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日本の大地震

 日本時間で今日14時46分(イタリア時間6時46分)に、東北地方の沿岸で、マグニチュード8.8という大地震が起き、建物の崩壊や津波、火災によって、大勢の方が被害に遭われ、今も火災が広がり、津波や余震、建物崩壊の恐れがあるとのことです。少しでも早く余震や火災、津波の危険がなくなり、日本の皆さんが、無事に、安全に過ごせるように、心からお祈りしています。

 わたしも含めて、海外に住む身としては、日本の地震の被害の様子や家族・知人の安否が気になるところだと思います。

 比較的最新の地震に関するNHKニュースを、海外、イタリアからでも視聴することができるリンクを見つけましたので、ぜひ今後、地震の情報を把握するためにお役立てください。

・NHK総合テレビの「東北地方太平洋沖地震」関連ニュース(リンクはこちら

 詳しいこと、および最新情報は、上のリンクからご覧いただきたいのですが、建物の倒壊による被害に加えて、津波・火災による被害、死者、行方不明の方が多数出ている模様です。まだ状況が把握されていないものの、東北地方では数千世帯に避難勧告が出され、気仙沼市では今も大規模な火災が続いています。福島第一原子力発電所では、危険はないものの、念のために半径3km以内の住民には非難するように指示が出ています。また、東北のみならず、北海道から九州まで、今も、太平洋沿岸一帯に、津波警報・注意報が出ています。また、東北地方では午後10時56分にも揺れがあり、今後も余震や建物崩壊の恐れがあるということです。

 重要あるいは役立ちそうなニュースがあれば、ツイッター(Twitter)上、Facebook上で、できるだけ日本語およびイタリア語で、情報をできるだけ伝え、またリツイートなどをして、情報の拡散ができるように、心がけています。

 上のNHKのニュース映像とあわせて、以下のウェブページにも、地震関連の警報・注意報、災害掲示板、交通機関の運行状況、停電情報などのリンクがあり、便利ですので、参考にしてください。

・Google Crisis Response 東北地方太平洋沖地震(リンクはこちら

 イタリアでも、午後1時からのRAI2、午後1時半からのRAI1のテレビニュースでは、30分のニュース枠のうちの初めの10分が、日本の地震の報道に充てられ、壊滅的な被害が起こっている様子が放映されました。どちらのニュースでも、ナポリターノ大統領が日本の地震の被害に心を痛め、心は日本の方々と共にあると述べ、ベルルスコーニ首相も早急に日本への支援を準備すると言っている様子が放映されていました。(言葉はうろ覚えですが、主旨はそういうことだったかと)被害がまだ予想される地域の方は、今後も十分に各種ニュースに注意して、安全に留意されてください。すでに利用されている方には、ツイッターに、被害状況や避難所開放、地震速報などの役に立つ情報が多いので、ぜひご活用ください。

 岩手県では、県庁のサーバーがダウンしたため、県公式ホームページはしばらく使用できず、当面は、Twitter、Facebookによって情報提供を行うということです。

追記
 イタリア時間、18時13分現在、確認された死亡者の方は300人以上、行方不明の方は500名以上。少しでも早く被害が食い止められ、これ以上被害が広まらないことを心から祈っています。以下の英語ニュースが、日本やイタリアのニュースよりも、より深刻で衝撃的な地震の被害状況を伝えているかと思います。

MailOnline - The big pictures: The moment Japan's cataclysmic tsunami engulfed a nation(リンクはこちら

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-03-11 16:37 | Giappone | Comments(12)

日本特集! 雑誌、『Meridiani』 2月号

 新聞の広告で、日本特集号が発売中と知り、今日さっそく雑誌を購入して来ました。

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 『Meridiani』は、毎号、休暇で訪れたい場所、国や島、町などを一つ絞り込んで、特集して取り上げ、その土地について、観光名所や旅の情報だけではなく、文化や歴史なども、深く取り下げ、美しい写真と共に、紹介している雑誌です。

 雑誌名の下に「Giappone」と書かれているように、今月、2月号は日本特集

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 買ったばかりで、まずは巻頭言とローマ日本大使、安藤氏のあいさつの言葉を読み、ざっと雑誌をめくり、目次に目を通しただけなのですが、とにかく写真の美しさと記事の多様さに目をみはりました。

 20年以上におよぶ雑誌の歴史の中で、日本を取り上げるのは今回が初めてということで、日本の姿をくまなく伝えようとすれば、複数冊必要であろうところを、1冊でできるだけさまざまな日本を紹介しようと工夫をした、と巻頭言に書かれています。

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 目次を見ても、Tradizioni (伝統)、Tokyo(東京)、Fuji (富士)、L’imperatore (天皇)、Giardini(庭園)、Cultura pop (ポップカルチャー)、Tecnologie (技術)、Animali(動物)、Kyoto(京都)、Robot(ロボット)、Architetture(建築)などと、記事の内容が多彩であることが分かります。

 ただ本や映画の紹介に関しては、イタリアでも人気のある吉本ばななや村上春樹、北野武の作品が中心になっているのが、残念です。日本文学を教えている身としても、『枕草子』や『徒然草』、『伊勢物語』、『源氏物語』、そして松尾芭蕉などの俳句作品ももっと取り上げてほしいと思いました。こうした作品の底を流れる自然を愛する心や感性の細やかさ、豊かな叙情性は、日本の文化の他の側面とも、切っても切れないものだと思うからです。

 Quanto all’introduzione alla letteratura giapponese, mi dispiace molto perché la rivista presenta soprattutto le opere degli scrittori contemporanei già assai conosciuti in Italia, mentre tralascia diverse opere classiche che, oltre ad offrire una lettura piacevole, vennero scritte con l’amore per la natura, una sensibilità raffinata e un ricco lirismo i quali sono osservabili anche negli altri aspetti della cultura giappones come i giardini giapponesi, la filosofia e i costumi nella vita quotidiana ecc. Forse di questo dovrei scrivere io stessa sul blog o sul sito, cercando di trovare il tempo.

