2010年 08月 12日
百の湖自然公園を訪ねて1
自然公園は、北西から南東へと細長く延びていて、北西部はエミリア・ロマーニャ州パルマ県、南東部はトスカーナ州ルッカ県に属しています。
上の絵と地図は、それぞれ、自然公園が発行した、『Un parco da scoprire』(訳すと、「ぜひ発見してみたい自然公園」)と題する観光案内と地図から借用しました。
7月12日月曜日の朝、リグーリア州のホテルを後にして、まずは、自然公園の近くにあるポントレーモリ(Pontremoli)という町を目指して、車で北東に向かい、そこから、自然公園へと、少しずつ山道を登っていきました。
風景や花の美しいところがあると、車を止めて、眺めを楽しんだり、写真を撮ったりして、のんびりと進んで行きます。
ナデシコ(garofanino)は、夫が好きな花の一つです。野山を歩いていると、大きさも色も、そして、模様や花の形もさまざまな、このgarofaninoをよく見かけます。
途中、カサリーナ(Casalina)という小さな村で、車から降りて、散歩をしました。緑の山の中に、赤屋根の並んでいる様子が美しくて、わたしたちの気に入ったからです。上の写真に見えるサン・マッテーオ教会(Chiesa di San Matteo)は、残念ながら閉まっていました。
カサリーナ村を通り過ぎてしばらく行ったところに、小川が勢いよく流れていました。
小川のすぐ近くには、果実の赤いニワトコ(sambuco)の木がありました。以前にも、アッペンニーニ山脈のどこか涼しい山の水辺で、赤い実でいっぱいのニワトコをいくつか見かけたことがあります。
昼ごろになって、ようやく国立トスカーナ・エミリア地方アッペンニーニ自然公園(Parco Nazionale dell'Appennino Tosco-Emiliano)内に入りました。
写真は、公園の北東部に位置するラグデイの山小屋(Rifugio Lagdei)です。自然公園の案内パンフレットがあり、地図やガイドブックも売っていました。
国立トスカーナ・エミリア地方アッペンニーニ自然公園は、あまりにも領域が広いために、すべてを網羅した詳細な地図はなく、ラグデイ(Lagdei)は、この広大な自然公園の北西部にあります。そして、国立公園の北西部には、州立百の湖自然公園(Parco Regionale dei Cento Laghi)と重なる部分が多くあります。(記事の最初にある絵地図を参照のこと)そこで、わたしたちは、次の地図を7ユーロで購入しました。
ラグデイの山小屋では、食事も取れるし、宿泊もできます。昼食に夫が食べたのは、ジェノバ風ペストのテスタローリ(testaroli al pesto genovese)です。
もちもちしたパスタとペストがそれはおいしいと、夫は大喜びでした。
わたしが頼んだのは肉料理です。
名前は覚えていないのですが、肉全体に味がしっかりしみわたっていて、とてもおいしかったです。
飛び込みで宿を頼んだため、ラグデイの山小屋から少し離れたところにある、別棟の建物(下の写真)内にある大部屋にしか空きがありませんでした。
月曜日で幸い宿泊客も少ないため、二段ベッドが三つある大部屋を、二人だけで使えるようにしてくれました。トイレ・シャワーも共用で、本来は安い宿泊料金が、大部屋を二人だけで使うための追加料金が8ユーロ、シーツのレンタル代が二人分で10ユーロであったために、結局は、高くついてしまいました。
ラグデイの山小屋は、車でないと行き着けないのが難点ですが、食事もおいしいし、景色がすばらしく、お子さんや高齢者の方がいても、ゆっくり自然を楽しめるところです。特に、大人数で、山でのんびり過ごしたいという方には、おすすめです。早目に連絡すれば、二人用、あるいは三人用の部屋を予約することも、可能です。
ただし、山小屋のサイトによると、土日だけは、年間を通じて開いているものの、毎日開いているのは、夏は6月15日から9月15日までで、冬は12月26日から1月6日までの二つの期間だということですので、ご注意ください。山小屋、Rifugio Lagdeiのサイトへのリンクはこちらです。
《参考》
・百の湖自然公園の湖の数々
⇒ 記事、「百の湖自然公園2」(リンクはこちら)
・ラグデイからエミリア・ロマーニャ州最大の氷河湖、聖湖へのトレッキング
⇒ 記事、「ラグデイと聖湖」(リンクはこちら)