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巡礼のよろこび

 3か月、2600kmの巡礼の旅に挑んだ我らが友人、フランコ。8月9日にリミニの自宅から、スペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラを目指して、毎日数十キロメートルを歩いていたわけですが、10月31日日曜日に、無事サンティアーゴに到着しました。

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 この3か月の間には、フランコが滞在する場所まで車で行って、共に一泊し、しばらく一緒に歩いたこともあるし、時々電話で連絡を取り合っていました。

 長い旅の末、ようやく自宅に戻ったフランコと電話で話すと、「巡礼中は、歩くたびに風景が変わり、たくさんの人に出会い、毎日があっという間で、もう何年も旅を続けているような気がした。それが、こうしてうちに帰って、仕事や毎日の生活に戻ると、1日が本当に長い。」密度の濃い巡礼の間は、時の流れ方が非常に早かったとのことでした。毎日30~50kmも、20kg近くもある重いリュックを背に歩いたわけですから、体が痛んだ日ももちろんあったそうですが、気にせずに歩き抜き、「毎日充実した、すばらしい旅であった」と、その感慨を語ってくれました。

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 そうして電話で話した翌日に、巡礼先からの絵はがきも、我が家に届きました。

 2か月は一人で歩いたフランコですが、10月始めには船長スピーディが、10月27日には、マヌエーラを始めとする6人が巡礼に加わり、サンティアーゴまで、8人で共に歩いたあと、さらに、フィニステッレまで巡礼の旅を続けました。

 Finisterreという地名は「大地の終わり」を意味します。スペインの最西端の一つで、向こうには果てしない大西洋が広がっています。フランコからの絵はがきには、「大地は終わっても、夢は終わらない」とありました。巡礼中に、サンティアーゴからイェルサレムを目指して歩く人に何人か出会い、さらなる巡礼の目標を見つけたからかもしれません。

 サンティアーゴまでの巡礼を果たしたあとは、さらにこのフィニステッレまで歩いて、大西洋の水を浴び、身体を清め、巡礼中に身に着けていた服を燃やして、砂浜で、サンティアーゴ巡礼の象徴でもある貝殻を拾い、巡礼の証とする伝統があるそうです。マヌエーラは、「11月の初めで、海の水は冷たかったけれど、それでも冷たい水で身を清め、さらに聖人の像を2回抱きしめて、感慨で胸がいっぱいになった」と語ってくれました。巡礼の旅は、体を鍛え、たくさんの感動を与えてくれ、心の精進になった、と。

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 友人たちの、充足感に満ちた喜びの声を聞きながら、わたしたちもいつか、皆と一緒に、あるいは二人で、この巡礼を経験してみたいと、思いました。

関連記事
・「サンティアーゴ巡礼、2600kmを歩く旅」(リンクはこちら
・「旅立ちの時」(リンクはこちら
・「フランコ訪ねて1、森の幸満つ湖」(リンクはこちら

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-11-12 12:14 | Cammino di Santiago | Trackback | Comments(4)

オリーブ収穫3日目

11月7日日曜日。この日は朝早くから、兄弟が共同作業。

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 夫と弟のパオロが、同じオリーブの木にハシゴを立てかけ、時々おしゃべりもしながら、オリーブを摘んでいきます。いえ、下に広げた網の上に、落としていきます。(詳しくは記事、「いざ、オリーブ収穫!」

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 ハシゴをオリーブの木から遠いところに立てたのは、木の周囲がレタス畑になっているからです。しかも、野菜畑が急な斜面にあるため、長い長いハシゴが何とか木にもたれかけているという風情です。大道芸とは言いませんが、二人とも、微妙なバランスを取りながら、やや無理な姿勢で、それでも、次々にオリーブの実を、枝から落としていきます。

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 近くの畑では、お義父さんがソラマメを植えていました。

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 耕した畑の土を掘り返して、ソラマメをまき、その上に土をかけます。

 11月2日の「死者の日」、故人を追悼する日に、お義母さんの家では、代々ソラマメのスープを食べる習慣があることは、以前に書きました。(記事はこちら)義母によると、冷凍庫のなかった昔は、乾燥豆を使ってスープを作っていたけれども、生や冷凍のソラマメで作ったスープとはかなり違う味がして、乾燥豆ではない方がスープがおいしいとのことです。

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 わたしはと言えば、夫たちが作業する近くにあるオリーブの木々の間を回り、低い枝になっている実を摘んでいきました。その際に利用したのが、こちらのカゴです。バラの花は、茎が折れていたので、摘んで家に飾ることにしました。

 カゴの手提げの部分に、古いベルトがつけてあるのはなぜかと言うと、

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 ベルトの輪に頭を通して、カゴを首からかけ、摘み取ったオリーブを、手早くカゴに入れられるようにするためです。ベルトも服も同じ茶色で、分かりづらいのですが、写真では、緑の矢印でベルトを示しています。

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 というわけで、わたしは、首からカゴをぶらさげながら、オリーブの木々の間を回りました。

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 木の高みになっている実は、背伸びしながら、しなやかなオリーブの枝をつかんで引き下ろし、もう一方の手で摘み取ります。