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 鶴や温泉を楽しむ猿など、日本独特の動物たちを紹介している記事もあります。ちなみに日本の鶴については、つい先日RAI3の『Geo & Geo』という番組でも、求愛の踊りや絶滅の危機について、説明されていました。

 “I Samurai del Tonno”(マグロの侍たち)と題する、築地魚市場を語っているらしい記事もあります。記事の最初に掲げられた写真は、大きな冷凍のマグロがびっしりと並ぶ中を、卸売り業者が点検しているところを撮影したものです。マグロについては、わたしの夫は時々、「イタリアの最も質のいいマグロは、皆日本に行ってしまう」と、恨めしげに言っています。また、漁業については、イタリアのテレビでは、時々、「また日本が野蛮な捕鯨を……」といった具合で、偏見を助長するような口調で、ニュースに取り上げられることがあるので、この記事がどう書かれているのか、かなり気になります。

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 わたしが教えてきた日本人学生の中には、アニメ・漫画の大ファンで、日本語を勉強したくなったという学生が、大勢います。中には自分で、インターネット上の漫画を読んだりして、次々と漢字を独学で学んで、日本人でも平仮名で書くだろうという漢字を、必死で覚えている学生までいました。ある日授業をしようと教室に入ったら、黒板が二人の学生たちが書く漢字や文字でびっしり埋まっていて、びっくりしたこともあります。というわけで、もちろんこの雑誌にも、アニメと漫画についての記事があります。

 イタリアのテレビや新聞を見ていると、ニュースで日本が登場する機会は非常に少なく、大きな地震が起こったときや経済、科学技術の最先端の話題に加えて、捕鯨問題や雅子妃のうつ病が報道される程度のような気がします。一方、世界の文化を伝えるような番組では、日本の文化のさまざまな側面が紹介されています。

 イタリア人の友人には空手・合気道など、日本の武道をたしなむ人も多く、わたしの夫も、柔道の教室に通ったことがあるそうです。最近のニュースでは、日本料理がイタリア中で人気を集めていると語られており、確かにペルージャにも、得てして中国人経営であることが多いものの、日本料理が食べられる店が増えているようです。日本人向けの求人情報を見ても、寿司や日本料理が作れる人を、イタリア中でしばしば募集しています。アニメから、武道から、日本料理からと、さまざまな動機で日本に興味を持つイタリア人が多い一方で、ただし、中国と日本の違いがあまり分からないような人がたまにいることも事実です。

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 そんなふうに、イタリアで報道される、そして、知られている日本文化の側面が偏りがちであることを考えると、この『Meridiani』の日本特集号は、少ない誌面をうまく活用して、イタリア人が関心を持つ話題を数多く提供しつつも、既成の枠にとらわれない、さまざまな日本の姿を伝えていると言えると思います。イタリアでは「日本と言えば地震」と思う人も多く、もちろん、地震(terremoto)についての記事もあり、耐震建築や学校での避難訓練の写真が添えてあります。

 巻末には、交通機関や年中行事、宿やレストランの紹介など、旅をするのに役立つ便利な情報(La guida - Notizie e consigli)も添えられています。

 というわけで、イタリア人の配偶者や家族がいて、ぜひ日本をよりよく知ってもらいたいという場合にも、イタリアで日本がどう紹介されているかを知りたいという場合にも、とてもいい雑誌だと思います。値段は6.20ユーロ。日本語と日本文化を教えているので、イタリアで日本文化を紹介する本は、自分でも何冊か持っていますし、書店でも気にしながら見ているのですが、これだけ安い値段で、豊富な写真を使って、的確に日本のいくつかの側面を紹介する雑誌を購入できるのは、めったにない機会だと思います。まだ具体的に記事を読み込んでいないのではありますが、美しい写真を眺めているだけでも、日本人としてうれしくなり、誇らしい気持ちがわいてくるものと思います。よかったら、ぜひ一冊購入してみてください。

LINK
- Amazon.it - Rivista monografica di viaggi, "Meridiani - Giappone" (Domus)
- アマゾンイタリアの活用法とおすすめのイタリア語CD・DVD&本

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-02-07 19:15 | Giappone | Comments(18)

「ザッケローニ、日本、おめでとう!」 ~イタリアのニュース記事から2

 昨日に続いて、日本チームのサッカーアジア杯優勝が、イタリアでどのように報道されているかを、ご紹介します。(昨日の記事はこちら

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La fioritura dei ciliegi – Tempio di Toji, Kyoto 28/3/2009


 今回は、イタリアのベテランスポーツ記者でかつEurosportイタリア版の編集長であるStefano Benziが、今回の日本優勝とザッケローニ監督の活躍をどのように評価しているかを、ご紹介します。

 “Sono contento per Zaccheroni e per il Giappone” – Yahoo! Italia Sport, EuroSport.com

 題は直訳すると、「(わたしは)ザッケローニと日本のために、うれしい(うれしく思う)」で、英語で言うと、ちょうど”I’m happy (glad) for Zaccheroni and Japan.”です。contentoは「満足で、うれしい」気持ちを表す形容詞だからです。この言葉、だれかが試験に受かったり、就職が決まったり、その人にとっていい知らせがあったときに、”Complimenti! Sono contento per te.”「おめでとう! わたしは君のためにうれしいです。」(話し手が女性の場合は、”Sono contenta”と言います。)といった具合に、祝意の気持ちを込めて、使われることが多いので、ブログの記事の題では、「おめでとう」と訳しています。

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 Benziは記事冒頭で、まずザッケローニ監督に、祝辞と賛辞を送っています。

 「私はアルベルト・ザッケローニのアジア杯での優勝を、まったくもって本当にうれしく思っています。野心に富むものの完全に一新する必要のあった代表チームの監督に当たってからわずか数か月、しかも、意思疎通や相互理解、そして適応が難しく、その困難が克服しがたいものと思われたであろう状況の中で、ザックはただ、自らが完全に掌握していた唯一の共通言語、どこであろうと意思の疎通が可能な言語、つまり、サッカーという言語が語られるに任せた。」(「  」内は石井訳。以下も同様。)

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 その後、ザッケローニ監督が、若い力を信じ、また投資をして、技量ある選手たちをうまくまとめていったことを認め、実際のオーストラリア戦での、監督の采配を賛辞と共に、説明しています。

 「延長時間に入り、オーストラリアの経験が差を見せるだろうと思われたまさにそのときの、ザッケローニ監督の判断が、勝利をもたらすものとなった。長友のクロスパスと李忠成のゴール。李は、韓国人の一家に生まれながら、日本チームでプレイすることを選んだ選手であり、ザッケローニ監督自らが、ぜひ侍の一員にと要望した選手だった。この李忠成が、代表チームにおける2度目の出場で、自らの人生の中で最も重要なゴールの一つとなるであろうゴールを決めたのだ。」

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 記事の最後には、記者自身の感慨も込められています。

 「正直言って、ザックの涙にうるんだ瞳を見ていると、彼のイタリアにおける最後の監督業が人生で最も幸せな時期と呼べるものではなかったことを知っているだけに、わたしまで、いくばくながら感激した。それと同様、このアジア杯、(イタリア・ヨーロッパでは)不当にも完全に過小評価されているものの、実際には飛躍的な成長を見せたアジア杯を観戦して、感激した。(中略)再び、資金がたくさんあるだけではだめだということを教えてくれた。どう金を投資するかを知っている必要がある。そして、若者に投資すれば、決して間違うことがない。

