiera dei Morti)は、ペルージャで、毎年11月1日から数日間にわたって催される大がかりな市場です。死者の市の歴史は長く、中世にさかのぼります。ただし、当時は、「諸聖人の市」と呼ばれていました。

 11月1日は、カトリック教では「諸聖人の日」という祝日で、イタリアでは国民の休日でもあります。その翌日、11月2日「死者の日」であり、死者のために祈りを捧げる日とされています。死者の日の前後には、大勢の人々が、手向けの花と共に、家族や親戚のお墓参りをします。

 中世のペルージャでは、死者の市で、農産物と家畜を売買していました。11月の初めに市が立ったのは、秋に収穫された農産物が豊富にあり、かつ、厳しい冬に入る前で、食糧を蓄える必要がある時期だったからです。現在の死者の市では、衣料、おもちゃ、家具など、さまざまな品が売られています。途中で腹ごしらえできるように、手軽に食事を取れる露店もあります。ポルケッタ、サラミ、チーズやパニーノを売る店もあれば、チョコレートやパイ、ケーキなどの甘いものも売られています。

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 死者の市は、例年、ペルージャの中心街と郊外で行われ、近隣の町からも、大勢の人が訪れます。郊外の会場は、ピアン・ディ・マッシアーノ(上の写真)で、ここには、ミニメトロの終着駅と巨大駐車場があります。(ミニメトロについての記事はこちら、10月1日に、切符が1ユーロから1.50ユーロに値上がりしたので、ご注意ください。)

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 中世には、死者の市の開催にあたって、雄牛狩り、槍競技などの伝統競技も行われていました。現代では、こうした競技に代わって、大がかりなアトラクションやサーカス小屋が、立ち並びます。

 祝日はかなりの人手で、歩くのがやっとですから、興味のある方は、ぜひ期間中の平日に訪ねてみてください。規模の大きい市場で、さまざまな商品が売られていますので、眺めながら歩くだけでも、おもしろいと思います。遊園地のお好きな方は、この時期だけ設置される、さまざまな大型のアトラクションを楽しむこともできます。

 さて、再び、「死者のソラマメ」(fave dei morti)に話を戻しましょう。死者の日の頃に食べられる、このビスケットは、ソラマメの形をしています。ソラマメは、古代ギリシャ時代から、死に関わる儀式で用いられていたそうです。このビスケットは、とても甘いお菓子で、アーモンドや卵白で作られています。名物ですので、この時期に見かけたら、ぜひ食べてみてください。

 ちなみに、義母が生まれ育ったのは、ペルージャ県北部、トスカーナとの州境にあるレスキオ(Reschio)という村ですが、ここでは、死者の日にソラマメを料理して食べる習慣もあったとのことです。昨年の11月2日には、お義母さんがソラマメのスープを作り、わたしたちにも分けてくださいました。

 今回の記事は、昨年書いたメルマガ第26号(リンクはこちら)と、かなり重複しています。イタリア語学習中の方は、ぜひこちらもお読みください。語彙と読解力の向上に役立つはずです。

*本日未明に、イタリアは夏時間から冬時間に突入。日本との時差は8時間に。
 現在、10月31日日曜日の真夜中過ぎは、イタリアではまだ夏時間ですが、今日午前3時に時計の針が1時間戻ります。こうして冬時間に入ると、日本との時差がこれまでの7時間から8時間になります。イタリアに在住、留学、旅行の方はご注意ください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-10-31 00:10 | Feste & eventi | Trackback | Comments(2)

トルコロは母の味

 トルコロ(torcolo)は、ウンブリア州の家庭で、代々レシピが受け継がれていく伝統のリングケーキです。

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 ぐるっと回して、ねじった形をしているために、「ねじる、よじ曲げる」を意味する動詞torcereから、torcoloという名が生まれたのだと、大学の「イタリア方言学」の授業で教わりました。

 今回は、夫手書きの義母直伝のレシピから、この体に優しく、素朴でおいしいトルコロの作り方をご紹介します。題も、そのまま「マンマのトルコロ」(Torcolo della mamma)となっています。お義母さんは大家族用に大きな型で作るのですが、夫がふだん作るときは、小さい型を使うため、義母のレシピの量をすべて半分にしたとのことです。


 まずは、材料から。

卵        3個
砂糖       ヨーグルト容器(1杯125g)2杯分
薄力粉      ヨーグルト容器4杯分(イタリアの小麦粉の場合は、farina00)
レモン      2分の1個(果汁と皮)

オリーブオイル  ヨーグルト容器半分弱
牛乳       ヨーグルト容器半分弱

型用無塩バター・薄力粉  ともに適量
ベーキングパウダー    1袋
*こちらで使用するものは16g入り、バニラ風味つきです。

 以上が、伝統的、古典的なマグリーニ家(義母の一家)に伝わるトルコロのレシピです。無塩バターの代わりに、オリーブオイルを使うところが、良質のオリーブオイル生産地であるウンブリアの料理の特徴です。

