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トマト共同戦線

 先週日曜日から、義父母が海辺での2週間の休暇に出かけています。というわけで、ふだんは義父が担当している広大な野菜畑の水やりを、夫が引き受けることになりました。

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 トマト、ズッキーニ、ナス、サニーレタス、キュウリなどなど、おいしい旬の野菜を提供してくれる野菜畑ですが、ただでさえ畑が広い上に、井戸の水を使っての水やりは、作業にひどく手間がかかるようです。毎日、2、3時間もかかる大仕事。

 こういうときに限って、雨がまったくと言っていいほど、降りません。

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 わたしは、次々に生長する野菜を無駄にしないように、朝早く涼しいうちに野菜畑に行っては、食べ頃になった野菜を収穫します。そうして、この大量の野菜を無駄にすまいと、夏野菜をたくさん使った料理をあれこれ工夫します。

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 それでも、さばき切れないトマトを、夫と二人で、保存用の瓶詰めにしました。その工程は、共同の流れ作業です。まずは夫が瓶を、わたしがトマトを洗います。

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 瓶詰めするトマトは2種類。一つは、義父が育てた、こちらの細長いトマトです。水でよく洗ったトマトを水切りするため、こちらの食器水切り器の上に、載せています。

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 大きな鍋に熱湯を沸かしておき、夫がトマトを熱湯にしばらく浸しては、すくい上げて、トマトの皮をむいていきます。

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 そうして夫が湯むきしたトマトを、今度はわたしがまな板の上で、縦に四つに切り、ざっと種を取り除いて、水洗いした瓶に詰めていきます。トマトの間に空気がたまらないように、少しずつ手で押さえながら、瓶に入れていき、瓶の口から1、2cmの高さでまでトマトで埋まったら、瓶に蓋をします。蓋は、瓶の口をきれいに拭って、まったく汚れのない状態してから、しっかりと閉めます。

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 そうして、トマトたちが、まずは、こちらの大きな三つの瓶の中に、収まりました。

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 今度は、こちらのトマト。夫が、イタリアの従来の伝統的なトマトの種を譲り受けて、育てたトマトです。形のおもしろいトマトあり、少し熟れ過ぎてしまったトマトあり。作業の流れは、先のトマトとほぼ同じ。

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 違うのは、トマトが丸く大きいので、縦に四つ切りにする代わりに、ぶつ切りにすることです。そうして、こちらのトマトも大きい瓶二つと、中くらいの瓶三つに収まりました。

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 そうしてトマトを詰めた瓶を煮沸殺菌するのですが、まずは瓶よりも深さのある大きな鍋の底に布切れを敷きます。瓶が高熱の火力に直にさらされて、割れるのを防ぐためです。そして、瓶が互いにぶつかって割れることのないように、瓶と瓶の間を少し空け、そのすき間にも布を挟んでおきます。

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 そして、瓶入りの大鍋をガスコンロの上に置き、瓶の蓋すべてがすっかり水の下にくるまで、鍋を水で満たして、鍋に蓋をします。ガスコンロを点火。水がグラグラと激しく沸騰してから、さらに1時間、煮沸殺菌を続けます。この間、鍋は、常に蓋をしたままです。

 1時間経ったら、火を消して、大鍋に蓋をしたまま、このまま一晩置いておきます。翌日大鍋の湯が冷めたら(ぬるま湯程度でも大丈夫)、瓶を取り出して、蓋が内側に向けて、若干へこんでいることを確認します。このへこみがあれば、殺菌ができているので、このまま瓶を長期保存することが可能です。へこみがなければ、新しい蓋を使って、もう一度、煮沸殺菌をする必要があります。

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 こちらが、今回わたしたちが作ったトマトの瓶詰めです。夫が育てた在来種のトマトには種が多いため、種も若干入ってしまっていますが、このトマトは、ソースにするとほどよい甘みがあって、それはおいしいのです。この瓶は今年の第一弾。これからも、トマトの季節が終わるまでに、時々瓶詰めを作っていきます。

 ちなみに、このトマトの瓶詰めの作り方は、同じペルージャでも、各家庭によって、瓶詰めするのに使うトマトからトマトの切り方、瓶を煮沸殺菌する時間まで、さまざまな違いがあります。

 たとえば、今回我が家では1時間煮沸殺菌したのですが、20分、30分で済ませるという家庭もあります。我が家でも昨年は20分だったと記憶しています。今回は、たまたま夫が前日におしゃべりした友人宅では1時間と聞いたため、20分は短すぎるかと不安になって、1時間煮たのですが、夫が話した別の同僚は、20分でいいと言っていたそうです。

 ウンブリア州では、たとえ自分の家で収穫するトマトがなくても、安売りの箱入りトマトを大量に買って、こうやって自分の家で、保存用の瓶詰めを作る人が多いのだと、夫が教えてくれました。

 ちなみに、細長いトマトは、昨年は、皮を湯むきしたトマトを丸ごと瓶に詰めたのですが、それでは料理する際に時間がかかるため、今回は縦に四つに切ってみました。毎年、人に聞いたりしながら、自分たちでも、試行錯誤を繰り返しています。

保存用トマトソースの作り方は、記事「旬の味覚を封じ込め」の後半をご覧ください。(リンクはこちら

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-09-03 10:42 | Gastronomia | Trackback | Comments(0)

ラゴーニの二つの湖

 7月15日木曜日の朝、モンキオ(Monchio)のB&Bを後にしたわたしたちは、次の目的地、プラート・スピッラ(Prato Spilla)に向かいました。ただし、その前に、少し寄り道をして、コッラ峠(Passo della Colla)を通って、美しい湖が二つあるラゴーニを訪れることにしました。

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地図は、観光案内、『Destinazione Appennino Parma Est』から借用


 「峠付近は道が悪いから、車で行くのはやめた方がいい」と、宿の主人に忠告されたにも関わらず、夫がこの道を選んだのは、前日、苦労して山頂まで昇ったナヴェルト山を、真下から見上げてみたかったからです。

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 期待どおり、峠の近くからは、ナヴェルト山(Monte Navert)が、よく見えました。


