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楽しい夕宴@プレッジョ

 わたしたちの結婚式で証人をしてくれた友人たちから、突然夕食の招待があって、昨晩はペルージャ北方30kmほどにある小村、プレッジョの友人宅を訪ねました。

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30/1/2016

 招いてくれた二人、よくいっしょに映画を見に行く友人たち、わたしは初めて出会う二人と計8人で、改築が終わったばかりの居心地のいいすてきなテラスで、

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 生ハム、乾燥サルシッチャ、チーズ、レバーパテ、フィノッキオとオレンジのサラダ、ズッキーニのオイル漬けなどの前菜や、

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ポルチーニ、キアニーナ牛、トマトで煮込んだコテキーノの三つから具を選んでのポレンタなど、おいしい料理の数々を、おしゃべりしながら楽しみました。

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 ただいま、謝肉祭(carnevale)の真っ最中ということで、食後のデザートには、ウンブリア伝統の謝肉祭のお菓子の一つ、フラッペ(frappe)も並んでいます。

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 夕食後、暖かく心地いい薪ストーブの前で、すっかりくつろいでうとうとしている猫が、あまりにもかわいらしいので、皆で競って写真を撮りました。

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 なつかしい思い出話や互いの近況、侍・捕鯨など日本についての質疑応答など、あれこれとおしゃべりしていたら、あっという間に時が過ぎて、気づいたらもう真夜中を過ぎています。

 楽しい余韻を胸に、別れのあいさつをして、ペルージャへと帰途につきました。

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Cena con Amici @ Preggio, Umbertide (PG) 30/1/2016

- Quando si è lieti, il tempo vola!
Casa accogliente, piatti buoni & molte risate...
Grazie mille per una bellissima serata :-)))
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- Buon Anno 2013 (1/1/2013)
- 天からの贈り物 / Tramonto a Preggio (12/1/2012)
- プレッジョ村祭り / Preggio nel Tempo (10/7/2011)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-31 23:21 | Gastronomia | Trackback | Comments(10)

フィレンツェ喜・美・食@皮革製品店、Francesco Lionetti

 金曜の朝は、上質の革を用いた、ていねいな職人技が光る革製品を購入できる店、フランチェスコ・リオネッティを訪ねました。

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Simpaticissimi Tre @ Francesco Lionetti, Firenze 29/1/2016

 この店に勤める、長いながいブログ友達でピサ在住のとすかーなさんに、せっかくフィレンツェに来た機会にお会いできればと思ったからです。お店を訪ねる時間が取れるかどうか分からなかったので、事前に連絡もせずに突然訪ね、お仕事の邪魔になってもいけないと心配していたので、イタリア語の表現そのままに、まさに「両腕を広げて歓迎し」(accogliere a braccia aperte)てくれて、本当にうれしかったです。

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 店内には、色とりどりの美しいバッグがずらりと並んでいます。とすかーなさんにいろいろ助言してもらって、優しいピンクのすてきなバッグを購入しました。ずっと前から、教科書や書類など大きめの物がたくさん入る、革のいいバッグがほしいと思いつつ、買うことができずにいたのです。気おくれしておしゃれなお店に入る度胸がない上に、数年前にレザー縫製工場で1週間通訳を務めたとき、近年はいかにまがいものの皮革を使い、縫製もぞんざいな製品が、本物と偽って売られているかを知って、自分にそういう違いを見分けられる目があるかどうか自信がなかったからです。

 良質の皮革を用い、有名ブランドや高級ホテルからも信頼が厚くて注文が多いというこのお店なら、製品が信頼できます。しかも、デザインも革の質も優れているのにお得な値段で購入できると知り、以前から機会があれば、ここで購入したいと考えていました。

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@Ristorante La Spada con la squadra di Francesco Lionetti

 お昼休みにいっしょに昼食をと、お店ご用達のすぐ近くのレストランに行って、おしゃべりをしていたら、なんととすかーなさんの社長さんと同僚のチェーザレ君とも、ごいっしょすることになりました。

