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アメーリアとプレゼーペ1

 アメーリア(Amelia)は、ウンブリアの誇る美しい町のひとつです。

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 緑に囲まれた、なだらかな丘の上に築かれたこの町は、ウンブリア州のほぼ最南端、ペルージャのはるか南方にあります。

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 町の周囲を取り囲む城壁は、紀元前6世紀から4世紀にかけて、建てられたものです。左手に見える門は、レオーネ門(Porta Leone、訳すと「獅子門」)。

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 レオーネ門の内側に広がる町並みも風情があります。アメーリアの町では、古代ローマ時代から、18世紀に至るまでのさまざまな建築様式や芸術作品を見ることができます。

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 アメーリアの町へと入る門として、最も重要なのは、こちらのロマーナ門(Porta Romana、訳すと、「ローマ[の]門」)です。

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 ロマーナ門の右後ろに見えるのは、1287年に建てられた、こちらの聖フランチェスコ教会(Chiesa di San Francesco)です。

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 この近くで見かけたのがこちらのプレゼーペ(presepe)(記事はこちら)です。

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 照明によって、場面が昼から夜に切り替わると、暗闇の中に聖家族が浮かび上がり、より厳かな雰囲気があります。

 わたしたちがアメーリアの町を訪れたのは、今年の1月29日から31日にかけてです。ふつうは、各家庭でも教会でも、1月6日の主顕節(Epifania)(詳しくはこちら)を過ぎると、プレゼーペは片づけるのですが、こんなふうに、1年中、プレゼーペを設置している場所も、時々あります。

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 こちらが、先の聖フランチェスコ教会の回廊(chiostro)です。この回廊の一角には、考古学博物館(Museo Archeologico)があります。

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 博物館には、とても興味深い展示が数多くあったのですが、その目玉はこちら、ジェルマーニコのブロンズ像(la statua bronzea di Germanico)です。この人物や像をめぐっては、とても興味深い話がありますので、また後日ご紹介できたらと思います。早く知りたいという方は、イタリア語で詳しく説明したページがこちらにあります。

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 こちらは、マルコーニ広場(Piazza Marconi)。町の中心に、中世の面影が残る一角です。正面に見える建物は、Loggia del Banditore(訳は「布告役人の開廊」)。かつては、ここから、市民を前に通知を読み上げていました。

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 町の高みには、大聖堂(Cattedrale)とTorre Civica(訳すと、「市の塔」)が並んでいます。大聖堂は大きくて全体は写真に納まらず、塔の後ろに辛うじて、その先端が顔を出しています。十二角形で高さが30メートルを超えるこちらの塔は、12世紀に都市の自由の象徴として建てられたものです。

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アメーリアの町の城壁を囲むように、流れる川、Rio Grande沿いは、環境を守る自然公園であると共に、すてきな散歩コースになっています。川を遡ると、中世に築かれたダム、La Para(上の写真)を見ることができます。

 さて、アメーリア周辺には、みごとな常設のプレゼーペ(il presepe permanente)を見られる場所が二つあります。

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 その一つは、アメーリア郊外にあるお告げの聖母修道院(Il Convento della S.S. Annunziata)。

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 こちらのプレゼーペでは、生まれたばかりの幼子イエスに、東方の三博士が貢物を捧げています。

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 砂漠を旅し、砂漠に宿る三博士の一行を描いた場面もあります。

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 こちらでは、ようやく三博士が聖家族の宿る場所までたどり着き、面会を目前にした様子が再現されています。制作者はスペイン人のJuan Marì Oliva。様々な素材を巧みに使って、東方の三博士の旅や、幼子イエスとの出会いを、美しく独創的に描き上げています。

参考資料・リンク / Riferimenti bibliografici & Web
- "Umbria. AMELIA e il territorio. Pianta della città” (Servizio Turistico Associato dell’Amerino”
- "Umbria. CARTINA REGIONALE 1:200.000 e guida turistica con 12 piante di città” (Touring Club Italiano)
- Soprintendenza per i Beni Archeologici dell’Umbria – La statua di Germanico

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-12-22 01:04 | Umbria | Trackback | Comments(12)

イタリアのクリスマス ~ プレゼーペとクリスマスソング

 クリスマス(Natale)が近づいてきました。イタリアのクリスマスで特徴的なのは、人形や風景の模型を並べてキリスト誕生の場面をあしらったプレゼーペ(presepe)が、教会や家庭に飾られることかと思います。プレゼーペは、アッシジの聖フランチェスコが、グレッチョ(Greccio)という地で、本物の人物や動物を使って、キリスト誕生の場面を再現したのが最初だと言われています。そこで、今回から、近年見かけたさまざまなプレゼーペをご紹介していきます。

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 こちらは、今年1月3日に、ペルージャ郊外にあるモンテマルベの修道院(サイトはこちら)で撮影したプレゼーペです。

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 この修道院では、教会内祭壇前のプレゼーペ(上の写真)に加えて、敷地内の別の場所にも大がかりなプレゼーペが飾られていました。

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 右にキリスト誕生の場面、中央には砂漠があり、砂漠の奥には海と空が見えます。照明や音楽を効果的に使って、1日の流れも表しています。空は、やがて赤く染まったあと、徐々に青く、そして暗くなります。

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 そして、前方に見える焚き火の明かりや左手に見える町の屋内の照明が際立つようになります。暗くなった空には、やがて聖母と受胎を告知する天使の姿が浮き上がり、彗星が走ります。