 古典的トルコロは素朴な味わいとレモンの風味がおいしく、歯ごたえがしっかりしたケーキです。一方、今回は、夫がオリーブオイルと牛乳を加える代わりに、プレーンヨーグルトを大さじ3杯加えて、作ったのですが、ふんわり柔らかくすっきりした甘さの、それはおいしいトルコロになりました。今回は、どちらのトルコロでも作れるように、手順をご説明します。

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1.卵に砂糖を加え、十分に泡立てます。

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2.小麦粉を少しずつ加えて、混ぜ合わせ続け、

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  レモンが卵と直接接触しないように、小麦粉の上からレモンを加えます。

*写真では夫がレモンの皮をすりおろしています。今回はヨーグルトを使ったため、酸味が強くなるのを避けて、レモンの果汁は入れませんでした。

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3.混ぜ合わせるのが難しくなってきたら、牛乳を加えます。

4.最後に、オリーブオイルを加えて、さらに混ぜ合わせます。

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 今回は、この手順、3と4の部分で、牛乳とオリーブオイルを加える代わりに、プレーンヨーグルトを、食事用の大さじ、山盛り3杯分加えました。

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5.上からベーキング・パウダーをふるいかけ、さらに混ぜ合わせます。

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6.中央に穴のある型に、バターを塗り、小麦粉をふりかけて、型に生地を流し入れ、

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  約180度のオーブンで45分焼きます。

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小麦粉や砂糖をいちいち計量器で量らずに、すべて125mlのヨーグルト容器ですませてしまうところに、暮らしの知恵が生きています。

 ふつうに家にある材料で、ごく簡単にできるおいしいケーキです。「卵黄や卵白だけ」が余ると厄介ですが、そういう面倒もありません。お菓子作りの好きな方は、ぜひ一度、ご家庭で、ウンブリア家庭の味、トルコロを焼いて、味わってみてください。

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 わたしも時々ケーキは焼くのですが、ことトルコロに関しては、義母と夫に任せていました。今度、おいしいトルコロを焼いて、夫を驚かせてみたいと思います。

 次回のメルマガでは、今回わたしが訳してお知らせしたレシピの原文を、イタリア語学習教材として、使用するつもりです。

>追記(11月7日)
 昨日、わたしも初めてトルコロを焼きました。今朝、朝食にトルコロを食べていて、なぜあまりふくらまなかったのだろうと夫と話していて、薄力粉の量が、ヨーグルト容器4杯分なのに、ブログのレシピに間違って、「3杯分」と少なめに記載していたことに気づきました。小麦粉3杯でもおいしいのに変わりはありませんが、本来のレシピとは違って、若干甘くなってしまいます。上の記事内の記述も、ただいま訂正をしたところです。すでに作られた方、印刷された方は、すみませんが、ご訂正ください。

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by milletti_naoko | 2010-10-30 11:07 | Gastronomia | Trackback | Comments(12)

「わたし」に求めるものと「あなた」に求めるものの違い ~漫画と童話の二重基準

 3歳年下の弟がいるので、少女漫画と共に、少年漫画もいくつか読んでいました。『タッチ』や『めぞん一刻』など、後にアニメ化されたものも多く、中には弟の週刊漫画雑誌とテレビアニメのどちらを先に見始めたか分からないものもあります。

 すべての漫画に共通するわけではありませんが、うすうす思っていたことがあります。

 『キャンディ・キャンディ』でも、『はいからさんが通る』でも、少女漫画の主人公は、原則的に、美人ではなく、おっちょこちょいで、何かしら欠点はあるけれども、性格はひたむきで、まっすぐ。一方、相手方は、ハンサムで裕福で、頭もよく、性格もいいという傾向がある。川原泉さんの漫画や『ガラスの仮面』など、他にもいろいろ思い当たる漫画はあります。

 これが、少年漫画だと、逆になるような気がしたのです。『タッチ』や『みゆき』で、相手役となるのは美少女である上、頭がよく料理もできて、皆の人気者。一方、主人公の少年は、気は優しいけれども、容姿はそこそこ。勉強がとりたててできるわけではない。『ドラえもん』ののび太としずかちゃん。そして、『銀河鉄道999』、『ハイスクール!奇面組』や『さすがの猿飛』になると、才色兼備のヒロインと主人公の差がかなり広がってきます。『うる星やつら』のように、「とにかくかわいくスタイルがいい」と、ヒロインの設定が多少違っても、とにかくヒロインの方に期待される徳が多いことに違いはありません。

 題材とする漫画やアニメがとても古いので、一部の人にしか分からないかもしれません。ともあれ、小学生から大学生にかけて、そういう漫画やアニメに接していて、漠然と思ったのは、こういうことでした。

 人間、自分自身については、「容姿や富、賢さなんて関係ない。大切なのは、性格や思いやり。自分らしく、まっすぐに純粋に生きていくこと。」と思いながら、理想相手として思い描くのは、「性格がいい」ことはもちろん、「容姿端麗、頭脳明晰」な異性であり、かつお金があれば申し分なし、と高望みをしがちなのではないか。