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 こちらは再び、兄弟が力を合わせて、収穫しているオリーブの木です。上の方に行くほど、オリーブの実が大きく、黒々としているのが、お分かりでしょうか。

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 昼食の時間が近づいた上、空がかき曇り、午後は雨という予報が出ていたため、木にはまだ実がたくさん残っているものの、作業を終了。網の端を持ち上げて、オリーブの実を一箇所に寄せ集めたあと、二人はざっと見て、目につく葉や大きい枝を取り除いていきます。搾油場の機械が、後できちんと枝や葉を取り除くからです。

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 それから、夫が網の上のオリーブを、手早く箱の中にかき入れていきます。

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 箱に入らなかった分は、とりあえずわたしが首からさげていたカゴの中に入れて、運びました。

 幸い、収穫したオリーブを運び込み、網を片づけてしばらくしてから、雨が降り始めました。日曜日なので、義父母宅で、お義母さんが準備してくれた昼食を、一緒に食べました。

 以後は、雨の日が続いているため、オリーブの収穫はお休みです。

 月曜から火曜にかけて、義父、夫あるいは義弟が、何度かオリーブを搾油場へと車で運んだのですが、搾油場前に、オリーブを運ぶ車が長い列をなしていたり、その日のうちにはできないと言われたりして、昨日の午後、3度目の訪問で、ようやくオリーブの実を引き取ってもらいました。11月5日から7日午前中まで、2日半で収穫した我が家のオリーブは、枝や葉を機械が取り除いたあとの重量が、131kgだったそうです。夫によると、日数が経つほど、オリーブの実が乾燥して重量が軽くなる上、発酵し始めるので、収穫後できるだけすぐに搾油場に運ぶのが、望ましいとのことです。

 ともあれ、連日これほど列ができるということは、付近一帯で皆がオリーブの収穫をしているのだと、ウンブリア州のオリーブ園の多さを改めて思いました。

⇒記事、「週末は助っ人参上!」につづく(リンクはこちら

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by milletti_naoko | 2010-11-10 21:37 | Famiglia | Trackback | Comments(16)

ピザと満ちゆく月

 今夜の夕食には、夫のルイージがピザを焼いてくれました。

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 今回の具は、トマト、ゴルゴンゾーラ、玉ネギ、そして、クルミです。一方、ふだんは、トマト、モッツァレッラに、アンチョビとケッパー、あるいは玉ネギを加えます(記事はこちら)。

 クルミを載せようと提案したのは、わたしです。

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 ピザ屋、ポンペイのゴルゴンゾーラとクルミのピザがとてもおいしいし(記事はこちら)、最近、夫が友人の引越し作業を手伝ったときに、お礼にもらったクルミの実がたくさんあったからです。

 風邪を引いて、前日は熱もあったのに、雨の降る寒い土曜日に、「約束だから」と出かけて行く夫を、心配しながら見送ったのですが、幸い風邪をこじらせることもなく、おいしいクルミを好きなときに食べることができます。

 その友人の家にはクルミの木がたくさんあるのですが、20年ほど前にそのクルミの木を植える際にも、夫が手伝ったそうで、その若木が今は大きく育ち、毎年たくさんの実をならせているそうです。

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 ピザを焼くのでも、デザート作りでも、作業中の夫は真剣そのものです。わたしは、待ちながらテーブルを準備し、クルミを割りました。実が黒く、食べられないものも半分ほどあるのですが、夫から、手に持って重たい実を選ぶといいと教えてもらいました。言われてみると、確かに、食べられないクルミの実は、とても軽いのです。

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 さて、薪をくべるかまどのない我が家で、おいしいピザを焼くのに大活躍してくれるのが、こちらのG3Ferrari社のピザ焼き器、Pizza Expressです。

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 使ったばかりで汚れていますが、中はこんなふうになっています。オーブンのように火力を拡散させることなく、強い熱で、あっという間においしく焼けるので便利です。数年前に、安売りを機会に買ってすぐに、次のモデルが出たので、夫はとても残念がっていました。

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 ピザが焼きあがりました。端がめくれているのは、今回は夫が、珍しくも生地を伸ばしすぎて、ピザ焼き器の中に入らなかった部分を、中に折り込んだからです。

 今回は、生地を作るのに使った小麦粉が、半分が薄力粉(farina 00)、半分が全粒粉(farina integrale)。

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 まずは焼きあがった1枚のピザを半分ずついただき、その間に、次のピザを焼きます。

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 焼きたてのピザは、夫の手作りでもあり、とてもおいしかったです。こんなにくつろいだ写真を載せていいのだろうかと思いつつ、雰囲気をお伝えするべく添えておきます。

 いつか夫がわたしに、こう言ったことがあります。

 「君って、満ちてゆく月みたいだね。」

 あら、珍しく甘い言葉かしら、と思ったら、すぐに続けて、

 「君の顔、だんだん丸くなる一方だもんね。」

 甘いものやピザなど、おいしいものをつい食べ過ぎて、丸くなる一方のわたしなのでありました。友人たちと外食するときなど、夕食が夜遅くなるので、太りやすいから…などと言い訳するのをやめて、甘いものを控え、食事は腹八分にして、運動を始めなければ、と思ってはいるのですが……

 この場を借りて、ダイエットの同志を募集します! 