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 砂漠の左手では羊飼いたちが羊の番をし、そのさらに左には町があって、家の中でさまざまな職業に営む人々の動きを見ることができます。

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 鍛冶屋は鉄を打ち、牛を使って穀物を挽く人がいれば、布を織り上げる女性もいる、といった具合で、さまざまな職人をかたどった人形は、巧妙な仕掛けによって、仕事をするのに関わる体の部分や仕事の道具が動くようになっています。

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 聖フランチェスコは、「人々が、イエス・キリストが生まれてきた際の寒さと貧困、素朴さを実感し、神の人間への愛を感じとれるように」と考えて、プレゼーペを考案したそうです。

 イタリアで愛されるクリスマス・ソング、『Tu scendi dalle stelle』(題を訳すと、「あなたは空から降りて来る」)の中でも、神の御子が凍りつく寒さの中、衣服や火に不足する貧しさの中に生まれてきた様子が、歌われています。歌詞と共に、メロディーも美しく、わたしも大好きな歌です。

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ウンブリア州アメーリア(Amelia)の大聖堂のプレゼーペ  2010/1/30

 この歌を子供たちが歌う美しいYouTubeの映像(詳しくはこちら)を見つけました。クリスマス飾りに彩られたの街や家庭の映像も、それは美しく、心が温まりますので、ぜひご覧ください。画面には、イタリア語歌詞の下に英訳も添えてあります。また、1番と2番の歌詞については、日本語の全訳とイタリア語の解説を、メルマガ第29号(リンクはこちら)に載せてあります。

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クリスマス当日の昼食      2009/12/25


 イタリアのクリスマスと年末年始の行事について、より詳しく知りたいという方は、メルマガ第60号(リンクはこちら)に、バックナンバーの関連記事へのリンクをまとめてありますので、参考にしてください。

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by milletti_naoko | 2010-12-20 15:39 | Feste & eventi | Trackback | Comments(12)

聖母無原罪の御宿リを祝うミサ、ペルージャ

 12月8日は、カトリック教会で、聖母マリアの無原罪の御宿り(Immacolata Concezione)、聖母が原罪のけがれなしに母アンナの胎内に宿されたことを祝う祭日で、イタリアでは祝日です。

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 この日は、夕方6時半から、ペルージャ中心街にある聖フィリッポ・ネーリ教会(Chiesa di San Filippo Neri)で、ペルージャの大司教(arcivescovo)が執り行うミサに参加しました。上の写真は、ミサが始まる前に、大司教があいさつを述べている様子です。

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 祭壇の背後に見える絵画も、やはり聖母受胎(Immacolata Concezione)を描いたものです。ピエートロ・ダ・コルトーナ(Pietro da Cortona)による1662年の作品。17世紀に建てられた、バロック様式のこの教会が、聖母受胎に捧げられたものだからです。

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 ミサで読まれた聖書の章句は、アダムとイブが原罪を犯し、楽園を追放される場面と聖母マリアが受胎告知を受ける場面です。

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 この二つの章句を受け、説教では、大司教が、二つの場面における神との180度異なる向き合い方に触れ、聖母マリアの範に倣って生きましょう、と語りかけます。受胎告知のみならず、我が子の死にあたってまで、つねに神の御心に従って生きようとした聖母マリアの、その苦しみがいかばかりであったかも、聴き入る聴衆に思い起こさせながら。

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 昨夕、この教会のミサに参加したのは、夫と弟パオロが属する合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)が、この日のミサで歌ったからです。

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 合唱の練習のためにと到着した午後5時頃には、天井の照明が暗かったため、見えなかった美しい絵画の数々が、ミサが始まる午後6時半前には、明るい光に照らされて、よく見えるようになりました。

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 ミサのあとは、大司教と合唱団の皆にあいさつしてから、来たときと同じように、雨に降られながら、イルミネーションで飾られた通りを、駐車場まで歩いて戻りました。(実は最後の写真は、教会に向かう途中に撮影したもので、左手奥に、聖フィリッポ・ネーリ教会が一部見えています。)

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 ちなみに、Immacolata Concezioneは直訳すると、「けがれなき受胎」。macchia「染み、汚れ」という単語は、イタリアで生活する方やcaffè macchiato「ミルクを少量加え(てミルク色を染ませ)たコーヒー」が好きな方には、なじみの多い言葉だと思いますが、このmacchiaはもともと俗ラテン語のmacula という言葉の母音uが欠け(* macla)、母音に挟まれたclがcchiと変化して生まれた言葉です。形容詞immacolatoの起源となる俗ラテン語、immaculatu(m)にも、この同じmaculaが含まれていて、immacolatoは否定を表す接頭辞in- が、macchiato「けがれのある」を意味するmaculatusについて、できた言葉です。難しくて耳慣れない言葉のように見えて、実は毎日の生活の中で使っている言葉と、とても関連が深いのです。

参考にした資料・サイト
・Antonio Santantoni Menichelli, “Le Madonne che vide il Perugino”, 1999, Quattroemme
・Nicola Zingarelli, “lo Zingarelli. Vocabolario della lingua italiana”, 2002, Zanichelli
Wikipediaイタリア語版 – Immacolaza Concezione
Wikipedia日本語版 – 無原罪の御宿り
Perugia online – Perugia Arte e religione – Chiesa di San Filippo Neri
Umbria e Arte – Le Chiese di Perugia

