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英語も教えることになりました、ノートは英語で?

 と言っても個人授業で、生徒は11歳、中学校1年生のイタリア人の女の子です。イタリアは小学校が5年間なので、イタリアでは同じ年齢の日本の子供よりも、一足先に中学生になります。長い間夫と同じ職場で仕事をしている同僚の娘さんです。お母さんである夫の同僚によると、娘さんの出身小学校の英語の授業では、文法を教えることがほとんどなかったのに、昨年秋に入学した中学校では、英語の先生が、基礎の文法などは小学校ですでに学んだものと考えて、おさらいなどせずにどんどん先に進んでいくために、何とか合格点は取れたものの、文法をきちんと押さえず、「何となく感覚的に答えて、たまたま及第点が取れた」という状況で、同じ小学校出身の6人の生徒は皆同じ問題を抱えているそうです。

 わたしが日本の高校で国語を教えていた1990年から2002年にかけても、小さな町の高校で、似たような問題を英語を教える同僚が抱えていて困っていました。近隣の中学校の中には、新しい学習指導要領に従って、文法はあまり教えず、楽しみながら会話を中心に英語を学ぶように授業方針が変わった学校が少なくなかったのです。けれども、高校では、教え子たちが望む進路に進めるだけの英語力をつけるために、センター試験や大学の二次試験で満足な点数が取れるための文法や語彙、読解力や作文力を鍛える必要がありました。そのため、英語の基礎と学習の仕方が分からないまま高校に入った生徒たちに、中学でみっちり英語の文法を学習した上に高校で学び、卒業したかつての生徒たちと同じレベルの英語力をつけさせようと、英語の先生が大変な苦労をしていたのです。中学校によっては、きちんと従来どおり文法や読解力がきちんとつくように育て上げていたのですが、高校側は、補習授業や課題を通して、英語の基礎力を皆がつけられるように、配慮していました。

 それで、そういう対策を中学校自体が取れないかと夫の同僚に尋ねてみたのですが、学校からは、「3月になれば、学校でも対応するけれども、それまでは各家庭で英語の力がつき、授業についていけるように指導してほしい。」と言われたとのことでした。お母さんである彼女が教えてみても、相手が親だとどうしても甘えが出て、他の場面での関係にもひびくので、第三者に授業を頼もうということになったそうです。

 わたしは英語は日本で実用英検1級に合格し、バベルの翻訳家養成講座英語本科も修了しています。高校で国語を教える傍ら、カナダ旅行をきっかけに英語を再勉強しようという気持ちになり、目標を設定するために、ヒアリングマラソンを受講し、英検準1級・1級を目指して勉強し、さらに英検1級合格後は、より細やかな読解力を培いたいという目的で、翻訳講座も受けました。おかげで日本の高校では英語部や英語クラブを担当させてもらえた年もあり、地域の英語劇に参加したり、学校や地域で通訳を引き受けたりもしていました。イタリア語の勉強を始め、イタリアに留学し、その後イタリアで働きながら暮らすようになってからは、英検1級合格時に比べると、特に聴解力や討論する力は錆びついてしまいましたが、それでも、日本人で英語ができる人がウンブリアではなかなか見つからないおかげで、看板は特に掲げていないものの、日本語・英語間の通訳や翻訳を依頼されることは、これまでにも時々ありました。

 ただ、日本で教員免許を持っている国語や書道、イタリアの大学・大学院で学び専門家の資格を取った外国人へのイタリア語教育と違って、英語は姪たちの宿題の面倒を見はしても、仕事として教えようと考えたことはありませんでした。また、同僚が住むのは遠方で、車で片道30分かかります。それで12月に夫から、「同僚が君に娘の英語の家庭教師を頼めないかと言っている。」と聞いたときは、断るのも失礼かなと思って、「英語を教える資格は特に持たないけれども、子供を教えるにはまた違った準備が必要だし、遠方でもあるので、もしわたしが教えるなら、日本語やイタリア語の授業と同じように、授業料は、60分25ユーロに設定する。もし、それでもいいと言うなら、教えに行く。」と、他の仕事へのしわ寄せも念頭に置きながら、提案しました。教員免許を持つイタリア人の友人が、フランス語や英語の家庭教師を1時間13ユーロで引き受けていたのを知っているので、こう言っておけば、他の人に頼んでくれるのではないかしらという期待もありました。

 結果的には、今週になってから、それでもぜひわたしにという返事があり、今日初めての授業に行ってきました。中学1年生の新しい生徒は、文法をきちんと勉強しないまま、感覚的に何となく覚えたことを英語で言えるようになったために、英語で言うこと・書くことが文法的に正しいかどうかに当たりはずれがあり、移民がイタリアで仕事をしながら生活をする中で、学校には行かずに、人とのやりとりを通して身につけた、そういうイタリア語に似ているところがあるなと思いました。難しいのは、本人はすべて何となく分かったつもりになっていて、文法事項のどういう点が習得できていないかを、自分では把握できないために、教科書の中から、難しいと思う課を聞いて、質問を投げかけ、答えを聞きながら、下から少しずつ積み重ねていく学習の積み木たちの中で、何が欠けているか、何が学習不足で、何を間違っていい加減に覚えてしまっているかを、こちらが探し当てて、その弱点を補強していかなければいけないことです。

 口頭で尋ねて、実際にノートに書かせてみて、どうやらthere isとthere areを混同していること、つまり主語の単複によってどう動詞が変わるかが分かっていなかったこと、そうして、冠詞のaや複数形の語尾の-sが抜けがちなので、母語のイタリア語にも冠詞や複数形があるものの、イタリア語とはしくみが違うために、英語独特の不定冠詞・名詞の単複による変化が分かっていなかったことなどが、次々に分かり、分かった端から、そういう弱点を補強するたびに、机の上や授業をした居間に実際にあるものを使って、「何があるか」を英語で言わせて書かせてみました。最初はところどころ間違いがあったのですが、授業の終わりには幸い、間違いなく言えるように、書けるようになり、生徒もわたしも「よくできた」と達成感があって、うれしかったです。

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Immagine prese dal Cambridge learner's dictionary

