2010年 06月 04日
春のエルバ島 1日目(ペルージャからエルバ島へ)
1日目 - 2010年5月16日(日)/ domenica 16 maggio 2010
15日土曜日は天気が悪く、朝から雨が降っていたためもあり、日曜日の朝に出発することに決めました。曇り空のペルージャを、朝10時25分に出発し、無料高速道路(superstrada)で、まずはシエナ(Siena)方面へと向かいます。
途中、トイレ休憩のためにもバールに寄ろうと考えていたら、日曜日なのでサービスエリアの店に閉まっているところが多く、ようやく見つけた営業中のバールは、トイレや飲み物を求める客で、ごった返していました。トイレの前には長い列が並び、待ち時間に、前の客とおしゃべりすると、イスラエルから来た団体旅行客だと分かりました。途中、列にわきから入り込もうとする人がいたので、注意し、話していると、こちらはアルゼンチンからの観光客だと分かりました。国際色の豊かな顔ぶれです。
ペルージャを経ってしばらくすると、雲ひとつない晴れた地域にさしかかったのに、シエナ付近まで来ると、空がだんだんかき曇り、どしゃぶりの雨が降ってきました。シエナを少し過ぎたあたりの、道路沿いのバールで、午後1時ごろ、昼食休憩を取りました。食べたのは、パニーノです。
シエナからはグロッセート(Grosseto)方面に向かいます。
午後2時15分に、ようやく港に到着しました。エルバ島(isola d'Elba)へのフェリー(traghetto)が出るピオンビーノ(Piombino)は、海浜工業地帯で、港に近づくと、たくさんの工場設備や無数の煙突からもくもくと吐き出される煙が見えてきました。港の販売所で、フェリーの切符を買いました。エルバ島とピオンビーノ港を結ぶフェリーを運営している業者は二つあって、モービー(Moby)とトレマール(Toremar)です。今回は、待ち時間の少ないトレマールを利用することにしたのですが、モービーだと車と大人二人で50ユーロ前後なのに、トレマールでは、「あなた方の車は車高が高いから、料金が高くなります」と言われ、さらに日曜日でもあったために、72ユーロあまり払うことになってしまいました。
フェリーは、ほぼ予定通り、午後2時半にピオンビーノ港を出発しました。エルバ島の第一の港である、ポルトフェッライオまでの船旅は、わずか1時間です。エルバ島は、トスカーナの沿岸から近いため、フェリーがエルバ島の北東にあるカーヴォ(Cavo)を通り過ぎて、島の沿岸を進み始めてからも、まだピオンビーノの工業地帯が、遠くにですがよく見えます。(上の写真)
ポルトフェッライオ(Portoferraio)の港が近づいてきました。天気を心配していたのですが、幸いシエナから遠ざかり、ピオンビーノに近づくにつれて、空が晴れてきて、まだ雲はあるものの、雨に濡れずに、甲板で航海を楽しむことができました。 午後3時40分に港に到着して、車でフェリーから下船しました。
港から東に向かい、ポルトフェッライオ市郊外にあるスキオッパレッロ(Schiopparello)のホテルに到着し、チェックインを済ませて、ようやく部屋で休むことができたのは、午後4時頃です。
ホテル、ティッレーナ(Albergo Tirrena)は自然に囲まれた中にあり、海も近くて、ホテルの食堂やテラスから、青い海を眺めることもできます。ホテルから歩いていける海岸は、石が並び、海草も海辺に打ち上げられたりして今ひとつなのですが、このホテルは、とにかく食事がおいしいのです。去年の秋に、宿の決まらないままエルバ島に到着したわたしたちに、島に住む友人のバルバラとアンドレーアが紹介してくれたのが、このホテルです。
二つ星で、部屋にドライヤーはありませんでしたが、安くても部屋は清潔で、ホテルの敷地内にはプールもあります。到着したこの日だけでしたが、何と野ガモの夫婦がのんびりとプールで泳いでいるところも、部屋の窓から見ることができました。プールでは泳ぐこともできるのですが、天気の悪い日が続いたあとで、まだ気温が低いので、わたしたちの滞在中には、泳ぐ人こそいませんでしたが、水辺に水着姿で横たわり、日光浴をしている人は、時々見かけました。
これが1日目の夕食で、わたしが選んだプリモ。ポルチーニとサルシッチャのパスタです。このホテルでは、プリモは3種類(野菜のスープあるいは穀類/魚あるいは魚介類のパスタ/肉入りのパスタ)、セコンドは2種類(魚料理/肉料理)、つけ合わせも2種類ある料理の中から、自分の好きなもの、食べられるものを、食事ごとに自由に選ぶことができます。わたしは貝やタコ、イカなど魚介類が苦手なので、こちらを選びましたが、夫はムール貝のスパゲッティを食べていました。写真には撮りませんでしたが、毎晩出されるデザートも本当においしいのです。車がないと移動が不便なのが、日本から旅行に来られる方にとっては難点かと思います。
実は、エルバ島の外国人観光客には、圧倒的にドイツ、あるいはスイスなどのドイツ語圏から来る人が多いのです。このホテルは、特にドイツ語圏の観光客が中心で、ドイツからの団体客も多く、フロントや給仕の人も、イタリア語とドイツ語が話せる上に、メニューを選ぶための紙も、料理名がイタリア語とドイツ語の2か国語だけで書かれています。でも、ホテルのパンフレットには英語の説明もあるので、英語での対応や説明もしてくれるはずです。
長旅で疲れていたので、この日は到着後しばらく休んでから、ホテルの近辺を散歩しただけで、夕食後は、部屋でテレビを見てのんびりと休みました。
日曜日の晩のわたしの楽しみは、RAI3の番組、『Che tempo che fa』内で、9時15分過ぎから始まるルチャーナ・リティッツェット(Luciana Litizzetto)と司会者ファービオ・ファッツィオ(Fabio Fazio)の対談です。政治風刺やどぎつい話題まで、辛口に、でも絶妙なユーモアを交えて話し続けるルチャーナが、時々ナポリターノ大統領やローマ法王に対しても、親しみを込めすぎた、あるいは辛辣な発言をするため、あるいは話題が下ネタになりすぎるために、温厚でまじめ、穏やかなファービオがおろおろする、この二人のやりとりが何とも楽しいからです。皆さんも、機会があれば、ぜひご覧ください。
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