<   2011年 09月 ( 20 )   > この月の画像一覧

花の妖精

 花市には、あでやかな衣装をまとった花の妖精たちが、

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空を舞っているかのような、

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美しいラン(orchidea)の鉢植えが、

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たくさん並んでいる店も、ありました。

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 盆栽もあります。イタリアでも、近年は盆栽が流行しているようで、あちこちの店や市場で、時々見かけます。オリーブの木など、イタリアならではの素材を大胆に使った、大きな美しい盆栽を見たこともあります。今回並んでいた盆栽は、小ぶりのものが多く、日本の盆栽とは、どことなく異なる風情があります。

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ブドウや梨など、

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果物の木を売る店もありました。

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 こちらの木の名前に、「日本の」(del Giappone)とあったので、友人に質問されたのですが、残念ながら、どういう植物か、まったく知りませんでした。今日になって、ラテン語の学名から検索して、東アジアに分布し、日本にも広く分布するアキグミ(詳しくはこちら)という落葉低木だと、知りました。

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ふだんは、このリッチョーネ(Riccione)花市、Giardini d’Autore(記事はこちら)を訪ねるときは、会場の近くに駐車していたのですが、今回は、町はずれに車を置いて、会場まで歩きました。海辺の町なので、海の近くまで行き、しばらく砂浜の水際を、裸足になって歩きました。

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植木鉢を提げて歩くには距離があったこともあり、今回は、花の購入を見合わせました。その代わりというわけか、夫はリキュールやジャム、

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お菓子の並ぶ店を、特に時間をたっぷりとかけて、見ていました。吟味をつくして購入した、ヨーロッパカンゾウ(liquirizia)のメレンゲが、とてもおいしかったです。メレンゲには妙に甘いものが多くて、あまり好きではないのですが、このメレンゲでは、カンゾウの苦味とメレンゲの甘さがうまく調和して、いい味になっていました。

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 今回の記事もやはり、お気に入りのカボチャ(zucca)で締めくくりたいと思います。

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 こちらの写真は、角度を変えて撮影したものです。首のかしげ具合や愛らしい後ろ姿が、いっそうよく見えます。

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 こちらも、巣に集う鳥の親子のように見えます。想像力と創造力が発揮された、自然と人間のみごとな共作だと思いました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-09-29 17:00 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(6)

カボチャも芸術

 日本に暮らしていた頃は、カボチャと言えば緑色と思い込んでいたのですが、イタリアで見かけるカボチャには、黄色やオレンジなど、さまざまな色があります。

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 そう言えば、ハロウィンのお祭りで使うカボチャもオレンジ色ですが、わたしが、カボチャ(zucca)の美しさに、初めて感動したのは、ちょうど10日前のことでした。色とりどりの、大きさも形もさまざまなカボチャたちの美しいことと言ったら!

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 ここでは、泉も、泉から水を飲む鳥たちも、すべてカボチャの形をうまく使っています。ぐるっとねじれたカボチャは、確かに、鳥が長い首をねじらせたような形をしていますが、うまく考えたものだなと思います。それぞれの模様や色合いが微妙に違っているのが、またいい味を出しています。

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 このすばらしいカボチャたちに出会ったのは、9月18日日曜日に、リッチョーネ(Riccione)で開催された花市、Giardini d’Autoreを訪れたときです。

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 会場は、リッチョーネ中心街にあるVilla Lodi Fèです。毎年、春と夏に二度催されるこの花市を、わたしたちが訪れたのは、今回で4度目になります。

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 春に比べると、やはり花の数が少ないのですが、それでも季節の花の鉢植えや、

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庭を心安らぐ空間にするために

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役立つ品の数々を、

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見て楽しむことができました。

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 今回の花市には、友人シモーナが勤める工房、Artigianateも店を出していました。工房で作る布製品は、上質の布地に、梨の木を手で彫り上げた版木を使って、麦の穂やブドウなどのデザインを施したものです。(詳しくは、下記リンク参照)今春に、店がリミニからリッチョーネに新装開店したこともあって、花市の主催者から出店の誘いを受けたそうです。

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 そこで、9月18日日曜日は、シモーナたちと花市の会場前で待ち合わせて、一緒に昼食を取りながら、おしゃべりをしました。わたしたちも以前に食べたことのある、リミニのピアディーナ屋、NudeCrud(下記のリンク参照)が、花市の会場で店を出していたので、ここで、ピアディーナ(piadina)を買って食べました。わたしが頼んだのは、ローストビーフ、トマト、そして、レタス入りです。シモーナから、ここのピアディーナはおいしいから、と前回も今回も聞いていたのですが、そのとおり、生地がパリパリしているのに柔らかく、本当においしかったです。

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 昼食後、会場内を散歩したのですが、これまで見かけたことのない不思議や植物や盆栽、そして、

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Gallo Sebright

こんなふうに、それは美しい鶏たちを、見ることができました。

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 他にも、きれいな花や興味深い品々はたくさんあったのですが、過去もずっと出店している業者が多いため、こうした業者の店の写真は、今回は割愛しています。興味のある方は、過去2度の花市に関する記事をご覧ください。(下記リンク参照)

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 何はともあれ、今度の花市で、わたしが一番気に入ったのは、こちら、トスカーナのフォイアーナ・キアーナ(Foiana della Chiana)Club Amici della Zucca(訳すと、「カボチャの友の会」)の展示でした。

