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ドン・マッテーオ11と登場人物と学ぶインターネット第二弾、番外編で進む恋物語 イタリア語学習にも

 神父のドン・マッテーオが主人公の、温かく楽しい推理ドラマシリーズは、イタリアで世代を超えて人気を誇る長寿番組で、つい最近、スポレートで、『ドン・マッテーオ11』の撮影が行われたと、ニュースで知ったところです。


 ドン・マッテーオ自身は登場しないものの、その主だった個性あふれる登場人物たちが、インターネットについて教えたり、学んだりするシリーズ、『Complimenti per la connessione』が、好評だったからでしょう。この夏は、前回のインターネットの基本を踏まえて、さらに、日常生活を便利にするために、インターネットやスマートフォンのアプリケーションを、どんなふうに活用できるかを、登場人物たちの楽しいやりとりを通じて視聴者に伝える第二弾、『Complimenti per la connessione 2』が、現在放映中です。


 より多くの市民がインターネットを使えるようにというねらいからか、この番組だけは、少なくとも第1話から第9話までが、現在制作したRai自身によって、YouTube上でも紹介されているため、イタリア国内でしか見られないRai Playと違って、インターネットに接続さえできれば、世界のどこからでも見られるのが、うれしいところです。

 全20回で、月曜から金曜までの午後8時半からの5、6分間、1チャンネル、Rai 1で、放映され、その再放送が、月曜から金曜までの午後1時半から2時過ぎ辺りの時間帯に、25チャンネル、Rai Premiumでもあります。

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Centro storico di Spoleto (PG) 14/5/2017

 この放映があることを、わたしは先週だったか、すでに放映が始まってかなり経ってから、初めて知ったのですが、今、YouTubeで第1話から第9話まで、一気に見てみました。スマートウォッチやスマートテレビなど、わたし自身が、ほとんど知らなかったことも多くて、興味深かったです。

 けれども、何よりうれしかったのは、確か『ドン・マッテーオ10』の最終回では、恋の行方がまだはっきりしなかったCapitano TommasiとLeaが、このシリーズでは第1話から恋人であるだけではなく、婚約者として登場し、第9回に至るまでの間に、結婚式の招待客についておじのMarescialloと相談し合ったり、結婚祝いについて話したりと、二人の結婚に向けて、どんどん近づいている雰囲気があることです。次の『ドン・マッテーオ11』では、Capitano Tommasiがドラマから去ると、スポレートでの撮影のニュースの際に聞いていたので、二人の恋の行方が中途半端なままなのにと思っていたのですが、本編では紹介できない二人のその後の様子や恋の進展を、この番外編のミニドラマの中で、伝えているのでしょう。

 YouTubeには、昨年の夏も、Raiが、このインターネットを教えるシリーズについては、ビデオ映像を載せていたのですが、今わたしの昨年の記事を見ると、そのリンクは無効になっています。と言うわけで、現在はYouTubeで世界中から見られるこのシリーズの第1〜9回も、いつまで見られるか分かりませんので、興味がおありの方は、早いうちに、ご覧ください。

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 この記事では、今日見た中で、一番イタリア語の教材としても役立ちそうで、かつ、見ていて楽しく、二人の恋がうまく行っていることが分かる映像を紹介しています。オンラインバンキング、ネチケットなど、日本語ですでに内容を知っていれば、テレビの画面に文字つきで説明も現れるために、イタリア語が理解しやすいはずです。また、5分強と映像が短く、高齢者も理解できるようにと制作されているために、全体的に、早口で話しすぎることがなく、特にLeaやCapitano Tommasiによる生活に役立つインターネット活用法の説明は、ゆっくりと言葉を明瞭に発音して話し、かつ、内容理解を促す絵や言葉も、画面に現れるため、イタリア語が分かりやすいはずです。登場人物の身ぶり手ぶりや表情から、言わんとすることを推測する、そういう右脳を使ったイタリア語学習にも、また、発音やイントネーションに耳を慣らし、どんなふうにあいさつが行われ、会話が進むかを学ぶにも、役立ちます。

 現在、第1〜9話及び登場人物へのインタビューの映像は、次のページのリンクから、ご覧になれます。
- YouTube - Rai / Rai Play - Complimenti per la connessione

 イタリア在住の方は、次のページから、第1シリーズ(Stagione 1、訳は「季節、シーズン」なのですが、ドラマの本編ではないので、「シーズン」と言うのもどうかと)及び第2シリーズ(Stagione 2)のすでに放映された回、episodoを見ることが可能です。

- Rai Play - Complimenti per la connessione

写真は、このシリーズの舞台となっているウンブリアの町、スポレートの大聖堂とその前の広場、階段を、今年5月に撮影したものです。

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Già iniziate le riprese di "Don Matteo 11" a Spoleto.

Nel frattempo alla TV i suoi simpatici personaggi insegnano
come utilizzare Internet, Smartphone, Smart watch ecc.
in "Complimenti per la connessione 2."
Sorpresa! In questo mini programma va avanti la storia
tra Capitano Tommaso e Lea;
stanno organizzando il loro matrimonio!
Foto: Centro storico di Spoleto (PG) 14/5/2017
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関連記事へのリンク
- 人気ドラマ三人組と学ぶウェブ基本&イタリア語、ドン・マッテーオ番外編
- スポレートで祝う母の日、イタリア
- 優秀な外国語学習者とは
- 木を見て森も見る外国語学習
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-07-22 23:59 | Umbria | Trackback | Comments(0)

凍結肩も語学もコツは継続力、日々こつこつに勝るものなし

 右肩に癒着性関節包炎(capsulite adesiva)を患い始めてから、もう約2年が経とうとしています。右肩にようやく回復の兆しが見え始めた頃、今度は左肩にも患い、今もペルージャ郊外のカイロプラクティック院に、週に2度、リハビリに通っています。リハビリの際には、理学療法士の施術のあと、指示された運動や体操をいろいろとこなします。運動のメニューは、回復するに従って、少しずつ変わっていくのですが、昨秋、左肩の療養のために、再度この院に通い始めて以来、ずっと続けている運動もいくつかあります。

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 その一つが、こちらの壁に貼られた紙に描かれた線を、病んだ肩がある手の指でなぞる運動です。以前右肩の療養に通っていた頃には、別のベテランの理学療法士に診てもらっていたのですが、この運動はしていませんでした。研修・勉強熱心な、今左肩に施術をしてくれている理学療法士が、自分で描いて、壁に貼ったのではないかと思います。

 昨秋に通い始めた頃は、左腕が上がらず、一番下の赤い線をたどるのさえ、ひどく苦労するほどでした。週に2度通い始めて、半年以上が経った今では、幸い左腕が以前に比べれば、かなり上がるようになり、下から2番目の紙に描かれた赤い線を、痛みを我慢し、苦労しながらではありますが、指でたどることができるようになってきました。先月、ふと思いついて、右手の指ではどこまで届くか、試してみました。癒着性関節包炎を、最初に患った右肩は、おととしの夏から痛み始め、秋のオリーブ収穫の頃、痛みが頂点に達し、激痛で夜も眠れないようになりました。それで、専門医の診療を受け、医師の指導で、すぐにリハビリに通い始め、その頃、3度のコルチゾン注射を受けました。

