イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

アグリトゥリズモでもW杯観戦 ~コラーレ・テティウム、マルケ小旅行2

 6月20日日曜日、歴史ある美しい修道院の後で、合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)が昼食にと訪れたのは、こちらのアグリトゥリズモ、Aiònです。

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 名前がギリシャ神の名に由来するこのアグリトゥリズモを経営する農場、Azienda Agricola Moroderは、ワインを製造しており、レストランのある建物は、四方を広大なブドウ畑(vigneto)に囲まれています。

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 場所はアンコーナ郊外、コーネロ山(Monte Conero)で、おいしい上質の赤ワインとして知られるロッソ・コーネロ(Rosso Conero)を、この農場でも生産しています。

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 そのため、敷地のあちこちに新旧のワイン製造・貯蔵のための道具や機械が、置かれています。

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 昼食会場のテーブルには、最初から農場自慢の赤ワインDOC、ロッソ・コーネロのAiònと白ワインIGTのマルケ・ビアンコ、Ellenoが並んでいました。

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 しかし、ワインにうるさい合唱団員たちが手放しで絶賛したのは、DOCの赤ワインでもIGTの白ワインでもなく、こちらのマスカット・ワイン(moscato)、ビアンコネーロ(Bianconero)です。

 他のワインについては、たいしたことがない、というのがわたしたちと同じテーブルで食べた人々の評価でした。

 ウンブリア州の人(umbri)は、他の地方のワインには、口うるさいことで有名だそうです。地域に上質のワインが多く、自分でもワイン畑を所有して、ワインを家庭で醸造している人もいるからでしょうか。

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 合唱団、コラーレ・テティウムの創立25周年を記念した今回の旅行だったのですが、創立の1985年から25年間ずっと継続して活動しているのが、こちらの3人です。

 中央が、指揮者であるマエストロ、アントーニオ・ズマッキ、右がわたしの夫ルイージ。左がその弟パオロです。この3人は、合唱団の創立にも関わっています。というのも、夫たちの伯父、ドン・アンキーセが長い間神父として務めた教会で、ミサの間に聖歌を歌う合唱団を育成しようとして、設立されたという経緯があるからです。

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 合唱団が集まっての飲食では、必ず時々、団員たちが集まって、ペルージャ近隣の村や町などの民謡を、高らかに楽しく歌い上げます。

 教会やコンサートで歌う歌は、どうしても聖歌などの厳粛な歌が多いのですが、食事の席では、『万葉集』も顔負けに、恋情を率直に歌い上げる陽気な歌を次から次へと披露することになります。歌詞も楽しく、メロディーもリズミカルなので、宴会の雰囲気が盛り上がり、会場にいる団員の家族や友人、ファンたちも、歌に合わせて手を打って、拍子を取ります。

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 室内はおしゃれな雰囲気。お皿も1枚1枚が手書きで、ブドウが描かれています。この会場を選んだのは、庭で美しい風景を眺めながら食事をしようという意図だったからのようですが、残念ながら、レストラン到着時にどしゃぶりの雨が降っていたために、室内で食べることになりました。

 食事はプリモとセコンドが一つずつに、野菜の付け合わせが3、4種類。デザートと飲み物代もすべて含めて30ユーロでした。プリモのイノシシの肉を使ったミート・ソースのパスタやデザートはおいしかったし、野菜は豊富に食べられましたが、セコンドの肉料理は今ひとつ。

 食事のあと、アグリトゥリズモの敷地内で、午後4時からワールドカップの試合を観戦できるようにと頼んでいたので、その分の費用と相殺するために、肉料理がそこそこのものになったのかもしれません。

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 イタリア対ニュージーランドの試合がいよいよ始まります。団員を始め、皆がテレビの前に集まり、テレビの中のサッカー選手たちと共に、国歌を高らかに歌い上げます。テレビのすぐ横で指揮を取っているのは、もちろんマエストロです。試合の結果は皆さんもご存じのとおり、1対1の引き分けでした。試合への失望がいかばかりであったかは、ご想像にお任せします。

 ワールドカップのイタリア戦が見られないなら、旅行には参加しないという人が多かったので、こういう日程になったのですが、皆、「こんなことなら昼食後、すぐに帰途につけばよかった。」とぼやいていました。

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 皆が試合を真剣に観戦していたテントのすぐ近くにも、見晴らしがそれは美しい場所がありました。幸い、昼食中に雨がやんだので、わたしやあまり試合に興味のない人は、時々席を立って、アグリトゥリズモの敷地内の散歩を楽しみました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2010-06-28 12:30 | Marche | Comments(0)