 今日、日本チームには、3、4人の世界レベルの選手がいて、有能な監督がいる上、平均年齢は23歳だ。そして、さらに重要なことは、楽しむこともまた知っているということだ。つまるところ、サッカーで、これ以外にさらに望むことがあるだろうか。」

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 今回いろんな記事を調べていて、後の祭りなのですが、この記事を見つけたサイトでは、アジア杯の決勝戦を、イタリアからもオンラインで見ることができたらしいことも、分かりました。

 サッカーにはふだんからあまり興味がないので、わたしもザッケローニ監督のことはこれまでほとんど知らなかったのですが、今回いろいろな記事を読んでいて、監督としてすばらしい人物であるのはもちろん、謙虚でかつ真摯で、誠実な人物だという印象を受けました。

 見かけた記事の中に、日本人としてはとてもうれしいコメントがあったので、ご紹介します。東京で取材した記事のようですから、日本の皆さんはすでにご存じかもしれません。

”Calcio, Zaccheroni: Italia-Giappone? Magari in Conf. Cup” – RepubblicaSPORT NEWS Tokyo, 18:16

 記事の最初で、日本とイタリアの親善試合の可能性について語っているところは、日本の新聞にも確実に載るでしょうから置いておいて、なんだかいいなと思ったのは、インタビューに答えるザッケローニ監督の、次の言葉です。

 「イタリアへの郷愁? 自分の母国だから、郷愁を感じるのは当然ですが、日本は、わたしが居合わせることのできた最高の場所です。ここでは、人々が、常に成長を目指して突進しています。」「わたしが日本で最も人気のあるイタリア人かって? それは分かりませんが、人気などを考えているわけではありません。わたしには果たすべき使命があって、そのために、ここ日本にいるのですから。」

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 今夜のイタリア、TG2のニュースでは、今回のアジア杯でも大活躍を見せた長友選手の、チェゼーナからインテルへのレンタル移籍が正式に発表されたと、テロップに書かれていました。オンラインにも、以下のような記事が見つかりました。下の記事には、「インテルチーム全員が、長友を歓迎している」とも書かれています。

”Ufficiale: Nagatomo è dell’Inter” – Il Sole 24 Ore, 31/1/2011

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 桜と庭の写真はすべて、一昨年3月28日に、京都の東寺(とうじ)で撮影したものです。

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by milletti_naoko | 2011-02-01 00:05 | Giappone | Comments(11)

「日本がアジアの覇者に」 ~イタリアのニュース記事から

 日頃はサッカーの試合を見ないわたしも、しばらく前から日本チームのアジア杯での健闘ぶりを知り、試合は見られないものの、ツイッターのタイムラインに流れる、緊張感あふれるつぶやきやゴールの瞬間の大歓声を通して、試合状況を間接的につかみ、応援していました。なかなか得点が入らないときには、ため息と緊張感いっぱいのつぶやきが、ゴールが入ったときには、喜びいっぱいの叫びが、いっせいにタイムライン上に並び、ツイッターを通して、試合を日本で観戦中の方と共有できることに、何だか不思議な驚きと喜びを感じました。

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La fioritura dei ciliegi – Kyoto Gyoen (Kyoto Imperial palace park) 27/3/09


 大健闘した選手の皆さん、そして、言葉も習慣も異なる遠い異国で、新しいチームを育てるのに、苦労も多かったであろうザッケローニ監督。そして、このチームを支えてきたすべての人々、おめでとうございます! そして、この感動をありがとうございます。

 日本の皆さんには、今回のサッカーアジア杯における日本優勝を、ザッケローニ監督の母国、イタリアで、どう報道しているかに、興味がある方も多いことと思います。昨夜の30分のテレビニュースは、自国および近隣の国の政治状況でもちきりで、午後8時半からのテレビニュース、TG2では、唯一のスポーツの話題が、リュージュの世界選手権の男子一人乗りで、イタリア人選手が優勝したことでした。

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 けれども、イタリア時間で昨夜のうち、つまりアジア杯終了の数時間後には、さまざまなイタリアのオンラインニュースが、すでに、ザッケローニ監督率いる日本チームの優勝を伝える記事を続々と発表していました。その中から今回は、イタリア有力紙のオンライン記事を、一つご紹介します。試合内容はすでに皆さんもご存じと思うので、ここでは割愛します。イタリア語を学習中のサッカーファンの方には、うってつけの学習教材になると思います。

”La Vittoria di Zaccheroni. Giappone campione d’Asia” -  Republica.it, 29/1/2011

「ザッケローニの勝利、日本がアジアの覇者に」(「 」内は石井訳。以下も同様。)

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 記事の最後に、日本の新聞からの引用として、監督の言葉が紹介されています。

 「最高のチームが成し遂げた優勝でした。全員が一丸となり、非常に強い代表チームを打ち負かしました。全員が疲れ切っていましたが、最後の最後まで、果敢にもちこたえるこができました。」

(前田に代わって李を起用したことについて)
 「代用は生易しいものではありませんでした。しかし、このチームがすばらしいのは、控えの選手でさえ活躍を見せてくれるところです。日本国民は、この代表チームを誇りに思うべきです。」

*最後の「べきです」はイタリア語本文ではdeveと書かれています。この補助動詞dovereには「…はずである」という「推定」と「…しなければならない」 という「当然」の、両方の働きがあるため、「この代表チームを誇りに思っているはずです」と訳すこともできます。ここでは、個人的に、「こんなにすばらしいチームなのですから、皆さん、ぜひ誇りに思ってください」と捉えて、上のように訳しました。

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 ザッケローニ監督については、こう描写されています。

 「ユヴェントゥスでの過去シーズンにおける監督業が期待はずれの結果に終わったあと、昨年8月に日本サッカー協会からの申し出を受け、新監督に就任したアルベルト・ザッケローニにとっても、大変喜ばしいことに違いない。自らの手に委ねられた代表チームが前途有望であることを、ザックは、対パラグアイ、グアテマラ戦との親善試合における勝利を、スタンドから観戦したとき、すでに悟っていた。そして、10月8日、メッシ率いるアルゼンチンの試合におけるデビューは、望みうる最高の、輝かしいものであった。」

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 日本の皆さんがすでにご存じのことが多いとは思いますが、イタリアでの報道に興味のある方が多いのではないかと思い、今回はまず、Repubblica.itの記事からお届けしました。

 実は今朝、イタリアでベテランのスポーツ解説者が書いた、非常に興味深い記事も見かけたのですが、無理をしたためか、少し風邪をぶり返しましたので、そちらはまた、後日ご紹介したいと思います。

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 桜の写真はすべて、一昨年3月27日に、京都御苑で撮影したものです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-01-30 19:10 | Giappone | Comments(6)

