タグ:イタリアの諸制度・手続き ( 84 ) タグの人気記事

アマゾン本輸入関税とDHL

 アマゾン日本で先週注文した本4冊が、予定どおり昨日無事、ペルージャの我が家に到着しました。箱を開けて本を確認する前に、まずは添付されている通関手続きの書類を確認しました。

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 日本から輸入される書籍に、イタリアが課す関税は4%であるのに、以前に、DHLが商品が「書籍」であることを明記しなかったために、21%の関税を取られたことが2度あるからです。その後、税関とDHLに電話をし、メールで応酬して、超過徴収分の関税は、何とか取り戻すことができました。

 アマゾン日本から、今回注文した本の配達をイタリア国内で担当する業者がDHLであると聞いて、「DHLが再び書籍であると申告し忘れて、そのために20%余りの関税を取られたらどうしよう。」と、心配していたからなのですが、

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幸い適用された税率が、4%と正しい税率だったので、ほっとしました。

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 書籍の関税は4%だというのに、アマゾン日本はイタリアからの注文に対して、「発送時に、約20%の輸入税等前払金を引き落としておいて、通関手続きに必要でなかった超過徴収分は、後から払い戻す」という形式を取っています。アマゾンが最初から、「本の関税は4%だから」と4%だけ徴収してくれればいいのですが、そうではなくて、輸入税がすでに多めに徴収されてしまっているため、DHLが「小包の中身が書籍であること」を、きちんと申告していたかどうかが、なおさら気になったのです。

関連記事へのリンク
- アマゾンから超過徴収分の返金あり (8/9/2014)
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- 奪回! 超過関税、アマゾン・DHS (23/11/2013)

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AMAZON GIAPPONESE, DHL & IMPOSTA DOGANALE

Martedì sono arrivati i pacchi di Amazon.co.jp dal Giappone.
Prima di aprire i pacchi, ho controllato la Dichiarazione Doganale compilata da DHL. L'aliquota dell'imposta sui libri è del 4% e sul documento è scritto "4%". Bene!
Qualche anno fa, per ben due volte, DHL non ha precisato che il pacco conteneva i libri e per questo ho dovuto pagare il 21% come imposta; ho scoperto la negligenza da parte di DHL telefonando alla Dogana di Ciampino e dopo alcune telefonate e scambi di email, sono riuscita finalmente ad avere il rimborso delle tasse pagate in eccesso.
Recentemente Amazon si occupa anche dello sdoganamento, facendo pagare l'imposta doganale nel momento dell'acquisto e affidando la procedura all'azienda di consegna. Solo che quando si comprano i libri su Amazon.co.jp, viene richiesta l'imposta equivalente al 21% anziché al 4% come dovuta e la tassa in eccesso viene rimborsata entro 60 giorni. Ecco perché per essere certa di poter avere il rimborso, quando ricevo un pacco da Amazon.co.jp, prima di tutto controllo la dichiarazione doganale.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-04-12 23:59 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(4)

詐欺電話にご用心@イタリア・日本・世界

 つい最近、電気料金がひどく上がったことについては、夫が憤慨し、時事問題を扱うテレビ番組でも、取り上げられたのですが、つい先日、それをうまく利用した詐欺電話がありました。携帯電話、固定電話に関わらず、最近は業者からの迷惑電話が増えています。電気やガスの会社変更を呼びかける場合もあれば、押し売り電話の場合もあります。

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 おとといは、電話に出て、「業者変更を要求する電話には、不審なものが多いから、取り合わないようにと夫にも言われています。」と、電話を切ろうとしたら、こう答えるのです。

 「そうですね。確かに最近はそういう詐欺事件が多いですよね。でも、わたしどもはEnel、Eniの地域での電力供給に携わる者です。先月の電気代料金がひどく高かったでしょう。今のままでは来月も93ユーロという高い料金が課せられてしまいます。消費量が少ないお宅が法外な料金を払わずとも済むように、手続きをする必要があります。」

 この電話を受けた昼間は、そう聞いてうっかり話を信じこんで、「電気代の支払人である夫は、午後7時半であれば帰宅していると思います。」と言ったのですが、しばらくして、これは詐欺だと気づきました。と言うのも、この偽Eniからの電話を受けたのは、わたしの携帯電話なのですが、電気受給契約書には、夫の名前しかないはずで、わたしがその夫の妻であることを、電気会社が知るわけがないからです。

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Dalla pagina web http://www.tellows.it/num/0912553

 念のためにインターネットで、その電話番号をキーワードに検索して上位に上がった記事を読んでみると、やはり詐欺電話です。そこで、すぐに電話番号をブロックしました。

 そうして、今朝電話の電源を入れると、昨日の午後ミジャーナにいたときに、二度どこからか電話があったことが分かりました。アスパラガスを探している間は、携帯電話はうちの中に置いていたので、気づかなかったのです。知らない番号ではありますが、以前に仕事を受けた企業内の別の電話番号だったり、人づてにわたしの番号を聞いて、仕事の依頼や見積もり依頼のために、電話をしてくる方だったりする可能性もあります。

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Dalla pagina web http://www.tellows.it/num/0917725109

 幸い、インターネットで調べると、上の件同様、Eniを騙る詐欺電話だとすぐに分かりました。そこで、即刻この番号もブロックしました。

 わたしは、電話番号をキーワードに検索して調べたのですが、見知らぬ番号から電話があったときに、こちらのTellow.itのページで、電話番号を入力すれば、かけた相手の情報が分かるようです。

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Dalla pagina web http://www.tellows.it/

 電話マークの右横、inserire il numero(番号を入力してください)と書かれた場所に、電話番号を入力し、その右にあるricerca(調べる)というアイコンをクリックすると、先に引用したように、その電話をかけた相手について、すでに電話を実際に受けた人の評価・判断が、詳しく分かるようになっています。

 たとえば、最初にご紹介した番号、0912553は、Pubblicità aggressiva(攻撃的な広告)と評価され、39人がSconosciuto(見知らぬ相手)、38人がTruffa(詐欺)、15人がTerrorismo telefonico(電話テロ)と判断しています。電話をかけた輩が言う言葉そのままに、Eniのサービス担当だと判断してそう書く人も数人いるのですが、実際に電話を受けた人が報告する詳細を読んでも、「地域の電気供給担当者」とウンブリアに暮らすわたしたちに言っておきながら、電話がシチリアのパレルモからかかっていることを考えても、詐欺に間違いないでしょう。

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Dalla pagina web http://www.tellows.jp/

 Tellow.itのホームページの右上で、国(Paese)の名を選べることにふと気づいて、Giappone(日本)を選択すると、なんと日本語で日本における迷惑電話・詐欺電話情報が分かるページもありました。おかしな電話が、旅行先や暮らす外国でかかってくる場合もあり、特に慣れぬ外国語でかかってくると、つい信用してしまう可能性も少なくないので、こうやって、世界各国での疑わしい番号を調べられるのはありがたいです。日本での電話番号検索サイト、www.tellows.jpのホームページを見ると、日本でも、詐欺電話や迷惑電話の類が多いようです。見知らぬ番号からの電話があれば、まずはどんな相手を調べてみることも大切だと思います。

 イタリアでも、近頃では、詐欺の手口が非常に巧妙になっていて、電話にせよ、電気にせよ、現在実際にうちで利用している会社からの電話であるふりをして、よりお得な料金に変更するためになどという甘い言葉で、個人情報を聞き出して、信じ込んだ消費者の業者との契約を、勝手に打ち切って自社との契約に変更してしまったりするようです。実際に電話で話した人のコメントを読むと、上述のEniを騙る電話もそれがねらいだったようですが、そういう詐欺電話では、

