2010年 04月 27日
ポルケッタの村、コスターノ
コスターノは、ペルージャ南方にある村で、アッシジから約4km。ペルージャ近郊にあるこの村では、30年以上にわたって、毎年ポルケッタまつり(Sagra della Porchetta)が行われています。

わたしと夫が訪れたのは2005年で、上の冊子はその年のポルケッタまつりの案内です。まつりでは、村自慢の極上のポルケッタをその場で味わったり、たくさん買って家に持ち帰ったりすることができます。イタリアの村まつり(sagra)の楽しみは、おいしい地域の料理を味わったり、音楽に合わせて伝統的なゆっくりとしたダンスを楽しんだりすることです。家族や友人、知人とおしゃべりを楽しみながらゆっくり食事が楽しめるように、村まつりの会場にはテーブルや長椅子がたくさん並んでいます。冊子を見ると、2005年の村まつりの食事のメニューには、ポルケッタ以外にも、ブルスケッタ(bruschetta)や、地域自慢のパスタや肉料理が並んでいます。また、会場の一角には、村のポルケッタ文化の歴史を振り返る写真展やポルケッタづくりに必要な道具の展示などもありました。

これは、冊子の3ページ目。町のポルケッタ文化の歴史を写真で語っているのですが、たとえば右の列中央の写真は1960年代に、ポルケッタを街角で売っていたときのものです。
冊子の2ページには、次のようにコスターノのポルケッタ文化が実に数世紀に及ぶものである旨が語られています。
"Costano è conosciuta per la sua inimitabile porchetta, uno dei piatti caratteristici della cucina Umbra. I porchettai di Costano hanno svolto da 500 anni ininterrottamente questo mestiere.
Quello di Porchettaio infatti, è un mestiere antico, tramandato di padre in figlio.
La lavorazione dei suini cotti in porchetta si può fare risalire a Costano fin dal tardo medioevo."
「コスターノは、その比類のないポルケッタで有名です。ポルケッタはウンブリア州独特の料理の一つです。コスターノのポルケッタ職人はこの仕事を500年もの間、絶えることなく行ってきました。
ポルケッタ作りは、実際、非常に歴史のある職業で、父親から息子へと受け継がれてきました。
豚を料理してポルケッタにする作業は、コスターノでは中世末期に遡るかもしれません。」
(「 」内は石井の訳)
この後、コスターノでポルケッタづくりが行われていたと語る最古の文書は1584年のものであるとか、コスターノでは、主としてアッシジの修道院の修道士やドゥオーモの参事会員の要望に応じて、ポルケッタを作っていたなど、興味深い説明が続いています。
ウンブリア州にお越しの際は、ぜひ市場や街角の出店で、ポルケッタ入りのパニーノを購入して食べてみてください。肉屋さんでも、たまにポルケッタを取り扱っている日があり、そういう日には店頭に「OGGI PORCHETTA」(本日は、ポルケッタも売っています)という張り紙があります。
ペルージャの「春の市」会場となったPian di Massianoでは、毎週土曜日に早朝から昼過ぎまで、通常の市も立ち、ウンブリア州各地のポルケッタ職人が必ずいくつか店を出しています。ペルージャに留学中、あるいは旅行で訪問される方は、ぜひ一度、この土曜市ものぞいてみて、市場の雰囲気とポルケッタ入りのパニーノを味わってみてください。



6月にウンブリア州(Ficulle)へ行くのですが、アグリ滞在で交通の便が悪いので、コスターノへは行けるかどうか。
ペルージャにもまだ足を踏み入れていないので、とっても興味があります。
ポルケッタは、ラッツィオ州の名物料理だと思っていました(汗)
本場はウンブリア、しかもコスターノだったのですね。
勉強になりました!!!
あ~ 食べたい!!!
ブルスケッタは、去年11月にサンジミニャーノのアグリに滞在したとき、
初めて食べました。
その日に搾った新鮮なオリーブオイルを、たっぷりかけて食べました。
おいしかった~~~
イタリアの食べ物は、やっぱり魅力的ですね。
当たり前とわかっていますがイタリア料理も多種多彩ですね。
以前のコメントに書いたイタリア人の友人ですが、僕がプール(お互いにプールつきのジムに通ってたので)で他の会員の女の子と話してると、しきりに僕に「ポルコ、ポルコ」と言うので何かと尋ねると、男に言う場合は「女たらし」の意味で使うそうですね。ロッソがつくと更に強烈な意味になるとか!
ジブリ作品の「紅の豚」ポルコのネーミングやキャラ設定がなるほどお腑に落ちたのを思い出しました。
僕も自分の記憶に間違いがないか?調べてからコメントに伺ったのですが、なおこさんのおっしゃるとおりの意味合いが大きいのだと確認しつつ、友人の言ていた「ポルコ」のニュアンスと映画「紅の豚」の主人公・ポルコロッソのキャラ設定があまりにも合致してたのを思い出し
てながら、それを「生き」にしました(笑)
「紅の豚」は物語の時代背景設定や舞台となる国(地域)の風景描写、そして登場するメカなど全てが僕の好きな世界観で、ジブリ作品としてはかなり古いですがダントツ一番好きな作品なので、いいオヤジになった今もたまに見る作品です。
ちなみに映画館でジブリ作品を見たのは「紅の豚」だけです\(^o^)/
主人公のポルコは空軍パイロットだったにも関わらず、あることがきっかけで賞金稼ぎの飛行艇乗りになりましたが、豚にも関わらずとても格好良くて世の女性たちにモテモテの設定なのが、友人の言うところの「プレイボーイ」の意味と重なって納得していました。
「千と千尋の神隠し」も勝手に商品の料理を食べた両親が豚に変えられて、あさましい行いの罰を受ける場面がありましたね。あれも良い作品だったなぁ♪
「平成ポンポコ」も時代背景&舞台背景が自分の故郷絡み(東京都の多摩地域)で、まさに似たような光景を見て育ってきたので凄く好きです。