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by milletti_naoko | 2010-12-10 17:00 | Feste & eventi | Trackback | Comments(16)

子どもの絵と個性のゆくえ

 先日、「見る人によって」という記事を読んで、心を打たれました。著者の紘野さんの許可を得て、今回は、この記事へのリンクと、わたしが書いたコメントを、ご紹介します。

・紘野涼の雑記帳、「見る人によって」(リンクはこちら

 教育者の方やお子さんを持つ方に、ぜひ読んで、考えていただきたい文章で、とてもすてきな先生の思い出が語られています。

 ~以下が、わたしの書いたコメントです。~

 本当にすてきな先生にめぐりあわれましたね。絵の描き方にしても、文の書き方にしても、環境の中で育っていくうちに、その文化の物の見方、捉え方に、しばられてくると思うのです。今イタリアで幼い姪っ子たちが描く絵を見て、その独創性に驚かされ、また、日本で一般に思い浮かべるのとは違ったイメージを見て、特にそう思います。

 「象と言えば、横から立った姿」ではなく、座った姿を描こうとした紘野さんの、周囲の描くイメージにしばられない自由な描き方も、その独創性を評価できた先生も、そして、その先生のすばらしさを今も思い出される紘野さんも、すばらしいと思います。開口健が『裸の王様』という小説で、ふんどしをまきチョンマゲのある裸の王様を描いた子供に、驚かされたというくだりを思わず思い出しました。『星の王子さま』冒頭で、幼い頃の語り手が、「蛇が象を飲み込んだ図」を描こうとしたのに、大人たちに「帽子にしか見えない」と言われて、絵を描くことをやめてしまったくだりも、思い出しました。

 画一社会と呼ばれがちな日本社会ですが、この先生のような方が増えて、子供たちが自信を持って自分の絵を描き、自分の人生を生きていけるような学校や家庭が増え、社会になっていくよう願わずにはいられません。


*おまけ*


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 こちらは、今年の復活祭、4月4日の昼食後に撮った写真です。イタリアでは、復活祭に、華やかな包み紙に包まれた、卵形のチョコレートを贈ります。(記事はこちら

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 姪たちを、きらびやかな包み紙と共に撮影しました。上の写真でポーズを取るのは、妹娘のマッダレーナです。

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 そして、こちらの巨大な折鶴は、11月21日日曜日に、姪っ子たちに頼まれて、3人で協力して、復活祭の包み紙で折り上げたものです。こんなに大きな鶴を折ったのは初めだし、折ろうと考えたこともありませんでした。

 なんと、背の部分を手に持って、鶴を上下に動かすと、羽が本当の鳥の羽のように、上下に動くのです。にぎやかな模様がある方を表にして折ろうとすると、姪たちから、銀色の裏面で折ったほうがきれいだと、もっともな提案がありました。

 この折鶴を折った後、わたしはマッダレーナを描きました。

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 見ていたマッダレーナは、「今度はわたしが描く!」とペンを手にし、

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 まずは、わたし、

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 次にルイージ、

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 そして、最後におじいちゃん(nonno)を描きました。わたしは「めがね」、夫は「口ひげ」、義父は「セーターの襟元」が、特徴をとらえて、よくかけています。

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by milletti_naoko | 2010-11-25 23:21 | Feste & eventi | Trackback | Comments(10)

椿まつりでお茶を

 トスカーナ州、ルッカ県には、椿の里とも呼ぶべき美しい村があります。そして、この村の付近には、椿あふれる見事な庭園を持つ館が、たくさんあります。

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 こちらが、椿の里、Sant’Andrea di Compito。毎年3月に、隣村のPieve di Compitoと共に、椿まつりの会場となる村です。数年前も訪れたこの椿の里を、今春は椿まつり開催中の、3月6日、7日に訪れました。

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 村の中心を流れる川を遡ると、川岸に椿が並ぶ散歩道に出ます。

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 橋の左手に咲くこの椿の名は、Bonomiana。同じ木に咲く花の色も模様も、さまざまで美しく、夫は今回の椿まつりで、この椿の鉢を購入しました。
 
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 やはり小川沿いに咲いているこの椿の名は、Mrs.Tingley。

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 こうした看板が椿の近くにあるので、一つひとつの椿の品種やその歴史が分かります。

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 川に沿って歩いて行くと、やがて左手に、広大な椿園が現れます。

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花の色も模様もさまざまな300種以上の椿が並ぶこの椿園では、700以上の品種を集めようと、 少しずつ拡大作業が行われています。

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 わたしは知らなかったのですが、椿はお茶の木の仲間であり、そのため、椿まつりでは、お茶に関する展示や催しもありました。上の写真は、Sant’Andrea di Compito村にあるVilla Orsiという館で催されたお茶会の様子です。有料ですが、世界の3種類のお茶を、数々のお菓子と共に、説明を聞きながら、おいしく味わうことができました。中には、紅茶や抹茶を使って作られたお菓子もありました。お茶をおいしく入れる方法も詳しく教えてもらいました。

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 お茶会の会場は、この見事な椿並木に囲まれていました。わたしたちはお茶会の後、桜の花入りの緑茶とお茶会で飲んで気に入ったモーリタニアの紅茶を購入しました。

