ピザと教会と音楽と

 イタリアでは年間を通じて、食や音楽・芸術などに関する催しが各地で行われますが、特に夏になると、村祭り(sagra)やコンサートなどの開催が目白押しになります。

 ペルージャやその近辺でも、夏は有料・無料のコンサートが多く、昨日7月3日土曜日は、教会にオーケストラを聴きに出かけました。

 コンサート会場は、サン・ドメーニコ教会。「パノラマ鳥瞰」の記事(リンクはこちら)でもご紹介したように、この写真の左手にある鐘楼を修復中の教会です。ちなみに、写真中央よりやや右、奥の方に小さく細長い鐘楼が見えるのは、サン・ピエートロ教会で、サン・ドメーニコ教会同様に、歴史の古い美しい教会です。

 一方、こちらは、昨夜のコンサートの前に、サン・ドメーニコ教会(Basilica di San Domenico)を、正面から撮影したものです。
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 午後9時15分から、オランダのオーケストラ、VU-Orkestの無料コンサートがあり、バーンスタインやガーシュインなどの音楽を披露してくれました。
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 メロディーの美しい曲や陽気な曲もあり、久しぶりにオーケストラの演奏を生で楽しむことができました。こうしたコンサートの情報は、観光案内所にチラシが置いてある上に、開催地近辺の掲示板にも貼り出してあります。

 催し物の情報は、インターネット上にもあります。たとえば今回のコンサートは「若手合唱団・オーケストラ国際フェスティバル2010、Musica dal mondo」の一環として行われたのですが、8月末まで続くこの音楽祭や7月9日から始まるウンブリア・ジャズのプログラムは、現在、ペルージャ市のウェブページ(リンクはこちら)からダウンロードすることができます。このウェブページには、他にも講演や各地の村祭り、美術展の案内もあります。

 コンサートの前に、会場に近いピザ屋で、夕食にピザを食べました。
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 ナポリ風の生地の厚いピザがおいしい、このピザ屋、ポンペイ(Pizzeria Pompei)は、上の写真の左側、日よけ・雨よけのためのオレンジ色のオーニングがある店です。ペルージャ中心街のはずれにあり、ちょうど最初の写真でご紹介した二つの教会、サン・ドメーニコとサン・ピエートロを結ぶ道路沿い、しかもそのほぼ中間地点にあります。写真の奥には、サン・ピエートロ教会の鐘楼が見えています。
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 夫の好きなピザ屋の一つで、わたしが昨日頼んだゴルゴンゾーラ・チーズとクルミのピザ(上の写真)もおいしかったです。一風変わった映画を上映することの多いCinema Zenithに近いので、この映画館で映画を見る前、あるいはその後に、ここでピザを食べることが、たまにあります。
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 わたしが座った席の横にはポンペイの遺跡の壁画らしき絵がありました。店内は、ナポリやその周辺に関連する絵や写真で、飾られています。テーブルの上には、ナポリ名物のデザート、ババ(babà)があります。ラム酒に浸されたこのデザート、夫も大好きなのですが、昨日注文したのはルーカでした。

 さて、中心街のはずれとは言え、上のピザ屋の写真を見れば、道路の両脇に隙間なく路上駐車されているのがお分かりかと思います。そのため、Zenithで映画を見るときやポンペイでピザを食べるときは、サン・ピエートロ教会の近くの路上、または教会の駐車場まで行って、そこに駐車することになります。
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 昨夜も、ピザを食べる前に、車をサン・ピエートロ教会(Chiesa di San Pietro)に駐車しました。有名な芸術作品の多い教会を訪れようと、境内に入ったのですが、残念ながら、教会は閉まっていました。
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 それでも教会の扉の横にある古い壁画は見ることができました。というわけで、この日の晩は、おいしいものを味わっただけでなく、美術・音楽の作品も楽しめて、とても充実したときを過ごすことができました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2010-07-04 21:50 | Viaggi in Umbria | Trackback | Comments(2)