桜の花咲く部屋

 仕事中に、ふと手を止めて上を見上げると、満開の桜の花を思わせる美しい天井が、目に飛び込んできます。

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 木全体が一斉に花を咲かせようとする桜の精気と、その美しく優しい色合いに、心が落ち着き、励まされます。

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奈良、氷室神社の桜 La fioritura dei ciliegi - Himuro-jinja, Nara 2/4/2009


 懐かしい日本の春と花盛りの桜が心に浮かび、満開の桜の下に立って、降りかかる花びらを浴びているような、そんな気持ちになれます。

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奈良、氷室神社の桜 La fioritura dei ciliegi - Himuro-jinja, Nara 2/4/2009


 この部屋を、イタリア語ではstudioと呼んでいます。伊和辞典(リンクはこちら)には、語義として、「書斎、勉強部屋、仕事場」といった言葉が並んでいます。わたしが授業の準備をしたり、翻訳をしたりする仕事場でもあれば、そのために必要な本や資料が並ぶ書斎でもあり、夫とわたしがなにかと学習する勉強部屋でもあります。部屋には、夫とわたしの机が、向かい合わせに並べてあります。机上にはそれぞれのパソコンが並び、インターネットにも接続されています。

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 このstudioの天井に、防寒・防音用の(antifreddo, antirumore)コルク板(pannelli di sughero)を取りつけようという計画は、かなり以前からあり、秋には夫と共に、部屋を採寸し、コルク板の販売店に、説明を聞きに行ったりもしていました。

 それが、11月にはオリーブの収穫(記事はこちら)に追われたため、実際に材料を購入し、夫が本格的に作業に取りかかれたのは、11月末のことでした。

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 細長い板を、均等にかつ平行に天井に設置していき、そのつど、コルク板を、土台となる木の板の上に置いていく、という非常に根気のいる作業が、続けられました。

 夫の勤めるウンブリア州庁では、土日が休みである上、週に何日かは、午後2時に役場を出て帰宅することができます。とは言っても、やはり日曜大工。作業には日数がかかります。

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 まずは、ようやくコルク板すべてを、天井に取りつけることができました。ところが、コルク板の中央が、重みのために下がってしまっています。

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 そこで今度は、長方形のコルク板の中央部分にも、支えの板を、取りつけていくことになりました。上の写真は、まだ作業の途中ですが、ようやくこの支えの板をすべて取りつけたあと、さて、どうしようかという話になりました。

 なんだか頭の上にチョコレートの屋根がある、お菓子の家のようだし、木やコルクの色にも味があるから、このままでもいいのではないかと、わたしは、たまった疲れがよく見える夫に提案しました。ただ、コルク板の表面が、予想していたよりも、かなり粗い上に、表面の小片が、天井から床に落ち続けているため、やはり、何かで覆う必要があるということになりました。

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 そこで、木の板もコルク版も共に、ペンキで塗装しようということになりました。色は、わたしが提案した薄緑色です。ところが、ここで、コルク板の無数の細かい穴が、茶色い点として残る上に、パステルカラーのペンキでは、コルク版のこげ茶色が、透けて見えるという問題が、発生しました。

 夫が、コルク板をすべてもう一度引き下ろして、壁紙で覆おうと提案したとき、わたしは、それでは作業があまりにも大変ではないかと心配だったのですが、一緒に壁紙を選びに行ったとき、まるで桜の花びらで覆われたようなこの壁紙に、一目惚れしてしまいました。

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 色合いが微妙に異なる淡いピンクの小片の集まる様子が、満開に咲く桜の花を思わせて、こんなにすてきな天井の下で、仕事や勉強ができるのかという思いにわくわくしました。ピンクの中に時々淡い緑色も入っているので、天井にさしわたされた板の薄緑色にも、よく合うはずです。幸い、夫もすぐに賛成してくれました。

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 長く根気のいる作業を、挫折にもめげずに、黙々と続けていき、ようやく桜色の天井が完成したのは、今週の月曜日、1月17日の日暮れときでした。

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 何とも美しいできに感嘆し、夫をほめてねぎらった、その部屋の窓からは、やはり桜色に染まった美しい空が見えました。

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 紅色に深まりつつある夕焼けの空に、時々目をやりながら、二人で作業の後片づけをしました。

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 というわけで、今このブログの記事を書いている間も、時々目を上げると、そこには、繊細な桜色が広がり、満開の桜の下にいるような、すてきな気分にさせてくれます。

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京都嵐山、大覚寺、大沢池 Lago Osawa, Tempio Daikaku-ji, Arashiyama, Kyoto 10/04/09


 ルイージ、本当にお疲れさま。そして、どうもありがとう。

 夫も、苦労は多かったものの、美しく仕上げることのできた天井に、とても満足しているようです。

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京都嵐山、大覚寺、大沢池 Lago Osawa, Tempio Daikaku-ji, Arashiyama, Kyoto 10/04/09


 昨日の記事(リンクはこちら)で、京都の桜を取り上げたのは、イタリアの友人に日本の桜の美しさ、そして日本の方に京都の桜のみごとさを、花見旅行をゆっくりと準備できる時期に、お伝えしたかったからでもありますが、実は、今日の記事を導入するためでもあったのでした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-01-19 17:48 | Giappone | Comments(16)

京都、醍醐寺の桜

 2009年3月末から4月初めにかけて、アリタリア航空のローマ・関空、往復396ユーロという特別割引を利用して、日本に帰国しました。久しぶりに、花盛りの桜を見たいという思いと、ぜひ夫に美しい桜を見せたいという気持ちから、開花情報を参考にして、時期を選びました。

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La fioritura dei ciliegi - Tempio Daigo-ji, Kyoto  27/03/09

 イタリアを3月24日に発って、日本、そして京都に着いたのは、翌25日。26日に訪れた大原でも、27日の朝訪れた寺社でも、桜の開花はまだ今ひとつだったので、こちら、京都醍醐寺の美しい桜を見て、息をのみました。

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 わたしは、愛媛県に住んでいた頃、校庭や川沿いに植えられていた桜並木の、薄いピンクの花がいっぱいに咲く様子を、イタリアに住みながら、恋しくなつかしく思っていました。

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 花盛りの桜を眺める喜び、心が満ちる感じを、再び味わいたいと思っていました。

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 大学の授業の関係で、花見の時期に帰るのには、実は少し無理があったのですが、この年は、かなりの時間数の授業を振り替えて、旅行に踏み切りました。

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 無理をしても、桜が花開く時期の京都を訪れて、本当によかったと、心から思いました。

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 思いもよらぬほど、さまざまな色の、形の、種類の桜があることに、驚き、そして、感銘を受けました。

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 夫も、日本の桜が、これほどまでに美しいとは、予想していなかったようで、二人で、一つひとつの桜の美しさに感動しながら、境内を歩きました。