 そして、そういう漫画を楽しみつつも、少女漫画、少年漫画のこうした設定は、どこかがおかしいな、と感じていたのです。

 「成績や容姿は大切ではない。大事なのは性格だ。」 と言いながら、結局それを肯定するのに、つまり、「そういう主人公の在り方でいいんだよ」と言うために、それでも幸せな人生・学校生活を送れることを、才色を兼ね備えた相手と幸せに過ごす姿を通して伝えているところに、矛盾を感じました。

 おそらくは、わたしたち読者がそう感じていたから、つまり、「自分は自分らしく、ひたむきで、気立てさえよければいい」、でも、「相手には、ハンサム(美人)で、頭もいい人であってほしい」(さらに、相手が女性なら料理がうまく、男性ならスポーツ万能などなど)と心の奥底で思っていたから、漫画家たちが、そういう少年少女たちの気持ちに応えようとして、こういう作品が生まれていったのか。それとも、漫画家たちが、こういうパターンによって、少年少女たちに、「成績や容姿にとらわれる必要はない。自分らしさと思いやりを大切にし、気立てさえよければよい」という励ましのメッセージを送っていたのか。

 そして、この構図は昔から存在するものなのです。わたしの大好きな『赤毛のアン』にしても、成人すると美しく、賢く、優しい女性、母になったアンですが、少女の頃は、間違って友人にワインを飲ませたり、からかったギルバートの頭に石版をたたきつけたり、リンド夫人に怒りを爆発させて、とんでもない勢いで反論したり。それでも、ハンサムで優しく頭も切れるギルバートは、ずっとアンを思い続けていきました。

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 遠い昔話にも、また違った形で、この「自分と相手に課す理想の二重基準」が、存在しています。
 
 日本古来のおとぎ話である「鉢かつぎ」にせよ、ヨーロッパの童話である「シンデレラ」にせよ、主人公は貧しいけれども、心優しく、働き者。「鉢かつぎ」には知性と教養もあり、「シンデレラ」は美しくもありましたが、世界各国の童話で、一般民衆である若い男性が主人公である場合には、一般に出自も実家も貧しいことが共通していて、「美しさ」には触れず、もっぱら「思いやり」や「賢さ」が、主人公の持つ徳になります。

 そして、この優しい、賢い、働き者の、けれど貧しい主人公が、その人となりのおかげで得ることができるのが、王子さまやお姫さまとの結婚。そして、そこで「めでたし、めでたし」と話が終わるものが多いのです。

 「貧しくても、心が優しければ、知恵が働けば、いいんだ」ということを、それでも認められるということを、「お金持ちで知恵がある美しい相手」との結婚で肯定する不思議。

 とは言え、これは昔から民衆の間に語り伝えられてきた話たち。こうやって自分たちを慰め、励まし、夢を見ながら、子供に夢を見させながら、つらい生活を乗り切っていたのかもしれません。

 毎日の生活や生き方でも、人間ついつい、自分には甘く、他人にはきびしい尺度を使って、あたってしまうものですが、そういう二重基準が、どういうわけか、どういうゆえんかは分からぬながら、少年少女の漫画の世界や童話にも存在するのではないか。

 漫画は読み手が、童話は聞き手が、楽しむためのものなのだから、そこまでうがって考えるべきものではないのかもしれません。とは言え、今日は昔から何となく思っていたことを、書き記してみました。

 実は遠い昔、東京の保谷市立柳沢中学校の図書室で、不思議なフランスの昔話を読んだことがあります。貧しい田舎の若者が、成功を求めて、町に行く途中、風車小屋に座っている娘と言葉を交わします。やがて、町に行き、どういう理由か覚えていませんが、王さまを喜ばせた若者は、その気になれば、お姫さまと結婚し、やがては国王になることができたはずなのです。けれど、彼は、国王の申し出を辞退し、道を引き返して、風車小屋の娘と結婚して、幸せに暮らすのです。

 中学生の頃は、結末を不思議に思ったこの昔話が、実は、多くの男女にとって理想的な出会い・結婚を語っているかもしれないと、今はそんな気がします。

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by milletti_naoko | 2010-10-28 18:03 | Altro | Trackback | Comments(6)

秋色の庭

 セイヨウヤマモモ(corbezzolo)の色とりどりの実が、美しく我が家の庭を飾っています。

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 黄色からオレンジへ、そして赤へと、熟すにつれて色の変わっていくこの木は、山や島を散歩中に見かけることがよくあります。

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 我が家にもあることを、つい最近知って驚きました。赤く熟れた実はおいしいそうで、ジャムにして食べたりもするそうです。

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 「そうで」と伝聞形を使っているのは、まだ食べたことがないからです。わたしの夫は、ブルーベリーでもブラックベリーでもラズベリーでも、およそ食べ頃の熟した実は、散歩中に見つけると必ず味わって、わたしにも勧めてくれるのですが、この実だけは食べているのを見たことがないのです。お義母さんとお義父さんが「おいしいから食べてごらん。」と勧めてくださるのですが、まずは夫に聞いてみようと思いつつ、聞くのを忘れてしまっています。