サンティアーゴ巡礼、2600kmを歩く旅

 と言っても、この長距離の巡礼を計画しているのは、わたしではなく、フランコです。フランコは夫の幼なじみで、わたしのブログやメルマガに、すでに何度も登場しています。

 上の写真で、左から二人目がフランコです。一番左は、船長のスピーディ。(写真の船旅については、こちら

 フランコは、スペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラへの巡礼を、すでに2度経験しています。ポルトガルから出発したり、フランスのスペインとの国境付近から旅立ったりと、出発地点や経路を変えて、スピーディたちと共に、毎日30kmほどの道のりを歩く巡礼を達成しました。
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サンティアーゴ・デ・コンポステーラの写真を含むポスター。下記の信者会本部で撮影。

 スペインの北西にあるこの町は、9世紀にキリストの十二使徒である聖ヤコブの墓が発見されて以来、イェルサレム、ローマと共に、キリスト教の三大聖地の一つとして、数多くの巡礼者が目指したところです。1985年には、巡礼路が世界遺産にも指定されています。Santiagoはスペイン語で、聖ヤコブのことです。

 ただ、フランコやスピーディがこの巡礼を繰り返し行っているのは、宗教心というよりも、自然や風景、歩くことに加えて、世界各国から来る巡礼者との交流を楽しむためのようです。

 今回フランコは、イタリアの自宅からサンティアーゴまで、約2600kmの道のりを、8月から11月までの3か月間にわたって、歩き通そうと計画しています。本人の話を聞いていると、歩くことを楽しもうという気持ちと共に、自分自身の限界に挑戦するというという意識が強いようにうかがえます。とにかく歩くのが速くて、体力もあり、アッペンニーニ山脈を歩いていても、目安が6時間のトレッキング・コースを、3時間半弱で歩いて、疲れを知らない健脚の持ち主です。
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 昨年、ラヴェルナまで巡礼をした際に(上の写真。詳しくはこちら)、オランダからヴァチカンまで2500kmを徒歩で旅するオランダ人、グスターヴォに出会って、啓発されたからかもしれません。

 実は、ペルージャには、サンティアーゴ・デ・コンポステーラ信者会があり、サンティアーゴを含むさまざまな聖地への巡礼を志す人々に、巡礼者証を発行しています。

 7月2日金曜日は、フランコに頼まれて、ペルージャにあるこの信者会に、巡礼者証を受け取りに行きました。信者会を設立したのは、サンティアーゴ巡礼の研究家であるカトゥッチ教授です。
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 信者会に着いたとき、ちょうど担当者が不在だったため、しばらく前の廊下で待つことになりました。本部近くの廊下には、巡礼に関する本が何冊も並んでいます。
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 巡礼の歴史研究書、聖地巡礼のガイドブックなど、主題こそ「巡礼」で統一されているものの、本の内容は多岐にわたっています。

 巡礼といっても、サンティアーゴへの巡礼だけではなく、アルプス山脈を越えて、ローマを目指す巡礼路(Via Francigena)を歩くためのガイドブックもありました。下の写真)
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 廊下には、サンティアーゴ巡礼に関するポスターが、たくさん貼り出されています。3枚目の写真は、その一つを撮影したものです。
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 こちらは2002年5月下旬にペルージャで行われた国際会議、「サンティアーゴとイタリア」のポスターです。信者会の担当者が戻るのを待っている最中に、通りかかった他の教授に質問したところ、話がはずみ、カウッチ教授の研究活動や、ペルージャでは毎年この時期にサンティアーゴ巡礼に関する催しが行われることを教えてもらいました。

 思いがけず話がはずみ、夢中になっている間に、係の人が戻ってきました。フランコから預かっていた必要書類を提出すると、すぐに巡礼証(Credenziale del Pellegrino)を、受け取ることができました。
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 巡礼者証の表紙は、左側の部分です。古来から巡礼者のシンボルとされている貝殻(conchiglia)の絵で飾られています。数年前に、サンティアーゴ巡礼から帰ったばかりのマヌエーラが、大きな貝殻で飾られた杖を誇らしげに見せて、「この杖を使って巡礼を達成したのよ」と言っていたのを思い出します。