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Dal sito http://www.chedonna.it

Telecomなど、電話会社の名を騙るものが、最近多いそうです。「まもなく契約の期限が切れようとしていて、今すぐに契約を延長しないと、損をします」とか「電話が利用できなくなります」などと言って、個人情報を聞き出し、その情報を利用して、勝手に現在利用中の電話会社との契約を解除し、自社との契約を結んでしまうそうです。

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Dal sito http://www.today.it/

 携帯電話に「…時に電話をしました。緊急の要件なので、899…に電話してください」というメッセージが届き、メッセージを受けた人が、その番号に電話してしまうと、5秒で15ユーロもの料金を奪われるという詐欺も、被害者が増えているようです。

 上の記事末には、最新の詐欺には、電話の画面にいくつものウィンドウが重なり、利用者が閉じようとするうち、知らぬ間にクリックして、何かを購入してしまうよう誘導する手口もあると書かれています。

 まず疑ってかからなければいけないのは悲しいのですが、残念ながら、そういう詐欺電話・押し売り電話などの迷惑電話が、最近後を絶ちません。十分に警戒して、被害に遭わぬように、気をつけましょう。

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OCCHIO ALLE TRUFFE TELEFONICHE!
- Non rispondete ai numeri 0912553, 0917725109.
Chi telefona finge di lavorare per l'Enel o l'Eni. Ma non lo è; vuole i vostri dati personali per cambiare senza il vostro consenso l'azienda che vi fornisce l'energia elettrica.
- C'è anche chi finge di lavorare per un'azienda telefonica, come Telecom, Tim ecc. I metodi sono sempre gli stessi. Non date mai a loro le informazioni relative al vostro contratto.
- Se troverete il messaggio, "Ti ho chiamato alle..." dal numero che inizia con l'899, non chiamate quel numero. E' una truffa e la telefonata vi costerà 15 euro in 15 secondi!!
- I metodi dei truffatori diventano sempre più sofisticati. Informiamoci & Difendiamoci!
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参照リンク / Riferimenti web
- Tellows.it – Risultato della ricerca per 0912553
- Risultato della ricerca per 0917725109
- Tellows. Chi sta chiamando? – Vuoi sapere chi ha telefonato? Inserire il numero
- Tellows 誰からかかってきた? - 誰が電話をかけたのか、知りたいですか?
- Che donna.it – Attenzione alla truffa telefonica! (1/4/2016)
- Today.it – Truffe telefoniche: “Ecco la chiamata che ruba 15 euro in 5 secondi”

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-04-08 23:59 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(10)

夏時間針1時間進めよう、11年前のうっかり

 イタリアでは明日から夏時間に突入します。寝る前に覚えておいて、目覚まし時計などのの針を1時間進めておかないと、ひょっとしたら翌朝、時間を1時間勘違いして、飛行機や電車に乗り遅れたり、大切な約束をふいにしたりする可能性があるので、お気をつけください。

 実際に時間が変わるのは、明日日曜日の午前2時で、長針が12を指したら、時計を2時から3時に1時間進めることになっているのですが、そんな時間まで起きていないわたしたちは、たいてい土曜の晩の就寝前に、家じゅうの時計の針を1時間進めてしまいます。

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Dal sito www.calendario-365.it

 春と秋に、冬時間から夏時間へ、あるいはその逆に時間が変わるとき、わたしは時計の針を進めるべきなのか遅らせるべきなのか、迷ってしまい、たいていインターネットで調べて、確認します。そういうときに頼りになるのが、このCalendario-365.itの記事で、時間が変わるごとに毎度こうして記事が出るということは、題に書かれているように、「時計の針は1時間前に進むのか、それとも後ろに下がるのか」(Orologio avanti o indietro di un’ora?)と確信が持てない人が、他にも多いということでしょう。イタリア語では夏時間をora estivaとも言いますが、よく使われるのは、ora legaleという表現です。法に定められた時間であるという意識の方が強いからでしょうか。

 今でこそ、イタリアでの生活にも慣れて、3月になると、あれ、今年はいつ夏時間に変わるのかなと、あらかじめ情報を調べるのですが、イタリアに暮らし始めてから3年が過ぎようという2005年3月に、この夏時間への変更を知らずに、迷惑をかけてしまったことがあります。

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 これは2005年のわたしの手帳を撮影したものです。3月27日が日曜日で、復活祭(Pasqua)とありますから、偶然にも、復活祭の日にちが今年と同じです。

 夫と出会ったのは2003年の冬、つき合い始めたのは翌年の早春で、2005年3月には、ほぼ毎週、夫の家での日曜の大家族での昼食に招かれるようになっていました。中心街のアパートからバスに乗って、今暮らしている二世代住宅近くのバス停まで行き、車で出迎えてくれる夫と共に、うちに向かうという形で、昼食に参加していたのですが、この日は、まだ時間があると思って、前夜も遅くまでしていた方言学(dialettologia)の勉強をひき続きしていたら、思いがけず夫から電話がありました。

 「どうしていつものバスに乗らなかったんだい?」と言うのです。

 「あら、まだバスに乗る時間にもなっていないじゃない」と電話に答えて、夫と話すうちに、初めてこの日は冬時間から夏時間に変わったので、そのときの時間は、わたしの時計が指している時間よりも1時間遅く、従って、本来乗るべきバスに乗り遅れてしまったことに気づきました。

 こういう失敗はイタリアに来て初めてのことで、思うに、それまでは、共同アパートに暮らしていたので、だれか同居人から聞いて、あるいはテレビを見て、夏時間に変わることを知っていたのに、このときは小さな小さなアパートに一人で暮らしていた上、うちにテレビもなく、時間が変わることをうっかり知らずにいたのだと思います。

 今夜は、いつもと同じ時間に寝て同じ時間に起きても、睡眠時間が1時間短くなるので、少し早めに就寝するつもりです。日本との時差も、これまでの8時間から7時間になります。

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Il 27 marzo 2005 studiavo a casa e
d'improvviso mi ha telefonato Luigi, dicendo:
"Perché non hai preso il pullman?"
"Perché dici così? E' ancora presto...",
ho risposto così e parlando con lui, ho saputo che
durante notte l'orario era cambiato da solare a legale.
Ero invitata al pranzo di Pasqua dai suoi e
Luigi mi aspettava alla fermata di pullman.
Per fortuna, i suoi mi aspettavano gentilmente,
ma gli aerei e i treni non aspettano, quindi qui scrivo:
"Da domani l'Ora Legale!
Ricordiamoci di mettere l'orologio un'ora avanti
prima di andare a letto :-) "
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LINK
- Calendario-365.it – Ora legale 2016 e orario invernale 2016. Orologio Avanti o indietro di un’ora / rimettere indietro? (26/3/2016)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-03-26 20:33 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(4)

財布にも痛い五十肩@イタリア

 まだ日本に暮らしていた頃から、時々肩の痛みに苦しみ、イタリアでも時々肩の激痛に襲われていたのは、机やパソコンに向かう時間が長い上に、姿勢が悪かったためだと思います。そういうひどい肩の痛みに加えて、2007年にぎっくり腰に襲われて以来は、腰の痛みも時々あり、そういう時はできるだけ早めにエゴスキュー体操の本を取り出して体操を続けたり、姿勢に気をつけたりして対処していました。