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 一方、こちらが椿まつりの中央会場です。「Antiche Camelie della Lucchesia」(訳すと「ルッカ地方の歴史ある椿」)と書かれた大きな看板のすぐ下には、村の催し物会場や散歩コース、椿園の場所などが、地図に示されています。一方、一番下の看板には、会場となる二村を含むCapannori市の地図があり、椿の美しい庭園を持つ数々の館が図示されています。

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 展示会場には、さまざまな品種の椿が並んでいます。椿の花や村と椿の関わりを説明した展示や、お茶の販売コーナーもありました。奥に見える、椅子の並ぶテント内では講演が行われ、わたしたちも、世界の茶の歴史や千利休の人生についての講演を、興味深く聴きました。

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 カパンノリ市内の椿の美しい館も、いくつか訪ねました。こちらは、Tenuta dello Scompiglioの庭園に生える見事な椿です。有料で、庭園を案内してもらいました。

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 ブドウ園の向こうに広がる風景の美しさ、そして、遠くに見える山々の荘厳さに息を飲みました。

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 庭園訪問の料金には、おいしい世界のお茶をお菓子と共に楽しむ料金も含まれていました。本当は1種類だけ味わえるところを、3種類のお茶を少量ずつ味見させてくれました。

 実は、カパンノリには、他に、本当に美しい見事な庭園がいくつもあるのですが、すでに数年前に訪ねているため、今年は行きませんでした。

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 椿まつりでは、数々の美しい椿の鉢植えも販売しており、今回は、夫とわたしがそれぞれ自分の好きな椿を、一鉢ずつ購入しました。今、我が家のテラスでは、この椿たちのつぼみが少しずつ膨らんできています。きっと来春も、今年の春のように、美しい花で目と心を楽しませてくれるであろうと、今から楽しみです。(我が家の椿が美しく花開く様子はこちら

関連記事
・「トスカーナ小村の椿まつり」(メルマガ第40号、リンクはこちら

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by milletti_naoko | 2010-11-23 23:15 | Feste & eventi | Trackback | Comments(15)

ペルージャ、死者の市

 今日、11月2日は、イタリアでは「死者の日」です。この日の前後に、人々がお墓参りをする慣習があり、ちょうど日本のお彼岸に似ています。死者の日当日は、墓地周辺の渋滞が目に見えています。そこで、お墓参りは明日以降と決め、今日は、ペルージャの一大行事である「死者の市」(Fiera dei Morti)を訪れることにしました。(詳しい歴史はこちら

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 今年の開催は、11月1日から11月6日までの6日間で、会場は、ペルージャの中心街と郊外にあるピアン・ディ・マッシアーノです。今日わたしたちが訪れたのは、ピアン・ディ・マッシアーノ(Pian di Massiano)。ミニメトロ(Minimetrò)の終着駅と無料駐車場があるところです。上の写真では、右手に駅と出発するミニメトロが見えます。ふだんは広大な駐車場に、市の開催中は、出店がびっしりと立ち並んでいます。

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 中世には、死者の市の目的は、秋の収穫物を売ることと、長く厳しい冬に備えて、食糧を手に入れることでした。そのため、中世の市で売られていたのは、農作物と家畜。今もやはりイタリア各地から、さまざまな食料品を売りに来た出店が並んでいます。こちらの店では、ウンブリアで有名な玉ネギの産地、カンナーラの玉ネギを販売しています。(カンナーラの玉ネギ祭りについてはこちら

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 一方、現在の死者の市では、ありとあらゆる商品が売られています。こちらの店では、骨董品を扱っています。

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 靴屋、衣類を売る店、そして、生活用品を扱う露店もたくさんあります。デパートの実演販売のように、巧みな口上で人を呼び寄せて、ちょっと変わった便利な道具(掃除道具、調理器具などなど)を宣伝し、売っている店も、かなりありました。

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 わたしは、こちらの室内履きを購入しました。最近は、made in italyと書いてあっても、外国の工場で作った製品を、イタリアで箱詰め、あるいは最後の仕上げを施して、「イタリア製品」とうたった品も多いのですが、こちらの靴は、箱や説明書を見るかぎり、「すべてイタリア国内で作られた」と書いてあります。

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 工芸品を扱う店もあります。この店には、まな板や木をくり抜いて作ったかごを始め、木を使った製品がところ狭しと並んでいました。

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 シチリア独特の、色とりどりのおいしそうなお菓子がたくさん並んでいます。シチリアやサルデーニャ、ピエモンテなど、遠くからはるばる特産品を売りに来ている店もたくさんありました。お菓子にお酒、瓶詰めの保存食品などなど、地方食あふれる品が並んでいました。

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 一方、ウンブリア州内やトスカーナの露店には、地方名物の各種サラミを店頭に並べるところがたくさんありました。

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 字が隠れていますが、PANINOTECA TOSCANAと書いてあり、パニーノ(panino)を販売しています。希望のサラミやチーズを入れて、作ってもらったパニーノを食べ、腹ごなしをすることができます。看板の下のショーケースには、見えにくいのですが、大きなポルケッタがあります。

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 ポルケッタ(porchetta)を販売する店は、他にもあちこちに出ていました。こちらは、ペルージャ北方にあるウンベルティデの店です。好きな量を切り分けてもらって、家に帰って昼食のおかずにする人もいれば、パニーノを作ってもらって、その場で食べる人もいます。エミリア・ロマーニャからも、立ち食い用のピアディーナを焼いて販売する出店が来ています。