 癒着性関節包炎、別名、凍結肩(spalla congelata)は、放置しておいても、1、2年すると自然に痛みが去り、肩も再び動くようになる病なのですが、リハビリや施術、運動をせずに放置すると、自然治癒のあとに、腕や肩の可動域が制限されてしまう可能性があると知りました。右肩に患った頃は、日本語・英語・イタリア語で、さまざまな本やインターネット上の情報を調べたのですが、そのときに、少なくとも腕が90度横に上がるようになるまでは、リハビリに通って施術を受け、うちでもできるだけリハビリのための運動をした方がいいという結論に達し、右肩がそこまで回復するまで、半年あまり通院を続けました。

 完全に回復したわけではないけれども、右肩のための通院をやめた昨年の初夏以来、うちでのリハビリはさぼりがちだったものの、昨秋以後、今度は左肩に患って、通院を始めると、リハビリのための運動の中には、両肩・両腕を使うものも少なくありません。そのおかげもあるのでしょう。壁に貼られた紙を見て、右手の指はどこまで届くだろうと、試しに右腕を上げて見たら、なんと上から2枚目の紙に緑で描かれた線も、若干は苦労しながらですが、指でなぞることができました。一方、今の段階では、左手では、下から2枚目の紙の上の端まで腕を持ち上げるのさえ、できはするものの、苦労する状況です。

 こうして、かつて苦労しながら指でなぞっていた一番下の紙、現在必死で腕を上げてなぞっている下から二番目の紙、そして、右手でちょっと頑張ればなぞることができる下から3枚目の紙が、全て目の前に並んで貼ってあるために、この半年での左肩の回復が目に見えて分かり、右肩が今はここまで届くまでに回復したのだから、いずれは左手でもここまで届くようになるのだと、励みにもなります。

 ただ、左肩については、特に学校の授業があった間は、ただでさえ慌ただしい、そういうときに限ってほかの複数の仕事が重なったことが多く、右肩のときに比べると、うちでの運動をすっかりさぼってしまっています。右肩に比べて回復が遅いのは、コルチゾン注射をしなかったほかにも、このうちで自分でできる運動をしていないためでもあるかと思います。熱心な理学療法士が、「少しでもいいから、うちで毎日、いや、2日に1度でも運動のメニューをこなすようになれば、回復がずっと早くなるから。」と、たびたび言ってくれているので、もっと時間の使い方をうまく工夫して、少なくとも2日に一度は、優先的にリハビリのための運動をするようにしなければと反省しています。

 理学療法士の言葉は、また、わたしがかつて高校で教えていた頃に、高校生に繰り返し言っていた言葉であり、今も、学校の授業や個人授業で、日本語や英語を教える生徒に、何度も言っていることでもあります。

 高校生の試験勉強でも、日本語能力試験のための勉強でも、あるいは再びすっかりわたしがさぼっているフランス語の勉強でも、一夜漬けとは言わぬまでも、だらだらさぼったあとに、集中して何日も何時間でも勉強するよりも、少しずつでもいいので、週にできるだけ、多く勉強に取り組める日を作り出して、こつこつと勉強を重ねた方が、ずっと学習内容が定着しやすいのです。

 これは、わたし自身が、かつて英語やイタリア語など、さまざまな外国語を勉強した経験からも言えます。じっくり長い間勉強した英語やフランス語は、長い間勉強をさぼっていても、本を読んだり会話をしていたりすれば、少しずつその世界に入り込めるようになります。一方、旅行前に1か月だけ、つめ込みで勉強して入門書を1冊終えたポルトガル語やギリシャ語、最初の数課までしか進めなかったスペイン語は、ぼんやりいくつかあいさつの言葉を覚えているくらいで、あとは、ほとんど記憶に残っていません。

 わたしの個人的経験だけではなく、心理言語学における研究でも、週に同じだけの時間外国語を勉強するのであれば、週に一度まとまった時間を取り、たくさん勉強するよりも、1日の勉強時間は少なくなっても、できるだけ多くの日に分散した方が、学習の記憶の定着率がずっとよいという研究結果が出ています。

 50年近く生きてきて、すべて本当に大切なものやことというのは、確実に自分のものにするためには、時間とエネルギー、継続する努力が必要なのだということが、分かってきました。英語が、売り上げが、ダイエットがと、何でも簡単にすぐにできることを売り言葉にした講座や商品が多いのを目にして、継続の努力をせずに、楽にすぐに結果を得たいという人の心につけ込んだ、ひどい人がいるものだと、ため息をつくことが少なくありません。

 英語でもイタリア語でも、旅行中に、あるいはまず暮らしていく中で、生き延びるのに困らない程度の理解する力、発信する力をつけようとすれば、そういう力の習得に焦点を当てた講座や授業であれば、確かに単語の暗記や文法・作文と、従来の英語教育における偏りがちな学習法に比べれば、習得は効率的で、早くなります。

 けれども、ネイティブのように聞いて理解し、話すことができるようになるためには、時間と努力が必要です。わたしは英語の小説を何冊も読み、英検対策や英日翻訳の通信講座の勉強をし、ヒアリングマラソンも並行して受講し、英語の音楽やドラマなど、英語に触れる時間を継続的に取るということを重ねました。4年間勤務した野村高校の1年目に、夏に英語を教える友人とのカナダ旅行を計画したことをきっかけに、英語の再勉強を始め、英検1級に合格したのは、確か1996年12月ですから、4、5年間真剣に勉強を重ねてはじめて、実用英検1級に合格し、様々な英語の小説や映画、ドラマを言語で楽しみ、ネイティブスピーカーといろいろな話ができ、英会話学校で、環境問題や政治問題など、様々な事柄について討論できるようになったのです。

 イタリア語もまた、1999年8月のアイルランドへの2週間の語学留学で、知り合ったイタリア人生徒たちとの交流のおかげで、イタリア文化に興味を持って勉強を始め、2002年3月に退職して、4月にイタリアに留学するまでには、主に文法・作文・翻訳だけの通信講座ではありましたが、イタリア語の初級・中級・上級を終え、入門書や問題集も並行して、数冊終えることができました。音声はもっぱら英語話者用のイタリア語の音声教材を活用していたのですが、1日3時間聞くことを自らに課していたように覚えています。2002年4月に通い始めたマルケの私立語学学校でも、9月に入学したペルージャ外国人大学のイタリア語・イタリア文化講座でも、そのおかげで、まだまだ話す力・書く力はおぼつかなかったものの、最初から最も上級のクラスに通うことができました。こうして計1年半、ウルバーニアとペルージャで、イタリア語・イタリア語文化を学び、さらに2003年10月にペルージャ外国人大学の外国人へのイタリア語・イタリア語文化教育を専攻とする3年の学士取得課程の2年生に編入し、2005年10月、卒業とともに、同大学で、以後5年間、日本語・日本文学の授業を、契約講師として担当することとなり、その間、2006年から2009年の間に、並行して、シエナ外国人大学の外国語としてのイタリア語教授法を専攻とする大学院課程に通い、卒業しました。イタリアの大学や大学院では、かなりの数のイタリア語・英語の専門書を読み、またかなりの数のイタリア語や英語でのレポートを書くことを要求されます。大学で日本文学を教えるにもまた、イタリア語で書かれた日本文学の文献をいろいろと調べる必要がありました。ですから、今はもっぱら日本語を教えたり、伊日・英日の通訳・翻訳をしたりすることを仕事としていて、イタリア語の勉強、きちんとしたイタリア語を、多く書いたり話したり読んだりする機会が少なくなっているため、わたしのイタリア語の力が、最も頂点にあったのは、2009年、ちょうどイタリア語を学習し始めてから、10年後だったのではないかと思います。