 ひどい痛みに慣れているがために、去年の2月頃から、右肩や首・腰の痛みに耐え、体操をして姿勢に気をつけていればそのうち去るだろうと思い、6月末から8月にかけて、特に痛むようになった右肩について、かかりつけ医に3度訴えても、こうこうこういう体操をするようにと言われるばかりで、そうこうするうちに痛みがますます激しくなり、10月には痛みで夜も眠れぬようになりました。そうして、いつの頃からか、気づくと右腕を上げると右肩もつられて上がり、エゴスキュー体操さえ痛みと肩の周囲のこわばりのために、できないものがあるようになり、さらに、右腕が後ろに回らず、細身のセーターは、特に前部が開かないものは、右腕と右肩が痛くて、脱ぎ着にひどく苦労するため、ゆったりとした上着や前部の開く上着しか着ないようになりました。右腕が上がらず、台所などで上にあるものを右手では取れなくなってしまいました。ひどいときには、腕の痛みのために、マウスを握るのもつらく、ナイフでパンを切ることさえできないときがありました。

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 かかりつけ医には体操するうち痛みが去ると3度言われ、それまで肩や腰の痛みをエゴスキュー体操で解消したことが何度もあったので、体操も試みるのですが、かえって痛くなるように感じるときさえあります。日本に帰国していたときに購入した体の痛みに関する本をじっくり読み、これはどうも五十肩かもしれない、だったら痛んでも腕や肩を動かしたほうがよいのではないかと、本に書かれている体操をいろいろ試してみました。そうして、10月下旬にミジャーナで3日間、夫や友人たち、義父とともに、上がらない右腕を上げ、痛みに耐えながら、オリーブを収穫しました。

 そのとき友人たち2人から、自分たちもひどい痛みで苦しんで、専門医に診てもらったり、それでも判断が誤っていたのが、ある日突然肩が動かせなくなって、救急病院に駆け込んで、ようやく正しい病名が分かったりしたのだと聞きました。検査をしたり専門医に診てもらったりした方がいいと勧められ、さらに、この3日間無理をしたために、ただでさえひどかった痛みが悪化したので、月曜にかかりつけ医に診てもらい、説得してようやく超音波検査を受けることができ、その結果、運動機能回復訓練専門医(fisiatra)に診てもらい、癒着性関節包炎(凍結肩、狭義の「五十肩」)であることが分かり、それから薬剤の注入や鎮痛剤の服用、カイロプラクティック院での療養が始まりました。

 3月も終わりに近づいた今、右腕は前方には、完全に上げるには痛みを伴うにしても上がるようになったのですが、横に広げた腕はまだその水平の位置から上がらず、後ろにも回りにくい状況です。専門医の診断を受ければ、ふだんは1度の通院で20ユーロ払っているところを、国民健康保険を利用し、10回分は患者自己負担金36.15ユーロで済むので助かるのですが、この手のリハビリを行うのはペルージャでは私立のこのカイロプラクティック院しかなく、10月末に申し込んでも、この健康保険が適用できる枠は、1月18日からしか空きがない状態でした。その1月18日からの10回分が終わる頃には、凍結肩とはおさらばかと思っていたら、最近は仕事が忙しかったり肩が痛んだりして、家での体操をさぼっていたためもあってか、右肩がまだ横方向には、なかなか上がらず、3月に入った今になっても、まだまだ通院が必要な状況です。「1回に20ユーロでは支払いが大変だろう。1年に2回までは施設で保険枠が利用できるんだけれども、その枠を利用するには、専門医の診療と処方が必要なんだ。」と、理学療法士さんが受付の女性と話し合って、その施設の専門医の診療を予約してくれました。

 その診療がちょうど昨日で、以前痛い思いを味わい、いろんな意味でどうかなと思う若い医師ではなく、今度はベテランの医師に診てもらいました。ただ、うっかりして、超音波検査や以前の処方いっさいの資料を忘れてしまい、癒着性関節包炎であるという確認と、健康保険枠が利用できる10回分のリハビリは処方してもらったのですが、「もっと正確に診断できるように、次回はこれまでの検査結果や処方を書いたものを持って来てください」と言われました。

 かかりつけ医にせよ、若い専門医にせよ、文字を解読するのに苦労する上、だれにいつどんな薬を飲むように言われたかなど、さまざまな紙があるので、お医者さんに提出するためにも、今夜はそれを整理して、以前から気になっていた料金も添えて、日づけと共に一覧表にしてみました。すると、5月頃から腱炎に苦しみ、それで肩も少しずつかたまっていったと思っていたら、すでに2・3月から肩や首・腰のひどい痛みを日記に記した日があることと同時に、すでに驚くような金額を、五十肩のために費やしていることが分かりました。

 きりがいいので、10月26日、初めての鎮痛剤購入から、4月1日までの療養にかかる費用をまとめると、次のようになります。

・鎮痛剤                   2,34€+4,49€+4,46€+7,30€
・ヨガセンターでのマッサージ     34,90€
・超音波検査                31,30€
・専門家医の診療20,00€✕2      40,00€
・薬剤の注入  30,00€✕3       90,00€
・ホット/コールドパック✕2        10,90€+18,50€
・施術+体操 
(11/12-4/1 20€x24 + 36,15€ ) 561,15€


 保険枠が利用できるのは、ようやく5月2日からとのことなので、4月は通院が全額自己負担となり、5月いっぱいで治ったとしても、さらに236,15€が上記の金額に追加されることもあります。

 夫や義父母には、それだけ高いのに通う必要があるのかとは聞かれるのですが、全額わたしが支払うのですし、去年日本語・イタリア語・英語のさまざまな資料を、患者の追跡研究結果を述べた研究論文も含めて多数読んだ結果、やはり早く、そうしてすべての可動域を取り戻すには、お金がかかっても週2回はリハビリにかかる必要があるという結論に達して、今も通い続けています。合計金額がここまでになるとは思わず、一覧表にしてみて自分でも青くなったのですが、右腕や肩は、まだまだ十分に使えるものであってほしいし、数年前、車の修理に約5千ユーロ払っているので、ずっと大切な自分の体のためですから、お金が決してあるわけではないものの、払えることをありがたいと思い、通院を続けるつもりでいます。

 以前に五十肩の件を書いたとき、ご自分も経験されたというコメントやメールを多くの方からいただいて、ありがたかったのですが、鍵コメントやメールででも、その際に、リハビリにどのくらいの期間・頻度通院したか、回復にかかった月数とどれだけ可動域を取り戻すことができたかを教えていただけるととても参考になってありがたいです。

 去年からは、学校での授業やiBook教材制作、通訳の仕事に加えて、翻訳やさまざまな生徒さんからの日本語・イタリア語の継続的な個人授業の依頼があって、ありがたいのですが、しばらくは個人授業の報酬がそのまま五十肩や飛蚊症、花粉症などの療養に消えていきそうです。日頃からもっと姿勢に気をつけて、全身を動かすようにしていればという反省はあります。けれども、身体の不調が出てくるということは、車がガス欠になる前に、警告灯が教えてくれるようなもので、まだ対策ができて、間に合ううちに、健康や日々の生活について見直しをさせてくれるありがたいものだ、体操が苦にならない年齢のうちに五十肩になったのはありがたいと、最近は考えるようになりました。

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 ここまでしなくてもいいのですが、自分でふり返るためにも、お医者さんにより分かりやすくするためにも、はりきって、こんなふうに表にまとめていたら、今夜は遅くなってしまったのでありました。