 上の写真で緑の矢印で示した部分に、山頂に建てられた十字架があります。

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 ちなみに、こちらは、前日にナヴェルト山の頂上まで登ったときの写真です。(登山についての記事はこちら

 確かに峠付近は、でこぼこや穴の多いひどい砂利道だったのですが、夫の車、カングーは車高も高く、夫も車もこういう道に慣れています。峠を下っている最中に、馬の群れに行く手をふさがれたりもしたものの(記事はこちら)、無事ラゴーニに到着しました。

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 ラゴーニ(Lagoni)は、「大きい湖」を意味するイタリア語、lagoneの複数形で、すぐ近くに美しい湖が二つあるため、この名があります。その一つは道路沿いにあるので、車でも行くことができます。

 というわけで、この湖の周囲には、水辺で日光浴をしている人も何人かいました。

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 湖と道路のすぐ近くには、ラゴーニの山小屋(Rifugio Lagoni)があって、食事と宿泊をすることができます。。

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 わたしたちが、昼食に選んだのはこちら。

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 ノロジカの肉を猟師風に料理して、ポレンタを添えたもの(capriolo alla cacciatora con la polenta)です。香草や香辛料をたっぷり使い、じっくり煮込んだ肉や肉汁がおいしかったです。ボリュームたっぷりなので、わたしたちは、この一品しか食べませんでしたが、ポルチーニ茸(funghi porcini)を使ったメニューもいくつかありました。

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 百の湖自然公園の周辺は、夏でも、涼しく水分が多いので、ポルチーニを収穫できるのです。山小屋のテラスでは、採れたてのポルチーニを細切りにして、日に干して乾燥させていました。

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 経営者の中に狩りを楽しむ人がいるからか、山小屋の食堂の壁には、さまざまな動物の剥製が飾られています。ただし、上の写真を撮ったのは、中央にあるストーブが夫の気に入ったからです。

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 食事を待っている間も、この紙製のランチマットを見ていたら、退屈しませんでした。ラゴーニ周辺のトレッキング・コースが、コースの番号と共に、赤で記されています。青色で描かれているのは、百の湖自然公園(Parco dei Cento Laghi)(記事はこちら)内にあるさまざまな湖です。湖の名前や大きさ・形とともに、どのトレッキング・コースを歩けば行けるかも、一目で分かります。そして、周囲に生息する動植物も描かれています。狼、イノシシ、ノロジカ、リス、そして、ポルチーニなどなど。

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 昼食後、奥にあるもう一つの湖を見に行くことにしました。道路から見て、左側にある湖畔に沿って歩いて行きます。軽い散歩のつもりが、急な山道を登ることになり、この急斜面が、いつまでもいつまでも続きます。

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 危険や高い所をものともしない夫が、右手にある突き出した岩の上へと歩いて行き、「ここからなら湖が二つとも見えるよ。」と、わたしを呼びます。それで、おそるおそる歩いて行って、岩から見えたのが、こちらにある奥の湖です。写真の手前に見える白いものが、わたしたちが足を載せていた岩場です。

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 一方、こちらは山小屋からも見えていた、道路沿いにある湖です。反対側の湖畔を歩けば、登り道がないので楽だったことに気づいたものの、苦労して登ったからこそ、美しい眺めを楽しめたと満足して、ここで来た道を引き返しました。

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 湖付近の森を歩いていると、こんな見晴らしのいい場所にたどり着きました。

 ここから右手を見ると、再びナヴェルト山の頂を別の角度から眺めることができたので感動しました。

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 この後、ラゴーニからラグデイ(Lagdei)まで引き続き砂利道を車で進み、周囲の景観を楽しんでから、ようやく宿泊予定地のプラート・スピッラへと向かいました。ラゴーニとラグデイの間は、道路が舗装されてこそいませんが、十分整備されているので、普通の車でも問題なく通行することができます。道理で、ラゴーニに人がたくさんいたわけです。

 宿泊は、安く泊まれる大部屋なので、集団での利用におすすめです。ラゴーニの山小屋に興味のある方は、以下の山小屋のホームページをご覧ください。

LINK ⇒ Rifugio Lagoni Home

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-26 18:45 | Emilia-Romagna | Trackback | Comments(2)

ケッパーとその花

 うちの夫は、ケッパーが好きです。ピザやパスタの具だけではなく、野菜を料理するときでも、ケッパーを入れてほしいと頼まれることが多く、わたしも本来作りたかった料理の風味を損ねない範囲では、時々、ケッパーを加えたりします。
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 ちなみに、我が家ではピザ作りは夫の仕事です。仕事、というよりは、もともとピザやパン、ケーキなどを自分で作ってみるのが好きなので、時々、急に「今日は、ピザを作るからね。」と言って、台所を占領し、作業に没頭します。ちなみに、写真は、2009年1月9日に、我が家の台所で撮影したものです。
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 イタリア語で、ケッパーはcapperiと言います。料理に使う食品としては、普通は二つ以上を使いますから、このように複数形を使うのですが、植物の一株や食品一粒について言うなら、capperoと単数形を用います。上の写真の右手にある香辛料などの棚を拡大すると、この時我が家には、なぜか塩漬けのケッパーの瓶が二つもあります。
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 左端と右端にあるのがケッパーの瓶で、右端の瓶のラベルには、見にくいのですが、capperi al sale marino(訳すと、「海塩漬けのケッパー」と書いてあります。

 7月半ばに、チンクエ・テッレの五つの漁村の間を歩いたとき(記事はこちら)、花盛りのケッパーを時々見かけました。このケッパーは石壁の上に生えていました。
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 チンクエ・テッレはリグーリア州ですが、ウンブリア州やトスカーナ州でも、町を取り囲む城壁や古い家の石の壁に、ケッパーが育っているのを、よく見かけます。ペルージャの中心街を取り囲む城壁にも、ケッパーのあるところが、あちこちにあります。冬になると枯れてしまって分かりにくいのですが、今の時期は、緑の葉が生い茂り、白い花も咲いていて分かりやすいと思います。イタリア中部を旅行される方は、城壁を注意して見るようにしてみてください。
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 チンクエ・テッレを歩いたときには、こんなふうに、地面から生えているケッパーも見つけました。シチリア州のパンテッレリーア島は、地面に植えたケッパーの畑が一面に広がり、おいしいケッパーで有名です。5年前に旅行で訪れましたので、その時の写真が見つかったら、後から追加するつもりでいます。
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現在、我が家で使っているのは、そのパンテッレリーア島のケッパーです。
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 上の写真で左手に見える二つの花の下方に、緑色の小さいつぼみがいくつか見えるのですが、食品として食べるケッパーは、このつぼみを花が咲く前に摘み取って、塩ないしは酢に漬け込んだものです。