 もちろん、イタリア語や英語を勉強するのに、別にネイティブと同じように話したり、書けたりすることを目標にする必要はありません。ポルトガル語やスペイン語、ギリシャ語を勉強したときは、旅行で最低限に必要な会話ができること、旅行で出くわす様々な状況を、何とかその言語で乗り切ることができることだけを目標としていました。英語やイタリア語について、真剣に勉強しようと考えたのは、きっとわたしが国語の教師だったからです。

 かなり話が横にそれましたが、わたしが言わんとすることの一つは、語学の学習には、まずは自分の目標が何かを明確にし、その達成には何が必要かを考え、1年後までに、あるいは1か月にと、短期・長期の具体的な学習目標を立てて、こつこつと学習を重ねることが大切だということです。そうして、目標がわたしのポルトガル語のように「旅行サバイバル会話」であったとしても、夏休みの旅行前の1ヶ月、毎日数時間入門書に取り組んで、一冊終えているのですが、そんなふうにこつこつと継続して学習することが、語学における習得には不可欠だということです。それでも、1か月で勉強したようなことは、忘れてしまうのもすぐです。また、スペイン語は結局入門書の最初の方しか終えられず、フランス語は、再勉強しようと、昨年だったか購入した問題集が、途中までしたままで、また検定対策問題集や読もうと買った原書の数々も読みかけたままです。

 イタリア語も、ここまで一生懸命、教えることができるまでにみっちり学んだのだから、教えられる機会を作りたいと思いつつ、他の仕事が忙しいとは言え、イタリア語学習メルマガの発行を、情けないほどさぼってしまっています。

 実は早急に終えなければいけない仕事があって、それを終えてからと思っているのに、デスクトップの休眠で、マックブックでは10倍時間がかかりそうで、それが終わらないので、フランス語やイタリア語学習メルマガにも取りかかれないという事情もあるのですが。

 閑話休題。リハビリで壁に貼られた紙を見ながら、積み重ねのおかげで、肩が回復していることを実感すると同時に、すっかり放置しているために、上を向かないフランス語学習や、さぼっているイタリア語学習メルマガを思ったのでありました。かつて頑張ったこと、頑張れたことを、あの頃の気持ちを思い返して、頑張ります。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-06-30 23:59 | Altro | Trackback | Comments(10)

10周年記念旅行と節目の年、イタリア語教育・学習

 アブルッツォ旅行に先週旅立ったのは、10年目の結婚記念日を旅先で迎えて祝う、記念の旅だったからです。

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 とは言え、撮ってくださいとなかなか頼めず、二人の写真を自分たちで撮ろうとすれば、こんなふうに夫に腕を伸ばしてもらうしかないため、1週間の旅行中、唯一まともな二人の記念写真は、アッペンニーニ山脈でもっとも大きいというボレッロ(Borrello)のこの滝、Cascate del Rio Verdeの前で撮影したものです。

 でもそれが、いろんな意味でわたしたちらしい気がします。

 今年は結婚10周年、日本で高校教師の職を辞して、イタリアに渡ってから15年で、12月には50歳を迎えます。

 夫には自然の美しさや緑の中を歩く楽しさなど、いろいろ教えてもらいました。48歳で亡くなった母のその年を越え、目や歯、肩に次々と不具合が生じてはいますが、元気でいられることをありがたいと思い、自分の生き方や仕事を見つめ直す機会にしたいと考えています。

 大学4年生のときに母を亡くし、卒業後すぐに教え始めた高校で、教育について指導してくださった恩師が、3年目が終わろうというときに44歳という若さで突然亡くなり、12年間高校で教えて、30代になったわたしは、国語を高校生たちに教えることは大好きだったものの、「もしあと10年しか生きられないとしたら、わたしは何がしたいだろう。自分の新たな可能性に挑戦してみたい」という思いが募り、その数年前から興味を持って勉強し始めたイタリア語を十分に学ぶために、イタリアに留学しました。教えるのも好きでしたが、たとえば特に古文や漢文を教えるためには、教材について調べること、研究すること、また指導法をあれこれと考えることも大切で、教えながら、自分が学ぶこと、特に言語や文学を学ぶこと、研究することがとても好きで、熱中すると寝食も忘れてしまうことに気づいたからでもあります。また、高校教師として働く傍ら、わずかな自由時間を活用して、ヒアリングマラソンを受講し、英語の読書を続けて、実用英検1級に合格し、英日翻訳やイタリア語上級の通信教育を終え、イタリア語の本も少しずつ読み始めるなど、自分が外国語の学習が好きで、かつ実力をこつこつとつけていけることを確信していたからでもあります。

 イタリアに来て、まずは半年マルケの立語学学校で、そうして、それから、ペルージャ外国人大学のイタリア語・イタリア文化講座で、どちらも上級講座でしたから、イタリア語と共にイタリア文学や美術、歴史などを学び、それは、とても楽しかったのです。けれども、マルケでも、外国人大学でも、先生方の発案で、日本の古典文学についての講座を、ダンテ・アリギエーリ協会のウルバーニア支部やペルージャ支部のために、計3回行ったとき、話すために準備をして、そうして実際に聴衆の前で話しているそのときに、「ああ、今こそ自分が真に生きているな」と感じたのです。一度教職を去ってみて、改めてけれど、自分が教えることが本当に好きであるということに気づいたのです。その後ペルージャ外国人大学では、イタリア語・イタリア文化の外国人教育を専門とする3年の学位取得課程に編入・卒業し、幸い卒業と同時に、5年間、契約講師として、大学の日本語・日本文学の授業を担当することができました。その傍ら、年に2・3か月シエナ外国人大学の外国語・第二外国語としてのイタリア語教授法を専攻する大学院課程も無事卒業したものの、その後残念ながら、ペルージャ外国人大学の日本語の授業が大幅に削減され、中国語やアラビア語の授業が増えて、大学で教えることはなくなりました。幸い、学校や講座、個人授業などで、日本語・イタリア語を教え続けてはいるのですが、実は昨年、イタリアの公立学校の教員採用に関する法制度が変わったとき、わたしもイタリアの学校で、日本語あるいはイタリア語が教えられたらと、法の詳しい内容を楽しみにしていました。けれども、文学部ではなく、教育学部を卒業しているために、わたしが通った愛媛大学で言えば、わたしが通った中学校教員養成課程の国語専攻の方が、ずっと学校で国語を教える資格としてはふさわしいと思うのに、イタリアと日本の大学制度が異なるために、日本語を教えられるための条件が満たせず、また、イタリア語を教えたいと思えば、ペルージャ・シエナの両外国人大学での単位数を合わせれば、かなりのイタリア語やイタリア文学などの授業時数にはなるのですが、わたしが卒業した4年制大学はあくまで日本の大学であり、イタリア語・文学の授業はなかったため、やはり条件に達しません。