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 冒頭の写真のカボチャも、やはり、このカボチャの友の会の提供です。この会では、毎年、フォイアーナの町で、カボチャ祭り(Festa della Zucca)を開催し、カボチャの重量を競うコンクールも行っています。上の写真では、1等のカボチャは、なんと481kg、2等248.5kg、3等は246.5kg。会場の人に尋ねると、ここまで大きくするには秘訣があり、ここで賞を得るカボチャは、食べることはできないということでした。

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 他にも、カボチャを使った興味深い展示が多かったので、今年のカボチャ祭りの開催が、10月22日・23日と知って、ぜひ行ってみたいと思いました。フォイアーナは、ペルージャから、それほど遠くありません。

 こんなふうに、この花市には、何度訪ねても、おもしろい発見があります。花や園芸のお好きな方も、そうでない方も、機会があれば、ぜひ訪ねてみてください。

⇒記事、「花の妖精」(リンクはこちら)につづく。

LINK
- Giardini d’Autore a villa Lodi Fè. Mostra Mercato di Piante Insolite e Rarità Botaniche - HOME
- 「リッチョーネの花市」(Giardini d’Autore 19/9/2010)
- 「花市で春を先取り」(Giardini d’Autore 19/3/2011)
- Stampa su tela – Artigianate – Prodotti e Ordini
- 「ロマーニャ伝統の技とデザイン」(Artigianate 3/10/2010)
- 「新店は森の中」(Artigianate 8/5/2011)
- NudeCrud. Piada, Cassoni, Bar e Cucina - HOME
- 「夏のリミニ1」(NudeCrud. Piadineria di Rimini 5/9/2010)
- it.wikipedia - Sebright
- Club Amici della Zucca - HOME

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by milletti_naoko | 2011-09-28 17:28 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(10)

サンティアーゴが呼んでいる?

 数年前から、わたしたちの親しい友人たちが、繰り返し、スペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラに巡礼しています。

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 夫の幼なじみのフランコに至っては、昨年、リミニの自宅から、サンティアーゴ、そして、最西端のフィニステーラまで、約3千kmの道のりを、3か月かけて歩きました。もちろんこれは特異な例で、他の友人たちは、フランスやポルトガルを起点とする古典的な巡礼に挑戦しています。

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Capo d’Arno, Forsete Casentinesi (purtroppo senza acqua) 7/10/2010

 わたしたちは、まだサンティアーゴまで歩いたことがないのですが、おととしの秋には、聖フランチェスコが聖痕を受けたという聖地、ラヴェルナ(La Verna)まで、90kmの道のりを6日間かけて歩く巡礼に参加しました。写真は、アルノ川の源、Capo d’Arnoで撮影したものなのですが、残念ながら水が涸れていました。

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Spello 16/4/2011

 今年4月には、友人たちが、ラッツィオ州のポッジョ・ブストーネ(Poggio Bustone)からアッシジ(Assisi)までの1週間の巡礼を企画しました。夫は合唱団のコンサートのために1日だけ途中でペルージャに戻ったものの、その他はすべての行程を歩き抜きました。わたしは平日は日本語の授業があったため、巡礼最終日の土曜日のみの参加でした。それでも、スペッロ(Spello)からアッシジ(Assisi)まで、約25kmを歩きました。

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 こうして自然の中を歩く楽しみを知った上、サンティアーゴへの巡礼を果たした友人たちからは、そのすばらしさを繰り返し聞いていました。今年2月には、そうした巡礼の旅の写真や巡礼者証(credenziale)の展示会と、巡礼を描いたドキュメンタリー映画を見る機会もあり、わたしも、いつかサンティアーゴまで歩いてみたいとは、感じていました。

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San Giacomo di Entracque   20/7/2011

 そんな中、今年7月のマリッティメ・アルプス旅行の終わりには、まるで、サンティアーゴがわたしたちを呼んでいるのではないか、と思われるようなできごとが重なりました。7月20日から2日間滞在した村の名は、サン・ジャーコモ(San Giacomo di Entracque)、泊まった宿の名も、山小屋、Rifugio San Giacomo。このサン・ジャーコモは、日本語では、聖ヤコブ、スペイン語では、サンティアーゴであり、まさに、サンティアーゴ・デ・コンポステーラに遺骸があるとされる聖人の名なのです。

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 それだけなら偶然かもしれないのですが、次に宿泊したパランフレ(Palanfré)にある唯一の教会は、聖ヤコブ(San Giacomo)を崇めていて、教会正面の壁画の左手には、ホタテ貝で飾られた杖を持つ聖人が描かれ、内部にも、やはりホタテ貝を身につけた聖ヤコブの像がありました。そして、7月25日が、カトリック教会で聖ヤコブを記念する祝祭日であるため、村では7月23日から25日にかけて、聖ヤコブ祭りがあり、わたしたちが宿泊した22日の昼間から、テント設営など、祭りの準備が行われていました。

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 23日にパランフレを後にして、これで聖ヤコブともお別れと思ったら、とんでもありません。7月24日日曜日に、ピエモンテを発って、ペルージャまで帰る途中に一泊したカッラーラのかずこさんのB&B近くの村、ベルジョラ(Bergiola)の教会にまで、聖ヤコブの像がありました。聖人のシンボルである杖、ホタテ貝、ひょうたんがあることから、聖ヤコブだと分かります。