 巡礼者証には、ローマまでの巡礼路(Via Francigena)及びサンティアーゴまでの巡礼(Camino de Santiago、スペイン語)の道のりを記した地図も、載っています。

 フランコの3か月、2600kmという長い巡礼のうち、何日間かは、マヌエーラやスピーディも同行することになっているため、ひょっとしたら参加するかもしれないわたしと夫の分も含めて、9枚の巡礼証をもらって来ました。
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 こちらは、今年5月末からペルージャで行われた、「ローマ・サンティアーゴ間の巡礼」に関する催しのポスターです。描かれているのは、数世紀前の巡礼者たちのようです。写真展(mostra fotografica)と書かれているので、写真の展示もあってのでしょうか。6月4日にフランコたちが日本に関する映画を見るために、はるばる遠くから駆けつけてくれたとき(詳しくはこちら)に、知っていれば一緒に見ることができたのに、と残念です。

 実はこのところ太陽の照りつける暑い日が続いていたので、出かけるときは気が重かったのですが、興味深い話もいろいろ聞けて、いい経験になりました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2010-07-04 09:50 | Cammino di Santiago | Trackback | Comments(0)

パノラマ鳥瞰

 こちらは、ペルージャ中心街からのパノラマです。
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 よく晴れた日には、遠くの山の中腹にアッシジの町並みが見え、さらにはるか彼方にはシビッリーニ山を見渡すことのできるとても眺めのいい場所です。

 「鳥瞰」と言っても、ここでは、辞書どおり「空飛ぶ鳥が上から見下ろしている」という意味ではありません。塀の上をよくご覧になると、鳥が1羽いるのが見えますが、この鳥が眺めを楽しんでいる、と言いたかったのです。
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 このツグミ(merlo)、他の鳥たちが木々の間で戯れたり、歩道の上に観光客の落とすパンくずに群れたりする中で、1羽孤高に、感慨にふけりながら風景に眺め入っているように見えます。

 次の写真は、ツグミのやや左側に見えた風景です。
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 左側に見えて、鐘楼を修復中の教会は、サン・ドメーニコ教会(Chiesa di San Domenico)で、回廊(chiostro)が美しかったのを、ぼんやりと覚えています。

 写真の中央よりやや右手、奥の方に小さく見える細長い鐘楼は、サン・ピエートロ教会(Chiesa di San Pietro)です。歴史の非常に古い教会で、内部には、ペルジーノ(Perugino)、ラッファエッロ(Raffaello)、ヴァザーリ(Vasari)など、著名な芸術家の作品が多数あります。

 さて、この見晴らしの美しい場所にはどうすればたどり着けるのかというと、ペルージャの観光案内所があるマッテオッティ広場(詳しくはこちら)から、まずはイタリア広場に向かって、バッリョーニ通り(Via Baglioni)を進みます。
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 しばらく歩くと、すぐに上の写真にあるイタリア広場(Piazza Italia)が右手に見えます。お疲れの場合は、しばらくベンチに腰を下ろしてゆっくり休まれてもいいでしょう。銅像は、1861年のイタリア統一時の国王、エマヌエーレ・ヴィットーリオ2世のものです。

 まだ体力に余裕のある場合は、イタリア広場に立ち寄らず、来た道を突き当たり付近までずっと進んでください。
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 美しい眺望を遠方まで270度見晴らせるこの場所まで、たどり着けるはずです。

 では、残りの90度の眺めはどうかというと、これは次の写真に収めてあります。
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 右に見える道路の奥の方が、バッリョーニ通り。左に見える緑は、カルドゥッチ庭園(Giardini Carducci)です。
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 地元の人や観光客などが、緑の木陰を散歩したり、ベンチでおしゃべりをしたり、休んだりしています。外国人大学の語学・文化コースに通っていた頃、この庭園に来て勉強をするのが好きだという友人もいました。まもなく始まるウンブリア・ジャズでは、この庭園もコンサート会場の一つになります。

