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ピンクの妖精、フクシアと椿のつぼみ

 テラスのフクシア(fucsia)が美しい花を咲かせ始めました。

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 連日雨が降り、水がたっぷり補給された上、昨日から天気が持ち直して日も注ぎ、暖かくなったからかもしれません。

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 華やかなピンク色の衣装に身をまとった妖精が、空から降りてきたかのような、美しい色と形をしています。

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 お義母さんによると、夫の好きな花には移り変わりがあるということです。夫自身も、一時期フクシアに入れあげたときには、イタリアで手に入るほとんどの種を所有していたと言っています。

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 フクシア、バラと対象が移り、今夫が最も大切にしているのはジャスミンの花たちです。好みがすぐに移り変わるのは幸い花だけで、他のことに関しては、物も友情も妻も、古いものをいつまでも長く大切にする人です。古いと言っても、わたしは40代に入った今も若いつもりでいますし、夫よりは7歳ほど年下です。

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 下から見上げると、風鈴のようで、どこから見ても愛嬌があります。

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 最近、わたしの気になっているのが、こちらの椿たちです。四つある鉢植えの椿のうち、すべてがつぼみをつけ始めて、少しずつ育っているのですが、特にこの椿のつぼみはとても大きくなってきています。

 夫は、「今から準備していても、咲くのは来年の春だよ。」と言うのですが、わたしはバラと同じで、椿も天候次第では二度咲きするのではないかと、ひそかに期待しています。つぼみの膨らみ具合が、ちょうど今年の春先と、よく似ているからです。

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 というわけで、期待を込めながら、今年3月から4月にかけて、咲いていた我が家の椿(camelia)たちの様子をご披露します。

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 落ちた椿の花を、水をはった器に載せて、食卓に飾るというおしゃれな演出は、夫が思いついたものです。

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 ちなみに、器はイタリア製の和食器です。厚みのある陶器で少し重いのが難点ですが、雑貨店というよりは、食品以外は何でも売っているGrancasaという店で、和風の食器を見つけて、色合いや模様も気に入ったので、すぐに購入しました。お茶碗や湯のみのセットもあります。

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 一つの木から、色も模様もとりどりの花が咲いていて美しいのが、こちらの椿です。

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 白や赤、ピンクを基調とした一輪の花の中にも、少しずつ色合いの変化があったりします。

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 こちらは3年前に購入した鉢です。鮮やかな白に差す紅の色が美しい椿です。

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 椿の鉢植えは、すべてルッカ県で毎年3月に催される椿まつり(詳しくはこちら)で購入したものです。

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 こちらが、椿まつりが開催された、トスカーナの小村、Sant’Andrea di Compitoです。

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 こちらは、純和風の椿。今年の椿まつりの際に、わたしが日本を懐かしんで購入したものです。我が家は年中風が強いので、鉢が強風に倒れぬよう、対策を練りました。ペルージャでは土壌が石灰質、アルカリ性なので、酸性土を好む椿は、鉢で育てざるを得ません。

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 水をやりに行くたび、つぼみが膨らんでいく椿に、期待が募る今日この頃です。(後半の写真は、すべて今年の春に撮影。6枚目の緑のつぼみだけが、本日写したものです。

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by milletti_naoko | 2010-10-07 17:38 | Fiori Piante Animali | Comments(2)

花華やぐ秋の庭

 訪れたわたしたちを出迎えてくれたのは、色鮮やかな美しい花たちです。

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 ずいぶん前から招待を受けていたナターシャの庭を、ようやくわたしたちが訪ねたのは、9月5日日曜日の朝のことでした。庭の花が美しいのは、本当は春なのでしょうが、秋になっても、まだ目を楽しませてくれる花がたくさんあります。今回は、そういう花を選んで撮影しました。

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 色とりどりのこの美しい花は、ユウゼンギク。 イタリア語名がsettembrinoなのは、9月(settembre)に咲く花だからでしょう。夫にキク科の花だと聞いて驚きました。菊と言うと、白や色調を抑えた黄色や紫という印象があって、こんなに華やかな色の花を咲かせるものがあるとは思いもしなかったからです。 

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 9月というと、わたしには秋という気がしますが、夫に言わせると秋の始まりは秋分の頃なので、秋ではなく「夏の終わり」ということになります。

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 花の名前は、分かり次第、後から追加していくつもりです。