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 大理石の山の美しいB&Bに到着すると、かずこさんのご友人夫婦が、お子さんとともに、かずこさんを訪問中でした。

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 かずこさんが、一同を、日本料理の夕食に招待してくださり、わたしは、かずこさんのお友だちと一緒に、ズッキーニの天ぷらを揚げました。

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 夕食にいただいたかずこさんの手料理は、かんぴょうの味のしっかりきいた散らし寿司も、

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鮭と生野菜がたっぷりのサラダも、とてもおいしかったです。畑で採れたてのズッキーニの天ぷらも、おいしくて、いつまでも手が伸びました。

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 デザートにと、わたしたちは、再びベルジョラの村に戻り、老人会らしき建物内の店で、アイスケーキを買いました。写真には他にも、先日ご紹介したマリッティメ・アルプスの特産品であるgenepìのリキュールと、ラヴェンダー入りクッキーが写っています。

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 おいしい食事と楽しいおしゃべりに、時間があっという間に過ぎていきました。夕日に染まる、この美しい大理石の山の写真を撮ったのは、午後8時45分。とっぷり日が暮れ、遅くなるまで、話し続けたのですが、なんと、このかずこさんのご友人夫婦が、初めて出会ったのは、サンティアーゴへの巡礼の途中だったのです。二人とも、特にだんなさんの方は、瞳を輝かせて、その巡礼の魅力を語ってくれました。

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 そうして、かずこさんと別れを惜しみ、カッラーラ(Carrara)の町を散歩してから、ペルージャへの帰途についたのが、7月25日月曜日。そう、7月25日は、聖ヤコブを記念する日です。こうして、マリッティメ・アルプスのすばらしい自然を訪ねる旅の終わりには、サンティアーゴへの巡礼へのいざないを思わせるようなできごとが、いくつもあったのでした。

LINK
- 「サンティアーゴ巡礼、2600kmを歩く旅」
- 「聖なる森林の山道(2)、聖フランチェスコ」(ラヴェルナへの巡礼)
- 「アッシジへと歩く旅」
- 「サンティアーゴ巡礼、上映会」
- 「お気に入りの山の宿」(サン・ジャーコモの村と宿)
- 「壁画が語る暮らしと信仰」(パランフレの教会と聖ヤコブ、マリッティメ・アルプスのおみやげ)
- 「大理石の山に向かって」(カッラーラ、かずこさんのB&B)

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by milletti_naoko | 2011-09-26 19:05 | Cammino di Santiago | Trackback | Comments(6)

壁画が語る暮らしと信仰

 7月23日土曜日、山頂の湖を散歩し、地元特産のチーズを購入したあと、わたしたちはパランフレ(Palanfré)の村を後にしました。

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 パランフレの教会には、キリストの使徒の一人である聖ヤコブ(イタリア語では、San Giacomo)の絵が、教会正面に聖母子と共に描かれ、内部にも聖ヤコブの像がありました。聖ヤコブは、スペイン語でサンティアーゴ。スペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラへの巡礼は、本来、この聖人の遺骸が見つかった地を聖地として、訪ねるものです。聖ヤコブ、そして、サンティアーゴ巡礼いずれもの象徴であるホタテ貝が、左に描かれた聖ヤコブが手に持つ杖に、飾られています。

 カトリック教会では、7月25日が聖ヤコブを記念する祝祭日とされています。聖ヤコブを崇める教会を持つパランフレでは、7月23日の晩から25日にかけて、聖ヤコブの記念日を祝う村祭りがありました。村の掲示板には、晩に肉を焼いて食べたり、ダンスをしたり、と祭りのプログラムが書かれていたのですが、何だか静かな村がにぎやかになりそうで、わたしたちは、その祭りが始まる一足先に、村を出ました。

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 そうして、しばらくドライブしたあと、訪ねたのが、このヴェルナンテ(Vernante)の町です。ピエモンテ州のマリッティメ・アルプスの教会には、正面を壁画で装飾したものが多いのに驚いたのですが、ヴェルナンテの町も、同様でした。

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 マリッティメ・アルプスの町や村には、教会だけではなく、家の壁にも美しい絵が描かれていることがありました。

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 ヴェルナンテ(Vernante)は、町中が、ピノッキオ(Pinocchio)の物語を描いた壁画(murales)で飾られています。それは、ピノッキオの重要な挿絵画家の一人であるアッティーリオ・ムッシーノ(Attilio Mussino)が、かつてこの町で暮らしたことがあるからです。

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 わたしたちも、クジラに飲み込まれるピノッキオの絵や、遊びほうけてロバになるピノッキオの絵を見て、楽しみながら、町を歩きました。

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 その晩、わたしたちが宿泊したアンドンノ(Andonno)の村では、家々の壁に、昔の職人たちの仕事ぶりが描かれていて、教会の正面にも、やはり壁画がありました。夕食後の散歩中に撮影したので、暗かったため、絵が見づらくなっています。

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 宿泊先のアグリトゥリズモでは、ラヴェンダー(lavanda)も栽培していました。夕食はおいしかったし、部屋は広かったのですが、建物とわたしたちの部屋が、交通量の多い道路に面していた上、夕食時に、宿泊客であるわたしたちが、食事のみの客に比べて、女主人にひどく冷遇されている気がして、二度と戻りたくないと思いました。