 この数年は日本語を教えつつ、イタリア語を個人授業で教える機会もあったのですが、仕事や報酬の数量から言えば、圧倒的に、日本語教育>通訳(伊日・英日)>翻訳(伊日・英日)>イタリア語教育>記事執筆となります。通訳・翻訳の仕事も、語学力を生かすことができ、またさまざまな意味で日伊の架け橋をすることができる上に、講演や企業の訪問・商談・研修・観光など内容がさまざまで興味深く、また、以前にいっしょに仕事をしたことのある方や、ブログをきっかけに、わたしを直接あるいは間接的に知っている方が、仕事を直接頼んでくださったり、依頼するお客さんに紹介してくださったりする場合が多く、感謝しています。ブログを書くのも、毎日書くのは時間を見つけるのは大変なのですが、書くことは楽しく、また書きたいことは尽きぬほどあるため、記事の執筆の依頼もありがたいです。写真を撮ることも大好きです。

 ただ、今自分が一番してみたいことは何かと考えると、日本で長年日本語や日本文学を教えてきた経験と、イタリアで第二外国語としてのイタリア語・イタリア文化教育を、5年間みっちり勉強してきた成果を生かして、日本語・日本文学やイタリア語・イタリア文学・イタリア文化を教えることなのです。

 これも、イタリアでイタリア語教師というと、どうしてもイタリア語母語者が優先され、日本の方が、イタリア語を勉強したいという場合でも、とにかくイタリア語のネイティブ・スピーカーの方がいいと考えがちです。

 でも、そこに大きな間違いが本当はあるのです。

 イタリア料理を食べたい、教わりたいというとき、イタリア料理を専門に学んで研修を積んだ日本人のシェフと、イタリア人で適当に料理もするという人と、どちらの料理を食べたいか、どちらの料理がおいしいか。

 言語はネイティブならだれでも話せる・書けると思いがちで、また、ネイティブがよく知っていると思いがちなのですが、日本人でも、書く文章にら抜き言葉や誤字・脱字が見られ、主述が一致しない文が散見する人は少なくありませんし、しっかり意識を注ぎ、見直しができるはずの書き言葉でさえそうですから、話す際にどれだけ留意をしているのか、敬語がきちんと使えるのか、あやしい人が少なからずいるはずです。イタリアでもそれは同じで、識字率の低下や読書離れ・イタリア語の乱れがさかんに叫ばれ、標準イタリア語の発音がきちんと身についているのは、その特殊な訓練を受けた俳優と、そういう知識を身につけた語学専門家くらいのものだとさえ言われています。と言うのも、イタリアでは、そもそも1861年にイタリア半島が国家として統一されるまでは、国土が政治的に分断され、それぞれの地域で、俗ラテン語から発展・変容を遂げてできた別々の言語が、話されていたため、最近になってこそ、兵役やテレビのおかげで、イタリア語が全国に行きわたるようになったものの、イントネーションや発音には、地域差が大きく、大半のイタリア人が話しているのは、たとえ俗語や方言ではなくイタリア語を話しているときでも、標準イタリア語ではなく、地方イタリア語だからです。

 ですから、言語学やイタリア語教育を専門に学ん人や、特に言語やイントネーションに注意を払う人でなければ、自分の子音や母音の発音、あるいはイントネーションのどこがどんなふうに標準イタリア語と違うのかを待ったく知らないという事態も多々発生します。

 また、イタリアの語学学校に通うのが、一見一番安くて、上達の近道と思われがちですが、それも、少なくとも中級まで、独学で、あるいは日本で学習して、達している場合の話です。

 イタリアの学校で行われるイタリア語の授業は、主に欧米の若い生徒を受講対象のモデルとして考案されている場合が多いと思います。それまでの学習経験ゼロの完全なる入門者を対象とした授業でも、できるだけ分かりやすいよく使われる語彙を使って、絵や写真・教科書・身ぶり手ぶりなどの助けを借りて、すべてイタリア語で行われることが少なくありません。

 それでも、言語の文法や語彙に共通点がある言語を母語とする生徒は、言っていることが理解できる場合が多く、そうして自分でこうだろうなと感覚的に、母語の知識に助けられて、あまりうろたえずに学んでいくことができます。今わたしがすっかり学習をさぼっているフランス語ですが、2012年にパリで2週間語学留学をしたとき、数か月独学でフランス語を勉強したただけのわたしの方が、イタリア語とフランス語の類似に助けられて、日本で4年間フランス語を学んだという留学生の方よりも、理解したり話したりできた場合が、しばしばありました。決して日本のわたしたちが言語を学ぶのが苦手だからではなく、母語である日本語のしくみや語彙が、イタリア語やフランス語と大きく隔たっているからなのです。ちなみに、言語的類型から見ると、日本語と中国語は、イタリア語から最も隔たった言語であると言われていて、そのため、シエナ外国人大学が行うイタリア語検定試験CILSでは、外国に暮らす外国人が受けるA1の試験では、日本語と中国語を母語とする受講者のために、特別に問題を考案したほどなのです。

 最初の段階では、イタリア語と日本語の違いをしっかりと認識し、かつ受講者の必要に応じて、文法に偏らず、柔軟に学習内容を組み立てられる日本人の教師に教わった方が、ずっと習得が早いはずです。

 閑話休題。自分が今一番したいことは、日本語やイタリア語を教えたいということであり、であれば、イタリア人向けの日本語・日本文学についての発信や、発行が滞っているイタリア語学習メルマガの発行を継続的に行い、かつ、ブログの記事で定期的にこうした記事を取り上げる機会を設けなければと感じています。

 ずっと感じているのに、目の前の仕事やノルマに流されて、方向性をしっかり定められていなかったので、この記事をきっかけに、考えを整理してみました。

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Viaggio anniversario dei 10 anni di matrimonio
foto ricordo @ Cascata del Rio Verde di Borrello (CH)
la cascata più grande degli Appennini
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-06-22 23:59 | Vivere | Trackback | Comments(12)

日本語は楽しいです、英語・イタリア語・日本語における数の易しさ・難しさ

 最近の学校の授業では、形容詞に助数詞と、難しい学習事項が増えてきました。 今週に入ってから晴天の日が続き、教室の大きな窓ガラスから、午後西日がさんさんと降り注ぐため、教室が暑くて、まるで温室の中のようです。

 そこで、形容詞の定着を図りかつ楽しく授業をと、

「日本語は楽しいです。日本語はおもしろいです。」と、授業の前に、そうして、朝起きて鏡に向かったときに言いましょう、あら、そんな深刻な顔で言ってはいけません。ほら、自己暗示・自己催眠効果が出て、脳に「ああ、日本語は楽しい。だから、どんどん頑張れるぞ。覚えられるぞ。」と思い込ませるためには、もっと笑顔で、うれしそうに言わなくては

と、たきつけたりしています。

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 数については、英語やイタリア語には英語やイタリア語の、日本語には日本語の難しさがあって、たとえばペンや本が二つあるという場合に、英語・イタリア語では、

英語
There is a pen. → There are two pens.
There is a book → There are two books.