 社長さんはとても気のいい優しい方で、お話ししていてとても楽しかったです。うちの夫が日本語が話せるかどうかと聞かれて、「いえ、勉強するつもりがないようです。」と答えると、「その方がいいじゃない。だんなの隣で悪口を言ったって本人に分からないんだから。」とお茶目な笑顔を見せながら、おっしゃいました。食事中は、社長さんとイタリア語で話す一方、時々とすかーなさんと二人で日本語でおしゃべりもしましたが、そういうときに何を話しているのか、かなり気になるのかもしれないなと、今記事を書きながら、ふと思いました。

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 キリストが受難の末に死を遂げたのが金曜日とされているため、カトリック教徒の多いイタリアでは、昔は1年を通じて、金曜日に肉食を断つ慣習があったそうです。わたしがマルケで初めてホームステイした家では金曜に肉を避けていましたが、今では信仰心の厚い義父母でさえ、肉食を断つのは、灰の水曜日、四旬節中の金曜日や、主要な祝祭日の前夜だけです。

 ただ、かつてのそういう慣習を受けてか、イタリア各地に、金曜日には特別に魚のメニューが登場するレストランがあり、このRistorante La Spadaも、そういう店の一つでした。わたしが食べたのは、塩漬けの干鱈(baccalà)をジャガイモ・トマトと共にオーブンで焼き上げた料理で、とてもおいしかったです。

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 冒頭の写真は、昼食後にフランチェスコ・リオネッティの店内で撮影したものです。上方に自転車が飾られているのは、自転車を覆うためにと革製品を特別に注文する人もいるからだそうです。

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 地図をレストランに忘れてしまったようで、帰りは少し道に迷ったのですが、それでもお店からドゥオーモ広場まで、歩いて10分弱で戻ることができたので、ドゥオーモからもそう遠くありません。写真で奥に格子が見えるのは、ただいま道路工事中だからです。

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Torre Pendente, Pisa 12/8/2011

 とすかーなさんとのおつきあいはいつからだろうと調べてみたら、すでにブログで長く交流があったあと、まだ日本に住まれていたとすかーなさんと、初めてピサでお会いしたのが2011年の8月でした。上の写真には、当時のブログのニックネームからDelfinoさんとお呼びしていたとすかーなさんと、将来だんなさまとなる方のお二人の後ろ姿が右手に写っています。

 Francesco Lionettiの皆さん、昨日は本当にありがとうございました。とすかーなさん、昨日は久しぶりにお会いできて、とてもうれしかったです。お店の皆様とだんなさまにどうぞよろしくお伝えください。

Francesco Lionetti
Via della Spada, 48r
50123 Firenze
Tel    +39-0552678877
Tel/Fax  +39-055260078 fl-italy@hotmail.com
Sito   Francesco Lionetti. Florence – Chi siamo / Who we are

Ristorante La Spada
Via della Spada, 62r, Via del Sole 35r 9/a
Tel    +39-055 218757
Sito   Ristorante Rosticceria a FirenzLa Spada, Firenze - HOME

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@Francesco Lionetti, Pelletteria di Firenze il 29/1/2016

ho acquistato una bellisssima borsa di pelle
del colore rosa chiaro che mi ricorda la fioritura del ciliegio.
Nel negozio lavora una mia carissima amica giapponese
insieme ai due gentiluomini simpatici
dediti alla produzione di pelletteria di alta qualità
con i materiali migliori ed ecosostenibili.
Tante grazie e carissimi saluti a voi tre da Perugia :-)))
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
Blogger @ Firenze
- 美への情熱、ブロガ-再招集@フィレンツェ / Ritrovo di Blogger a Firenze 1 – @Bottega dell’Opera di Santa Maria del Fiore (28/1/2016)
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Pisa – Torre Pendente & Amicizia / ピサの斜塔ととすかーなさん
- ピサの斜塔に挑戦 / Salita sulla Torre Pendente (13/8/2011)
- ピサにブログ友達を訪ねて / Visita di Pisa con amici (8/2011 & 10/2013)
四旬節中の金曜日の肉断ちについて
- イタリア語学習メルマガ第37号 「お祭り騒ぎから精進の日々へ」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-30 23:59 | Toscana | Trackback | Comments(12)