✳追記(3月24日)
 メールやコメントで書いてくださいとは、皆さんお忙しいのに失礼だと、今朝になって思いあたり、アンケートを作って、選択肢で答えていただけるようにしてみました。凍結肩は、インターネット上に、医者・病院による説明や治療の案内・実例、多数の患者への臨床試験の結果も踏まえた医学論文は数多く見つかるのですが、実際に患った方が選ばれた療法や治癒までにかかった期間を語られた体験談は、なかなか見つかりません。英語ではfrozen sholder、イタリア語ではspalla congelataまたはcapsulite adesivaと呼ばれる凍結肩(癒着性関節包炎)は、有病率が2%で、40代から60代、そして特に女性が患う場合が多く、糖尿病患者になると、さらに罹患率は35-40%になるそうです。近年、人々がパソコンや携帯電話を使う時間が急激に増加する一方、体を動かす機会と時間が減っていることを考えると、この割合は今後さらに増加する恐れがあると思います。現在、日本では保険病名に凍結肩がなく、石灰性腱炎や腱板炎などさまざまな疾患を含む病気が、肩関節周囲炎という大ざっぱな病名や、五十肩という言葉でひとくくりにされがちなのだそうです。正しい病名が分からないと、可動域を完全に取り戻すのが難しいまでに症状が悪化してしまいます。皆さんのアンケートへの答えが、わたしの参考になることはもちろん、今後多くの方の参考にもなると思いますので、お時間を取って、答えていただけると幸いです。



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E' arrivata la primavera!
Anche la mia spalla congelata, a mano mano, si sta scongelando. Ci vorranno ancora le riabilitazioni per qualche mese e poi spero di poter muovere la mia spalla destra come prima.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 激痛撃退エゴスキュー (16/3/2015)
- 片づけと健康2、整頓か痛みか猫か (8/10/2015)
- 肩ががたがた (29/10/2015)
- 歯医者より痛いイタリア肩療治 (19/11/2015)
- 凍るイタリア解けゆく肩 (26/11/2015)
- 痛む肩熱で癒せる便利品 (12/12/2015) 

参照リンク / Riferimenti web
- ピート・エゴスキュー著、越山雅代監修・訳、『痛み解消メソッド驚異のエゴスキュー』、ロングセラーズ
- 星川吉光監修、『スーパー図解 くび・肩・背中の痛み―不快な症状を消し去る生活処方と最新治療 (トップ専門医の「家庭の医学」シリーズ)』(法研)
- 井本邦昭著、『専門医が治す! 体の「ゆがみ」を治して健康になる!』(高橋書店)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-03-23 23:59 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(4)

歯医者より痛いイタリア肩療治

  歯医者より痛いイタリア肩療治
  使わぬと錆びる体と外国語
  bravaと聞いてもつらい鯉気分

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 腱炎をかばって右の肩や腕を動かさなかったために、肩と腕が妙に癒着してしまい、右腕を上がると、肩もつられて上がり、一定以上には肩が回らず上がらない状況であることが判明しました。運動機能回復訓練専門医(fisiatra)にそう診断を受け、何か月も待っていられないので、国民保健サービス(SSN)を通さず、鎮痛消炎・麻酔剤の週一の注入を受け、リハビリに通っています。一番早く診てもらえて、SSNと提携しているところで専門医の診療を受けたら、それがたまたまカイロプラクティック・センターだったので、リハビリもこのセンターの理学療法士(fisioterapista)かつ整体師的資格(イタリア語ではosteopata)を持つ若者にお願いしています。自力では肩から引き離せず、動きが制限される右腕の、可動域がより広がるようにと、この療法士さんが、「今度はちょっと拷問(tortura)に近くなるけれど」と、警告をしてくれつつ、力づくで回したり、伸ばしたりしてくれるのが、わたしのためとは知りつつ、ひどく痛くて、何だか俎上の鯉のような気持ちで臨むのでありました。さらに、鎮痛消炎・麻酔剤の注射と薬の服用にも関わらず、翌朝までひどい痛みが続くのです。

 それでも、日本人のわたしは、ほかの人に比べると我慢強いらしくて、「まだこれ以上腕の痛みを増やすというのか」と必死に耐えていると、「えらい、えらい」(Brava, brava!)としばしばほめてくれるのですが、と言うよりは、慰めてくれるのですが、そうほめられても、あらもっと痛くなるのかしらと、かえって緊張感が高まるのでありました。

 今日は三度目、最後の薬剤注入に出かけました。先週注入した薬の効果が切れかけていた上に、今週月曜からは服用するコルチゾンの錠剤も半分になり、さらに昨朝はリハビリ荒療治があったので、「注射は嫌だけれど、打ったら楽になるだろう」と考えながらうちを出ました。先週は予約が午後5時で、暗い中の運転に自信がなかったので夫につきそってもらったのですが、今日は自分一人で行けるようにと、予約は午後3時に取り、夫が「必要とあればつきそうよ」と言ってくれるのを、「一人で大丈夫だから」と、自ら運転して出かけました。ハンドルを大きく回す必要があるとき、右肩がひどく痛むことになるのですが、幸いオートマ車なので、専ら左手・左腕を使って運転できるのです。

 これまでは注入が終われば、はいそれまでだったのが、今日は最後の注入だということか、予期に反して、運動機能回復訓練専門医が、理学療法士よりもさらに痛みのひどい方向に、しかもかなりの角度に、かなりの間腕を回したり、伸ばしたりしたのです。そうして、わたしはどちらかというと我慢強い方であるつもりで、尾てい骨が折れても、隣家の犬に噛まれて数針縫うことになっても、ぎっくり腰になっても、歯を食いしばって我慢していたのですが、今日は途中から、あまりにも痛みがひどいので、専門医が鎮痛剤を、センターの人が保冷剤をくれて、しばらく廊下で安静にしていても、あまりに痛むので思わず涙が出てしまうほどでした。鎮痛消炎・麻酔剤を注入したばかりだというのに、二つの腱の炎症がどちらも悪化したためか、腕も肩も焼けつくように、中に刃物があるかのように痛むのです。しばらくすると、痛みが頂点を過ぎたので、痛む右腕をかばいながら、何とか運転して帰宅しました。

 幸い、シャワーを浴びて温水をかけると、痛みが和らぎ、夕食は夫が準備してくれたので、肩を休めていたら、だいぶ楽になりました。腱炎があるからと、長い間かばいすぎて、腕と肩の癒着が進んだ上に、腱自体も弱くなってしまっているのではないかと、専門医が心配してくれていました。実際には腱炎は、動かさないとかえって悪化・変性してしまうのであって、わたしの場合は、さらに肩全体の硬化や癒着をもたらしてしまったようです。

 専門医によると、病名はcapsulite adesiva(癒着性関節包炎)です。調べると、別名をspalla congelata(凍結肩)と言うとあります。日本語で言うと、狭義の「五十肩」にあたるようです。日本では、「五十肩」という言葉が広義で使われることが多く、肩関節をとりまく様々な痛みの総称がこうなっているようで、ただし、日本で保険病名として認められているのは「肩関節周囲炎」であり、一方、五十肩・凍結肩は、保険病名として認められていないとのことです。「正確な統計ではありませんが、広義の五十肩は一般集団における有病率は約2%、そのうち実際には4分の1程度が凍結肩だろうといわれています。」ということですから、凍結肩の罹患率は一般集団においては約0.5%ということでしょうか。(下記リンク参照)