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 池の水面に姿を映す桜にも、風情があります。

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 桜だけではなく、日本庭園の美しさも、楽しみました。

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 平日だというのに、同じように花見に訪れた人が、大勢いました。

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「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし   在原業平」

 やれ桜が咲いたか、やれ雨風で桜が散るまいかと、花を愛して心を砕く日本人の心は、今も昔も変わりません。

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 桜の美しい国に生まれたこと、桜を愛でる文化に育ったことを、改めて、うれしく、誇らしく思いました。

LINK
春は桜。京都の美しい桜や、イタリアでは実が目当てで桜を植えることについては↓↓
Spettacolare Fioritura dei Ciliegi in Giappone con foto ↓↓
- 日本の桜1 はじめに / Fioritura dei Ciliegi in Giappone
Fioritura dei Ciliegi a Kyoto, spiegazioni anche in italiano ↓↓
- 日本の桜2 京都大原三千院 / Tempio Sanzen-in, Kyoto
- 日本の桜3 京都大原実光院 / Tempio Jikko-in, Kyoto
- 日本の桜4 京都大原宝泉院 / Tempio Hosen-in, Kyoto
- 日本の桜5 京都、渉成園 / Giardino Shosei-en, Kyoto

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by milletti_naoko | 2011-01-18 01:39 | Giappone | Comments(16)

イタリアの方言と日本語特訓の成果その3

 3か月歩く間に、日本語を勉強したいから、会話文をiPodに吹き込んでほしい、と2600kmの巡礼の旅を控えたフランコに頼まれて、わたしが躊躇したのは、「繰り返し聞き流して、外国語を覚える」という学習法に、原則として反対だったからでもあります。(詳しくは、前回の記事を参照。リンクはこちら

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写真はすべて、彦根の龍澤寺。 Ryotan-ji, Hikone    2009/3/31

 とは言え、8月8日、大切な友人に、出発の前日に頼み込まれては、やはり断れませんでした。ただし、ロンリー・プラネットの文を吹き込むのは論外で、わたしの方で、旅行に必要な会話表現を30ほど書き出して、イタリア語の訳を添えてみました。「はじめまして、わたしはフランコです。」、「わたしはイタリア人です。」と言った具合に、誰かと出会った場面や道を尋ねる場面、買い物の場面などを想定して、ごく簡単な日本語の表現をイタリア語訳とともに紙に書いて、さらにフランコのiPodに吹き込みました。

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 外国語の学習書では軽視されがちな、語学入門者や旅行者の強い味方となる言葉も、もちろん取り入れました。

これ、ください。               Mi dia questo, per favore.

「これ」(questo)、「あれ」(quello)というのは非常に便利な言葉です。特に、語彙が少ないときは、指をさしてこう言えば、買い物もできるし、レストランでも、特に日本のようにメニューに写真がある場合には、食事の注文もできます。

「使える言葉」より「文法項目の順序」を気にして作られた学習書でも、旅行会話集でも、得てしてその大切さが指摘されていない、便利な言葉です。でも、イタリア語ゼロの状態で、イタリアで暮らし始める移民や子供も、まず覚えるのは、「あいさつ」や「人の注意を喚起する言葉」と共に、自分の語彙不足を補ってくれるこの便利な代名詞なのです。

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 フランコは、すでに2度、サンティアーゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼を果たしており、2度とも大勢の日本人巡礼者に出会ったそうです。そのときは英語で会話をしたようですが、今度は、それを日本語で話すいい機会にできるようにと、「あなたは日本人ですか。」という文も加えておきました。

 “Grazie, Naoko!!”と大喜びで、わたしが会話表現を記した紙とiPodを手にし、翌日からスペインを目指して歩き始めたフランコ。イタリア国内を歩いていた間は、電話でもよく話をしたので、「がんばれ」という言葉は、リストにはありませんでしたが、真っ先に覚えたようです。

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 サンティアーゴからさらにフィニステッレまで歩いたので、結局フランコは2700km近く歩いたわけですが、それでは、この3か月の間に繰り返し聞き続けた日本語の学習成果はいかに?

 なんと、「3か月間何度も聞いたから、表現はすべて丸暗記したけれども、ある日本語表現と、その意味を思い出すには、そこまでにあった表現を全部思い出さなければならない」ということです。つまり、たとえば、”Dov’è il bagno?”を日本語でどう言うかを思い出すには、もしこれがリストの20番目の文であるとしたら、そこまでの19文をすべて頭の中でさらう必要があるということです。

 「外国語聴くだけ学習」に懐疑的だったわたしも、ここまでひどい結果が出るとは思わなかったので、びっくりしました。実は、イタリア人の我が夫も、数字の1から10までを、日本語で言えるものの、1から10まで一括りに丸ごと覚えているだけです。「7」を日本語で何と言うかは、頭の中で1から6まで言ってからでないと出てきません。これと同じ現象が、まさかこれだけ長い録音で起こるとは思わなかったので、驚きました。

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 誤解のないように書いておきますが、繰り返し音声を聞くこと自体は、外国語学習に不可欠、たとえばアルクの1000時間ヒアリングマラソンは、かつて実用英検1級に合格できる総合力をつけるのを助けてくれましたし、雑誌、『English Journal』(リンクはこちら)と付属のCDも非常に優れた教材です。実際、イタリアでは映画でもドラマでも音声を吹き替えるため、英語を耳にする機会が少なく、それを補おうと、今年の春から、英語のブラッシュアップのために、年間購読しているくらいです。

 言葉を読み・書き・聞き・話すことができるようになるためには、聞いて覚えるだけではなく、併行して、文を読むことも必要だし、文法や語彙を学ぶことも、コミュニケーションの機会を持つことも必要なのです。外国語は「丸覚え」するものではなく、多くの外国語のインプットに接し、文法を学習する中で、その「しくみ」を理解し、使えるようになるものです。言語学者たちが言うように、人間の頭は生まれたとき、まったくの白紙状態では決してなく、だれもが言語を身につける能力、言語の仕組みを理解し応用できる潜在能力と共に、生まれてくるのです。

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 言われた言葉をそのまま返すオウムが決して語学の達人とは言えないように、単に連ねられた文章を丸ごと覚えるのは、外国語を話せるのではなく、覚えたことを口にするだけです。サイトでも、いくつかのイタリア語の学習教材のCDを、繰り返し聞くこと、真似て言うことをおすすめしていますが(リンクはこちら)、これだけでは「イタリア語のリズムや発音に慣れる」だけであり、本当にイタリア語の力をつけるには、やはり平行して、鉛筆と辞書を片手に学習書を使って勉強し、テレビのイタリア語講座やイタリア語の歌・映画や本を通して、一方では、語彙や文法から理解・表現できる力をつけ、もう一方では、周囲の補助的情報(話者の表情・ジェスチャー・物語の展開など)から言われている内容や言葉の仕組みを推測できるようにする必要があります。