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by milletti_naoko | 2010-11-09 23:55 | Gastronomia | Trackback | Comments(10)

いざ、オリーブ収穫!

 11月5日金曜日から、我が家ではオリーブの収穫が始まりました。

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 オリーブの木は庭のあちこちに、そして野菜畑に生えています。最初の二日は、朝、ひどく霧が深かったので、霧が去り、木や地面が乾いてから、作業に取りかかりました。

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 木の下を、目の細かい網で覆い、その上に、次から次へとオリーブの実を落としていきます。はしごに登って収穫しているのは、夫です。

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 下に網(家族は、rete「網」ではなく、tela「布、織物」と呼んでいます)がある場合は、一粒一粒の実を摘むのではなく、オリーブの枝の上方を軽くげんこつでつかみ、そのままげんこつを枝にそって上から下に滑り下ろし、枝についた実を手早く網の上に落としていきます。

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 わたしも、まずは下枝のオリーブを収穫し、その後は、高い位置の実に手が届くように、木に登りました。写真は、自分で、その足元を撮影したものです。すでに網の上に、たくさんオリーブがたまっています。

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 網の周囲に杭を打って、網の端をその上に載せて高くし、オリーブが網の外に出てしまわないようにしています。我が家はかなり急な斜面に建っています。夫もはしごを立てかけるのに、苦労しています。

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 1日の収穫が終わると、網の端を工夫しながら持ち上げて、すべての実を、網の上の同じ場所に集めます。そして、まずは実に混じった葉や枝をざっと取り除いてから、箱に入れていきます。初日は上のような大きい箱、二つに入りきらないほどのオリーブを収穫しました。目分量で、約50kgとのことです。お義母さんや義弟も、午後はかごを片手に、他のオリーブの木の低い枝に生えている実を収穫していましたが、「こんな格好だから写真は撮らないで」ということで、残念ながら写真はありません。実は、2枚目の写真で、オリーブを収穫する夫のつまさきの右手に、ほのかにピンク色が見えていますが、これは奥にあるオリーブの実を収穫中のお義母さんです。

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 2日目、早くから作業を始めた夫に加勢しようと、外に出ると、ドアの音を聞きつけて、「餌だ!」と思った猫たち(記事はこちら)が、近づいてきました。

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 この日、夫がまず手をつけたのは、こちらのオリーブです。わたしの手が届く低い部分には、ほとんど実がない上、木登りするのは難しそうだったので、家から椅子を取ってきて、椅子の上に載って、実を摘みました。急傾斜にあるため、椅子を安定して置ける場所が限られてきます。

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 夫と同じ木で、自分の手が届く範囲の実を摘んだ後は、箱を持って、他の木の周囲を回り、低い枝に生えているオリーブの実を摘みました。下に網がないので、地面に落とさぬように注意しながら、一粒一粒摘んでいきます。

 上の写真で奥に見える、草が生えていない場所では、メンドリたちが闊歩しています。一度、突然甲高い声を上げたので、何かと思ったら、「卵を産んだところだ」ということでした。

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 早朝は霧に覆われていた空が、こんなに美しく晴れ渡りました。椅子の上に載って、手を伸ばしても届かない高い位置にあるオリーブの実たちを、撮影してみました。

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 時々休んでは、美しいバラを眺めたり、近所の人とあいさつをしたり。

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 道路を挟んだ向かいに、義母の従姉妹夫婦が住んでいて、この二人も庭仕事をしていたのです。

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 話は変わって、こちらは春に野菜畑で見つけた花です。あちこちに咲いていたので、お義母さんに尋ねると、「ルーコラの花よ。自然に実が散らばって、また実からルーコラが育つように、花を咲かせておくの。」ということでした。

 昼食のしたくへと家に戻る前に、ひょっとしたらと、花のあった場所に行ってみると、

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 雑草に混じって、ルーコラの若菜がたくさん育っています。

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 さっそく、昼食に、ルーコラにクルミの実とパルミジャーノを加え、サラダにしていただきました。パルミジャーノはナイフで薄片を削りとって、加えました。イタリアではたいていの場合、レストランでも家庭でも、塩、ワイン・ヴィネガーとオリーブオイルを加えて、自分好みにサラダの味つけをします。ルーコラ独特の苦味がクルミやパルミジャーノで緩和されて、おいしかったです。

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 夕方には、初めてトルコロ(記事はこちら)を焼いてみました。牛乳とオリーブオイルの代わりに、プレーン・ヨーグルトを加え、さらにレモン果汁も入れて作りました。周囲は少し焼きすぎて、若干固かったのですが、中はやわらかくておいしかったです。夫にも、義父母にも、「おいしい」と合格点をいただいたんですよ。

⇒記事、「オリーブ収穫3日目」につづく(リンクはこちら
 兄弟二人が木に登り、お義父さんはソラマメを植え、わたしはおもしろい道具を片手に、オリーブを摘んでいます。オリーブを網から箱に写す様子も、写真でご紹介。