 若い頃から肩の痛みや肩こりに悩まされることが多く、今回も我慢していれば、腱炎も肩の痛みもそのうち収まると思っていたら、悪化してこんなことになってしまいました。わたしの場合、きっかけは、車庫を開けるために無理な動作を続けて、腱を傷めたことでしょうが、そもそも長年、仕事でもうちでも机やパソコンに向かうことが多く、五十が近づいていることもあって、腱炎をかばう間に、組織の変性や拘縮・癒着が進んでしまったのではないかと思います。今日は専門医は手術にも言及していましたが、うちでもセンターでもリハビリ訓練に努め、日頃の生活でも姿勢、そうして、できるだけ体を動かすように注意をしていけば、手術せずとも、少しずつ腕と肩の可動域が広がり、元のように動かすことができるようになるものと信じて、頑張るつもりでいます。

 働くばかりで休まないと、病気で休まざるを得なくなるという英語のことわざがありますが、日頃から体を動かすようにしていないと、結局は痛みのために、体を動かさざるを得なくなる、そういうこともあるのだなと、つくづく反省しています。ブログを読んでくださる皆さんの中には、わたしのように、ついパソコンの前にいる時間が長くなってという方もおいでだと思います。ずっとパソコンの前にいないで、家事や体操を間にはさみ、パソコンに向かうときの姿勢にも注意して、どうかいつまでも痛みのない状態で、毎日が過ごせるようにしてくださいね。

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“Carpa sul tagliere”(まな板の鯉 ‘manaita no koi’)
così si dice in giapponese
una situazione in cui ci si trova in balia dell’altro
senza via di scampo e si aspetta il peggio.
In questi giorni mi sento così
quando devo stendermi sul lettino davanti all’osteopata.
E’ bravo, gentile e so che mi farà gran bene il trattamento
ma durante e dopo mi fa molto molto male
la mobilizzazione passiva della mia spalla congelata.
Poi ieri il trattamento della fisiatra era ancora più atroce,
ma grazie ad esso ora il mio braccio si muove un po’ meglio.
Per fortuna, diversamente dalla carpa sul tagliere
questi trattamenti dolorosi mi aiutano a recuperare la mobilità
della spalla ed eventualmente a diminuire il dolore.
Dunque, coraggio!
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関連記事へのリンク
- 片づけと健康1、モンテカサーレの庵 / Eremo di Montecasale, Sansepolcro
- 片づけと健康2、整頓か痛みか猫か / Cinquecento & Frigorifero
- 肩ががたがた / Le gemme preziose nere
- イタリアで痛みをこらえちゃいけません
- -iteはいてえよイタリア語
cfr. capsula f. 包、capsula articolare 関節包 → capsulite adesiva 癒着性関節包炎

参照リンク
- Luca Barni. Osteopatia Posturologia Fisioterapia – La capsulite adesiva
- 肩こり研究所 - 五十肩の原因・症状・治し方① 五十肩とは? 治すための予備知識編
- 肩こり研究所 -五十肩の原因・症状・治し方② 五十肩の病期に応じた効果的な治療方法 ~肩が痛くて1ヶ月以上通院しても改善しない方へ~
- サルーテカイロプラクティック - 棘上筋腱炎(腱板炎の中で多い)と上腕二頭筋腱炎(長頭)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-11-19 23:59 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(2)

イタリアで痛みをこらえちゃいけません

 病気やけがの場合は、かかりつけ医に診てもらって、検査や病院の専門医診療ができることになっても、そういう検査や診療は、ひどい場合だと数か月先まですでに予約で埋まっているいうことが、少なくないからです。高額の私費を投じて私立の検査や専門医の診療を受けるのであれば話は別ですが、イタリアの国民保健サービス(Servizio Sanitario Nazionale、SSN)を利用しようとすると、まずは検査の日を待ち、その検査の結果をかかりつけ医に見てもらってから、専門医の診療を手配してもらって、その専門医の診療日までまたかなり待たなければならなくなって、本当に必要なときに、診察や治療を受けることができないことになりかねません。

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Lago Trasimeno al tramonto @ Monte del Lago 31/10/2015

 精神的な苦痛の場合も、自分一人で抱え込んで、相手が察してくれるだろうと期待せず、だれかに何かをされて嫌だったり、こうしてほしいと思うことがあったりしたら、それを感情を爆発させずに、相手に伝える必要があります。日本人は、自らの感情や思いを直接言葉や表情などで表現しない傾向があり、文化的に真情の暴露が厭われる場合が多いために、思いを抑えこんだり、極めて婉曲的・間接的に表現したりする傾向が、世界の多くの文化や民族の中でも、極度に高いということが、比較文化学でも人類文化学でも言われています。

 ただ、日本という枠を飛び出して、イタリアという異国にいるのですから、「日本ではこうだから」と、別の慣習や行動パターンを持つイタリアの人々に対して、日本でと同じようにふるまって、「察する心や配慮に欠けて、分かってくれない」と憤るのは見当違いであって、「日本人は、国民性として、自分の希望や思いを率直に表現できない傾向があるのだ」ということを親しい人には告げて、知ってもらった上で、なおかつ、「これはこうしてほしい」、「これは嫌だ」という点は、相手と場にもよりますが、はっきりと相手に伝える必要があります。

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 わたしは日本に暮らしていた頃は、教員という職業柄もあり、また勤めた二つ目、三つ目の高校は教員の平均年齢の若い学校で、若手でも意見を言いやすく、校長や課長・主任が耳を傾けてくれたということもあり、日本人としては、自分が思うことをはっきりと口にする方だったと思います。実際、職員会議でよく発言をしていたために、校長からは、「石井さんは時々小石を投げるからね」と笑いながら言われたことがあります。その頃、ちょうど受験対策として理系クラスの現代文の、ただでさえ少ない授業時数を減らそうという動きがあって、わたしは、「国語はすべての教科の力、思考力、生きる力の土台となる」という考えから反対を唱え、でもそう述べたのでは受験に焦点を絞りすぎた先生たちには伝わるまいと、「小論文で述べる力も、理系科目の授業内容を理解する力も、国語、現代文の力がなければ培われません。」とか、「理系の優れた力があっても犯罪を犯してしまった事件でも、国語を通して、読む力、感じる力、自分自身の頭で善悪を判断する力を培うことをせず、理系科目にばかり力を注いたがために、せっかくの才能や知識を結局は犯罪につぎ込むことになったのではないでしょうか。」と、手を変え品を変え、異を唱えていたものです。

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 言いたいことははっきり言っているつもりであった自分が、実は婉曲的に表現することが多いことに気づいたのは、イタリアに暮らし始めてからです。イランの友人に何かを頼まれて断ったとき、まだ恋人だった頃の夫に映画に誘われて断ったとき、わたし自身ははっきりと断ったつもりだったのですが、夫や友人に言わせると、できない理由をいろいろと並べただけで、NOとは言っていないから、断られたとは思わなかったとのことです。イランのクラス仲間には、「どうしてあなたたち日本人ははっきり言ってくれないの」と、共通の日本の友人との間でもそういうことがあったらしく、非難されました。夫の誘いについては、「行けないって言ったのに、いつまでもしつこいな」とわたしはいらだっていたのですが、夫に言われて考えてみると、確かに、映画に行くのが難しい事情をいろいろと伝えただけで、映画に行けないとも行きたくないとも、言っていなかったのです。それは、日本では、はっきり断るのが失礼で、こんなふうに理由を述べて遠回しに「できません」と伝える慣習があるからです。こういう日本独特の文化的慣習については、後にイタリア語教授法の授業で学んだ上に、外国人向けの日本語の入門書にも説明があって、この点に配慮した作りになっています。『NOと言えない日本人』という著作はわたしが日本を発つ前から有名で、全国模試の現代文の問題文にも、取り上げられたりしていましたが、「NOと言っているつもりだったのに、実はNOと直接は言っていない自分」には、イタリアに暮らし、友人や夫とこういうやりとりを重ねる中で、意識するようになりました。