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 気楽に立ち食いできる駄菓子も、あちこちで売られています。上の写真で、一方通行の標識の白線のすぐ右側にあるお菓子は、アニス風味で、夫の好物です。

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 子供だって楽しみたい、というわけで、おもちゃの店や、ゲームを通しておもちゃを獲得することができる露店もたくさんあります。

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 色とりどりのアトラクション、大型遊具施設。平日の昼間とあって、子供が遊べる回るティーカップやメリーゴーランドなど、ごく一部のアトラクションだけが動いていました。

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 他にも、玉ネギや生活用品をいろいろ買って、昼食前に帰宅すると、「死者の日」の義母の家の慣習ということで、ソラマメをじっくり煮込んだスープを、わたしたちにも用意してくださっていました。ソラマメは、我が家の畑で春に収穫して、冷凍してあったものです。そこで、伝統の豆スープをおいしく、ありがたくいただきました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-11-02 15:52 | Feste & eventi | Trackback | Comments(16)

死者のソラマメ、死者の市

 イタリア語、fave dei mortiを訳すと、「死者のソラマメ」となります。響きは物騒ですが、実は、ビスケットの名前です。

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 ファーヴェ・デイ・モルティ(fave dei morti)は、ペルージャの伝統的なお菓子で、死者の日である11月2日前後に食べられます。ペルージャでは、死者の市が近づくと、あちこちの店で、売られています。

 「死者の市」(Fiera dei Morti)は、ペルージャで、毎年11月1日から数日間にわたって催される大がかりな市場です。死者の市の歴史は長く、中世にさかのぼります。ただし、当時は、「諸聖人の市」と呼ばれていました。

 11月1日は、カトリック教では「諸聖人の日」という祝日で、イタリアでは国民の休日でもあります。その翌日、11月2日「死者の日」であり、死者のために祈りを捧げる日とされています。死者の日の前後には、大勢の人々が、手向けの花と共に、家族や親戚のお墓参りをします。

 中世のペルージャでは、死者の市で、農産物と家畜を売買していました。11月の初めに市が立ったのは、秋に収穫された農産物が豊富にあり、かつ、厳しい冬に入る前で、食糧を蓄える必要がある時期だったからです。現在の死者の市では、衣料、おもちゃ、家具など、さまざまな品が売られています。途中で腹ごしらえできるように、手軽に食事を取れる露店もあります。ポルケッタ、サラミ、チーズやパニーノを売る店もあれば、チョコレートやパイ、ケーキなどの甘いものも売られています。

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 死者の市は、例年、ペルージャの中心街と郊外で行われ、近隣の町からも、大勢の人が訪れます。郊外の会場は、ピアン・ディ・マッシアーノ(上の写真)で、ここには、ミニメトロの終着駅と巨大駐車場があります。(ミニメトロについての記事はこちら、10月1日に、切符が1ユーロから1.50ユーロに値上がりしたので、ご注意ください。)

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 中世には、死者の市の開催にあたって、雄牛狩り、槍競技などの伝統競技も行われていました。現代では、こうした競技に代わって、大がかりなアトラクションやサーカス小屋が、立ち並びます。

 祝日はかなりの人手で、歩くのがやっとですから、興味のある方は、ぜひ期間中の平日に訪ねてみてください。規模の大きい市場で、さまざまな商品が売られていますので、眺めながら歩くだけでも、おもしろいと思います。遊園地のお好きな方は、この時期だけ設置される、さまざまな大型のアトラクションを楽しむこともできます。

 さて、再び、「死者のソラマメ」(fave dei morti)に話を戻しましょう。死者の日の頃に食べられる、このビスケットは、ソラマメの形をしています。ソラマメは、古代ギリシャ時代から、死に関わる儀式で用いられていたそうです。このビスケットは、とても甘いお菓子で、アーモンドや卵白で作られています。名物ですので、この時期に見かけたら、ぜひ食べてみてください。

 ちなみに、義母が生まれ育ったのは、ペルージャ県北部、トスカーナとの州境にあるレスキオ(Reschio)という村ですが、ここでは、死者の日にソラマメを料理して食べる習慣もあったとのことです。昨年の11月2日には、お義母さんがソラマメのスープを作り、わたしたちにも分けてくださいました。

 今回の記事は、昨年書いたメルマガ第26号(リンクはこちら)と、かなり重複しています。イタリア語学習中の方は、ぜひこちらもお読みください。語彙と読解力の向上に役立つはずです。

*本日未明に、イタリアは夏時間から冬時間に突入。日本との時差は8時間に。
 現在、10月31日日曜日の真夜中過ぎは、イタリアではまだ夏時間ですが、今日午前3時に時計の針が1時間戻ります。こうして冬時間に入ると、日本との時差がこれまでの7時間から8時間になります。イタリアに在住、留学、旅行の方はご注意ください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-10-31 00:10 | Feste & eventi | Trackback | Comments(2)

チョコレート祭り、番外編

 前回の記事が好評だったので、昨日割愛した写真の中から、いくつか選んで、「ペルージャ、チョコレート祭り」番外編をお届けします。(本編はこちら

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 まずは、こちら。ハローキティは、イタリアでもこの2、3年大人気です。チョコレート祭りでは、ぺルジーナのバーチ・チョコレートが、さまざまな素材、大きさのキティちゃん製品に入って、販売されていました。