>追記(11月7日)
 今朝、朝食にトルコロを食べていて、なぜあまりふくらまなかったのだろうと夫と話していて、薄力粉の量が、ヨーグルト容器4杯分なのに、ブログのレシピに間違って、「3杯分」と少なめに記載していたことに気づきました。小麦粉3杯でもおいしいのに変わりはありませんが、本来のレシピとは違って、若干甘くなってしまいます。すでに作られた方、レシピを印刷された方は、すみませんが、ご訂正ください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-11-07 08:45 | Famiglia | Trackback | Comments(10)

秋色の庭

 セイヨウヤマモモ(corbezzolo)の色とりどりの実が、美しく我が家の庭を飾っています。

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 黄色からオレンジへ、そして赤へと、熟すにつれて色の変わっていくこの木は、山や島を散歩中に見かけることがよくあります。

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 我が家にもあることを、つい最近知って驚きました。赤く熟れた実はおいしいそうで、ジャムにして食べたりもするそうです。

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 「そうで」と伝聞形を使っているのは、まだ食べたことがないからです。わたしの夫は、ブルーベリーでもブラックベリーでもラズベリーでも、およそ食べ頃の熟した実は、散歩中に見つけると必ず味わって、わたしにも勧めてくれるのですが、この実だけは食べているのを見たことがないのです。お義母さんとお義父さんが「おいしいから食べてごらん。」と勧めてくださるのですが、まずは夫に聞いてみようと思いつつ、聞くのを忘れてしまっています。

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 実も美しいのですが、鈴なりにさく白い花もまた可憐です。

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 夫の創り上げたジャスミンのアーチ。正面左手にあるのはリンゴの木で、春には白い花、初秋には赤いリンゴがこのアーチから見えていました。秋の深まった今は、手前の木の紅葉が鮮やかです。

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 今日は久しぶりに、秋晴れの美しい日です。

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 今年最後の梨の実が二つ。

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 右手前に見える梨の実は、もうとうに終わってしまいました。今は葉の彩りが目を楽しませてくれます。二つの梨の木の間に立つイチジクも、今は手の届かぬ高いところに、実がわずかに残るばかりとなりました。

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 少しずつ少しずつ、オリーブの実も、緑から紫へと色づいていっています。我が家の庭とミジャーナのオリーブ園では、例年11月に入ってからオリーブを収穫します。今年はお義父さんが足を骨折したため、収穫時期には家族全員で、手伝うことになると思います。

 今日の昼食は、お義母さん、お義父さんに招かれて、一緒にいただきました。野菜畑で見つけたわずかずつの野菜を一緒に料理したおかずがおいしかったです。食後に食べたバーチ・チョコレートの包み紙の言葉。奥が深くて気に入ったので、皆さんにもご紹介します。

 "L'amore è una farfalla: se la stringi troppo, muore; troppo poco e vola via." (Anonimo)

 わたしの方で、日本語に訳してみると、

 『愛は蝶。つかみすぎると死んでしまうが、つかみ足りないと飛び去ってしまう』(作者不詳)

 下に「n.2」とあるので、愛の言葉集の二つ目のようですが、いったい一つ目はどんな言葉なのだろうと、少々気になってしまいました。

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by milletti_naoko | 2010-10-27 16:25 | Famiglia | Trackback | Comments(11)

トルジャーノ、記念合唱祭

 夫とその弟パオロは、ペルージャ県コルチャーノ市の合唱団、コラーレ・テティウムで、創立以来25年間歌い続けています。

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 今年は、ARCUM(ウンブリア州合唱連盟)も、同じく創立25周年を迎え、9月末から10月の初めにかけて、ウンブリア州各地で、記念合唱祭が盛大に催されました。

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 コラーレ・テティウムが参加したのは、10月2日土曜日、トルジャーノ、サン・バルトロメーオ教会で行われた合唱祭です。開始が午後8時半と遅かったため、すでに日が暮れて、周囲は真っ暗です。

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 これが、この日のプログラムの表紙です。ウンブリア州、ペルージャ県、テルニ県を始め、多くの市町村が協賛していて、これらの地方自治体のシンボルマークが、表紙の左側に、ぎっしり並んでいます。

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 この晩は、ウンブリア州各地からやって来た九つの合唱団が、それぞれ数曲ずつ披露しました。コラーレ・テティウム(Corale Tetium)(上の写真)は、4番目に歌いました。

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教会の美しさに劣らず、ハーモニーの美しい歌声で、拍手を受けました。指揮のアントーニオ・ズマッキも、団員の皆も、満足そうに微笑んでいます。

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 それぞれの合唱団の選曲や構成が違うので、さまざまな歌を聞くことができて興味深かったのですが、一番は、やはり、こちらのベヴァンニャ(Bevagna)の楽団、Corale e Musici della Gaita San Giorgioです。

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 中世の衣装を身にまとい、中世の楽器の伴奏と共に、美しく力強く歌われる中世の合唱曲。巡礼の旅を語った、全十曲からなる歌芝居のうち、時間が制限されていたため、5曲を披露しました。

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 すべての合唱が終わった後で、合唱団と付き添いの家族には、別室で飲み物が提供されました。お二人とも、衣装ともども美しいのでぜひ写真を、とお願いして、撮影させてもらったのが上の写真です。