 ただ、授業中にそれは驚いた衝撃的なできごとがありました。someやanyを使う練習をしようと、机の上にノートが数冊あったので、「Ci sono alcuni quaderni.」(ノートが数冊あります)と、英語でまずは声に出して言ってから、書いてみるように言うと、「ノート」を英語で何というか分からないとのことです。それで、自分で苦労した方が覚えやすいからと、机上の彼女のイラスト入り伊英辞典で調べるように指示しました。

 皆さん、「ノート」は英語で何と言うとお考えですか。わたしは当然notebookだろうと思っていました。そのため、伊英辞典のquadernoの項に、exercise-bookとはあっても、notebookとはどこにも書いていないのに驚きました。けれども、彼女は「そうそう、学校でこう習った。notebookという言葉は知らない。」と言います。exercise-bookは「練習(exercise)」のことであって、ノートとは別物ではないかと思ったのですが、うちに帰って、家にある『Cambridge learner's dictionary』で調べてみると、exerciseの項にもbookの項にも、exercise-bookという言葉は見当たらす、notebookを調べると、「a book of empty pages that you can write in」という定義が一つ目にあります。それで、「ほら、やっぱりノートはnotebookじゃない」と思ったら、ところが、図解で英単語を紹介するページでは、引用した上の図のように、ノートをexercise bookと呼んでいるのです。

 それで、イタリア語の「ノート」、quadernoに対応する英語を伊英辞典で調べようと、紙の辞典を探すも見当たらないので、オンライン辞典で調べると、

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Presa da http://www.larousse.fr/

「書くため」(per scrivere)に使うのがexercise bookで、「メモを取るため」(per appunti)に用いるのがnotebookだとあるではありませんか。

 今夜はもう遅く、明日は早朝から午前中いっぱい用事があるのですが、昼帰宅したら、オックスフォードの伊英辞典を発掘して、ノートの真実の探求を続けるつもりでいます。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2017-01-10 23:59 | ImparareL2 | Trackback | Comments(4)

年末紙退治は『月刊日本語』から

 うちでの大掃除にあたって一番手ごわいのは、紙退治・本退治です。あちこちに旅行に出かけてもらった観光案内や地図、マルケの私立イタリア語学校やペルージャ外国人大学・シエナ外国人大学で学んだとき、教育実習の一環として授業参観をしたときの教科書・ノート・プリント類、大学・大学院の卒業論文を書き上げるために用いた資料やいくつもの草稿、大学や市民講座、学校に個人授業で日本語を教えるために作ったプリントなどなど、いつか再び旅行するとき、教えるとき、メルマガやブログの記事を書くときに使えるだろうと取っておいたものが大量にあるものの、実際に使うのはそのごく一部で、しかも必要なときにどこにあるのか分からず、探すのに苦労するという状態です。

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 どこから手をつけていいか分からない状況なのですが、12月の日本語能力試験後、N2を目指して勉強する生徒さんのために、N2対策本や中級の教科書、中級の日本語教育に役立ちそうな本をあれこれと日本から取り寄せたので、その本を入れる場所を確保するためにも、まずは以前から気になっていたこの写真左手にある1年間分の『月刊日本語』を処分することにしました。2007年から2008年にかけて、アルクの通信教育講座、NAFL日本語教師養成プログラムを受講した際に、受講中毎月日本から送られてきた雑誌です。2007~2008年は、ペルージャ外国人大学の大学課程で日本語・日本文化を教えながら、よりよく教えられるためにとこの通信教育を受講し、かつシエナ外国人大学の外国語・第二言語としてのイタリア語教授法を学ぶ大学院課程に通っていました。シエナの授業や教育実習、演習は1~3月に集中していて、その期間だけシエナにいればいいのでそれが可能だったのですが、いろいろ手を出しすぎたこともあって、アルクの通信教育講座は期間内に修了できたのに、シエナの大学院課程は、追加の授業料が不要な期間内に試験を受け、卒業論文を仕上げることができず、決して安くはない1年分の授業料を、試験と卒論、つまりは卒業のために払うことになってしまいました。NAFL日本語教師養成プログラムについては、アルクが日本から写真右手の講座の教科書やCDを送付するのに、小包の内容物として講座名を書かずに本・CDと記載し、にも関わらず通信教育講座の受講料総額を記していたため、本来は教育のための費用なのでかからないはずの関税20パーセント、200ユーロを受け取り時に郵便配達員が請求して義弟が支払ってしまい、後からメールを書いたり、郵便局に行って話を聞いたりしたものの、責任者からの返事がなく、払い戻しが可能な間に取り戻すことができず、取られ損に終わったという悔しい思い出があります。通信教育講座自体はとてもよくできていて、すでにイタリアで日本語を教え、外国語教授法については、ペルージャ外国人大学の外国人へのイタリア語教育の学士取得課程で学んでいたこととの相乗効果で、多くのことを学ぶことができました。音声学や教授法など、先にイタリア語で学んでいたことを日本語で学び、こんなふうに訳されているのだと知ったことも多かったです。

 『月刊日本語』にも興味深い記事があり、授業で使った教材もあるのですが、すべてを読みとおしていたわけではありません。時々授業に使える教材はあるものの、この8年間に読まなかったものの方が多いのだからと、恥ずかしながら今日になってようやく処分を始めました。日本語を教えるのに役立つ本やソフト・サイトの紹介など、後で参考にしたいものやじっくり読みたい記事だけ取っておいて、残りは処分したら、12冊から3・4冊分までには紙の数、ページ数を減らすことができました。今後時間があるときに読んで、読み終えたら捨てようと思う記事も多い一方、今後の授業や購入する本の決定に役立ちそうな情報も、手元に残してあります。

 イタリア語・イタリア文化・イタリア語教育のノートやプリントも、えいやとメルマガやブログで紹介して、そうして大半を処分してしまうつもりでいます。ちょうどイタリア語学習メルマガを再発行するきっかけにもなって、よさそうです。観光案内も旅行の記念になり、いつか再び訪ねるときに役に立つかもしれないとは言え、たとえば2007年の新婚旅行で行ったときの宿やレストランは、まだ存在するとしても、設備やもてなし、料理が今もあの頃のままとは限りませんし、イタリアの市町村でも、最近はインターネットで最新の詳しい旅の情報を提供するところも増えてきているので、古い旅行案内で空間をうずめていてはいけないという気がしています。