 全体から細部へ、細部から全体へ。母国語を話すときには、まず右脳で概要をとらえ、左脳で細部(言葉の意味・文法など)を分析し、再び右脳で両者の情報を統合して、言われることを理解するという研究結果が、明らかにされています。外国語の場合にも、同様に、脳のしくみを利用して、全体(概要)⇒細部(分析)⇒全体(統合)という順序で、右脳と左脳の両方を活用する必要があります。

 周囲の補助的情報も利用して、話の概要を捉える訓練ができていないと、語学留学して、すべてイタリア語で授業が行われる場に放り込まれたときに、一語でも分からない言葉があると不安で、辞書ばかり見て、大切な授業の多くを聞き逃すことになります。逆に、あまりイタリア語を学習せずに、イタリア人の中で暮らすようになると、周囲の様子から言われていることの概要は推測できるものの、自分の言いたいことを伝えるための語彙やしくみ(言葉のメカニズム・文法)が自分にないために、もどかしい思いをすることになります。

 英語の場合には、多くの日本人が高校までの9年間学んでいるため、確かに聞き流しているうちに、昔学んだことを思い出すこともあるかもしれませんが、イタリア人がゼロから日本語を、日本人がゼロからイタリア語を学ぶ場合には、その足がかりもありません。

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 ちなみに、フランコの日本語特訓がこういう結果に終わったのには、もう一つ理由があります。わたしもフランコも、「巡礼中に日本の人と会って、おしゃべりを重ねるうちに、少しずつ身についていくだろう」と思っていたのに、なぜか今回の巡礼に限って、フランコは3か月中、一人も日本人に出会わなかったのです。巡礼をする東洋人にはたくさん出会い、そのたびに、「あなたは日本人ですか。」と尋ねたのに、皆、中国・台湾・韓国と、別の国から来ていたのです。そのため、日本語を実際にコミュニケーションの場で使う機会がなかったというのも、フランコの日本語が丸暗記に終わった理由です。それでも、何度も言おうとしたためか、「あなたは日本人ですか」という文だけは、どういう意味かを覚えているし、日本語の発音だけは、わたしが教えたイタリア人学生の平均よりも、いいくらいではあります。

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 外国語を学習しようと思ったら、音声を聴くことはとても重要ですが、それだけでは困ります、ということを、今回はお伝えしました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-11-16 18:47 | Giappone | Comments(10)

日本の魅力、再発見

 記事、映画、「『JAPAN MANGA』 ~ イタリア人旅行者の見た日本」でもご紹介していた映画の上映が、昨日無事、ペルージャ外国人大学で、大好評のうちに終了しました。
映画の主人公の4人組。上の写真は、http://www.australiati.itから借用。

 映画の制作者かつ主人公のgli Australiati、リッカルドとキアーラとは、上映30分前に、会場となっているガッレンガ校舎(Palazzo Gallenga)で待ち合わせ。1階、大扉を入ってすぐの広間で、映画上映のポスターの前で、二人がポーズを取っています。
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 そうこうしているうちに、上映を快諾してくださった比較文化学科の長である、カッチャッリャ教授が到着。先週わたしがお会いしていた、スポレートで日伊交流協会を立ち上げたばかりの粉川さんもいらっしゃいました。「日本文化を紹介するとてもいい映画を来週上映します。」と、お話していたため、スポレートでの上映の検討も兼ねて、遠くから来てくださいました。
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左から、カッチャッリャ先生、私、リッカルド、キアーラ、粉川さん。撮影は、夫のルイージ。

 「わざわざ、スポレートから!」ようこそ、と驚くカッチャッリャ先生に、
 「わたしたちの友人が、リミニからも来るんですよ。」と、わたしが言うと、
 「背丈は小さいのに、行動力は人一倍ですね。」と、カッチャッリャ先生。
  微笑みながら聞いていたリッカルドが、
 「それは、ぼくも自分の妻を見ていて、よく知っています。」と、一言。
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 会場である中4階の13番教室まで上がってしばらくすると、リミニ(正確には、イジェーア・マリーナというリミニ近くにある海辺の町です)から、車を2時間近く飛ばして、フランコとマヌエーラも駆けつけてくれました。二人は、わたしたちの大親友かつ散歩・巡礼仲間です。上の写真は、左から、マヌエーラ、フランコ、そして、夫のルイージです。

 ここで問題発生。「準備万端」のはずが、まだ上映準備が整っておらず、技術担当者がどこにも見当たらないのです。
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 教室で担当者を待っているうちに、次々に、映画を見ようという方たちが集まって来ました。中には、イタリア語の先生や義母の旧友の姿も見えます。日本語の授業で日頃からお世話になっている東城先生と井内先生も、学生さんを連れて、参加してくださいました。

 リッカルドやキアーラにおわびを言うと、「いやあ、ぼくたち今イタリアにいるんだからね。物事がうまく運ばないのには慣れているから、大丈夫。」と、逆になぐさてくれました。
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 開始予定時刻から30分ほど過ぎた頃でしょうか。ようやく担当者が来て、上映準備が整いました。まずは、カッチャッリャ先生が、あいさつの後、映画制作者の二人を紹介します。

 「皆さん、お待たせして申しわけありません。まあ、イタリアでは、『始まりがうまく行かないものは、うまく終わる』と言いますから、幸先もいいので、そうあることを祈りましょう。」
というカッチャッリャ先生の言葉に、皆で思わず笑ってしまいました。
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 紹介を受けて、映画の制作者が、日本に旅行した際の感嘆や日本文化への情熱について語り、「わたしたちの感動を皆さんと共有できれば幸いです。」とあいさつを締めくくります。

 いよいよ上映開始。
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写真は、http://www.australiati.itから

 映画では、4人のイタリア人旅行者が、初めて日本を訪れた驚きや感動を、奈良・京都の神社仏閣や東京、秋葉原の電気街など、昔からの日本文化と新しい日本の風俗を織り交ぜて、巧みに旅の様子を伝えています。
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 この写真では、映画が銀閣寺訪問と自然の美しさを語っているところです。楽しく笑いを誘う場面もたくさんあって、たとえば、イタリア人4人組が、日本のハイテクな便器に驚いて、ボタンをすべて押してみたりする場面があります。
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写真は、http://www.australiati.itから

 かと思うと、広島への原爆投影やその被害を映し出す場面があり、また、わたしたち日本人が当たり前に思っている行動や事柄を、新鮮な驚きと共に、美しい映像を通して語っています。
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写真は、http://www.australiati.itから