 合唱祭が終わったのは、午後11時半頃。車でペルージャの自宅に戻ったのは、真夜中過ぎと遅くなりましたが、すばらしい数々の合唱を楽しむことができました。

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by milletti_naoko | 2010-10-16 23:19 | Feste & eventi | Trackback | Comments(2)

真紅の実と助け合い市

 鈴なりになった実の鮮やかな真紅が、緑の葉の中で映えています。

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 セイヨウサンザシ(biancospino)は、春に小さな美しい白い花で身にまとう木で、葉がギザギザの形をしているのが特徴です。

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 ウンブリア州では、森の中を散歩するとよく見かける木です。春には真っ白な花、秋には真っ赤な実がなる、その自然の不思議。

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 ふだんは森の中で見かけるセイヨウサンザシの木ですが、今回はリッチョーネ(Riccione)郊外にある、アゴランティ城(il Castello degli Agolanti)(下の写真)へと登って行くその道の傍らに見つけました。

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 登り道の右手に、セイヨウサンザシの並木があったのです。それぞれの木の実の色が、真紅だったり、桃色がかっていたり、オレンジ色に近かったりと、微妙に違っていました。早熟の木と晩熟の木があるというほかに、空が曇って雨がちであったために、光の加減で色が違って見えたのかもしれません。

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 9月19日日曜日の午後、わたしたちがリッチョーネの中心で花市を訪れた(記事はこちら)あと、町の郊外にあるこの城に赴いたのは、助け合い市が催されていたからです。

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 大手の多国籍企業が、チョコレートやコーヒー、茶などの原料や伝統工芸品を購入する際に、第三世界の生産者にわずかな代金しか払わないことが、よくあります。こうした中で、連帯経済(economia responsabile)を目指して、生産者に正当な利益を返していける生産・流通・販売システムを築いて、商品を販売する場が、イタリアでは、こうした市だけではなく、たとえば町の中心街にもあります。

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 商品をいろいろ見て回ったあと、夫が何やら購入しています。

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 買った商品はこちら。左から、ベルガモット風味の紅茶とジャスミン風味の緑茶で、値段は値札にあるように、それぞれ2.70ユーロ、2.80ユーロです。箱には、スリランカで有機栽培によって育てられたものだと書かれています。おもしろいのは日本では紅茶と呼ぶ品を、イタリア語ではtè nero「黒い茶」と呼ぶことです。確かに見ようによって、赤くも黒くも見えます。

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 連帯経済をうたったこの市では、他にもエネルギーの消費を抑える環境にも家計にも優しい家造りをする業者や、手作りのパンやクッキーを販売する店も参加していました。奥の方には、皿の上に置かれた豆粒を箸を使って、別の皿まで運んでみようというコーナーがあります。中国人らしき女性やイタリア人女性たちが、悪戦苦闘する子供たちに、箸の使い方を教えていました。

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 この市をわたしたちが訪ねたのは、友人のシモーナが市に参加して、商品を販売していたからです。品物は、ロマーニャの伝統技法で絵柄をつけた布製品。(記事はこちら)昨日の記事でも書いたように、今回わたしは、エプロンとビニール袋収納袋を購入しました。

 この市や連帯経済に興味がある方は、以下のサイトを参考にしてください。いずれも市が立つ前に、イタリア語で書かれたものです。

LINK↓↓
Romagna Informazioni – Festival Ecomia 2010, incontro su economia solidale a Riccione
ECOMIA – Festa dell’Economia Solidale e Responsabile

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by milletti_naoko | 2010-10-04 19:10 | Feste & eventi | Trackback | Comments(0)

秋の庭と「amore」考

 実りの秋。我が家の庭でも、いろいろな木々に、果実が実っています。

 こちらは、リンゴの木(melo)です。

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 ほとんどのリンゴ(mela)がよく熟れて、美しい赤い色をしています。ただし、薬をまったくやらないため、ほとんどのリンゴが一部、虫に食われてしまっています。そこで、ナイフで茶色い部分を取り除きながら、食べることになります。

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 こちらはオリーブの実(oliva)です。まだ青いのですが、これから収穫時期の11月に向けて、少しずつ熟していき、色が黒ずんでいきます。我が家では、家の周囲に植わったオリーブの木(olivo)に加えて、夫の生まれた村、ミジャーナにもオリーブ園があります。(詳しくはこちら

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 イチジクの木(fico)も2本あります。この写真に写っているイチジクは、皮が濃い紫色になって初めて、実が十分に熟して、おいしく食べられるようになります。

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 椅子に登って、いくつかイチジクの実(fico、実も男性形です)を収穫してみました。ちょうど前夜に、友人宅でよく熟れた黄緑色のイチジクを食べておいしかったので、少し青みが残るものも摘んだのですが、後から、こういう青いイチジクはまだ熟していないので、おいしくないことが判明しました。イタリアのことわざが言う、”Sbagliando s’impara”、「人は間違いを重ねながら学んでいく」を、身を持って実践しました。

 生ハム(prosciutto crudo)をメロンと共に食べることをご存じの方は多いと思いますが、イチジクと一緒に食べてもおいしいのです。この時期のレストランのメニューには、前菜として、「生ハムとイチジク」(prosciutto e fichi)が、「生ハムとメロン」(prosciutto e melone)と共に並んでいることも、よくあります。