 もっと他の簡単なものから手につけないといけないのでしょうが、うちの場合、わたしの場合も夫の場合も、一番目につく形で多すぎ、あふれ、片づかずにいて、ほしいときには見つからないのは紙類なので、少しでも紙退治をして、書斎や家をすっきりできればと考えています。

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In Giappone si fanno le pulizie di fine anno; ieri le ho iniziate con le riviste 2007-2008 per gli insegnanti di giapponese. Rileggendole ho trovato molte informazioni utili ma sono riuscita a scartare la maggior parte delle riviste. Mi restano ancora molti quaderni e dispense dei corsi di italiano, della didattica dell'italiano L2, della lingua e cultura giapponese e le bozze di traduzioni ecc, ma la battaglia è già iniziata e ora proseguirò!
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-12-28 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(2)

日々こつこつ肩リハビリも日本語も

 昨年から今年の初夏にかけてお世話になった理学療法士のアレッサンドロが、故郷のナポリに戻ってしまい、通っていたカイロプラクティック院にいなくなってしまったため、凍結肩(癒着性関節包炎)で可動域をできるだけ取り戻すには、療法士による施術と指示を受けてのリハビリ運動が必要だと知りつつも、新しく勤めている療法士さんは、アレッサンドロほど経験や技術があるだろうかという不安が、左肩まで凍結肩を患い、再び通院が必要だというときになって、頭をよぎりました。

 新しい療法士さんは、最初は様子を見るために手加減しながらの施術で、一度は忙しくて別の新人さんの担当になったこともあり、どうかなと思ったこともあったのですが、幸い、若いのにそれは勉強家かつ患者思いの人で、仕事中は息つぐ暇もなく忙しいというのに、昼休みには担当する人の検査の結果を調べ、家でも何冊も買ってきた専門書で勉強しようというほど熱心な人です。「研究結果など、いろいろ自分で調べて勉強しないと、日々いろいろと技術や療法も進化しますからね。」とのことで、ごく最近の研究結果で知った療法を、わたしと、別に同様に凍結肩を患っている男性に、試みてくれています。まだ痛みが激しい上に、動きがひどく制限されているのですが、その新しい療法の効果が、その日の施術前後の肩の動きの違いにすぐに表れることさえあって、感謝しています。

 うちでも毎日、指示してもらった運動を継続することが必要だと分かっているのに、うちでパソコンに向かって仕事をしたり、食事のしたくやアイロンがけなどの家事をしていると、ひどく肩や腕が痛むので、痛まない範囲でできる運動はするものの、痛みを伴う運動はついついさぼってしまいます。ただ、本当は毎日でも通うのがよかろうところを、療養までが長い病気で、毎日通うほどの時間とお金の余裕がないため、せめては、「効果を得るために最低限必要」と言われた週に2回通っているので、療養のない日も、きちんと運動をこつこつと続ければ、それが回復を早めることは分かっています。なのにできずにいたのですが、今朝、「ぼくの施術も、そうやって毎日家でも運動をすることで、より効果が出てくるんですから。」と聞いて、そのとおりだと反省し、今日は夕方うちに帰ってから、きちんとするべき運動を一通り終えました。

 と言うのも、そういう療法士さんの言葉を聞きながら、当たり前と言えば当たり前なのですが、わたし自身が新しい日本語の生徒さん、現在および過去のすべての生徒に言ってきたことに通じるものがあることを、改めて感じたからです。新しい生徒さんは忙しくて、うちで授業の復習をする時間がなかなか取れないようですが、授業があるときだけ学ぶのと、授業がないときにも、1日に20分でもいいから復習をするのでは、かなり学習成果が違ってきます。復習をすれば、学んだことを忘れずにすみ、確実に定着させて、自分のものにすることができるし、自分が苦手なところが分かって、その克服に向けて努めることもできるようになることでしょう。

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 昨年の生徒さんの一人が、

「学ぶ」の「学」という漢字は、一生懸命勉強して、脳みそが煮つまりそうに、溶けそうに、頭が爆発しそうになって、髪がほうぼうを向いて逆立つ、まさにそういう感じを表しているように見える

と思うまでに、日本語の勉強に苦しみながらも、必死で取り組んでいたように、肩のリハビリでも、さぼっているフランス語の学習でも、思うようにできずにいる瞑想でも掃除でも、「ぼんやりやろう」と思うだけではいつまでもできないので、まずはこつこつと、するべきことを少しでもしていって習慣にしてしまうことが大切であり、それを習慣にするためには、やはり「なんとなく」ではなく、「よしやるぞ」という思いと気合がなければいけないのだなと感じたのです。いったん軌道に乗ってしまえば、後は続けやすくなることは、経験的に知っています。リハビリと掃除については、そういう意気込みを持って臨み、瞑想とフランス語については、限られた時間の中で何ができるか、何がしたいかを改めて考えて、結論を出してみたいとも思っています。

 日曜に日本語能力試験のN3を受けた生徒さんに尋ねると、「合格できるかどうかは分からないけれども、自分なりに試験前にも試験後にも全力を尽くせたので、悔いはありません。先生に教えてもらって、とてもよかったので、またこれからもお願いします。ありがとうございます。」と、お礼まで書いてくれて、本当にうれしかったです。N2はN3と違って、過去からすでにあった2級に該当するので、どういう語彙や漢字、文法事項などを学ぶ必要があるか、その手がかりがあります。単なる受験対策にとどまらない、もっと深みがあって本当に学力がつく日本語の授業をしながら、N2に合格できるようにするには、どういう教科書や問題集がいいだろうかと、今調べているところです。

関連記事へのリンク
- 学問も爆発だ - イタリア風新解釈 漢字の成り立ち 第1回 (20/4/2015)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-12-06 23:59 | Fiori Piante Animali | Trackback | Comments(4)