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 実も美しいのですが、鈴なりにさく白い花もまた可憐です。

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 夫の創り上げたジャスミンのアーチ。正面左手にあるのはリンゴの木で、春には白い花、初秋には赤いリンゴがこのアーチから見えていました。秋の深まった今は、手前の木の紅葉が鮮やかです。

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 今日は久しぶりに、秋晴れの美しい日です。

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 今年最後の梨の実が二つ。

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 右手前に見える梨の実は、もうとうに終わってしまいました。今は葉の彩りが目を楽しませてくれます。二つの梨の木の間に立つイチジクも、今は手の届かぬ高いところに、実がわずかに残るばかりとなりました。

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 少しずつ少しずつ、オリーブの実も、緑から紫へと色づいていっています。我が家の庭とミジャーナのオリーブ園では、例年11月に入ってからオリーブを収穫します。今年はお義父さんが足を骨折したため、収穫時期には家族全員で、手伝うことになると思います。

 今日の昼食は、お義母さん、お義父さんに招かれて、一緒にいただきました。野菜畑で見つけたわずかずつの野菜を一緒に料理したおかずがおいしかったです。食後に食べたバーチ・チョコレートの包み紙の言葉。奥が深くて気に入ったので、皆さんにもご紹介します。

 "L'amore è una farfalla: se la stringi troppo, muore; troppo poco e vola via." (Anonimo)

 わたしの方で、日本語に訳してみると、

 『愛は蝶。つかみすぎると死んでしまうが、つかみ足りないと飛び去ってしまう』(作者不詳)

 下に「n.2」とあるので、愛の言葉集の二つ目のようですが、いったい一つ目はどんな言葉なのだろうと、少々気になってしまいました。

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by milletti_naoko | 2010-10-27 16:25 | Famiglia | Trackback | Comments(11)

ラヴェルナの秋2

 10月24日日曜日。ペンナ山から下って、再びラヴェルナ(La Verna)の修道院に戻り、しばらく境内を散歩しました。

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 若い修道士たちが、本を片手におしゃべりしています。

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 参考までに、こちらは、10月9日土曜日に撮影した写真です。わずか15日の間に、山の秋色がすっかり深くなりました。

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 平地や遠くの山々にも、赤に、黄に、オレンジにと、衣替えした木々が見えます。

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 帰りは、来た道とは違う道を通って、ラヴェルナからキウーシへと戻ります。

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 金色の並木を右手に、坂をどんどん下っていきます。

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 菅原道真が「紅葉の錦神のまにまに」と、詠みながら思い描いた紅葉の色合いはかくばかりか、と思わせる美しい彩り。

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 自然を愛し、大地に兄弟と呼びかけ、小鳥と言葉を交わした聖フランチェスコ。清貧の我が身には何もありませんが、せめて美しい秋景色を神に捧げたい。聖フランチェスコもまた、このラヴェルナで菅公と同じような気持ちを抱いたかもしれません。

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 途中、道を左に曲がり、さらにひたすら坂道を下ります。

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 道沿いには、シクラメンの花が、淡いピンクの花を咲かせていました。(ただし、この写真は、花がより美しく、たくさん咲いていた10月9日に撮影したものです。)

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 道を敷きつめる落ち葉も、よくよく見ると美しい彩りに満ちています。やがて大きな木に育ちゆくかもしれない木の実も、あちこちにあります。

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 散歩を終え、キウーシ(Chiusi)の観光案内所に戻ったのは、午後4時過ぎ。

 実は、家を出る前、内心、「2週間前に訪れたばかりだから、たいして景色が変わっていないだろう」と思っていました。幸い、うれしい予想はずれで、美しい秋景色を十分に楽しむことができました。

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 ペルージャからキウーシまで向かうドライブ中にも、美しい紅葉を道沿いに、そして周囲の山々にたくさん見ることができました。キウーシ村の外れに立っていたこの美しい木は、車内から撮影しました。

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 少し遠ざかってから、振り返って見たペンナ山。深い緑の森と紅葉した木々、そして裾野に広がる淡い緑の色の対照が絵になっていました。

 キウーシからペンナ山とラヴェルナを望むこの風景が、ミケランジェロの絵画の背景に使われていると、最近明らかになったようなのですが、それについては、また別の機会にお伝えするつもりです。

関連記事へのリンク/ Link
- ミケランジェロとラヴェルナ / Michelangelo e la Verna (27/10/2012)

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by milletti_naoko | 2010-10-26 19:25 | Toscana | Trackback | Comments(20)

ラヴェルナの秋

 10月17日日曜日は、朝、リミニの友人たちとChiusi della Vernaの観光案内所前で待ち合わせ。

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 空には雲、山には霧。そして、木と地面を装う、黄色い木の葉たち。

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 秋色の森をラヴェルナ目指して登ってゆきます。

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 行く手には苔むす巨岩。足元には敷きつめられた落ち葉。

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 木と岩と大地が、それぞれの色と姿、手だてで共に描きあげてゆく秋の美しさ。