イタリア語
C'è una penna. → Ci sono due penne.
C'è un libro. 、→ Ci sono due libri.

となり、存在する物の数が一つか二つか、つまり単数か複数かによって、その物を表す名詞の語形が変わるのみならず、それに伴って動詞も変化します。

 一方、日本語の場合は、

ペンが1本あります。 → ペンが2本あります。
本が1冊あります。  → 本が2冊あります。

といった具合に、「ペン」・「本」という名詞および動詞、「あります」は、ペン・本がいくつあろうと変わりません。

 その点だければ、日本語の方が一見簡単に見えます。けれども、英語やイタリア語の場合には、物が何であろうと、その物を表す数字の前に、「2」を表す数字、英語ならtwo、イタリア語ならdueをそのままつければ、それでいいのに、日本語の場合は、ペンなら2本、本なら2冊、はがきなら2枚といった具合に、物によって数え方が違ってきます。しかも、日本語では、同じ内容を述べた文でも、文の構成や表現法が、英語やイタリア語とはまったく違います。

 と言うわけで、我慢大会的暑さの中で、習得が難しい助数詞を、何とか楽しく学んでもらおうと、昨日は、上のようなプリントを、夜中に用意しました。テーブルの上のリンゴの絵を、覚えている方がおいででしょうか。そうです。中学生の女の子向けの英語の授業のために作ったプリントの絵を、再利用しています。

 明日も朝早いので、今晩はできるだけ早く就寝するつもりなのですが、今の状況では、午前1時前に寝られたら恩の字です。

 「日本語を教えるのは楽しいです。日本語を教えるのはおもしろいです。」

 無理に唱えずとも、これは心からそう感じているので、そういう仕事ができることが、ありがたいです。

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In lingua giapponese non esistono le categirie grammaticali né del numero né del genere.
Quindi la parola giapponese, 'tomodachi' può indicare un amico ma anche un'amica, amici e amiche e non esiste l'opposizione singolare/plurale. Dunque, normalmente in giapponese non c'è il bisogno di cambiare la forma dei nomi, dei verbi e degli aggettivi a seconda del numero e del genere dei nomi, perché i nomi non vengono grammaticalmente marcati né dal numero né dal genere perché essi non esistono.
Sembra troppo facile? - Invece, in giapponese lo stesso numero può essere indicato in modi svariati a seconda di oggetti/persone/animali a cui si riferisce, mentre in italiano e in inglese il numero 2 viene indicato quasi sempre con le stesse parole, DUE e TWO.
In giapponese, 2 si dice generalmente NI quando si conta fino a dieci, ma si può contare anche usando la parola, FUTATSU.
Per contare gli oggetti lunghi, il numero 2 viene indicato con la parola NIHON, i libri - NISATSU, i piatti - NIMAI, le macchine - NIDAI, gli uccelli - NIWA, i cani - NIHIKI, le persone - FUTARI, i giorni - FUTSUKA e non finisce qui.
Dunque, durante lezioni sentendo il bisogno di sollevare l'animo dell'allievo, gli dico spesso di ripetere con un bel sorriso convincente le parole magiche, "NIHONGO WA TANOSHIIDESU." (Il giapponese è piacevole) e "NIHONGO WA OMOSHIROIDESU." (Il giapponese è interessante.) per l'autosuggestione.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-05-17 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(4)

中は中田、墓ではなくて箱の中、イタリアで学ぶ日本語

 先週から、 「…は ~の うえ/した/よこ/なか です。」という場所表現の学習に入りました。教科書、『まるごと 入門 A1』では、初出の第8課では学ぶべき場所表現を必要最低限に抑えてあって、他の教科書では、いっしょに登場する「まえ/うしろ/みぎ/ひだり」などの表現は、後で学習することになっています。

 それでも、今日の授業中、練習として、絵やカードを使って、あるいは教室内にある実物の本や水の入ったペットボトル、ペンなどを、机の中やいすの上、棚の中などに移動して、「どこですか。」と、生徒さんに尋ねてみると、いくつかうろ覚えの語彙があり、場所表現の中では、特に「なか」を覚えるのに、苦労していていました。

 「はこ の なか です」が、「はこ の はか です」になったり、「はか の なか です」になったりしてしまうのは、イタリア語では、文字としてはhを表記に用いても無音であって、hという子音が存在しないために、hが入ると記憶の定着が難しくなるからであり、また、「はこ」と「なか」という2語は、いずれも母音aと子音kを含むため、単語が混乱しやすいからではないかと思います。

 「はこはscatolaだけれども、はかはtombaのことで、はかのなかと言ってしまうと、dentro la tombaという意味なので、意味がまったく違うから気をつけましょう。」と言い、ホワイトボードに箱とお墓の絵をかいて、横にそれぞれ「はこ」、「はか」と文字を添えてみたのですが、それでも、「はこ・なか・はか」の混乱が続きます。空き箱の絵と日本の典型的な墓石の絵をかいたのですが、「形がよく似ていますよ。」と言われて、確かにどちらも立法形なので、形は似ているなと、わたしも思いました。

 そのときふと、イタリア人もよく知っているサッカーの中田選手のことを思い出しました。漢字の「田」と「中」については、以前、漢字がどういうものかを説明したときに、漢字の成り立ちの例として、意味と共に紹介したことがあります。

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 そこで、「ナカタというのは、漢字で書くとこうなって、dentroを表す中と、risaiaを表す田という漢字から成り立っているんですよ。」と、言ってみました。

 すると、生徒さんは、ローマ在住かつサッカーファンで、中田のローマ所属時の活躍ぶりをよく覚えていたこともあり、この一言で、「中はナカタのナカ、意味はdentro」と、驚くほどすぐに完璧に記憶してしまいました。ナカタの絵をかいてくださいと言われたのですが、サッカーにあまり興味のないわたしは、正確に絵をかけるほどは中田選手の顔を覚えていないため、上に見えるような絵をさっとかきました。目が少女漫画のきらきらお目々になっているのは、生徒さんから、「日本の漫画やアニメによくある大きい目にしてはどうですか。」と言われたからです。

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 そのとき、「いいですか。」と手を挙げた生徒さんが立ち上がり、ホワイトボードに自らさらさらと描いたのが、こちらの中田の絵です。わたしが下方に書いた文字を見ながら、絵の横に、「中田」、「なかた」と、漢字とひらがなで添えたのも、生徒さんです。ちなみに、サッカーコートの絵は、わたしが休み時間に板書の写真を撮っていたら、生徒さんがかき加えたものです。

 本人も悦に入っていましたが、中田もサッカーコートも、本当にうまくかけています。「中田」、「なかた」も自らの手で板書したため、これは記憶にしっかりと残ることでしょう。

 実際、このあと、「どこですか。」と尋ねて、さらに練習を続けると、「はか」と「はこ」の間違いこそ時々あったものの、「なか」は完全に覚えることができていました。

 ちなみに、板書に「よびこう」という言葉と、「浪人」という言葉と絵があるのは、「日本の大学入試がそんなに難しいなら、受験に合格できなかった生徒はそのあと、1年間どう過ごすんですか。」という質問があったからです。roninは、映画を通して、イタリア人にも「使える主君のない侍」(samurai senza padrone)のことだと知っている人が多いので、まずは、浪人の絵をさっとかき、生徒さんが侍としての「浪人」を知っていることを確認した上で、「大学受験に合格できなかった人のことも、浪人と言って……」と、説明を続けました。