誕生日、日本語能力試験、そして国民投票、イタリア

 今日、12月4日は、わたしの誕生日です。この数年は誕生日当日に、わたしたちが留守にしていたり、直後の日曜日に義弟家族がいなかったりすることが多く、そうして、姪の誕生日は別にして、大家族の昼食で、大人の誕生日を祝うことがまれになっていました。今年の春、義弟が奥さんの誕生日に心づくしのデザートを用意して皆で祝ったのを見たからか、

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昨日は夫が初めて、わたしの誕生日にケーキを手作りしてくれました。家族の皆にも祝ってもらえて、とてもうれしかったです。

 今日はイタリアではずいぶん前から政治、そしてニュースの焦点となっていた国民投票があり、夫も夕方トーディの義弟たちが帰途につくのを見送ってから、投票に行きました。


 同時に、日本および世界中で、日本語能力試験が実施される日でもあり、イタリアでは今年の受験日は今日だけだったので、昨年N4に合格し、今年はN3を目指して勉強してきたわたしの生徒さんも、今日はローマに試験を受けに行きました。

 試験問題の難度に毎年差がある上、試験当日の調子にもよりますが、実力を十分に発揮できていれば、きっと合格できることと思います。メールで問い合わせてみたいけれど、勉強と旅で今日は疲れているでしょうし、正解の発表があってからではないと、本人も確かなことは言いがたく、結果が予想しにくいことでしょう。

 目標を定めて、その目標に向かって努力を重ね、達成して新たな目標に今度は挑む若い生徒さんにならって、わたしも誕生日を機会に、心新たに頑張らなければと感じています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-12-04 21:50 | Feste & eventi | Trackback | Comments(12)

日本語学習お役立ちアプリObenkyo、入門者にもJLTP対策にも~英語による紹介映像リンクあり

 昨年学校で教えた生徒さんが、日本語の初級講座開始前に、独学でひらがなやカタカナをほぼ身につけていたので、わたしも同僚の先生も驚いたのですが、そのとき手にしたスマートフォンの画面を示しながら、「このアプリケーションで勉強したんですよ。ほら、こんなふうに使えて、とっても便利なんです。」と、教えてもらったのが、このObenkyoです。

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Immagine presa dalla pagina, Obenkyo - App Android su Google Play

↓↓ Link per avere le informazioni dell'applicazione Obenkyo e scaricarla
- Obenkyo - App Android su Google Play
(In fondo all'articolo troverete informazioni più dettagliate scritte in italiano)

 日本語の入門から上級まで、それぞれの力や学習目標に応じて使うことができ、訳や説明が英語で付された日本語学習アプリケーション、Obenkyoは、上のリンク先のページから無料でダウンロードして、使うことができます。

 このアプリケーションでどんなことができるかを英語で説明した映像も、ご紹介します。興味のある方は、参考にしてください。



 ただ、この生徒さんからObenkyoがよくできていてすばらしいと聞いたとき、わたしはスマートフォンを持っておらず、当時Obekyoは携帯電話上でしか使うことができませんでした。さらに、わたしは、教科書を使って読み、紙に書き、声を出して覚える古典的な方法こそ最も効果的だと信じていたので、そのときは特に調べてみることをしませんでした。

 それが、インスタグラムでわたしを見つけて授業に通うようになり、わたしがメールで連絡するように言うまでは、連絡はフェイスブックのメッセージを使って行っていた新しい生徒さんが、「仕事が忙しく疲れもあって、家では机に向かって、ひらがなを確実に覚える時間が取れない」と言い、けれども、ひらがなが頭に入った状態でなければ教科書を先に進んでも授業内容に集中できない性質だと知り、「これは、あのアプリケーションが役に立つのではないか」と思いました。スマートフォンが常にそばにあり、使い慣れているので、この学習ソフトであれば、忙しくとも細切れの時間で勉強できる上に、本人が使い慣れた携帯電話で、ゲーム的感覚でひらがなを学ぶこともできそうだと考えたのです。そこでさっそく、かつての生徒さんに連絡を取って、アプリケーションの名前を教えてもらいました。

 新しい生徒さんに役立ちそうなのは、次の点です。

・ひらがなやカタカナが、ローマ字の読みつきで、携帯電話の画面いっぱいの大きな文字で現れ、画面の矢印に従って、指で画面上の仮名をなぞることができる。

・正しい仮名や正しい読みを選択肢の中から選んでいくと、すぐに合っていたか間違ってたかが分かり、最後に得点も出るので、ゲーム感覚で勉強できる。

 単にさっと参照するときでも、教科書やプリントを開くのはおっくうでも、手にしているスマートフォンのアプリに、知りたい仮名がすぐに大きな文字で現れるなら、面倒ではないはずです。

 まだじっくりすべての機能を見たわけではないのですが、語彙や漢字が日本語能力試験(略称JLPT)のレベル別に振り分けてあり、品詞や語彙の英訳が添えてあります。「知識の有無ではなく日本語の総合的運用能力を図るため」と称して、新しい日本語能力試験では、各レベル対応の語彙や漢字の一覧が提示されないのですが、本来語彙や漢字には、こういう順序で積み上げるように覚えていくのが望ましいという順序や目安があって、試験はそれを目安に作成しているはずです。いえ、毎年生徒さんたちが、「今年は漢字/リスニングが前年に比べてひどく難しかった/簡単だった」と言うことを考えると、実はその目安がないのかもしれません。けれども、受験する側、受験を助ける側としてはその目安が必要なわけで、かと言って古い試験の基準を古書で購入しようと思えば、アマゾンで見つかるものの、とんでもなく法外な値段です。このアプリケーションで語彙や漢字の振り分けに利用している基準は何かと思って、作成者のサイトの記述を読み、参照元と分かった情報を載せているサイト、http://www.tanos.co.uk/jlpt/の作成者がどんなふうに語彙を振り分けたかという説明を読んでみて、これならかなりの信頼が置けそうで、何らかの形で必要な目安として役に立つと考えました。