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 7月24日日曜日の朝は、せっかくすばらしい旅行をしたマリッティメ・アルプスを、この宿を最後に後にするのは、後味が悪いからということで、少し遠回りをして、サンタンナ・ディ・ヴァルディエーリ(Sant’Anna di Valdieri)に行きました。この村で、4日間居心地よく過ごしたホテル兼バール(記事はこちら)で、カップッチーノを飲み、宿を経営する人のいい若者と、おしゃべりを楽しみました。

 古来、ライ麦(segale)の生産がさかんで、ライ麦生活・環境博物館(Ecomuseo della Segale)(記事はこちら)のあるサンタンナの村では、家々の壁に、ライ麦の農耕に勤しむ人々の様子や、ライ麦を使った食品などが、描かれています。

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 この店の壁には、村人がライ麦を脱穀する様子が描かれています。ライ麦博物館のほぼ正面にあるこちらの食料品店では、マリッティメ・アルプスみやげや地域の特産品が売られています。みやげの種類は豊富で、菓子類や酒類の他に、絵はがきやアルプスに棲息する動物たちの木彫り作品などもありました。わたしたちは、ラヴェンダー入りクッキーやリキュールのgenepì、genepì入りチョコレート、木彫りの動物などを、購入しました。

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 こちらの壁には、ライ麦のパンを、釜で焼く様子が描かれています。

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 サンタンナの教会も、やはり壁画で装飾されています。

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 この日、サンタンナに着いてすぐ、夫は双眼鏡で、向かいの山にあるカモシカの道を眺めました。狩人がカモシカをおびき寄せるために、塩をまき、カモシカがよく通るので、この名があり、7月19日には、夫が道もない岩山をするする登って、この道を訪ねた(記事はこちら)のですが、この日の朝は、ちょうどカモシカ(camoscio)が2匹いるのが見つかりました。

LINK
- 日本語版Wikipedia – ヤコブ(ゼベダイの子) 
- it.wikipedia - Vernante
- Comune di Vernante - HOME

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by milletti_naoko | 2011-09-25 18:36 | Piemonte | Trackback | Comments(8)

アルプスと言えば

ハイジ。ハイジと言えば、牛飼い少年のペーター。マリッティメ・アルプスでも、山の高み、標高千メートル以上の草原で、のんびりと草を食んでいる牛の群れを、しばしば見かけました。

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Piana superiore del Valasco (1814m), Parco delle Alpi Marittime 20/7/2011

 上の写真は、ヴァラスコ高原(記事はこちら)で撮影したものです。ただ、ハイジと違うのは、こういう牛たちは完全に放牧されていて、近くに牛飼いらしき人を見たためしがないということです。アッペンニーニ山脈では、人がいなくとも、牛は柵の中に囲われていることが多いのですが、アルピ・マリッティメ自然公園(記事はこちら)では、柵を見かけることはまれで、牛たちは野山を自由に歩き回っていました。

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Pianoro del Valasco (1763m), Parco delle Alpi Marittime 20/7/2011

 ただ、牛の中にもうっかり屋さんはいて、たとえば上の高原から50メートル下の高原に下りると、はぐれ牛が、仲間が見つからずに、うろたえて、さまよい歩いていました。夫が追い立てて道を示し、何とか坂道を登って行きました。

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Lago del Vei del Bouc (2054m), Parco delle Alpi Marittime 21/7/2011

 今回の旅行中、驚いたのは、細い道を長い間登り続けて、ようやくたどり着いた2054mの高みにある湖、Lago del Vei del Bouc(記事はこちら)でも、牛たちが水辺でのんびりとくつろいでいたときです。

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 牛と言えば、牛乳。牛乳と言えば、チーズ。夫もいろいろな店で、特産のチーズを味わって、楽しんでいました。上の写真は、先日もご紹介したパランフレ(Palanfré)の宿、L’Albergh(記事はこちら)の前菜です。宿の経営を始めたばかりの娘さん曰く、「お客さんには、やはり地域独特のサラミやチーズを味わっていただきたい。」

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 それは客のためだけではなく、実は彼女の家族のためでもあります。と言うのは、村には彼女の兄弟が経営する農場があり、牛を飼育し、チーズ(formaggio)を生産していて、店で食べたチーズは、この農場のものだからです。農場の名は、Azienda Agricola Isolaで、宿から少し坂道を登ったところに、農場のチーズ直売店があります。前菜で食べたチーズがおいしかったからと、夫と山登りの帰り道にこの店に立ち寄り、店の人に説明を聞きながら、数種類のチーズを購入しました。

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 フレッシュチーズ(formaggio fresco)熟成チーズ(formaggio stagionato)とも、いろいろな種類があり、大きさもさまざまです。店では、チーズの他に、バター(burro)リコッタ(ricotta)も販売していました。

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 このチーズ直売店は、左手に見える、花で飾られた建物の1階にありました。店の入り口は、写真で歩いている夫の、ちょうど正面にあります。

LINK
- Rifugio – Albergo L’Albergh – Locanda del Parco - HOME
- Regione Piemonte – Diapositiva1 – p.5 “Azienda Agricola Isola” Vernante – Loc. Palanfré (ppt)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-09-24 08:02 | Piemonte | Trackback | Comments(8)

花のアルベルギ渓谷

 わたしたちが泊まった宿、L’Albergh、(記事はこちら)の名前は、この近くを流れる川と渓谷、そして、川の源である湖の名前、アルベルギ(Alberghi)から来ています。