 数年前、夫と二人でトスカーナとの州境に近いレスキオ(Reschio)という村に暮らしていたとき、家の石壁にケッパーが生えているところがいくつかありました。夏になると、夫と二人でケッパーのつぼみを摘み取り、瓶の中に、粗塩とケッパーのつぼみの層を交互に重ねていって、塩漬けのケッパーを作っていました。

 ケッパーは、花のつぼみを食用として使う場合が多く、ピザの具としても、夫の好きな具の一つです。ペルージャやその近辺のピザ屋では、ふつうメニューの具の説明にcapperiとあれば、ケッパーの花のつぼみのことなのですが、一軒だけ、ケッパーの実を使うピザ屋があって、驚いたことがあります。
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 ペルージャの町にある、このポンペイというピザ屋です。(記事はこちら)ただし、今はケッパーのつぼみを使っているかもしれません。というのは、わたしたちが最後にここでケッパー入りのピザを食べたのは、もう何年も前の話だからです。ナポリ風のピザがおいしい店なので、今も時々ピザを食べに行くのですが、ケッパーの実は、つぼみほど風味もなくおいしくないため、ケッパーの実のあるピザを食べて幻滅して以来、わたしも夫も、ここでは、ケッパーのないピザを頼むようにしています。

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Belli i Fiori di Capperi.
A Reschio raccoglievamo i boccioli dei fiori
per fare i capperi sotto sale.
Le piante di capperi crescono sui muri vecchi anche nel Centro di Perugia,
le abbiamo viste pure alle Cinque Terre.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-05 13:58 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(4)

高山は夏もキノコ三昧

 ウンブリア州では、ポルチーニを初めとするキノコの季節は概ね秋です。
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 たとえば、上の写真は、2006年の秋に、夫の弟、マルコが、友人とレスキオ(Reschio)で大量のポルチーニ茸(funghi porcini)を収穫したときのものです。

 一方、標高が高いため、夏でも涼しく、雨の多い地域では、6月から10月まで、かなり長い期間、キノコを収穫することが可能です。これまでに旅行やトレッキングで、しばしばアッペンニーニ山脈の、そうした地域を訪れました。
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 こちらは、2009年7月12日に、マルケ州のネローネ山(Monte Nerone)の山頂近くから、ピオッビコ(Piobbico)の村まで歩いたときの写真です。美しい見晴らしに目もくれずに、夫やフランコが夢中になって、何やら大きな白いものを集めています。そして、この白い物体は、野原のあちこちに散らばっています。
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 拡大した写真でお分かりのように、二人が集めているのは、20センチから30センチはあろうかという巨大なキノコです。夫が散歩中に、巨大キノコが密集しているのに気がついたのですが、写真でも、ここかしこに白い円形のものが散らばっているのがお分かりかと思います。

 こちらの写真では、フランコがこの巨大なキノコが虫に食われていないかどうか、丹念に点検しています。
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 このキノコは、ハラタケ(イタリア語では、prataiolo)と言って、実はテッツィオ山(Monte Tezio)の山頂(詳しくはこちら)近くにも生えていて、採って食べることもよくあるのですが、普通に見かけるものは、ずっと小さくて、Wikipediaにもあるように、直径5~10センチほどの大きさです。
 
 昔からハラタケをよく野山で採って食べていた義父母も、こんなに大きいものは見たことがなかったので、味がどうかを疑問に思ったほどなのですが、網焼きにして、パセリ(prezzemolo)、ニンニク、オリーブ・オイルと塩、こしょうで味つけをして食べると、ふつうの小さいものより、ずっとおいしかったです。

 7月の週末に友人たちとチンクエ・テッレ(記事はこちら)を訪れた後、休暇中のわたしたちは、その後も1週間ほど、アッペンニーニ山脈の小村を訪ねて回ったのですが、特にパルマ地方では、登山中に、大きな籠を背に背負って、ポルチーニを探す人々を見かけることが、しばしばありました。
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 このナヴェルト山(Monte Navert 、1654m)の頂上を目指して歩いていたとき、わたしたちは、単純に山登りを楽しんでいたのですが、何人もの方に、「キノコは見つかったかい。」と尋ねられました。

 レストランでも、ポルチーニを使った料理がたくさんある店が多く、しかも、普通はポルチーニを使った料理は他の料理に比べて値が高いのですが、こういう地域では、ポルチーニがふんだんに採れる間は、新鮮なポルチーニを使った、おいしいパスタや肉料理を、手軽な値段で、食べることができます。
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 こちらは、アプアーノ・アルプス(le Alpi Apuane)の小村、ヴァッリ・ディ・ソットのレストランで食べた、ポルチーニ・ソースを添えたスカロッピーナ(scaloppina ai porcini)です。ふんだんに使ったキノコの味が肉にもしっかり染み込んでいて、とてもおいしかったです。この村を散歩していた途中に、ポルチーニでいっぱいの籠を手にしたおじいさんに会ったのですが、籠にたくさんのキノコがあるにも関わらず、「今日は収穫が少ない。」と嘆いていました。
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 店の外に、たくさんのポルチーニを細切りにして並べ、日に干して乾燥させているところもありました。写真は、百の湖自然公園(Parco dei Cento Laghi)にあるラゴーニの山小屋(rifugio Lagoni)のテラスです。ラゴーニ(Lagoni)と呼ばれるのは、美しい大きな湖)がすぐ近くに二つあるからです。登山をしていて頼りになるのがこの山小屋(rifugio)で、食事や宿泊ができる上に、トレッキングに必要な地図が置いてあったり、登山の情報をくれたりします。
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 ちなみに、こちらがその二つの湖の一つで、山小屋のすぐ前にあるものです。もう一つの湖は、この湖の奥にあるため、しばらく歩いていかないと見えません。