 Hoepliの教科書を使うにせよ、『みんなの日本語』を使うせよ、このアプリケーションで確認すれば、たとえばN3を目指す生徒さんであれば、どういう漢字や語彙を特に学ぶ必要があるかが分かるために、教員側も、授業の準備がしやすくなります。

 こういう目安さえあれば、かつて日本の高校の国語の教員として、先輩の先生方に鍛えに鍛えられた現代文・古典の試験問題や練習プリント作成力にも助けられて、日本語能力試験を受ける生徒さんの受験勉強を助けながら、並行して教科書を進め、総合的な日本語の力をつけていく役に立てます。

 ちなみに、このアプリケーションは今ではパソコンからも利用可能になっています。そうして、この学習ソフトを作ったのも、JLPTのレベルわけの元となるサイトを作成したのも、それぞれフランス語、英語を母語とする人で、両者とも日本語を教えることを仕事としているわけではないのに、熱意でこれだけのソフトやサイトを作り上げたことがすばらしいと感嘆しています。



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Obenkyo

- Un'applicazione gratuita e molto utile per imparare il giapponese ma anche per insegnarlo. Sarà grande aiuto sia per i principianti assoluti che per chi pensa di sostenere l'esame JLPT di qualsiasi livello.
- Sullo schermo intero del cellulare (ora disponibile anche su PC) compare un grande carattere di hiragana, katakana o un kanji e potete calcalro con il vostro dito nell'ordine indicato dalla freccia sullo schermo oppure potete scrivere sullo schermo con il dito la lettera indicata in roma-ji dall'applicazione ed essa vi dirà se la risposta sia corretta o no. Ci sono anche gli esercizi di riconoscimento degli alfabeti giapponesi che potete fare un po' come gioco perché vi dà subito una risposta corretta e il punteggio.
- I kanji e i vocaboli sono classificati a seconda dei livelli dell'esame JLPT, quindi vi è utile per ripasso ma anche per sapere quali vocaboli e kanji dobbiate acquisire per il superamento dell'esame.
- Un nostro allievo dell'anno scorso ha imparato quasi tutti gli hiragana e katakana prima dell'inizio del corso e ha raccontato a noi insegnanti che per lo studio aveva utilizzato questa applicazione da lui trovata molto utile e valida. Ma purtroppo all'epoca non avevo uno smartphone e l'applicazione era disponibile solo sul cellulare. Un mio nuovo allievo, diversamente dagli altri allievi universitari, impegnato nel lavoro e non ha tempo per studiare, così ho ricordato l'applicazione tanto lodata dal mio ex allievo, gliene ho chiesto informazione, l'ho installata e sembra davvero molto utile non solo per imparare il giapponese ma anche per insegnare chi voul dare l'esame JLPT.
- Nell'articolo potete trovare il link per avere le informazioni dell'applicazione Obenkyo e scaricarla. Troverete anche il video che illustra in inglese come si può studiare il giapponese utilizzando Obenkyo.
- Il giorno dell'esame JLPT si avvicina. A tutti coloro che pensano di sostenere l'esame, in bocca al lupo!
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LINK
- Obenkyo - App Android su Google Play
- Obenkyo - Un autre blog de dévelpeeur android
- www.tanos.co.uk - Japanese Language Proficiency Test Resources

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-11-24 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(4)

エキサイトブログとSNSの連携とインスタグラムで生徒獲得

 10月25日、コメントの有無を確認しようと、自分のブログを見て、驚きました。

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 プロフィール紹介欄の下に、これまでなかったツイッターのロゴマークが入っているのに気づいたからです。

 ブログとSNSの連携の大切さは感じていたので、ずいぶん前から、ブログ表紙の右欄に、メモ帳を利用して、

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こんなふうにサイト名を文字で記したリンクを、日本語・イタリア語の両方で紹介していました。

 ただ、これでは三つのSNSとの連携の紹介に6行必要な上、SNSアカウントへのリンクがあることが分かりにくいため、ロゴマークを使った方がいいだろうと、感じてはいました。けれども、いろいろ調べたあげくに、結局ロゴによるリンクの作成はあきらめました。ですから、こうしてブログのプロフィール欄の下方に、目立つ形でツイッターのロゴマークが入ったのを見て、うれしかったのですが、疑問もありました。

 「ツイッターだけではなく、フェイスブックやインスタグラムのアカウントもあるのに、どうしてツイッターのロゴマークしかないのだろう。」

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 エキサイトブログ向上委員会のお知らせを見て、フェイスブックとインスタグラムの連携もあることを確認し、どうすれば、これらのアカウントとも連携させることができるかを、調べました。

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 そうして、新しい管理画面の左欄にある「外部サービス連携」右横の▼をクリックし、出てきたタブの中から「ソーシャルツール」を選び、現れたこちらの場面から、

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フェイスブックとインスタグラムにログインして、ブログと連携するように設定しました。

 ツイッターだけ、わたしの知らぬうちに自動的にロゴがブログのプロフィール欄に表示されていたのは、

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記事を投稿するときに、「twitterに投稿」にはチェックを入れていても、「Facebookに投稿」にはチェックを入れていなかったためだと思われます。

 こうして、10月25日のうちに、無事、

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フェイスブックやインスタグラムとの連携設定が完了し、望んでいたとおりに、三つのロゴマークが並びました。

 そうして、「よし、もうロゴマークがあるから文字リンクは削除しよう。」と、まずはそう考えたのですが、これまで見慣れた位置にリンクが見つからずに、将来困る方がいる可能性や、日本語だけで書かれたプロフィール欄はイタリアの人は見ないかもしれないという危惧から、結局文字リンクも、これまでどおり残すことにしました。

 実は、わたしの今一番新しい日本語の生徒さんは、インスタグラムの写真を通してわたしの授業に興味を持ち、フェイスブックのメッセージを通じて情報を交わし、授業に通うようになった社会人です。ブログやイタリア語学習メルマガをきっかけに、通訳や翻訳、イタリア語の授業、記事の執筆の依頼を受けたり、ブロガーとして催しに招待されたリすることは、これまでにもあったのですが、まさかインスタグラムで日本語の生徒さんが見つかる(生徒さんに見つけてもらえる)とは、予想もしていなかったので、びっくりしました。エキサイトブログのSNSとの連携がロゴマークで分かりやすくなり、ますますそういう新しい形で、授業に来てくれる生徒さんが増えてくれたらと願っています。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-11-21 23:59 | Altro | Trackback | Comments(0)