 上映のあと、映画を見に来た人と制作者側との質疑応答、両者へのお礼とあいさつをもって、会が無事終了しました。今回来てくださった方は、学生さんも大学で働く先生方や外部の方も、皆楽しんで見てくださったようで、「とてもよかった」と、制作者のリッカルドたちに、賛辞を贈っていました。

 リッカルドとキアーラの日本旅行や映画制作に協力したご友人も途中からいらっしゃり、わたしも、来てくださった方どうしを互いにご紹介したり、紹介されたり。スポレートでの上映もほぼ決定したようです。
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 いつまでも、おしゃべりがはずみます。実は、リッカルド・キアーラ夫妻と、今回遠くからはるばる来てくれたフランコとマヌエーラには共通点があって、皆インドを始め、世界のさまざまな国を旅行しています。初めて会ったとは思えない。キアーラに、「今年8月から、フランコはイタリアの自宅からスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで、3か月歩いて巡礼をする予定なのよ。」と言ったので、話がそれで盛り上がっている様子です。
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 リッカルドとキアーラ、粉川さん、東城先生と梨絵さんにごあいさつをしたあと、はるばる遠方から来てくれたマヌエーラとフランコに、少しだけガッレンガ校舎の見所を案内しました。こちらは、5番教室(aula V)。書き残している板書を利用して、授業風景を演出しています。ルイージとフランコは学生役。
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 上の写真は、5番教室からの眺めです。日が傾いて、影が長くなったので見づらいのですが、写真のほぼ中央に、スバージオ山(Monte Subasio)が見えます。ちょうど教会の鐘楼が隠している辺り、スバージオ山の中腹に、サン・フランチェスコ(San Francesco)の出身地としても名高いアッシジ(Assisi)の町があります。伝えられているところによると、サン・フランチェスコは、「テッツィオ山(Monte Tezio)とスバージオ山は双子だ」と言っていたそうです。

スバージオ山の手前、左の方には、ペルージャの城壁の連なりが見えます。
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 こちらが、Sala Goldoniana。今回の上映会場には、本来ここが予定されていたのですが、他の行事と重なってしまったために、変更を余儀なくされてしまいました。こういう美しい装飾の施された広間や教室、廊下が、ガッレンガ校舎にはたくさんあります。
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 夕食は、ペルージャ中心街にあるピザ屋、La Cambusaで、わたしたちと合流したルイージの弟、パオロと5人で、ピザを食べました。本格的なナポリ風ピザが自慢の店の主人、パオロが、「リミニでは、こんなピザは食べられないでしょう。」と言うと、フランコは、「努力はしているようだけれど、なかなか及ばない。」と答えていました。フランコもマヌエーラも、ピザがおいしいと大喜び。皆で楽しく談笑するうちに、夜が更けていきました。

*追記(2012年12月14日)
 お店の場所が変わりました。新店について詳しくは、下の記事をご覧ください。
- 復活! ピザ屋、 La Cambusa

 6月11日金曜日から6月13日日曜日にかけて、マルケ州アンコーナ県のキアラヴァッレ市で、大がかりな日本文化祭が催されます。生け花、スポーツから、映画、コンサート、のみの市など、内容も多岐にわたり、さらに先行して、6月7~9日にも様々な催しがあるようです。興味のある方や近辺にお住まいの方は、ぜひ会場に足を運んでみてください。

 次のリンク先のウェブページの本文9行目、「Scarica il depliant...」というリンクをクリックすると、この日本文化祭のパンフレットをダウンロードすることが可能です。
Gli Australiati Blog - Japan Manga in Japan in Love!!
↑↑↑ Potete trovare il link per scaricare il depliant del festival nel link qui sopra
Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-06 00:30 | Giappone - Italia | Comments(3)

筍とさくら ~ 京都の春

 4月になってイタリア人が野山にアスパラガスを探しに行き、新鮮な春の味が食卓に上る頃、京都の洛西では、人々が、竹林にタケノコ狩りに出かけるようです。

 イタリア語では、タケノコはgermogli di bambù(直訳は「竹の芽」)、もやしは germogli di soia(直訳は「大豆の芽」)と言います。イタリアには従来食べる習慣や文化がなかったために、独自の一語を考え出して与えることなく、いずれ生長していく植物の若芽の状態、ととらえているのでしょう。

 実は、野生のアスパラガスもタケノコと性質が似ていて、タケノコが春になって、竹やぶの下の方から生えてくるように、野生のアスパラガスも親の木(と言っても、小さくて幹も枝もか細い植物です)の根元辺りから、春になるとすくすくと伸びてくるのです。違いは、タケノコが一面の竹林の中に生えているのに対し、野生のアスパラガスの方は、親の木が森林の中や道端に、他の草木に紛れて生えているために、アスパラガス探しはまずこの隠れた親の木を目ざとく見つけることから始まることです。親の木が見つかったら、その根元周辺の高い緑の草むらの中に、アスパラガスも生えているはず。誰かがすでに摘んでしまったあとだったり、育ちすぎていたりしたりしてがっかりすることもありますが、春の間は、「雨後の筍」のように、摘まれても摘まれても、新たな芽がまたどこからかすくすくと伸びていきます。

 今回は、イタリアの野生のアスパラガスに対応するものとして、日本の古都、京都の洛西にあるタケノコの里についてお話したいと思います。
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 父の転勤で、幼い頃から日本各地を転々としていたわたしは、通っていた横浜の幼稚園の近くの竹林でタケノコを見かけたようなうっすらとした記憶があるのを除いては、じかに自分の目で食用になるタケノコが育っているのを見た覚えがありませんでした。

 札幌や東京といった場所で中学生時代までを過ごしたこともあり、タケノコと言えば、どういうものかは知っていても、スーパーで皮をむき切り分けて袋詰めにして売っているものか、料理店で調理されて出てくるものしか知らなかったので、上の写真のように、京都の向日市や長岡京市で、店先や道端で、堀り立ての新鮮なタケノコが山積みされて売られているのを見て、とてもびっくりし、また感銘も受けました。

 妹の家が近いこともあり、花見を兼ねた京都旅行中に立ち寄ったのですが、この二つの町が「タケノコの里」だということは、訪ねてみて初めて知ったのです。いずれも「そんなことはよくご存じ」の読者の方も多いとは思いますが、もしかしたらわたしと同じように、「それは知らなかった」という方もいらっしゃるかもしれないと考え、今回は、このタケノコの里の訪問についてお話しします。

