2010年 04月 14日
Made in Italyの危機
(今回添える写真は、我が家の歴史・伝統あるイタリア国産製品の数々です。)
コメントありがとうございます。国による賃金の格差については、国ごとに物価が著しく異なり、物価に応じて必要な生活費も変わってくるため、物価が高い国は賃金が高く、物価の安い国では賃金が安くなるのはある意味仕方のないことかと思います。
昔、日本が経済成長を遂げることができ、輸出を伸ばした時期にも、最初は「品質」よりも「価格の安さ」を売りにしていたようです。ただ、問題は、たとえばこの中国の賃金の低さが、しばしば労働者が搾取されている結果、つまり劣悪な労働環境の中で長時間労働を余儀なくされながらも、それに見合うだけの賃金を得られない結果だということだと思います。安全管理や人権擁護に必要な経費を抑えて、「安くさえあればいい」という姿勢が、「中国が世界の工場」となりつつある現在、世界中の国の人々の健康や環境に悪影響を及ぼしているわけで、この姿勢を「たとえコストが増えても、品質の確かなものを、労働者の人権と環境に配慮しながら作ろう」という姿勢に変えていく必要があると思います。
実は、イタリア経済が打撃を受けているのは、国外の企業からだけではなく、イタリア国内の潜伏工場で、劣悪極まりない労働環境で長時間わずかな賃金で働いている非合法移民(しばしば中国移民)のためでもあります。
家具や服飾など、イタリアの各種大手メーカーが、移民を搾取するこうした工場に下請けを頼み出したために、さらに、移民が提供するのと同じ低賃金、低料金を、長い間イタリア国内で経験を積んできた該当産業の職人にも押しつけ始めたために、イタリアでは閉鎖を余儀なくされた下請け企業が無数にあり、職を失った有能な職人が何人もいます。
「企業の利益でなく、国全体の利益」を優先する必要は、わたしもつくづく感じます。アリタリア航空を助けるために、借金を重ね、膨大な負債を抱えるイタリアの国庫。長年にわたって国の援助を受けておきながら、外国の自動車メーカーの買収には走るのに、国内工場を次々閉鎖しようとするFIAT。
政治家、企業家を始め、皆が本当に国に大切なのはどういうことかを考えて、目先の私利私欲だけを求めないことが大切だと思います。
(チッタ・ディ・カステッロもデルータも共にウンブリア州の町です。それぞれ家具づくり、陶器づくりがさかんで、どちらの町にも、伝統の技を生かして職人が制作した品々を売る店や工房が、あちこちに軒を並べています。)
凄く状態がよいですね!この型のフィアット500は日本でも「ルパン三世カリオストロの城(アニメ)」のお陰で超有名♪
僕の大学の先輩も所有してた頃があり、外観はいたってノーマルでしたが、アバルトのエンジンキットに換装して若干パワフルになっていました。
何もレクチャーされなければエンジンスタターすらどこにあるか解らないですね。
2010年の記事ですがまだ健在だったらいいなぁ♪
イタリアは中国の「一帯一路参加」で中国寄りの政策へ舵取りが進んでいますが、とてもとても心配です。まぁ日本も他を心配してる場合ではないですが・・・。
イタリアの政治は、排他的で我さえよければと、差別をむき出しにする絶対政権についてほしくなかった輩も梶を握っているため、どうか早く表舞台を去るようにと、心から願っています。