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 夫は花や植物に詳しいので、友人たちの間では、ちょっとした植物博士、庭づくりと野菜畑の助言者的役割も果たしています。そのため、ナターシャに以前から、庭を見に来てほしいと言われていたのは、そういう夫の助言を聞きたいということもあったのでした。

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 前日、9月4日土曜日は、秋のアッペンニーニ山脈を歩いて、色とりどりに美しく実るブラックベリーを眺め、ブナの巨木を訪れた(記事はこちら)あと、アドリア海岸はイジェア・マリーナのマヌエーラ宅に泊まりました。

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 その翌朝、秋風が吹き始めて、海水浴を楽しむ人の少なくなった砂浜を歩いて、ナターシャ宅へ向かったのです。(写真は、マヌエーラの家へと引き返す帰り道に撮影したものです。)

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 途中、いつものバール、Bar Gigiで、イタリア風の甘い朝食を取りました。(イタリア式朝食については、こちら。)

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 泡立った牛乳を注いだカップッチーノに、ハートの形ができていて、それがうれしくて、撮影してしまいました。

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 さて、ここは再びナターシャの庭です。

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 種を見せながら、ナターシャが夫に相談をし、その後で、苗を育てている最終の鉢のたくさんあるところや温室も訪れました。

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 今の二世代住宅に暮らし始めてからは、お義父さんの意向もあるため、なかなか自分の思うように庭づくりができなかったルイージも、ナターシャの庭園づくりの計画を聞きながら、自分の望む庭づくりへの夢を育くみ始めたようです。

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 ナターシャの歓待と華やかに咲きほこる花々の美しさを、うれしくありがたく思いながら、いつかまた一緒にどこかの庭園を訪れようと約束して、別れを告げました。
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by milletti_naoko | 2010-10-01 16:56 | Fiori Piante Animali | Comments(0)

リッチョーネの花市

 先週の週末はアドリア海岸の町、リッチョーネ(Riccione)で、花市(リンクはこちら)が開かれました。そこで、わたしと夫も、9月19日日曜日に、この花市を訪れました。色とりどりの花々を見て楽しんだのはもちろんですが、むしろ、庭をより美しく、居心地のいい空間にするためのアイデアがたくさん見つかって、興味深かったです。

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 会場は、館、Villa Lodi Fèとその庭園です。入り口で3ユーロを払って入場。この花市の正式名は、Giardini d’autore、訳すと「芸術家の庭園」です。残念ながら、この日は朝から雨が降っていました。

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 妖精や鳥の置物に囲まれた鉢では、蓮の花が、美しく咲いています。

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 こちらの装飾は少々グロテスクで、水草に覆われた水面に浮かぶ顔の口から水が噴き出ていて、水を入れてある鉢は、紫がかった色をしています。「蓮の花と水草」から日本で連想する池や庭の趣向と大きくかけ離れているところが、逆に意表をつかれて、おもしろかったです。

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 竹林の間に、竹を組んで小道を作り上げ、人が通れるようになっています。西洋風の花市の一隅に潜む「和の空間」。傘をたたんでは、小道へと入って行く人が大勢いました。

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 竹林の小道を抜けると、金属で作ったさまざまな鳥や動物、植物などの置物を飾った、不思議な空間がそこにありました。ツバメ、鶏、スズメ、……どれもよくできています。

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 キノコやリス、ハリネズミもあります。ハリネズミの行列が、何だか愛嬌があって、かわいかったです。フランス人の女性が一つひとつ手で創り上げた品のようで、看板はフランス語で書かれてあり、金髪の女性が、このおとぎ話のような空間を訪れる客に、作品の説明をしていました。

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 色も形もさまざまな、美しいランの花が並んでいます。

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 こちらの店では、果物、野菜など、さまざまな植物を乾燥させ、天然素材を使ったいい香りをたっぷり染み込ませた、まさに自然志向の「芳香剤」を売っていました。

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 漂ってくる香りが好ましいものであることはもちろん、色使いや置物など、店の装飾がそれは美しいので、思わず足を止めました。

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 他にも、花を使った香水や石けん、基礎化粧品、そして、さまざまな果物のジャムなどが売られていました。野生の鳥が一休みして、餌を取るための鳥の家も、さまざまなデザインのものを木で作ってありました。

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 こちらは、バラで作ったシロップです。バラの香りがたっぷりの赤いシロップは、とても甘くておいしかったです。

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 鉢植えの花や果物の木の他に、こうして球根も売られていました。