洗濯のイタリア語と悪臭退治90度から回し、イタリア

 2005年秋に購入してから11年になるドラム式洗濯機で、今朝洗濯しようと思ったら、洗濯槽から悪臭がするのに気づきました。洗剤や柔軟剤を入れる取り外し可能な部分や、汚水がたまる部分は、使用説明書に書かれているように定期的に洗うようにしているのですが、説明書に書いてあるのに、していないことがありました。

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 洗濯槽に汚れや臭いがつくのを避けるために、月に1度は水温90度で洗濯することと書いてあるのですが、妙に賢い我が家の洗濯機は、たとえば洗濯物の量によって洗濯に使う水の量を加減することができるのです。使用説明書によると、うちの洗濯機で90度のお湯での洗濯は、綿(cotone)コースを選んだ場合のみになっていて、あとのコースはすべて水温が60度以下となっています。ひょっとしたら他のコースでも90度の熱湯で洗うことが可能かもしれないのですが、そもそも二人暮らしで90度でも色落ちしない綿の衣類の洗濯物が一度にそんなにたまらない上、一度だけ最初に綿のコースで洗ったら、丈夫なはずの食器用ふきん(asciugapiatti)や台所用手ぬぐい(asciugamano)まで、周囲がほつれたり、穴が開きそうになるほど、洗い方が強力であることが分かったため、以後は90度での洗濯はしていませんでした。

 イタリアに暮らしているため、イタリアで販売される洗剤や柔軟剤を使っており、洗濯機もイタリア製なので、イタリア語で、洗濯機の悪臭を取るにはどうしたらいいかを、インターネットで調べてみました。すると、よっぽどひどい場合でなければ、「水温90度で何も入れずに洗濯コースを選んで洗濯する」だけで臭いが取れる場合が多いし、もし心配であれば、あるいはそれでも取れなければ、「水温90度かつ酢を加えてから回しをするといい」とあり、それでもだめな場合には、何か特別な洗剤を購入して使わなければいけないと書かれています。

 我が家で使用している酢は、市販のバルサミコ酢と、義父母が赤ワインを利用して作っている自家製の酢です。悪臭取りに使うのに、バルサミコ酢は論外でしょうし、義父母自家製の酢は、色が赤っぽい上に、市販の酢に比べてかなり強いという印象があるため、何か問題があってもいけないと思い、とりあえずは、水温を90度に設定し、何も入れずに綿コースを選んで、洗濯機を回してみました。イタリアの洗濯機は、洗濯を一通り終えるまでにひどく時間がかかるのですが、綿コースは一番念入りに力強く洗うため、2時間以上かけて、洗います。洗濯機がそれだけ長い間、90度の熱湯を何度も注いだり、回したり、排水したりを繰り返してくれたおかげで、幸い、酢を使わずとも悪臭を追い払うことができました。その後、いつもより多めに洗剤を入れて洗ったら、洗濯物には洗剤に含まれる芳香剤の香りだけがしていました。

 こういう話だけで終わるのもどうかと思い、イタリアで暮らす日本の方、あるいは日本で暮らすイタリアの方のお役に立てばと、洗濯関連のイタリア語・日本語を併記し、絵も添えてみました。かつて同僚の先生が日本に帰国したとき、日本に家族で移住した元教え子から、柔軟剤を日本語で何と言うか教えてほしいと言われたと、話を聞いたことでもありますし。

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Lessico del bucato in italiano e in giapponese

- Alcune parole non si trovano quasi mai nei manuali di lingua straniera, ma servono assolutamente per vivere nel paese in cui si parla la lingua.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-11-09 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(5)

忙しい外国人学習者に便利な平仮名練習帳で「ん」まで学習終了

 大学や学校の授業であれば、日本語の授業が週に数日あって、同僚の先生と協力しながら、宿題も課しながら、平仮名と片仮名の学習は2、3週間で、あいさつなどと並行して教えて、授業を先に進めていくことができます。

 一方、教える対象が社会人の場合は事情が違います。数年前に受け持った社会人向けの講座では、授業が週に1日90分だけで合計の授業数も少なかった上、受講生には学習したことがまったくない人から奥さんが日本人で中級程度という人までいろいろなレベルの人が混在していたため、授業でも軽く扱うけれども、宿題として学習に使える教材を提供して、定着・練習は自宅でするように言うという手段を取りました。そのとき半数以上の生徒がすでに平仮名・片仮名はほとんど知っていたという事情もあったのですが、生徒さんたちの中には、仕事が忙しくて勉強時間が取れず、結局講座が終わるまで、平仮名・片仮名がおぼつかないという人が2、3人いました。
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http://www.kodomo-kotoba.info/(PDF)

 これまでわたしが個人授業をしてきた生徒さんは、すでに独学や大学などで片仮名・平仮名を身につけた人が多かったのですが、今一番新しい生徒さんは、個人授業でうちで教える生徒さんとしては、初めてゼロから日本語を学習する人です。昨年学校で教えた生徒さんは、日本語ゼロの状態から授業を始める予定で計画を組んでいたのに、ふたを開けてみたら、すでに自分で独学で平仮名・片仮名をほぼすべて覚えていたので、教員一同びっくりしました。そういうこともあって、初めは新しい生徒さんがどれくらいうちで勉強時間を取れるだろうかと様子を見たのですが、とにかく仕事が忙しくて、夜帰るのも遅く、帰宅したらしたで疲れて勉強する余裕がないようです。

 ということで、最初の2回の授業では平仮名と並行して、あいさつや初めて会ったときの会話なども勉強したのですが、どうも最初に、平仮名だけでもまずは授業でしっかり身につけてもらわないとつらそうだと判断し、本人もその方がありがたいとのことだったので、今日の4回目の授業までは、少しずつ平仮名の学習を進めてきました。