 9月9日木曜日は、姪っ子たちが、義父母のもとで1日過ごしました。まだ学校が始まらず、両親は仕事がある間は、両親の仕事が終わるまで、おじちゃん(nonno)とおばあちゃん(nonna)が、孫の面倒を見ることになります。姪たちはトーディに住んでいるため、休みの大部分は、近所に住む母方の祖母の家でいとこたちと過ごすのですが、週に1、2度はペルージャの義父母宅で過ごし、同じ二世帯住宅に住むわたしたちのところにも、時々遊びに来ます。

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 ジャスミンと竹で作ったアーチに、咲きほこる朝顔の下で、写真撮影。「花がきれいだから、花と一緒に撮りましょう」と言っていたのに、まだ小さい姪っ子たちは、撮影が終わってから、初めて朝顔の花に気がついたようです。

 姪たちが身に着けているエプロンは、海辺の町、リッチョーネで2週間を過ごした義父母からのおみやげです。

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 エプロンには、大きく「AMORE DI NONNA」と書かれています。「愛」という意味でご存じの方が多いであろうこのamoreという言葉は、「愛する人、愛する対象」を指すこともあり、恋人や配偶者、幼い我が子や孫に「amore」と呼びかけるほかに、小さくかわいい子供を見かけると、自分の子供や孫でなくても、「amore!」と呼びかける人もいます。

 ですから、エプロンの言葉は、「おばあちゃんの宝物(愛する孫)」とでも訳せるでしょうか。

 人によって、ある言葉を口にしやすい、しにくい場合があるのですが、こういうamoreという呼びかけを、うちの夫は使いません。「ありきたりの言葉よりも」と、自分自身でいろいろなわたしの愛称を考え出しては、そうやって呼ぶわけですが、でもやはりロマンチックな感じがするので、amoreという言葉で、夫を呼んでみたいようにも、呼ばれてみたいようにも思うのです。けれども、夫はそう呼ばれるのも好きではないようで、結局、わたしも夫に話しかけるときは、名前や自分が考え出した愛称を使っています。

 わたし自身、日本語で、「好きです」は言えても、「愛しています」と言うのは何だか気取っているようで、抵抗があります。照れて言いにくいのと、言葉が使い古されて陳腐な感じがするというのが、夫がこういう呼び方を好まない理由かと思います。周囲を見ていても、恋人どうし、夫婦どうし、あるいは小さい子に、「amore」という言葉がすぐ出る人と、まったく使わない人に分かれる気がします。昨年金婚式を迎えた義父母がいつも仲睦まじく、こんなふうに寄り添いあいながら、二人歳を重ねていけたらと思うのですが、考えてみると、夫の両親も、いつも名前で互いを呼び合っています。

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 ちなみに、うちの夫も、好きな歌を歌うとなると、何のてらいもなく、この呼びかけを口にできます。たとえば、『La prima cosa bella』という歌では、さびの部分で、「amore amore amore」と、「愛しい人よ」という呼びかけが、3度も繰り返されます(記事はこちら)が、メロディーも言葉の響きも美しい部分なので、すっかり乗った気分で歌っています。

 わたしがもともと夫に魅かれたのは、そういう気取らないところでもあり、言葉で飾らない誠実な優しさや思いこそ大切で、それを見抜く目と感謝する心がなければ、と思うこの頃です。

 こんなピザを焼いてくれたり、

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 バレンタイン・デーに、こんな美しいケーキを手作りして、贈ってくれたりする優しい夫ですから。

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 いずれも今年2月の写真です。バレンタインがちょうど日曜日で、大家族がそろって昼食を取ったため、ケーキは皆で分け合って食べました。シチリア名物の赤いオレンジをうまく使った美しい赤いバラが、本当にうれしかったです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-09-22 15:10 | Famiglia | Trackback | Comments(2)

トマト共同戦線

 先週日曜日から、義父母が海辺での2週間の休暇に出かけています。というわけで、ふだんは義父が担当している広大な野菜畑の水やりを、夫が引き受けることになりました。

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 トマト、ズッキーニ、ナス、サニーレタス、キュウリなどなど、おいしい旬の野菜を提供してくれる野菜畑ですが、ただでさえ畑が広い上に、井戸の水を使っての水やりは、作業にひどく手間がかかるようです。毎日、2、3時間もかかる大仕事。

 こういうときに限って、雨がまったくと言っていいほど、降りません。

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 わたしは、次々に生長する野菜を無駄にしないように、朝早く涼しいうちに野菜畑に行っては、食べ頃になった野菜を収穫します。そうして、この大量の野菜を無駄にすまいと、夏野菜をたくさん使った料理をあれこれ工夫します。

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 それでも、さばき切れないトマトを、夫と二人で、保存用の瓶詰めにしました。その工程は、共同の流れ作業です。まずは夫が瓶を、わたしがトマトを洗います。

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 瓶詰めするトマトは2種類。一つは、義父が育てた、こちらの細長いトマトです。水でよく洗ったトマトを水切りするため、こちらの食器水切り器の上に、載せています。

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 大きな鍋に熱湯を沸かしておき、夫がトマトを熱湯にしばらく浸しては、すくい上げて、トマトの皮をむいていきます。