ブロガー集合@フィレンツェ、夜・日本人編

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 昨晩は、フィレンツェのブロガー、なぎささん Yukiさんと、お二人行きつけのレストランで、おいしく、そして、とても楽しいひとときを過ごすことができました。

 お二人とも、フィレンツェ中心街にあり、ドゥオーモ広場にも近い中央市場(Mercato Centrale)にお店を持たれています

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 資格を取得され、フィレンツェのガイドとしても働かれているスーパーウーマンのなぎささんとは、数年前からブログでの交流があって、いつかお会いしたいとずっと思い続け、おととしボローニャからフィレンツェまで歩いたとき、諸事情で会い損ねたのが残念だっただけに、昨日お会いできて、本当にうれしかったです。

 店で働くステーファノ君も、和食大好きの、親切な好青年で、話していて、とても楽しかったです。途中、学生さんらしき若い女性が、「イタリア語は話せませんから」と、なぎささんに日本語で商品について尋ねる場面があったのですが、後でその女性はアメリカ人だったと分かり、アメリカ人で日本語を学ぶ人がいること、イタリアで、英語ではなくあえて日本語で意思疎通を図ろうとする姿勢がうれしく、また好ましいなと思いました。

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 「とてもすてきな女性で、ずっとお世話になっているから、今夜はぜひいっしょに」とのなぎささんのおはからいでお会いできたYukiさんも、市場のお店でもう長い間働かれています。そもそもなぎささんが初めて市場で働かれたのが、このYukiさんのお店だったということです。同じ市場に同じように店をお持ちのお二人が、お互いを敵視するのではなく、そんなふうに支え合い、厚い友情を築かれているのも、すばらしいと思いました。わたしもペルージャで、日本語教師としても通訳としても、同僚・同業の仲間から、いろいろ助け、支えてもらい、時に仕事も回していただけて、本当に感謝しています。

 お二人とも、日本など、世界各地からのお客さまのためにと、異国の地で活躍されていて、お話を聴きながら、すばらしいなと思いました。以前に比べて商品の値段が驚くほど高くなってしまっているけれども、商品を仕入れる時点ですでに値段がはね上がってしまっているとのことで、そんなふうにお客さんの側に立つことを忘れないお二人のお店では、おいしい特産品を、日本語で説明を聞き、希望を伝えながら購入できるだけではなく、ぼったくりやお釣りごまかしの心配なく、安心してお買い物ができるはずです。

 なぎささん、Yukiさん、楽しいひとときをどうもありがとうございました。今度はぜひ、トラジメーノ湖やペルージャを訪ねに、ウンブリアにいらしてくださいね。

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Giovedì a Firenze l'Incontro e la Cena

con le due Amiche, Blogger Giapponesi
che lavorano nel Mercato Centrale di Firenze da molti anni.
Una giornata lieta & piatti squisiti. Grazie, Nagisa san & Yuki san!
Nell'articolo ci sono anche le foto dei negozi del mercato gestiti da loro.
@ Firenze 28/1/2016
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 美への情熱、ブロガ-再招集@フィレンツェ / Ritrovo di Blogger a Firenze (28/1/2016)
- 秘蔵フィレンツェ招待3、ドゥオーモII / Eventi per Blogger a Firenze 3 @ Duomo (19/10/2013)
- Via degli Dei ~歩いてボローニャからフィレンツェへ / Via degli Dei – Trekking da Bologna a Firenze (25/5/2014)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-29 23:59 | Toscana | Trackback | Comments(10)

美への情熱、ブロガ-再招集@フィレンツェ

 フィレンツェの大聖堂や洗礼堂が、数世紀を経て今も美しい姿を保っているのは、雨風や日光、歳月に崩れたり傷んだりする彫像や柱など、さまざまな箇所を、情熱を傾け、でき得る限り元の作品に忠実に、かつこれからも長い年月に耐えうるようにと、修復する匠たちの存在があってのことです。

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 今日は、その匠たちの作業場を訪ね、修復のための道具や方法、苦労などについて、話を聞きました。高齢化する芸術的建造物たちの美しさは、こういう綿密に根気強く行われる陰の仕事のおかげなのだと、ありがたいことだと思いました。