 以前の記事でも書いたように、大学や学校の授業で週に一定の時間数が確保できるのであれば、ひらがなの練習をしながら多くの語彙を覚えていく心と頭の記憶容量の余裕もあるのですが、今回の生徒さんの場合は、まずは平仮名に集中した方がよさそうなので、覚える語彙はできるだけ限った方がよさそうです。

 それで、そういう生徒さんの必要に応じて授業を進めるにあたって、何かこれと言う教材はないかとあれこれ探したものの、なかなかいいものがないとあきらめかけていたのですが、ふと思いついて、日本で暮らす外国人児童・生徒用の教材をインターネットで探してみたら、社会人用にはどうかという点もありはしたのですが、とてもいい教材が見つかりました。

 次のリンク先に、教材の説明とダウンロードできるリンクがあります。

- JYL Project こどもの日本語ライブラリ - 冊子教材(練習帳) 外国人児童のためのかな練習教材 『50音順かな練習帳 ひらがな』

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http://www.kodomo-kotoba.info/(PDF, p.7)

 日本の子供向けの教材も探してみたのですが、幼稚園、あるいは入園前の学習教材として使われることを想定しているからか、書き順やそれぞれの仮名を使った言葉のイラストつき紹介があるのはよかったのですが、むやみに文字が大きくて、たとえば「あ」の学習だけでプリント1枚というようなものが多かったのです。一方、この教材は、外国人の小学生・中学生を対象としているため、ア行、カ行などの5字ごとにプリント1枚という体裁をとっていて、勉強も復習もしやすいし、字の大きさや練習すべき数もうってつけです。同じページで、書き順を見ながら、なぞって書く練習できるというのも便利です。

 そうして、この教材で何よりもありがたいのは、下の「よんでみよう」に並んでいる言葉がすべて、それまで学習した平仮名の文字だけを使って書かれていることです。ですから読みながら、それまでに学んだ平仮名が定着しているかどうかを確認することができます。最初の授業では、「あいうえお」を教えたときに、「あお」・「いえ」・「いいえ」・「うえ」などの言葉も、わたしが発音するのを聞いて書いてみて、それで答え合わせをして、意味を教えて発音練習・書く練習をするという形を取ったのですが、それではその5字は記憶しやすくなっても、別に言葉を四つも覚えることになり、本人も大変ですし、授業を進めるにも時間がかかります。この練習帳のように、それまで学んだ文字だけを使った言葉を絵つきで紹介してあれば、「読めるかどうか」をわたしも生徒さん自身も確認できる上に、絵という視覚教材のおかげで、視覚・聴覚・触覚(自分で実際に書いてみる)など複数の感覚を動員するため、記憶にも残りやすくなります。何事もただ説明で与えられたことよりも、まずは自分で頭をひねって少しでも考えてから答えを聞いた方が記憶に残りやすいのですが、そういう意味でも、絵のおかげで入門者でも言葉の意味を推測できるので、学習に適しています。そうして、5字に対して5語を学ぶことになっているため、言葉の記憶に費やす労力も少なくてすみます。

 本来、日本で暮らす外国人児童・生徒のために作成された教材ですから、外国で日本語を学ぶ社会人が使う場合には、注意しなければいけない点もいろいろあります。日本に暮らして日本語に囲まれているかどうか、学習者の年齢など、さまざまな条件によって、学ぶのに適した言葉や教材は違ってくるからです。たとえば、「こえ」など色や形がないものや「きく」などの動詞は、外国で暮らす外国人入門者が学ぶにはとっつきにくい言葉ですし、「わに」は子どもは楽しんで覚るでしょうが、外国に暮らす社会人学習者には、むしろ基本語彙でもある「にわ」の方が学習する語彙としては適切です。幼い学習者向けの「このじはなんだろう?」というページなど、社会人向けの教材としては適さないと判断したページは、印刷しませんでした。

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http://www.kodomo-kotoba.info/(PDF p.15)

 宿題として、あるいは授業で予定していた内容が終わった場合のためにと、こちらのページも印刷しておいたのですが、予想以上に学習に役立ったので、びっくりしました。学習者は、たとえば猫の絵を見て「ね」と「こ」を探す必要があるのですが、そうして試行錯誤しながら正しい文字を探すことを通して、生徒さんもわたしも、どの文字がまだ定着していないか、どの文字はきちんと学べているかがすぐに分かるからです。

 今日の授業では引き続き、この教材を使って、あいうえおの「ん」までを終えることができました。次回の授業では、これまでの平仮名の復習も兼ねて、濁音や半濁音・拗音をいっしょに勉強していく予定です。今のところは生徒さんが、幸い楽しんで勉強してくれているので、それがやっぱり一番うれしいです。


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Lingua Giapponese; un ottimo materiale online (PDF) per lo studio di Hiragana

- Buon materiale per chi vuole studiare o ripassare gli alfabeti hiragana del giapponese ma non ha molto tempo.
Ecco il link: http://www.kodomo-kotoba.info/booklet/pdf/ws_hiraganar-renshucho_50onjun_V1.pdf
Ieri un nuovo allievo ha imparato fino a ん, studiando con questo materiale insieme a me.
[Ma tutto è in giapponese e creato per gli allievi stranieri residenti in Giappone, quindi si ha bisogno di un insegnante/familiare/amico giapponese per utilizzarli come principianti.]
- Si può esercitarsi a scrivere gli alfabeti giapponesi (anche a pronunciarli se con insegnante) vedendo l'ordine di scrittura e ricalcando le lettere. Per cinque lettere di hiragana vengono introdotte solo 5 parole composte solamente dei caratteri già precedentemente acquisiti, quindi a mano mano che lo studio va avanti, si può continuare a ripassare le lettere già studiate e in più c'è meno fatica per memorizzare il lessico.
- Attenzione! Alcuni vocaboli sono importanti e fanno divertire i bambini ma non sono molto adatti agli adulti stranieri principianti. Poi alcune pagine non sono tanto adatte per i discenti adulti, ma questo ci si vedrà subito.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-10-28 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(2)