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 こちらは、夫によると、南アメリカ原産の植物だそうです。

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 花に水をやるのがうれしくなるような、こんな道具類も売られていました。

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 陶器の装飾が加わった美しい植木鉢や噴水も、館の建物の前に飾られていました。

 天気には恵まれませんでしたが、美しい花や趣向を凝らした品々を、たくさん見ることができて、実りの多い花市訪問となりました。

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>追記(9月28日)

 園芸を専門に執筆活動を行うミンマ・パッラヴィチーニさんが、ご自身のブログ内でこの記事を取り上げ、それをきっかけにコメントの応答もしました。

LINK ↓↓
MIMMA PALLAVICINI’S WEBLOG – ‘questo si questo no' di Mimma

 ミンマさんは、わが夫が愛読する園芸誌、『Gardenia』や『Giardinaggio』に数々の寄稿をし、庭園や園芸、花についての本も何冊か出版されている方です。

 というわけで、お誘いに乗って、そのうちイタリア語で、日本庭園や日本人が古来から花に寄せてきた思い、その思いを歌った和歌などについて、執筆してみるかもしれません。

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by milletti_naoko | 2010-09-25 10:58 | Feste & eventi | Comments(0)

アンゴラうさぎとカンナーラ午後の散歩

 アンゴラうさぎの毛をニット製品に利用することを思いついたのが、ルイーザ・スパニョーリ(Luisa Spagnoli)であり、彼女が、ペルージーナ社の創業者であると同時に、バーチ・チョコレートの産みの親でもあることは、以前にもお話しました。(詳しくはこちら)ただ、わたしは、つい最近まで、アンゴラうさぎが一体どういう風貌をしているのかを知りませんでした。

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 それが、9月14日火曜日に、初めて、このアンゴラうさぎの写真を見ることができました。夫とCIA(イタリア農業者連合)の支部に出かけたときに、部屋の壁に、世界中のうさぎの写真のポスターが、貼ってあったからです。

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 ちなみに、こういうポスターが農業連合会に貼ってあるのは、イタリアではウサギ(coniglio)を食用として育てるからです。(日本では食べないけれども、ペルージャで食べる動物については、こちら

 ふかふかで柔らかそうな毛並みは想像したとおりでしたが、写真写りが悪いのか、モデルの問題か、思い描いていた姿とかなり違っていたのでびっくりしました。

 夫が農業連合での用事を終えたあと、先日玉ネギ祭り(記事はこちら)で訪れたカンナーラ村を、日の光のもとで散歩することにしました。

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 ペルージャから車でカンナーラに近づくと、道路の左手にアッシジの町が見えます。横に長い台形のような形をしたスバージオ山のふもと近くに見える白い部分に、アッシジの美しい町並みがあります。夫によると、聖フランチェスコは、このアッシジのスバージオ山とペルージャのテッツィオ山(記事はこちら)が双子の兄弟(gemelli)だと語ったということです。

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 車を駐車し、トピーノ川(fiume Topino)を渡って、カンナーラ(Cannara)村の中心街へと向かいます。

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 わたしたちが玉ネギ尽くしの夕食を堪能したレストラン・ブースは、この石壁の内側に、設置されていました。石畳の道や外灯に、風情があります。石壁の中をのぞくと、レストラン・ブースは今年のお役目を終了したものの、まだテントが設営されたままで、子供たちが何人か、テーブルの間を走り回って遊んでいます。

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 村の中心にある美しい教会。祭りのときには、出店やコンサート、大勢の人々でにぎわっていた教会前の広場も、今は人がまばらで、ひっそりとしています。

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 こちらは夫が撮影した街角の写真です。4階建ての家の屋根近くまで、高く生い茂っている緑は、なんとジャスミン(gelsomino)です。

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 こんな風に、さりげなく壁に飾られた花たちが、優しい空間を作り出しています。

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 ふと見上げると、しっぽが太くふさふさとした猫が、わたしたちをじっと見つめています。

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 夕日が傾き始め、石壁に温かい色の光を投げかけています。

 アッシジ、スペッロ、フォリンニョなど、近くに美しい町が多いので、近くを何度も素通りしてしまっていたのですが、玉ネギ祭りをきっかけに、また一つすてきな村を見つけることができました。

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by milletti_naoko | 2010-09-20 17:02 | Viaggi in Umbria | Comments(2)