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 ついでにご紹介するのは、帰り道にミニメトロ終着駅で撮影した、駅前の店です。Rastelliは文房具やおもちゃを扱う店で、ペルージャでは、中心街と駅前にも店があります。一番人目を引くショーウィンドーと入り口に置かれている品が、すべてハローキティ関連商品だというのが、人気のほどを物語っています。

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 再び、チョコレート祭りの会場です。ホット・チョコレート(cioccolata calda)にどんな風味があるかを、写真で字が読めるものだけ、お教えします。奥の方から、ラム酒(rhum, rum)、唐がらし(peperoncino)、アニス(anice)、そして、シナモン(cannella)。夫が好きなのはシナモン風味のチョコレートです。わたしは生クリーム専門店、Antica Latteria(記事はこちら)で、生クリームたっぷりのホット・チョコレートを飲むのが好きです。

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 チョコレートのブランド名とそのシンボルの絵がでかでかとかかれた観覧車もありました。この場所で、高みからペルージャ周辺を見渡すと、きっと眺めが美しいことと思います。

「観覧車」を表すイタリア語は、ruota panoramicaですが、ここには、Ruota PanoraMilkaと書かれています。一種の言葉遊びで、panoramica「眺めがいい」という言葉の語尾、-mica(発音は「ミカ」)の部分を、チョコレートのブランド名のMilka(ミルカ)に置き換えています。

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 お菓子の家を作るためのキットも売られていました。写真の上方に見える、かわいらしいお菓子の家を自分で作れるという、とてもかわいい商品です。

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 金色の型に、材料を流し込めば、かわいい窓がついた家の壁や屋根ができあがるようです。

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 さすとチョコレートの甘い雨が降る傘も、売られています。

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 こちらが、わたしたちがショウガ入りチョコレートを購入したブース(stand)です。料理に使う調味料が入ったチョコレートが目白押しで、驚きました。左から、カレー粉(curry)、ナツメグ(noce moscata)、クローブ(chiodi di garofano)、カンゾウ(liquirizia)、唐がらし(peperoncino)、そして、ショウガ(zenzero)の入ったチョコレートが並んでいます。

 唐がらし風味のチョコレートはイタリアではよく見かけるのですが、他のチョコレート、一体どんな味がするのでしょう。

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 イタリア広場にはリンツのブースがあり、目隠しをして中に入るというゲームもありました。このほか、わたしたちは外だけ歩きましたが、劇場やパオリーナ城塞(Rocca Paolina)など、屋内で行われていた体験学習や試食の楽しいイベントも数多くあります。

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 遠方から来た客が、祭りの間に、手軽にしっかり腹ごしらえができるように、ボリュームたっぷりの食事を提供する店もあります。

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 チーズ、ポルケッタ、ワインを売るこの店の看板には、その心がよく表れています。訳すと、「たくさんチョコレートを食べたあとは…チョコレート祭りの塩あじ休憩」。

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 数多い量り売りのチョコレートの中で、わたしが一番気に入ったのは、この店のものです。薄緑色をしたバイオリン型(?)の、レモン・チョコレート(cioccolato al limone)に、なぜだかとても魅かれてしまったのです。ブースを全部見て回ってから、帰り際に買おうと思っていたら、すっかり立ち寄るのを忘れてしまいました。

 やはり、何事も、思い立ったときにすることが肝心です。

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 こちらは、10日後に死者の市(Fiera dei Morti)の会場となるピアン・ディ・マッシアーノ。広い無料駐車場があって便利なので、ここに車を置いて、ミニメトロで中心街に行きました。

 市が開かれるまでにはまだ日があるというのに、遊園地で見かけるようなアトラクションがたくさん動いています。観覧車のようにゆっくりと回るものもあれば、ものすごい速さで左右に回転するものもあります。後ろが白く見えるのは露店で、日本の神社などのお祭りと同じで、おもちゃや食べ物を売る店が並び、ゲームができる店もあります。

 昨年、ミニメトロに乗っていたら、ちょうどイタリア北部のベルガモから、この遊具施設を運んで来た人たちがおしゃべりをしているのを耳にしました。イタリア各地で大きな祭りがあるたびに、町から町へと、大がかりなアトラクションの設備と共に移動する生活は、なかなか大変だと語っていました。

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 最後に、一番反響のあった「ジャスミン入り緑茶風味純ブラックチョコレート」について、一言。上の写真で、ショーケースの上に、TERAPIAと見えるのですが、うちでパンフレットを見て、ここに並ぶチョコレートは、「チョコレート・セラピー」(cioccolato terapia)と呼ばれる商品の数々だということが分かりました。

 解説には、セラピー効果があり、しかも味を引き立てる植物のエッセンスを、チョコレートと組み合わせようと、考え出されたとあります。たとえば、「ジャスミン入り緑茶風味」には、浄化作用があり(depurativo)、利尿を促進する(diuretico)、「パパイア・レモン風味」は、消化を助け(digestivo)、炎症を防ぐ(antifiammatorio)といった具合に、それぞれのチョコレートのセラピー効果が書いてあります。目で見て楽しめ、味がおいしく、しかも健康によいチョコレート。

 チョコレート祭りでは、それぞれのチョコレート専門店や会社の独創性にも驚き、感心しました。

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by milletti_naoko | 2010-10-21 16:40 | Feste & eventi | Trackback | Comments(8)