 引き続き、ペルージャのパノラマを楽しむ散歩を続けましょう。マッテオッティ広場から、バッリョーニ通りをまっすぐ進み、イタリア広場を右に通り過ぎて、突き当たったところを右に曲がって、下って行くと見えるのが、次の風景です。
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 右手に見えるのはカルドゥッチ庭園、左側には、ペルージャのこれまでとは違う方面のパノラマが見えてきます。
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 中央に見える鐘楼は、サント・スピーリト教会(Chiesa di Santo Spirito)のものです。この方面では、道のすぐ下方に赤い屋根の家々が見える上、遠くの丘や山も見晴らすことができます。

 このまま道を下って曲がり角まで行くと、別の新しい方面のペルージャのパノラマを楽しむことができます。今の季節には、空や家々の間を飛び交うアマツバメたちがたくさん見え、また、西に向かっているため、夕日がそれは美しいので、まだわたしが学生生活を送って、ペルージャの中心街に住んでいる頃には、夫とよく散歩した場所の一つです。

 今回の写真を撮影したのは、実は去る4月30日です。この日は、正午に大学の授業を終えたあと、帰宅前に、バスの待ち時間を利用して撮影をしたため、この曲がり角まで行く時間はなく、上の写真の地点まで歩いてから、引き返しました。
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 さて、冒頭のツグミですが、眺めをゆっくり楽しんでいる傍らで、わたしがいい写真を撮ろうと周囲をうろうろするのが、気になったのか、一度後ろを振り返りました。

 首をかたげた様子がなんとも愛らしく思えましたので、最後はこの写真で締めくくることにします。
Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2010-07-02 20:00 | Viaggi in Umbria | Trackback | Comments(0)

古き良き時代のコーモ ~遠来の友人からの贈り物

 6月28日月曜日の午後は、遠いコーモ市から、我が家に来客がありました。コーモは同名の湖、コーモ湖のほとり、イタリアの北端にあります。

 わたしの夫、ルイージが友人のルーカたちと、22年前の夏に、アドリア海岸の町、イジェア・マリーナの海辺(詳しくは、こちら)を訪れたときに、まだ独身であったシルヴァーナたちと出会って、一緒に休暇を過ごしたのがきっかけで、今でも家族ぐるみのつきあいがこうして続いているとのことです。
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 上の写真に写っているのが、この遠来の友人たちで、右から、シルヴァーナ、その夫のエンゾ、そして、エレオノーラとダニエーレ、二人の子供たちです。シルヴァーナとエンゾは、人手が足りず多忙な職場で、何とか金曜日・月曜日に休暇を取って、4日間のウンブリア旅行をすることに成功しました。

 客をもてなそうと、義母がテーブルに運んだのは、まずは、こちらのビスケットです。
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 トスカーナ州のビスケット、カントゥッチ(cantucci、複数形)のウンブリア版で、ウンブリア州では、これをトッツェッティ(tozzetti、複数形)と呼びます。このトッツェッティは、義母の手作りの一品です。
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 おいしいので、ぜひレシピが知りたいとシルヴァーナが言うので、義母が長年いろいろなおいしい料理のレシピを集め続けてきたノートを、テーブルまで持って来ました。

 シルヴァーナは、時々義母に質問をしながら、手帳にレシピを書き写していきます。
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 今回、シルヴァーナは、最近亡くなった父君の著作を1冊、わたしたちに、思い出にと贈ってくれました。題名は、訳すと『昔のコーモの思い出』

 彼が生きた古き良き時代、1930年代から1950年代の初めにかけてのコーモの町の様子や生活を、詳細に描いていて、現在、この本を読書中の義父母によると、「ペルージャでも、昔はこうだった。懐かしい。本当によく書かれている。」ということです。

 いずれメルマガでも一部ご紹介するつもりですが、たとえば、洗濯機(lavatrice)が家庭に普及する前には、洗濯は主婦の仕事だったけれども、シーツやテーブルクロスなど、特に洗濯の大変なものについては、洗濯女(lavandaia、コーモ方言では lavandéra)が有料で請け負い、公共の洗濯場(lavatoio)や川、湖のほとりで洗濯をしていたとあります。本の第1章は、こうした今はなき、あるいは廃れつつある昔の職業(le professioni ormai estinte)に充てられています。