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 そうして夫が湯むきしたトマトを、今度はわたしがまな板の上で、縦に四つに切り、ざっと種を取り除いて、水洗いした瓶に詰めていきます。トマトの間に空気がたまらないように、少しずつ手で押さえながら、瓶に入れていき、瓶の口から1、2cmの高さでまでトマトで埋まったら、瓶に蓋をします。蓋は、瓶の口をきれいに拭って、まったく汚れのない状態してから、しっかりと閉めます。

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 そうして、トマトたちが、まずは、こちらの大きな三つの瓶の中に、収まりました。

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 今度は、こちらのトマト。夫が、イタリアの従来の伝統的なトマトの種を譲り受けて、育てたトマトです。形のおもしろいトマトあり、少し熟れ過ぎてしまったトマトあり。作業の流れは、先のトマトとほぼ同じ。

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 違うのは、トマトが丸く大きいので、縦に四つ切りにする代わりに、ぶつ切りにすることです。そうして、こちらのトマトも大きい瓶二つと、中くらいの瓶三つに収まりました。

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 そうしてトマトを詰めた瓶を煮沸殺菌するのですが、まずは瓶よりも深さのある大きな鍋の底に布切れを敷きます。瓶が高熱の火力に直にさらされて、割れるのを防ぐためです。そして、瓶が互いにぶつかって割れることのないように、瓶と瓶の間を少し空け、そのすき間にも布を挟んでおきます。

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 そして、瓶入りの大鍋をガスコンロの上に置き、瓶の蓋すべてがすっかり水の下にくるまで、鍋を水で満たして、鍋に蓋をします。ガスコンロを点火。水がグラグラと激しく沸騰してから、さらに1時間、煮沸殺菌を続けます。この間、鍋は、常に蓋をしたままです。

 1時間経ったら、火を消して、大鍋に蓋をしたまま、このまま一晩置いておきます。翌日大鍋の湯が冷めたら(ぬるま湯程度でも大丈夫)、瓶を取り出して、蓋が内側に向けて、若干へこんでいることを確認します。このへこみがあれば、殺菌ができているので、このまま瓶を長期保存することが可能です。へこみがなければ、新しい蓋を使って、もう一度、煮沸殺菌をする必要があります。

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 こちらが、今回わたしたちが作ったトマトの瓶詰めです。夫が育てた在来種のトマトには種が多いため、種も若干入ってしまっていますが、このトマトは、ソースにするとほどよい甘みがあって、それはおいしいのです。この瓶は今年の第一弾。これからも、トマトの季節が終わるまでに、時々瓶詰めを作っていきます。

 ちなみに、このトマトの瓶詰めの作り方は、同じペルージャでも、各家庭によって、瓶詰めするのに使うトマトからトマトの切り方、瓶を煮沸殺菌する時間まで、さまざまな違いがあります。

 たとえば、今回我が家では1時間煮沸殺菌したのですが、20分、30分で済ませるという家庭もあります。我が家でも昨年は20分だったと記憶しています。今回は、たまたま夫が前日におしゃべりした友人宅では1時間と聞いたため、20分は短すぎるかと不安になって、1時間煮たのですが、夫が話した別の同僚は、20分でいいと言っていたそうです。

 ウンブリア州では、たとえ自分の家で収穫するトマトがなくても、安売りの箱入りトマトを大量に買って、こうやって自分の家で、保存用の瓶詰めを作る人が多いのだと、夫が教えてくれました。

 ちなみに、細長いトマトは、昨年は、皮を湯むきしたトマトを丸ごと瓶に詰めたのですが、それでは料理する際に時間がかかるため、今回は縦に四つに切ってみました。毎年、人に聞いたりしながら、自分たちでも、試行錯誤を繰り返しています。

保存用トマトソースの作り方は、記事「旬の味覚を封じ込め」の後半をご覧ください。(リンクはこちら

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-09-03 10:42 | Gastronomia | Trackback | Comments(0)

旅立ちの時

 今日の夜明けに、フランコが長い巡礼の旅への一歩を踏み出しました。リミニ県、イジェア・マリーナの自宅から、スペインのサンティアーゴ・デ・コンポステーラまで、その道のりは約2600km。(詳しくはこちら
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 そこで、8月7日土曜日に、フランコの友人・知人・家族が集まって、盛大に壮行会が行われ、わたしたちも、ペルージャから、アドリア海岸、イジェア・マリーナにあるフランコ宅まで駆けつけました。少しずつ友人たちが集まってきて、フランコが巡礼中に背負う17kgもあるリュックサックを見たり、激励の言葉を贈ったりしたあと、持ち寄った料理を砂浜に運んで、いよいよ壮行会が本格的に始まりました。天気のいい日で、海の青色が目に鮮やかです。
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 フランコは、歩くのが好きで速く、キノコ探し、ポルチーニ狩りの達人であるだけでなく、いつでも新しいことに挑戦するのが好きで、しかも、何でもうまく成し遂げてしまうすごい人です。