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 肩の痛みについての検査や専門医の診察も、わたしが、「かかりつけ医がそう言うのならば、言われた体操をしていれば治るだろう」とおとなしく話を聞くのではなく、もっと早くから「とても痛くて夜眠れずによく目が覚めるんです」、「体の動きが制限されてしまっているんです」とはっきり主張していれば、もっと早く受けられて、ここまでは悪化しなかったものと思います。幸い昨日キャンセルがあったようで、今日専門医の診察を受けたのですが、10日間のリハビリ体操を処方してもらったものの、なんと体操の空きがあるのは、来年の1月18日からなのです。

 過ぎたことは仕方ありませんし、世の中には、あるいは人間関係によっては、「言うべきではないこと」や「言ってはいけないこと」もあるのですが、そういうわけですから、特に親しい友だちや恋人、だんなさんとの間では、自分が思っていることは、きちんと言葉にして伝えていく、それがイタリアで、相手にも理解してもらい、こちらもしこりを残さず過ごしていくために、大切だと思います。

 肩も検査・専門医診察が遅れたために、悪化してしまい、花粉症対策で使わぬよう心がけていたステロイドの強い薬を、服用する上に、注入までせざるを得なくなってしまいました。自分自身の反省も兼ねて、皆さんにもどうか、必要なときには必要なことが言える勇気を持っていただけたらと思います。

 写真は、先日ご紹介した「桃色の湖」を見た、その同じ日に夕日が沈む頃の写真です。ふだんは穏やかな湖に、激しい風のために荒波が立ち、その波を見ながら、百人一首の次の歌を思い起こしました。

     風をいたみ岩うつ波のおのれのみ 砕けてものを思ふころかな   源重之

 激しい風に荒波が打ち砕ける様子に、自分の心をたとえて詠んだ歌で、この歌では、「風をいたみ」は「風が激しいので」という意味です。波が立っても美しいトラジメーノ湖を見ながら、「肩を痛み(肩が痛いので)」とパロディが作れないものかとふと考えたので、この記事にその波立つ湖の写真を添えています。

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Onde & Tramonto al Lago Trasimeno @ Monte del Lago 31/10/2015

C'è una poesia antica giapponese in cui un poeta innamorato
paragona il proprio cuore spezzato ai frantumi delle onde
sulla roccia dovuti al vento violento.
L'ho ricordata mentre ammiravo le onde del Trasimeno
che ha un altro fascino con forza e impeto.
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
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- 肩ががたがた / Le gemme preziose nere
Lago Trasimeno
- 桃色の湖 / Rosa il Lago
- トラジメーノ湖に行こう、JITRA連載第2回/ Andiamo al Lago Trasimeno
- 春のポルヴェーセ島 / Passeggiata nell’Isola polvese

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-11-05 23:37 | Umbria | Trackback | Comments(9)

自動車保険とブラックボックス

 昨年9月に、自動車保険を更新したとき、「走行距離が短いのですが、それでさらに割引になるということはありませんか」と尋ねたら、保険会社の人に勧められたのが、車にブラックボックスを搭載することで保険料が割引になるという保険でした。

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Col de l’Iseran, altitude 2770m 3/8/2015

 1年前の話なので、記憶に不確かなところもありますが、「前年までの契約を更新するだけなら、年間保険料が640ユーロとなるところ、ブラックボックスを搭載すれば、同じ補償内容で、560ユーロで済む」とのことです。そして、これまでと同じ保険なら、走行距離がどんなに短くても、1万キロ未満は割引率が変わらないのに対して、ブラックボックスを搭載すれば、走行距離が1万キロ未満の場合にも、3千キロ未満、3800キロ未満など、走行が少なければ少ないほど、割引率が高くなると言います。

 ふだんから制限速度にも気をつけて運転しているわたしは、後ろめたいところもなく、すぐにこのブラックボックスつきの保険に切り替えることに決めました。調べてみると、最近では日本でも導入されつつあり、「テレマティクス保険」と呼ばれているようです。

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 さて、その日仕事から帰った夫にその話をしたら、すでに契約は済ませていたものの、夫は反対でした。どこにどんな速度を出して行ったか、スピード違反が記録されていき、個人情報も漏れてしまうと言うのです。と言うのも、わたしの車は、特に遠出する場合には、夫と交代で運転することが多いからです。夫はむやみに車を飛ばす人では決してないのですが、見晴らしのいい直線道路なのに、どういうわけか制限速度が時速50キロという郊外の道が時々あって、そういう道路では、皆にならって、いけないのですが、夫もスピードを出して運転することがあるからです。確かに、そういう道路で、わたしが10キロ上乗せして時速60キロで走ると、どんどん後ろの車に追い抜かれ、対向車線に車があると、後ろに列ができてしまうのではありますが。

 問題は、このブラックボックスが、わたし自身では取りつけが難しく、業者に頼まなければいけなかったことです。これは幸い、修理後にまだ問題があったアイゴを、修理会社に再び運んだついでに取りつけを頼んだら、無料で設置してくれました。

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 そうして、1年が経ち、昨日再び保険料を納めに行きました。今度は夫が同行してくれたので、「家族割引の10%」も確実にしてくれ、やはりブラックボックスを搭載しての年間保険料は、519ユーロでした。今昨年の契約書を見ると、夫同伴でなかったためか、わたしが言い忘れたためか、家族割引が忘れられていたようです。ただ、もし昨年夫がいっしょにいたら、テレマティクス保険にはしていなかったかもしれません。今回の継続更新の際は、店の人から話を直接聞いて安心したからか、夫も特に反対はしませんでした。代理店の人が夫の質問に答えて、「事故が起こった場合にだけ、具体的情報の連絡がある上、ブラックボックスで分かるのは、速度ではなくて、走行距離と事故時に車が受けた衝撃です。」と言った上、ブラックボックスを搭載した方が、料金がずっと安くなることが、夫にも分かったからです。ちなみに、ブラックボックスでは、単に走行距離と受けた衝撃の強さ以外の情報が、本当は分かるのではないかと、さまざまなオンライン記事を読んで、わたしは感じました。

 ただし、わたしの場合は、ブラックボックスがはじき出した年間走行距離が5370キロと短いために、保険料が2割引になる上、最初の保険契約時に、同居している家族である夫の等級を利用できたものの、過去の自動車運転経歴が不詳ということで、比較的高い保険料を払っているために、ブラックボックス搭載による割引の恩恵が受けられるのかもしれません。

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Di nuovo @ Colle dell’Iseran con l’Aygo 4/8/2015

 と言うのも、インターネット上で見かける新聞記事や読者・利用者のコメントを見る限り、テレマティクス保険に懐疑的な意見や、まったく安くならなかったというものが多いからです。事故に際しては、ブラックボックスを搭載している側だけの速度違反が明らかになり、ブラックボックスをつけたために不利になりかねないと書いた記事さえあります。