逃げた白いハト

 捕鯨問題ではありませんが、食用とする動物には文化によって違いがあります。イタリア、ウンブリア州の料理も、義母の料理も、わたしは基本的に好きなのですが、どうしても食べられないものが一つあります。それは、ハト(piccione)の肉です。

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 我が家では、ウサギ(coniglio)やメンドリ(gallina)と共に、ハトも飼育していて、こうした動物たちの肉が、時々食卓に上ります。たいていの場合は、大家族が全員そろう日曜日の昼食時に、セコンドの肉料理として出され、肉の処理は義父母が、料理は義母が担当します。ローズマリーなどの香草やニンニク、オリーブ・オイルを使って、オーブンで丸焼きにして、食べることが多く、上の写真はこうして調理されたハトの肉の写真です。

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今年4月に、花盛りのリンゴの木と撮影

 生きている姿を見かけるのは、メンドリたちも同じことなのですが、鶏の肉は日本でも食べるためか、それとも食卓では肉を小さく切り分けてあるためか、食べるのに抵抗がありません。ウサギの肉にしても、最初はとても抵抗がありましたが、やはり小さく切り分けた肉が食卓に上るためか、食べられるようになりました。

 ただ、ハトの肉だけは、日本で食べる習慣がないことに加えて、皿に盛り付けてあっても、生きていたときの姿が生々しく想像できるために、わたしはまだ食べたことがありません。上に載せた今日の食卓に上がったハトは、大きかったために、切り分けてありますが、もっと小さいハトの肉がその姿のまま焼かれて、皿に盛られていることの方が多いのです。

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 さて、9月8日水曜日の夕方のことです。我が家で飼っていた4羽のハトたちが、義父が目を離したすきに、一羽残らず逃げてしまいました。寝室を片付けていたわたしは、突然白いハトが飛んで来て、窓の下枠に止まったので、びっくりしました。

 そこで、隣の部屋にいた夫を呼ぶと、「小屋から逃げたようだ」と言って、すぐにハトを捕まえようと試みます。ところがハトは、夫が近づく気配を察すると飛び立って、隣にある居間のテラスへと飛んで行きました。

 夫も部屋を追いかけてテラスへと行き、今度は慎重に、後ろからハトに忍び寄ります。(上の写真)

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 今回は、見事ハトを捕まえることに成功して、ハトを運んで行きました。そして、義父から、ハトが4羽すべて逃げてしまったことを聞きつけました。義父自身も1羽は捕まえたのですが、後の2羽はまだ見つかっていないとのことです。

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 そこで、家中を回って、窓から外を見渡すと、逃げたハトの1羽が、隣の家の赤い屋根の上に止まっているのが見つかりました。屋根の左下の隅の、オリーブの枝葉の間に、ハトが見えます。

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 空を自由に飛び、景色を見渡せることが、うれしいのでしょう。しばらくたたずんで、周囲を見回していました。そして、やがて飛び去って、わたしたちの視界から消えてしまいました。

 結局、この逃げた2羽のハトは戻って来ませんでした。

 今日の昼食の食卓で、義母言わく、「伝書バト(piccione viaggiatore)なんだから、方向感覚はありそうなものなのに、まのぬけたハトたちね。うちに帰って来られないなんて。」

 「うち」と言っても、下手に帰って来れば、死を迎えるまで、狭いおりの中で暮らすだけです。頭がいいから帰って来ないのではないか、とわたしは思ったのですが、それは言いませんでした。

 猫や犬、ハトの肉を好む人間など、周囲に天敵はたくさんいます。逃げ出したハトたちに、せっかく得た自由を存分に楽しんで、末永く生きてもらいたい、と思うのでした。

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by milletti_naoko | 2010-09-12 18:20 | Fiori Piante Animali | Comments(2)

朝顔とテラスの夕食

 庭のテラスに、夫が竹と鉢植えのジャスミンを利用して作り上げたアーチについては、以前にも写真でご紹介しました。(記事はこちら

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 そのジャスミンが植わる土に、夫が朝顔の種をまいたのですが、最近になって、ようやくこの朝顔の花を、毎朝楽しめるようになりました。

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 遅咲きのジャスミンの花が終わった頃から、ちょうど朝顔の花が美しく咲き始めました。さわやかな空色の花が、白く縁取られた淡い緑色のジャスミンの葉と、やさしく調和しています。