ペルージャ、チョコレート祭り

 バーチのチョコレート工場があることで知られるチョコレートの町、ペルージャ(Perugia)では、毎年10月から中心街で、チョコレート祭り(Festa del Cioccolato, Eurochocolate)が催されます。今年の開催は、10月15日から10月24日。わたしたちも、昨日の夕方、散歩がてらチョコレート祭りを訪ねました。

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 ヴァンヌッチ通り(Corso Vannucci)は、町が誇る美しい大噴水・大聖堂(上の写真、奥)からイタリア広場まで続くペルージャの目抜き通りです。さまざまなチョコレートや関連製品を販売するブースが、路上に並んでいます。

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 こちらの看板には、Evento PeriGolosoとあります。これは、ちょっとした言葉遊び。 Evento per i golosiおいしいものに目がない人向きのイベント)という言葉と、Evento pericoloso危険なイベント)という言葉を掛けてあります。

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 ブースの中には、おいしそうなチョコレートが並んでいます。イタリア全国から来たチョコレート専門店のブースもあれば、ぺルジーナやリンツなど、チョコレート菓子の大手製造者のブースもあります。

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 ピザを思わせる大きな円形のチョコレートの上に、さまざまなトッピングをして販売しているブースもありました。ブラックチョコレート、ホワイトチョコレート、コーヒー風味のミルクチョコレートと、チョコレートの種類も豊富です。

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 こちらは、マッテオッティ広場(Piazza Matteotti)。ヴァンヌッチ通りと平行に延びるこの広場にも、チョコレート販売ブースが並びます。子供たちのためのメリーゴーランドもあります。

 写真の左手に見えるのは中央郵便局。郵便局の正面左にある緑のブースでは、日頃からポルケッタやポルケッタ入りパニーノを販売しています。チョコレートを売る露店は、この郵便局の左側の通りにも、ぎっしりと並んでいます。

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 瓶入りのチョコレートクリームも、シナモン風味、ヘーゼルナッツ入りなど、種類が豊富です。

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 なんと、カカオ入りのパスタもあります。タッリャテッレ、リガトーニ、ウンブリチェッリなど、種類はさまざま。手前のショーケースには、チョコレートリキュールが並んでいます。

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 カカオ入りのパスタのレシピも、貼ってありました。香草とブルーベリー(erbette e mirtilli)となら、確かにおいしいパスタになるかもしれませんが、プリモとデザートの間をいく不思議な味になりそうです。

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 ピアディーナ(piadina)に、チョコレートクリームのヌテッラ(Nutella)を塗って、立ち食い用に販売しているところもありました。イタリアのスーパーでよく売られていて、人気のあるチョコレートクリームがこのヌテッラです。パンやケーキの上によく広がり、子供や若者に好きな人が多いのですが、夫や義弟は、原材料名を見て、体に悪い、質のよくないものばかりだと顔をしかめます。

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 大きなチョコレートの板に、唐辛子やへーゼルナッツなど、さまざまな具が大胆に入れられたものも、売られていました。

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 箱入りの板チョコも、いろんな風味のものがあります。1ユーロと安いものから、3、4ユーロするものまで、たくさん見かけました。家に帰って、原材料を見てから、安いチョコレートと高いものでは、カカオの割合が違うことが分かりました。ここで私たちが買ったのは、左手に見えるオレンジ風味のチョコレート。1ユーロですが、とてもおいしかったです。(すぐに開封して、歩きながら食べました。)安いのはたぶん、ミルクチョコレートでカカオの量が少なく、代わりに牛乳が多く使われているからでしょう。

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 一方、こちらの店で買った板チョコは、4ユーロ。ジャスミン入り紅茶風味の純ブラックチョコレート(puro cioccolato fondente con tè verde al gelsomino)です。夫はジャスミンの花が好きで、庭にも植木鉢が数多くあり、緑茶もジャスミン風味のものを、助け合い市で購入したばかりです。(記事はこちら

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 左から四つ目が、このジャスミン入り紅茶風味チョコです。他にも、蜂蜜、プロポリス、アロエ、ラムなど、いろんな素材が入った板チョコがたくさんあります。

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 ホットチョコレート(cioccolata calda)も、好みの風味のものを、選んで飲むことができます。このチョコレート会社の板チョコは、箱に材料の香草や植物、材料ではないけれども関連する動物の絵などがとても写実的に描かれていて、夫はその絵にすっかり魅かれてしまいました。

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 チョコレートで模造した目玉焼き、ゆで卵に、モルタデッラ(写真右)、そして、ゴルゴンゾーラを初めとする各種チーズ(写真下)。創造力には果てがありません。意表をついていておもしろいので人目を引くのですが、さて買う人がいるのかどうか、心配です。

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 チョコレートのCDもあります。「チョコレート味の甘い調べ」(Dolci note al cioccolato)という名前が心にくい。

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 雨の日が続いたあとの、秋晴れの美しい1日で、右にサン・ピエートロ教会、中央にサン・ドメーニコ教会の鐘楼が、夕日を浴びて、ほんのりと紅に染まっています。中央よりやや左のずっと奥の方に見える山の中腹に、白く小さく見えるのは、アッシジ(Assisi)の町です。

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 チョコレート以外にも、傘、パーカー、タオルなど、チョコレート祭りの関連商品がたくさん販売されていました。わたしたちが気に入ったのが左手の商品。「ぼくはチョコレート嫌いだよ。」(Non mi piace il cioccolato.)と言うピノキオの鼻が長く伸びています。残念ながら、子供用のみて、大人用はありませんでした。