 参考までに、6月にマルケを訪れたときに見かけたこの昔の洗濯場(lavandaia)の写真をいくつかご紹介します。
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 いずれも、勢いよく流れる川沿いに設けられていて、たとえば、この洗濯場は、セーフロ(Sefro)の村の中心にあります。(セーフロを訪ねたときの記事は、こちらです。)
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 こちらは、セーフロの村はずれにある洗濯場。洗い桶もあります。
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 一方、この大きな洗濯場は、セーフロの近隣にあるピオーラコ(Pioraco)村の中心にあります。今は、川の水を使って洗濯する人もいないので、川では白鳥たちがのんびりと泳いでいます。
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 今度は、お義母さんの方から、本についてシルヴァーナに質問。シルヴァーナはレシピを書き写す手をいったん止めて、質問に答えます。

 この本、『昔のコーモの思い出』で、特におもしろいのは、コーモのことわざ(proverbi comaschi)を当地の方言で記し、解説してある第3章です。

 次のコーモ方言のことわざが、どういう意味がお分かりですか。

 I du ròpp impussibil: fà stà fermi i fiöö e fà cuur i vècc.

 イタリアに住まれている方、イタリア語を学習中の方は、少し頭をひねって考えてみてください。お分かりになりましたか。

 答えは以下の通り。本には、方言で書かれたことわざの下に、著者がそのイタリア語訳と解説を付しています。

 Due cose impossibili: far rimanere fermi i bambini e far correre i vecchi.

 (絶対に不可能な二つの事業:子供をじっとさせておくことと老人を走らせること‐石井訳)

 解説には、「元気な盛りの子供は一瞬もじっとしていることができない一方、老人は歳を重ねるにつれて、若いときの体力を失っていき、あまり体を動かさずに過ごすことを好むようになる」とあります。執筆したときすでに80歳が近かったシルヴァーナの父君の解説には、自身の人生の述懐もこもっているのでしょう。奥深いものがあります。

 ダニエーレは、ルイージやわたしがコーモ方言のことわざの意味を理解できるかどうか試し、シルヴァーナはルイージに、コーモ方言の発音を教授していました。
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 やがて、仕事を終えて駆けつけたルイージの弟マルコも会話に加わり、皆で久しぶりの再会とおしゃべりを楽しんだあと、シルヴァーナたちは、高速道路を車で約5時間という長い帰途についたのでありました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2010-07-01 12:20 | Feste & eventi | Trackback | Comments(2)

夏のマレンマ自然公園を訪ねて2

 2日目、6月27日日曜日は、アントーニオたちは前日同様、自転車で砂浜に向かい、わたしと夫はアルベレーセ(Alberese)に残って、村の周囲を散歩したり、車で近くの港町を訪れたりしました。(1日目については、こちらの記事をご覧ください。)
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 宿泊先のすぐ近くに、ヒマワリ畑(campo di girasoli)があり、鮮やかな黄色い花が並ぶその向こうに、ウッチェッリーナ山が見えました。

 バールで朝食をすませ、アントーニオたちをマンジャパーネまで車で送ってから、まずは、マレンマ自然公園観光案内所のアルベレーセ支部を訪れました。(下の写真)
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 観光案内所(centro visite)には、宿泊先やレストランの情報があるコーナーや特産品の販売コーナー、そして自然公園の地図やガイドを売ったり、観光案内をしたりするコーナーがあります。

 パンフレットにも書いてありますが、マレンマ自然公園(Parco della Maremma)を散歩するのに望ましい季節は、春か秋です。夏は、日ざしが強く暑い上、山火事の恐れがあるからというので、トレッキング・コースの多くが、閉鎖されたり、ガイドつきでのみトレッキングが可能で、前日までの予約が必要だったりします。ちなみに、今年の夏、トレッキング・コースにこうした制限がある期間は、6月15日から9月15日までです。
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 上の写真は、2007年10月13日に、トレッキング・コースA1を歩いた際に、ウッチェッリーナ山(Monti dell'Uccellina)の高みから、撮影したもので、砂浜が長く続く海岸線と鮮やかに青い海が写っています。