鯉と日本語・日本文化

 日本語の新しい生徒さんは社会人で、旅行で何度か日本を訪ねたことがあり、日本文化に興味を持って、日本語を勉強したいと考えるようになったのですが、仕事がひどく忙しく大変そうなので、ひらがなの学習を授業中にいっしょに、ゆっくりじっくり終えてから、教科書を進めることに、方針を変更しました。

 「酒」、「すし」など、旅行などを通して知ったという語彙がいくつかあるので、そういう既知の語彙やイタリア語に入った日本語からの外来語を利用して、ひらがなの練習や復習を強化することにしました。新しく学ばなければいけない言葉の数を抑えて、ひらがなを覚えることに集中できるようにするためです。

 そういう既存の知識を利用できる日本語からの外来語として、今日は「こい」と発音して、ひらがなできちんと書けるかどうかを見てみました。日本の錦鯉は、イタリア語ではふつうの鯉、carpaと区別して、carpa koiと呼ぶのです。

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Carpe koi, Castello Nijo, Kyoto 6/4/2009

 生徒さんが書く前に、鯉を知っているかどうか尋ねてみたのですが、思いもかけない返事が返ってきたので、びっくりしました。

 「知っていますよ。ヤクザなんかの入れ墨によく描かれている魚のことでしょう。」

 入れ墨に疎いわたしは、遠山の金さんの桜吹雪は知っていても、生徒さんが「インターネットの写真でよく見かける」ほど、鯉が入れ墨の題材として人気があるとは思いもしなかったので、びっくりしました。

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 「鯉と言えば、すぐに頭に思い浮かべるのは、日本庭園ではないかと思うのですが。」
とわたしが答えると、今度は生徒さんの方が驚いていました。

 入れ墨に彫られる象徴的な意味が、鯉にはあるのではないですかと聞かれて、古来、中国で滝の激しい流れに逆らってのぼることができた鯉は龍になることができると言われ、日本では端午の節句に鯉のぼりを飾って、男の子の成長を祝い、祈るのだという話はしておきました。授業後に調べてみたら、どうやらそういう説明でよかったようで、ほっとしました。そうして、異文化ではなく、同じ文化圏に暮らしていても、あるいは同じ家に暮らす家族であっても、何かの言葉を聞いて、連想するものが違うということは、そう言えばあるなと、思い至りました。

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 写真はすべて、数年前、桜が花盛りの頃に夫と京都の二条城を訪ねたときのものです。二条城の堀の橋を渡っていたら、鯉たちが近寄ってきたので、何かないかとリュックの中を探した夫は、パンの残りを見つけて、それをちぎって、鯉にやっていました。

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Alitalia & Carpe Koi del Castello Nijo di Kyoto 6/4/2909

- Quando abbiamo guardato il fossato del Castello, si sono radunate molte carpe koi. Mio marito cercava qualcosa nel suo zaino; si ricordava di avere un pezzo rimasto del pane servito durante il volo Alitalia, l'ha trovato e ha cominciato a dare i pezzettini del pane alle carpe. Le carpe sembravano molto contente :-)
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LINK
- it.wikipedia.org - Carpa koi
- ja.wikipedia.org - コイ
- Lucky Round Tattoo - 鯉(カープ)のタトゥーの意味

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-10-19 23:59 | Insegnare Giapponese | Trackback | Comments(6)

急な翻訳今夜は夜なべ

 火曜に打診の電話はあったのですが、その後音沙汰がないので、だれか他の人に頼んだのかと思っていたら、昨夕車で歯医者に向かう途中に、依頼確定の電話がかかってきました。運転中は電話に応じず、歯科医院に着いてすぐに、わたしの方から業者に電話をしました。仕事はありがたいのですが、昨日は歯医者から帰ったら午後7時、今朝は日本語の授業があり、明日金曜の朝に肩の施術・リハビリの予約があるのに、かなり時間のかかりそうな翻訳の締め切りが、金曜の午後6時というのが、火曜に聞いていた話でした。

 依頼内容は、翻訳がきちんとできているか見て校正してほしいというもので、火曜の昼に電話があって早急に見積もりを出してほしいと言う業者からは、「校正の料金は通常翻訳の半分程度」と聞いていました。そこで、また急な見積もり要求か、困ったなと思いながら、1時間以内に見積もりを送付しました。昨日は午後7時に帰り、夕食のしたくをし食べ終えて、授業の準備も終えなければと気にしながら、疲れた目で翻訳原稿に目をやり、日本語としては読めそうだからまあ翻訳のやり直しではなく校正でいいかと、夜のうちに業者にメールを書きました。

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 今朝、業者から受け取ったメールでは、いつのまにか提出日時が金曜の午後6時から午後2時になっていたのですが、まあ翻訳が悪くはなさそうだからいいかと、早朝授業の準備をしながら、考えました。

 ところが授業を終えて、昼食後、実際に校正を始めたら、英語の原文の文の構成に、一見よく書けているように見える日本語の文の構成がまったく対応していないではありませんか。結局はほぼ翻訳のやり直しなのに、半額の校正料金なのは勉強になったということにしても(社会勉強と英語の勉強)、原文が3ページ半あるのに、まだ2ページの初めまでしか訳が進んでいません。もともと頼まれたのは校正なのだから、そこまで綿密に訳さなくても、もとの文を利用すればと思いつつ、時間がないというのにそうもできない性分なのでありました。

 明日リハビリに行くひまはなさそうだと、今日暗くなる前に、予約を月曜朝に変更してもらいました。徹夜するつもりはないのですが、せめて2ページ分は翻訳を終えてから、就寝するつもりでいます。

 写真は、ミジャーナに咲いていたサルビアの花を、土曜日に撮影したものです。

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Finalmente sono libera!
Ho finito il lavoro di traduzione che mi ha costretto a lavorare senza sosta, perché ho ricevuto i documenti mercoledì sera e dovuto consegnare la revisione della traduzione e un testo tradotto entro oggi. Poi ieri avevo anche lezione.
Foto: fiori di salvia a Migiana 8/10/2016
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2016-10-13 23:58 | Inteprete Traduzioni | Trackback | Comments(6)