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 こういう衣装(?)を身にまとい、全身で宣伝に努めている人々もいました。

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 チョコレート祭り中は、中心街近くに駐車場を見つけるのは難しいだろう、ということで、ピアン・ディ・マッシアーノの大駐車場に車を置き、ミニメトロ(記事はこちら)で会場まで行きました。死者の市が始まるのは11月1日からとは言え、付近にはもう、たくさんの出店や遊具施設が並んでいます。美しい夕焼けに感動しながら、車へと向かいました。

 チョコレート祭りでは、他にもショウガ入りチョコレートやイチゴ味のチョコレート、そして、ヘーゼルナッツ入りのチョコレートクリームを購入しました。これから少しずつ、慌てずに大切に味わっていきたいと思っています。

>追記(10月26日)
 チョコレート祭りについて、もっと知りたいという方は、次の記事もぜひお読みください。
「チョコレート祭り、番外編」(リンクはこちら
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by milletti_naoko | 2010-10-20 11:35 | Feste & eventi | Trackback | Comments(20)

たまねぎ万歳! ウンブリア村祭り

 ウンブリアで有名な玉ネギの産地と言えば、カンナーラ(Cannara)。カンナーラはペルージャの南東、アッシジの近くにある村です。

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 恒例の玉ネギ祭り(Festa della Cipolla)が、今年30周年を迎えました。毎年約10万人が訪れるという玉ネギ祭りに、わたしも、9月11日土曜日の晩に足を運びました。一緒に行ったのは、上の写真中央で後ろ姿を見せている夫とルーカです。

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 中心街入り口の近くを流れるこの川は、トピーノ川。橋を通りかかると、ちょうど夕日が、空と川を美しく染めているところでした。

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 収穫したての玉ネギを売っている出店があります。赤、白、茶色と色とりどりの皮に包まれ、味や大きさ、形のさまざまな玉ネギが、並んでいます。

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 中心街には、大勢の客をもてなせるレストラン・ブース(stand gastronomico) が、五つ設けられていました。どの店も、当然玉ネギ尽くしの料理を提供しています。今回わたしたちが選んだのは、Il Giardino Fiorito。「花が咲く庭園」という店名が気に入った上、玉ネギ祭りのホームページ(リンクはこちら)を見ると、歴史の長いブースで、メニューもおいしそうだったからです。

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 皆が一番満足したのは、こちらの前菜です。中でもおいしかったのが、右手前に見えるクロスティーニで、パンの上に、バルサミコ酢で料理した薄切り肉とマリネした玉ネギを載せてありました。

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 こちらは、わたしと夫が頼んだパスタです。牛乳、チーズ、玉ネギを使って作った玉ネギのクリームがパスタと和えてありました。それなりにおいしかったのですが、あまり玉ネギの味がしなかったのが残念でした。隣のおじいさんが「おいしい」と舌鼓を打ちながら、ポレンタに調理した豚肉と玉ネギを添えた料理を食べていました。

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 ルーカが頼んだセコンドは、ローズマリー・ニンニク風味のポーク・ソテーにソースをかけたものです。これはうまい、と喜んでいました。肉料理の向こうに見えるのは、コントルノで、もちろんこちらも玉ネギ料理です。小玉ネギ(cipollina)を料理したものが2品並んでいて、一つは甘酢で調理してあった(all’agrodolce)のですが、もう一方は、料理名が「美味な小玉ネギ」(cipollette deliziose)。わたしは食べていないので、どういう味つけだったのかは分かりません。

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 なんとデザートまで、玉ネギ尽くしです。玉ネギ入りのクリームで作ったこのパイが思いがけずそれはおいしかったので、夫は大喜びです。

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 こちらのデザート、aragosta cipollataも、カリカリ、パリパリの外皮の中に甘いクリームがたっぷり入っていて、おいしかったです。見かけだけではなく、殻(?)の触感も、イセエビ(aragosta)に似ていました。

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 食事と支払いを済ませてブースを出ると、すでにすっかり日が暮れて、暗くなっていました。食後の腹ごなしもかねて、出店や人だかりでにぎわう村の中心街を散歩します。教会の前にも、やはり玉ネギを売る露店があります。

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 教会は、中の装飾も美しかったです。祭りを訪れる観光客のためか、夜遅いというのに教会が開いていて、たくさんの村人や観光客が訪れていました。

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 教会前の広場に椅子が何列にも並べてあり、ステージ上に音響設備が整えてあったので、どうもこれはコンサートがあるらしい、ということで、椅子に座って、開演を待つことにしました。やがて吹奏楽団の音楽が聞こえ始め、歩きながら演奏する楽団員が目に入ってきました

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 演奏したのはモーツァルトやエンニオ・モリコーネの曲で、それも調べが美しく、耳になじみの深いものでした。

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 通りに並ぶ出店は、玉ネギの店ばかりではなく、本やアクセサリーなど、さまざまです。目抜き通りは、大勢の人々であふれかえり、道端でパフォーマンスをする芸人もいました。

 玉ネギの好きな方、村祭りで食を楽しんでみたいという方は、ぜひ年に一度の玉ネギ祭りを訪れてみてください。できれば平日に訪れた方が、食事も散歩もゆったりとした気分で楽しめると思います。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-09-20 01:03 | Gastronomia | Trackback | Comments(4)


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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Naoko Ishii
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