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 大地にしっかりと根を下ろすブナの木。その根元を覆う緑の苔。そして、大地を覆い、やがて根を培う養分へと変わってゆく落ち葉たち。

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 もう少し登れば、左手に伸びる修道院へと続く道にたどり着ける。霧に包まれた森の木々の神秘的な美しさ。

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 ラヴェルナ(La Verna)の修道院の入り口。左手には聖フランチェスコの像。右手には巨大な岩。

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 修道院のレストランで昼食を取りながら、休憩。おしゃべりもはずみます。

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 敷地内の美しい教会を訪ねます。

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 修道院を囲む山も、すっかり秋らしい装いです。

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 昨日の記事でご紹介した、2週間前の真っ赤な葉は、もうほとんど姿を消しています。

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 このあと、修道院から、ペンナ山(Monte Penna)を登ります。

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 自然の美しさに感嘆しながら、聖なる森を歩いてゆきます。

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 この二人、切り株の中に何かを見つけたようです。

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 発見したのは裂け目の奥に生える、ココア色をしたキノコたち。

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 霧が立ち込め、冷たい風が吹いてきたので、引き返すことにしました。

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 濡れた岩で足元がすべり、歩きにくい急な斜面を、大人が代わるがわる手を貸しながら、一緒に下って行きます。

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 ブナの木々は、大地にどっしりと根を下ろし、季節ごとにそれぞれの美しさで、わたしたちを迎えてくれます。   

⇒「ラヴェルナの秋2」(リンクはこちら)につづく
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by milletti_naoko | 2010-10-25 23:57 | Toscana | Trackback | Comments(2)

大切なのは種をまくこと

「 大切なのは種をまくこと     オッタヴィアーノ・メナート


まきなさい、まきなさい。
大切なのは、
少しであれ、たくさんであれ、すべてであれ、
希望のつぶをまくことです。

あなたの笑顔をまきなさい。
周囲にその笑顔が輝くように。

人生の戦いに立ち向かうために、
あなたの元気をまきなさい。

人々が勇気を持てるように、
あなたの勇気をまきなさい。

情熱を、信仰を、愛情を
まいてゆきなさい。

ほんの小さなこと、何でもないようなことでも
まいてゆきなさい。

まきなさい、そして、信じるのです。
どの一粒も
この地上の一角を豊かにしていくはずだ、と。」(和訳は石井によるものです。)

 
 これは、ラヴェルナのお土産屋さんで見つけた詩です。わたしの心を打った言葉の一つで、我が家では、冷蔵庫の壁に飾ってあります。
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 seminareという言葉は、イタリア語では「種をまく」という原義から語意が広がって、「(周囲に、あちこちに)広めていく」という意味もあります。日本語の「まく」という動詞に、後者の意味まで込めるのには少々無理があるのですが、ここでは、あえて、一貫してseminareを「まく」と訳してみました。「種をまく」という言葉は、「広める」という言葉では表せない、大地にまいてゆく地道な作業や実りを想起させるからです。

 日本でも、イタリアでも、世界でも、恐ろしいニュースや悲惨な事件、できごとの多い日々が続いています。でも、わたしたち一人ひとりが、笑顔の、希望の、勇気の種をまいていくことで、ささやかではあっても、一つの種から小さな芽が出て大地を緑で潤すように、大地の一隅を照らしていく、いい方向に変えていくことができるはずです。

 今日は、紅葉の装いの美しいラヴェルナの聖なる森を散歩しました。平和というのは抽象的で大げさな言葉ですが、何事も、一人ひとりの一つひとつの行動で、そして、その連鎖で、変わってゆくはずです。

 いつかどこかで実を結ぶはずだと信じて、毎日少しでも、笑顔を、勇気を、愛情をまいてゆけたら。そして、全世界にそういう人が増えていったら。まずは、自分にできる一歩から始めてみたいものです。

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 こちらは、10月9日土曜日に、ラヴェルナ境内で撮影した写真です。今日の散歩では、ほんの2週間で、すっかり秋らしくなった森の様子に驚きました。散歩で疲れてしまって、写真を選んだり、載せたりする元気はないので、まずは、静寂に包まれた聖なる森を散歩して得た、その安らぎと思いの一端をお伝えしようと、この詩をご紹介しました。

>追記(10月25日)
 この詩のイタリア語原文を、メルマガ第58号(リンクはこちら)で、学習教材として取り上げて、解説しました。興味のある方は、ぜひお読みください。 

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by milletti_naoko | 2010-10-24 23:05 | Vivere | Trackback | Comments(8)

聖フランチェスコとビール

 イタリア、アッシジで生まれ育った聖フランチェスコが飲んだアルコールと言えば、やはりワインであり、ビールは口にしなかったのではないかと想像します。では、なぜ、こういう題かと言うと、うちの夫がこの夏気に入って飲んでいたのが、次のビールだったからです。