 イタリアでは今年に入って、「保険会社はブラックボックスを車に搭載する顧客には、保険料金を割引する義務があり、その義務を怠った場合には、業者に対して罰金が課されることになった」ようです。そうして、政府がそう定めた背景には、ヨーロッパの他国に比べてイタリアの自動車保険料金がひどく高いという事情があるようです。(下記リンク参照) それで、わたしは何となくこうも勘ぐるのです。ひょっとして、こういうインターネット上のテレマティクス保険に対する反対意見は、「顧客が皆ブラックボックスを搭載し始めて、保険料金が下がること」を恐れる保険会社側が書かせたものではないかと。実際、わたしと夫が契約している代理店は、一昨年まで、そうして昨年も、わたしが走行距離が少ないことに触れなければ、「ブラックボックスをつければ保険料金が安くなる」ことは、まったく口にしなかったからです。果たして真実はどこにあるのか、そうして、わたしが搭載しているブラックボックスでは、実際にどんな情報が分かるのかは謎なのですが、今のところ、わたしとしては、保険料金が2年連続でずっと安くなったこともあり、搭載してよかったと思っています。

 写真は、アルプスで最も標高の高い峠、イズラン峠です。今年の8月、2日間だけフランス・アルプスに足を伸ばしたとき、行きと帰りに訪ねました。ピエモンテ側から山を登り始めたときは、ひどく暑かったのに、標高2770mのこの峠まで来ると、吹く風が冷たくて、寒いほどでした。行きは空が晴れわたり、見晴らしがすばらしかったです。帰りに撮影した最後の写真には、アイゴも写っています。

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2770m slm! Sul passo più alto d'Europa, sul Colle dell'Iseran
con l'Aygo. Panorami stupendi! @ Alpi francesi agosto 2015
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関連記事へのリンク
オリコン日本顧客満足度ランキング本格導入スタート! 「テレマティクス保険」メリット&デメリット
- 国土交通省 - テレマティクス等を活用した安全運転促進保険等による道路交通の安全 (PDF)
- ヨーロッパ・アルプス山岳道路峠Top100+α 標高順(No.1~9位+α)

Riferimenti web
- iL Fatto Quotidiano.it – Ddl Concorrenza, che cosa cambia per gli automobilisti: sconti RCA e scatola nera (21/2/2015)
- Today.it – Rc auto, “ecco perché la scatola near a bordo non conviene” (15/2/2015)
- Corriere della Sera.it – Rc Auto, come funziona la scatola nera (9/4/2015)
- Automoto.it – Assicurazioni, scatola near: è davvero vantaggiosa? De Vita: «Coraggioso autolesionismo» (28/11/2014)
- fr.wikipedia – Col de l’Iseran

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-09-23 17:33 | Francia & francese | Trackback | Comments(6)

薬局でうっかり

 この週末は、イタリアの夏で、最も休暇を楽しむ人が多いと思われる週末、宿の料金は最高値、道路には渋滞、旅行先では混雑が予想される週末でした。(理由は下記リンク参照)おかげで先週は診療所が金曜日もお休みで、そうと知らなかったわたしは困ったのですが、休み明けの今朝、さっそく行って来ました。

 かかりつけ医に症状を説明すると、抗生物質を処方してくれたので、すぐに薬局に行きました。うちのかかりつけ医の場合は、診療所がある同じ建物内に薬局があるので、とても便利です。

 薬局では、処方してもらった抗生剤を持って来てもらえるように、かかりつけ医がわたしの個人情報と必要な薬剤の名前・数量を書いて印刷した紙、impegnativaを提示しました。このとき財布から、保健証(tessera sanitaria)も取り出して、すぐ脇に置きました。どうしてかと言うと、医師の処方に基いて処方された薬を購入するときに、保健証を提示しておくと、scontrino parlanteがもらえるからです。scontrinoは、「レシート」という意味のイタリア語で、parlanteは「話す」を意味するイタリア語の動詞、parlareの現在分詞ですから、直訳すると、「話すレシート」になります。と言っても、おしゃべりをする魔法のレシートを、薬局が発行してくれるわけではもちろんなくて、ここでparlanteという言葉がつくのは、こうして発行されたレシートには、薬を購入した人の税務番号(codice fiscale)がきちんと印刷されているからです。イタリアでも日本同様、診療や薬などの医療にかかる費用が年間一定額を超えると、税金控除を受けられるのですが、薬代を医療費として認めてもらうためには、所得申告(dichiarazione dei redditi)の際に、このおしゃべりするレシート、薬代を払ったのがだれかを明確に告げるレシートが、必要とされます。一方、薬局での購入時に保健証を提示せず、結果としてレシートに税務番号が記載されていないと、申告時に、医療費として認めてもらえないのです。

 さて、薬局のお姉さんは、すぐに抗生剤をわたしに渡してくれました。そうして、わたしが置いていたカードを、わたしの方に戻しながら、「これは、保健証ではなくて、運転免許(patente di guida)ですよ。」と言いました。「この抗生剤は無料ですから、保健証も必要ありませんよ。」という言葉を添えて。

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 イタリア語でも、妙なところで英語からの外来語を使うことがあって、医療費の患者自己負担金ticketと呼ばれます。近年はどんな薬を購入しても、負担金があったように覚えていたので、無料なのはうれしかったのですが、保健証と間違えて運転免許を出してしまったと知ったときは、とても恥ずかしかったです。というのは、保健証は水色、免許はピンクで、色はまったく似ていないからです。身分証明書なら、同じ水色なので、まだ分かるのではありますが。

 週末はばたばたと慌ただしかったので、今日は1日ゆっくりと休めるだけ休み、また明日から、授業も再開することですし、少しずつやるべきことを片づけていくつもりでいます。

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Stamattina in Farmacia
insieme all'impegnativa ho messo anche
la tessera sanitaria sul banco anzi credevo di averlo fatto,
perché la commessa mi ha detto: "Questo non è tessera sanitaria
ma patente di guida..." e LEI AVEVA RAGIONE!
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関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- Buon Ferragosto! (15/8/2014)
- Il Sole 24 Ore – Farmaci, analisi mediche, visite dal nutrizionista. Ecco come ottenere lo sconto nel 730. 3. Spece mediche/I medicinali con «scontrino parlante»
- Il Sole 24 Ore – Argometni del Sole – Scontrino parlante (Agg. 16/5/2011)
- イタリアの歯医者と保険のしくみ (18/9/2010)
- 日本語どこへ行く1、チケットに苦悩 (17/7/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-08-17 20:56 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(6)

ああイタリアの信号よ

 赤信号で止まっている車の助手席や後部座席に置かれたカバンなどを、目にも止まらぬ早わざで、開いた窓から、あるいは窓を壊して盗むという盗難がイタリア各地で起こっているというのは、しばしば聞いていました。学校の授業がある間は、今年は毎朝車で通勤したのですが、ペルージャの中心街や駅の周辺には、いくつも信号があります。

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Tramonto al Lago Trasimeno, Spiaggia Giramondo
San Feliciano (PG) 2/7/2015

 その信号の中に、渋滞のために待ち時間がむやみに長い信号が一つあって、そのため、この信号には、毎朝ほぼ必ず、掃除道具を片手に、身ぶり手ぶりで「フロントガラスをきれいにしましょうか」と問いかける男性がいました。こういう人にガラスをきれいにしてもらう場合には、後からお駄賃に、いくらか小銭を渡すのが慣習になっています。ただ、わたしとしては、信号が変わったらすぐに発車したいという気持ちと、小銭を渡すために開けた窓から財布を奪われる可能性があるかもしれないという気持ちから、いつも首を横に振っていました。

 そうやって断っているのに、この交差点とほかの交差点で、向こうが拒否を無視してガラスを磨いたことがあります。そういうときは払わない方が、こういう人たちが調子に乗って運転者の意図を無視して行動に出ることが少なくなる気もすると思いつつ、きれいにしてくれたのだから仕方がないかと、手持ちの小銭から、50セントや20セントだったのではないかと思いますが、支払いました。

