イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ペルージャ春の市

 昨日、4月25日(日)はイタリア解放記念日で、イタリア各地で記念の集会が催されました。4月25日は、カトリック教の聖人である聖マルコ(San Marco)を記念する祝日でもあります。夫の弟がマルコと名づけられたのは、この日に生まれたからです。というわけで、昨日はマルコにとっては、誕生日(compleanno)であると同時に、聖名の祝日 (onomastico)でもありました。このマルコこそ、いつもわたしのメルマガやブログに登場する姪っ子たちの父親です。ペルージャの南方にあるトーディ(Todi)の町出身の奥さんと結婚し、家族でトーディに住んでいます。

ペルージャ春の市_f0234936_1913280.jpg
マルコとその家族。昨年、姪の誕生日をケーキでお祝い。 2009/6/7

 昨日の我が家では、日曜日定例の大家族での昼食会。義父母宅に、3人息子とそのそれぞれの家族がすべてそろって、大きなテーブルを囲んで昼食を取りました。誕生日を迎えたマルコがケーキの上のロウソクを吹き消した後、甘口のスプマンテ(spumante 男性名詞、発泡性ワイン)を開けて、皆で乾杯してから、義母手作りのおいしいケーキをいただきました。

 昼食後は、天気がよく暖かいので、皆でペルージャで催された大がかりな春の市(Fiera di primavera)へと繰り出しました。場所はペルージャ中心街から出発するミニ・モノレール(il Minimetrò)の終着駅であるPian di Massiano。この駅は、サッカー競技場の近くにあり、広大な駐車場を有しています。今回春の市の会場となったのは、この駐車場。ペルージャの町中から、ミニ・モノレールでわずか15分ほどで到着です。

ペルージャ春の市_f0234936_16304383.jpg

 「春の市」というくらいだから、花がたくさん売られているだろう。暖かくなっていたので、ベランダやテラスに飾る鉢植えの花を買いたいと思って出かけました。けれども、写真でもお分かりのように、売られているのは花だけではありません。写真の手前にあるのは、展示され販売されていたアンティーク家具です。

ペルージャ春の市_f0234936_1635829.jpg

 絵画や衣服など売られている商品はさまざまで、それぞれの出店が所狭しと並び合っています。他にも、フライパンなどの家庭用品から、民芸品、おもちゃなど、多種多様なものが売られていました。

ペルージャ春の市_f0234936_16381593.jpg

 食品についても、全国からイタリア各地の特産物を販売する店や業者が訪れて、自慢の特産物を販売していました。店頭に並んでいたのは、サラミソーセージやチーズ、パスタやオリーブ・オイル、菓子類など。広い敷地内を目玉商品を物色して歩き回る人々が疲れたときのために、パニーノ(panino)などすぐにその場で食べられる食品を販売する出店も数多くあり、食事用のテーブルや長椅子もたくさん並んでいました。わたしが大好きなポルケッタ(porchetta)は、豚に香草を詰めて、薪のかまどでじっくり丸焼きにしたものです。これを薄切りにして、パニーノにはさんで売っている出店もたくさんありました。

ペルージャ春の市_f0234936_16591249.jpg

 店と店の間の狭い通路をたくさんの客が押し合いへし合い歩きながら、興味のある店の前で立ち止まります。前日土曜日に雨が降ったあとの、晴天の日曜日ということで、明るい日ざしのもと散歩も兼ねて春市を練り歩く人も大勢いたようです。時々友人や知人に出くわして、「これは久しぶり」と立ち止まって、あいさつをし、少しおしゃべり。

 この春の市が行われるのはペルージャでは今回が10年目ということです。実は、ペルージャで有名なのは、中世から行われている歴史の長い死者の市なのですが、この春の市も盛況を収め、近隣から観光客を集めていた様子でした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

Commented by Gina at 2010-04-27 17:26
ポルケッタ、食べたい!
去年の11月に、わざわざフラスカーティまで行って食べたポルケッタもおいしかったです。
脂身のカリカリの部分が、特においしかった~~~
もちろん白ワインも忘れずに買いました。
イタリアの食べ物は、やっぱり魅力的です。

ジーナ
Commented by milletti_naoko at 2010-04-27 22:03
ウンブリア州では、しばしば街角にポルケッタを売る出店があります。たとえばペルージャなら、中央郵便局の前。市場やお祭りの際にも、必ずポルケッタの出店がいくつかあります。

昨年、とある日本の企業の社長さんの通訳をしたときに、「大阪にはポルケッタを焼ける職人がいないので、10人以上希望者がいるときに東京から呼び寄せなければいけないのだけれども、大阪でも、見事に焼き上げたおいしいポルケッタを食べられるんですよ。」とおっしゃっていました。ウンブリア州では、街角で気軽に3ユーロもしない値段でおいしいポルケッタ入りのパニーノが購入できます。ペルージャにおいでの際は、ぜひ街角あるいは市場で買って食べてみてください。やみつきになりますよ。
by milletti_naoko | 2010-04-26 17:06 | Feste & eventi | Comments(2)