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 フランチェスコ修道会の特徴である深い茶に身をつつんだ修道僧が、それはそれはおいしそうにビールのジョッキを傾けています。ラベルに、Franziskaner Weissbierとあり、オンラインの独伊辞典や各国語版のWikipediaによると、「フランチェスコ修道会の白ビール」と書いてあるようです。

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 初めてスーパーで見かけたとき、「なぜこういう名前なの」と夫に尋ねると、「イタリアの修道院ではワインを作っていたけれど、ドイツの修道院では、ビールを作っていたからだよ。」と言っていました。アッシジの聖フランチェスコ(詳しくはこちら)は、夫の家族が特に敬愛する聖人で、義父母がその記念日である10月4日に結婚式を挙げたほどです。夫の名前も、祖父の死さえなければ、ルイージの名を受け継ぐ代わりに、フランチェスコとしたかったとお義母さんが言います。ちなみに、普段は使わず証明書にもないのですが、夫の二つ目の名は、フランチェスコだそうです。

 最初は聖人への崇拝と興味から手に取ったビールなのですが、味も気に入ったため、この夏夫が家で最もよく飲んだのは、この「フランチェスコ修道会の白ビール」でした。

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聖フランチェスコが聖痕を受けたというラヴェルナの修道院

 記事を書くにあたって、イタリア語版のWikipediaで「Franziskaner」を調べると(リンクはこちら)、「ビール工場がフランチェスコ会修道院の近くにあるため、この名がある」とあります。そして、「ビール」(Birra)の説明(リンクはこちら)を見ると、「中世に、製造されるビールの質が一気に向上したのは、まさに修道院のおかげであった。修道女までがその任務の一つとして、ビール作りを受け持ち、作られたビールの一部は、病人や巡礼者のためのものであった。」とあります。

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 修道院の基本となる生活信条は、「祈れ、働け」。ラヴェルナの修道院でも、一人ひとりの修道僧たちが、自分自身の特技や本来の職業を生かして、それぞれ修道院の生産活動の一部を担って、働いていました。そうした僧たちの職業や暮らしぶり、また生活用品などを展示する博物館も、ラヴェルナにはあります。上の写真に見える鐘楼の下の扉をくぐり、まっすぐに廊下を進むと、左手に博物館の入り口があります。

 畑を耕した僧もいれば、薬剤師として働いた僧もいて、また、楽器を担当した僧もいることが、博物館を訪れると分かるのですが、ドイツの修道院では、多くの修道僧や修道女が、ビールの生産に当たっていたのでしょう。

 このビールをブログの記事にすることを思いついたおかげで、思わぬヨーロッパ中世の歴史の一こまを、垣間見ることができました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-10-22 23:34 | Notizie & Curiosita | Trackback | Comments(8)

チョコレート祭り、番外編

 前回の記事が好評だったので、昨日割愛した写真の中から、いくつか選んで、「ペルージャ、チョコレート祭り」番外編をお届けします。(本編はこちら

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 まずは、こちら。ハローキティは、イタリアでもこの2、3年大人気です。チョコレート祭りでは、ぺルジーナのバーチ・チョコレートが、さまざまな素材、大きさのキティちゃん製品に入って、販売されていました。

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 ついでにご紹介するのは、帰り道にミニメトロ終着駅で撮影した、駅前の店です。Rastelliは文房具やおもちゃを扱う店で、ペルージャでは、中心街と駅前にも店があります。一番人目を引くショーウィンドーと入り口に置かれている品が、すべてハローキティ関連商品だというのが、人気のほどを物語っています。

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 再び、チョコレート祭りの会場です。ホット・チョコレート(cioccolata calda)にどんな風味があるかを、写真で字が読めるものだけ、お教えします。奥の方から、ラム酒(rhum, rum)、唐がらし(peperoncino)、アニス(anice)、そして、シナモン(cannella)。夫が好きなのはシナモン風味のチョコレートです。わたしは生クリーム専門店、Antica Latteria(記事はこちら)で、生クリームたっぷりのホット・チョコレートを飲むのが好きです。

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 チョコレートのブランド名とそのシンボルの絵がでかでかとかかれた観覧車もありました。この場所で、高みからペルージャ周辺を見渡すと、きっと眺めが美しいことと思います。

「観覧車」を表すイタリア語は、ruota panoramicaですが、ここには、Ruota PanoraMilkaと書かれています。一種の言葉遊びで、panoramica「眺めがいい」という言葉の語尾、-mica(発音は「ミカ」)の部分を、チョコレートのブランド名のMilka(ミルカ)に置き換えています。

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 お菓子の家を作るためのキットも売られていました。写真の上方に見える、かわいらしいお菓子の家を自分で作れるという、とてもかわいい商品です。

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 金色の型に、材料を流し込めば、かわいい窓がついた家の壁や屋根ができあがるようです。

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 さすとチョコレートの甘い雨が降る傘も、売られています。