 たとえば、次の写真では、フランコを人生の伴侶、マヌエーラと友人が取り囲んでいるのですが、背後に見えるフランコとマヌエーラの家は、フランコが友人や専門家の助けも借りながら、少しずつ、土台から壁の塗装まで、自分の手で何年もかけて、建てたものです。
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 わたしがフランコ宅を初めて訪れた、2004年7月の初めには、ちょうどフランコが友人たちと共に、玄関の木製の扉を取りつけているところでした。その翌日には、呼び鈴を設置し、その次に訪れたときには、トイレの扉ができていて、といった具合に、この数年間、訪れるたびに、家が少しずつ完成していく様子を見守ってきました。

 色を決めて、外壁を塗装したのが昨年、そして、木と竹を使って、和風を感じさせるベランダの屋根を作ったのがつい最近と、すでに家は完成したものの、今でも時々フランコは何らかの作業に取りかかっています。
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 さて、壮行会が進むうちに、少しずつ日が傾き、水平線近くを茜色に染めていきます。

 夕日を浴びながら、ローリーがフランコに記念品を進呈しています。記念品は、ピザを運ぶピザ職人の置物です。
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 なぜかと言うと、フランコはかつて、アルゼンチンで友人が営むイタリア料理のレストランで、ピザ職人として働いたという経歴も持っているからです。

 「人生でいろんなことに挑戦してきたフランコを、象徴する贈り物」と言いながら、ローリーが記念品を贈呈したのですが、実際、フランコは、バールでバリスタとして働いたり、家具職人をしたり、そして、現在は水道工事屋として働いたりと、さまざまな新しいことに挑戦するのが好きで、どの道もそれなりに究めてしまう人です。転職も、挫折して職を変えるのではなくて、同じことをずっと続けるよりも、新しいことに挑戦してみたいからのようです。
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 さて、この壮行会には、たくさんの友人が参加しました。夫とフランコは40年以上の長い友情を誇る大親友なので、フランコの友人は、そのほとんどが、夫の友人でもあります。フランコの友人にも、また個性的な人がたくさんいます。
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 たとえば、この写真の左にいるジャンニは、インドの音楽に魅かれて以来、長い歳月をインドで暮らし、音楽修業および音楽活動に勤しんでいます。インドの伝統的な民族楽器、シタールが専門で、この日の晩も、午前1時頃に、数曲披露しました。隣は、ジャンニと共に世界を飛び回る、スペイン人のマールです。
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 この写真で、フランコと話しているのは、観光客を乗せて、アドリア海岸を行くアンドレーア・ドーリア号の船長、スピーディです。(記事はこちら

 写真で右に写っているのは、マヌエーラです。フランコが大冒険に挑んで、3か月も家を留守にするのは、心配なことも多いし、寂しいだろうと思うのですが、気丈な彼女は、「時々フランコに会いに行くし、一緒にも歩くから大丈夫。悔しいのは、わたしは仕事で同行できないのに、フランコだけが巡礼に出かけること」と、にっこり微笑みます。
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 日が暮れて、吹きつける風がだんだん冷たくなってきたため、砂浜を後にして、二次会の会場へと向かいます。
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 こちらは、フランコの姉、ルチャーナの庭です。デザートを食べて、おしゃべり。次から次へと、軽快な音楽が流れ、少しずつ踊る人の数が増えてきます。手前には、大きな実のなった桃の木があります。

 数か月ぶり、数年ぶりに懐かしい友人に会えて、うれしかったのですが、その一人が、このナターシャです。
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 フランコと夫の共通の友人である、アルゼンチン人のエドアルドの恋人で、以前からも会う機会は時々あったのですが、昨年秋に、ラヴェルナまで90kmの道を一緒に歩いたときに、すっかり意気投合しました。(記事はこちら

 今、この記事を書いている間も、フランコはサンティアーゴを目指して、歩いているはずです。行程は3か月で、1か月以内にイタリアの国境を越え、フランスを1か月余りかけて横断し、スペイン国内を1か月ほど歩いて、11月の初めに、サンティアーゴに到達する予定です。

 マヌエーラは、食料や必要な品を調達するためにも、時々週末に車でフランコと合流し、共に歩く予定でいます。9月22日からは、彼女自身も10日間ほど休暇を取って、フランコの巡礼の旅に、1部ですが同行をするようです。

 さて、今回の巡礼にあたって、フランコがわたしに以前から頼み込んでいたことが一つあります。巡礼中に、次の旅に向けて、日本語の会話を勉強したいから、iPodに、重要な旅行会話表現を吹き込んでほしい、ということです。結局、昨日になってようやく、日本旅行で必要そうな表現を30あまり、紙に書いて、音声を吹き込みました。というわけで、もし日本の方で、これから11月までの間に、サンティアーゴへの巡礼をしようという方がいたら、フランコにお会いの際には、日本語会話の練習相手をお願いします。
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この顔を見たら、「こんにちは」と話しかけましょう!

 誰にでも優しく、おっとりしているけれども、ここはという時には頼りになる、とても芯の強い人です。

 がんばれ、フランコ!
Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-09 17:10 | Feste & eventi | Trackback | Comments(0)


日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより


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Naoko Ishii
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Giapponese & Italiano
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イタリア、ペルージャ在住。
日本語・イタリア語教師、
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同行通訳、翻訳、イタリア
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