 また、夏に採れる黒トリュフ(tartufo nero)も、収穫できる地域では、今の季節に新鮮な素材を使った料理を食べることができます。8月に黒トリュフの村祭りを行うところもいくつかあるようです。
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 こちらは、黒トリュフ・ソースのラヴィオリ。マルケ州の山間にある小村(詳しくはこちら)で6月に食べたものです。ソースはおいしかったのですが、ラヴィオリだと、中のチーズの味が強くて、黒トリュフの味を十分に感じられないため、夫と二人で、タッリャテッレ(tagliatelle)など、他のパスタを頼むべきだったと、少し後悔しました。

 今年7月の旅行中には、「黒トリュフ・ソースのパスタ」と言いながら、黒トリュフがほとんど目に見えないほどしか入っていないパスタを出すひどい店にも、行き当たりました。一方、この旅行の最後に立ち寄ったトスカーナ州、ベッチャ(Beccia)のレストランでは、店の主人が、たくさんの採れたての黒トリュフを見せてくれたりもしました。

 イタリアの高い山では、夏も新鮮なおいしいポルチーニの料理を食べられるところが、たくさんあります。

 昨年、7月下旬に訪れたアブルッツォ州のチェッポ(Ceppo)では、夏もふんだんにポルチーニが採れるために、ポルチーニを採りに来る客用に建てられたホテルがあったりしました。宿の主人の弟さんが、駐車場でポルチーニを見つけたり、わたしたちが友人と山登りをしている途中にも、いくつか見つけたりしたくらいです。
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 写真は、2009年7月20日に、チェッポ近くの山を登ったときのものです。グラン・サッソ(Gran Sasso)の巨大な岩の峰が、眼前にくっきり見えて、皆で感嘆しました。

 というわけで、夏に旅行でイタリアの山を訪れる際には、事前にポルチーニなどのキノコ料理がおいしい地域や店を確認してみてください。もちろん、現地で地元の人に聞いて、おいしく食べられる店を見つけるという手もあります。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-02 12:45 | Gastronomia | Trackback | Comments(3)

アグリトゥリズモの夕宴

 農場を営む夫妻、エーレナとブルーノから、7月7日、夕食に招待されました。この農場・アグリトゥリズモ、プレッジョ(Preggio)は、以前にもご紹介したように(記事はこちら)、ペルージャ北方の村、プレッジョにあります。

 緑の丘に囲まれたアグリトゥリズモに到着すると、エーレナが愛犬たちと共に、わたしたちを迎えてくれました。
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 さっそく農場内をいろいろと案内してくれたのですが、見ていてとにかく微笑ましかったのは、卵からかえったばかりのヒヨコたちです。
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 小さくかわいいヒヨコたちは、母親が歩き出せば、列をなしてしずしずと後についていき、母親が立ち止まれば、一斉に止まって、辺りをキョロキョロと見回します。この「刷り込み現象」は、遠い昔に生物の授業で習いましたが、こうやって振る舞う小鳥たちを見るのがこんなに楽しいとは思いも寄りませんでした。
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 写真左手前にはローズマリーがあり、その奥にオリーブの木々が並んでいます。のんびりとくつろぐ犬たちの右手奥には、ブドウ畑が広がっています。
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  敷地内には、ミツバチの巣箱もあります。そもそもわたしの夫がエーレナと知り合ったのは、今年の春に同じ養蜂の講習会に参加したからです。
 
 今回、エーレナがわたしたちを招待してくれたのは、夫が彼女にトマトと花の苗をたくさん贈ったお礼です。

 夫がかつて会員であったCiviltà Contadina(「農民文化」と訳せるでしょうか)という協会は、イタリアに伝統的に栽培されてきた農作物を、次の世代に伝えていくことを目標の一つに掲げており、そのために、希望する会員がいれば、そうした農作物の種を無料で配布しています。この在来種のトマトを、夫が種から育てたものを、昨年の夏に食べたのですが、パスタに使うトマト・ソースにすると、ほどよい甘みとコクのある非常においしいソースができ、生で食べても、味わいが深くて、それはおいしかったのを覚えています。
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右にあるのが、この従来種のトマトです。撮影は昨年8月。今年はまだ熟していません。

 見かけが少し不恰好で、さらに最近の品種に比べて病気に弱いこともあって、最近はこの伝統的な従来のトマトが姿を消しつつあるのだと思うのですが、夫は、エーレナが有機農業を志していることを知って、昨年収獲したトマトの種から育てた苗を50本ほど贈ったのです。この日の晩、エーレナは譲り受けたトマトの苗すべてを植えつけた畑も案内してくれました。
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 いよいよ夕食です。ワインは、ウンブリア州自慢のグレケット(Grechetto)。イタリア北部出身で味にうるさいブルーノと質にこだわるエーレナが選んだだけあって、さわやかでおいしかったです。
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 前菜には、プレッジョ産のサラミソーセージ、そして、ペコリーノチーズにソラマメのクリームを添えたものをいただきました。
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 プリモは、エーレナ手作りのラザーニャ。目にも留まらぬ速さで、次々と皿に盛りつけていきます。エーレナは、今年8月に滞在を予約した日本人女性から、料理講習を頼まれていて、引き受けたのはいいけれど、英語で大丈夫だろうかと、ひどく心配しています。英語とイタリア語しか説明のないサイトを見て申し込んだくらいだから、英語でも大丈夫なはずだと、励ましました。
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 セコンドの肉料理も、付け合わせのズッキーニと玉ネギも、味がしっかり素材に染み込んでいて、おいしくいただきました。今回は友人として招かれたので、エーレナ自身が腕をふるってくれましたが、アグリトゥリズモに宿泊する場合には、料理を専門に担当する女性が、夕食を支度することになります。

