2010年 08月 28日
イタリアの背骨を歩く2
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5384196.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5384196.jpg)
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5374392.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5374392.jpg)
夫の前を通る小道が、アッペンニーニ山脈の尾根を行くCAIの00番トレッキング・コース(il Sentiero CAI 00)です。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5384196.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5384196.jpg)
ここは、ジョヴァレッロ峠(Passo Giovarello)で、標高は1754m。(写真の案内板にはこう書かれていますが、地図によると標高は1752mです。)トレッキング・コースが交差する地点なので、案内標示には、それぞれのコースの番号と、次の主要目的地までの、徒歩での所要時間も記されています。
尾根に登ると、これまで見えなかった山の向こう側の風景も目にすることができました。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5412527.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5412527.jpg)
そして、わたしたちがこれまで歩いてきた道筋がよく見える上に、その奥にそびえる高い山々も視界に入ってきました。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5452131.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5452131.jpg)
360度に広がる美しいパノラマを楽しんだ後は、コンピオーネ峠を目指して、上の写真に見える小道を登って行きます。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5454699.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5454699.jpg)
見晴らしは最高で、振り返ると、 アプアーノ・アルプス山岳地帯(Le Alpi Apuane)の高い連峰が、遠くの方にうっすらと見えます。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5461157.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5461157.jpg)
眺めを楽しみながら歩く尾根道は、色とりどりの野の花に覆われています。鮮やかなピンクが美しいユリの花、マルタゴン・リリー(Giglio Martagone)も、道沿いにたくさん咲いていました。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5463628.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5463628.jpg)
右に左にと曲がりくねったイタリアの背骨。経済問題に加えて、最近は政治的にも紛糾している、疲れ切ったイタリアの背骨を、感謝しながら、足の裏で優しくマッサージしつつ、歩いて行きます。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5481517.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5481517.jpg)
こちらは、ブラガラータ山(Monte Bragalata)の山頂です。地図には、標高1856mとあり、とにかくこの日の登山中、最も高い地点の一つなのですが、夫が手にしている案内板には手書きで、山の名とともに1835mと書かれています。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5505368.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5505368.jpg)
来た道を振り返ると、通ってきた尾根道と共に、昼食休憩を取ったマルティーニ湖も、下方に見えます。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5511475.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5511475.jpg)
その少し右を見ると、遠くのアプアーノ・アルプス山岳地帯まで、山並みが色合いを変えて重なっている様子が見えます。こういう幾重にも重なる青い山々を、『万葉集』で、「畳なづく青垣」と歌っていたのでしょう。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5514057.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5514057.jpg)
夫が「心の準備はできたかい」と聞くので、何かと思って、指さす方向を見ると、遠くに二つの湖が小さく見えます。散歩の目的地、コンピオーネ湖です。
でも、それだけではありません。湖のさらに奥には、2日前に登ったナヴェルト山(Monte Navert)(記事はこちら)も、はっきりと見えるのです。緑の矢印で示しているのが、ナヴェルト山です。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5535121.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5535121.jpg)
思わぬナヴェルト山との再会に喜びながら、さらに登り下りを繰り返して、コンピオーネ峠から、コンピオーネ湖(Laghi di Compione)へと、湖に向かって、709番トレッキング・コースを下って行きました。
一面にブルーベリーが生い茂って、道がとても狭く、堅い葉が足に刺さって歩きにくい中を、湖のそばへと歩いていきます。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5541734.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5541734.jpg)
途中で名もない小さな湖にも行き当たりました。
夫はコンピオーネ湖の水辺まで行ったのですが、わたしは疲れ切っていた上に、小道がそれは歩きづらいので、少し遠くから湖を眺めることで満足して、ゆっくり休みました。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_55546.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_55546.jpg)
帰りは別のコースを通って、宿まで戻るつもりでしたが、結局は、再び尾根近くまで登って、マルティーニ湖から、同じ705番コースを通って、帰ることになりました。ブルーベリーの茂みに覆われた湖の周囲は、進むべき道が分かりづらかったからです。
![イタリアの背骨を歩く2_f0234936_5554679.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201008/29/36/f0234936_5554679.jpg)
ようやく宿に帰り着いたのは、日も傾きかけた午後7時半のことです。約9時間にわたる長い散歩となりましたが、エミリア・ロマーニャ州立百の湖自然公園(il Parco Regionale dei Cento Laghi)(記事はこちら)が誇る美しい湖の数々やすばらしい見晴らしを楽しむことができて、とても充実した1日になりました。
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Camminata sulla Spina dorsale d’Italia 2 (16/7/2010)
Passeggiata nel Parco dei Cento Laghi / 百の湖自然公園の散歩
*Itinerario: Lago Martini – Passo Givarello – Monte Bragalata – Passo Compione - Laghi di Compione – Lago Martini – Prato Spilla
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LINK
- イタリアの背骨を歩く1 / Camminata sulla Spina dorsale d’Italia 1
*Itinerario: Prato Spilla – Lago Verde – Lago Martini
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コメントありがとうございます。実は千穂さんのブログは時々拝読していました。わたしも2005年から1、2年の間、ウンブリアとトスカーナの州境にある忘れられたような小さな村で、自然に囲まれて暮らしたことがあります。その古い家はもう人手に渡ってしまったのですが、夫の理想や夢は今でも山に住むことです。
初夏の蛍の美しさなどすてきなことも多いけれど、やはり生活が大変なことも多いと思うので、住まれることになった経緯は存じませんが、心から敬意を表します。
名前は普通に「かや」と書けば良いのでしょうか?
先日はこちらのブログにお越しいただき、ありがとうございました。
イタリアの背骨、大自然の中ですね~。尾根を歩くのって気持ちいいですよね。(ちょっと怖かったりもしますが) とても爽やかな風景です。
「背骨をマッサージ」の表現、僕もすごく良いな~と思いました。
凸d(^ー^)ランキングpochi!!
アッペンニーニ山脈の尾根を歩いたことは何度もあるのですが、ここまで見晴らしのいい尾根道は初めてでした。高所恐怖症のわたしとしては、歩くのが怖いところもいくつかあり、そういう箇所では夫に手を握ってもらいます。
名前は普通に書かれて大丈夫だと思います。わたしの名前がアルファベットなのは、同姓同名が多いためか、本名ではひらがなでも漢字でもすでに同名のIDが登録されていたからなのですが、コメントを残す分には、他に同名の方がいても問題がないと思います。
![](http://s.eximg.jp/exblog/user3/img/common/icon-comment.gif?1735262376)
心洗われるような気持ちの良い写真ですね!
山登りはあまり経験ないのですが、「イタリアの背骨」に興味を持ちました。山にも湖にも空にもいろいろな表情があるのですね。
こんなところで数時間でも過ごせたら、からだの細胞のすみずみまでリフレッシュできると思います(笑
これからもブログを楽しみにしています。
これからもよろしくお願い申し上げます。