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Palanfré (1379), Parco delle Alpi Marittime 23/7/2011

 7月23日土曜日は、湖までの散歩が終わったら、他の場所に移動するつもりだったので、朝はまず、荷物をまとめて、駐車場に運び、午前10時頃に、パランフレ(Palanfré)の村から、歩き始めました。

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 出発してからしばらくすると、道は緑の木々の間を進んで行きます。

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 まもなく視界が開けて、前方に大きな岩の頂が見えてきます。左手には、はるか下方に川が流れています。

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 登りに登って、11時過ぎには、かなり高いところまでたどり着きました。振り返ると、これまで歩いてきた渓谷が、見晴らせました。

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 参考までに、この写真は、パランフレの宿の2階の部屋から撮影したものです。上の写真では、この写真では近くに大きく見える青い山並みが、後方に遠ざかって、小さく見えているのが、お分かりかと思います。

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 急な登り坂はいったんここで終わり、しばらくはなだらかな坂道、それから平地が続きます。

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 アルベルギ渓谷(Vallone degli Alberghi)のこの平地には、色とりどりの花がたくさん咲いていました。


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 特によく見かけたのは、自生のラン(orchidea)の花です。ペルージャやアッペンニーニでよく見かける花もありましたが、この花のように、ふだん見かけるのとは色も花の形も異なり、芳しい香りのするランが、群れをなして咲いていました。

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こんな小さくて愛らしい花もあれば、

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あでやかなマルタゴン・リリー(giglio martagone)

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セイヨウウスユキソウ(エーデルワイス、イタリア語名stella alpinaの直訳は「アルプスの星」)の花もありました。

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 こうして、花いっぱいの野原を歩いて行くと、

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ちょうど正午頃に、道が二手に分かれました。右の道は、湖、Lago inferiore del Frisson(2057m)へ、左の道は、湖、 Lago degli Alberghi(2038m)へと向かっています。所要時間は、いずれの湖へも45分と書かれていります。ただし、ピエモンテの人は歩くのが速いのか、わたしがひどく遅いのか、わたしはピエモンテでは(トスカーナではそんなことはないのですが)、たいていは所要時間の倍の時間をかけて、山を歩きました。

 わたしは、渓谷を流れる川の源になっているアルベルギ湖に行きたかったのですが、夫が、右の道の行く手にある別の湖、Lago Vilazzo(1838m)を訪ねたいと言うので、右の道を進むことになりました。

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 急な坂道を登り続け、ようやく湖、Lago inferiore del Frisson(2057m)に到着したのは、午後1時半頃のことでした。

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 湖やパノラマを心ゆくまで眺めてから、花を愛でながら、山道を下りました。

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 宿に着く直前に、チーズ農家がチーズを直売する店に少し立ち寄りました。こうして、パランフレの村には午後4時40分頃に到着しました。

LINK
- Alpi Cuneesi. Escursioni e Sentieri – Valle Vermenagna 10.03 Palanfré (1379m) – Lago inferiore di Frisson (2057m) - [Lago superiore di Frisson (2127 m)] - [Passo della Mena (2197 m)] - Lago degli Alberghi (2038 m) - Palanfrè (1379 m)
↑↑Descrizione dettagliata e foto del sentiero/コースの詳しい説明と写真があります。
- regione.piemonte.it – Rete Escursionistica - Valle Vermenagna - La Valle di Palanfré (pdf)

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by milletti_naoko | 2011-09-22 23:51 | Piemonte | Trackback | Comments(6)

ナデシコとブナと救急病院

 湖を訪ねたあとは、来た道をひたすら下りました。(記事、「思い出の散歩道」の続きです。)

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 渓谷、Vallone del Vei del Boucは、見晴らしがすばらしく斜面も色とりどりの花に覆われています。

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 特に印象に残ったのは、ナデシコ(garofanino)の花です。花びらの形も、ピンクの色合いもさまざまな花が、標高2千メートルもの高みに、たくさん咲いていました。

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 ただ、そうやって風景や花に見とれて、撮影するために立ち止まっていたら、夫からかなり遅れてしまいました。また、下り道が長いこともあり、本来のトレッキング・コースよりは近道になる小道を選んだのですが、この道には細くかつ足元が滑りやすいところが、何箇所かありました。山を下る途中で、うっかり足を滑らせ、左手で体を支えた際に、地面に指を強く突いて、痛めてしまったのは、こんなふうに、他のことに気を取られながら歩いていたため、また、歩きにくい道を選んでしまったためだと思います。

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 翌日、7月22日金曜日の朝は、サン・ジャーコモの宿から、別の渓谷を歩こうと出発したのですが、あまりにも指が痛むのですぐに引き返し、一番近いクーネオ(Cuneo)の町にある救急病院(Pronto Soccorso)を訪ねました。受付で事情を説明し、わたしの負傷は、verde(訳は、「緑色」)に、区分されました。救急病院では、救急医療を必要とする順、傷病の重い順に、赤(rosso)、黄(giallo)、緑(verde)、白(bianco)に区分され、患者が診療を受けられる順や支払いの有無も、この色によって決まってきます。待合室の壁を見ると、緑色の印の横には、「それほど緊急を要しないけれど、この病院を訪れたのは正解」と書かれていました。