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 こちらが、わたしたちがショウガ入りチョコレートを購入したブース(stand)です。料理に使う調味料が入ったチョコレートが目白押しで、驚きました。左から、カレー粉(curry)、ナツメグ(noce moscata)、クローブ(chiodi di garofano)、カンゾウ(liquirizia)、唐がらし(peperoncino)、そして、ショウガ(zenzero)の入ったチョコレートが並んでいます。

 唐がらし風味のチョコレートはイタリアではよく見かけるのですが、他のチョコレート、一体どんな味がするのでしょう。

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 イタリア広場にはリンツのブースがあり、目隠しをして中に入るというゲームもありました。このほか、わたしたちは外だけ歩きましたが、劇場やパオリーナ城塞(Rocca Paolina)など、屋内で行われていた体験学習や試食の楽しいイベントも数多くあります。

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 遠方から来た客が、祭りの間に、手軽にしっかり腹ごしらえができるように、ボリュームたっぷりの食事を提供する店もあります。

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 チーズ、ポルケッタ、ワインを売るこの店の看板には、その心がよく表れています。訳すと、「たくさんチョコレートを食べたあとは…チョコレート祭りの塩あじ休憩」。

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 数多い量り売りのチョコレートの中で、わたしが一番気に入ったのは、この店のものです。薄緑色をしたバイオリン型(?)の、レモン・チョコレート(cioccolato al limone)に、なぜだかとても魅かれてしまったのです。ブースを全部見て回ってから、帰り際に買おうと思っていたら、すっかり立ち寄るのを忘れてしまいました。

 やはり、何事も、思い立ったときにすることが肝心です。

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 こちらは、10日後に死者の市(Fiera dei Morti)の会場となるピアン・ディ・マッシアーノ。広い無料駐車場があって便利なので、ここに車を置いて、ミニメトロで中心街に行きました。

 市が開かれるまでにはまだ日があるというのに、遊園地で見かけるようなアトラクションがたくさん動いています。観覧車のようにゆっくりと回るものもあれば、ものすごい速さで左右に回転するものもあります。後ろが白く見えるのは露店で、日本の神社などのお祭りと同じで、おもちゃや食べ物を売る店が並び、ゲームができる店もあります。

 昨年、ミニメトロに乗っていたら、ちょうどイタリア北部のベルガモから、この遊具施設を運んで来た人たちがおしゃべりをしているのを耳にしました。イタリア各地で大きな祭りがあるたびに、町から町へと、大がかりなアトラクションの設備と共に移動する生活は、なかなか大変だと語っていました。

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 最後に、一番反響のあった「ジャスミン入り緑茶風味純ブラックチョコレート」について、一言。上の写真で、ショーケースの上に、TERAPIAと見えるのですが、うちでパンフレットを見て、ここに並ぶチョコレートは、「チョコレート・セラピー」(cioccolato terapia)と呼ばれる商品の数々だということが分かりました。

 解説には、セラピー効果があり、しかも味を引き立てる植物のエッセンスを、チョコレートと組み合わせようと、考え出されたとあります。たとえば、「ジャスミン入り緑茶風味」には、浄化作用があり(depurativo)、利尿を促進する(diuretico)、「パパイア・レモン風味」は、消化を助け(digestivo)、炎症を防ぐ(antifiammatorio)といった具合に、それぞれのチョコレートのセラピー効果が書いてあります。目で見て楽しめ、味がおいしく、しかも健康によいチョコレート。

 チョコレート祭りでは、それぞれのチョコレート専門店や会社の独創性にも驚き、感心しました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-10-21 16:40 | Feste & eventi | Trackback | Comments(8)

ペルージャ、チョコレート祭り

 バーチのチョコレート工場があることで知られるチョコレートの町、ペルージャ(Perugia)では、毎年10月から中心街で、チョコレート祭り(Festa del Cioccolato, Eurochocolate)が催されます。今年の開催は、10月15日から10月24日。わたしたちも、昨日の夕方、散歩がてらチョコレート祭りを訪ねました。

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 ヴァンヌッチ通り(Corso Vannucci)は、町が誇る美しい大噴水・大聖堂(上の写真、奥)からイタリア広場まで続くペルージャの目抜き通りです。さまざまなチョコレートや関連製品を販売するブースが、路上に並んでいます。

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 こちらの看板には、Evento PeriGolosoとあります。これは、ちょっとした言葉遊び。 Evento per i golosiおいしいものに目がない人向きのイベント)という言葉と、Evento pericoloso危険なイベント)という言葉を掛けてあります。

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 ブースの中には、おいしそうなチョコレートが並んでいます。イタリア全国から来たチョコレート専門店のブースもあれば、ぺルジーナやリンツなど、チョコレート菓子の大手製造者のブースもあります。

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 ピザを思わせる大きな円形のチョコレートの上に、さまざまなトッピングをして販売しているブースもありました。ブラックチョコレート、ホワイトチョコレート、コーヒー風味のミルクチョコレートと、チョコレートの種類も豊富です。

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 こちらは、マッテオッティ広場(Piazza Matteotti)。ヴァンヌッチ通りと平行に延びるこの広場にも、チョコレート販売ブースが並びます。子供たちのためのメリーゴーランドもあります。