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 学習用プリントには、つい最近、家庭教師で英語を教えている中学生用に作った絵を応用しました。教科書には、「うえ」と「なか」を使った会話は出てくるのですが、「した」と「よこ」は、続く練習問題で突然出てきます。わたしの方から、「こういう意味です。」と意味を教えるのではなく、絵と文から、「した」と「よこ」の意味を推測させようと考えて、プリントで、こんなふうに取り上げました。学習は何でも、与えられたものをただ暗記するよりも、まずは自分の頭を働かせて、何だろうと考えた方が、記憶が定着しやすいからですし、学習が受け身にならないからです。

 英語のおさらい用に作ったプリントには、「なか」が出てこなかったので、箱入りの人形の絵も、つけ足しました。おかげで、ねらいどおり、絵の助けを得て、文や表現の意味を、生徒さんがきちんとつかむことができました。「リンゴは ピザの よこ です。」という最後の文を、Le ciliegie...と訳すので、「リンゴはciliegia(サクランボ、ciliegieは複数形)ではなくて、melaのことですよ。」と言うと、わたしの描いた絵が、リンゴではなくて、サクランボに見えたからそう言ったのだそうです。確かに、へたの部分が、リンゴというには長すぎるような気もします。

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 授業では、こんなふうに、まずは絵を見ながら文の意味を考えてもらったあとで、上のような構文の用法を、自ら発見してもらいました。

 ちなみに時々、「どこ」を生徒さんが「どく」と発音してしまうので、「どくはvelenoのことですよ。」と言っています。箱が墓になったり、どこが毒になったり、何だか言葉がホラーやスリラー向きの言葉と混同されがちなのも、おもしろいです。ただ、これも、かつての生徒さんたちがやはり、「おくさん」と「おこさん」を混同していた例もあり、日本語のウの音が、イタリア語のuともoとも違うけれど、どちらにも通じるところがある音なので、そのために取り違えやすいのだろうかと考えています。

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NAKA E' NAKA DI NAKATA.

Oggi un allievo non riusciva a ricordare la parola, NAKA che significa 'dentro' in lingua giapponese; dopo alcuni tentativi non riusciti mi è venuta l'idea e gli ho spiegato che questa parola NAKA (中) si trova anche nel nome di Nakata (中田), ex calciatore giapponese.
Si è illuminato il viso dell'allievo, è venuto alla lavagna spontaneamente e ha dipinto Nakata e aggiunto il nome del calciatore in kanji e hiragana imitando il nome che avevo già scritto sulla lavagna. Dopodiché ha memorizzato perfettamente la parola e ha potuto usarla sempre in modo corretto.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-04-26 18:55 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(2)

薔薇の名前に探る中世後期、イタリア明日土曜21:15 Rai 3 『ULISSE』

 ウンベルト・エーコの小説、『薔薇の名前』と映画を手がかりに、中世後期という興味深い時代について、重要な役割を担った修道士会の活動や当時の世相を知り、また、文化・風習などを読み解いていこうというのが、イタリア時間で明日、午後9時15分からRai 3で放映される教養番組、『Ulisse il piacere della scoperta』の内容であるようです。


 明日放映分の題名は、『Viaggio nel Nome della Rosa』、訳すと「薔薇の名前の旅」なのですが、番組を制作するRai 3のサイトにおける説明(下記リンク参照)と、上にご紹介したビデオ映像による予告から、冒頭に記したような内容であることが分かりました。

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Rocca Calascio, Calascio (AQ) 19/7/2014

 上の予告映像にしばしば登場する美しい古城と風景は、アブルッツォ州の古城、ロッカ・カラッショ(Rocca Calascio)と、周囲を取り囲むグラン・サッソの山々です。2014年7月に訪ねて、風景のすばらしさと要塞の美しさ、山を彩る野の花に感嘆しました。映画、『薔薇の名前』の撮影が、ここでも行われたために、明日の『Ulisse』でも、このロッカ・カラッショが撮影に利用されているようで、今から放映が楽しみです。

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 『薔薇の名前』に、修道士たちが書籍を書写する場面があるからでしょう、番組ではまた、そういう修道士たちの活動が後世に古代文化などを伝えるために、大いに貢献したことも、語られるようです。大学のイタリア文献学などの授業で、どうやって羊皮紙を作ったか、書写生の手になる写本に散見する間違いはどのようなものかなどを学んだことがあり、また、イタリア各地の修道院や教会で、そうして書き写された美しい写本や、書写が行われた作業場や作業台を見かける機会があったため、この修道士たちの書写についての説明にも、興味があります。

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Monastero di San Benedetto, Subiaco (RM) 7/12/2009

 明日はまた、ローマ県スビアーコにある聖ベネデット修道院と、その内部にある、ベネディクト修道会の創立者である聖ベネデット(San Benedetto)が最初の3年間祈りを捧げて過ごした岩間、Sacro Speco(聖なる洞窟)も紹介されるようです。この修道院は内部のフレスコ画やつくりがそれは美しく、写真撮影が禁止されていたので、わたしは写真は撮らなかったのですが、番組内では、この修道会内部の美しい壁画も見ることができるようです。と言うのも、上の番組予告では、この修道院内部でスタッフが撮影する様子も紹介されているからです。

 スビアーコの修道院を、わたしと夫はこの後再び、2013年に、聖ベネデットの足跡を追って、モンテカッシーノを目指す巡礼に参加したときに、巡礼の出発地として、巡礼仲間の友人たちと共に、訪ねたことがあります。

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Abbazia di Montecassino、Cassino (FR) 10/5/2013

 サイトの番組紹介には巡礼についての記述もあるので、わたしたちが歩いて訪ねた場所も出てくるかもしれないと、それも楽しみです。イタリア在住の方で、中世の歴史や美しい自然、修道院などに興味のある方は、ぜひ明日の晩、『Ulisse』をご覧ください。

 『薔薇の名前』については、わたしは上述の大学の授業やイタリア語の授業で、作品の一部を読み、紹介も聞き、以前から興味を持っていました。それが、数年前に、夫が本を持っているのを知って読もうと試みたものの、前書き・冒頭に、フランス語で書かれた部分が多く、まだフランス語の勉強を始める前だった上に、眠る前に読むものだから眠気に負けてしまって、読み進めぬままに終わっていました。昨年だったかテレビで放映されていた映画を初めて見て、感動したというよりは、ひどく衝撃を受けたのを覚えています。