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 にも関わらず、すぐにレントゲン撮影と診療を受けることができ、包帯で指を固定もしてくれました。中指の第二関節が不完全骨折(infrazione)を起こしているけれども、大したことはなく、20日間固定すれば治るはずだと聞いて、安心しました。受付から診療終了までが、40分と速かったので、夫と二人で、ピエモンテの病院の効率のよさに感心しました。診療やレントゲンも幸い無料でした。ちなみに、3週間後にペルージャの病院で、レントゲン撮影をし、ギプスを取って、診療を受け、「もう大丈夫」と言ってもらったときには、予約をしていたにも関わらず、すべて終わるまでに2、3時間かかりました。このときは患者の自己負担金(ticket)として、レントゲンに14.2ユーロ、診療に12.91ユーロを支払いました。

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 もともとサン・ジャーコモの宿(記事はこちら)では、泊まり始めた水曜日の晩から、「金曜の晩はすでに満室」と聞いていました。マリッティメ・アルプス(記事はこちら)の地図やガイドブックを見て、わたしたちが次の滞在先として選んだのは、アルピ・マリッティメ自然公園(Parco delle Alpi Marittime)の東端に近いパランフレ(Palanfré)でした。上の写真、左手の看板にあるように、この村を出発地点とするトレッキング・コースはたくさんあります。

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 宿は、こちらのL’Arbergh(ホームページはこちら)です。

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 この宿はレストランにもなっていて、到着したばかりのわたしたちは、まず昼食を済ませました。地元のサラミとチーズがふんだんに味わえる前菜を、夫が喜んで食べていました。(残念だったのは、夕食にも、そっくり同じ前菜が出されたことです。)空室があり、朝食・夕食つきでダブル・ルームが、一人一泊50ユーロと聞いて、ここに泊まることにしました。

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 ちょうど翌日から村祭りが始まるため、村の入り口で、会場の設置をしていました。そのため、わたしたちは、車を村はずれの駐車場に置き、しばらく歩いて荷物を運びました。

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 午後は、宿からしばらく山道を登って、ブナの森(bosco di faggio)を訪ねました。下方にある村を雪崩から守るため、ブナの伐採が禁じられていたために、数世紀を経たみごとなブナの木が、いくつもそびえ立っています。

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 散歩道には、自然やかつての暮らしを説明する看板がいくつか立っています。そうした看板を読み、美しい眺めや花を楽しみながら、しばらく散歩をして、宿に戻りました。

LINK
- Ministero della Salute – 118 e Pronto Soccorso – I codici colore gravità (triage)
- L’Arbergh – Locanda del Parco in Palanfré di Vernante


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by milletti_naoko | 2011-09-21 16:46 | Piemonte | Trackback | Comments(6)

思い出の散歩道

 2054mの高みに広がる美しい湖、Lago del Vei del Bouc

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 わたしたちがこの湖まで歩いたのは、7月21日木曜日。

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 青空の下、サン・ジャーコモ(San Giacomo di Entracque、1213m)の宿を、午前9時半に出発しました。

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 時々川の流れが右手に見え隠れする山道を、まずはひたすら登り、50分ほど歩いたとき、こちらの渓谷、Vallone di Moncolomb が、目前に広がりました。

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 雪を抱くアルプスの高嶺や清らかな川の流れに、感動しながら歩いていると、こちらの牛たちに出くわしました。

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 渓谷を通り過ぎると、道は二手に分かれます。左の道を進み、しばらくの間、緑の木々に囲まれた急な坂道を登って行きます。

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 突然視界が開けました。先ほどまで傍らを歩いていた川は、はるかに下方に見え、遠くに高く見えていた雪を戴く山頂が、近づいてきました。

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 道は、山の急な広い斜面を、横に長いジグザグを描いて、ゆるやかに登っていきます。登るにつれて、川はより小さく見え、たくさんの花たちが、小道を彩るようになりました。

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 山を歩いてくと、勢いよく流れ落ちる滝水が、道の行く手に、あるいは、向こうの山の斜面に、いくつも見えました。

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 水が豊かなので、山の斜面が、

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色とりどりの花と緑に覆われています。

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 午後1時頃、この位置より少し高いところに登ってから、一休みして、昼食のパニーノを食べました。

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 花と水がふんだんにあるので、蝶もたくさんいます。中には、わたしたちの手や背中に止まる蝶もいました。

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 さらに山を登ると、鮮やかなピンクのなでしこの花が、野を彩るようになり、山頂の湖から流れ落ちる滝が、右手に現れます。

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 ようやく湖、Lago del Vei del Bouc(2054m)に到着したのは、午後2時を少し過ぎた頃でした。まずは緑に満ちた湖のまわりをしばらく散歩し、疲れた足を、冷たい水に浸しました。

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 水際には、スミレの花がたくさん咲いていました。湖の傍らで、心地よい静けさの中、しばらく横になって休んだあと、午後3時過ぎに、山を下りました。

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 山を下り始めたばかりのところで、カモシカ(camoscio)を見つけました。他の道に比べて、歩く人が少ないからでしょうか。アルプスマーモットも何匹か見かけることができました。

関連記事へのリンク
- 「お気に入りの山の宿」

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by milletti_naoko | 2011-09-19 18:52 | Piemonte | Trackback | Comments(6)

こんな手帳を買いました

 友人たちと旅行中、ピエモンテのとある町を歩いていて、目にしたこちらの来年の手帳(agenda)。すっかり気に入って、すぐに購入しました。

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 上の方に、赤い字で、「繊細な心の持ち主のための心に響くことばたち」(意訳です)とあります。