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 椿やアジサイ、桜と並んで、朝顔も懐かしい日本を感じさせてくれます。小学校の宿題で植木鉢に育てた朝顔、その観察日記を毎日書かなければならなかった朝顔は、赤かったような紫色だったような。いずれにせよ、淡く優しいパステル・カラーの朝顔は、わたしが認識していた「朝顔の色」の中にはなかったので、少し意外でした。

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 空のように、そして湖の水面のように淡いこの色が、わたしも好きです。イタリアでも、夏には、朝顔で垣根を覆っている家を時々見かけます。ただ、この場合も赤・紫・紺と色が鮮やかな場合が多く、木の格子に絡ませたり、緑色の鉄網の塀に絡ませたりしてあることがほとんどです。

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 竹とジャスミンでアーチを作り、さらに淡い空色の朝顔で飾った夫の、その独創性と和洋の様式を巧みに組み合わせた技に敬服。この優しい色に囲まれたテラスで、もっと時間を過ごしたいところですが、蚊がとても多いので、今のところは、もっぱらアイスクリームを二人で食べるときに活用しています。

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 去年の夏は、もっとしばしば食事をテラスで取りました。風が通って涼しいし、外のおいしい空気や眺めも楽しめます。手前の料理は、ナスとズッキーニを薄切りにして、グリルで網焼きにし、塩を振り、パセリとニンニクをみじん切りしたものを散りばめた上から、オリーブ・オイルをたっぷりかけたものです。準備するのに時間はかかりますが、長く保存もできるし、畑から採りたての旬の野菜のおいしさを十分に味わうことができます。

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 こちらは、別の日に義父母を招いて、一緒に夫手作りのピザを食べたときの写真です。ピザ作りにいそしむ夫の写真をご覧になりたい方は、こちらの記事をお読みください。

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 9月になり涼しくなりましたが、まだつぼみもたくさんあります。夫に言わせると、夏の終わりは秋分の日だそうで、その夏が終わるまでに、まだまだ朝顔が、涼やかな空色の花で、目を楽しませてくれそうです。

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by milletti_naoko | 2010-09-07 17:03 | Fiori Piante Animali | Comments(0)

イタリアの背骨を歩く1

 「イタリアの背骨」とは、こちらのアッペンニーニ山脈の尾根のことです。

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 尾根道を歩いていたときに、夫が、「まさにイタリアの背骨(la spina dorsale dell’Italia)を歩いているんだよね。」と言ったのですが、うまいことを言うものだと感心しました。ご存じのとおり、アッペンニーニ山脈はイタリア半島を南北に縦断していますし、中央が盛り上がっている様子が、背骨のように見えます。背骨にしては、かなり湾曲しているのですが。

 アッペンニーニ山脈の尾根を行く山道は、CAI(イタリア山岳クラブ)の00番トレッキング・コース(il Sentiero CAI 00)です。尾根からの眺めはすばらしく、下の地図を見ても、00番コースには道筋にそって、たくさんの赤丸があり、パノラマを楽しめる箇所(tratto panoramico)が多いことを示しています。

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 地図は、百の湖自然公園によって製作された地図、『Carta escursionistica. Le valli del Cedra e del Parma』から借用しました。(詳しくはこちら

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 7月16日金曜日の朝は、午前10時頃に、プラート・スピッラ(Prato Spilla)の宿を出発しました。705番トレッキング・コースをしばらく登ってから、後ろを振り返って撮影したのが上の写真です。下方に見える集団は、先生に付き添われた子供たちで、宿に近いパーロ湖(Lago Palo)を目指して、歩いていました。

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 苦手な登り坂がいつまでも続くので、休みながらゆっくりと進むわたしを、夫が振り返って、叱咤激励。出発地点は標高1351m、尾根道との合流地点は標高1752mで、400メートルの高さを登らなければいけないわけですから、登り道は、まだまだ続きます。道端に咲く黄色の花が美しく、夫と共に、「がんばれ(Forza!)」と励ましてくれます。

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 7月も半ばだと言うのに、まだランの花が咲いているところがいくつかありました。冬になるとスキー場としてにぎわう場所なので、奥の方にスキーリフトが見えます。尾根はここからでもよく見えるのですが、705番トレッキング・コースは、すぐに高みへと登らずに、しばらく森の中を進んでいきます。

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 ブナの木が生い茂る山道を長い間登って、森を通り抜け、さらにしばらく歩くと、遠くにヴェルデ湖(Lago Verde)が見えました。