LINK
- 秘蔵のフィレンツェブロガー招待3、ドゥオーモII / Eventi per Blogger a Firenze 3 @ Duomo (19/10/2013)

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Ritrovo di Blogger a Firenze 28/1/2016
- Visita alla Bottega dell'Opera di Santa Maria del Fiore

Splendidi e bellissimi il Duomo di Firenze e il suo complesso
ancora oggi nonostante anni, secoli passati anche su di loro,
grazie ai maestri contemporanei che con dedizioni e maestria
tengono in vita tale splendore e bellezza superando mille difficoltà.
-Grazie mille all'Opera di Santa Maria del Fiore, Alice Filipponi, il sig.Pierpaolo, il sig. Marcello, Francesco Pallanti, Alessandro Galloni, Luca Tempestini, Filippo Taliaco e Giulia & Tommaso di Ful's Kitchen per la visita bella e interessante e/o per la compagnia gradevole.
-Ancora mi trovo a Firenze, nell'albergo la connessione è molto lenta, quindi intanto ho messo solo una fotografia. To be continued...
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-28 23:59 | Toscana | Trackback | Comments(8)

映画、『La Corrispondenza』

 先週映画を見に行ったら、購入した鑑賞券の指定座席が、たまたまG7だったので、「最近手にしたばかりの新しいカメラ、G7 Xと同じだ!」とうれしくなり、一人でにやにやしていました。

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 ペルージャ隣町、コルチャーノにあるシネマコンプレックスで、上映室がたくさんあるため、左端に上映室(sala)の番号、10が大きく書かれ、続いてG列(fila)で座席(posto)番号が7であることが記されています。

 映画の題(titolo)は、一番上に記されています。『La Corrispondenza』は、日本でも名画として名高い『ニュー・シネマ・パラダイス』(原題は、『Nuovo Cinema Paradiso』。詳しくはこちら)のジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品です。

 まずは、予告編(trailer)をご覧ください。


 corrispondenzaは、ここでは「文通、通信」という意味で使われています。この言葉から、わたしがすぐに思い浮かべるのは手紙のやりとりなのですが、この映画では、伝統的な手紙・小包と共に、現代らしい通信手段、スカイプによる会話やスマートフォンでのチャットもしばしば用いられています。

 熟年で妻子ある教授と女学生が深い恋に落ち、直接出会えるわずかな機会とスカイプなどでの頻繁なやりとりを通じて、さらに互いへの思いを深めていきます。いつものように、長い別れのあとの再会を待ちこがれる女学生は、ある日突然、その愛しい教授が亡くなったというニュース報道に衝撃を受けます。亡くなったはずの日時以降にも、教授からの電話へのメッセージや手紙が届いていたから、なおさらのこと。報道で訃報を知ったあとも、亡くなったはずの教授からの手紙や電話へのメッセージは続きます。

 そうして女学生が、死後であるにも関わらず、教授から届き続ける小包や言葉にいてもいられなくなり、謎を突き止めようとするけれども、果たして真実は……

 というのが作品の内容です。友人二人のうち一人はとても感動したそうで、いい映画だと言うのですが、わたしも夫も別の友人も、この映画は道義的に、人情的にどうだろうかというわだかまりが残りました。

 トルナトーレ監督作品は、『ニュー・シネマ・パラダイス』のみならず、イタリア語学習メルマガで、原作の戯曲を教材として使っている『海の上のピアニスト』もとても好きでした。(リンクはこちら)けれども、今回の映画とは別の意味で、最近の作品、『La Migliore Offerta』も、途中まではおもしろかったのですが、終わり方がひどく後味が悪くて好きになれませんでした。


 まだこれから見る人のために、多くは申しませんが、『La Migliore Offerta』と『La Corrispondenza』は、熟年の男性のはるかに若い女性への思いと二人の関係を描くという点で一致するものの、女性が男性に対してどういう思いを抱き、行動に出るかという点では、まさに対極にあります。自分の若さや精悍さが失われることへに焦りや喪失感を味わう男性は、若い女性に思われることを通じて、自分がまだ若いのだと思おうとする、まだ人生に先があると感じようとする、そういうことを、それが監督自身の実感にせよ捉え方であるにせよ、描いているのであろうか、そんな気もしました。