 写真の左手に見えるのは中央郵便局。郵便局の正面左にある緑のブースでは、日頃からポルケッタやポルケッタ入りパニーノを販売しています。チョコレートを売る露店は、この郵便局の左側の通りにも、ぎっしりと並んでいます。

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 瓶入りのチョコレートクリームも、シナモン風味、ヘーゼルナッツ入りなど、種類が豊富です。

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 なんと、カカオ入りのパスタもあります。タッリャテッレ、リガトーニ、ウンブリチェッリなど、種類はさまざま。手前のショーケースには、チョコレートリキュールが並んでいます。

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 カカオ入りのパスタのレシピも、貼ってありました。香草とブルーベリー(erbette e mirtilli)となら、確かにおいしいパスタになるかもしれませんが、プリモとデザートの間をいく不思議な味になりそうです。

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 ピアディーナ(piadina)に、チョコレートクリームのヌテッラ(Nutella)を塗って、立ち食い用に販売しているところもありました。イタリアのスーパーでよく売られていて、人気のあるチョコレートクリームがこのヌテッラです。パンやケーキの上によく広がり、子供や若者に好きな人が多いのですが、夫や義弟は、原材料名を見て、体に悪い、質のよくないものばかりだと顔をしかめます。

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 大きなチョコレートの板に、唐辛子やへーゼルナッツなど、さまざまな具が大胆に入れられたものも、売られていました。

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 箱入りの板チョコも、いろんな風味のものがあります。1ユーロと安いものから、3、4ユーロするものまで、たくさん見かけました。家に帰って、原材料を見てから、安いチョコレートと高いものでは、カカオの割合が違うことが分かりました。ここで私たちが買ったのは、左手に見えるオレンジ風味のチョコレート。1ユーロですが、とてもおいしかったです。(すぐに開封して、歩きながら食べました。)安いのはたぶん、ミルクチョコレートでカカオの量が少なく、代わりに牛乳が多く使われているからでしょう。

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 一方、こちらの店で買った板チョコは、4ユーロ。ジャスミン入り紅茶風味の純ブラックチョコレート(puro cioccolato fondente con tè verde al gelsomino)です。夫はジャスミンの花が好きで、庭にも植木鉢が数多くあり、緑茶もジャスミン風味のものを、助け合い市で購入したばかりです。(記事はこちら

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 左から四つ目が、このジャスミン入り紅茶風味チョコです。他にも、蜂蜜、プロポリス、アロエ、ラムなど、いろんな素材が入った板チョコがたくさんあります。

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 ホットチョコレート(cioccolata calda)も、好みの風味のものを、選んで飲むことができます。このチョコレート会社の板チョコは、箱に材料の香草や植物、材料ではないけれども関連する動物の絵などがとても写実的に描かれていて、夫はその絵にすっかり魅かれてしまいました。

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 チョコレートで模造した目玉焼き、ゆで卵に、モルタデッラ(写真右)、そして、ゴルゴンゾーラを初めとする各種チーズ(写真下)。創造力には果てがありません。意表をついていておもしろいので人目を引くのですが、さて買う人がいるのかどうか、心配です。

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 チョコレートのCDもあります。「チョコレート味の甘い調べ」(Dolci note al cioccolato)という名前が心にくい。

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 雨の日が続いたあとの、秋晴れの美しい1日で、右にサン・ピエートロ教会、中央にサン・ドメーニコ教会の鐘楼が、夕日を浴びて、ほんのりと紅に染まっています。中央よりやや左のずっと奥の方に見える山の中腹に、白く小さく見えるのは、アッシジ(Assisi)の町です。

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 チョコレート以外にも、傘、パーカー、タオルなど、チョコレート祭りの関連商品がたくさん販売されていました。わたしたちが気に入ったのが左手の商品。「ぼくはチョコレート嫌いだよ。」(Non mi piace il cioccolato.)と言うピノキオの鼻が長く伸びています。残念ながら、子供用のみて、大人用はありませんでした。


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 こういう衣装(?)を身にまとい、全身で宣伝に努めている人々もいました。

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 チョコレート祭り中は、中心街近くに駐車場を見つけるのは難しいだろう、ということで、ピアン・ディ・マッシアーノの大駐車場に車を置き、ミニメトロ(記事はこちら)で会場まで行きました。死者の市が始まるのは11月1日からとは言え、付近にはもう、たくさんの出店や遊具施設が並んでいます。美しい夕焼けに感動しながら、車へと向かいました。

 チョコレート祭りでは、他にもショウガ入りチョコレートやイチゴ味のチョコレート、そして、ヘーゼルナッツ入りのチョコレートクリームを購入しました。これから少しずつ、慌てずに大切に味わっていきたいと思っています。

>追記(10月26日)
 チョコレート祭りについて、もっと知りたいという方は、次の記事もぜひお読みください。
「チョコレート祭り、番外編」(リンクはこちら
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by milletti_naoko | 2010-10-20 11:35 | Feste & eventi | Trackback | Comments(20)


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