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 かなり上方に見える尾根を目指して、ひたすら山を登り続けます。

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 辺りはブルーベリー(mirtillo)でいっぱいです。ただし、まだ実が青く、熟していません。

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 後ろを振り返ると、先ほどまで歩いていた緑の木々に覆われた森が、もうかなり遠くに、小さく見えます。

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 午後1時頃、もうすぐ尾根道というところで、このマルティーニ湖(Lago Martini)にたどり着きました。

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 足を水に浸すと、水の冷たさが心地よく、疲れを癒してくれます。周囲にたくさん見える黒い点のようなものは、無数のオタマジャクシたちです。

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 夫は、「オタマジャクシの方で避けるから、君の足に触ることはない。」と言うものの、足の近くまで寄ってくるオタマジャクシもいるので、時々足を動かしながら、足浴を続けます。夫は足浴のあと、湖の澄んだ水の中を、自在に泳ぎ回ります。

 それから、岩の上に腰を下ろして、景観を楽しみながら、昼食のパニーノをほおばりました。

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 ブルーベリーの茂みに隠れて、小さく可憐な花も咲いていました。

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 せっかくだからと、腕を伸ばして、マルティーニ湖と共に、二人の記念写真を撮影しました。当てずっぽうに撮るので、湖が頭に隠れたり、上方に追いやられたりして、3枚目でようやく、湖がきれいに撮れたのでした。

        「イタリアの背骨を歩く2」(リンクはこちら)につづく

Camminata sulla Spina dorsale d’Italia (16/7/2010)

- Passeggiata nel Parco dei Cento Laghi
*Itinerario: Prato Spilla – Lago Verde – Lago Martini

LINK
- イタリアの背骨を歩く2 / Camminata sulla Spina dorsale d’Italia 2
*Itinerario: Lago Martini – Passo Givarello – Monte Bragalata – Passo Compione - Laghi di Compione – Lago Martini – Prato Spilla

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by milletti_naoko | 2010-08-28 11:38 | Emilia-Romagna | Comments(4)

馬がとおせんぼう

 7月15日木曜日、宿の主人に「道が悪いから、車では行かない方がいい」と言われた砂利道を通って、ラゴーニ(Lagoni)に向かっていたときのことです。道が穴だらけで最もひどい峠付近を通り過ぎ、坂を下り始めた頃、前方に突然馬の群れが現れました。
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 イタリアの山道では、牛や羊の群れが道路を横切っているのに出くわすことは時々あります。特に、これが羊の場合は、白く大きな牧羊犬が車窓に顔を近づけて吠え立てたり、車の直前を走ったりして、危ない思いをすることも多いのですが、道路を渡る馬の群れに行き当たったのは、これが初めてです。

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 動物の好きな夫は、すぐに車から降りて、馬と交友を図ります。馬たちも、特に脅威を感じる様子も、わたしたちを威嚇するそぶりも見せず、のんびりと落ち着いて、夫のあいさつに応じています。

 問題は、このあとです。夫が再び乗車して、いざ車で先へ行こうとして、馬のごく近くまで車を進めても、馬たちは悠然として、気にも留めない様子なのです。

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 クラクションを鳴らしても平気な顔。馬に接触するまでに車を進めても、夫の緑色の車を草だとでも思ったのか、大きな顔をボンネットに近づけて、鼻先をすり寄せる始末です。

 結局夫が再び車外に出て、馬たちを手で押しやり、何とか道の左側に渡らせることに成功したので、ほっとしました。

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 思わず一句、

「馬たちよそこのけそこのけ車が通る」

 元となる一茶の俳句は、皆さんご存じですよね。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-22 17:10 | Fiori Piante Animali | Comments(4)

花いっぱいの山の庭園

 7月17日土曜日は、景色のよい静かなところを見つけて宿泊しようと、朝から1日中車で移動し続けました。夕方になって、二人ともすっかり疲れ果てた頃に、巡り合ったのが、この庭園です。

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 目に飛び込む鮮やかな色の美しい花の数々が、わたしたちの疲れを吹き飛ばしてくれました。

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 色の明るさと美しさに、わたしがとりわけ魅かれたのが、こちらの花です。

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 花には、日中は花を開いているけれども、日が傾くと閉じてしまうものが多いので、庭で最初にこちらの花を見たときに、「なんて美しい色の花だろう、咲いているところが見られなくて残念」と、思わず夫に言いました。