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G7 anche il mio posto nella sala cinematografica
come la mia nuova macchina fotografica Canon G7 X!!
Il Film, "La Corrispondenza"... purtroppo non mi è piaciuto molto;
mi sembrano sbagliati, egoistici i comportamenti del professore...
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-27 23:59 | Film, Libri & Musica | Trackback | Comments(10)

ウ入りパスタと恋のコーヒー、外国語学習入門期の罠

 海外旅行中、感謝の気持ちを伝えるつもりで、「I’m sorry(すみません)」と言ってしまったことはありませんか? 海外で車を運転するのに、運転席は左側なのに、つい右側のドアを開けようとしてしまったことはありませんか? 生まれ育った文化とは違う文化の中で暮らすとき旅をするとき、異国ではとんちんかんになってしまう場面で、うっかり日本風に話したり行動したりしてしまうことが、だれにでもあるのではないかと思います。

 お礼として謝罪の意を持つ言葉を口にすること、運転座席が右側にあること。後者については、これは英国などほかにもそういう国はないわけではありませんが、わたしたちは新しい環境に置かれたときも、その中でやり過ごしていくために、自分でも意識しないうちに、これまでに慣れている生まれ育った文化圏での慣習に頼っていることが多いのです。

 どう対処してよいのか分からないときに、無意識のうちに既存の知識や慣習に頼って、そこから情報を得ようとする。この生き延びるための手っ取り早い参照は、新しい言語を学ぶときにも、知らず知らずのうちに起こっています。そうして、こういう母語の影響は「転移」(transfer、transfert)と呼ばれ、単語・文法・会話での交流など、言語のさまざまな側面に見られるのですが、この影響が特に大きいのは、音声面です。

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 皆さんの中には、日本語を学ぶイタリア人が、「サヨナーラ」、「オアヨ」とあいさつし、大阪を「オサーカ」あるいは「オザーカ」と言うのを聞いた方があるかもしれません。

 イタリア語では、Hの音は発音されず、たとえばho、hai、hannoとhを含む表記があっても、Hが発音されないため、それぞれo、ai、annoと、意味は違えど発音は同じです。そのために、イタリア語を母語とする人には、日本語のハ行とア行の区別がつかず、Hがあっても聴き取れず、なくても「あるのかもしれない」と確信が持てない傾向があります。またイタリア語では、母音の長短が意味の弁別に関与しないため、母音の長短を聴き分けるのに、日本語をかなり勉強した人でも苦労します。「こと」と「コート」、「家」と「いいえ」が同じように聞こえてしまうのです。さらに、イタリア語では、単語の強勢アクセントが終わりから二つ目の音節に置かれ、その音節が開音節であれば母音が長母音になるため、「さようなら」をサヨナーラ、「おはよう」を「オアヨ」と発音してしまいがちです。

 外国語学習において、母語の音声面での影響は、ただでさえ大きいのに、この最初の肝心な段階で、イタリア人の日本語学習者が、一つ一つの仮名とその発音を覚える代わりに、ローマ字表記の読みに頼ってしまうと、母語であるイタリア語の音声体系を、それでは通用しないところでまで学習中の日本語に応用する度合いも頻度も大きくなり、結果として、上記のような間違いが、すぐにひらがなや片仮名を覚える人よりも多くなり、しつこく残る傾向があります。耳で聴き取れない音は、記憶にも正しく定着しにくいのに、最初に母語の干渉が強い覚え方をしてしまっているために、いつまでもきちんと言葉が覚えられなかったり、聴き取れなかったり、発音できなかったりするのです。