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 表紙も中も、イラストやデザインがとにかくかわいらしいし、色使いも温かいのです。そうして、表題にあるとおり、この手帳には、ページの端々に、勇気や元気を与えてくれるすてきな言葉が散りばめられています。たとえば、この1月のページには、小鳥にマフラーを巻く絵の傍らに、「長い間、ずっとつらい気持ちでいる人などだれもいない。もし、それが自分自身のせい(責任)でないのであれば。」というモンテーニュの言葉が書かれています。

 何か嫌なできごと、つらいできごとがたとえあったとき、確かに、いつまでもそれを悲しんでいては、ただ自分で苦しみを長引かせてしまうだけかもしれません。もちろん本当に奥深い、いつまでも癒されない悲しみというのがあると思うのですが、わたしは、この言葉を、つまらないことでいつまでもくよくよしがちな自分を戒めるのに役立てたいなと思っています。

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 こちらには、「頭脳は、パラシュートのようなもの。開いているときにしか、きちんと機能しない。」とあって、なるほどなと思います。自分の確信にとらわれて、新しい考えに対して、心を閉ざしていては、正確な判断が下せなくなります。

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 さて、今日、9月15日の日づけを含むぺージには、どんな言葉が書かれているかというと、「願いごとを心に抱くときは、その願いを実現する力も、必ず共に与えられているものだ。」とあります。こんなふうに、手帳には、一歩を踏み出す勇気を与えてくれる言葉や、立ち止まって考えさせてくれる言葉が、いっぱいあります。

 わたしは従来、自分がいいなと思った言葉を書き留めたり、こうしたすてきな言葉を集めた本を買って、読み返したりするのが好きなのですが、このシリーズのいいところは、単にすてきな言葉が並んでいるだけではなく、電話帳やノート、旅の記録として、使えるようになっているところです。

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 そう、このEdizioni del Baldo社から出ているノートや本は、絵がかわいくて、すてきな言葉がたくさん並んでいて、しかも安いので、以前から見かけるたびに、何冊も並んだ中から、時間をかけてじっくり選んで、自分のために、あるいは贈り物として、よく購入していました。たとえば、上の2012年の手帳は4ユーロ、この蝶のノートは3.5ユーロです。赤いヒナゲシの咲く麦畑の上を飛び回る蝶たちの絵に、「蝶のように、彩り豊かで、軽やかな思いの数々」(これも意訳です)という言葉が、添えられています。

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 ノートを開くと、ページの淡い色が美しく、かわいらしい蝶のイラストがあります。見開き2ページごとに、一つ、心に響く言葉が書かれています。ここには、「幸せは、蝶のようなもので、追いかけると、いつも手が届かないところにあるけれども、落ち着いて腰を下ろすと、あなたの周りをひらひらと飛び回る可能性があるものなのだ。」とあります。

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 シリーズには、他にも、備忘録や

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電話帳、

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旅行に際して、必要なものや訪ねたい場所、旅行中の日記などを書いていくノートなどがあります。この電話帳たち、買ってからもう1年余りになると思うのですが、何だか使い始めるのが惜しくて、まだ使っていません。この記事を書いたのをきっかけにして、少しずつ利用していきたいと思います。ちなみに、このシリーズには、何かテーマごとに、名言だけを集めた本もいくつかあって、こちらの方は、よく贈り物として、買っています。レシピを記入できるノートも出ています。

 イタリア旅行のお土産や贈り物として、こんなかわいらしい本やノートも、喜ばれるのではないかと思います。イタリア語を勉強している人は、入門・初級の方であれば、名言に加えて、月や曜日もイタリア語で書かれているので、繰り返し見ることで、勉強になるし、中級以上の方であっても、毎日少しずつ、メモや日記をイタリア語で書く習慣をつけるのに役立つかと思います。

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電話帳も、住所やメール・アドレス、電話番号などを書く欄は、言葉ではなく絵文字で示されていますから、イタリア語が分からなくても、楽しんで使うことができます。

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 おとといの午後、テラスの洗濯物が乾いたかどうか、様子を見ようと思ったら、きれいな蝶が、花の周りを飛び回っていました。いつもは、遠くの山まで出かけて、歩いていて見かける蝶。幸せもこんなふうに、遠くまで探しに行かず、毎日を大切に生きていたら、気づかぬうちに、すぐ近くを飛び回っているのかもしれません。

 昨日の記事で、「次の記事では、湖への散歩の記事を」と書いていましたのに、予定を変更して申しわけありません。次回は必ず!