 一つひとつの部屋の設備も豪勢なため、わたしたちから見ると、宿泊費が非常に高いのですが、エーレナによると、夕食に関しては、希望する宿泊客全員に提供していると、現在の料金ではむしろ赤字になってしまうので、今年いっぱい様子を見てから、来年以降どうするかを考えたいということでした。イタリア各地で、アグリトゥリズモやホテルに泊まってみると、規模の小さいところでは、夕食は週末やイベントのある日のみ、あるいは客の人数が多いときのみというところも多く、他の日には、近所のおいしいレストランを紹介してくれることも多かったのは、そういう事情があるからか、と思い至りました。
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 これはエーレナが、すべての仕事を法に則り、税金もきちんと払った上で、客においしく質の高い食材を提供し、料理人にも相応の給料を払おうとしているためでもあります。アグリトゥリズモやホテルの経営者の中には、エーレナと同じように、質のよいサービスを法に則って客に提供しようとする人も多い一方、残念ながら、ふつうの家庭料理と大差ない素朴な夕食を法外な値段で提供するアグリトゥリズモもあれば、客に領収書を渡さない、つまり、本来払うべき税金をごまかそうとするような宿の主人もいます。

 最近は、地方料理をうたう店でも、経営者や給仕がその地方出身ではなかったり、イタリア人ではなかったりということも、増えてきた気がします。ただし、今月旅行していて思ったのですが、外国から来た料理人の方が地元のコックよりも、よっぽどおいしい地元料理を作る場合もあるので、皆さんも、イタリアを旅行する際には、料理人や給仕の国籍や出身地に目くじらを立てないようにしてくださいね。
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 最後のデザートは、わたしの夫手製の、パイナップルとココナツのティラミスです。マスカルポーネの代わりに、クリームに生クリームを少々加えてあり、ビスケットにはパイナップルの果汁がたっぷり染み込んでいます。さわやかな夏の味がおいしく、エーレナとブルーノも喜んで食べていました。

 こうして、おいしいものを味わいながら、皆でおしゃべりを楽しむうちに、夜が更けていきました。

 上の写真にはブルーノ、エーレナとわたしだけで、撮影した夫が写っていないこともあり、ティラミス作成中の夫の真剣な姿をご披露して、締めくくりとします。
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-07-23 23:27 | Umbria | Trackback | Comments(0)

オリーブの花と初夏の食卓

 今朝、畑仕事をしていた夫が、用事で家に戻ってきたとき、黒髪の間に、小さな白い花がいくつも散りばめられていました。「オリーブの木の下で作業をしたときに、頭でかすめたので、花がついてきたんだろう。」と、夫は言います。
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 この白く小さい可憐な花が、オリーブの花です。ごく小さい花なので、よくよく近づかないと、はっきり見ることができません。
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 こんなふうに遠くからだと、何かクリーム色のものが葉と葉の間に垣間見えるという程度です。オリーブの木の下にいるのは、最近我が家の敷地内で生まれたばかりの子猫たちです。うちで飼っているわけではないのですが、残飯をよくやるために、数匹の猫が、周囲に居ついています。

 花はたくさんあるのですが、近年オリーブの実があまりならなくなったので、夫は、「今年はたくさん収獲できるといいんだけれど。」と心配していました。

 このところ暑い毎日が続き、野菜畑では、ズッキーニの花が咲き始め、実も食べられるほどに大きくなってきました。以下、4枚の写真は、すべて昨年、2009年8月20日に撮影したものです。
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 8月末の写真なので、赤く熟れたトマトも見えますが、今年はまだ、我が家の野菜畑では青くて小さいので、収獲までは待たなければいけません。
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 ズッキーニの花は、朝顔に似て、早朝は花をいっぱいに広げて美しく咲いているのですが、日が高くなると、だんだん花が閉じてしまうのです。そして、日数が経つと、早朝であろうと、花は閉じたままとなり、しぼんでいってしまいます。

 今日は野菜畑に行ったのが11時過ぎで、もう閉じかけた花もあったので、昨年「メルマガの記事に添えよう」と思って勇んで撮影したまま、眠っていた写真を使用しています。
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 さて、ズッキーニは、実だけではなくて、花も、衣をつけて揚げたり、パスタの具にしたり、卵料理にしたりしておいしくいただけるのですが、花を摘むときには、注意が必要です。

 上の写真では、ズッキーニの実の上に咲いていた花が、日が経ったためにしぼんでしまっていますが、撮影の2、3日前には、美しい花が咲き、そのすぐ下に小さなズッキーニの実が見えていたはずです。

 こんなふうに、花のすぐ下にズッキーニの実が育ちつつある場合には、この花は残しておかなければいけません。花なしでは、下にあるズッキーニがそれ以上育たなくなってしまうからです。
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 一方、この写真の左手に見えるズッキーニの花では、花のすぐ下には細長い緑色の茎があるだけです。こうやって花の下が細長い茎である場合には、遠慮なく花を摘み取ることができます。その際にはナイフを使います。
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 今日わたしが野菜畑で収獲したのは、こちらです。ズッキーニの花はもう閉じかけてしまっています。他にも、サニーレタス(insalata canasta)と小玉ネギ(cipollina)、そして、今年初めてのズッキーニの実も収獲しました。

 辞書を見ると、伊和辞典にも伊伊辞典にも、「ズッキーニ」はzucchina(zuccaの語尾に縮小辞、-inaがついた縮小形)とあり、一方、「カボチャ」はzuccaだと書かれています。

 けれども、この「ズッキーニ」、ペルージャ周辺では、単にzucca と呼ぶことの方が多いようで、レストランのメニューに、ズッキーニの花の名がある場合には、たいてい、fiori di zuccaと書かれています。夫、義父母や友人、知人も皆、ふだんはズッキーニをzuccaと呼び、「カボチャ」について話したいときには、zucca invernale(冬のzucca)と呼んで、夏に育ち収獲するズッキーニと区別しているようです。

 それは、さておき、今日の昼食には、収獲したばかりの新鮮な野菜を、たっぷりいただきました。
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 パスタの具は、ズッキーニとその花です。まずは、フライパンにオリーブオイルを熱し、小玉ネギの玉にあたる部分をみじん切りにして、しんなりするまで炒めます。さらに、細かく切ったズッキーニの実を、花の茎に近い堅い部分と共に加えて、これらをじっくり炒めてから、火を止める少し前に、花の柔らかい部分も加えて調理します。最後に、ゆで上がったパスタとすり下ろしたパルミジャーノを加え、よく混ぜ合わせて、はい、出来上がり。