 結局、わたしたちは、公園指定のトレッキング・コースを避けて、アルベレーセ村の近辺を散歩することにしました。炎天下で高い入場料まで払って、観光客で混雑するコースを歩く気がしなかったからです。
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 こちらは、村の中心にある教会です。わたしたちは、この教会を訪れた後、教会の左側の道を墓地(cimitero)まで歩いていきました。
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 道の両側には色とりどりの野の花が咲き乱れ、やはり色とりどりの蝶が、信じられないくらいたくさん、花の周囲を飛んだり、花に止まったりしていました。
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 こちらが、そうした蝶の1匹です。わたしが美しいと感嘆したのは、羽を広げているときは、羽が黄色とオレンジ色、閉じているときには黄色と薄緑色になる中型の蝶や小さいオレンジ色の蝶だったのですが、カメラを近づけるとすぐに飛び立ってしまうので、止まっているところを近くから撮影することはできませんでした。

 美しい蝶の舞いや花の数々に、時々足を止めながら、墓地まで歩きました。墓地の前には広い野原があり、夫とフランコは何年も前に、ここにテントを張って夜を明かしたそうです。
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 墓地からしばらく道を引き返したとき、右側に小高い丘を上っていく坂道があるのに気がつきました。坂道を登っていくと、まずはアグリトゥリズモがあり、さらに登って行くと、平野を遠く見渡せる、眺めのいい場所がいくつかありました。

 道がだんだん険しくなった上に、日が昇って暑くなってきたため、頂上までは行かず、もとの道まで坂を下っていきました。
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 自然公園指定のトレッキング・コース、A5とA6の出発地点まで戻ると、その脇に、トマト畑に続く小道があったので、今度はこの畑に向かって歩きました。
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 この小道の道端にも、野の花がたくさん咲いていたのですが、わたしたちを驚かせたのは、この非常に背の高いアザミ(cardo)の花です。

 いったん村の中心の広場まで戻ってから、ベンチに腰を下ろして果物を食べた後、今度は車で、ウッチェッリーナ山の南端にあるタラモーネ(Talamone)を訪れました。
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 タラモーネは漁師の町で、長い歴史を持っていると、いろいろなサイトの観光案内にあります。(説明が詳しいのは、こちらのサイトです。)

 イタリア統一のために活躍したガリバルディが上陸して、戦いに必要な武器を調達した記念すべき場所ということで、町の教会前の広場には、ガリバルディの記念碑もありました。
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 こちらは、タラモーネの町や周辺の海をすべて見下ろす位置に建てられたタラモーネの城塞(Rocca di Talamone)。16世紀に当時タラモーネを所有していたシエナの人々によって建てられたということです。(タラモーネについての詳しい情報は、すべて上のリンク先のページを参考にしています。)
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 町の高みからは、青い海を遠くまで見晴らすことができ、とにかく眺望の美しい町です。上の写真で、前方に見えているのは、ジッリョ島(Isola del Giglio)です。岸壁の下にある海岸には、階段で下りて行くことができます。海水浴や日光浴をする大勢の人々が、上からも見えました。
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 城壁には、ツボミが食材として使われるケッパー(cappero)が育ち、小さく白い花を咲かせていました。写真で、上に見える白い花がケイパーの花で、下のピンク色の花は、キョウチクトウ(oleandro)です。

 港の眺めを楽しめるバールで軽く昼食をすませて、美しいタラモーネの町をじっくり散策したあと、わたしたちは帰途につきました。
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 帰り道は遠回りをして、山の高みにあるモンティアーノ(Montiano)という村を訪れました。
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 建物や町並みが独特で、見晴らしの美しい村です。
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 急ぎ足でモンティアーノを散歩したあとで、車でアルベレーセの村まで戻りました。そこで、待ち合わせをしていたアントーニオたちと合流し、午後4時半頃にアルベレーセを出発。

 帰りは渋滞を避けるために、シーナルンガ(Sinalunga)までは高速道路を通らずに、山の間を通る風景の美しい道を行き、午後7時頃、ペルージャの自宅に無事到着しました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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# by milletti_naoko | 2010-06-30 16:51 | Viaggi in Toscana | Trackback | Comments(0)