LINK
- メルマガ「もっと知りたい! イタリアの言葉と文化 第69号 ‐ 心に響く言葉たち、ブスは禁句」
↑↑ 記事でご紹介した言葉のうち、最初の二つを、イタリア語学習の教材として、取り上げています。
- 「マザー・テレサの励ましと戒め」
- Edizioni del Baldo - HOME
- Edizioni del Baldo – Agende(手帳)
↑↑わたしの買った手帳には4ユーロと書かれていますが、サイトでは同じ手帳が4.5ユーロ、表紙を厚紙で補強したものが6ユーロで売られています。
- Edizioni del Baldo – Libri da scrivere(ノート、備忘録、電話帳など)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-09-15 16:26 | Vivere | Trackback | Comments(14)

お気に入りの山の宿

 7月20日は、ヴァラスコ高原(記事はこちら)を訪ねたあと、すっかり愛着のわいたサンタンナの宿を後にして、次の滞在先に向かいました。

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 村の名は、サン・ジャーコモ(San Giacomo di Entracque、1213m)アルピ・マリッティメ自然公園(Parco delle Alpi Marittime)(記事はこちら)は、ジェッソ川(Torrente Gesso)とその支流を取り囲む山岳地帯なので、ジェッソ渓谷(Valle Gesso)と呼ぶこともできます。写真に見えるわたしたちの宿の傍らを流れる川も、ジェッソ川に流れ込む支流の一つで、名前は、バッラのジェッソ川(Torrente Gesso della Barra)です。

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 清らかに、豊かに勢いよく流れる川と、宿を取り囲む美しい山、そして、ここを出発点とするトレッキング・コースに魅かれて、この宿に決めました。宿から少し歩いただけで、こんなにみごとな滝つぼを見ることもできます。

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 わたしたちが泊まったのは、右手の山小屋、Rifugio San Giacomoです。自然公園の山小屋の一つなのですが、左にあるレストラン、Ristorante Baita Monte Gelasを営む家族によって、運営されています。ダブル・ルームの宿泊料が、朝食・夕食つきで、一人一泊44ユーロ。寝袋を使えば、もっと安い値段で泊まれたのですが、登山で疲れたあとはゆっくり休みたくもあり、ベッドシーツとタオルを頼んだので、この値段になりました。

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 環境がすばらしく、料金もお得なので、この宿に決めたのですが、思いがけず、夕食がとてもおいしかったので、うれしかったです。「量よりも質を重視して、おいしいものを提供しよう」と考えているんですよと、シェフから聞きました。写真は、ラベンダー風味の肉料理。シェフは、レストランの主人の奥さんで、フランス人。肉料理にラベンダーを使うのは、イタリアではなくフランスでの風習のようです。ラベンダーを食するのが何だか不思議な気がしましたが、香りがよく、肉が柔らかくて、とてもおいしかったです。

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 食卓の上に敷かれた紙のランチョンマットには、右に、アルピ・マリッティメ自然公園とメルカントゥール自然公園の地図が、左に、二つの公園で訪れるべき場所の名前と写真がありました。おかげで、料理が運ばれてくるのを待つ間も、写真や地図を見て、行ってみたい場所を見つけたり、話し合ったりすることができました。

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 すっかり宿と食事が気に入ったので、8月に友人たちと、再び近くを通ったときにも、この宿に泊まりました。

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 宿で働く人が皆、とても温かくいい人たちなのですが、わたしたちが特に親しくなったのは、こちらの赤い髪の女の子。同じ色では退屈するので、時々髪の色を変えるそうですが、屈託がなくきさくで、気配りができて、話していてとても楽しかったです。レストランの壁には、周囲の山を歩いていて出会える風景や動物の写真が、飾られています。

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 友人たちもおいしいと喜んだ、8月宿泊時の前菜と

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パスタの写真も、ご紹介しておきます。ジャガイモに小麦粉を少々合わせて作ったというこちらのパスタ、ニョッキと違うのは、チーズも使われていることです。パスタは口当たりが柔らかく、セージの香りがたっぷりして、とてもおいしかったです。

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Vallone del Vei del Bouc 21/7/2011

 サン・ジャーコモを出発地点とするトレッキング・コースは多いのですが、わたしたちは、湖、Lago del Vei del Boucを目指して、同名の渓谷(上の写真)を歩きました。湖に近づくと、斜面が色とりどりの美しい花に覆われていました。特に、鮮やかなピンク色のなでしこ(garofanino)の花が、たくさん咲いていました。

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Lago del Vei del Bouc (2054m) 21/7/2011

 花に励まされながら、長い間歩いて、ようやくたどり着いた湖も、それは美しく、夫と二人、湖畔に腰を下ろして、いつまでも飽きることなく、眺めていました。アルピ・マリッティメ自然公園には、すばらしい風景や散歩道が多いのですが、最も印象に残っているのは、この湖へと向かう道です。あまりにも景色がすばらしいので、と言うよりは、うっかりしていて足を滑らせて、指を不完全骨折してしまったのも、実はこの渓谷を歩いているときでした。(記事はこちら

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 山頂近くにひっそりと隠れたこの美しい湖からは、澄んだ水が川となって流れ落ち、

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 平地を目指して山を下るこの川は、やがて、最初の写真に見えるバッラのジェッソ川に、支流として注ぎ込んでいるのです。次の記事では、この湖、Lago del Vei del Boucへの散歩について、お話ししたいと思っています。

LINK
- Parks.it – Rifugio Escursionistico del Parco San Giacomo
- Parks.it – Ristorante Baita Monte Gelas
- Alpi Cuneesi Escursioni e Sentieri – Valle Gesso
↑↑ジェッソ渓谷の各地で楽しめるさまざまなトレッキング・コースの一覧があります。それぞれのコースの見出しが、さらに詳細な説明(道のり・所要時間・簡単な地図など)のあるページへのリンクになっています。
Nella pagina web sopra si trova l’elenco degli itinerari escursionistici in Valle Gesso. La pagina contiene i link per la descrizione dettagliata di ogni itinerario.

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-09-14 15:56 | Piemonte | Trackback | Comments(4)


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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Naoko Ishii
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