 素材が旬の野菜で、しかも収獲してから2時間以内と、きわめて新鮮なうちに料理したこともあって、我ながら、とてもおいしくできました。
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 セコンドは、和風ハンバーグ。小玉ネギの上の青い部分とモヤシ(残念ながら缶入りです)を使い、味つけには、しょうゆも使いました。野菜のつけ合わせは、やはり畑で取れ立てのサニーレタスです。

 こうして安全なおいしい野菜を食べられることを、義父や夫に感謝しながら、我が家で取れた今年初めてのズッキーニをいただきました。実は、このズッキーニ、夏が進むと、ズッキーニばかり食べる毎日が続くようになり、野菜畑のあるどの家庭でも、「また、ズッキーニ!」という悲鳴が聞こえてきがちなのですが、「今年初」ということもあり、今日は、夫と二人で喜びながら、そして感謝しながら、おいしく食べたのでありました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-12 16:24 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(0)

初夏の恵みを味わう散歩 ~ヒナゲシとアスパラガス

 初夏に入ると、ペルージャ近辺の野山や道の傍ら、そして除草剤を使わない畑では、ヒナゲシ(papaveri selvatici)の赤い花が一面に咲きほこり、道を行く人の目を楽しませてくれます。こちらは、ペルージャのすぐ北方にある郊外の村、チェネレンテ(Cenerente)の麦畑を撮影したものです。
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 写真の奥の方、中央よりやや左手には、チェネレンテの教会とその鐘楼が小さく見えています。5月に入ってから、この付近を車で通るたびに、鮮やかな一面の紅に感嘆していたのですが、なかなか写真に収めることができませんでした。

 6月6日日曜日の夕方、「麦畑を紅に染めるヒナゲシを撮影したい」と夫に頼み、車で繰り出して撮ったのが、上の写真です。「最近は暑くなって、毎日太陽が照りつけているから、もう枯れかけてしまっているよ。」と予告されていたとおり、残念ながら、もう一部のヒナゲシは枯れしぼんでいて、わたしが感動したときに比べると、赤の鮮やかさが目減りしていました。

 この後は、テッツィオ山の西側にある山道を散歩することにしました。

 散歩コースは、テッツィオ山自然公園の入り口から、トラジメーノ湖の遠景が美しい地点、ミーララーゴ(Miralago)まで。
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 写真の右手にある道の奥の方に、緑色の鉄柵があり、これがテッツィオ山自然公園(Parco Naturale del Monte Tezio)の入り口になっています。写真の左手には、夏の野山を彩るエニシダ(ginestra)の黄色い花が、今を盛りと咲いています。

 鉄柵があって、車は通れないのですが、柵の左側には人が楽に出入りできるだけの空間があって、散歩に訪れる人や犬が自由に行き来できるようになっています。車は、道の左側、エニシダの前に駐車します。

 さて、柵を通り抜けて、なだらかな坂道をしばらく登っていくと、やがて様々な散歩コースの分岐点に行き当たります。わたしたちは、そのうち2番コース(Sentiero n.2)を途中まで歩くことにしました。すべて歩くと、テッツィオ山頂付近にある十字架、Croce cella Pieve(下の写真)まで登ることになり、片道2時間近くかかるからです。
写真は、5月1日のテッツィオ山登頂時に撮影。登頂についての記事は、こちらです。


 分岐点で左に曲がり、2番コースを進みます。まずは、緑の木々に囲まれた森の中を、なだらかな坂を登りつつ、しばらく歩いて行きます。(下の写真)
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 途中ですれ違った下山中の人が、野生のアスパラガス(asparagi selvatici)をたくさん収獲していたため、わたしたちも、道の左右を注意深く見ながら、散歩をしていきました。最初は、「1本だけアスパラガスがあっても、何が作れる? もうアスパラガスの季節は終わりかけているんだよ。」と言っていた夫も、わたしが、1本2本と見つけていくうちに、やはり、「ペルージャっ子(perugino)としては、負けられない」というところでしょうか、時には道を少しそれて、森の中に踏み込み、真剣にアスパラガスを探し始めました。
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 上の写真で、中央付近に左右に長く伸びて生えているのが、野生のアスパラガスの親となる木です。細長いい薄茶色の幹と枝に、短い針のような濃緑の葉が生い茂っているこの植物を、ペルージャの人はasparagiaio(発音は、「アスパラジャイオ」)と呼びます。タケノコが竹の若芽であって、竹の近くに生えるように、野生のアスパラガスも、このアスパラジャイオが春先に出す若芽が育ったものなのです。アスパラジャイオの根は、竹の地下茎ほど長くは伸びないため、アスパラジャイオを見つけたら、そのすぐ近くに、アスパラガスが顔を出している可能性が高いことになります。上の写真をよくよくご覧になると、写真の右手にすくっと上方に伸びている黄緑色の細長いものがありますが、これが、野生のアスパラガスです。
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 こちらの写真でも、やはりアスパラジャイオのすぐ近くに、アスパラガスがすくっと伸びています。

 というわけで、野生のアスパラガス探しは、まず森に茂っている緑の草木の中から、目ざとくアスパラジャイオを見つけることから始まります。アスパラジャイオが見つかったら、その周囲を注意深く見ると、野生のアスパラガスが見つかることが多いのです。すでに他の人が摘んでしまった残りの茎も、この日は何本も見かけました。また、アスパラジャイオがあっても、アスパラガスがない場合もたまにあります。