 こうした音声面における母語の悪影響は、日本のわたしたちが英語やイタリア語に限らず、外国語を勉強する際に、カタカナによる発音表記に頼り過ぎる場合にも、大きく、根深いものになってしまいます。RとLなど、日本語では聴き分ける必要がなく、そのためにただでさえ聴き分けづらく、R・Lを含む単語を正確に覚えづらいのに、いつまでもカタカナの音声表記に頼ってしまうと、そうした聴き分けや記憶が、いっそう難しくなってしまいます。またカタカナは万能ではありません。SやLのような母音が後につづかない音はカタカナでは表記できません。学習対象の言語には存在しない母音を補わないと、カタカナで表記することができないのです。そういうときにカタカナの発音表記で混入する外国語には存在しない母音が、いつまでもカタカナの発音表記に頼っていると、記憶に定着し、発音もしてしまい、間違った形・発音のまま頭と体が覚えてしまいます。

 そうして、日本における外国語学習教材は、残念ながら単語だけ、互いに独立した例文だけが参考書に登場する傾向があり、音声CDがあっても、会話や意見発表・朗読などで、どんなイントネーションや抑揚で話されるかが分からないものが、いまだに多いのではないかと思います。そのため、イタリア語や英語を話すときにも、どんなイントネーション、抑揚で話せばいいか見当がつかないと、無意識に自分の母語や既知の外国語の音声を参照にしてしまい、日本語や方言まるだしのイントネーションで、外国語を話してしまうことになります。こういう母語の悪影響は、歌や映画、会話の音声など、学習対象言語の幅広いインプットを得ることで、食い止めることができますが、いつまでもカタカナ発音表記に頼ると、さらに蔓延してしまいます。

 さて、今日の記事の内容は、実は、ブログ友達のぷーさん(ブログへのリンクはこちら)と、最近ツイッターで交わした以下のやりとりに発想を得たものです。140字以内に収めるために苦労しながら書いています。


 上の引用は、かなり長くなったやりとりのごく一部です。続きや省略されているところを読みたいという方は、ツイッターでご覧ください。ツイッターは利用していないけれど、やりとりの全文が気になるので知りたいと希望する方が多いようであれば、何らかの形でツイッターでの応答すべてをお伝えすることも考えています。

 ぷーさん、ブログでのツイートの引用を快諾してくださって、ありがとうございます。

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Quando studiate il giapponese, cercate di imparare al più presto a leggere e scrivere gli alfabeti giapponesi, Hiragana e Katakana. Se continuate a leggere con l'aiuto di Roma-ji, il vostro giapponese tenderà ad essere contaminato dalle influenze della fonetica e fonologia della vostra lingua materna.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-26 23:59 | ImparareL2 | Trackback | Comments(8)

色いろいろ、きれいうれしい映画館

 土曜の晩に映画を見たのは、わたしと夫にとっては初めての映画館でした。入り口から上映室に並ぶ椅子を見て、なんてきれいなのだろうとうれしくなりました。

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 映画館と言うと、赤や黒、茶色、灰色などと色は変われど、上映室の椅子の色はすべて同じ色であるのに慣れていたので、虹の七色やパステルカラーが明るく彩り、異なる色どうしが仲よく並んでいるのを見て、感嘆したのです。

 何でも、これはこういうものと、無意識のうちに思い込んでしまいがちです。そういう思い込みをくつがえして、照明が落とされてしまえば見えない椅子でも、きれいな変化に富む色で、会場を飾ってみようと考えた人は、すばらしいと思います。

 ちなみに、土曜日は、友人たちもわたしたちも、この日の映画開始時刻を調べもせずに、「昨日金曜日と同じだろう」と思い込んで席についたあとで、なかなか他の人が現れず、映画が始まらないので、実は土曜日なので上映時刻が変わり、30分遅く始まることに気づきました。おかげで上映室に一番乗りして、だれもいない座席の並びを撮影することができたのですが、映画が始まったときには、空いている座席は二つか三つほどしか残っていませんでした。

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23/1/2016 17:56

 椅子の並びであっとわたしたちを驚かせたのは、この写真の左手に入り口が見える映画館、Cinema PostModernissimoです。これは、まだ映画が始まる前の写真で、映画が終わって、映画館から出てきたときには、写真のアーチの向こうの空に、