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 幸いまだ庭に日差しが降り注いでいるところがあって、こんなふうに花をいっぱいに咲かせているところを見ることができました。

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 庭は広くて、さまざまな色の花がそれぞれに自分の花を咲かせています。庭の端には小さな池もありました。

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 イタリアではあまり見かけないコスモスの花も、色とりどりの花を美しく咲かせています。「秋桜」とも言うくらいで、日本ではもっぱら秋に見かけた花を、思いがけずイタリアの夏山に見つけて、不思議ながらも、うれしい気分になりました。

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 こちらの花は、イタリア語で、bocca di leone。訳すと、「ライオンの口」なのですが、それは、一つひとつの小さい花を手で上下に押し分けると、獣が口を大きく開けたような形に見えるからです。我が家近くの道端にも、あちこちに生えていて、やや紫がかった濃いピンク色をしています。上の写真では、左から二つ目の花です。日本語では、キンギョソウと呼ばれているようです。

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 こちらは、ケシ(papavero)の花の数々です。日頃、わたしたちが野山や麦畑によく見かけるのは、赤、あるいは赤みがかったオレンジ色のヒナゲシです。こんなに様々な色があることも、そして、一輪の花が二色で彩られているものがあることも、知りませんでした。

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 この庭は、名をGiardino di montagnaと言います。日本語に訳すと、「山の庭園」となるのですが、野山で見かける花よりも、人々が庭などで育てている花の方が多いような気がしました。

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 この庭園は、国立トスカーナ・エミリア地方アッペンニーニ自然公園(Parco Nazionale dell'Appennino Tosco-Emiliano)オレッキエッラ(Orecchiella)にあります。上の写真に写っているのは、このオレッキエッラの観光案内所です。子供やあまり歩き慣れていない人でも楽しめるようなトレッキング・コースがいろいろと用意されていました。

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 週末で人も多く、野生的な自然を好む夫には、物足りなかった様子だったので、結局、オレッキエッラはわたしたちのトレッキング候補地からは外れることとなりました。そこで、山の庭園の後方に聳え立つ岩壁、Pania di Corfinoを眺めながら、オレッキエッラを後にしました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-11 22:00 | Fiori Piante Animali | Comments(0)

花の名は

 春の話になりますが、こちらは、4月に、我が家の庭で、目を楽しませてくれた花の一つです。
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小さな白い花がいっぱいに咲いている様子も美しいのですが、一つひとつの小さい花のつくりも、それは可憐で、見ていて飽きません。

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 野菜畑へと降りていく階段の脇に咲いていたので、野菜を取りに行くたびに、花をじっと見つめていたら、この花の一風変わった咲き方を発見しました。
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 まずは、こんなふうに、麦の穂のような、それでいて、大きな芽でもツボミでもありそうなものが、茎の先端に現れます。

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 よくよく周囲を見ると、この麦の穂のようなものが、薄い袋状の包みの中に、小さなつぼみをたくさん秘めていることが、分かります。

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 このつぼみが、まるで卵から1羽ずつ孵っていくヒヨコのように、一つ、また一つと、薄い膜を突き破って、頭を持ち上げていきます。

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 「ほら、君たちも目を覚まして、頭をもたげてごらん。日差しが暖かくて、気持ちがいいし、空気も新鮮だよ。」

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 「本当だ。外の空気は、なんてすがすがしいんだろう。」
 「あんまり慌てないで、一人ずつゆっくりおいでよ。みんながいっぺんに来たら、窮屈だから。」

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 そうして、一つひとつのつぼみが、少しずつ膜を破って、外に出て行き、さらに、そのつぼみが一つひとつ、順番に小さく白い花を咲かせていくのです。

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 遠くから見ても、近くから見ても、可憐で美しいこの花は、こんなふうに、とても不思議な咲き方をします。イタリアではもともと野山に自生する花だそうですが、我が家では、どうもお義父さんが、庭用にと買って育てたようです。

 この可憐な花、ラテン語の学名がAllium neapolitanum。イタリア語では、aglio napoletanoなのです。訳すと、なんと「ナポリのニンニク」。ユリ科ネギ属に属しているそうですが、ニンニクとは花もかなり違うし、臭みもなく、花が可憐なだけに、名前が悲しい気がします。もし日本語名があるとすれば、花にふさわしい名であってくれと、思わず祈ってしまうのでした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-08-10 17:24 | Fiori Piante Animali | Comments(0)