 この日は朝から日ざしが強く、暑くもあり、前夜のコルチャーノ合唱祭で疲れてもいたので、日陰の多いところ、つまり森の中で、あまり疲れない短距離の散歩をしようということで、この散歩コースを行くことに決めました。わたしたちが、アスパラガス探しに夢中になったのも、「季節が終わってしまう前に、おいしいアスパラガスを収穫しよう」というほかに、「あまり歩きたくないから、散歩をのんびり楽しむためにも、立ち止まって、アスパラガスを探そう」という気持ちがあったからです。
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 こうして、しばしば足を止めては、アスパラガスを摘みつつ、のんびりと進んでいくうちに、やがて、目的地、ミーララーゴ(Miralago)に到着しました。上の写真は、このミーララーゴからの眺めです。「湖」(lago)を「見晴らす」(mirare)ことができるというその名のとおり、緑あふれる平地やなだらかな丘の向こうに、美しく水をたたえるトラジメーノ湖(Lago Trasimeno)が見えます。日の光が強かったため、写真では、残念ながら、緑の奥にある湖と空の区別がつかないのですけれども。道の傍らには、赤いヒナゲシの花が咲き、山の斜面のあちこちをエニシダの黄色い花が彩っていました。
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 この写真は、一足先にミーララーゴにたどり着いて、美しい眺めを楽しんでいる夫を撮影したものです。この道をさらに進んで、テッツィオ山を登っていくと、十字架、Croce della Pieve(三つ目の写真)まで行くことができるのですが、今回は、美しい風景とアスパラガスの収穫に満足して、ここで引き返すことにしました。
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 岩肌や緑の草木の間に、この美しい桃色の小さな花がいっぱいに咲いているところもたくさんありました。
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 道端には、風変わりなラン(orchidea)の花も咲いていました。「歩く植物・動物事典」の夫によると、花が昆虫の形に似ているのは、この姿で昆虫を呼び寄せて、受粉を手助けしてもらうためだそうです。このランは花弁が白いのですが、同じ種類で、花弁が薄紫色のランの花もあります。(下の写真)
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 こうして、道の傍らに咲く花を楽しみながら、そして、わたしは松やモミの木の花粉に苦しみながら、出発地点であった、テッツィオ山自然公園前の駐車場まで戻りました。わたしたちが車で到着した午後6時頃には、道の左側に車がびっしり並んでいたのに、散歩を終えて戻った午後7時半過ぎには、車がわたしたちの車も含めて、2台しか残っていませんでした。(2枚目の写真は、散歩が終わったあとに撮影したものです。)

 なお、このテッツィオ山散歩の2番コース(Sentiero n.2)については、テッツィオ山文化協会(Associazione Culturale Monti del Tezio)のサイトに、詳しい説明があります。該当ページは、こちらです。イタリア語で書かれていますが、道筋を示す航空写真もあります。

 高さ961メートルのテッツィオ山、5月1日にわたしたちが歩いたコースには道が分かりにくい地点もあったのですが、テッツィオ山自然公園入り口から出発する散歩コース(詳しくはこちら)は、どの道もきちんと案内板があって分かりやすく、歩きやすいように整備されています。公園入り口近くのコンプレッソ(Compresso)までは、ペルージャ中心街から、apmのバス(現在は、KとZ15)で行くことができますので、付近に住まれている方は、ぜひ一度散歩を楽しんでみてください。
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 こちらが、今回わたしたちが収獲した野生のアスパラガスです。翌日に食べることにしたため、鮮度を保つために、水につけておきました。次の日の夕方、下ごしらえをしてから、卵とじにして、おいしくいただきました。季節が終わりかけているからか、とても細いアスパラガスが多かったのですが、独特のさわやかな苦味を楽しみながら、食べることができました。

 野生のアスパラガスやその卵とじの調理法に興味のある方は、こちらをご覧ください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-10 11:55 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(0)

野生のアスパラガス

 イタリア語では、asparagi selvatici。(これは複数形で、単数形はasparago selvaticoですが、単数形の使用例はまだ見聞きしたことがありません。)

 4月半ばから5月末にかけては、天気がいいと、野山に野生のアスパラガスを摘みに出かける人々が大勢います。我が家の大ベテランは何と言ってもお義父さん。テッツィオ山やミジャーナ(詳しくはこちら)に一人で出かけては、両腕に抱えきれないほどたくさんのアスパラガスと共に、帰宅することもしばしばです。

 わたしたちも、今年はまだですが、野山に散歩に出かけて、結局アスパラガスを探したり摘んだりするのに夢中になって、歩くのが二の次になることもよくあります。まだまだ夫にはかないませんが、わたしも教えてもらって、どこにアスパラガスがあり、どうすれば見つけられるかが分かるようになりました。
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 写真のアスパラガスは、今日、4月21日(水)の夕食用にと、義父母から分けていただいたものです。我が家の鶏の産む新鮮な卵がたくさんあるので、今回は卵とじにしていただくことにしました。

 どうやって調理するにしても、まず下ごしらえをする必要があります。
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 上の写真の上方に、紫がかったアスパラガスと緑色のアスパラガスが1本ずつ写っています。色が違うのは、生えていた土壌の性質が異なるためだそうですが、どちらもおいしく食べられますし、紫色のものもゆでると緑色になります。

 まずは、アスパラガス1本1本について、穂先の方から、親指と人差し指の端でつまんで下方に折り曲げては、ポキポキと茎を短く折っていきます。茎を両指でつまんで下方に曲げても折れないところまで来たら、残りの茎は堅すぎて食べられない部分です。(上の写真の中央下方にある部分)
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 アスパラガスを調理しやすくし、また食べられる部分と食べられない部分を分けるために、この地道な作業をひたすら繰り返します。(上の写真の右側が、食べられる部分、左側が堅くて食べられない部分。中央左は、摘み立てのままのアスパラガスで、中央右は、それを小分けにしたものです。)

 お義母さんの流儀では、このあとフライパンにオリーブ・オイルを入れて熱してから、アスパラガスを加え、さらに少々の水と塩を加えて、この水とアスパラガス自身の水分とで10分ほど煮込みます。

 普段はわたしも教わったとおりにしているのですが、今回はブログにも書くとあって、いつも頼りにしている料理書、『Il CUCCHIAIO D'ARGENTO』(Clelia d'Onofrio, Editoriale Domus, 1997)(詳しくはこちら)を見てみました。日本では見かけない野菜の調理法が詳しく書かれているし、材料ごとに、伝統的なレシピを中心にさまざまな料理の作り方が並んでいて、とても便利です。いろいろな女友達に、「これはという1冊」を尋ねた末に、購入したものです。
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 この本には、「ゆでる場合は、塩水を沸騰させてからアスパラガスを入れて、15分間ゆでてから水気を切ること。ただし、少量の塩水を沸騰させて、蒸すのが最良。」とあります。蒸し器も時間もないので、今回はゆでてみることにしました。
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 ゆでてしまうと、お義母さんお勧めの調理法と比べて、せっかく豊富なビタミンAとビタミンCが水に溶けてしまうという問題はあるのですが、色はより鮮やかな緑色になりました。(上の写真)