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20:34

十五夜の月がさやかに輝いていたので、再び驚き、歓声を上げました。

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COLORI COLORI COLORI!
Anima il cuore questa sala cinematografica
anche senza proiettare film
con le sedie di colori arcobaleni e pastelli :-)
Applauso a chi ha ideato questa bella sala variopinta
del Cinema PostModernissimo di Perugia :-)
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LINK
- Cinema PostModernissimo Perugia - HOME
- ペルージャの夜をG7Xで / Perugia at night by G7X (23/1/2016)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-25 23:59 | Umbria | Trackback | Comments(6)

燃えるトラジメーノ湖

 高速道路から、一面桜色に染まった空とトラジメーノ湖が見えて、夫と二人でその美しさに感嘆しながら、

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Tramonto sul Trasimeno a Torricella, Magione 21/1/2016

 初めて訪ねる波止場に向かいました。場所はトッリチェッラ。「走って行きなよ」と夫に言われ、駐車場から走って岸辺に着くと、今にも日が沈もうとしています。

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 穏やかな湖面が、空や木々を鏡のように映し出しています。

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 早足で、桟橋の奥、桜色の世界へと向かいます。

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 日没後、桜色に、

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紅に、そして藤色に、刻一刻と姿を変えていく雲と湖があまりにも美しいので、二人でいつまでも飽かず眺めました。

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 赤く鮮やかに燃え、まだ赤を垣間見せながら、暗色に変わりゆく雲を見るたび、火が燃え尽きたあとも、黒くなりやがて灰になりながら赤く輝く薪を思い起こします。

 波止場からそう遠くないピザ屋には、数年前から時々足を運んでいるのに、近くにこんな美しい場所があることは、おととし参加したワイナリー写真講座の仲間が、昨年フェイスブックに載せた写真を見て、初めて知りました。

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Ardono il Cielo e il Lago Trasimeno
,
uno dei tramonti più belli che io abbia mai visto
oggi a Torricella, Magione. 24/1/2016
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-24 23:45 | Umbria | Trackback | Comments(12)

ペルージャの夜をG7Xで

 今夜は友人たちと、ペルージャの中心街で、映画と夕食を楽しみました。

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Centro Storico di Perugia 23/1/2016

 わたしは火曜日に届いた新しいカメラ、キャノンのG7Xを手に、

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 夜の町をどれだけ美しく撮影できるか試しながら、皆より数十歩遅れて歩きます。

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 映画館を出ると、きれいな十五夜の月が見えました。

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 さやかな月があまりにも美しいので、しばしば後ろを振り返っては月を眺め、時にカメラを構え、名残を惜しみながら、夫たちの後を追って歩きました。

 夕食後、レストランの外に出ると、さらに高く昇った月が見えます。ひどく寒い晩でしたが、月の光に心も照らされながら、駐車場へと向かいました。

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Bella la città, ancora più bella la luna piena
stasera nel Centro storico di Perugia 23/1/2016
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 新しいカメラが来ました! / La mia nuova compagna, Canon G7 X (21/1/2016)
- 魅力のペルージャ、ウンブリア / Fascino di Perugia & Umbria (12/3/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-23 23:59 | Umbria | Trackback | Comments(12)

彩雲を映し美しトラジメーノ湖

 今日は、今年初めてトラジメーノ湖を訪ねました。

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Lago Trasimeno @Monte del Lago, Magione, Umbria 22/1/2016

 穏やかな湖が、空とうろこ雲を鏡のように映していて、それはきれいです。

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 手が凍えるような寒い日でしたが、ここモンテ・デル・ラーゴの桟橋では、

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網で捕らえた魚を網から取り出す作業をする姿も見られました。

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 しばらく岸辺に沿って散歩すると、雲と空の色が少しずつ桜色に染まり、そうしてやがて藤色になりました。

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La magia delle nuvoe, la magia del sole
tutto riflesso sul Lago Trasimeno
@Monte del Lago, Magione, Umbria 22/1/2016
*****************************************

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- トラジメーノ湖に行こう、JITRA連載第2回 / Andiamo al Lago Trasimeno (4/6/2915)
- 連載魅力のウンブリア / Fascino di Perugia & Umbria (12/3/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-01-22 23:59 | Umbria | Trackback | Comments(4)


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