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Favolosa Rocca Calascio & panorami (foto 19/7/2014),
bellissimo Monastero di San Benedetto a Subiaco,
attività dei monaci amanuensi,
tutto sarà domani su Rai 3 dalle 21,15 in Ulisse,
"Viaggio nel Nome della Rosa".
Inoltre, secondo il sito di Rai si ripercorreranno anche "le ultime tappe del pellegrinaggio degli innumerevoli fedeli che si spinsero fra queste valli per visitare i luoghi dove San Benedetto iniziò la sua predicazione", quindi forse potremmo rivedere anche i luoghi che abbiamo visto camminando da Subiaco a Montecassino.
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参照リンク / Riferimenti web
- Rai - Ulisse - Viaggio nel Nome della Rosa
- YouTube - Rai - Viaggio nel Nome della Rosa - Aspettando Ulisse 05/04/2017
amazon.co.jp
- 『薔薇の名前〈上〉』 単行本 ウンベルト エーコ (著), 河島 英昭 (翻訳)
- 『薔薇の名前〈下〉』 単行本 – ウンベルト エーコ (著), 河島 英昭 (翻訳)
- 『「バラの名前」便覧』 単行本 – アデル・J. ハフト (著), ロバート・J. ホワイト (著), & 2 その他
- 『薔薇の名前 特別版』 [DVD] ショーン・コネリー (出演)
- 『薔薇の名前』 特別版 [DVD] ショーン・コネリー (出演)
amazon.it
- Libro - "Il nome della rosa" Copertina flessibile – 17 nov 2014 di Umberto Eco
- Film - "Il Nome Della Rosa" (Special Edition) (2 Dvd)

関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- 美しい古城は映画の舞台、グラン・サッソの古城 Rocca Calascio
- もっと知りたい! イタリアの言葉と文化 第32号 「小旅行 その2(Subiaco)、クリスマス」
- モンテッカッシーノ巡礼、聖ベネデットの足跡を追って / Cammino di San Benedetto da Subiaco a Montecassino, 5-10 maggio 2013

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-04-21 23:59 | Viaggi | Trackback | Comments(4)

ごはんがすきです、日本語授業と和食恋しいイタリア生活

 わたしは ごはんが すきです。 パンは すきじゃありません。

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 「すきです / すきじゃありません」という表現を、日本語の授業で復習するのに、教科書の例文やでっちあげた文よりも、わたし自身や生徒さんも知っている人について述べた方がよかろう、教科書の同じ課に出てくる語彙を使った方がよかろうと、まずは自分について、こういう文を書いてみました。

 「パンは好きじゃありません。」とは、あくまでそういう学習効果をねらう意図から書いた言葉ではあるのですが、イタリアに長く暮らすうち、自分はごはんの方がずっと好きであって、パンはできれば避けたいという気持ちになってきました。バールで食べるクロワッサンやシュークリーム、日本のパン屋でよく売られている卵などが入った調理パンは好きなのですが、ウンブリア州の人で、pane(パン)という言葉を聞いて、そういうものを思い浮かべる人は少ないと思います。

 夫が生地をこねて、窯で焼いたパンはおいしいし、義母が作る復活祭用のパンも、そうしてブルスケッタもおいしいのではありますが、「ごはんの方がずっと好きだ」とは、他人との食事や外食では、パンしか選べぬことが多い生活が長くなって、初めて気づけたような気がします。

 実際、小麦を挽いて粉にして、さらにその粉で作った生地を熱して作るパンやパスタに比べると、収穫された米を炊きさえすれば食べられて、加工が少ないごはんの方が、栽培・収穫・加工方法にもよりますが、健康にいいし、消化によいとは、イタリアでもよく読んだり聞いたりしてきました。さらに遺伝から、わたしたち日本人の体には小麦よりも米の方が合っているようだ、ということも。

 イタリアで留学生活を始めたばかりの頃は、「郷に入れば郷に従え」、文化や慣習も受け容れようとばかりに、数年ほど、たとえばホームステイ先で、食事を共にするにしてもしないにしても、ずっとイタリア料理を食べていました。日本では炊飯器でしか米を炊いたことがなかったために、イタリアで鍋で炊こうとは、初めは思いもよらなかったということもあるのですが、友人や知人が鍋で手早くごはんを炊くのを目にしたり、人に頼まれて日本食を作ったりするうち、やはり自分は日本の味に飢えているのだ、和食が恋しいし、体にも合っているのだと気づき、よくごはんも炊くようになりました。

 うちの夫は、週に何度かは昼食を食べにうちに帰ります。そういうときは、主にパスタを食べるのですが、わたし一人で食べるときは、近年では、ごはんを食べるようにしています。夕方も、肉や魚、豆腐、野菜料理にポタージュやみそ汁など、おかずを準備して、夫はパンと、わたしはごはんと食べるようにしています。

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 「AはBが好きです。」という文の構造が、日本語とイタリア語ではかなり違うため、まずは例文や聴き取り練習・会話練習を通して、意味や使い方を把握してもらおうと思うのですが、その後で、理解できたかどうかを確認し、また、さっと復習できるように、こんな表も作ってみました。

 大学生が相手の授業のときは、日本のアニメや漫画に興味がある学生が多いので、「あなたが好きです。」と、「好きです」という言葉は、恋の告白によく使われるんですよなどと言うのですが、明日の授業は2時間で時間があまりない上に、生徒さんがわたしとほぼ同じ年の社会人ということもあって、今回は割愛するつもりでいます。

 義弟の奥さんはエクアドル人です。義弟と共に明朝早くに帰国する彼女に、祖国の家族へのおみやげをと夫と出かけたほか、今日はあれこれと外で済ませなければならない用事が多かったため、明日の授業の準備が終わるのがすっかり遅くなりました。明日は朝8時から肩のリハビリで、そのあと帰宅して着替え、授業が終わるのが午後2時と遅いため、昼食のしたくをしてから、学校に授業をしに出かけます。インスタグラムへの写真の毎日一投稿は今日はあきらめますが、明日からはもう少し時間配分を考え、一つひとつノルマを果たし、早寝早起きできるよう努めたいと思います。

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すきです(sukidesu)
è un'espressione che si insegna a scuola in questi giorni. Come esempio per lezione di oggi ho scritto: "Mi piace il riso. Non mi piace il pane. A ... piace il pane." Non è che non mi piaccia veramente il pane, anche se preferisco senz'altro il riso, ma volevo usare solo le parole che si trovano nei manuali da noi adottati. Invece, in realtà trovo buono il pane che fa mio marito al forno a legna, buona la torta di Pasqua fatta da mia suocera e mi piace molto la bruschetta.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-04-06 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(6)

明日の授業の準備中、イタリア語・日本語それぞれの難しさ

 つい先ほど、明日の朝の日本語の授業用のプリントができあがって、印刷したところです。

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 「すんでいます」という文法的に細かく見れば、難度の高い表現が、教科書の最初の方にぽんと出てくるのは、日本語でコミュニケーションを取れることを重視した『まるごと』の教科書ならではだと思います。

 イタリア語のVorrei…「…したいのですが。」と控えめに希望を述べる表現が、入門者でも知っておくと便利で、会話のいい潤滑油になるけれども、文法的に考えると、イタリア語学習がかなり進んでから学ぶべき条件法現在が使われているのに、よく似ています。イタリア語教育では、それでも、イタリアで暮らしたり旅をしたりするのに、知っておく必要があるこうした表現は、文法には触れずに、そのままの形で、こんなときにこんなふうに使いますと扱うべきとされているのですが、日本語で活用・接続のややこしい「て形」を含む「すんでいます」も、文法には触れず、自分や人の住んでいるところについて話すのに便利な表現として、扱うことにしています。