 オリーブ・オイルをフライパンに入れて、アスパラガスを炒めます。卵四つを皿に割り入れ、塩少々を加えて混ぜ、この溶き卵もアスパラガスを炒めているフライパンに入れて、時々混ぜ返してできあがり。これは、二人分の分量です。
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 春らしく、花の形に整えてみました。昨日、鮮やかな黄色が一面に広がる菜の花畑を見て、啓発されたからかもしれません。

 野生のアスパラガスの特徴は、独特のさわやかな苦味です。慣れるとこれがおいしいのですが、卵を使うと、この苦味をおさえて、ほどよいものにできるわけです。

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 野生のアスパラガスは、パスタやリゾットの具としても活躍します。この場合、苦味とバランスを取るために、パンチェッタあるいはサルシッチャと共に料理するとおいしくなります。 お義母さんに教えてもらったり、レストランで食べたおいしい料理からアイデアを得たりして、自分でも作ってみる料理が多いのですが、上の写真は、わたしが作った野性のアスパラガスとパンチェッタのリゾットです。先週、健康によいからと玄米を使って作ったのですが、アスパラガスの薄緑色と旨みが全体に行きわたって、なかなかおいしくできました。

 書いているうちに、とっくに真夜中を過ぎてしまいました。いつか天気のいい日に、アスパラガスを探しに行って、野山に生えているアスパラガスの写真も、皆さんにお見せできたらと思っています。

追記(2010年6月10日)
 ようやく野山に生えているアスパラガスの写真を撮り、野生のアスパラガスの探し方の説明を添えて、記事にすることができました。興味のある方は、こちらをご覧ください。

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by milletti_naoko | 2010-04-22 01:00 | Gastronomia | Trackback | Comments(0)

Zuppa di fagioli ~ウンブリア、伝統の味~

 今日はお義母さんが、zuppa di fagioliの作り方を伝授してくれました。
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 読みは、「ツッパ ディ ファジョーリ」。あえて、日本語に訳そうとすると、「イタリア風インゲンマメどんぶり」。

 日本料理のどんぶりものには、ごはんの上からだし汁やしょうゆで煮込んだ野菜などを回しかけますが、この料理では、薄切りのパンの上から、インゲンマメ入り野菜スープを回しかけます。
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 こちらが、かけ汁となるインゲンマメ入り野菜スープ。深めの鍋で、まずみじん切りにした玉ネギを炒め、しんなりしてきたら、さらに細かく刻んだニンジン、セロリと青菜を加え、最後にトマトを加えて、汁気がなくなるまでじっくり煮込みます。そのあと、この野菜を煮込み終わった鍋の中に、別の鍋でゆでて塩で味つけもしたインゲンマメをたっぷりの熱湯と共に加え、さらに煮込みます。そして、ほどよい加減になるように、味見しながら、塩、こしょうを適量加えます。これで、かけ汁ができあがりました。

 青菜は何でもよいのですが、今回我が家では、野菜畑で収獲したフダンソウとキャベツを使いました。また、最後に加えたインゲンマメは、一部はゆでただけの豆をそのまま、一部はゆでた豆をさらに裏ごししてから、野菜スープの中に加えています。

 このあとは地道に同じ作業を何度も繰り返していくことになります。(ティラミスにせよ、ラザーニャにせよ、イタリア料理には幾層も同じ作業を地道に繰り返すものが多いという印象があります。)
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 まずは、耐熱の深皿を準備し、底にpane raffermo(古くなって堅くなったパン)を薄切りにしたものをしきつめます。(記事にしようと思いついたのが遅かったので、写真の右側の皿にはさらにできあがったzuppaがあり、左の皿もほとんど完成に近い状態です。)

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 そして、そのパンの上から、用意しておいたインゲンマメ入り野菜スープをたっぷりと回しかけます。
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 さらに、その上から、パルメザンチーズをすりおろした粉チーズをたっぷりとふりかけます。写真に見えるのが、わたしの大好きなお義母さん。謙虚で優しく、働き者で、自分もこんなふうに年を重ねられたらいいなと思うのですが、まだまだ修行が足りません。

 以上の作業(乾パン⇒スープ⇒チーズ)を何度も繰り返して、最初の写真にあるようなzuppa di fagioliができあがります。

 野菜も豆類もたっぷりで、たいへん健康にいい上に、体も心も温まるおいしい一品です。堅くなったパンにはスープの味が染み込みやすいので、パンが熱々のスープを浴びて、温かく柔らかく、そして、うまみたっぷりになります。うちの夫の大好きな料理の一つです。

 本来は、食べ切れずに日数を経て、堅くなってしまったパン(paner raffermo)を、無駄にせずおいしく食べようという暮らしの知恵から生まれた料理なのですが、こうした古いパンを見事に活用した料理が各地方に数多くあり、このzuppa di fagioliもその一つです。ちょうど、日本でも冷ごはんを活用したお茶漬けや雑炊、炒めごはんのようなレシピがあるのと同じですね。日本はごはんの、イタリア中部はパンの文化なので、それぞれの主食を最後まで大切においしくいただくための知恵が生まれてくるわけです。
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 今日は朝から1日曇りがちで、時々雨も降りました。写真は、わたしたちの寝室の窓から撮影したものです。
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 写真の正面、庭の中央に大きな桜の木があります。この木の右側に野菜畑に下りていく小さな階段があり、この階段を下りていくと、右側には最初はリラの木、次にローズマリーの茂みがあり、そしてその次に、花盛りの様子を、写真と共にすでに何度かご紹介した桜の木が現れます。

 奥に隠れた桜の方が、庭の正面にある桜の木に比べて、かなり開花が早かったので、これまでこちらばかりを取り上げていたのですが、今は、正面の大きな桜も、一面に真っ白な美しい花を咲かせ、窓から外を見やるたびに目を喜ばせてくれます。

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by milletti_naoko | 2010-04-13 17:34 | Gastronomia | Trackback | Comments(0)


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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