 昨年春にアリタリア航空で、オンライン予約によるイタリア・日本往復大割引の期間がありました。最も安い便は、すべて込みで、なんと往復396.04ユーロ(当時円高で、クレジットカードの利用代金明細書では、50,595円と換算されています)。日本の桜の開花をもう何年も見ていなかったわたしは(実はちょうど授業が多くて忙しい時期なのです)、かなり無理をして授業を移動して、これを好機として帰国を決め、夫も「日本の桜が見てみたい」ということで同行することになりました。妹と落ち合うために、長岡京市と向日市を訪れたのは、その旅行中で、2009年4月4日(土)から4月6日(月)にかけてのことです。

 4月4日土曜日の昼前に長岡天神駅に到着。駅近くにあった宿泊予定のホテルに荷物を預けて、駅前に戻り、まずは長岡市の観光センターで、絵と写真入りの詳しい観光地図をいただきました。観光センターを出てすぐ、目に飛び込んできた看板。
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 昼食はここと迷わず決めて、小さいお店の中に入りました。
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 今を盛りと咲く花を思わせる、桜シューマイの彩の美しさ。どの料理も目に美しく、味も一品で、夫もわたしもお手頃な値段のこの昼食を目にしたときから、室内にいても、春の風情を十分に味わうことができました。地元名物のタケノコは、色鮮やかなうどんの中だけでなく、桜シューマイの中にも入っていて、それぞれに風味を添えていました。

 昼食後やはり長岡天神駅前で、妹と甥っ子と落ち合い、電車に乗って、桜まつりの最中の向日神社を訪ねました。
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 残念ながら雨が降っていたのですが、久しぶりに出会った妹や甥っ子と話がはずみ、夫も桜並木の下に立ち並ぶ色とりどりの露店を興味深く眺めながら、甥の手を取って仲良く歩いていました。
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 幸い、美しい着物の女性たちによる琴の演奏も鑑賞することができました。
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 奈良時代創建と伝えられる歴史ある神社を後にしてからは、デパートで甥っ子の初めての傘購入に立ち会い、ホテルでゆっくり休んだ後、近くの居酒屋で仲良くおいしいお酒と料理を楽しみながら過ごしました。
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 言葉が通じないはずなのに、なぜか出会った瞬間から和気あいあいの二人。仲良く紙飛行機作りに興じていました。おかげで久しぶりに妹とゆっくり話をすることができました。

 翌日、4月5日(日)も、引き続き洛西、長岡京周辺で、桜の名所を訪ねることにしました。長岡天神駅前にあるホテルから歩いて、光明寺に到着。
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 西山浄土宗の総本山である光明寺の広い境内は、晩秋には紅葉が美しいとのことですが、春もたくさんの桜が境内のここかしこで一斉に色とりどりの花を咲かせていて、美しい景観を楽しませてくれました。
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 枯山水の庭も風情があり、心を穏やかにしてくれます。
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 光明寺のすぐ手前にあるお店で、目に美しく食べてもおいしい昼食を取りながら、歩き疲れた体をしっかり休めます。
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 昼食後、観光地図を片手に、寺社を探しながら歩いていると、子供たちが地元の熟練者と共にタケノコ掘り体験ができるという竹林に行き当たりました。
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 探していた寺社が見つからず、地図を片手に、美しい竹林の中に迷い込んで行きました。道を尋ねた方が、たまたまボランティアで竹林やタケノコ文化の継承に努めている親切な老紳士で、分かりやすい図を使って、孟宗竹の歴史やタケノコの掘り方などを詳しく説明してくださいました。
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 自然や農耕を愛するルイージは時々質問しながら、熱心に耳を傾けています。老紳士は、わたしが通訳している間も、ゆっくりと待ち、ていねいに質問に答えてくださいました。

 結局探していた寺社は見つからなかったものの、思いがけない竹とタケノコの授業に喜びながら、わたしたちは帰途につき、駅前のホテルへと向いました。

 帰りがけに、菅原道真に縁の深い長岡天満宮を訪れました。わたしがイタリアで教える日本文学の授業では、藤原氏の台頭や政敵の排斥と共に、道真の人となりや漢詩文集、左遷の悲劇にも触れて、漢詩「九月十日」や『拾遺集』所収の和歌、「東風吹かば」なども紹介しています。

 理解が難しいのは知りつつ、まずは原文で読み上げてから、イタリア語で意味を説明します。

 「東風(こち)吹かばかばにほひおこせよ梅の花主なしとて春を忘るな」

Fiori di susino, quando tira il vento primaverile, sbocciate e mandatemi la vostra fraranza. Anche se non avrete il vostro padrone con voi, non dimenticherete la primavera.(石井訳)

 授業中には、道真が学問の神様とみなされていることや大学受験についても話をして、日本の学校教育や風習についても学生たちに伝えています。

 長岡天満宮では、八条ケ池の岸辺に、満開となった桜並木が列をなして並んでいます。深い桃色に淡い白色、幾重にもなった花に一重の花、さまざまな桜が美しさを競い合い、その木の下を、老若男女が感嘆してささやきあいながら歩いて行きます。
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 水上橋からは、池の中を泳ぐ色とりどりの鯉も見えます。
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 好天に恵まれた日曜日なので、家族そろって花見に来ている人々もたくさんいました。

 こうして、昨年は京都各地や周辺のあでやかな桜を堪能することができました。日本を発つ前に住んでいた愛媛県では、よく川沿いに桜並木が、つつましい淡い桃色の花を一斉に咲かせ、そうした満開の桜が水面に姿を映しているのもそれは美しい眺めで、大好きだったのですが、昨春はそれとはまた趣の違う美しさを持つさまざまな桜を見ることができました。

 4月9日の記事で、今年の春は、イタリアのテレビニュースや園芸専門誌『Giardini』4月号が、日本の桜を特集していたことをお伝えしました。

 その後、別の園芸専門誌『Gardenia』も、やはり4月号で、日本の桜の特集を組んでいたことが分かりました。
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 記事の題は、表紙の左端、下から二つ目に見えます。写真では見にくいと思うのですが、 題は「CILIEGI In Giappone quelli più rari」となっています。
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 5ページにわたる記事は、こんなふうに数多くの美しい桜や花見風景の写真と共に、日本の花見文化をイタリアの読者に説明しています。

 実は、『Giardini』も『Gardenia』も、花や園芸を愛する夫がもう十年以上も欠かさず購読している雑誌です。けれども、夫の覚えている限りでは、こうした雑誌が日本の桜について記事を書いたのは初めてではないかということで、しかも、今年はこの2誌がこぞって日本の桜を記事にしたわけです。さらに、今年はテレビニュースでも日本の花見に触れていました。

 何がきっかけかは分かりませんが、こんな形で、今後も、ハイテク産業や捕鯨、アニメ・漫画や芸者、空手や柔道、合気道だけではない、日本文化の様々な側面をイタリアの人々に知ってもらい、興味を喚起する機会が増えていくことを祈っています。

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by milletti_naoko | 2010-04-23 06:30 | Giappone | Comments(0)