 教科書には、「…は…にすんでいます。」というパターン文しか書かれていないのに、わたしがあえて、主語を4通りに変えて文を並べているのには、理由があります。イタリア語では、「どこそこに住んでいる、暮らしている」と言う場合に、動詞は、abitare、あるいはvivereの直説法現在を用いるのですが、この動詞の形が、主語の人称と数によって、変わってくるからです。

 同じ直説法現在でも、主語がわたしたち(noi)であれば、abitiamo(viviamo)、わたし(io)であれば、abito(vivo)、「たけしさん」のように三人称単数であれば、abita(vive)、「レーモさんたち」のように三人称複数であれば、abitano(vivono)といったふうに、イタリア語では、主語によって、動詞の形が変化します。

 ですから、たとえ教科書の例文に「わたしたちは おおさかに すんでいます。」とあっても、生徒さんが、主語が変わったら、動詞の形も変わるのではないかという心配をするかもしれないと考え、日本語では主語の人称や数が変わっても、動詞の形が不変であることに、例文を通して気づいてもらおうと考えたのです。

 ああ、イタリア語はなんとめんどうくさい、難しいと思われた方がおいででしょうか。

 けれども、かぞくを学ぶこの課では、日本語ならではの難しさも頻出します。たとえば、課の題名からして、「かぞくは 3にんです」なのですが、イタリアでは、人であろうと本であろうと、車であろうと、3であればtreという数字を覚えさえすればいいのに、日本語では、人なら「3人」、本なら「3冊」、車であれば「3台」と表現が変わる上、人の場合はさらに、「ひとり」「ふたり」の読みが独特です。

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 そして、家族を指す表現も、イタリア語では、そもそも兄弟姉妹は、年齢の上下は気にせず、男性ならfratello、女性ならsorellaですむのですが、日本語ではまず、年齢が上か下かで兄・弟、姉・妹と呼称が変わります。しかも、イタリア語であれば、自分の兄弟であろうと人の兄弟であろうと、fratelloですむのですが、日本語では他人の兄弟に言及するときは、「お兄さん・お兄さま・兄君・弟さん」などと、呼称が変わります。

 日本語ではこんなふうに、話し相手や話す場、話者の聞き手との関係によって、使う語彙が変わるのに対して、イタリア語では、たいていの場合、主語の人称や数によって動詞の形が変わります。名詞も単数か複数かによって形が変わるため、たとえば、兄弟を意味するfratelloも、一人ならfratelloと単数形でいいのですが、二人以上になると複数形にして、fratelliとする必要があります。

 日本語とイタリア語のどちらがどう難しいかという問題ではなく、日本語が中国語と並んで、類型的に見てイタリア語から最も隔たった言語とされている上に、日本文化がイタリア文化とはさまざまな点で異なり、そうした文化や伝統の違いが、言語に反映されているということなのです。あまり苦手意識を持たずに身につけてもらえるように、プリントでは、生徒さんもわたしも実際に知っている人を、例としてあげるなど、工夫をしてみました。

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In italiano il verbo si coniuga a seconda della persona e del numero del soggetto (es. io abito/tu abiti/lui abita/noi abitiamo/voi abitate/loro abitano), mentre in giapponese la forma del verbo 'すんでいます' (pronuncia: 'sundeimasu', significato: 'abitare') rimane invariata per qualsiasi soggetto. Tuttavia, mentre gli italiani usano lo stesso termine, 'fratello' sia per riferirsi ai propri fratelli che a quelli altrui, in giapponese si usano diversi termini e inoltre esiste un vocabolo che indica 'fratello maggiore' e quello che indica 'fratello minore'.
Secondo i linguisti il giapponese e il cinese sono le due lingue tipologicamente più distanti dall'italiano e per questo per gli apprendenti giapponesi è difficile imparare l'italiano e per gli allievi italiani è difficile studiare il giapponese, ma con sforzi e passione ci si riesce :-)
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-04-04 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(2)

マテーラ舞台のイタリアドラマ、町きれいでも話がこわい

 白い石の町並みが美しいマテーラ(Matera)は、イタリアでいつか行ってみたい町の一つです。2週間前に、マテーラを舞台にしたテレビドラマが放映されると知って、すぐに見ようと思ったのは、『ドン・マッテーオ』でも、ルイーザ・スパニョーリを主人公としたドラマでも、舞台となるグッビオやスポレート、ペルージャの町がよく画面に現れ、Raiのドラマは、舞台となる町を旅した気分にさせてくれるところがあるので、ドラマを見れば、マテーラの町をさまざまな角度から見て、どんな町かも知ることができるだろうと考えたからです。

 それで今晩も、その第3話を見ました。確かにマテーラの町並みや、屋内の様子、町を取り囲む自然は美しいし、そういう映像を楽しめるのですが、話が半分推理物、半分サスペンスのような感じで、殺人があり、奇怪な現象があり、人間関係のもつれや怒り、憎しみを登場人物があらわにする場面ありで、こういう暗く重いドラマだと知っていたら、きっと見なかっただろうなという内容なのです。わたしは、人間関係のもつれや裏切りばかりに焦点をあて、登場人物同士のいがみ合いがひどかったりする作品は、ドラマにせよ映画にせよ、好きではないからです。

 それでも、マテーラの興味深く美しい町や家、自然を、ドラマを通して見られる上に、夫は、「あれ、おもしろいし、いいんじゃない。」と言うので、続きも気になって、毎回見続けています。Raiが初回放映分の最初の9分ほどの映像だけ、YouTubeに載せていますので、イタリア語やマテーラの町に興味のある方は、ご覧ください。


 今晩も第3話を見終わったら、すっかり遅くなってしまいました。明日は朝8時から肩のリハビリがあり、その後、バスで学校に教えに行きます。皆さん、おやすみなさいませ。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-03-23 23:59 | Lingua Italiana | Trackback | Comments(8)

サンレモ音楽祭、被災地支援・いじめ撲滅運動

 今晩はイタリアの歌の祭典、サンレモ音楽祭の第1日目でした。8月24日以来、今も揺れが収まらず、つい最近も地震による雪崩で犠牲者が出たイタリア中部地震で、命を救うために、必死の救援活動を続けてきた多くの人々がステージの上で、経験や思い、祈りを語り、被災地への寄付という形での支援もあり、被災地を忘れないという思いを、こういう形で伝え広げるのは、すばらしくまた大切なことだと思います。

 いじめの問題はイタリアの学校でも深刻で、そういう中、「いじめはいい加減にしよう。訴えよう。つらいという言葉を皆に伝えよう。」と、いじめに苦しむ若者が苦しみを伝える場や機会を作り、いじめを許さない姿勢を、クラスや学校に作っていこうと活動する学校の生徒が現れ、そういう活動や声を、若者たちを招待して、直接皆に伝えてもいて、さまざまな社会的問題を多くの人に伝える場として、音楽祭を積極に活用するのは大切だと感じました。

 クロッツァたち、お笑い芸人たちの言葉や歌も楽しく、わたしたちは真夜中前に見るのをやめましたが、今夜聞いた中で一番いいなと思ったのは、フィオレッラ・マンノイアの人生の応援歌です。



 イタリア国外でも、この歌の映像の視聴が可能かどうか、どなたか教えていただけると、とても助かります。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-02-07 23:59 | Feste & eventi | Trackback | Comments(4)


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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Naoko Ishii
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