 ペルージャの鉄道駅の周辺には、片道3車線の道路がいくつかあり、そのいくつかは日本の道路ほど表示が親切ではないために、交差点の直前にならないと、自分の行きたい方向に行くにはどこを走らなければいけないのかが分からないような道もあります。そうして、道を知らないでそういう交差点に差しかかった人が、交差点の直前でかなり無理な割り込みをすることがあります。また、イタリアでは、平気で歩道に乗り上げて駐車をしてある車を見かけることが多くあります。交差点直前の歩道に駐車された車があることもまれではなく、通りかかったときに、そういう車に運転手が戻るのを目撃して、急にこちらに出て来られたらどうしようと思うこともあるし、そういう車に人がいないかどうか、路上に出てくる可能性があるかどうか確認する場合もあります。

 さらに、近年イタリア各地で、財政難に苦しむ市町村が収入を上げようと、黄信号の時間を短縮して、赤信号で渡る車が多く出るようにして、多数の市民から信号無視の罰金をむやみに徴収するというのが問題になっています。信号を赤で渡った車を撮影して、市町村に知らせる業者は、市町村が得た罰金に比例する謝礼というか料金を、受け取ることになっていて、「業者と結託して市町村が儲けようとしている、交通安全のためではなく、かえって事故が増加しそうな仕組みだ」と、市民から多数苦情が出たり、裁判沙汰になったりしていました。それが最近になって、「3秒しかない短い黄信号でも時速50kmで走っていれば止まれるはずで、だから違反をした人は罰金を払うように」という判決が、日本の最高裁判所にあたるイタリアの裁判所で下されたため、ペルージャでも、この信号・罰金問題は、新聞の地方記事に出ていたようです。

 わたしは極力安全運転に努めていて、車間距離は夫にあきれられるほど十分に取っていますし、周囲の状況をよく見て運転するように気をつけているつもりです。それが一度、学校の帰りに、交差点に差しかかる前に信号を見たときは青か黄になったばかりだったので、これは行けると思って、停止線から車の頭を出し、わたしの顔が信号の直前あたりに来たときに、赤に変わったことがあります。ひょっとしたら、脇の歩道に駐車した車のライトがついたので、一瞬信号から目が離れたのかもしれませんし、左手に窓ガラス掃除兄さんがいるのに気づいて、どうかこちらに来ませんようにと、左方向に気を取られて、右手にある信号の変化に気づくのが遅れたのかもしれません。

 信号無視は決して言いわけしていいことではないのですが、いろいろと注意しすぎて、かえって肝心なことを見落としたとも言えます。ただ、わたしとしては、わたし自身の体がさしかかったときに赤になったように覚えているのです。そうして、法律では、そういうときにもきちんと停車しなければならず、車の頭と停止線の間が1メートル未満であれば、罰金は払わなくていいということです。市警察から送られてきた文書に記されたリンク先のサイトには、赤信号を通るアイゴの写真があるのですが、あそこで止まっていれば、1メートル以内ではなかったかという気がするのです。そうして、そのときはひどく焦ったものの、停止線を越えたときは黄信号だったし、後続車もあったしで、止まらずにそのまま右折してしまったのです。後から夫には、後続車に追突されてでも(そんなこと言われても)、それは後続車の責任であって、君が知ったことじゃないと言われました。

 アブルッツォ旅行から帰った6月24日の日曜日の晩に、わたしを待ち受けていたのは、この交通違反および罰金支払い要求の通告書だったのでありました。文面には受け取ってから5日以内であれば、罰金が3割引になるとあり、夫や義弟からは不服申立てをしてはどうかと言われもしたのですが、義母が18日に受け取ったという署名をしているため、いろいろと調べたあげく、翌日罰金を支払いに行きました。

 今月は車検にお金が要るとは知っていたのですが、まさか赤信号の罰金まで払うことになるとは思いませんでした。罰金はなんと128.40ユーロです。これを機にさらなる安全運転に努め、これからは信号が黄色に変わったらそこでブレーキをかけて止まることにしようと心に誓ったのでした。通知を受け取ってから60日以内に、車を運転していたのがだれかを報告しなければならず、そうしないとさらなる罰金が課せられますので、この報告もできるだけ早くしに行くつもりでいます。

 写真は、うれしい赤、昨日トラジメーノ湖で見た夕焼け空です。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-07-03 20:34 | Altro | Trackback | Comments(4)

車検30分66ユーロ!

 まだ車が新しいのだから、持ち込んですぐ点検が終わる安い車検場に行くようにと、夫や義弟から勧められていたものの、車をディーラーに数日預け高い費用を払う日本の車検に慣れているわたしには、ためらいがありました。

 単に最低限の基準を満たせばいいというのではなくて、今後の走行の安全も考えて点検をしてもらった方がいいのではないかしら。

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 けれども、アブルッツォ旅行から帰宅したのが6月21日で、車検の期限まですでに10日もありません。夫にせかされ、旅行と罰金で財布が軽くなってもいたため、「とりあえず期限前に車検を簡単に済ませて、入念な点検は、必要ならば後からほかの業者に頼んでもいいか。」と、24日に夫の勧める車検場へ夫と二人で行きました。

 幸いほかに誰もいなかったため、すぐにアイゴの車検が始まりました。店の人が乗車して、走行しては急停車してブレーキの制動力を試すらしき検査を繰り返したり(上の写真)、車から降りてアイゴを測定器につないだり(このとき煙草を吸いながら作業をしていたのが気になりました)、

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車の下部を点検するためでしょうか、こんなふうに上に高く持ち上げたりもしています。手際よく進められる作業を見ていたら、あっという間に点検が終了しました。

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 新車4年目の初めての車検であり、かつ、1年目・2年目にディーラーで定期点検を行い、3年目は自損事故を起こして、大がかりな修理・整備をしてもらっていたため、幸い無事に車検に合格しました。おかげで、費用は税込みで、写真に赤で書かれた金額、65.68ユーロで済みました。しかも、車検場近くのガソリンスタンドで使える、5ユーロの券までもらいました。

 車検の時期が近づいてから、車検場からの案内がいくつも自宅に届いたのですが、その案内に書かれた料金や、わたしが昨年車を修理してもらった業者に聞いた料金から判断するに、ペルージャでの車検費用の相場は、問題なく合格すれば、約65ユーロというところが多いようです。修理をしてくれた業者に頼まなかったのは、費用は65ユーロだったのですが、車を預けなければならないと言われて、夫が難色を示したからです。車検で車を預けることに、わたしは慣れていたのですが、夫や義弟に言わせると、「まだ新しい車の点検にそんなに時間をかけるはずがない。」ということです。確かに、わたしや夫の車を修理に持ち込んだときの作業状況から見ても、次から次へと運び込まれる車の修理に追われて、時間があるときに車検をしようと考えるので、預ける必要が出てくるのでしょう。ならば、その場で車検を済ませてくれる業者の方が便利です。

 ちなみに、合格しそうにないと業者が判断して、必要な部品を交換したり修理したりすると、以前の記事で言及したように、その交換・修理料金が加算されるため、費用がはね上がります。

************************************************
Finita la prima revisione. 65,68€ - una grande sorpresa!
In Giappone pagavo circa 100,000 yen (circa 750 euro)

al concessionario, anche se la mia macchina di allora era
altrettanto nuova.
Mi vengono i dubbi. Perché costava/costa così tanto
la revisione della macchina in Giappone?
************************************************


関連記事へのリンク

- びっくりイタリアの車検・自動車税 (30/6/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-07-01 17:10 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(4)


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